JP2007084339A - 給紙分離部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性に優れ、摩擦係数を容易に調整でき、且つ配合した樹脂粉末の分散が良好で脱落等が生じない給紙分離部材を提供する。
【解決手段】長鎖ポリオール、ポリイソシアネート、短鎖ジオール及びトリオールを含むポリウレタン配合材料を硬化・成形してなるポリウレタン部材からなる給紙分離部材において、ポリウレタン配合材料は、α値(ポリウレタン配合材料中のOH基総数/ポリウレタン配合材料中のNCO基総数)が0.90〜0.98、K値(ポリウレタン配合材料中のNCO基数/長鎖ポリオールのOH基数)が2.8〜3.8、且つ3官能基比率(トリオールのOH基数/(短鎖ジオールのOH基数+トリオールのOH基数))が0.3〜0.7の範囲になるように規定され、トリオールが分子量800〜4500のものであり、さらに、ポリウレタン部材には、軟化点が140℃以上で粒子径が20〜200μmであり且つ表面に官能基を有した樹脂粉末を配合する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタン部材からなる給紙部材又は分離部材(給紙分離部材という)に関し、特に、複写機、ファクシミリ、各種プリンター等の各種OA機器等の各種給紙、搬送を行う給紙分離部材に関する。
従来、各種OA機器の給紙分離部材は、搬送力が大きく、耐摩耗性に優れることが求められていたが、近年、給紙時の紙等との摩擦による振動により、いわゆる鳴き現象が生じるという点も問題視されている。
また、給紙分離部材は、長期使用に伴い、紙粉が表面に付着した場合に摩擦係数μを低下させてしまうという問題もある。
耐摩耗性に優れ、紙粉の影響を受けず安定した摩擦係数を維持することができ、且つ鳴きが発生しない給紙分離部材の発明が望まれている。
そこで、分離ローラのゴム部分に、粉状または粒状のプラスチックを混合させることで摩擦係数を調整する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1のように、発泡体のゴム部分にプラスチックを化学結合させることなく、単に混合してプラスチックを保持しているだけでは、容易にプラスチックの欠落がおこる虞があった。また、例えばゴム部材がウレタン等の親水性であり、プラスチックが疎水性である場合には分散不良がおこる虞があった。
特許第3064133号公報(特許請求の範囲等)
本発明はこのような事情に鑑み、耐摩耗性に優れ、摩擦係数を容易に調整でき、且つ配合した樹脂粉末の分散が良好で脱落等が生じない給紙分離部材を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、長鎖ポリオール、ポリイソシアネート、短鎖ジオール及びトリオールを含むポリウレタン配合材料を硬化・成形してなるポリウレタン部材からなる給紙分離部材において、前記ポリウレタン配合材料は、α値(ポリウレタン配合材料中のOH基総数/ポリウレタン配合材料中のNCO基総数)が0.90〜0.98、K値(ポリウレタン配合材料中のNCO基数/長鎖ポリオールのOH基数)が2.8〜3.8、且つ3官能基比率(トリオールのOH基数/(短鎖ジオールのOH基数+トリオールのOH基数))が0.3〜0.7の範囲になるように規定され、前記トリオールが分子量800〜4500のものであり、さらに、前記ポリウレタン部材には、軟化点が140℃以上で粒子径が20〜200μmであり且つ表面に官能基を有した樹脂粉末が配合されていることを特徴とする給紙分離部材にある。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の給紙分離部材において、前記樹脂粉末の粒子径が40〜100μmであることを特徴とする給紙分離部材にある。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載の給紙分離部材において、前記官能基が−NH、−OH、−COOHの何れかであることを特徴とする給紙分離部材にある。
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様に記載の給紙分離部材において、前記ポリウレタン配合材料を100重量部に対し、前記樹脂粉末を1〜10重量部配合したことを特徴とする給紙分離部材にある。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様に記載の給紙分離部材において、前記樹脂粉末がポリエチレンであることを特徴とする給紙分離部材にある。
本発明の第6の態様は、第1〜5の何れかの態様に記載の給紙分離部材において、前記ポリウレタン部材がロール形状であって、外周面に断面波形形状の凹凸部があり、前記凹部が前記ロール形状の軸方向に沿って延びていることを特徴とする給紙分離部材にある。
本発明の第7の態様は、第6の態様に記載の給紙分離部材において、前記凹部の幅が500μm以下、凸部の幅が500μm以下、凸部の高さが50〜150μm、表面粗さRzが40〜120μmであることを特徴とする給紙分離部材にある。
本発明によれば、耐摩耗性に優れ、摩擦係数を容易に調整でき、且つ配合した樹脂粉末が分散し易く、脱落等が生じない給紙分離部材を提供できる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の給紙分離部材は、軟化点が140℃以上で粒子径が20〜200μm、好ましくは40〜100μmであり、且つ表面に官能基を有した樹脂粉末を配合したポリウレタン部材からなる。このような樹脂粉末を配合することにより、給紙分離部材は摩擦係数を維持することができる。
かかる樹脂粉末の軟化点が140℃以上とすることにより給紙分離部材は樹脂粉末の脱落がおきなくなる。軟化点が140℃未満である樹脂粉末を用いて給紙分離部材を成形すると、ポリウレタンの成形温度において樹脂が軟化してしまい、表面の官能基を保持できなくなり、成形品において樹脂粉末の脱落がおきやすくなる。
また、本発明で用いる樹脂粉末が表面に有する官能基としては、−NH、−OH、−COOHが好ましく、具体的には、例えば表面にOH基を有するポリエチレンであるインヘンスUH−1250などが挙げられる。樹脂粉末が−NH、−OH、−COOHの何れかの官能基を有することで、官能基の親和性によりポリウレタン中への分散が容易になり、また、かかる官能基とウレタン配合材料との反応により脱落を防止することができる。
また、樹脂粉末の粒子径は20〜200μm、好ましくは40〜100μmであればよい。この範囲内であるのは、樹脂粉末の粒子径がこの範囲より小さいと樹脂粉末による摩擦係数を維持する効果が低くなってしまうためであり、上述した範囲より大きいと樹脂粉末の脱落がおこりやすくなるためである。
本発明で用いるポリウレタン部材は、長鎖ポリオール、ポリイソシアネート、短鎖ジオール及びトリオールを含むポリウレタン配合材料を硬化・成形してなるものであり、ポリウレタン配合材料は、α値(ポリウレタン配合材料中のOH基総数/ポリウレタン配合材料中のNCO基総数)が0.90〜0.98、K値(ポリウレタン配合材料中のNCO基数/長鎖ポリオールのOH基数)が2.8〜3.8、且つ3官能基比率(トリオールのOH基数/(短鎖ジオールのOH基数+トリオールのOH基数))が0.3〜0.7の範囲になるように規定されている。
ここで、長鎖ポリオールとしては、ジオールと二塩基酸との脱水縮合で得られるポリエステルポリオール、ジオールとアルキルカーボネートの反応により得られるポリカーボネートポリオール、カプロラクトン系のポリオール、ポリエーテルポリオール等を挙げることができる。
また、ポリイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3−ジメチルジフェニル−4−ジイソシアネート(TODI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)などが挙げられる。
また、架橋剤として、少なくとも短鎖ジオールとトリオールを含むものである。短鎖ジオールに特に限定はないが、プロパンジオール(PD)及びブタンジオール(BD)の少なくとも一方を有することが好ましい。ここで、プロパンジオールとしては1,3−プロパンジオールが、ブタンジオールとしては1,4−ブタンジオールが代表的なものであり、1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオールは性能及びコスト面で好適であるが、これに限定されるものではない。また、トリオールは、分子量800〜4500であればよく、例えば、ポリカプロラクトントリオール(プラクセル308(ダイセル製))を挙げることができる。この範囲の分子量のトリオールを架橋剤として用いることで、成形するポリウレタンに柔軟性が得られ、鳴きの発生なく、給紙搬送分離性を維持したポリウレタンとすることができる。
本発明の給紙分離部材は、上述した樹脂粉末をポリウレタン配合材料に配合し、硬化成形することより得られる。樹脂粉末の配合部数は、ポリウレタン配合材料100重量部に対し、1〜10重量であるのが好ましい。この割合で配合することで、樹脂粉末の表面に存在する−NH、−OH、−COOHなどの官能基がウレタンマトリックス中に存在するイソシアネート基と化学結合することで、脱落等が生じにくくなる。なお、1重量部よりも少ないと樹脂粉末を配合することによる十分な効果が得られず、10重量部よりも多いと、ロール表面において樹脂が脱落したり、摩擦係数が低下しすぎて給紙搬送不良が発生したりする虞がある。
また、α値(ポリウレタン配合材料中のOH基総数/ポリウレタン配合材料中のNCO基総数)が0.90〜0.98と規定されているのは、α値が0.90未満となるとハードセグメントの量が不十分で強度不足となり摩擦係数が高くなってしまい、0.98より大きくなると未反応OH基が残存して成形体がべたつき、使用する際に紙粉が付着したり、鳴きが発生したりする虞があるためである。K値(ポリウレタン配合材料中のNCO基数/長鎖ポリオールのOH基数)が2.8〜3.8と規定されているのは、K値が2.8未満となるとハードセグメントの量が少なすぎるために柔軟性が高くなりすぎてポリウレタンの強度が低下し、摩擦係数が高くなってしまい、3.8より大きくなるとハードセグメントの量が多すぎるために柔軟性が得られなくなり摩擦係数が低くなってしまうためである。3官能基比率(トリオールのOH基数/(短鎖ジオールのOH基数+トリオールのOH基数))が0.3〜0.7の範囲になるように規定されているのは、0.3未満であると架橋剤中のトリオールの割合が少なくなりすぎてポリウレタンの柔軟性が得られなくなり摩擦係数が低くなってしまい、0.7より大きくなると架橋剤中のトリオールの割合が多くなりすぎて柔軟性が高くなり、ポリウレタンの強度が低下し、摩擦係数が高くなってしまうからである。なお、給紙分離部材は、摩擦係数が低くなりすぎると給紙する際に重送が発生し、摩擦係数が高くなりすぎると給紙する際に鳴きが発生したり、摩耗しやすくなったりしてしまう。
本発明の給紙分離部材は、ロール形状の給紙又は分離ロール、パッド形状の分離部材などに用いて好適なものであり、ロール形状の給紙分離ロールの場合には以下に示すような所定の表面形状を有するのが好ましい。
以下、図1を用いて本発明の一実施形態である給紙分離ロール(以下、給紙ロールという)の外周面について説明する。図1は、本発明に係る給紙ロールの一実施形態を表す概略斜視図である。図1に示すように、給紙ロール1はシャフト2上にポリウレタン部材3が設けられている。本発明に係る給紙ロールは、断面が波形形状である凹凸部が、ポリウレタン部材3の外周面に形成されており、この凹凸部を形成する凹部4は給紙ロール1の軸方向に沿って延びている。すなわち、凹部4は給紙ロール1の軸方向に沿って延びている長溝によって形成されている。ここで、「軸方向」には、給紙ロール1の軸芯に対して45°以内程度の方向についても含まれるものとする。この凹部4は、周方向または軸方向に複数設けられていても単数設けられていてもよく、ロール外周面に複数の凹部4が設けられた場合の一例を概略図で表すと、図2の外表面拡大図のようになる。図2の斜線部分は凹部4を表す。また、各凹凸の大きさは、給紙ロール1の周方向の断面拡大図である図3に示すように、同じ大きさでも(図3(a))、異なった大きさでもよい(図3(b))。また、給紙ロール1の凹凸部は断面が波形形状で、角部の無いなめらかな形状となっている。
凹部の幅は500μm以下であることが好ましい。凹部の幅が500μmより大きいと、用紙を搬送する距離が短くなり給紙性能が劣る傾向があるからである。凹部の幅とは、図3に示すように、隣接する凸部の頂部から当該凸部の間に形成された凹部の底部までの傾斜面の中間部同士の間隔、すなわち図3に示す凹凸の高さの平均である中心面と傾斜面との交点の間隔をいう。なお、凹部の幅、後述する凸部の幅及び凸部の高さは、例えば、一般的な表面粗さ測定機(サーフコーダSE3500:小坂研究所製)で測定できる。
凸部の幅は500μm以下であることが好ましい。なお、この場合、凹凸部を構成する凹部は間隔をもって配置される複数の長溝により構成されることになる。凸部の幅が500μmより大きいと、荷重・紙送速度・用紙種の影響を受けやすくなったり、搬送する距離が短くなり給紙性能が劣る傾向がある。凸部の幅とは、図3に示すように、隣接する凹部の底部から当該凹部の間に形成された凸部の頂部までの傾斜面の中間部同士の間隔、すなわち図3に示す凹凸の高さの平均である中心面と傾斜面との交点の間隔をいう。
また、ロール外周面を1mm四方の格子で区分けした際に、ロールの外周面全体に亘って各区分け内に凸部及び凹部がそれぞれ1つ以上あることが好ましいが、ロールの一部、例えばロールの端に凹凸が全く存在しない又は部分的に凹凸が存在するロールであってもよい。
凸部の高さは50〜150μmであることが好ましい。紙粉等が凹部に詰まると紙送り性能が悪くなるが、凸部の高さを50〜150μmとすると、その凹部に紙粉等をトラップすることが可能となるため、繰り返し通紙を行っても紙送り性能が劣化せず、給紙性能が安定する。なお、凸部の高さとは、図3に示すように、凹部の底部から凸部の頂部までの高さをいう。
また、凹部・凸部は共に、軸方向の長さが周方向の長さの2倍以上であることが好ましい。凹部の軸方向の長さが、凹部の周方向の長さの2倍より小さくなると、紙粉のトラップ効果が低下する。また、凸部の軸方向の長さが、凸部の周方向の長さの2倍より小さくなると、紙葉部とロールの接触面積が小さくなることにより、給紙特性が低下する。
また、表面粗さRzは、好ましくは40〜120μm、さらに好ましくは50〜80μmである。表面粗さが小さすぎると紙粉トラップ効果が得られず、大きすぎると紙送り特性が安定しないためである。
本発明にかかる給紙ロールの凹凸面は、例えば、金型による成形により形成できる。凹凸面を形成するシボ面を金型内面に形成する方法は特に限定されないが、サンドブラスト又はショットブラスト処理などの機械加工の他、腐食処理等の化学的処理により簡便且つ低コストで所定の凹凸面を形成することができる。
上述した凹凸面を金型に形成する方法の一例としては、硬度38(HRC)以上の鋼材を切削加工した金型を用い、所望のパターンにマスキングを施した後、これに所定のメディアをブラストする方法を挙げることができる。この場合、角張ったメディア(サンド)で、且つ粒径が50〜300μmの範囲内で、ばらつきを基準粒径で±10%程度有するメディアを用い、ブラスト処理するのが好ましい。また、このような処理をした面に、硬質クロームメッキなどを施すのが好ましい。
このように凹凸面を形成した金型を用いると、通常のロールの作製方法と同様の方法で給紙ロールを製造することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
分子量2000のカプロラクトンポリオール(PCL220)を100重量部に対し、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を43重量部、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)を5.2重量部、分子量4000のトリオールであるP−3403を154.5重量部混合攪拌した。その混合物100重量部に対し、表面にOH基を有するポリエチレンであるインヘンスUH−1250(粒子径:60μm、軟化点:150℃)を2.5重量部配合し、混合攪拌後、予め130℃に予熱しておいた金型に注入し、30分間保持硬化させた。このとき、α値:0.95、K値:3.44、3官能基比率:0.5であった。その反応硬化物を所定の寸法に研磨加工することでロール形状物を得た。
(実施例2)
インヘンスUH−1250(粒子径:60μm、軟化点:150℃)の代わりにインヘンスUH−1700(粒子径:35μm、軟化点:150℃)を用いた以外は実施例1と同様にしてロール形状物を得た。
(実施例3)
インヘンスUH−1250(粒子径:60μm、軟化点:150℃)の代わりにインヘンスUH−1080(粒子径:180μm、軟化点:150℃)を用いた以外は実施例1と同様にしてロール形状物を得た。
(実施例4)
インヘンスUH−1250を12重量部とした以外は実施例1と同様にしてロール形状物を得た。
(実施例5)
MDIを37.5重量部、1,4−BDを5.8重量部、P−3403を154.1重量部とし、インヘンスUH−1250(粒子径:60μm、軟化点:150℃)2.5重量部の代わりにインヘンスUH−1700(粒子径:35μm、軟化点:150℃)を8重量部用いた以外は実施例1と同様にしてロール形状物を得た。なお、α値:0.92、K値:3.00、3官能基比率:0.3であった。
(実施例6)
P−3403を154.5重量部の代わりにポリカプロラクトントリオール(プラクセル308)を54.8重量部用い、MDIを47.5重量部、1,4−BDを3.7重量部、インヘンスUH−1250を5重量部とした以外は実施例1と同様にしてロール形状物を得た。なお、α値:0.98、K値:3.80、3官能基比率:0.7であった。
(比較例1)
インヘンスUH−1250(粒子径:60μm、軟化点:150℃)の代わりに表面に官能基を持たないポリプロピレンであるビスコール550Pを用いた以外は実施例1と同様にしてロール形状物を得た。
(比較例2)
P−3403を154.5重量部の代わりに分子量134のトリオールであるメチロールプロパン(TMP)を5.2重量部用いた以外は実施例1と同様にしてロール形状物を得た。
(比較例3)
インヘンスUH−1250(粒子径:60μm、軟化点:150℃)の代わりに軟化点が120℃以下のポリエチレンであるインヘンスHD−1800(粒子径:40μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてロール形状物を得た。
(比較例4)
インヘンスUH−1250(粒子径:60μm、軟化点:150℃)の代わりにインヘンス1045(粒子径:300μm、軟化点:150℃)を用いた以外は実施例1と同様にしてロール形状物を得た。
(比較例5)
1,4−BDを5.6重量部、P−3403を165.9重量部とした以外は実施例2と同様にしてロール形状物を得た。なお、α値:1.02、K値:3.44、3官能基比率:0.5であった。
(比較例6)
MDIを33.8重量部、1,4−BDを3.6重量部、P−3403を107.9重量部とした以外は実施例2と同様にしてロール形状物を得た。なお、α値:0.95、K値:2.70、3官能基比率:0.5であった。
(比較例7)
MDIを50重量部、1,4−BDを6.4重量部、P−3403を190重量部とした以外は実施例2と同様にしてロール形状物を得た。なお、α値:0.95、K値:4.00、3官能基比率:0.5であった。
(比較例8)
1,4−BDを9.4重量部、P−3403を30.9重量部とした以外は実施例2と同様にしてロール形状物を得た。なお、α値:0.95、K値:3.44、3官能基比率:0.1であった。
(比較例9)
1,4−BDを1.0重量部、P−3403を278.2重量部とした以外は実施例2と同様にしてロール形状物を得た。なお、α値:0.95、K値:3.44、3官能基比率:0.9であった。
(試験例1)
実施例1〜6及び比較例1〜9のロール形状物の初期の摩擦係数、及び5000枚通紙後の摩擦係数を測定した。摩擦係数μは、図4に示すように、各ロール形状物11を回転自在に設けられたフリーロール12に対して、紙13を挟んで荷重300gfで圧接し、ロール形状物11を回転駆動した際に紙13の一端に取り付けたロードセル14で測定された荷重Q(N)を求め、下記式により計算した。また、紙13を引っ張った際の鳴き(異音)発生も官能試験にて確認した。なお、ロール形状物11の寸法は、内径16mm×外形24mm×幅24mm、ロール回転速度(周速)250mm/sec、紙種:Xerox−P(富士ゼロックスオフィスサプライ社製)とした。
[数1]
μ=Q(N)/(300gf×0.0098)
また、各実施例及び比較例のロール形状物の樹脂の分散性、及び5000枚通紙後のロール形状物の表面における樹脂粉末の脱落について目視にて観察した結果を表1に示す。
Figure 2007084339
実施例1〜3及び5〜6のロール形状物は、樹脂の分散性がよく、ロール形状物の表面における樹脂粉末の脱落もなかった。また、5000枚通紙後も摩擦係数は低く保ったままであり、鳴きが発生しなかった。実施例4のロール形状物は、樹脂の分散性がよく、ロール形状物の表面において樹脂粉末の若干の脱落が見られたが、物性に大きな変化はなく使用可能な程度であった。また、5000枚通紙後も摩擦係数は低く保ったままであり、鳴きが発生しなかった。
これに対し、表面に官能基のない樹脂を用いた比較例1のロール形状物は、ポリウレタン部材に対する樹脂の分散性が悪く、ロール形状物の表面において樹脂粉末の脱落が若干みられた。分子量が800未満(分子量134)のトリオールを用いた比較例2のロール形状物は、ポリウレタン(ロール形状物)に十分な柔軟性が得られず、鳴きが発生した。軟化点の低い樹脂粉末を用いた比較例3のロール形状物は、ロール形状物の表面において樹脂粉末の脱落がみられ、鳴きが若干発生した。粒子径が200μmよりも大きい樹脂粉末を用いた比較例4のロール形状物は、5000枚通紙後、ロール形状物の表面において樹脂粉末の脱落がみられ、粒子径が大きいためにロール表面に凹凸が発生し、5000枚通紙後に摩擦係数が上昇した。α値が0.98よりも大きい比較例5のロール形状物は、5000枚通紙後に摩擦係数が低下し、表面に紙粉が大量に付着していた。また、鳴きが発生し、ロール形状物の表面において樹脂の脱落がみられた。K値が2.8未満の比較例6のロール形状物は、摩擦係数が高く、鳴きが発生し、ロール形状物の表面に摩耗がみられた。K値が3.8よりも大きい比較例7のロール形状物は、摩擦係数が低く、通紙の際に重送が発生した。3官能基比率が0.3未満の比較例8のロール形状物は、摩擦係数が低く、通紙の際に重送が発生した。3官能基比率が0.7より大きい比較例9ロール形状物は、摩擦係数が高く、ロール形状物の表面に摩耗がみられ、鳴きが発生した。
これより、本発明の給紙分離部材は、α値(ポリウレタン配合材料中のOH基総数/ポリウレタン配合材料中のNCO基総数)が0.90〜0.98、K値(ポリウレタン配合材料中のNCO基数/長鎖ポリオールのOH基数)が2.8〜3.8、且つ3官能基比率(トリオールのOH基数/(短鎖ジオールのOH基数+トリオールのOH基数))が0.3〜0.7の範囲になるように規定され、トリオールが分子量800〜4500のものであり、さらに、ポリウレタン部材には、軟化点が140℃以上で粒子径が20〜200μmであり且つ表面に官能基を有した樹脂粉末が配合することで、耐摩耗性に優れ、摩擦係数を容易に調整でき、且つ配合した樹脂粉末の分散が良好で脱落等が生じない給紙分離部材となることがわかった。
本発明の一実施形態に係る給紙ロールを表す概略斜視図である。 本発明に係る給紙ロール外周面に複数の凹部が設けられた状態を示す概略図である。 本発明に係る給紙ロールの断面の拡大図である。 摩擦係数の測定方法を示す図である。
符号の説明
1 給紙ロール
2 シャフト
3 ポリウレタン部材
4 凹部
11 ロール形状物
12 フリーロール
13 紙
14 ロードセル

Claims (7)

  1. 長鎖ポリオール、ポリイソシアネート、短鎖ジオール及びトリオールを含むポリウレタン配合材料を硬化・成形してなるポリウレタン部材からなる給紙分離部材において、前記ポリウレタン配合材料は、α値(ポリウレタン配合材料中のOH基総数/ポリウレタン配合材料中のNCO基総数)が0.90〜0.98、K値(ポリウレタン配合材料中のNCO基数/長鎖ポリオールのOH基数)が2.8〜3.8、且つ3官能基比率(トリオールのOH基数/(短鎖ジオールのOH基数+トリオールのOH基数))が0.3〜0.7の範囲になるように規定され、前記トリオールが分子量800〜4500のものであり、さらに、前記ポリウレタン部材には、軟化点が140℃以上で粒子径が20〜200μmであり且つ表面に官能基を有した樹脂粉末が配合されていることを特徴とする給紙分離部材。
  2. 請求項1に記載の給紙分離部材において、前記樹脂粉末の粒子径が40〜100μmであることを特徴とする給紙分離部材。
  3. 請求項1又は2に記載の給紙分離部材において、前記官能基が−NH、−OH、−COOHの何れかであることを特徴とする給紙分離部材。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の給紙分離部材において、前記ポリウレタン配合材料を100重量部に対し、前記樹脂粉末を1〜10重量部配合したことを特徴とする給紙分離部材。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の給紙分離部材において、前記樹脂粉末がポリエチレンであることを特徴とする給紙分離部材。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の給紙分離部材において、前記ポリウレタン部材がロール形状であって、外周面に断面波形形状の凹凸部があり、前記凹部が前記ロール形状の軸方向に沿って延びていることを特徴とする給紙分離部材。
  7. 請求項6に記載の給紙分離部材において、前記凹部の幅が500μm以下、凸部の幅が500μm以下、凸部の高さが50〜150μm、表面粗さRzが40〜120μmであることを特徴とする給紙分離部材。
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