JP2007291094A - 油中水型日焼け止め化粧料 - Google Patents
油中水型日焼け止め化粧料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007291094A JP2007291094A JP2007094566A JP2007094566A JP2007291094A JP 2007291094 A JP2007291094 A JP 2007291094A JP 2007094566 A JP2007094566 A JP 2007094566A JP 2007094566 A JP2007094566 A JP 2007094566A JP 2007291094 A JP2007291094 A JP 2007291094A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- water
- zinc oxide
- oil type
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
Abstract
【課題】
伸び広がりに優れ、粉体の分散安定性、紫外線防御効果に優れた油中水型日焼け止め料である。
【解決手段】
表面が成分(a)(ジメチコン/メチコン)コポリマーと成分(b)有機チタネート及び/又は成分(c)トリアルコシキアルキルシランで被覆された酸化亜鉛を配合することを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料に関するものである。
【選択図】なし
伸び広がりに優れ、粉体の分散安定性、紫外線防御効果に優れた油中水型日焼け止め料である。
【解決手段】
表面が成分(a)(ジメチコン/メチコン)コポリマーと成分(b)有機チタネート及び/又は成分(c)トリアルコシキアルキルシランで被覆された酸化亜鉛を配合することを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料に関するものである。
【選択図】なし
Description
本発明は油中水型乳化日焼け止め料に関し、更に詳しくは、伸び広がりに優れ、経時での粉体の分散安定性、紫外線防御効果に優れた油中水型日焼け止め化粧料に関するものである。
日焼け止め化粧料は、乳化タイプの違いにより水中油型と油中水型に大別できる。水中油型はみずみずしい使用感が特徴であるが、油中水型に比べてのび広がりが悪く、使用感に優れるものではない。一方、油中水型はのび広がりがよく、べたつき感の少ない軽い使用感であるが、その反面、経時状態での粉体凝集による沈降や経時での粘度上昇が問題となり、さまざまな検討がなされている。
経時での粉体の分散安定性を向上させるために表面処理粉体とシリコーン油と特定のシリコーン系界面活性剤を組み合せた報告がある(例えば、特許文献1参照)。また、粉体の分散性をあげて紫外線防御効果や使用性を向上させることを目的に、分散剤として特定のオルガノポリシロキサン共重合体を用いる報告がある(例えば、特許文献2参照)。しかしながらこれらの界面活性剤を用いたとしても、充分な分散性が得られず、伸び広がりが悪く使用性が良好ではない場合があった。
特開昭63−215615号公報
特開平11−263708号公報
従って本発明が解決しようとする課題は、伸び広がりに優れ、経時での粉体の分散安定性、さらには紫外線防御効果に優れた油中水型日焼け止め料を得ることである。
かかる実情において、本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(ジメチコン/メチコン)コポリマーと有機チタネート及び/又はトリアルコシキアルキルシランで被覆された酸化亜鉛を配合した油中水型日焼け止め化粧料が伸び広がりに優れ、経時での粉体の分散安定性、紫外線防御効果に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、成分(a)(ジメチコン/メチコン)コポリマーと成分(b)有機チタネート及び/又は成分(c)トリアルコシキアルキルシランで被覆された酸化亜鉛を配合したことを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料に関するものである。
また、酸化亜鉛100質量部に対して、成分(a)を0.5〜10質量部、成分(b)を0.5〜10質量部、被覆した酸化亜鉛を配合したことを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料を提供するものである。そして、酸化亜鉛100質量部に対して、成分(a)を0.5〜10質量部、成分(c)を0.5〜10質量部、被覆した酸化亜鉛を配合したことを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料を提供するものである。
更に、成分(d)としてシリコーン油を配合することを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料を提供するものである。
そして更に、成分(e)としてシリコーン系界面活性剤を配合したことを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料を提供するものである。
本発明の油中水型日焼け止め料は、伸び広がりに優れ、経時での粉体の分散安定性、紫外線防御効果に優れた油中水型日焼け止め料である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる酸化亜鉛は粒径、形状等特に限定はされないが、好ましくは紫外線防御効果の高い1〜100nmの粒径範囲の酸化亜鉛を用いることにより、紫外線防御効果がより優れた油中水型日焼け止め化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる酸化亜鉛は粒径、形状等特に限定はされないが、好ましくは紫外線防御効果の高い1〜100nmの粒径範囲の酸化亜鉛を用いることにより、紫外線防御効果がより優れた油中水型日焼け止め化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(a)(ジメチコン/メチコン)コポリマーは、INTERNATIONAL NOMENCLATURE of COSMETIC INGREDIENTSに(ジメチコン/メチコン)コポリマーとして収載されている化合物であり、ジメチルシロキサンとメチルハイドロジェンシロキサンからなる共重合体である。通常、粉体の表面処理剤として用いられ、粉体に撥水性を付与し、しかも経時的に水素を発生し難い表面処理剤として汎用されている。具体的には、好ましい化合物として下記一般式(1)で示される化合物が例示できる。
(a、bはそれぞれ正の整数で、a+b=7〜50、a:b=1:0.2〜1:4)
本発明において酸化亜鉛に表面被覆成分(a)の割合は、酸化亜鉛100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、1.5〜8質量部がより好ましい。この範囲で表面被覆した酸化亜鉛を配合すれば、凝集が無く、分散安定性により優れた油中水型日焼け止め化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(b)有機チタネートは、例えば、長鎖カルボン酸型、ピロリン酸型、亜リン酸型、アミノ酸型等のアルキルチタネート等が挙げられるが、分散安定化の観点より、炭素数8〜24のアルキル基を有するアルキルチタネートが好ましく、これらは下記一般式(2)で示される化合物が例示できる。
(pは正の整数で、p=8〜24)
前記有機チタネートは、具体的には、長鎖カルボン酸型のアルキルチタネートとして、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等が挙げられ、ピロリン酸型アルキルチタネートとして、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート等が挙げられ、亜リン酸型アルキルチタネートとして、イソプロピルトリ(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられ、アミノ酸型アルキルチタネートとして、イソプロピルトリ(N−アミドエチル・アミノエチル)チタネート等が挙げられ、これらより一種又は二種以上用いることができる。
これら有機チタネートの中でも、上記一般式(2)においてp=17で示されるイソプロピルトリイソステアロイルチタネートを選択すると、シリコーン油以外の油剤中での粉体の分散安定性が良好となる。
本発明において酸化亜鉛に表面被覆成分(b)の割合は、酸化亜鉛100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、1.5〜8質量部がより好ましい。この範囲で表面被覆した酸化亜鉛を配合すれば、凝集が無く、分散安定性により優れた油中水型日焼け止め化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(c)トリアルコシキアルキルシランは、ケイ素原子に三つのアルコキシ基と一つのアルキル基が結合した化合物であり、該アルコキシ基が粉体表面の水酸基等と反応することにより、粉体表面を被覆する化合物である。このような成分(c)は下記一般式(3)で表すことができる。該トリアルコキシアルキルシランにおける、アルコキシ基は、炭素数1〜3のアルコキシ基であるメトキシ、エトキシ、プロポキシ等が好ましい。また、該トリアルコキシアルキルシランにおける、アルキル基は、炭素数6〜18のアルキル基であるヘキシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基等が好ましい。このようなトリアルコキシアルキルシランは、例えば、トリメトキシヘキシルシラン、トリメトキシオクチルシラン、トリメトキシデシルシラン、トリメトキシオクタデシルシラン、トリエトキシヘキシルシラン、トリエトキシオクチルシラン、トリエトキシデシルシラン、トリエトキシオクタデシルシラン等が挙げられ、これらより一種又は二種以上用いることができる。
(m、nはそれぞれ正の整数で、m=6〜20、n=1〜3)
これらトリアルコキシアルキルシランの中でも、上記一般式(3)においてm=7、n=2であるトリエトキシオクチルシランを選択すると、シリコーン油以外の油剤中での粉体の分散安定性が良好となる。アルキル基の炭素数が8以上であるとシリコーン油以外の油剤中での粉体の分散安定性が良好となる。
本発明において酸化亜鉛に表面被覆成分(c)の割合は、酸化亜鉛100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、1.5〜8質量部がより好ましい。この範囲で表面被覆した酸化亜鉛を配合すれば、凝集が無く、分散安定性により優れた油中水型日焼け止め化粧料を得ることができる。
本発明において酸化亜鉛に成分(a)〜(c)の表面処理剤を被覆する方法は、特に限定されず通常公知の処理方法を用いることができる。具体的には、成分(a)〜(c)の処理剤と酸化亜鉛とを直接混合する方法、直接酸化亜鉛と混合し加熱して被覆する乾式被覆方法、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ヘキサン、塩化メチレン、ベンゼン、トルエン等の溶媒に成分(a)〜(c)の処理剤を溶解又は分散し、この溶液又は分散液に酸化亜鉛を添加し、混合後、前記溶媒を乾燥等により除去、加熱、粉砕する湿式被覆方法、溶媒に溶解又は分散した成分(a)〜成分(c)の処理剤を流動層中で粉体にスプレーコートする気相被覆方法、メカノケミカル方法等が挙げられる。
これらの成分(a)〜(c)を処理する方法の中でも本発明の効果を得る方法としては、イソプロピルアルコールに成分(a)〜(c)の処理剤を溶解し、この溶液に酸化亜鉛を添加し、混合後、溶媒を乾燥除去する方法が、処理剤が酸化亜鉛表面に均一に処理されるので好ましい。
本発明に用いられる成分(d)シリコーン油は、表面被覆酸化亜鉛の分散安定性を向上させるもので、成分(d)としてはジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、トリストリメチルシロキシアルキルシラン、トリメチルシロキシケイ酸、高重合度メチルフェニルポリシロキサン、部分架橋型オルガノポリシロキサン、ポリオキシ変性オルガノポリシロキサン、架橋型ポリエーテル変性メチルポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、ステアリル変性メチルポリシロキサン、オレイル変性メチルポリシロキサン、ベヘニル変性メチルポリシロキサン、ポリビニルピロリドン変性メチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等が挙げられ、これらより一種又は二種以上用いることができる。
これら成分(d)の中より、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、動粘度が1.0〜6.0mm2/sのジメチルポリシロキサン等の揮発性シリコーンを選択すると、凝集が無く、分散安定性により優れた油中水型日焼け止め化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(d)の配合量は特に限定されないが、好ましくは1〜50%、さらに好ましくは5〜30%である。この範囲で配合すると、凝集が無く、分散安定性により優れた油中水型日焼け止め化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(e)シリコーン系界面活性剤は、表面被覆酸化亜鉛の分散安定性を向上させるもので、成分(e)としては、親油基としてポリシロキサン鎖や炭化水素基等を有し、親水基としてポリオキシエチレン等のポリオキシアルキレン基等を有するものである。尚、前記親水基の位置は、ペンダント型、ブロック型、末端型等の何れでも良い。このようなシリコーン系界面活性剤は、具体的には、長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、グリセリン変性オルガノポリシロキサン、ポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン等が挙げられ、これより一種又は二種以上を用いることができる。
例えば、長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、例えば、次の一般式(4)又は(5)で表される化合物等が挙げられる。
R1 aR2 bR3 cSiO(4−a−b−c)/2 ・・・(4)
[前記式中、R1;同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基。R2;−CmH2m−O−(C2H4O)d−(C3H6O)e−R4で示される基(式中、m;1〜5の整数、d、eは1以上の整数、且つ、d+eが1〜200であり、R4;水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又は−(CO)−R5で示される有機基、R5;炭素数1〜5の一価炭化水素基)。R3;炭素数10〜30の一価炭化水素基。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。]
R6 aR7 bR8 cSiO(4−a−b−c)/2 ・・・(5)
[前記式中、R6;同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基。R7;−CmH2m−O−(C2H4O)d−(C3H6O)e−R9で示される基(式中、m;1〜5の整数、d、eは1以上の整数、且つ、d+e≧1〜200であり、R9は水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又は−(CO)−R10で示される有機基、R10は炭素数1〜5の一価炭化水素基)。R8;−CnH2n−O−(C2H4O)f−(C3H6O)g−R11(式中、nは1〜5の整数、f、gは0以上の整数、且つ、f+g≧0〜200であり、R11は炭素数10〜30の一価炭化水素基)。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。]
R1 aR2 bR3 cSiO(4−a−b−c)/2 ・・・(4)
[前記式中、R1;同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基。R2;−CmH2m−O−(C2H4O)d−(C3H6O)e−R4で示される基(式中、m;1〜5の整数、d、eは1以上の整数、且つ、d+eが1〜200であり、R4;水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又は−(CO)−R5で示される有機基、R5;炭素数1〜5の一価炭化水素基)。R3;炭素数10〜30の一価炭化水素基。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。]
R6 aR7 bR8 cSiO(4−a−b−c)/2 ・・・(5)
[前記式中、R6;同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基。R7;−CmH2m−O−(C2H4O)d−(C3H6O)e−R9で示される基(式中、m;1〜5の整数、d、eは1以上の整数、且つ、d+e≧1〜200であり、R9は水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又は−(CO)−R10で示される有機基、R10は炭素数1〜5の一価炭化水素基)。R8;−CnH2n−O−(C2H4O)f−(C3H6O)g−R11(式中、nは1〜5の整数、f、gは0以上の整数、且つ、f+g≧0〜200であり、R11は炭素数10〜30の一価炭化水素基)。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。]
これら一般式で示される長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンの中でも、セチルジメチコンコポリオール、(PEGメチコン/オレイルPPGメチコン/ジメチコン)コポリマー等が好ましく、これらは、市販品として、ABIL EM−90、ABIL B9806、ABIL WE09(何れも、ゴールドシュミット社製)、シリコンKF6026(信越化学工業社製)等が挙げられる
また、他の一種であるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記一般式(6)で表される化合物等が挙げられる。
[式中、R1;水素原子又は炭素数1〜5の一価炭化水素基。R2;−(CH2)l−O−(C2H4O)x−(C3H6O)y−R3。R3;水素原子、低級アルキル基。a,b;0,1,2,3から選ばれる数。但し、a+b=3である。m,n;0又は正の整数。l;正の整数。x;0又は正の整数、y;0又は正の整数で示され、x及びyが同時に0では無い。但し、n+bは1以上の整数。]
このようなポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、市販品として、KF6015、KF6016、KF6017、KF6028、X−22−4991(何れも、信越化学工業社製)、NUCシリコンL7002(日本ユニカー社製)、SH−3772C、SH−3775C(何れも、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
また、成分(e)のポリグリセリン変性オルガノポリシロキサンとしては、例えば下記一般式(7)で表される化合物等が挙げられる。
(式中a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。)
(式中R1は炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基、アミノ置換アルキル基、カルボキシル置換アルキル基あるいは下記一般式(8)で示される有機基から選択される同種または異種の有機基である。)
(式中d、e、fはそれぞれ0≦d≦15、0≦e≦50、0≦f≦50の整数である。)
[式中R2は下記一般式(9)び/又は(10)されるポリグリセリン誘導体である。]
(式中R4は水素基あるいは炭素数1〜30のアルキル基、又はR5−(CO)−で示される有機基、R5は炭素数1〜30の炭化水素基である。Qはエーテル結合又はエステル結合を含有しても良い炭素数3〜20の二価炭化水素基を示し、iは2〜20の整数、jは1〜20の整数である。またR3は下記一般式(11)で示されるケイ素含有基である。)
(式中gは1≦g≦5の整数であり、hは0≦h≦500の整数である。)
このようなポリグリセリン変性オルガノポリシロキサンは、市販品として、KF6104、KF6105(何れも、信越化学工業社製)等が挙げられる。
本発明の油中水型日焼け止め化粧料における成分(e)の配合量は、0.05〜10%が好ましい。この範囲で配合すると、凝集が無く、粉体の分散安定性により優れた油中水型日焼け止め化粧料を得ることができる。
本発明には上記必須成分ではないが、紫外線吸収剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れのものでも配合することが可能であり、本発明の紫外線防御効果を相乗的に高めることが可能である。具体的には、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン等のベンゾフェノン系、サリチル酸−2−エチルヘキシル等のサリチル酸系、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等のPABA系、パラメトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル等の桂皮酸系、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
尚、本発明の油中水型日焼け止め化粧料には、上記必須成分以外にも成分(d)以外に油剤を併用することができる。このような油剤としては、例えば、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシャトロプシュワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素系類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然ロウ類、メトキシケイ皮酸オクチル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、マカデミアンナッツ油脂肪酸フィトステリル等のエステル類、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、モクロウ等の油脂類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、N−ラウロイルーL−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸誘導体類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
本発明には、上記成分以外にもその目的効果を損なわない範囲で適宜任意に粉体成分を配合可能である。このような成分としては、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定はされないが、具体的には、マイカ、合成雲母、セリサイト、雲母チタン、ベンガラ被覆雲母チタン、窒化ホウ素、オキシ塩化ビスマス、板状アルミナ、タルク、カオリン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、無水ケイ酸等の無機体質顔料、酸化チタン、酸化セリウム等の無機白色顔料、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、グンジョウ、コンジョウ、カーボンブラック等の無機着色顔料、タール系色素、天然色素等の有機着色顔料、ナイロンパウダー、シリコーン樹脂パウダー、シルクパウダー、ポリスチレン、ポリエチレンパウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン等の有機粉体等を特に本発明の効果を損なわない範囲において、本発明にて処理剤として使用する以外のフッ素化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、ロウ、油脂、炭化水素等を用いて表面処理を施したもの及び未処理のものを組み合わせて使用してもよい。
水性成分としては、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定はされないが、具体的には、温泉水、海洋深層水、精製水等の水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、ソルビトール、マルチトール、ショ糖、でんぷん糖、ラクチトール等の糖類、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アルキル化カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸等の酸またはそれらの塩、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム等の塩類、アロエベラ、ウィッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液、水溶性ビタミンC及びその誘導体、コラーゲン等のタンパク質やそれらの塩等の美容成分、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸及びそのナトリウム塩等の水溶性紫外線吸収剤等が挙げられ、必要に応じて、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
本発明の油中水型日焼け止め化粧料には、上記の任意成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、乳化剤、乳化助剤、粘度調整剤、pH調整剤、香料、防腐剤、キレート剤、酸化防止剤、殺菌剤、美容成分等通常化粧料に配合される成分の配合が可能である。pH調整剤としてはクエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸等の酸またはそれらの塩を使用することができる。
本発明の油中水型日焼止め化粧料の製造法は、通常の製造方法にて可能であり、例えば、油相中に水相を添加しながら乳化する分散乳化法等で得ることができる。なお表面処理酸化亜鉛をあらかじめ成分(d)、成分(e)とともにビーズミル等の湿式分散処理を行うことで、粉体の分散安定性が向上するため特に好ましい。なお製造方法はこれらに限定されるものではない。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
[表面処理酸化亜鉛の製造例1〜9]
製造例1:メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン3%処理微粒子酸化亜鉛A
イソプロピルアルコール100部とメチルハイドロジェンポリシロキサン5部、トリエトキシカプリルシラン3部を混合し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)中で微粒子酸化亜鉛(MZ−500 テイカ社製)92部と混合する。その後、減圧下、60℃でイソプロピルアルコールを回収し、メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン3%処理微粒子酸化亜鉛Aを得た。
[表面処理酸化亜鉛の製造例1〜9]
製造例1:メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン3%処理微粒子酸化亜鉛A
イソプロピルアルコール100部とメチルハイドロジェンポリシロキサン5部、トリエトキシカプリルシラン3部を混合し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)中で微粒子酸化亜鉛(MZ−500 テイカ社製)92部と混合する。その後、減圧下、60℃でイソプロピルアルコールを回収し、メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン3%処理微粒子酸化亜鉛Aを得た。
製造例2:メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛B
前記製造例1と同様に、メチルハイドロジェンポリシロキサン5部、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート3部、微粒子酸化亜鉛92部を用いて、メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛Bを得た。
前記製造例1と同様に、メチルハイドロジェンポリシロキサン5部、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート3部、微粒子酸化亜鉛92部を用いて、メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛Bを得た。
製造例3:メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン3%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛C
前記製造例1と同様に、メチルハイドロジェンポリシロキサン5部、トリエトキシカプリルシラン3部、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート3部、微粒子酸化亜鉛89部を用いて、メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン3%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛Cを得た。
前記製造例1と同様に、メチルハイドロジェンポリシロキサン5部、トリエトキシカプリルシラン3部、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート3部、微粒子酸化亜鉛89部を用いて、メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン3%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛Cを得た。
製造例4:メチルハイドロジェンポリシロキサン2.5%及びトリエトキシカプリルシラン3%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛D
前記製造例1と同様に、メチルハイドロジェンポリシロキサン2.5部、トリエトキシカプリルシラン3部、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート3部、微粒子酸化亜鉛91.5部を用いて、メチルハイドロジェンポリシロキサン2.5%及びトリエトキシカプリルシラン3%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛Dを得た。
前記製造例1と同様に、メチルハイドロジェンポリシロキサン2.5部、トリエトキシカプリルシラン3部、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート3部、微粒子酸化亜鉛91.5部を用いて、メチルハイドロジェンポリシロキサン2.5%及びトリエトキシカプリルシラン3%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛Dを得た。
製造例5:メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン1.5%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート1.5%処理微粒子酸化亜鉛E
前記製造例1と同様に、メチルハイドロジェンポリシロキサン5部、トリエトキシカプリルシラン1.5部、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート1.5部、微粒子酸化亜鉛92部を用いて、メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン1.5%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート1.5%処理微粒子酸化亜鉛Eを得た。
前記製造例1と同様に、メチルハイドロジェンポリシロキサン5部、トリエトキシカプリルシラン1.5部、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート1.5部、微粒子酸化亜鉛92部を用いて、メチルハイドロジェンポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン1.5%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート1.5%処理微粒子酸化亜鉛Eを得た。
製造例6:メチルハイドロジェンポリシロキサン5%処理微粒子酸化亜鉛F
前記製造例1と同様に、メチルハイドロジェンポリシロキサン5部、微粒子酸化亜鉛95部を用いて、メチルハイドロジェンポリシロキサン5%処理微粒子酸化亜鉛Fを得た。
前記製造例1と同様に、メチルハイドロジェンポリシロキサン5部、微粒子酸化亜鉛95部を用いて、メチルハイドロジェンポリシロキサン5%処理微粒子酸化亜鉛Fを得た。
製造例7:ジメチルポリシロキサン5%処理微粒子酸化亜鉛G
前記製造例1と同様に、ジメチルポリシロキサン5部、微粒子酸化亜鉛95部を用いて、ジメチルポリシロキサン5%処理微粒子酸化亜鉛Gを得た。
前記製造例1と同様に、ジメチルポリシロキサン5部、微粒子酸化亜鉛95部を用いて、ジメチルポリシロキサン5%処理微粒子酸化亜鉛Gを得た。
製造例8:ジメチルポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン3%処理微粒子酸化亜鉛H
前記製造例1と同様に、ジメチルポリシロキサン5部、トリエトキシカプリルシラン3部、微粒子酸化亜鉛92部を用いて、ジメチルポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン3%処理微粒子酸化亜鉛Hを得た。
前記製造例1と同様に、ジメチルポリシロキサン5部、トリエトキシカプリルシラン3部、微粒子酸化亜鉛92部を用いて、ジメチルポリシロキサン5%及びトリエトキシカプリルシラン3%処理微粒子酸化亜鉛Hを得た。
製造例9:ジメチルポリシロキサン5%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛I
前記製造例1と同様に、ジメチルポリシロキサン5部、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート3部、微粒子酸化亜鉛92部を用いて、ジメチルポリシロキサン5%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛Iを得た。
前記製造例1と同様に、ジメチルポリシロキサン5部、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート3部、微粒子酸化亜鉛92部を用いて、ジメチルポリシロキサン5%及びイソプロピルトリイソステアロイルチタネート3%処理微粒子酸化亜鉛Iを得た。
本発明品1〜8及び比較品1〜4:油中水型日焼け止め化粧料
表1、表2に示す組成の油中水型日焼け止め化粧料を下記の製造方法にて調整し、使用性の良さ、分散安定性、紫外線防御効果を評価した。結果をあわせて表1、表2に示した。
表1、表2に示す組成の油中水型日焼け止め化粧料を下記の製造方法にて調整し、使用性の良さ、分散安定性、紫外線防御効果を評価した。結果をあわせて表1、表2に示した。
(製造方法)
A:成分(1)〜成分(19)を均一に混合する。
B:Aに成分(20)〜(22)を添加し、乳化混合をする。
C:Bを脱泡し、油中水型日焼け止め化粧料を得た。
A:成分(1)〜成分(19)を均一に混合する。
B:Aに成分(20)〜(22)を添加し、乳化混合をする。
C:Bを脱泡し、油中水型日焼け止め化粧料を得た。
(評価方法1)伸び広がりの良さ
22〜40才の女性パネル20人による油中水型日焼け止め化粧料の使用試験を行った。試料2gを全顔に塗布し、伸び広がりの良さを下記評価基準に従って評価し、各サンプルの評点の平均点を下記判断基準に従って判定した。
(評点):(評価)
5 : 非常に均一且つ滑らかに伸び広がり、使用性が非常に良い
4 : 均一且つ滑らかに伸び広がり、使用性が良い
3 : 滑らかに伸び広がり、使用性がやや良い
2 : 伸び広がりがやや重く、使用性がやや悪い。
1 : 不均一で且つ伸び広がりが重く、使用性が悪い。
0 : 非常に不均一で且つ伸び広がりが重く、使用性が非常に悪い。
(判定基準)
(評点の平均点) :(判定)
5.0以上 : ◎(非常に良好)
3.5以上5.0未満 : ○(良好)
1.0以上3.5未満 : △(普通)
1.0未満 : ×(不良)
22〜40才の女性パネル20人による油中水型日焼け止め化粧料の使用試験を行った。試料2gを全顔に塗布し、伸び広がりの良さを下記評価基準に従って評価し、各サンプルの評点の平均点を下記判断基準に従って判定した。
(評点):(評価)
5 : 非常に均一且つ滑らかに伸び広がり、使用性が非常に良い
4 : 均一且つ滑らかに伸び広がり、使用性が良い
3 : 滑らかに伸び広がり、使用性がやや良い
2 : 伸び広がりがやや重く、使用性がやや悪い。
1 : 不均一で且つ伸び広がりが重く、使用性が悪い。
0 : 非常に不均一で且つ伸び広がりが重く、使用性が非常に悪い。
(判定基準)
(評点の平均点) :(判定)
5.0以上 : ◎(非常に良好)
3.5以上5.0未満 : ○(良好)
1.0以上3.5未満 : △(普通)
1.0未満 : ×(不良)
(評価方法2)経時での粉体分散安定性
油中水型日焼け止め化粧料を30℃恒温槽にて1ヶ月保管後、B型回転粘度計にて分散体の粘度を測定し、経時での粉体分散安定性を下記の基準に従って判断した。
(評価) :(判定)
粘度値が0以上1000mPa・s未満 : ◎
粘度値が1000以上1万mPa・s未満 : ○
粘度値が1万以上10万mPa・s未満 : △
粘度値が10万mPa・s以上 : ×
油中水型日焼け止め化粧料を30℃恒温槽にて1ヶ月保管後、B型回転粘度計にて分散体の粘度を測定し、経時での粉体分散安定性を下記の基準に従って判断した。
(評価) :(判定)
粘度値が0以上1000mPa・s未満 : ◎
粘度値が1000以上1万mPa・s未満 : ○
粘度値が1万以上10万mPa・s未満 : △
粘度値が10万mPa・s以上 : ×
(評価方法3)紫外線防御効果
5cm×8cm四方のサージカルテープ(住友3M社製 型番:1526)上に油中水型日焼け止め化粧料40mgを均一に塗布し、SPF Analyzer System UV−1000S(Labsphere社製)にて測定し、1サンプル15点測定(N=3)の平均値により、UVB領域である300nmの透過率を算出した。
(評価) :(判定)
UVB透過率が10%未満で、遮断効果が非常に良好 :◎
UVB透過率が10以上30%未満で、遮断効果が良好 :○
UVB透過率が30以上40%未満で、遮断効果があまりない:△
UVB透過率が40以上で、遮断効果がほとんどない :×
5cm×8cm四方のサージカルテープ(住友3M社製 型番:1526)上に油中水型日焼け止め化粧料40mgを均一に塗布し、SPF Analyzer System UV−1000S(Labsphere社製)にて測定し、1サンプル15点測定(N=3)の平均値により、UVB領域である300nmの透過率を算出した。
(評価) :(判定)
UVB透過率が10%未満で、遮断効果が非常に良好 :◎
UVB透過率が10以上30%未満で、遮断効果が良好 :○
UVB透過率が30以上40%未満で、遮断効果があまりない:△
UVB透過率が40以上で、遮断効果がほとんどない :×
本発明品1〜8の油中水型日焼け止め化粧料は「伸び広がりの良さ」、「経時での粉体分散安定性」、「紫外線防御効果」の全項目において優れた油中水型日焼け止め化粧料であった。一方、成分(b)のトリエトキシカプリルシラン及び成分(c)のイソプロピルトリイソステアロイルチタネート処理を施していない酸化亜鉛を用いた比較品1の油中水型日焼け止め化粧料は、表面処理酸化亜鉛が凝集し、分散性が良くないため、伸び広がりの良さ、経時での粉体分散安定性に劣っていた。成分(b)のトリエトキシカプリルシラン及び成分(c)のイソプロピルトリイソステアロイルチタネート処理を施さず、成分(a)のメチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりにジメチルポリシロキサン処理を施した酸化亜鉛を用いた比較品2、成分(a)のメチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりのジメチルポリシロキサンと成分(b)のトリエトキシカプリルシラン処理を施した酸化亜鉛を用いた比較品3の油中水型日焼け止め化粧料は、表面処理酸化亜鉛の凝集によるゲル化し、分散性が非常に良くないため、伸び広がりの良さ、経時での粉体分散安定性、紫外線防御効果の全項目において劣っていた。成分(a)のメチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりのジメチルポリシロキサンと成分(c)のイソプロピルトリイソステアロイルチタネート処理を施した酸化亜鉛を用いた比較品4の油中水日焼け止め化粧料は表面処理酸化亜鉛が凝集し、分散性が良くないために経時での粉体分散安定性に劣っていた。
油中水型日焼け止め化粧料
(成分) (%)
1.製造例2の処理微粒子酸化亜鉛A 15.0
2.ポリオキシエチレン変性ポリジメチルシロキサン 5.0
3.デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0
4.有機変性ベントナイト 1.0
5.1,3−ブチレングリコール 0.5
6.スクワラン 7.0
7.イソノナン酸イソノニル 2.0
8.メトキシケイ皮酸オクチル 7.5
9.デカメチルシクロペンタシロキサン 8.1
10.ジメチルポリシロキサン 5.0
11.ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
12.球状シリコンパウダー(12μm)(注) 3.0
13.エタノール 4.0
14.防腐剤 適量
15.精製水 残部
(注:KSP−101 信越化学工業社製)
(成分) (%)
1.製造例2の処理微粒子酸化亜鉛A 15.0
2.ポリオキシエチレン変性ポリジメチルシロキサン 5.0
3.デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0
4.有機変性ベントナイト 1.0
5.1,3−ブチレングリコール 0.5
6.スクワラン 7.0
7.イソノナン酸イソノニル 2.0
8.メトキシケイ皮酸オクチル 7.5
9.デカメチルシクロペンタシロキサン 8.1
10.ジメチルポリシロキサン 5.0
11.ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
12.球状シリコンパウダー(12μm)(注) 3.0
13.エタノール 4.0
14.防腐剤 適量
15.精製水 残部
(注:KSP−101 信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(3)を均一に混合し、三井鉱山(株)製のSC−MILL(SC100)にてジルコニアビーズ1mmを用い、ビーズミル処理で5時間分散させ、分散体を得た。
B:成分(4)〜(6)を均一に混合分散し、粘土鉱物のゲルを得た。
C:A、B、成分(7)〜(12)を均一に混合する。
D:Cに成分(13)〜(15)を添加し、乳化混合をする。
E:Dを脱泡し、油中水型日焼け止め化粧料を得た。
A:成分(1)〜(3)を均一に混合し、三井鉱山(株)製のSC−MILL(SC100)にてジルコニアビーズ1mmを用い、ビーズミル処理で5時間分散させ、分散体を得た。
B:成分(4)〜(6)を均一に混合分散し、粘土鉱物のゲルを得た。
C:A、B、成分(7)〜(12)を均一に混合する。
D:Cに成分(13)〜(15)を添加し、乳化混合をする。
E:Dを脱泡し、油中水型日焼け止め化粧料を得た。
実施例2の油中水型日焼け止め化粧料は、伸び広がりに非常に優れ且つ経時での粉体分散安定性にも非常に優れ、紫外線防御効果の非常に高い日焼け止め化粧料であった。
Claims (9)
- 表面が成分(a)(ジメチコン/メチコン)コポリマーと成分(b)有機チタネート及び/又は成分(c)トリアルコシキアルキルシランで被覆された表面処理酸化亜鉛を配合することを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料。
- 前記成分(a)が下記一般式(1)で示される化合物であることを特徴とする請求項1記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 前記成分(b)が下記一般式(2)で示される化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 前記成分(c)が下記一般式(3)で示される化合物であることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 酸化亜鉛100質量部に対して、成分(a)を0.5〜10質量部、成分(b)を0.5〜10質量部、被覆したことを特徴とする請求項1〜3の何れかの項記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 酸化亜鉛100質量部に対して、成分(a)を0.5〜10質量部、成分(c)を0.5〜10質量部、被覆したことを特徴とする請求項1、2、4の何れかの項記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 更に、成分(d)としてシリコーン油、成分(e)としてシリコーン系界面活性剤を配合したことを特徴とする請求項1〜6の何れかの項記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 前記成分(d)が、揮発性シリコーンであることを特徴とする請求項7記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 前記成分(e)がポリオキシエチレン変性ポリジメチルシロキサン、ポリグリセリン変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサンから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする請求項7記載の油中水型日焼け止め化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007094566A JP2007291094A (ja) | 2006-03-31 | 2007-03-30 | 油中水型日焼け止め化粧料 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006100822 | 2006-03-31 | ||
JP2007094566A JP2007291094A (ja) | 2006-03-31 | 2007-03-30 | 油中水型日焼け止め化粧料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007291094A true JP2007291094A (ja) | 2007-11-08 |
Family
ID=38762080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007094566A Pending JP2007291094A (ja) | 2006-03-31 | 2007-03-30 | 油中水型日焼け止め化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007291094A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009133895A1 (ja) | 2008-05-02 | 2009-11-05 | ポーラ化成工業株式会社 | チタニア微粒子複合体及び該チタニア微粒子複合体を含有する組成物 |
JP2010159229A (ja) * | 2009-01-08 | 2010-07-22 | Tokiwa Corp | 油中水型日焼け止め化粧料 |
WO2010087354A1 (ja) | 2009-01-27 | 2010-08-05 | 株式会社資生堂 | 油中水型乳化日焼け止め化粧料 |
JP2011225516A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Kose Corp | 油中水型日焼け止め化粧料 |
JP2011225518A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Kose Corp | 油中水型乳化化粧料 |
JP2012184178A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Kose Corp | 微粒子金属酸化物分散組成物 |
JP2013035872A (ja) * | 2012-10-16 | 2013-02-21 | Pola Chemical Industries Inc | 乳化剤形の粉体含有皮膚外用剤の製造方法 |
JP2013071920A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Kose Corp | 水中油型乳化化粧料 |
JP2013071931A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-22 | Kose Corp | 油中水型乳化化粧料 |
JP2014108934A (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-12 | Naris Cosmetics Co Ltd | 紫外線吸収剤含有皮膚外用剤 |
JP2016153437A (ja) * | 2016-06-01 | 2016-08-25 | 株式会社コーセー | 油中水型乳化化粧料 |
JP2018076313A (ja) * | 2016-11-02 | 2018-05-17 | 株式会社コーセー | 油中水型日焼け止め料 |
CN111867558A (zh) * | 2018-03-16 | 2020-10-30 | 信越化学工业株式会社 | 化妆料 |
CN114177097A (zh) * | 2021-12-15 | 2022-03-15 | 滁州格锐矿业有限责任公司 | 一种化妆品用球形复合功能材料及其制备方法 |
-
2007
- 2007-03-30 JP JP2007094566A patent/JP2007291094A/ja active Pending
Cited By (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9144541B2 (en) | 2008-05-02 | 2015-09-29 | Pola Chemical Industries Inc. | Titania fine-particle composite and compositions containing the titania fine-particle composite |
WO2009133895A1 (ja) | 2008-05-02 | 2009-11-05 | ポーラ化成工業株式会社 | チタニア微粒子複合体及び該チタニア微粒子複合体を含有する組成物 |
US8945520B2 (en) | 2008-05-02 | 2015-02-03 | Pola Chemical Industries Inc. | Titania fine-particle composite and compositions containing the titania fine-particle composite |
JP2010159229A (ja) * | 2009-01-08 | 2010-07-22 | Tokiwa Corp | 油中水型日焼け止め化粧料 |
WO2010087354A1 (ja) | 2009-01-27 | 2010-08-05 | 株式会社資生堂 | 油中水型乳化日焼け止め化粧料 |
KR20110112439A (ko) | 2009-01-27 | 2011-10-12 | 가부시키가이샤 시세이도 | 유중수형 유화 선스크린 화장료 |
JP2011225516A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Kose Corp | 油中水型日焼け止め化粧料 |
JP2011225518A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Kose Corp | 油中水型乳化化粧料 |
JP2012184178A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Kose Corp | 微粒子金属酸化物分散組成物 |
JP2013071920A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Kose Corp | 水中油型乳化化粧料 |
JP2013071931A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-22 | Kose Corp | 油中水型乳化化粧料 |
JP2013035872A (ja) * | 2012-10-16 | 2013-02-21 | Pola Chemical Industries Inc | 乳化剤形の粉体含有皮膚外用剤の製造方法 |
JP2014108934A (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-12 | Naris Cosmetics Co Ltd | 紫外線吸収剤含有皮膚外用剤 |
JP2016153437A (ja) * | 2016-06-01 | 2016-08-25 | 株式会社コーセー | 油中水型乳化化粧料 |
JP2018076313A (ja) * | 2016-11-02 | 2018-05-17 | 株式会社コーセー | 油中水型日焼け止め料 |
JP7146384B2 (ja) | 2016-11-02 | 2022-10-04 | 株式会社コーセー | 油中水型日焼け止め料 |
CN111867558A (zh) * | 2018-03-16 | 2020-10-30 | 信越化学工业株式会社 | 化妆料 |
EP3766478A4 (en) * | 2018-03-16 | 2022-01-19 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | COSMETIC PRODUCT |
US11642302B2 (en) | 2018-03-16 | 2023-05-09 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Cosmetic |
CN114177097A (zh) * | 2021-12-15 | 2022-03-15 | 滁州格锐矿业有限责任公司 | 一种化妆品用球形复合功能材料及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007291094A (ja) | 油中水型日焼け止め化粧料 | |
JP4422479B2 (ja) | 日焼け止め剤組成物 | |
JP4881961B2 (ja) | 油中水型日焼け止め化粧料 | |
JP6114250B2 (ja) | 水中油型乳化化粧料 | |
JP5851724B2 (ja) | 水中油型メイクアップ化粧料 | |
JP4560122B2 (ja) | 酸化チタン分散体およびそれを配合した化粧料 | |
JP5174789B2 (ja) | O/w型乳化化粧料 | |
US8765158B2 (en) | W/O emulsion cosmetic | |
WO2006064821A1 (ja) | 改質粉体及びそれを用いた化粧料 | |
US8119108B2 (en) | Dispersion of microparticulate titanium oxide and cosmetics containing the same | |
WO2019004048A1 (ja) | ウォーターブレイク型日焼け止め化粧料 | |
JP6802718B2 (ja) | 水中油型乳化化粧料 | |
JP5973205B2 (ja) | 化粧料用処理粉体及びそれを配合する化粧料 | |
JP5122999B2 (ja) | 油中水型日焼け止め化粧料 | |
JP4767640B2 (ja) | 低粘度水中油型乳化化粧料 | |
JP2007269756A (ja) | 乳化化粧料 | |
JP6831737B2 (ja) | 水中油型化粧料 | |
CN114555047A (zh) | 油包水型乳化化妆品 | |
JP5584005B2 (ja) | 酸化鉄・オルガノポリシロキサンハイブリッド粉体及びその製造方法並びにそれを配合した化粧料 | |
JP2021088532A (ja) | 紫外線防御化粧料の製造方法、及び紫外線防御化粧料 | |
JP2001207060A (ja) | 微粒子粉体分散物及び化粧料 | |
WO2022239842A1 (ja) | 皮膚外用剤 | |
WO2010140470A1 (ja) | 複合化粉体及びそれを配合したメーキャップ化粧料 | |
JP2022159111A (ja) | 化粧料 | |
JP5858454B2 (ja) | 油中水型日焼け止め化粧料 |