JPH11183066A - 熱輸送用ヒートパイプ装置 - Google Patents
熱輸送用ヒートパイプ装置Info
- Publication number
- JPH11183066A JPH11183066A JP35496397A JP35496397A JPH11183066A JP H11183066 A JPH11183066 A JP H11183066A JP 35496397 A JP35496397 A JP 35496397A JP 35496397 A JP35496397 A JP 35496397A JP H11183066 A JPH11183066 A JP H11183066A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat
- magnetic fluid
- heat pipe
- closed circuit
- temperature
- Prior art date
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28D—HEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
- F28D15/00—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
- F28D15/02—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
- F28D15/0266—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with separate evaporating and condensing chambers connected by at least one conduit; Loop-type heat pipes; with multiple or common evaporating or condensing chambers
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 使用温度範囲あるいは熱輸送能力を向上させ
た熱輸送用ヒートパイプ装置を提供すること。 【解決手段】 熱を受け取る受熱部13と熱を放出する
放熱部14とを結んで閉回路を構成するヒートパイプ1
1と、このヒートパイプ11の内部に、非動作状態にお
いてその内部空間の30%〜70%の範囲の分量で収納
された磁性流体12と、閉回路の一部に配置された磁場
を印加するための磁石15とを具備している。
た熱輸送用ヒートパイプ装置を提供すること。 【解決手段】 熱を受け取る受熱部13と熱を放出する
放熱部14とを結んで閉回路を構成するヒートパイプ1
1と、このヒートパイプ11の内部に、非動作状態にお
いてその内部空間の30%〜70%の範囲の分量で収納
された磁性流体12と、閉回路の一部に配置された磁場
を印加するための磁石15とを具備している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁性流体を用い
た熱輸送用ヒートパイプ装置に関する。
た熱輸送用ヒートパイプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性流体、あるいはフロンなどの作動液
を利用して発熱体を冷却する熱輸送用ヒートパイプ装置
については、いろいろな種類のものが提案されており、
また、実用化されている。
を利用して発熱体を冷却する熱輸送用ヒートパイプ装置
については、いろいろな種類のものが提案されており、
また、実用化されている。
【0003】ここで、従来の熱輸送用ヒートパイプ装置
について、磁性流体を用いた場合を例にとり図3を参照
して説明する。
について、磁性流体を用いた場合を例にとり図3を参照
して説明する。
【0004】符号31は、閉回路を構成するように設け
られたヒートパイプである。ヒートパイプ31内には、
温度の上昇によって磁化が減少する特性の磁性流体32
が満たされている。また、ヒートパイプ31で構成され
た閉回路に沿って、外部から熱を受け取る受熱部33
や、熱を放出する放熱部34が設けられている。そし
て、閉回路の受熱部33の手前に磁石35が配置されて
いる。
られたヒートパイプである。ヒートパイプ31内には、
温度の上昇によって磁化が減少する特性の磁性流体32
が満たされている。また、ヒートパイプ31で構成され
た閉回路に沿って、外部から熱を受け取る受熱部33
や、熱を放出する放熱部34が設けられている。そし
て、閉回路の受熱部33の手前に磁石35が配置されて
いる。
【0005】上記した構成において、作動状態に入る
と、磁性流体32は受熱部33で熱を受け取り温度が上
昇する。これによって磁化が減少する。一方、磁性流体
32は放熱部34で熱を放出し温度が下降し、磁化が増
大する。このようにして磁性流体32に磁化の差が形成
される。
と、磁性流体32は受熱部33で熱を受け取り温度が上
昇する。これによって磁化が減少する。一方、磁性流体
32は放熱部34で熱を放出し温度が下降し、磁化が増
大する。このようにして磁性流体32に磁化の差が形成
される。
【0006】このとき、磁石35は、温度の低い放熱部
34の磁性流体32を吸引する形になり、放熱部34か
ら受熱部33方向へ閉回路内を磁性流体32が移動す
る。また、同時に、受熱部33から放熱部34方向へと
閉回路内を磁性流体32が移動し、磁性流体32は閉回
路内を矢印Y方向に循環する。磁性流体32の循環によ
って受熱部33で受け取った熱が放熱部34で放出され
熱輸送が行われる。
34の磁性流体32を吸引する形になり、放熱部34か
ら受熱部33方向へ閉回路内を磁性流体32が移動す
る。また、同時に、受熱部33から放熱部34方向へと
閉回路内を磁性流体32が移動し、磁性流体32は閉回
路内を矢印Y方向に循環する。磁性流体32の循環によ
って受熱部33で受け取った熱が放熱部34で放出され
熱輸送が行われる。
【0007】次に、もう1つの従来の熱輸送用ヒートパ
イプについて、フロンなどの作動液を用いた場合を例に
とって図4を参照して説明する。
イプについて、フロンなどの作動液を用いた場合を例に
とって図4を参照して説明する。
【0008】図4(a)において、符号41は、横方向
に1本の管状に構成されたヒートパイプで、ヒートパイ
プ41内にフロンなどの作動液42が満たされている。
ヒートパイプ41の一端には受熱部43が設けられ、他
端には放熱部44が設けられている。
に1本の管状に構成されたヒートパイプで、ヒートパイ
プ41内にフロンなどの作動液42が満たされている。
ヒートパイプ41の一端には受熱部43が設けられ、他
端には放熱部44が設けられている。
【0009】上記した構成において、作動液42は、受
熱部43で受け取る熱量の大きさに対応して核沸騰を起
こし、作動液42内に矢印Yのような軸方向振動を発生
させる。そして、この軸方向振動によって、受熱部43
から放熱部44へと熱が輸送される。
熱部43で受け取る熱量の大きさに対応して核沸騰を起
こし、作動液42内に矢印Yのような軸方向振動を発生
させる。そして、この軸方向振動によって、受熱部43
から放熱部44へと熱が輸送される。
【0010】図4(a)では、ヒートパイプ41は1本
の管状に構成されている。しかし、図4(b)のように
ヒートパイプ41で閉回路を構成した場合にも、核沸騰
によって作動液42内に軸方向振動が発生し、受熱部4
3から放熱部44へと熱が輸送される。
の管状に構成されている。しかし、図4(b)のように
ヒートパイプ41で閉回路を構成した場合にも、核沸騰
によって作動液42内に軸方向振動が発生し、受熱部4
3から放熱部44へと熱が輸送される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】磁性流体を用いる方
法、および、フロンなどの作動液を用いる方法は、それ
ぞれの特性に応じて使い分けられている。
法、および、フロンなどの作動液を用いる方法は、それ
ぞれの特性に応じて使い分けられている。
【0012】例えば、磁性流体を用いる方法は、磁性流
体が沸点以下の温度、つまり液相で循環している。ま
た、熱の輸送能力は磁性流体に発生する磁化の差、いわ
ゆる磁気熱量効果に依存している。
体が沸点以下の温度、つまり液相で循環している。ま
た、熱の輸送能力は磁性流体に発生する磁化の差、いわ
ゆる磁気熱量効果に依存している。
【0013】一方、フロンなどの作動液を用いる方法
は、液相と気相が同居する作動流体の沸点前後の温度で
使用されている。また、熱の輸送能力は、作動流体の熱
的特性やヒートパイプの形状、あるいは、屋外、屋内、
温度など使用環境の熱的バランス等に依存している。
は、液相と気相が同居する作動流体の沸点前後の温度で
使用されている。また、熱の輸送能力は、作動流体の熱
的特性やヒートパイプの形状、あるいは、屋外、屋内、
温度など使用環境の熱的バランス等に依存している。
【0014】上記したように、磁性流体を用いる方法は
沸点以下の温度で利用され、また、フロンなどの作動液
を用いる方法は沸点前後の温度で利用されている。この
ため、2つの方法には使用する温度範囲に制約がある。
また、磁性流体を用いる方法は、起動力が磁気的性質に
依存しており、フロンなどの作動液を用いる方法よりも
劣っている。このため、熱の輸送能力が低いという問題
がある。
沸点以下の温度で利用され、また、フロンなどの作動液
を用いる方法は沸点前後の温度で利用されている。この
ため、2つの方法には使用する温度範囲に制約がある。
また、磁性流体を用いる方法は、起動力が磁気的性質に
依存しており、フロンなどの作動液を用いる方法よりも
劣っている。このため、熱の輸送能力が低いという問題
がある。
【0015】また、フロンなどの作動液を用いる方法の
場合、例えば、図5に示すように管状のヒートパイプ5
1を縦形に配置して使用されることがある。このとき、
長い時間にわたって非動作状態におくと、重力によって
作動液52がヒートパイプ51の下部にたまってくる。
この状態で、動作を開始すると、受熱部53で温度が上
昇し、次第に起動力が強くなる。そして、作動液52を
上部に押しやる力が働くようになり、正常の作動状態に
入って放熱部54から熱が放出される。このとき、受熱
部53の温度は、横軸に時間、縦軸に温度をとると、図
5(b)の曲線Pのように変化する。
場合、例えば、図5に示すように管状のヒートパイプ5
1を縦形に配置して使用されることがある。このとき、
長い時間にわたって非動作状態におくと、重力によって
作動液52がヒートパイプ51の下部にたまってくる。
この状態で、動作を開始すると、受熱部53で温度が上
昇し、次第に起動力が強くなる。そして、作動液52を
上部に押しやる力が働くようになり、正常の作動状態に
入って放熱部54から熱が放出される。このとき、受熱
部53の温度は、横軸に時間、縦軸に温度をとると、図
5(b)の曲線Pのように変化する。
【0016】動作を開始した初期は起動力が弱く、受熱
部53における温度上昇から正常の作動状態になるまで
に時間の経過がある。このため、正常の作動状態に入る
までに受熱部53の温度が過度に上昇することがある。
このような現象は、ヒートパイプに対し回転運動や移
動、傾斜など、加速度が加わる場合にも発生する。
部53における温度上昇から正常の作動状態になるまで
に時間の経過がある。このため、正常の作動状態に入る
までに受熱部53の温度が過度に上昇することがある。
このような現象は、ヒートパイプに対し回転運動や移
動、傾斜など、加速度が加わる場合にも発生する。
【0017】この発明は、上記した欠点を解決するもの
で、使用温度範囲あるいは熱輸送能力を向上させた熱輸
送用ヒートパイプ装置を提供することを目的とする。
で、使用温度範囲あるいは熱輸送能力を向上させた熱輸
送用ヒートパイプ装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明の熱輸送用ヒー
トパイプ装置は、熱を受け取る受熱部と熱を放出する放
熱部とを結んで閉回路を構成するヒートパイプと、この
ヒートパイプの内部に、非動作状態においてその内部空
間の30%〜70%の範囲の分量で収納された磁性流体
と、前記閉回路の一部に配置された磁場を印加するため
の磁場印加手段とを具備している。
トパイプ装置は、熱を受け取る受熱部と熱を放出する放
熱部とを結んで閉回路を構成するヒートパイプと、この
ヒートパイプの内部に、非動作状態においてその内部空
間の30%〜70%の範囲の分量で収納された磁性流体
と、前記閉回路の一部に配置された磁場を印加するため
の磁場印加手段とを具備している。
【0019】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態について図1
を参照して説明する。符号11はヒートパイプで、ルー
プ状をした閉回路に形成されている。ヒートパイプ11
の内部には、非動作状態において、ヒートパイプ11の
内部空間の30%〜70%の分量の磁性流体12が作動
流体として収納されている。閉回路の一部には熱を受け
取る受熱部13が設けられ、他の部分にはヒートシンク
などの熱交換器で構成された放熱部14が設けられてい
る。また、閉回路の一部、例えば、磁性流体12が放熱
部14から受熱部13へ循環してくる部分で、放熱部1
4よりも受熱部13に近い位置に、磁性流体12に起動
力を与えるための磁石15が配置されている。
を参照して説明する。符号11はヒートパイプで、ルー
プ状をした閉回路に形成されている。ヒートパイプ11
の内部には、非動作状態において、ヒートパイプ11の
内部空間の30%〜70%の分量の磁性流体12が作動
流体として収納されている。閉回路の一部には熱を受け
取る受熱部13が設けられ、他の部分にはヒートシンク
などの熱交換器で構成された放熱部14が設けられてい
る。また、閉回路の一部、例えば、磁性流体12が放熱
部14から受熱部13へ循環してくる部分で、放熱部1
4よりも受熱部13に近い位置に、磁性流体12に起動
力を与えるための磁石15が配置されている。
【0020】上記した構成において、受熱部13と放熱
部14の温度差が比較的少ない場合、つまり磁性流体1
2の沸点以下の温度の場合、受熱部13における磁性流
体12の温度が上昇し磁性流体12の磁化が減少する。
これによって、ヒートパイプ11で形成された閉回路内
の磁性流体12に磁化の差が生じ、磁性流体12に対し
て矢印Y1方向に循環させる起動力が発生する。この起
動力によって磁性流体12が閉回路内を循環する。そし
て、磁性流体12は放熱部14で冷却され、受熱部13
から放熱部14へと熱輸送が行われる。
部14の温度差が比較的少ない場合、つまり磁性流体1
2の沸点以下の温度の場合、受熱部13における磁性流
体12の温度が上昇し磁性流体12の磁化が減少する。
これによって、ヒートパイプ11で形成された閉回路内
の磁性流体12に磁化の差が生じ、磁性流体12に対し
て矢印Y1方向に循環させる起動力が発生する。この起
動力によって磁性流体12が閉回路内を循環する。そし
て、磁性流体12は放熱部14で冷却され、受熱部13
から放熱部14へと熱輸送が行われる。
【0021】また、受熱部13と放熱部14の温度差が
比較的大きい場合、つまり磁性流体12の沸点以上の温
度になると、受熱部13で与えられる熱量の大きさに対
応して核沸騰が起こる。これによって、磁性流体12内
に矢印Y2方向の軸方向振動が発生し、いわゆる、軸方
向の往復流動による振動型熱輸送が行われる。
比較的大きい場合、つまり磁性流体12の沸点以上の温
度になると、受熱部13で与えられる熱量の大きさに対
応して核沸騰が起こる。これによって、磁性流体12内
に矢印Y2方向の軸方向振動が発生し、いわゆる、軸方
向の往復流動による振動型熱輸送が行われる。
【0022】このとき、磁性流体12の循環による熱輸
送もあるため、熱の輸送能力が向上する。
送もあるため、熱の輸送能力が向上する。
【0023】次に、上記したヒートパイプ11で構成さ
れる閉回路を縦型に配置した場合について図2を参照し
て説明する。図2では、図1に対応する部分には同一の
符号を付し、重複する説明は省略する。
れる閉回路を縦型に配置した場合について図2を参照し
て説明する。図2では、図1に対応する部分には同一の
符号を付し、重複する説明は省略する。
【0024】この構成の場合、放熱部14は重力の働く
下端部に位置し、受熱部13は上端部に位置している。
そして、非動作状態において下部にたまる磁性流体12
は磁場印加手段の磁石15で引き付けられ、その上面1
2aは磁石15と同じ高さになっている。
下端部に位置し、受熱部13は上端部に位置している。
そして、非動作状態において下部にたまる磁性流体12
は磁場印加手段の磁石15で引き付けられ、その上面1
2aは磁石15と同じ高さになっている。
【0025】上記した構成では、受熱部13の温度が低
い場合でも磁性流体12に対し磁化の差による起動力が
働く。したがって、受熱部13の温度が低い状態でも、
熱輸送が行われる。このため、作動開始時における過度
の温度上昇が抑えられる。また、動作が開始し、受熱部
13の温度が上昇すると、磁性流体12の磁化が減少す
る。これによって、磁性流体12の磁化の差が大きくな
り磁性流体12が循環しやすくする。このとき、磁性流
体12の核沸騰による軸方向振動も働き、磁性流体12
が循環しやすくなり熱輸送効率が向上する。
い場合でも磁性流体12に対し磁化の差による起動力が
働く。したがって、受熱部13の温度が低い状態でも、
熱輸送が行われる。このため、作動開始時における過度
の温度上昇が抑えられる。また、動作が開始し、受熱部
13の温度が上昇すると、磁性流体12の磁化が減少す
る。これによって、磁性流体12の磁化の差が大きくな
り磁性流体12が循環しやすくする。このとき、磁性流
体12の核沸騰による軸方向振動も働き、磁性流体12
が循環しやすくなり熱輸送効率が向上する。
【0026】図2の実施形態によれば、ヒートパイプ1
1で構成される閉回路が縦型に配置され、そして、非動
作状態において、磁性流体12が下部にたまった場合で
も、磁性流体12の磁化の差による起動力が働き熱輸送
が行われる。このため、受熱部13の温度は、図2
(b)の曲線Qのように変化し、温度の過度の上昇が抑
えられる。図2(b)の横軸は時間、縦軸は温度を示し
ている。
1で構成される閉回路が縦型に配置され、そして、非動
作状態において、磁性流体12が下部にたまった場合で
も、磁性流体12の磁化の差による起動力が働き熱輸送
が行われる。このため、受熱部13の温度は、図2
(b)の曲線Qのように変化し、温度の過度の上昇が抑
えられる。図2(b)の横軸は時間、縦軸は温度を示し
ている。
【0027】磁性流体が放熱部の近くにたまる現象は、
重力が作用する場合だけでなく、磁性流体が回転運動や
移動、傾斜など、加速度が加わる場合にも発生する。し
たがって、このような場合に対しても有効である。
重力が作用する場合だけでなく、磁性流体が回転運動や
移動、傾斜など、加速度が加わる場合にも発生する。し
たがって、このような場合に対しても有効である。
【0028】上記したように、この発明では、ヒートパ
イプの内部に、非動作状態においてその内部空間の30
%〜70%の範囲の分量で磁性流体を収納している。し
たがって、磁性流体の磁化の差を用いた起動力による熱
輸送、および、核沸騰を用いた熱輸送が行える。このた
め、使用温度範囲が向上し、あるいは熱輸送能力が向上
した熱輸送用ヒートパイプが実現される。また、受熱部
の低温時は磁性流体の磁化の差を用いた起動力による熱
輸送が行われるため、受熱部の温度が過度に上昇するこ
ともない。
イプの内部に、非動作状態においてその内部空間の30
%〜70%の範囲の分量で磁性流体を収納している。し
たがって、磁性流体の磁化の差を用いた起動力による熱
輸送、および、核沸騰を用いた熱輸送が行える。このた
め、使用温度範囲が向上し、あるいは熱輸送能力が向上
した熱輸送用ヒートパイプが実現される。また、受熱部
の低温時は磁性流体の磁化の差を用いた起動力による熱
輸送が行われるため、受熱部の温度が過度に上昇するこ
ともない。
【0029】この発明の場合、作動流体として粘度の小
さい磁性材料を使用すれば、作動流体の抵抗が小さくな
り有効である。また、ヒートパイプを構成する材料とし
てNiやCuなど磁気を通しやすい材料を使用すれば、
作動流体の起動力を大きくでき有効である。
さい磁性材料を使用すれば、作動流体の抵抗が小さくな
り有効である。また、ヒートパイプを構成する材料とし
てNiやCuなど磁気を通しやすい材料を使用すれば、
作動流体の起動力を大きくでき有効である。
【0030】
【発明の効果】この発明によれば、使用温度範囲あるい
は熱輸送能力を向上させた熱輸送用ヒートパイプ装置を
実現できる。
は熱輸送能力を向上させた熱輸送用ヒートパイプ装置を
実現できる。
【図1】この発明の実施形態を説明するための概略の構
造図である。
造図である。
【図2】この発明の他の実施形態を説明するための概略
の構造図と、その特性を説明するための特性図である。
の構造図と、その特性を説明するための特性図である。
【図3】従来例を説明するための概略の構造図である。
【図4】他の従来例を説明するための概略の構造図であ
る。
る。
【図5】他の従来例を説明するための概略の構造図と、
その特性を説明するための特性図である。
その特性を説明するための特性図である。
11…ヒートパイプ 12…磁性流体 13…受熱部 14…放熱部 15…磁石
Claims (5)
- 【請求項1】 熱を受け取る受熱部と熱を放出する放熱
部とを結んで閉回路を構成するヒートパイプと、このヒ
ートパイプの内部に、非動作状態においてその内部空間
の30%〜70%の範囲の分量で収納された磁性流体
と、前記閉回路の一部に配置された磁場を印加するため
の磁場印加手段とを具備した熱輸送用ヒートパイプ装
置。 - 【請求項2】 ヒートパイプを構成する材料に磁気を通
し易い材料を用いた請求項1記載の熱輸送用ヒートパイ
プ装置。 - 【請求項3】 磁場印加手段が、磁性流体が放熱部から
循環してくる部分の前記放熱部よりも受熱部に近い方に
設けられた請求項1記載の熱輸送用ヒートパイプ装置。 - 【請求項4】 磁性流体として、受熱部で受け取る熱に
よって核沸騰するものを用いた請求項1記載の熱輸送用
ヒートパイプ装置。 - 【請求項5】 放熱部が重力の働く方向の閉回路の一端
部に位置し、受熱部が前記閉回路の他端部に位置し、非
動作状態において、磁場印加手段が存在する範囲のヒー
トパイプ内に磁性流体が分布する請求項1記載の熱輸送
用ヒートパイプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35496397A JPH11183066A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 熱輸送用ヒートパイプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35496397A JPH11183066A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 熱輸送用ヒートパイプ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11183066A true JPH11183066A (ja) | 1999-07-06 |
Family
ID=18441068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35496397A Abandoned JPH11183066A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 熱輸送用ヒートパイプ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11183066A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006059622A1 (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-08 | Da Vinci Co., Ltd. | 磁性対流熱循環ポンプ |
JP2015012586A (ja) * | 2013-07-02 | 2015-01-19 | 富士通株式会社 | 携帯端末 |
CN106197117A (zh) * | 2016-06-30 | 2016-12-07 | 苏州暖舍节能科技有限公司 | 一种微通道换热器系统 |
WO2017175186A1 (en) | 2016-04-08 | 2017-10-12 | Universidade Do Porto | Magnetocaloric refrigerator or heat pump comprising an externally activatable thermal switch |
WO2020138077A1 (ja) * | 2018-12-27 | 2020-07-02 | 川崎重工業株式会社 | 熱輸送システム及び輸送機 |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP35496397A patent/JPH11183066A/ja not_active Abandoned
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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