JP2011225516A - 油中水型日焼け止め化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 成分(A)揮発性オルガノポリシロキサン、成分(B)特定のシリコーン化合物、成分(C)有機チタネート処理金属酸化物微粒子を配合することを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料。
【選択図】 なし
Description
成分(A)揮発性オルガノポリシロキサン
成分(B)下記一般式(1)で表されるシリコーン化合物
を配合することを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料を提供するものである。
本発明に使用する成分(A)の揮発性オルガノポリシロキサンは、さっぱりとした感触のシリコーン油であり、揮発速度や粉体のぬれ性や適度な乾燥速度で肌へののび広がりと化粧膜のおさまりのよさを演出し、かつ金属酸化物微粒子を分散する分散媒である。揮発性オルガノポリシロキサンとしては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルトリメチコンなどであり、これらは単独又は2種以上組み合わせて配合してもよい。なかでも、揮発速度や粉体のぬれ性からデカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサンが特に好ましい。
成分(A)の油中水型日焼け止め化粧料への配合量は、10〜50質量%(以下、単に「%」と略す)が好ましい。この範囲で用いることで、塗布時の伸び広がりが良く、さらっとした仕上がりの油中水型日焼け止め化粧料が得られる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられる。
1.実施例で用いるシリコーン化合物及びその製造例(製造例1)
反応器に、下記平均組成式(1−1)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン560質量部と、下記平均組成式(1−2)で示されるオルガノポリシロキサン210質量部及びイソプロピルアルコール480質量部を混合し、塩化白金酸2質量%のイソプロピルアルコール溶液0.2質量部を加え、溶剤の還流下3時間反応させた。更に、1−ドデセン460質量部を添加し、溶剤の還流下3時間反応を継続させた後、下記平均組成式(1−3)で示されるポリオキシエチレンモノアリルエーテル380質量部を添加し、更に6時間加熱還流することによって反応を完結させた。次いで、0.01N塩酸水溶液を200質量部添加し、60〜70℃で加熱することで未反応のポリオキシアルキレンのアリルエーテル基を加水分解処理した。反応液を減圧下で加熱して溶剤を溜去した後、ろ過を行い下記平均組成式(1−4)で示されるオルガノポリシロキサンを得た。この生成物は、淡黄色透明な液体であり、粘度は、1120mm2/s(25℃)、屈折率は1.4401(25℃)であった。
製造例1の各原料の質量比を変えた以外は、製造例1と同様にして比較製造例1〜5のオルガノポリシロキサンを得た。原料の比率、物性は表1に記す。
製造例1:有機チタネート5%処理微粒子酸化亜鉛
イソプロピルアルコール500gとイソプロピルトリイソステアロイルチタネート50gを混合し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)中で酸化亜鉛〔MZ−500(テイカ社製)〕950gと混合する。その後、減圧下、60℃でイソプロピルアルコールを回収し、粉砕して、有機チタネート5%処理微粒子酸化亜鉛を得た。
前記製造例1と同様に、微粒子酸化亜鉛の代わりに酸化チタン〔MT−500B(テイカ社製)〕を用いて、有機チタネート3%及びメチルハイドロジェンポリシロキサン2%処理微粒子酸化チタンを得た。
表2及び表3に示す組成の油中水型日焼け止め化粧料を、下記の製造方法にて調製し、製造直後の分散性、保存安定性(粘度上昇)、紫外線防御効果、使用感(伸び広がりの良さ)について、下記に示す方法により評価を行った。その結果も併せて表2及び表3に示す。
注2:KF−99P(信越化学工業株式会社製)
イ:成分1〜12を、規格瓶に入れ、ジルコニアビーズを成分1〜12の合計質量の2倍質量加えペイントシェイカーで15時間混合分散し、ジルコニアビーズを取り除いて粉体分散物を得た。
ロ:イで得た粉体分散物をデスパーズミルで攪拌しながら、成分13〜16を順次入れ、10分間混合した。
ハ:ロに成分17〜22をデスパーで攪拌しながら加え10分間乳化して油中水型日焼け止め化粧料を得た。
1.製造直後の実施例及び比較例の油中水型日焼け止め化粧料を200μL石英板に滴下し、6miLのドクターブレードを用いて薄膜を引き、分光光度計により可視部(750nm)から紫外部(250nm)までの透過スペクトルを測定し、下記の評価基準より判定した。
[評価基準]
360nmにおける透過率が低いほど粉体の凝集が少なく高分散していると判断して評価を行った。
[判定]360nmにおける透過率
◎:20%未満
○:20%以上〜30%未満
△:30%以上〜40%未満
×:40%以上
2.製造直後の実施例及び比較例の油中水型日焼け止め化粧料を30℃恒温槽に6時間放置したものをブルックフィールド粘度計にて(ホ)の条件で測定し直後粘度とした。また、50℃の恒温槽に14日間放置後、30℃恒温槽に6時間放置したものをブルックフィールド粘度計にて(ホ)の条件で測定し経時粘度とした。
(ホ)測定条件
2号ローターで1分間に6回転、1分後の粘度値を測定した。
(ニ)4段階評価基準(評点) :(判定)
(経時粘度)/(直後粘度)=1.25未満 :◎
(経時粘度)/(直後粘度)=1.25以上、1.5未満 :○
(経時粘度)/(直後粘度)=1.5以上、5未満 :△
(経時粘度)/(直後粘度)=5以上 :×
3.実施例及び比較例の油中水型日焼け止め化粧料を5cm×8cm四方のサージカルテープ(住友3M社製 型番:1526)上に各試料40mgを塗布し、SPF Analyzer System UV−1000S(Labsphere社製)にて測定し、1サンプル15点測定(N=3)の平均値により、UVB領域である300nmの透過率を算出し、下記(ト)の4段階判定基準を用いて判定した。
(ト)4段階判定基準
(評価) :(判定)
UVB透過率が10%未満で、遮断効果が非常に良好 :◎
UVB透過率が10以上20%未満で、遮断効果が良好 :○
UVB透過率が20以上30%未満で、遮断効果がやや劣る :△
UVB透過率が30%以上で、遮断効果が劣る :×
4.実施例及び比較例の油中水型日焼け止め化粧料を化粧料評価専門パネル20名に顔面に使用してもらい、その時の使用感について、下記(ホ)の5段階評価基準にて評価し、更に各試料の評点の平均値を(ヘ)の4段階判定基準を用いて判定した。
(ホ)5段階評価基準
(評点):(評価)
4 :非常に良い
3 :良い
2 :普通
1 :やや悪い
0 :悪い
(ヘ)4段階判定基準
(評点の平均値) :(判定)
3.5以上 : ◎
2.5以上、3.5未満 : ○
1.5以上、2.5未満 : △
1.5未満 : ×
(成分) (%)
(1)製造例2の有機チタネート3%及びメチルハイドロジェンポリ
シロキサン2%処理微粒子酸化チタン 10
(2)製造例1のシリコーン化合物 5
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 20
(4)トリメチルシロキシケイ酸 5
(5)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 3
(6)ジカプリン酸プロピレングリコール 3
(7)ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 3
(8)ショ糖脂肪酸エステル 0.5
(9)有機変性ベントナイト 1
(10)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 7
(11)ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン0.5
(12)オクトクリレン 2
(13)酸化チタン 9
(14)ベンガラ 0.6
(15)黄色酸化鉄 2.1
(16)黒酸化鉄 0.15
(17)タルク 5
(18)球状PMMA粉体 0.5
(19)ヘプタオレイン酸デカグリセリル 1
(20)セスキオレイン酸ソルビタン 1
(21)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(注3) 1
(22)ポリオキシエチレン・アルキル変性シリコーン(注4) 1
(23)合成ケイ酸ナトリウム・マグネシウム(注5) 0.3
(24)エタノール 1.5
(25)防腐剤 適量
(26)プロピレングリコール 5
(27)精製水 残量
(注3):KF6017:信越化学工業社製
(注4):アビルEM−90:ゴールドシュミット社製
(注5):ラポナイトXLS:ラポナイト社製
イ:成分(1)〜(3)をマイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社製)=高圧ホモジナイザーで均一に分散した。
ロ:(4)〜(8)、(10)〜(12)、(19)〜(22)を加熱して溶解し、均一に混合し放冷した。
ハ:ロに成分(9)、(13)〜(18)を加え、ロールミルにて均一混合した。
ニ:イにハを加え、均一に混合した。
ホ:成分(23)〜(27)を均一混合した。
ヘ:ニにホを攪拌しながら加え、乳化し、脱泡後、広口瓶に充填して油中水型リキッドファンデーションとした。
実施例7の油中水型リキッドファンデーションは、製造直後の分散性、保存安定性(粘度上昇)、紫外線防御効果、使用感(伸び広がりの良さ)の全ての項目に優れた油中水型リキッドファンデーションであった。
以 上
Claims (6)
- 次の成分(A)〜(C);
成分(A)揮発性オルガノポリシロキサン
成分(B)下記一般式(1)で表されるシリコーン化合物
を配合することを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料。 - 更に成分(D)として、有機紫外線吸収剤を配合することを特徴とする請求項1に記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 前記成分(C)が、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート処理金属酸化物微粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 前記成分(D)が、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルであることを特徴とする請求項2又は3に記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 30℃における粘度が20000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れかの項記載の油中水型日焼け止め化粧料。
- 水相成分の配合量が20〜80質量%であることを特徴とする請求項1〜5の何れかの項記載の油中水型日焼け止め化粧料。
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