JP2014108934A - 紫外線吸収剤含有皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用性と使用感に優れ、かつ、紫外線吸収剤の経皮的な浸透を抑制し、紫外線吸収剤による痛みやかゆみ等の刺激感や接触皮膚炎等の安全性上の問題が低減された紫外線吸収剤含有皮膚外用剤の提供。
【解決手段】界面活性剤を用いて紫外線吸収剤であるメトキシケイ皮酸オクチルをシリコーン油に溶解し、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーに吸収・保持させることにより、紫外線吸収剤の経皮的な浸透を抑制でき、さらに、ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)を配合することにより、上記のメトキシケイ皮酸オクチルを含む組成物の上滑り感やずるつき感が多いという問題点を解消できた。
【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線吸収剤含有皮膚外用剤に関する。
地表に到達する紫外線にはUVA(波長320〜400nm)、UVB(波長280〜320nm)が知られているが、そのうち、UVBは皮膚に対して紅斑を惹起する、メラニン合成を促して色素沈着をもたらすなどの影響を及ぼす。このような事実が明らかになるにつれ、サン・プロテクション・ファクター(Sun Protection Factor, SPF)を付与した紫外線防御用皮膚外用剤の需要が高まっている。
従来、紫外線防御用皮膚外用剤には、皮膚上に到達した紫外線を遮断してSPF値を付与するために、紫外線散乱剤や紫外線吸収剤が配合されてきた。
紫外線散乱剤は、皮膚上に到達した紫外線を散乱することによって紫外線の皮膚への侵入を妨げるもので、酸化亜鉛、二酸化チタン、カオリン、炭酸カルシウムなどの無機粉体が用いられる。しかしながら、これらの無機粉体は高い紫外線防御作用を有してはいるものの、被覆力も大きいため、無機粉体を配合した紫外線防御用皮膚外用剤を皮膚に塗布すると皮膚が白い外観を呈し、不自然な仕上がりになると共に、皮膚外用剤の皮膚上での延展性の低下、塗布時および塗布後にきしみ感を生じるなどの使用感低下等の欠点がある。このため、高いSPF値を得るための必要量の配合が困難である。
一方、紫外線吸収剤は、皮膚上に到達した紫外線のエネルギーを吸収することによって紫外線の皮膚への侵入を妨げるもので、サリチル酸オクチルなどのサリチル酸系、オクチルジメチルアミノ安息香酸などのパラアミノ安息香酸系、ベンゾフェノン−3などのベンゾフェノン系、メトキシケイ皮酸オクチルなどのケイヒ酸系など、多様な種類の化合物が用いられる。中でも最も汎用されているのはメトキシケイ皮酸オクチルである。紫外線吸収剤は、上述した紫外線散乱剤の欠点は有しない。しかしながら、紫外線吸収剤は経皮的に浸透することにより、痛みやかゆみ等の刺激感や接触皮膚炎を起こす例が報告されており、安全性上の問題があった。
紫外線吸収剤の経皮的な浸透を防ぐ方法として、紫外線吸収性を有する基をフッ素樹脂のフッ素に置換して高分子化する方法が開示されているが、この方法では、不要時に洗浄により紫外線吸収剤を除去することが難しく、使用性という点で十分であるとは言えなかった。
また、紫外線吸収剤の経皮的な浸透を防ぐ方法として、紫外線吸収剤を含有する皮膚外用剤に水素添加リン脂質を添加する方法や、ポリプロピレングリコールジメチルエーテルを添加する方法、あるいはコロイド性含水ケイ酸塩とポリエチレングリコールと微粒子粉体とを含みマイクロフルイダイザーにより乳化してなる紫外線吸収剤を含む水中油型クリーム基剤が開示されているが、紫外線吸収剤の経皮的な浸透抑制作用、使用感の点で完全に十分であるとは言えなかった。
一方、本願で用いられる(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーは、角栓除去用のゲル状の化粧料、あるいは角栓除去用の洗顔料への利用は知られているが、紫外線吸収剤含有皮膚外用剤における紫外線吸収剤の経皮的な浸透を抑制する作用については検討されていない。
特開平5−339139号公報 特開平7−126190号公報 特開2003−206214号公報 特開平8−291022号公報 特開2008−1643号公報 特開2008−1644号公報
本発明の目的は、使用性と使用感に優れ、かつ、紫外線吸収剤の経皮的な浸透を抑制し、紫外線吸収剤による痛みやかゆみ等の刺激感や接触皮膚炎等の安全性上の問題が低減された紫外線吸収剤含有皮膚外用剤を提供することにある。
本発明者らは上述の課題解決のために鋭意研究した結果、紫外線吸収剤含有皮膚外用剤中において、界面活性剤を用いて紫外線吸収剤であるメトキシケイ皮酸オクチルをシリコーン油に溶解し、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーに吸収・保持させることにより、紫外線吸収剤の経皮的な浸透を抑制できることを見出し、さらに、ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)を配合することにより、上記のメトキシケイ皮酸オクチルを含む組成物の上滑り感やずるつき感が多いという問題点を解消できることを見出した。これにより、使用性と使用感に優れ、かつ、紫外線吸収剤の経皮的な浸透を抑制し、紫外線吸収剤による痛みやかゆみ等の刺激感や接触皮膚炎等の安全性上の問題が低減された紫外線吸収剤含有皮膚外用剤を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(a)メトキシケイ皮酸オクチル、および(b)デカメチルシクロペンタシロキサン、および(c)ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG−9 ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体からなる群から選択される1種または2種以上、および(d)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、および(e)ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)を含有することを特徴とする皮膚外用剤を提供する。
また本発明は、(a)を0.1〜20重量%、(d)を0.1〜15重量%、(e)を0.1〜5重量%含有し、(a)、(b)、および(c)それぞれの含有重量比が0.125〜2:1:0.125〜0.5を満たすことを特徴とする上記の皮膚外用剤を提供する。
本発明によれば、紫外線吸収剤含有皮膚外用剤中において、界面活性剤を用いて紫外線吸収剤であるメトキシケイ皮酸オクチルをシリコーン油に溶解し、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーに吸収・保持させ、さらに、ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)を配合することにより、使用性と使用感に優れ、かつ、紫外線吸収剤の経皮的な浸透を抑制し、紫外線吸収剤による痛みやかゆみ等の刺激感や接触皮膚炎等の安全性上の問題が低減された紫外線吸収剤含有皮膚外用剤を提供できる。
本発明において、紫外線吸収剤含有皮膚外用剤とは、皮膚や皮膚外用剤の紫外線暴露による影響からの防御を目的として紫外線吸収剤が配合された皮膚に外用する組成物全般を意味する。例えば、化粧水、乳液、クリーム、オイル、化粧下地、ファンデーション等の化粧品や医薬部外品、分散液、軟膏、クリーム、外用液等の外用医薬品等の皮膚外用剤として適用可能な組成物のことを言う。液体、クリーム状、粉末状、固体状等の皮膚外用剤の形態も問わない。流動性を有する形態が特に好適であるが、本発明の紫外線吸収剤含有皮膚外用剤を皮膚に適用する際に粉末状、固体状等流動性を持たない形態の皮膚外用剤を加温する、あるいは液体を添加することにより流動性を持たせることもできる。
本発明に用いる(a)メトキシケイ皮酸オクチルは、紫外線吸収剤含有皮膚外用剤に汎用されるUVBの吸収作用に優れた紫外線吸収剤である。本発明においては、例えば、市販品であるノムコートTAB(日清オイリオグループ社製)、ユビナールMC80(BASFジャパン社製)等を使用することができる。
本発明においては、メトキシケイ皮酸オクチルを用いたが、メトキシケイ皮酸エステル系紫外線吸収剤においても、同様の効果が期待できる。
本発明に用いる(a)メトキシケイ皮酸オクチルの配合量は、特に限定はされないが、0.1〜20重量%が好適である。配合量が0.1重量%未満であると十分な紫外線防御効果を得るのが困難になる傾向があり、20重量%を超えて配合すると紫外線吸収剤の経皮的な浸透を十分に抑制する為に後述するその他の成分が多量に必要になる場合がある。
本発明に用いる(b)デカメチルシクロペンタシロキサンは、環状ポリシロキサンの一種で、一般には皮膚外用剤塗布表面に撥水性を持たせることを目的として使用されるシリコーン油である。
発明においては、例えば、デカメチルシクロペンタシロキサンを好適に使用することができ、例えば、市販品であるTSF405(GE東芝シリコーン社)、SH 245 Fluid(東レ・ダウ・コーニング社)等を使用することができる。
もっとも、(b)デカメチルシクロペンタシロキサンに限らず、界面活性剤を用いて紫外線吸収剤を溶解することができ、かつ(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーに吸収・保持できる性質を持つシリコーン油であれば、本願の効果が期待できる。
本発明に用いる(b)デカメチルシクロペンタシロキサンの配合量は、特に限定されないが、本願の効果を発現するには(a)、(b)、および(c)それぞれの含有重量比が0.125〜2:1:0.125〜0.5を満たすと、特に好適に本願の効果が発現される。
本発明に用いる(C)ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンは、直鎖状のメチルポリシロキサンのメチル基の一部をラウリル基および炭素または酸素を介してポリエーテル基およびメチルポリシロキサンで置換したシリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン界面活性剤で、シリコーンオイルとその他の油性成分の双方に対して優れた溶解性を有する。
本発明に用いる(C)PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンは、メチルハイドロジェンポリシロキサンとポリオキシエチレンアリルエーテル及びビニルメチルポリシロキサンの付加反応により得られるポリエーテル変性シリコーン界面活性剤で、シリコーンオイルとその他の油性成分の双方に対して優れた溶解性を有する。
本発明に用いるポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体は、直鎖状のポリエーテル変性シリコーン界面活性剤で、シリコーンオイルとその他の油性成分の双方に対して優れた溶解性を有する。
本発明においては、例えば、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンとしては市販品であるKF−6038(信越シリコーン社)、PEG−9 ポリジメチルシロキシエチルジメチコンとしては市販品であるKF−6028(信越シリコーン社)、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体としては市販品であるKF−6017(信越シリコーン社)等を使用することができる。
もっとも、用いる紫外線吸収剤とシリコーン油を溶解することが出来れば、前記(C)成分以外の界面活性剤を用いても、本願の効果を期待できる。
本発明に用いる(C)成分の配合量は、特に限定されないが、(a)、(b)、および(c)それぞれの含有重量比が0.125〜2:1:0.125〜0.5を満たすと、特に好適に本願の効果が発現される。
本発明に用いる(d)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーは、ビニルジメチコンから成る球状シリコーンゴムパウダーをメチコンシルセスキオキサンから成るシリコーンレジンで被覆したものであり、平均粒径は1〜50μmが好ましく、2〜15μmがより好適に使用できる。
本発明においては、例えば、市販品であるKSP−100(信越シリコーン社)、KSP−101(信越シリコーン社)、KSP−105(信越シリコーン社)、KSP−300(信越シリコーン社)等を使用することができる。
本発明に用いる(d)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーの配合量は、特に限定されないが、0.1〜15重量%が好適である。配合量が0.1重量%未満であると紫外線吸収剤の経皮的な浸透を十分抑制する為に紫外線吸収剤の量を少なくする必要が生じる場合があり、15重量%を超えて配合すると安定な皮膚外用剤の調製が困難になる場合がある。
本発明に用いる(e)ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)は、グリセリンに酸化エチレン及び酸化プロピレンを同時に付加重合させた後さらに酸化ブチレンを付加重合させたものである。
本発明においては、例えば、市販品であるWILBRIDE S−753(日油社)等を使用することができる。
本発明に用いるポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)の配合量は、特に限定はされないが、0.1〜5重量%が好適である。配合量が0.1重量%未満であると(a)メトキシケイ皮酸オクチル、および(b)デカメチルシクロペンタシロキサン、および(c)ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG−9 ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体からなる群から選択される1種または2種以上、および(d)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーを含有することを特徴とする組成物の上滑り感が多いという問題点を十分に解消することができない場合があり、5重量%を超えて配合するとべたつき感が多くなって使用感上好ましくない。
本発明に用いる紫外線吸収剤、シリコーン油、シリコーン油に紫外線吸収剤を溶解させるのに適した界面活性剤それぞれの含有重量比は0.125〜2:1:0.125〜0.5が好適であり、0.125〜1:1:0.125〜0.5がより好適である。この含有重量比において、紫外線吸収剤、シリコーン油、シリコーン油に紫外線吸収剤を溶解させるのに適した界面活性剤のそれぞれが均一に溶解し、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーに吸収・保持させることができる。
本発明の皮膚外用剤は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、皮膚外用剤に通常用いられている他の成分を配合することができる。例えば、油脂、ロウ類、炭化水素油、エステル油、高級アルコール、シリコーン油、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、保湿剤、界面活性剤、水溶性高分子、増粘剤、粉体、皮膚保護剤、美白剤、シワ改善剤、老化防止剤、植物抽出物、防腐剤、消炎剤、pH調整剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤などが挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
1.メトキシケイ皮酸オクチルの皮膚浸透度評価試験
本発明の紫外線吸収剤含有皮膚外用剤における、紫外線吸収剤の経皮的な浸透の抑制効果を評価するため、メトキシケイ皮酸オクチルの皮膚浸透度評価試験を行った。
[評価方法]
「表1、表2」に示す処方にて常法により製剤を調製し、ヒト前腕内側部を洗浄後10分間安静にした後、各製剤を前腕内側表面2.25cmにメトキシケイ皮酸オクチル適用量が1.6mgになるように適用した。適用領域に身体、衣服あるいは物品が触れないように1時間適用した。その後、皮膚上に残留した未浸透分を洗浄して除去し、セロハンテープ(住友スリーエム)にて1測定領域につき15回のテープストリッピングを行い、テープからメトキシケイ皮酸オクチルを抽出してHPLCにてメトキシケイ皮酸オクチルの皮膚浸透度を測定した。
尚、表中、本願(b)成分の代替原料としてカプリリルトリシロキサンを用い、(C)成分の代替原料として、PEG−11メチルエーテルジメチコンを用い、(d)成分の代替原料として、(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル)クロスポリマー、シリル化シリカを用い、(e)成分の代替原料として、(エイコサンニ酸/テトラデカン酸二酸)ポリグリセリル−10を用いた。
[メトキシケイ皮酸オクチルの皮膚浸透度の評価基準]
◎: メトキシケイ皮酸オクチルの皮膚浸透度の測定値の(実施例/比較例1)の値が0.50未満。
○: メトキシケイ皮酸オクチルの皮膚浸透度の測定値の(実施例/比較例1)の値が0.50以上0.75未満。
△: メトキシケイ皮酸オクチルの皮膚浸透度の測定値の(実施例/比較例1)の値が0.75以上0.85未満。
×: メトキシケイ皮酸オクチルの皮膚浸透度の測定値の(実施例/比較例1)の値が0.85以上。
ただし、メトキシケイ皮酸オクチルの配合量が異なる実施例6、7、12、13については(実施例6/比較例2)、(実施例7/比較例3)、(実施例12/比較例4)、(実施例13/比較例5)の値で上記と同様の評価を行った。
2.実使用試験
本発明の紫外線吸収剤含有皮膚外用剤の使用性と使用感および安全性上の問題の低減作用を評価するため、実使用試験を行った。
[評価方法]
「表1,2」に示す処方にて常法により製剤を調製し、過去に紫外線吸収剤による皮膚トラブルを経験したことのあるモニター10名に1週間使用してもらい、塗布時の感触、塗布後のずるつき、洗い流しやすさ、皮膚トラブルの有無の4項目についてアンケートを行い、使用感、使用性、安全性の評価を行った。
[塗布時の感触、塗布後のずるつき、洗い流しやすさの評価基準]
◎: 10名中8名以上が良好と回答した。
○: 10名中5〜7名が良好と回答した。
△: 10名中3〜4名が良好と回答した。
×: 10名中2名以下が良好と回答した。
[皮膚トラブルの評価基準]
◎: 皮膚トラブルが有ったと回答したモニターが10名中0名だった。
○: 皮膚トラブルが有ったと回答したモニターが10名中1〜2名だった。
△: 皮膚トラブルが有ったと回答したモニターが10名中3〜4名だった。
×: 皮膚トラブルが有ったと回答したモニターが10名中5名以上だった。
実施例1〜17の結果から、(a) メトキシケイ皮酸オクチル、および (b) デカメチルシクロペンタシロキサン、および (c) ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG−9 ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体からなる群から選択される1種または2種以上、および(d) (ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、および(e)ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)を含有することを特徴とする皮膚外用剤で、メトキシケイ皮酸オクチルの経皮的な浸透を抑制できることが確認でき、さらに皮膚外用剤中に(a)を0.1〜20重量%、(d)を0.1〜15重量%、(e)を0.1〜5重量%含有し、(a)、(b)、および(c)それぞれの含有重量比が0.125〜2:1:0.125〜0.5を満たすとき、メトキシケイ皮酸オクチルの経皮的な浸透を抑制できると共に使用感・安全性についても更に好適な結果が得られることが確認できた。この関係において、成分の配合量が(a)≦(d)であると更に高い効果が期待できる傾向がある。
尚、実施例12は、各試験項目で高い評価を得ているが、メトキシケイ皮酸オクチルの配合量が小さく、紫外線防御用皮膚外用剤としての機能は弱い。
又、実施例15は、メトキシケイ皮酸オクチルの皮膚浸透度に高い評価を得ているが、製剤中に占める(d)成分の量が多いため、経時で沈殿を起こしやすい。
以下、本発明に係る紫外線吸収剤含有皮膚外用剤の処方例を示す。なお、含有量は重量%である。製法は、常法による。
<処方例1>乳液
1,3−ブチレングリコール 10.00
グリセリン 5.00
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) 0.50
クエン酸ナトリウム 0.50
クエン酸 0.25
ジプロピレングリコール 5.00
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.00
ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 0.50
デカメチルシクロペンタシロキサン 1.00
メトキシケイ皮酸オクチル 1.00
2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン 1.00
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.00
(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー 1.00
防腐剤 適量
精製水 残部
<処方例2>乳液
メトキシケイ皮酸オクチル 3.00
2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン 1.000
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.000
2,4−ビス−〔{4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル〕−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン 2.000
(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー 7.000
グリチルリチン酸ステアリル 0.050
セタノール 0.500
モノステアリン酸グリセリン 0.500
流動イソパラフィン 2.500
ポリオキシエチレンセチルエーテル 0.500
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 0.750
イソノナン酸イソトリデシル 3.000
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.500
メチルポリシロキサン 2.250
デカメチルシクロペンタシロキサン 2.500
架橋型メチルポリシロキサン 0.250
セスキオレイン酸ソルビタン 0.300
1,3−ブチレングリコール 8.000
キサンタンガム 0.100
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) 3.000
ヒドロキシエチルセルロース 0.003
カルボキシビニルポリマー 0.120
L−アルギニン 0.100
セイセイスイ 残部
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
<処方例3>おしろい
流動パラフィン 2.0
ワセリン 1.0
リンゴ酸ジイソステアリル 1.0
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) 0.2
ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 0.5
PEG−9 ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 0.2
デカメチルシクロペンタシロキサン 4.0
メトキシケイヒ酸オクチル 2.6
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 1.0
(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー 7.0
セリサイト 20.0
ラウリン酸亜鉛 2.0
窒化ホウ素 8.0
防腐剤 適量
タルク 残部
<処方例4>口紅
セレシンワックス 16.000
マイクロクリスタリンワックス 4.400
スクワラン 20.000
軽質流動イソパラフィン 28.000
重質イソパラフィン 7.000
デカメチルシクロペンタシロキサン 3.000
メトキシケイヒ酸オクチル 6.000
(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー 1.500
トリイソステアリン酸ポリグリセリル 21.258
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) 0.200
ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 1.500
赤色202号 0.110
黄色5号 0.180
酸化鉄 0.152
酸化チタン 0.600
パール粉体 2.200

Claims (2)

  1. 下記成分(a)〜(e)を含有することを特徴とする皮膚外用剤
    (a)メトキシケイ皮酸オクチル
    (b)デカメチルシクロペンタシロキサン
    (c)ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG−9 ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体からなる群から選択される1種または2種以上
    (d)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー
    (e)ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)
  2. (a)を0.1〜20重量%、(d)を0.1〜15重量%、(e)を0.1〜5重量%含有し、(a)、(b)、および(c)それぞれの含有重量比が0.125〜2:1:0.125〜0.5を満たすことを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用剤。
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