JP5705521B2 - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents
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金属酸化物を配合した油中水型乳化化粧料としては、特定のジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体を用いる技術(例えば特許文献6参照)がある。また、微粒子金属酸化物を配合した油中水型乳化化粧料としては、ポリグリセリン変性シリコーンを用いる技術(例えば特許文献7参照)、長鎖アルキル・ポリオキシアルキレン・オルガノポリシロキサン共変性シロキサン化合物を用いる技術がある(例えば特許文献8参照)。
(A)次の成分(a1)〜(a3)
(a1)アルキルチタネートで表面処理された微粒子金属酸化物
(a2)ポリヒドロキシステアリン酸
(a3)非シリコーン系油剤
を含有することを特徴とする微粒子金属酸化物分散組成物
(B)HLB2〜7のポリオキシアルキレン・アルキル共変性シリコーン及び/またはHLB2〜7のポリグリセリン・アルキル共変性シリコーンから選ばれる一種または二種以上の界面活性剤
(C)水性成分
を配合することを特徴とする油中水型乳化化粧料を提供するものである。
R1 cR2 dR3 eSiO(4―c―d―e)/2 (2)
[(2)式中R1は炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基、アミノ置換アルキル基、カルボキシル置換アルキル基あるいは下記一般式(3)で示される有機基から選択される同種または異種の有機基であり、
−CfH2f−O−(C2H4O)g(C3H6O)hR4(3)
R2は下記一般式(4)及び/又は(5)で示されるポリグリセリン誘導体であり、
R3は下記一般式(6)で示されるケイ素含有基である。
であらわされるポリグリセリン・アルキル共変性シリコーンであることを特徴とする前記油中水型乳化化粧料を提供するものである。
微粒子金属酸化物の表面処理はアルキルチタネートだけでも良く、さらに(ジメチコン/メチコン)コポリマーや他の表面処理剤を組み合わせても良い。
R1 cR2 dR3 eSiO(4―c―d―e)/2 (2)
[(2)式中R1は炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基、アミノ置換アルキル基、カルボキシル置換アルキル基あるいは下記一般式(3)で示される有機基から選択される同種または異種の有機基であり、
−CfH2f−O−(C2H4O)g(C3H6O)hR4(3)
R2は下記一般式(4)及び/又は(5)で示されるポリグリセリン誘導体であり、
R3は下記一般式(6)で示されるケイ素含有基である。
市販品としては、KF−6105(信越化学社製)を挙げることが出来る。
表1に示す組成の表面処理微粒子金属酸化物を下記の製造方法により調製した。
イソプロピルアルコール100部と成分3〜5を混合し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)中で成分1、2と混合する。その後、減圧下、60℃でイソプロピルアルコールを回収し、表面処理微粒子金属酸化物を得た。
表2に示す組成の微粒子金属酸化物分散組成物を下記の製造方法により調製した。
成分(1)〜(11)を均一に混合し、アシザワ(株)製のビーズミル(LMZ−0.6)にてジルコニアビーズ3mmを用い、ビーズ゛充填率60%、アジテーター回転数2000rpmにて5時間分散させ、微粒子金属酸化物分散組成物を得た。
表3〜5に示す組成の油中水型乳化化粧料を下記の製造方法により調製し、各試料について、「経時での安定性」、「のびの良さ」について評価を行い、その結果も併せて表3〜5に示した。
(注10) KF−6105 (信越化学社製)
(注11) KF−6017 (信越化学社製)
(注12) KF−6104 (信越化学社製)
成分(1)〜(16)を均一に混合したものに、成分(17)〜(22)を均一に混合したものを加え乳化し、脱泡して油中水型乳化化粧料を得た。
油中水型乳化化粧料の安定性が良好であれば次に示す加速試験前後の化粧料の粘度変化は小さく、安定性が悪い場合は加速試験前後の粘度変化が大きくなる。ここでの加速試験とは50℃恒温槽に4週間保管することである。油中水型乳化化粧料を製造後、30℃恒温槽にて1日保管した後にB型粘度計で測定した粘度値と、50℃恒温槽に4週間保管した後30度の恒温槽に1日保管した後に測定した粘度値を比較し、下記の基準に従って判断した。
(評価):(判定)
粘度変化が0mPa・s以上、±10000mPa・s未満 ;◎
粘度変化が±10000mPa・s以上、±20000mPa・s未満 ;○
粘度変化が±20000mPa・s以上、±40000mPa・s未満 ;△
粘度変化が±40000mPa・s以上 ;×
油中水型乳化化粧料について化粧品評価専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人に各試料を使用してもらい、下記絶対評価基準にて6段階に評価し評点を付け、各試料のパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
(評点):(評価)
6点:非常に良好
5点:良好
4点:やや良好
3点:普通
2点:やや不良
1点:不良
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎:5点を超える
○:3.5点を超える5点以下
△:2点を超える3.5点以下
×:2点以下
(成分) (%)
1.2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)
アニリノ]−1,3,5−トリアジン 1
2.メトキシケイヒ酸オクチル 7
3.イソノナン酸イソノニル 5
4.ステアリン酸イヌリン 1
5.製造例11の微粒子金属酸化物分散組成物 20
6.製造例13の微粒子金属酸化物分散組成物 15
7.軽質流動イソパラフィン 15
8.ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン
・セチル共変性シリコーン(注13) 3
9.精製水 残部
10.グリセリン 10
11.塩化ナトリウム 1
12.メチルパラベン 0.2
13.香料 適量
(注13)ABIL EM90(EVONIC GOLDSCHMIDT GMBH社製)
A:成分1〜4を90℃に加温して溶解し混合する。
B:Aに成分5〜8、13を加え混合する。
C:成分9〜12を混合する。
D:BにCを加え乳化する。
E:脱泡して油中水型乳化日焼け止め料を得た。
(成分) (%)
1.パルミチン酸デキストリン 2
2.酸化チタン 3
3.酸化鉄 2
4.タルク 5
5.レシチン 0.5
6.トリオクタン酸グリセリル 8
7.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1
8.デカメチルシクロペンタシロキサン 7
9.ポリオキシアルキレン・アルキル共変性シリコーン (注9) 3
10.製造例12の微粒子金属酸化物分散組成物 15
11.デカメチルシクロペンタシロキサン 3
12.オクトクリレン 10
13.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエイト 2
14.精製水 残部
15.エタノール 5
16.1,2−ペンタンジオール 1
A:成分1〜6を90℃に加温し、3本ロ−ラーで分散する。
B:Aに成分7〜13を加え90℃に加温し分散する。
C:Bを45℃まで冷却する。
D:成分14〜16を混合する
E:CにDを加え乳化する。
F:脱泡して油中水型乳化ファンデーションを得た。
(成分) (%)
1.ジカプリン酸プロピレングリコール 20
2.ジメチルポリシロキサン(2cs) 5
3.製造例9の微粒子金属酸化物分散組成物 3
4.メチルトリメチコン 5
5.ポリグリセリン・アルキル共変性シリコーン (注10) 3
6.(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー (注14) 2
7.(PEG15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー (注15) 3
8.ブチレングリコール 10
9.キサンタンガム 0.2
10. 1,2−ペンタンジオール 0.5
11.精製水 残部
(注14)KSG−820(信越化学社製)
(注15)KSG−310(信越化学社製)
A:成分1〜7を混合する。
B:成分8〜11を75℃に加温し混合する。
C:BにAを加え乳化する。
D:Cを30℃まで冷却する。
E:Dを脱泡して油中水型乳化美容液を得た。
Claims (9)
- 次の成分(A)〜(C);
(A)次の成分(a1)〜(a3)
(a1)アルキルチタネートで表面処理された微粒子金属酸化物
(a2)ポリヒドロキシステアリン酸
(a3)非シリコーン系油剤
を含有することを特徴とする微粒子金属酸化物分散組成物
(B)HLB2〜7のポリオキシアルキレン・アルキル共変性シリコーン及び/またはHLB2〜7のポリグリセリン・アルキル共変性シリコーンから選ばれる一種または二種以上の界面活性剤
(C)水性成分
を配合することを特徴とする油中水型乳化化粧料。 - 成分(a1)のアルキルチタネートによる表面処理量が、質量割合で表面処理剤/微粒子金属酸化物=0.02〜0.25であることを特徴とする請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(a1)の微粒子金属酸化物が更に(ジメチコン/メチコン)コポリマーで表面処理されていることを特徴とする請求項1または2記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(a1)の含有量が微粒子金属酸化物分散組成物中、30〜70質量%であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(a1)と成分(a2)の微粒子金属酸化物分散組成物中の含有質量割合(a2)/(a1)が0.01〜0.5であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(a3)の非シリコーン系油剤が炭化水素油またはエステル油であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(a3)の非シリコーン系油剤が、40℃における粘度が16mm2/s以下の炭化水素油または炭素数27以下のエステル油であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(B)のポリオキシアルキレン・アルキル共変性シリコーンが下記一般式(1)
で表されるポリオキシアルキレン・アルキル共変性シリコーンであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。 - 成分(B)のポリグリセリン・アルキル共変性シリコーンが下記一般式(2)
R1 cR2 dR3 eSiO(4―c―d―e)/2 (2)
[(2)式中R1は炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基、アミノ置換アルキル基、カルボキシル置換アルキル基あるいは下記一般式(3)で示される有機基から選択される同種または異種の有機基であり、
−CfH2f−O−(C2H4O)g(C3H6O)hR4(3)
R2は下記一般式(4)及び/又は(5)で示されるポリグリセリン誘導体であり、
R3は下記一般式(6)で示されるケイ素含有基である。
であらわされるポリグリセリン・アルキル共変性シリコーンであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。
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