JP2007084475A - 低粘度水中油型乳化化粧料 - Google Patents

低粘度水中油型乳化化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】 経時での粉末の沈降・凝集が生じず、また粘度上昇が少なく、良好な使用感を長期保存においても損なうことのない低粘度水中油型乳化化粧料を提供する。
【解決手段】 実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面をシリカ被覆後、さらに疎水化処理した改質酸化チタンを油相中に含有し、
アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はカルボキシビニルポリマーを水相中に含有する低粘度水中油型乳化化粧料。
酸化チタンはルチル型であることが好ましい。
改質酸化チタンにおいて、表面被覆量の合計は酸化チタンに対して1〜20質量%であることが好適である。
前記化粧料の粘度は、500〜8000mPa・Sであることが好適である。
前記化粧料は、実質的にアルミニウムイオンを含まないことが好適である。
前記化粧料は、実質的に亜鉛イオンを含まないことが好適である。

Description

本発明は低粘度水中油型乳化化粧料、特に微粒子酸化チタンを含む低粘度水中油型乳化化粧料に関する。
化粧料等の分野においては、酸化チタンや酸化亜鉛、酸化鉄等の無機粉体が着色顔料として多く配合されている。特に、粒子径が0.15μm以下の微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛は、紫外線防御剤として日焼け止めを目的とする化粧料に配合されている。
このような微粒子粉体に特異的な機能は、媒体中における微粒子粉体の分散状態に大いに依存する。しかしながら、微粒子化に伴い粒子間の凝集力が強くなるため、特に低粘度化粧料においては、微粒子粉体を安定に分散させることが難しく、微粒子粉体の持つ機能が十分に発揮されないという問題があった。
そこで、微粒子粉末を配合した低粘度化粧料においては、経時での粉末の沈降・凝集等を抑制するために、高分子化合物が配合されることが多い。中でもカルボキシビニルポリマーやアルキル変性カルボキシビニルポリマー等のアクリル酸系ポリマーは、僅かな添加で効果が得られ、べたつきを生じないことから好適に用いられている。
例えば特許文献1には、アルミナやシリカ、酸化ジルコニウムにより表面被覆された微粒子酸化チタン及び微粒子酸化亜鉛と、アクリル酸系ポリマーとを配合した化粧料が開示されている。
特開2005−1999号公報
しかしながら、上記化粧料においては、経時で粘度が著しく上昇し、使用感が悪くなる、あるいは容器から出しにくくなる等の問題があった。
本発明の目的は、経時での粉末の沈降・凝集が生じず、また粘度上昇が少なく、良好な使用感を長期保存においても損なうことのない低粘度水中油型乳化化粧料を提供することにある。
上記事情を鑑み、本発明者等が鋭意検討を行った結果、経時で粘度上昇が生じるのは、酸化チタン及び酸化亜鉛の表面に被覆したアルミナ被膜から溶出するアルミニウムイオンと、アクリル酸系ポリマーのカルボン酸基との間に生成する金属塩に起因することを見出した。また、酸化チタンは、光触媒作用による経時での変色等を抑制するために、一般に製造段階で結晶格子中にアルミニウムを存在させたり、水酸化アルミニウムやアルミナによりコーティングされたりした状態で市販されている(酸化チタン 物性と応用技術 清野学 著 技報堂出版 1991年発行 第177〜178頁参照)。そのため、これら由来のアルミニウムイオンも要因となっていると考えられる。
そして、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンにシリカ被覆及び疎水化処理を行うことにより得られる改質酸化チタンを用いることにより、経時での粉末の沈降・凝集が生じず、また粘度上昇が少なく、優れた使用感を維持できる化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の低粘度水中油型乳化化粧料は、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面をシリカ被覆後、さらに疎水化処理した改質酸化チタンを油相中に含有し、
アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はカルボキシビニルポリマーを水相中に含有することを特徴とする。
酸化チタンはルチル型であることが好ましい。
改質酸化チタンにおいて、表面被覆量の合計は酸化チタンに対して1〜20質量%であることが好適である。
前記化粧料の粘度は、500〜8000mPa・Sであることが好適である。
前記化粧料は、実質的にアルミニウムイオンを含まないことが好適である。
前記化粧料は、実質的に亜鉛イオンを含まないことが好適である。
本発明の水中油型乳化化粧料は、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンにシリカ被覆及び疎水化処理を行うことにより得られる改質酸化チタンと、アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はカルボキシビニルポリマーとを用いることにより、経時での粉末の沈降・凝集が生じず、また粘度上昇が少なく、優れた使用感を長期保存においても損なうことのないものとなる。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
本発明の低粘度水中油型乳化化粧料は、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面をシリカにより被覆後、さらに疎水化処理した改質酸化チタンを油相中に含有し、アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はカルボキシビニルポリマーを水相中に含有することを特徴とする。
本発明の乳化化粧料は、粘度が500〜8000mPa・S、特に1000〜3500mPa・Sの範囲であると、さらさらとした良好な使用感が得られるため好ましい。
〔改質酸化チタン〕
本発明においては、表面のみならず、結晶格子中にも実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンを用いる。
本発明において、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンとしては、平均粒子径が0.15μm以下の微粒子酸化チタンを用いると、化粧料塗布時に白浮きせず、透明感のある自然な仕上がりが得られるため好ましい。また本発明の技術は、比表面積の大きい微粒子酸化チタンに特に有効である。
酸化チタンにはアナターゼ型とルチル型の2つの結晶型があるが、本発明に用いる酸化チタンは、ルチル型であることが好ましい。一般にアナターゼ型は、ルチル型に比べて光触媒活性が高いために、本発明の表面改質処理を行っても、アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はカルボキシビニルポリマーと共に化粧料に配合した場合に粘度が上昇してしまうことがある。
疎水性処理に用いられる疎水化処理剤としては、シリコーン類・フッ化化合物・高級脂肪酸等が挙げられる。
シリコーン類としては、ポリオルガノシロキサン類(シリコーンオイル)、シラン類及びその加水分解生成物等が挙げられる。
ポリオルガノシロキサン類は、その側鎖や末端が、アルキル基、フルオロアルキル基、高級脂肪酸、フェニル基等の非反応性の疎水性官能基で変性されているもの、あるいは水素基、エポキシ基、メタクリル基等の反応性の疎水性官能基で変性されているものである。
シラン類は、アルキル基、フルオロアルキル基、高級脂肪酸、フェニル基等の非反応性の疎水性官能基を有するもの、あるいはビニル基、エポキシ基、メタクリル基等の反応性の疎水性官能基を有するもの(シランカップリング剤)である。
シラン類の加水分解生成物とは、加水分解性シランが有するアルコキシ基、水酸基、ハロゲン基等の加水分解性基が加水分解されてシラノールになったもの、シラノール同士が重縮合しシロキサン結合を有するオリゴマーやモノマーになったもの、及びこれらの混合物である。
ポリオルガノシロキサン類の中ではジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンが、シラン類の中ではカプリリルトリエトキシシランが、所望の効果が得られやすく、また他の化粧料成分との親和性が優れるため特に好ましい。
フッ化化合物としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレイン酸等が挙げられる。中でもステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸が所望の効果が得られやすく好ましい。
疎水性処理方法としては、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機を用いて、疎水化処理剤とシリカ被覆酸化チタンを混合する等の乾式処理を用いることができる。あるいは、疎水化処理剤をシリカ被覆酸化チタンのスラリー中に添加し、攪拌・混合する等の湿式処理を適用することもできる。
上記疎水化処理剤の被覆量は、酸化チタンに対して1〜10質量%の範囲が好ましく、3〜8質量%の範囲が特に好ましい。1質量%未満であると、粘度上昇の防止効果が十分ではなく、また油剤中での分散性・安定性が劣る傾向にある。10質量%を超えると、改質酸化チタン単位量当たりの紫外線防御効果が低くなり、所望の紫外線防御効果を得るためには、相対的に多量に配合する必要があり好ましくない。
本発明においては、酸化チタンに疎水化処理を行って、水中油型化粧料の油相に配合することにより、以下のような効果も発揮される。すなわち、水相中に存在するアルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はカルボキシビニルポリマーとの反応が抑制され、粘度上昇の防止効果が高くなる。さらに酸化チタンに不純物として含まれ得るカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の溶出が抑制されるため、アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はカルボキシビニルポリマーの機能を劣化させることがない。
また本発明においては、酸化チタンを疎水化処理することにより、化粧料としての耐水性が高くなるという効果も有する。
本発明においては、疎水化処理前にシリカにより被覆することが好ましい。
被覆処理に用いられるシリカは、結晶性でも非結晶性でも良い。
酸化チタンにシリカを被覆する方法は、特に限定されず従来の方法を用いることができる。例えば、酸化チタンの水性懸濁液にシリカゾルを添加し、酸化チタン表面にシリカを析出させる方法、酸化チタンを芯材としてシリカと湿式又は乾式にて混合粉砕処理するメカノケミカル反応による方法等が挙げられる。
シリカの被覆量は、酸化チタンに対して1〜20質量%、特に5〜15質量%であることが好ましい。1質量%未満であると、続いて行われる疎水化処理が困難になることがあり、20質量%を超えると、改質酸化チタン単位量当たりの紫外線防御効果が低くなる等の理由により、製剤処方上好ましくない。
また本発明において、改質酸化チタンは、表面被覆量の合計が酸化チタンに対して1〜20質量%であることが特に好ましい。
本発明の化粧料において、改質酸化チタンの配合量は、特に限定されず目的に応じて適宜調整することができるが、具体的には1〜50質量%、特に5〜30質量%、さらに10〜20質量%とすることが好ましい。50質量%を超えると、塗布時にきしみ感が生じ、また塗布色が白くなってしまい自然さが失われる。1質量%未満であると、有効なUVB遮蔽効果が望めない。
〔カルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマー〕
本発明においては、アクリル酸系ポリマーの中でも、特にカルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーを用いることにより、好ましい使用感の化粧料が得られる。
カルボキシビニルポリマーは、アクリル酸共重合体をポリエチレンオキサイド鎖によって部分架橋したものである。前記アクリル酸共重合体としては特に限定されないが、好ましい例として、アクリル酸及びアクリル酸エステルの単位を含む共重合体が挙げられる。
また、アルキル変性カルボキシビニルポリマーは、カルボキシビニルポリマーにアルキル基を導入して変性したものである。また、アルキル変性カルボキシビニルポリマーのアルキル変性は、カルボキシビニルポリマーの主鎖へのアルキル基導入(主鎖の炭素への結合)及び/又はエステル鎖へのアルキル基導入(アクリル酸エステルのアルコール残基)等による。導入されるアルキル基の炭素数は、10〜30であることが好ましく、アルキル基は飽和、不飽和、また直鎖状、分岐鎖状いずれでも構わない。
本発明に用いられるカルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーとしては、通常化粧料に用いられるものであり、特に限定されるものではない。例えば、カルボキシビニルポリマーとしては、カーボポール980TM、カーボポール981TM、カーボポール934TM(以上、グッドリッチ社製)、シンタレンLTM(シグマ社製)等の市販品の使用が可能であり、また、アルキル変性カルボキシビニルポリマーとしては、カーボポール1342TM、ペミュレンTR−1TM、ペミュレンTR−2TM(以上、グッドリッチ社製)等の市販品の使用が可能である。これらを必要に応じて、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の低粘度水中油型乳化化粧料におけるカルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーの配合量は、0.01〜1.0質量%、特に0.1〜0.5質量%が好ましく、この範囲で用いれば粉体の分散性が良好で、且つ伸び広がりのよい液状化粧料が得られる。
本発明に用いられる油分としては、通常化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、オリーブ油、ヒマシ油等の植物油、ミツロウ、キャンデリラロウ、木ロウ等のロウ類、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックス等の炭化水素、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール、ジメチコン、フェニルメチコン、アルキルメチコン、シクロメチコンなどのシリコーン油、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油、長鎖脂肪酸エステル、ジカルボン酸ジエステル、グリセリン脂肪酸エステル、トリグリセライド等のエステル油、ラノリン等を挙げることができる。
特に、シクロペンタシロキサン、ジメチルシリコン等のシリコーン油を配合すると、さっぱりとした使用感が得られるため好ましい。
油分の配合量は、化粧料中合計で1〜60質量%であることが好ましい。1質量%未満であると保湿性及びその持続性等が充分得られず、60質量%を超えて配合するとみずみずしい使用感が失われることがある。
本発明の化粧料には、酸化チタン以外の紫外線防御剤として、任意の有機系紫外線吸収剤を一種又は二種以上用いることができる。
本発明に用いられる紫外線吸収剤としては、アントラニラート類;ケイ皮酸誘導体;サリチル酸誘導体、ショウノウ誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β'-ジフェニルアクリラート誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロナート誘導体;ベンゾイミダゾール誘導体;イミダゾリン類;ビスベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体等が挙げられ、これらの中から任意の一種または二種以上を用いることができる。
特に、ホモサラート(homosalate)(例えばユーソレックスHMSTM:Merck社製)、サリチル酸エチルヘキシル(例えばネオ・ヘリオパンOSTM:シムライズ社製)、アントラニル酸メンチル(例えばネオ・ヘリオパンMATM:シムライズ社製)、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル(例えばパルソールMCXTM:DSMニュートリション社製)、ベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサン(例えばパルソールSLXTM:DSMニュートリション社製)、オクトクリレン(Octocrylene)(例えばユビヌルN539TM:BASF社製)、ジメチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエイト(例えばユビヌルAプラスTM:BASF社製)等は、室温で液状であるために、良好な使用性を損なうことなく配合できる。
また、本発明の化粧料には、本発明の効果を妨げない範囲で従来の化粧料に使用されるその他の粉体を配合することも可能である。
その他の粉体としては、例えば、タルク、マイカ、カオリン等の体質顔料、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、グンジョウ、コンジョウ、酸化チタン・酸化鉄等の着色顔料、タール色素、天然色素等の有機顔料、雲母チタン、酸化鉄雲母チタン、オキシ塩化ビスマス等のパール剤、その他ナイロンパウダー、シリコンパウダー、シルクパウダー等の有機粉体が挙げられる。必要に応じて、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また本発明の化粧料において、酸化チタンの代わりに酸化亜鉛を使用して、シリカ被覆及び疎水化処理を行った改質酸化亜鉛を配合したところ、経時での粘度上昇は防止できなかった。これは、酸化亜鉛から溶出する亜鉛イオンと、カルボン酸基との間に生成する金属塩に起因するものと考えられる(本発明の表面改質処理を行っても、酸化亜鉛から溶出する亜鉛イオンの影響は無視できない)。
以上のことから、本発明の化粧料は、実質的にアルミニウムイオンあるいは亜鉛イオンを含まないことが好ましく、さらに化粧料中でアルミニウムイオンあるいは亜鉛イオンを溶出する粉体を実質的に含まないことが好ましい。
本発明の化粧料には、本発明の効果を妨げない範囲で従来の化粧料に使用される香料、防腐剤、保湿剤、薬効成分、界面活性剤、乳化安定剤、水膨潤性粘土鉱物、pH調整剤等を配合することができる。
なお、WO01−93812においては、カルボキシビニルポリマーと酸化チタンとを併用すると、酸化チタンの光触媒活性や、酸化チタンに不純物として含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の影響により、カルボキシビニルポリマーの機能が劣化することが記載されている、そしてこの現象に対し、酸化チタンを緻密なシリカ膜及び/又はアルミナ膜で被覆することが有効であるとされている。
しかしながら、WO01−93812においては、経時(30日後程度)で生じる粘度上昇については全く配慮されていない。そして、アルミニウムを含む通常の酸化チタンを使用している上、疎水化処理を行っていない。このためアルミニウムイオンとアクリル酸系ポリマーのカルボン酸基との間に生成する金属塩に起因して、経時で顕著に粘度上昇が生じてしまう。また該酸化チタンを水相に配合しているため、イオンの溶出がより顕著になっている。さらに酸化チタンに対して表面被覆量が多い(膜厚が厚い)ので、所望の紫外線防御効果を得るためには、相対的に配合量を多くする必要があり、製剤処方上好ましくないことがあった。
本発明では、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンを用いて、シリカ被覆及び疎水化処理を行うことにより、経時での粘度変化が少なく、優れた使用感を長期保存においても損なうことのないものとなる。また、酸化チタンに対して表面被覆量が少なくてすむので、少量の配合量で所望の紫外線防御効果を得ることができる。
さらに本発明においては、疎水化処理を行い、改質酸化チタンを水中油型化粧料の油相に配合することにより、改質酸化チタンに不純物として含まれうる各種イオン溶出が抑制され、粘度上昇の防止効果がより高くなる。また、化粧料としての耐水性にも優れている。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。配合量は特記しない限り、その成分が配合される系に対する質量%で示す。
初めに、アルミナ処理してある市販の酸化チタン(MT-500HTM:テイカ(株)製)と、カルボキシビニルポリマー(シンタレンLTM:シグマ社製)を用いて、表1に示す低粘度水中油型乳化化粧料を製造し、安定性試験を行った。
(安定性試験方法)
粘度上昇及び変色の有無について、以下の評価基準に基づいて評価することにより安定性を試験した。
(1)粘度上昇
調製後25℃の恒温槽に30日間静置保存後の化粧料について、製造直後と比較して粘度上昇が生じているかどうかを試験した。
○:粘度上昇なし
△:やや粘度上昇あり
×:粘度上昇あり
(2)変色
各化粧料に人工太陽光(サンテストXLS:アトラス社製)を7時間照射(夏季の約1日暴露量25.5MJ/mに相当)し、変色の有無を目視にて観察した。
○:変色なし
△:やや変色あり
×:変色あり(黒っぽく変化)
Figure 2007084475
試験例1−1のように、アルミナ被覆酸化チタンの配合量が少量であれば、経時安定性に問題は生じないが、UVBの防御能が十分ではない。
ところが、アルミナ被覆酸化チタンを、UVBを十分に防御できる量配合すると、粘度上昇及び変色が起こってしまった。
このように、通常市販されているアルミナ処理した酸化チタンをカルボキシビニルポリマーと併用する場合、紫外線防御能と経時安定性とを両立させることはできなかった。
経時安定性を改善するためには、酸化チタンの表面活性を抑えることが有効であると考え、上記酸化チタン表面をシリカで被覆して、同様に低粘度水中油型乳化化粧料を製造し、安定性試験を行った。
Figure 2007084475
Figure 2007084475
シリカ被覆量が10質量%である場合には、粘度上昇及び変色に対して、ほとんど効果が見られなかった。
一方、シリカ被覆量が30質量%である場合には、変色は起こらなかったが、粘度上昇に対する効果は未だ低かった。シリカ被覆量を50質量%以上にまで増量すれば、粘度上昇に対してある程度の防止効果が得られる可能性もある。しかしながら、シリカ被覆量を増やし過ぎると、酸化チタン分が少なくなり、配合量に見合った紫外線防御効果が得られなくなるため好ましくない。
そこで、今度は表面をアルミナ処理していない酸化チタン(平均粒子径0.015×0.06μm)を用い、同様に低粘度水中油型乳化化粧料化粧料を製造し、安定性試験を行った。
Figure 2007084475
表4に示されるように、アルミナ処理していない酸化チタンを用いる場合には、多量に配合しても、粘度上昇が起こらないということがわかった。
酸化チタンは、その光触媒活性を抑制するために、一般にアルミナ処理された状態で市販されているが、このアルミナが粘度上昇の原因となっていることは、これまで全く知られていなかった。
一方で、表4の酸化チタンは表面処理を行っていないために、やはり光触媒活性に起因する変色が生じてしまった。
そこで今度は、上記のアルミナ処理していない酸化チタンをシリカ被覆して、同様に低粘度水中油型乳化化粧料を製造し、安定性試験を行った。
Figure 2007084475
Figure 2007084475
シリカ被覆量が10質量%である場合には、変色防止効果がほとんど見られず、シリカ被覆量が30質量%である場合にも、変色防止効果は未だ十分ではなかった。シリカ被覆量を50質量%以上にまで増量すれば、ある程度の変色防止効果が得られる可能性もある。しかしながら、シリカ被覆量を増やし過ぎると、酸化チタン分が少なくなり、配合量に見合った紫外線防御効果が得られなくなるため好ましくない。
そこで、上記アルミナ表面処理していない酸化チタンを用い、今度はシリカ(12質量%)で被覆後、さらに疎水化処理(ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン6質量%)を行い、これを配合した低粘度水中油型乳化化粧料について、安定性試験を行った。
Figure 2007084475
表7に示されるように、疎水化処理を行った場合、合計被覆量が18質量%と少ないにもかかわらず、高配合しても粘度上昇及び変色が起こらないことがわかった。
また上記の疎水化処理/シリカ被覆酸化チタンにおいては、被覆量が少なく酸化チタン分が多いため、化粧料中のその配合量が少なくてもUVB及びUVA共に十分に防御効果が発揮された。
以上のように、本発明の低粘度水中油型乳化化粧料においては、アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はカルボキシビニルポリマーと共に、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンを疎水化処理した改質酸化チタンを用いることにより、経時での粘度上昇及び変色が抑制され、優れた使用感を長期間維持できることが確認された。
[粉体1]
(製造方法)
[粉体1:疎水化処理/シリカ被覆酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.02×0.09μm)2kgを水性スラリーにし、60℃に加温して、SiOとして100g/Lのケイ酸ナトリウム水溶液3Lを1時間かけて添加し、次いで90℃に昇温して1時間熟成した。次いで20%硫酸でpHを5.5になるように30分間かけて中和し、シリカで複合体の表面を被覆した。
次いで、20%硫酸でpHを3として、ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン100gを添加し、30分間攪拌後、水酸化ナトリウムでpH10として、1時間熟成した。これを中和・濾過・洗浄、乾燥し、ジェットミルを用いて粉砕した。
[粉体2:疎水化処理/シリカ被覆酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm)を用いて、粉体1に準ずる方法で製造した。
[粉体3:疎水化処理/シリカ被覆酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm)を用い、且つジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりにカプリリルトリエトキシシラン160gを用いて、粉体1に準ずる方法で製造した。
[粉体4:疎水化処理/シリカ被覆酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.01×0.04μm)を用い、且つジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりにカプリリルトリエトキシシラン200gを用いて、粉体1に準ずる方法で製造した。
[粉体5:疎水化処理酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm)2kgを水性スラリーにし、20%硫酸でpHを3として、ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン100gを添加し、30分間攪拌後、水酸化ナトリウムでpH10として、1時間熟成した。これを中和・濾過・洗浄、乾燥し、ジェットミルを用いて粉砕した。
[粉体6:疎水化処理酸化チタン]
(製造方法)
ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりにカプリリルトリエトキシシラン300gを用いて、粉体5に準ずる方法で製造した。
[粉体7:疎水化処理酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有アナターゼ型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.015μm)を用い、且つジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりにカプリリルトリエトキシシラン200gを用いて、粉体5に準ずる方法で製造した。
[粉体8:疎水化処理/シリカ・アルミナ被覆酸化チタン]
(製造方法)
市販のシリカ・アルミナ被覆ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm、シリカ被覆量15%、アルミナ被覆量1.5%)2.33kgを水性スラリーにし、これに、ステアリン酸ナトリウムを160g添加し、30分間攪拌した後、20%硫酸でpHが6になるように40分間かけて中和した。これを濾過・洗浄、乾燥し、ジェットミルを用いて粉砕した。
[粉体9:疎水化処理/シリカ・アルミナ被覆酸化チタン]
(製造方法)
市販のシリカ・アルミナ被覆ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm、シリカ被覆量15%、アルミナ被覆量4%)2.38kgを用い、ステアリン酸ナトリウムの代わりにジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン100gを用いて、粉体8に準ずる方法で製造した。
[粉体10:疎水化処理/シリカ・アルミナ被覆酸化チタン]
(製造方法)
市販のシリカ・アルミナ被覆ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm、シリカ被覆量15%、アルミナ被覆量4%)2.38kgを用い、ステアリン酸ナトリウムの代わりにカプリリルトリエトキシシラン500gを用いて、粉体8に準ずる方法で製造した。
[粉体11:疎水化処理/アルミナ被覆酸化チタン]
(製造方法)
市販のアルミナ被覆ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm、アルミナ被覆量15%)2.3kgを用いて、粉体8に準ずる方法で製造した。
[粉体12:疎水化処理/アルミナ被覆酸化チタン]
(製造方法)
市販のアルミナ被覆アナターゼ型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.015μm、アルミナ被覆量15%)2.3kgを用いて、粉体8に準ずる方法で製造した。
[粉体13:疎水化処理/シリカ被覆酸化亜鉛]
(製造方法)
市販の酸化亜鉛(平均粒子径:0.02μm、アルミナ被覆なし)2kgを用いて、粉体1に準ずる方法で製造した。
上記粉体1〜13について、その特徴を表8にまとめて記載する。
Figure 2007084475
上記各粉体を配合した化粧料(液状サンスクリーンローション)を調製し、下記項目について評価を行った。
(液状サンスクリーンローションの処方)
(1)イオン交換水 63.18部
(2)パラベン 0.3部
(3)エタノール 5.0部
(4)エデト酸ナトリウム 0.1部
(5)ブチレングリコール 5.0部
(6)グリセリン 5.0部
(7)カルボキシビニルポリマー 0.2部
(8)アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.1部
(9)水酸化カリウム 0.12部
(10)環状ポリシロキサン 7.0部
(11)ジメチルポリシロキサン 2.0部
(12)メチルフェニルポリシロキサン 2.0部
(13)オクチルメトキシシンナメート 5.0部
(14)上記表8の各粉体 5.0部
合計 100.0部
(製法)
A.成分2を成分3に溶解して成分1に添加し、これに成分4〜9を混合する(水相)。
B.成分10〜13を混合し、これに成分14をビーズミルにて分散する(油相)。
C.水相に油相をホモミキサーで攪拌しながら添加混合し、容器に充填する。
(I)粘度
各化粧料について、製造直後、あるいは25℃及び40℃で30日間静置保存後の粘度を芝浦システム(株)製 ブルックフィールド(BL)型粘度計「DIGITAL VISMETRON VDA(ローターNo.1)」を使用し、回転数12rpm、60sec.の条件で測定した。
(II)変色
各化粧料に紫外線を人工太陽光(サンテストXLS:アトラス社製)を7時間照射(夏季の約1日暴露量25.5MJ/mに相当)し、変色の有無を観察した。
○:変色なし
×:変色あり(黒っぽく変化)
(III)粉末の沈降
各化粧料を25℃にて30日間保存し、粉末の沈降の有無を観察した。
○:沈降なし
×:沈降あり
(IV)使用感触
各化粧料を25℃にて30日間保存し、使用感触について0〜6の評点をつけ、10人のパネラーの平均値を算出した。
◎(非常に良好):5.0〜6.0
○(良好) :3.0〜4.9
△(やや不良) :1.0〜2.9
×(不良) :0〜0.9
(V)耐水性
専門パネル10名の上腕に各化粧料を塗布し、2時間後に水洗を行い、耐水性を以下の基準で評価した。
○:耐水性がある:10名中8名以上が耐水性良好と回答した。
△:耐水性がややある:10名中4〜7名が耐水性良好と回答した。
×:耐水性がない:10名中3名以下が耐水性良好と回答した。
結果を表9に示す。
Figure 2007084475
アルミナ処理を行っている酸化チタンを用いた場合、疎水化処理を行っても、経時で(特に高温下において)顕著に粘度が上昇し、使用感触が劣るものであった。また容器から出しにくく、非常に使いにくかった(試験例8−8及び試験例8−12)。
一方、アルミナ処理を行っていない酸化チタンを疎水化処理した場合には、粘度上昇は生じなかった(試験例8−1〜8−7)。しかしながら、シリカ処理していない場合には、光触媒活性による変色が生じるため、遮光ビン等に入れて保存する等の対策が必要である(試験例8−5〜8−7)。これに対し、シリカ処理及び疎水化処理をした酸化チタンである粉体1〜4を配合した化粧料は、粘度上昇も変色も起こらず、低粘度でのびの良い乳液の状態を保っていた。しかも、粉末の沈降は起こらず、耐水性にも優れていた(試験例8−1〜8−4)。
試験例1〜4の粉体を配合した試験例8−1〜8−4の化粧料について、図1〜4に透過率を示す(アプリケーターにて膜厚10μmで石英板上に塗布し、分光光度計にて測定)。いずれも、可視領域(400〜780nm)の透過性が高く、UVA領域(320〜400nm)及びUVB領域(290〜320nm)の透過率が低いことから、透明性があり且つ紫外線防御性に優れることが確認された。
以上の結果から、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面を疎水化処理した改質酸化チタンを配合することにより、経時での粘度変化が少なく、優れた使用感を長期保存においても損なうことのない化粧料が得られることが確認された。
特に、シリカ被覆後に疎水化処理した改質酸化チタンを用いると、光触媒活性による変色が生じない化粧料が得られるため、好ましい。
なお、粉体13のように、酸化亜鉛を用いた場合には、本発明に特徴の処理を行っても、著しい粘度上昇が起こってしまった(試験例8−13)。これは、酸化亜鉛から溶出する亜鉛イオンと、カルボン酸基との間に生成する金属塩に起因するものと考えられる。よって、本発明の化粧料においては、化粧料中で亜鉛イオンを溶出する粉体を実質的に含まないことが好ましい。
以下に、本発明における化粧料の好ましい実施例を挙げるが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。いずれの化粧料も、経時での粘度変化が少なく、優れた使用感を長期保存においても損なうことのないものであった。
日焼け防止リキッドファンデーション
(処方) (質量%)
(1)セチルアルコール 0.3
(2)カルボキシビニルポリマー 0.3
(3)ワセリン 1.0
(4)ミツロウ 2.0
(5)POE硬化ひまし油 1.0
(6)流動パラフィン 10.0
(7)シリカカプリリルトリエトキシシラン処理酸化チタン(試験例4)
5.0
(8)シリカジメチコン処理酸化チタン(アルミニウム非含有) 2.0
(9)ベンガラ 0.4
(10)黄酸化鉄 2.0
(11)黒酸化鉄 0.2
(12)ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.1
(13)精製水 残量
(14)ジプロピレングリコール 5.0
(15)フェノキシエタノール 適量
(16)トリエタノールアミン 0.4
(製法)
A:成分1〜5を加熱混合する。
B:成分6〜8を撹拌混合する。
C:成分13に成分12を添加し、成分9〜11を分散させる。
D:上記CにA,B、及び成分14〜15を添加して乳化後、成分16を添加する。
25℃で30日間保存後の粘度:2350mPa・s
本実施例の化粧料は、粉体の分散状態が良好で、メーキャップ効果および化粧持続性に優れ、経時においても液状を保ち、肌上での伸び広がりの良いファンデーションであった。
日焼け止めエッセンス
(処方) (質量%)
(1)流動パラフィン 10.0
(2)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン/ソルビトール 1.0
(ポリソルベート80)
(3)トリオクタン酸グリセリル 5.0
(4)シリカカプリリルトリエトキシシラン処理酸化チタン 10.0
(実施例2の粉体3)
(5)カプリリルメチコン 20.0
(6)精製水 残 量
(7)1,3−ブチレングリコール 5.0
(8)グリセリン 2.0
(9)アスコルビルグルコシド 2.0
(10)カルボキシビニルポリマー 0.3
(シンタレンLTM:シグマ社製)
(11)水酸化ナトリウム 0.45
(12)防腐剤 適 量
(13)香料 適 量
(製法)
A:成分1〜3を加熱する。
B:成分4を成分5に混合分散し、上記Aを加える。
C:成分6〜12を混合する。
E:上記CにBと成分13を添加し、乳化する。
25℃で30日間保存後の粘度:3150mPa・s
本実施例の化粧料は、肌上での伸び広がりが良く、粘度安定性に優れる日焼け止めエッセンスであった。
日焼け止め乳液
(処方) (質量%)
(1)イソノナン酸イソノニル 20.0
(2)シリカパーフルオロリン酸処理酸化チタン(アルミニウム非含有) 2.0
(3)オクトクリレン 10.0
(4)ポリエチレングリコール(8モル) 15.0
(5)アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.3
(ペミュレンTR−1TM:グッドリッチ社製)
(6)球状シリカ粉末 2.0
(7)グリセリン 5.0
(8)精製水 残 量
(9)香料 適 量
(10)トリエタノールアミン 0.3
(製法)
A:成分1〜3を混合分散する。
B:成分4〜8を混合分散し、上記Aを添加して乳化する。
C:上記Bに成分9を添加し、成分10を加えて中和し、容器に充填する。
25℃で30日間保存後の粘度:1180mPa・s
本実施例の化粧料は、肌上での伸び広がりが良く、粘度安定性に優れる日焼け止め乳液であった。

Claims (6)

  1. 実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面をシリカ被覆後、さらに疎水化処理した改質酸化チタンを油相中に含有し、
    アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はカルボキシビニルポリマーを水相中に含有する低粘度水中油型乳化化粧料。
  2. 改質酸化チタンにおいて、表面被覆量の合計が酸化チタンに対して1〜20質量%であることを特徴とする請求項1に記載の低粘度水中油型乳化化粧料。
  3. 酸化チタンがルチル型であることを特徴とする請求項1又は2に記載の低粘度水中油型乳化化粧料。
  4. 粘度が500〜8000mPa・Sであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の低粘度水中油型乳化化粧料。
  5. 実質的にアルミニウムイオンを含まないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の低粘度水中油型乳化化粧料。
  6. 実質的に亜鉛イオンを含まないことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の低粘度水中油型乳化化粧料。
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