JP6857478B2 - 一対の籾摺りロール - Google Patents

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Description

本発明は、一対の籾摺りロールに関する。
農業用脱穀機(籾摺り機)には籾摺りロールが取り付けられている。この籾摺りロールは、2個の籾摺りロールを一対とし、籾摺りロール同士が所定の間隔を有するように配置して使用する。このように配置された一対の籾摺りロールでは、各籾摺りロールを異なる周速度で回転させつつ、籾摺りロール同士の隙間に籾米(籾殻が付いた米)を投入することにより、籾殻を脱ぷし、籾殻と玄米とに分離することができる。
籾摺りロールとしては、円筒状のしん材部とその周囲に設けられたゴム部とからなるロール部材が一般に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
上記ゴム部は、例えば、ニトリルゴム(NBR)やスチレン・ブタジエンゴム(SBR)等の合成ゴムを用いて形成されている。
籾摺りロールは、上述したような構成を備えるため、籾殻の脱ぷに伴いゴム部が徐々に摩耗していくこととなり、ゴム部の厚さが薄くなると籾摺りロールとしての性能を発揮することができなくなる。そのため、ゴム部の厚さが設定値に到達した場合には、籾摺りロールを交換する必要があった。そこで、長期間に渡って籾摺りロールを交換することなく籾殻を脱ぷするために、耐久性(耐摩耗性)に優れたゴム部を備えた籾摺りロールとして、例えば、特許文献2、3には、ウレタン樹脂を用いて形成されたゴム部を備えた籾摺りロールが提案されている。
特開2001−029809号公報 特開昭51−107948号公報 特開昭51−74865号公報
籾殻の脱ぷに伴いゴム部が徐々に摩耗していく籾摺りロールでは、稼働時にゴム部の厚さが薄くなっていく途中で、周期的な異常音が発生することがあった。この異常音は、特に、JIS B 9124(1997)(以下、単にJIS B 9124ともいう)に規定された型式において、大100に相当するような径寸法(外径の寸法)の大きい籾摺りロールで発生しやすかった。
また、籾摺りロールに異常音が発生した場合、比較的摩耗しやすいNBRやSBR等からなるゴム部を備えた籾摺りロールでは、数時間〜半日程度の稼働で異常音が消失する。これに対して、ウレタン樹脂からなる摩耗しにくいゴム部を備えた籾摺りロールでは、上記異常音が1日〜数日程度続くことがあった。
異常音が長く続くと、籾摺り機本体の故障が疑われることになった。また、籾摺り機本体に故障が発生し、故障に起因する異常音が発生したとしても、この籾摺り機本体が発生する異常音が、上述した籾摺りロールが発生する異常音に隠れてしまい、籾摺り機本体の異常音を聞き逃すおそれがあった。その場合、籾摺り機本体の故障を見逃してしまうおそれがあった。
本発明者らは、このような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、上述した籾摺りロールからの周期的な異常音は、例えば、型式:大100の籾摺りロールでは稼働初期(さほどゴム部が摩耗していない時期)に発生しやすい傾向があることを突き止めた。
その上で、ウレタン樹脂からなるゴム部を備えた籾摺りロールは、ゴム部の厚さをJIS B 9124の規格よりも薄くするともに、一対の籾摺りロールのうちの一方のロールのゴム部の厚さを他方のロールのゴム部の厚さよりも薄くすることで、上述した周期的な異常音の発生を回避することができることを見出した。
加えて、各ロールが上記の構成を備える一対の籾摺りロールは、籾摺りロールを籾摺り機に取り付ける際の作業者の負担を軽減することができること、及び、市場のニーズにも合致していることも併せて見出した。
本発明は、上述したような新たな知見に基づいて完成した発明である。
本発明の一対の籾摺りロールは、しん材部と、上記しん材部の外周面に積層されたゴム部とを備えた第1及び第2ロールからなる一対の籾摺りロールであって、
上記第1ロール及び上記第2ロールのそれぞれにおいて、上記しん材部の径寸法はJIS B 9124(1997)に準拠し、かつ、上記ゴム部の厚さは上記しん材部が準拠するJIS B 9124(1997)の型式に規定された寸法よりも薄く、
上記第2ロールのゴム部の厚さは、上記第1ロールのゴム部の厚さよりも薄く、
上記第1ロール及び上記第2ロールのゴム部は、熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなる、ことを特徴とする。
JIS B 9124は、籾摺りロールの寸法を複数の型式に分けて規定する規格であり、型式毎にしん材部及びゴム部の寸法が規定されている。
上記一対の籾摺りロールは、第1ロールと第2ロールとで構成されており、両ロールとも、しん材部と上記しん材部の外周面に積層されたゴム部とを備えている。
ここで、各ロールのしん材部は、JIS B 9124に規定されたいずれかの型式の径寸法を充足している。一方、各ロールのゴム部の厚さは、上記しん材部が準拠するJIS B 9124の型式に規定された寸法よりも薄くなっている。
具体的には、例えば、しん材部の径寸法が上記JIS規格の型式:大100に規定された寸法の場合には、ゴム部の厚さは上記JIS規格の型式:大100に規定された厚さよりも薄くなっており、例えば、しん材部の径寸法が上記JIS規格の型式:中50に規定された寸法の場合には、ゴム部の厚さは上記JIS規格の型式:中50に規定された厚さよりも薄くなっている。
なお、本明細書において、籾摺りロール(第1ロール及び第2ロール)が、JIS B 9124に規定された、型式:○○に相当するとは、上記のJIS規格で定められた径寸法のしん材部を備えることを意味する。
このような構成を備えた一対の籾摺りロールでは、第1ロール及び第2ロールのそれぞれのゴム部の厚さが薄くなっており、かつ、第2ロールのゴム部の厚さが第1ロールのゴム部の厚さよりも薄くなっているため、第1ロールを回転速度の速い主ロールとし、第2ロールを回転速度の遅い副ロールとして籾摺りを行うことにより、周期的な異常音の発生を回避することができる。そのため、籾摺り機本体の故障が疑われることがなく、籾摺り機本体に故障が発生し、この故障に起因する異常音を籾摺り機が発生した際に、籾摺り機本体が発生する異常音を聞き逃すおそれもなくなる。
また、上記一対の籾摺りロールは、上記ゴム部が熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなる。そのため、上記ゴム部の厚さがJIS B 9124に規定された厚さよりも薄くても、充分な耐久性を確保することがきる。
また、上記一対の籾摺りロールを構成する各ロールは、上記ゴム部の厚さが薄いため、JIS B 9124に準拠した寸法の籾摺りロールに比べて重量が軽い。そのため、籾摺りロールを籾摺り機に取り付ける際の作業者の負担を軽減することができる。
更に、上記一対の籾摺りロールは下記の点で市場のニーズにも合致している。
上記一対の籾摺りロールを構成する各ロールは、ゴム部として、NBR製やSBR製のゴム部に比べて摩耗しにくい熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなるゴム部を備えている。そのため、各ロールのゴム部をJIS B 9124に準拠した厚さで作製し、各ロールを互いに入れ替えながら籾摺りを行った場合、一対の籾摺りロールを極めて長期間に渡って使用することができる。
しかしながら、極めて長期間に渡って同一の籾摺りロールを使用した場合(例えば、3〜5年以上に渡って使用し続けた場合)、ゴム部の経年劣化は、素材の物性上避けることができない。そのため、ゴム部の厚さが充分に残っていても、籾摺りロールとしての性能が発揮できなくなってしまうおそれがある。
これに対して、本発明の一対の籾摺りロールは、ゴム部の厚さが薄いため劣化が生じる前にゴム部を使い切ることができ、また、ゴム部の厚さが薄いため、ゴム部の厚さが厚い場合に比べて、低コストで提供することができる。
従って、上記一対の籾摺りロールの使用者は、最初から最後まで充分な籾摺り性能を発揮することができる一対の籾摺りロールを安価に入手することができ、この点で、上記一対の籾摺りロールは市場のニーズに合致している。
上記一対の籾摺りロールにおいて、上記しん材部の径寸法は、JIS B 9124に規定された、型式:大100の寸法であることが好ましい。
型式:大100の籾摺りロールは、上述したように周期的な異常音を発生しやすく、また、寸法が大きくて取り外し時の負荷が大きいため、本発明の効果を享受する籾摺りロールとして、特に適している。
上記一対の籾摺りロールにおいて、上記第1ロールのゴム部の厚さは、JIS B 9124(1997)に規定された厚さの0.4〜0.9倍であることが好ましい。
また、上記第2ロールのゴム部の厚さは、JIS B 9124(1997)に規定された厚さの0.3〜0.7倍であることが好ましい。
上記一対の籾摺りロールは、籾摺り時における周期的な異常音の発生を回避することができる。
また、上記一対の籾摺りロールの各ロールは、JIS規格に準拠した同じ型式の籾摺りロールに比べて重量を軽く、取付け時に作業者の負担を軽減することができる。
また、上記一対の籾摺りロールは、市場のニーズに合致する。
(a)は第1実施形態における第1ロールを模式的に示す斜視図であり、(b)は(a)に示した第1ロールの正面図であり、(c)は(a)のA−A線断面図である。 第1実施形態に係る一対の籾摺りロールの使用方法を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
本実施形態の一対の籾摺りロールは、JIS B 9124に規定された、型式:大100に相当する第1ロール及び第2ロールを備える。
上記第1ロールと第2ロールとは、ゴム部の厚さが異なるため、外径寸法が異なる。
図1(a)は第1実施形態における第1ロールを模式的に示す斜視図であり、(b)は(a)に示した第1ロールの正面図であり、(c)は(a)のA−A線断面図である。図2は、第1実施形態に係る一対の籾摺りロールの使用方法を説明するための模式図である。
第1ロール10Aは、図1(a)〜(c)に示すように、金属製のしん材部11と、しん材部11の外周面に積層されたゴム部12Aとからなる。
しん材部11は、筒内に第1ロール10Aを籾摺り機に取り付けるための取付用フランジ11aが設けられた円筒状の部材である。
しん材部11の外周面の全体には均一な厚さでゴム部12Aが積層されている。
ゴム部12Aは、ポリオール成分、イソシアネート成分及び架橋剤を含有する熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなる。
第1ロール10Aは、しん材部11の径寸法がJIS B 9124に準拠しつつ、ゴム部12Aの厚さTaが上記JIS規格に規定された径寸法よりも薄い。
従って、型式:大100に相当する第1ロール10Aは、しん材部11の外径Dが204mmであり、ゴム部12Aの厚さTaが25mmより小さい。
第1ロール10Aのゴム部12Aの厚さTaは、上記JIS規格に規定された厚さの0.4〜0.9倍が好ましい。従って、型式:大100に相当する第1ロール10Aの場合は、10〜22.5mmが好ましい。
ゴム部12Aの厚さTaが、上記JIS規格の0.4倍未満では、ゴム部12Aの厚さが薄く、長期間に渡って使用することができないことがある。一方、ゴム部12Aの厚さTaが、上記JIS規格の0.9倍を超えると、周期的な異常音の発生を回避することができないことがある。加えて、長期間に亘って同一の籾摺りロールを使用することができるためゴム部を使い切る前に上記ゴム部が経年劣化するおそれがある。また、第1ロール10Aの重量をあまり軽量化することができず、安価に製造することも難しくなる。
なお、籾摺りロールは、通常、ゴム部の厚さが5mm程度になるまで使用する。
第2ロール10Bは、ゴム部12Bの厚さTb(図2参照)が第1ロール10Aのゴム部12Aの厚さTaよりも薄い以外は、第1ロール10Aと同様の構成を有する。
従って、型式:大100に相当する第2ロール10Bも、しん材部11の外径Dは204mmである。
第2ロール10Bのゴム部12Bの厚さTbは、上記JIS規格に規定された厚さの0.3〜0.7倍が好ましい。従って、型式:大100に相当する第2ロール10Bの場合は、7.5〜17.5mmが好ましい。
ゴム部12Bの厚さTbが、上記JIS規格の0.3倍未満では、長期間に渡って使用することができないことがある。一方、ゴム部12Bの厚さTbが、上記JIS規格の0.7倍を超えると、周期的な異常音の発生を回避することができないことがある。加えて、長期間に亘って同一の籾摺りロールを使用することができるためゴム部を使い切る前に上記ゴム部が経年劣化するおそれがある。
本実施形態の一対の籾摺りロールは、第1及び第2ロールを1組の籾摺りロールセットとして、従来公知のゴムロール式の籾摺り機に取り付けて使用する。
図2に示すように、第1ロール10Aと第2ロール10Bとを所定の間隔Lを有するように平行に取り付け、第1及び第2ロール10A、10Bのそれぞれを互いに逆方向に、かつ、異なる回転速度で回転させる。このとき、第1ロール10Aを相対的に回転速度Vaの速い主ロールとし、第2ロール10Bを相対的に回転速度Vbの遅い副ロールとする(第1ロール10Aの回転速度Va>第2ロール10Bの回転速度Vb)。
この状態で第1ロール10Aと第2ロール10Bとの間に籾米1を投入すると、第1ロール10Aと第2ロール10Bとの周速差により籾米1から籾殻が脱ぷされる。
上記一対の籾摺りロールの使用時における、第1ロール10Aと第2ロール10Bとの隙間の距離Lや、第1ロール10A及び第2ロール10Bのそれぞれの回転速度(周速度)Va、Vbは特に限定されず、籾摺り機の仕様、投入する籾米の種類や乾燥率、処理速度、脱ぷ率等の各種条件に応じて適宜設定すればよい。
本実施形態の一対の籾摺りロールにおいて、第1ロール10Aのゴム部12Aの厚さTaと、第2ロール10Bのゴム部12Bの厚さTbとの比(Ta:Tb)は、1:0.5〜0.8が好ましい。この範囲に調整することによって、周期的な異常音の発生をより確実に回避することができる。
また、使用時の第1及び第2ロール10A、10Bの回転速度Va、Vbを考慮して、上記範囲内で厚さTa及び厚さTbを調整することにより、各ロールの終期を同時期に合わせることができる。これにより、本実施形態に係る一対の籾摺りロールは、使用途中でロール同士を入れ替える必要のないメンテナンスフリーの籾摺りロールとすることができる。
(他の実施形態)
本発明の実施形態に係る一対の籾摺りロールは、JIS B 9124に規定された、型式:大100に相当する第1ロール及び第2ロールを備えたものに限定されるわけではなく、上記JIS規格の他の型式に相当するものであってもよい。
本発明の実施形態に係る一対の籾摺りロールにおいて、第1ロールのゴム部と第2ロールのゴム部とは、同一の熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなるものであっても良いし、異なる熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなるものであっても良い。
(各籾摺りロール(第1ロール及び第2ロール)の構成材料)
上記第1ロールと上記第2ロールとは、その構成材料として同様のものを用いることができる。
上記しん材部としては、従来公知の籾摺りロールで使用されているしん材部と同様のものを用いることができる。上記しん材部に材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄、モリブデン、チタン等が挙げられる。
上記ゴム部は、ポリオール成分、イソシアネート成分及び架橋剤を含有する熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなる。
上記ポリオール成分としては、例えば、ポリエステルポリオールが挙げられる。ポリエステルポリオールを用いると、極性の高いポリエステルポリオール基によって発現する高い分子間力により、耐摩耗性に優れたゴム部を形成することができる。
上記ポリオール成分としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等も挙げられる。
上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、ジカルボン酸とグリコールとを常法に従って反応させることにより得たもの等が挙げられる。
上記ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸、それらのエステル形成性誘導体等が挙げられる。
これらのなかではアジピン酸が好ましく、グリコールや架橋剤として1,4−ブタンジオールを用いる場合にはアジピン酸が特に好ましい。アジピン酸のC原子配列は、1,4−ブタンジオールと同じ4連配列であるため、配向結晶性に優れ、結晶化構造を有することにより強固な分子間力を発現する。また、アジピン酸は安価であるため、経済的にも優れる。
上記ジカルボン酸は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
上記グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリエチレングリコール等の脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、p−キシレンジオール等の芳香族ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール等が挙げられる。
上記グリコールとしては、脂肪族グリコールが好ましく、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールが更に好ましい。適度な硬さのゴム部を形成するのに適しており、かつ、安価である。
ジカルボン酸及びグリコールの反応物であるポリエステルポリオールは、線状構造であるが、3価以上のエステル形成成分を用いた分枝状ポリエステルであってもよい。
上記グリコールは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
上記ポリエステルポリオールとしては、特に、ポリエチレンアジペート系ポリエステルポリオール、ポリブチレンアジペート系ポリエステルポリオール、及び、ポリエチレンブチレンアジペート系ポリエステルポリオールが好ましい。適度な硬さのゴム部を形成するのに適した分子構造を有しており、かつ、安価である。
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
上記ポリカプロラクトンポリオールとしては、例えば、触媒の存在下で低分子量グリコールを開始剤としてε−カプロラクトンを開環付加させることにより得られるものが挙げられる。
上記ポリオール成分の数平均分子量は、1000〜3000が好ましい。数平均分子量が1000未満では、上記ゴム部が剛性の高すぎるものとなることがある。一方、数平均分子量が3000を超えると、上記ゴム部が柔軟すぎるものとなることがある。
上記数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)測定によるポリスチレン換算の測定値である。
上記イソシアネート成分としては、例えば、フェニレンジイソシアネート(PPDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート,ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート,ジフェニルメタンジイソシアネートとポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートとの混合物(以下、これらを総称してMDIともいう)、4,4’−トリジンジイソシアネート(TODI)、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等の芳香族ジイソシアネート;シクロペンタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)等の脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上併用してもよい。
これらのなかでは、MDI、TDIが好ましく、MDIとTDIとを併用することも好ましい。
MDIとTDIとを併用した場合、上記ゴム部は、耐久性に優れ、使用時に熱膨張しにくく、更には、変色しにくいという優れた効果を奏する。
上記TDI(トリレンジイソシアネート)としては従来公知のTDIを用いることができる。上記TDIにおいて、2,4−TDIと2,6−TDIとの配合比(2,4−TDI/2,6−TDI)は特に限定されないが、65/35〜100/0(重量比)が好ましい。上記TDIとしては、例えば、T−80(2,4−TDI/2,6−TDI=80/20)、T−100(2,4−TDI/2,6−TDI=100/0)、T−65(2,4−TDI/2,6−TDI=65/35)等を用いることができる。
上記TDIとしては各種市販品を使用することもできる。
上記MDIは特に限定されるものではなく、その分子量分布の広狭を問わず用いることができる。上記MDIは、ピュアMDI(4,4’−MDI)、ポリメリックMDIが好ましい。
上記MDIとしては各種市販品を使用することもできる。
上記熱硬化性ウレタン組成物におけるイソシアネート基含有率は、3.5〜10.0重量%が好ましい。
上記イソシアネート基含有率が、3.5重量%未満では上記ゴム部の耐摩耗性が低下してしまうことがある。一方、上記イソシアネート基含有率が10.0重量%を超えると、上記ゴム部の硬度が高くなりすぎ、籾摺りロールのゴム部として適さないことがある。
上記イソシアネート基含有率(重量%)とは、熱硬化性ウレタン組成物に使用する架橋剤を除いた完全プレポリマー(全てのイソシアネート成分、全てのポリオール成分の合計量)中に含まれるイソシアネート基の重量割合をいう。
上記架橋剤としては、例えば、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン(BHEB)、TMP(トリメチロールプロパン)、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)(MOCA)、ヒドラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、水等が挙げられる。
これらは単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。
上記熱硬化性ウレタン組成物としては、
(1)ポリエステルポリオールをポリオール成分とし、架橋剤として、1,4−BDとBHEBとを併用した熱硬化性ウレタン組成物、及び
(2)ポリエステルポリオールをポリオール成分とし、架橋剤として、1,4−BDとBHEBとTMPとを併用した熱硬化性ウレタン組成物、が好ましい。
(1)の場合は、上記ゴム部の耐摩耗性を向上させることができる。また、上記ゴム部に、適切なゴム硬度及びゴム剛性を発現させやすい。更に、架橋剤として、1,4−BD及びBHEBを含む熱硬化性ウレタン組成物は、ポットライフが比較的長く、手注型でも成形することができる。
(2)の場合は、上記ゴム部の耐摩耗性を更に向上させることができる。
上記熱硬化性ウレタン組成物は、更にシリコーンオイルを含有してもよい。
シリコーンオイルを配合することにより、上記熱硬化性ウレタン組成物の硬化物の耐摩耗性がより向上する。
また、シリコーンオイルを含有する熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなるゴム部を備えた籾摺りロールは、耐水性により優れる。
上記シリコーンオイルとしては特に限定されず、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、これらのシリコーンオイルの側鎖及び/又は末端に有機基を導入した変性シリコーンオイル(例えば、シラノール基末端変性シリコーンオイルなど)等が挙げられる。
これらのなかでは、ジメチルシリコーンオイルが好ましい。ジメチルシリコーンオイルは、ポリウレタン分子中に分散しやすく、熱硬化性ウレタン組成物の硬化物を均質にするのに適している。
上記シリコーンオイルは、25℃での動粘度が10〜3000mm/sであることが好ましい。上記熱硬化性ウレタン組成物の硬化物の耐摩耗性を更に向上させるとともに、上記硬化物の耐水性を長期間に渡って向上させるのに適しているからである。
上記熱硬化性ウレタン組成物において、上記シリコーンオイルの含有量は、ポリオール成分、イソシアネート成分及び架橋剤の合計量に対して、0.3〜10.0重量%が好ましい。
上記シリコーンオイルの含有量が0.3重量%未満では、シリコーンオイルを配合することによる効果(耐摩耗性及び耐水性の向上)を享受しにくい。
一方、上記シリコーンオイルの含有量が10重量%を超えると、上記ゴム部において、シリコーンオイルのブリードが発生することがある。シリコーンオイルのブリードが発生すると、籾摺り時に、玄米を汚してしまったり、籾殻が籾摺り機に付着してしまったりすることがある。
上記シリコーンオイルの含有量は、ポリオール成分、イソシアネート成分及び架橋剤の合計量に対して、0.5〜5.0重量%が好ましく、0.7〜2.5重量%がより好ましい。
上記熱硬化性ウレタン組成物は、更に、鎖延長剤、架橋促進剤や架橋遅延剤等の反応助剤、加水分解防止剤、無機繊維や無機フィラー等の補強材、着色剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、防黴剤、難燃剤、充填剤(増量剤)等の各種添加剤などを必要に応じて含有していてもよい。
上記ゴム部(上記熱硬化性ウレタン組成物の硬化物)は、20℃におけるJIS−A硬さが85°以上であることが好ましい。上記JIS−A硬さが85°未満では、上記ゴム部が柔らかすぎるため、耐摩耗性が不充分になることがある。
上記JIS−A硬さは、88°以上がより好ましく、90°以上が更に好ましい。
一方、上記ゴム部の20℃におけるJIS−A硬さは、99°未満が好ましい。99°を超えると、籾摺り時に米が破損し、いわゆる砕米の発生率が増加するおそれがある。
上記ゴム部のJIS−A硬さは、籾摺りの対象となる米が比較的柔らかいジャポニカ米等である場合には88〜92°程度が好ましい。また、籾摺りの対象となる米が比較的固いインディカ米等である場合は92〜96°程度が好ましい。
上記JIS−A硬さは、JIS K 6253に準拠して測定すればよい(但し、測定温度は20℃)。
上記ゴム部(上記熱硬化性ウレタン組成物の硬化物)は、tanδのピーク温度(Tg)が、10℃以下であることが好ましい。使用時のゴム部の温度である30〜50℃において適切なゴム弾性を発現するからである。
上記ゴム部(上記熱硬化性ウレタン組成物の硬化物)は、DIN摩耗減量が、40〜100mmであることが好ましい。
上記DIN摩耗減量が40mm未満では、籾摺り時に砕米の発生率が高くなることがあり、一方、100mmを超えると、耐久性が不充分となる。
上記DIN摩耗減量は、JIS K 6264のDIN摩耗試験に準拠して測定すればよい。
上記DIN摩耗減量は、40〜85mmがより好ましい。
上記籾摺りロールは、上記しん材部と上記ゴム部との密着性をより向上させるべく、両者の間にプライマー層及び/又は接着剤層が形成されたり、上記しん材部の外周面にゴム部との密着性を高めるための表面処理が施されたりしても良い。
上記接着剤層の形成は、例えば、フェノール系接着剤等を用いて行うことができる。
上記プライマー層の形成は、例えば、ウレタン系、ポリエステル系、シラン系、ポリアミド系、フェノール系のプライマーや、シランカップリング剤等を用いて行うことができる。
上記表面処理としては、例えば、粗化面の形成等が挙げられる。
上記籾摺りロールは、断面(使用時の回転軸に垂直な断面)の真円度が0.5mm以下であることが好ましい。上記真円度が0.5mmを超えると、使用時に第1ロールと第2ロールとの間隔のバラツキが大きくなり、脱ぷ率が低下したり、砕米の発生率が増加したりすることがある。
(各籾摺りロール(第1ロール及び第2ロール)の製造方法)
第1ロール及び第2ロールは、いずれも、例えば下記(1)及び(2)の工程を経ること等により製造することができる。
(1)しん材部を作製する。上記しん材部は、従来公知の方法により作製することができ、例えば、アルミダイキャスト等により作製することができる。
その後、必要に応じて、しん材部の外周面に接着剤層及び/又はプライマー層を形成したり、しん材部の外周面に表面処理を施したりする。
(2)次に、上記しん材部の周囲にゴム部を形成する。ここでは、しん材部を円筒形の金型内に載置し、その後、しん材部の外周面と金型の内壁面との間隙に、上記熱硬化性ウレタン組成物を注入し、所定の条件で硬化させることによりゴム部を形成する。
このような製造方法では、必要に応じて、研削加工によってゴム部の表面を形成してもよい。勿論、金型から脱型したまま、上記研削加工を行わなくてもよい。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
1.熱硬化性ウレタン組成物の調製
(調製例1)
(1)1,4−ブタンジオール(三井化学社製)100重量部と、ZAイエローT−173(御国色素社製)5重量部とを泡とり錬太郎で混合し、マスターバッチを調製した。このマスターバッチは、70〜120℃の温度で保管した。
(2)ピュアMDIをイソシアネート成分とし、ポリエチレンアジペートエステル(数平均分子量2000)をポリオール成分とするウレタンプレポリマー(PR−20P、CORTING社(中国)製)を100℃、0.67kPa以下の条件で脱泡した。
(3)次に、脱泡したウレタンプレポリマー100重量部をアジターに投入して撹拌し、撹拌を続けながら、液温を95℃に調整したシリコーンオイル(東レ・ダウコーニング社製、SH200−100CS(ジメチルシリコーンオイル:動粘度100mm/s))1.0重量部を添加した。
(4)更に撹拌を続けながら、液温を120℃に調整したBHEB(三井化学ファイン社製)10.61重量部を添加し、更に、上記(1)で調製したマスターバッチ1.68重量部を添加して60秒間撹拌を続け、熱硬化性ウレタン組成物A(以下、単にウレタン組成物Aともいう)を調製した。
(調製例2)
(1)MDIをイソシアネート成分とし、エチレンアジペートエステルジオール(PEA)をポリオール成分とするウレタンプレポリマー(サンプレンP6814、三洋化成社製)100℃、0.67kPa以下の条件で脱泡した。
(2)次に、脱泡したウレタンプレポリマー100重量部(液温:100℃)、及び、シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング社製、SH200−100CS(ジメチルシリコーンオイル:動粘度100mm/s))1.0重量部(液温:95℃)をアジターにて混合した。
(3)続いて、撹拌を続けながら、液温を120℃に調整したBHEB(三井化学ファイン社製)10.61重量部と、液温を100℃に調整したTMP(三菱ガス化学社製)1.28重量部と、液温を70℃に調整した1,4−ブタンジオール(三井化学社製)0.32重量部とを、この順序で添加し、熱硬化性ウレタン組成物B(以下、単にウレタン組成物Bともいう)を調製した。
2.一対の籾摺りロールの作製
(実施例1)
本実施例では、型式:大100に相当する籾摺りロールとして、下記のゴム部を備えた第1ロール及び第2ロールを作製した。
第1ロールのゴム部:ウレタン組成物Aの硬化物、厚さ20mm
第2ロールのゴム部:ウレタン組成物Aの硬化物、厚さ11mm
第1及び第2ロールは、ゴム部の厚さが異なる以外は同様の方法で作製した。即ち、
(1)まず、アルミダイキャストにより、図1に示した形状を有し、型式:大100に準拠した寸法のしん材部を鋳造した。
(2)次に、所定の内寸を有する円筒形の金型内に、上記しん材部の外周面と上記金型の内周面との間隔が全周に渡ってほぼ等間隔になるように上記しん材部を設置した。
その後、上記しん材部の外周面と上記金型の内周面との間隙に、ウレタン組成物Aを注入し、下記の条件で硬化させ、外径寸法と幅寸法を切削により調整し、上記しん材部の外周面にゴム部が積層された籾摺りロールを作製した。
(硬化条件)
注入時のウレタン組成物Aの温度を105℃とし、金型温度130℃で60分間硬化させた。
その後、金型から脱型し、110℃、24時間の条件で後硬化を行った。
(実施例2)
第1ロールのゴム部の厚さを13mmとし、第2ロールのゴム部の厚さを9mmとした以外は、実施例1と同様にして、一対の籾摺りロールを作製した。
(実施例3)
本実施例では、型式:大100に相当する籾摺りロールとして、下記のゴム部を備えた第1ロール及び第2ロールを作製した。
第1ロールのゴム部:ウレタン組成物Bの硬化物、厚さ21mm
第2ロールのゴム部:ウレタン組成物Bの硬化物、厚さ15mm
第1及び第2ロールは、ゴム部の厚さが異なる以外は同様の方法で作製した。即ち、
(1)まず、アルミダイキャストにより、図1に示した形状を有し、型式:大100に準拠した寸法のしん材部を鋳造した。
(2)次に、所定の内寸を有する円筒形の金型内に、上記しん材部の外周面と上記金型の内周面との間隔が全周に渡ってほぼ等間隔になるように上記しん材部を設置した。
その後、上記しん材部の外周面と上記金型の内周面との間隙に、ウレタン組成物Bを注入し、下記の条件で硬化させ、外径寸法と幅寸法を切削により調整し、上記しん材部の外周面にゴム部が積層された籾摺りロールを作製した。
(硬化条件)
注入時のウレタン組成物Aの温度を105℃とし、金型温度130℃で60分間硬化させた。
その後、金型から脱型し、110℃、24時間の条件で後硬化を行った。
(実施例4)
第1ロールのゴム部の厚さを11mmとし、第2ロールのゴム部の厚さを8mmとした以外は、実施例3と同様にして、一対の籾摺りロールを作製した。
(比較例1)
第1ロールのゴム部の厚さ、及び、第2ロールのゴム部の厚さをいずれも25mmとした以外は実施例1と同様にして、型式:大100に準拠した一対の籾摺りロールを作製した。
(比較例2)
バンドー化学社製、ホワイトロール(型式:大100)2個を一対の籾摺りロールとした。
3.一対の籾摺りロールの評価
実施例1〜4及び比較例1、2の各一対の籾摺りロールについて、4個所の施設(カントリーエレベーターA〜D)のいずれかにて、籾摺り機に取付けて実際に籾摺りを行い、評価した。
ここでは、(1)籾摺り量及び籾摺り後のゴム部の厚さ、(2)上記(1)の評価から予想される限界籾摺り量、及び、(3)籾摺り時の周期的な異常音の発生の有無、を評価した。
(1)籾摺り量及び籾摺り後のゴム部の厚さ
各カントリーエレベーターが所有する、サタケ社製又はヤンマー社製の籾摺り機に、第1ロールを主ロール、第2ロールを副ロールとして取付けた後、籾摺り機に籾米を投入し、籾米を処理した。このとき各ロールの籾摺り後のゴム部の厚さを計測した。上記籾摺り後のゴム部の厚さは、一対の籾摺りロール(主ロール及び副ロール)のそれぞれについて、2箇所の端面(取付け時に、手前側に位置する端面及び奥側に位置する端面)に定規を押し当てて各端面に残存するゴム部の厚さを計測し、その平均値を残存するゴム部の厚さとした。
結果を表1に示した。
(2)予想限界籾摺り量
上記(1)の計測結果に基づいて、一対の籾摺りロールを使用寿命まで(主ロール(第1ロール)及び副ロール(第2ロール)のいずれかのゴム部の厚さが5mmになるまで)使用した際の予想籾摺り量(籾摺り可能な籾米の重量の予想値)を算出した。結果を表1に示した。
実施例1〜4の予想限界籾摺り量は、ゴム部の摩耗厚さ(A)、実際に処理した籾米の重量(B)、及び、ゴム部の初期厚さ(C)に基づき、下記計算式(1)より算出した。
予想限界籾摺り量=籾米の重量(B)÷〔摩耗厚さ(A)/(初期厚さ(C)−5)〕・・・(1)
(3)周期的な異常音の発生の有無
上記(1)の評価時、作業者の聴覚により判定した。結果を表1に示した。
Figure 0006857478
表1に示したように、本発明の実施形態に係る一対の籾摺りロールでは、周期的な異常音を回避することができる。
また、本発明の実施形態に係る一対の籾摺りロールは、多量の籾米を処理することができ、かつ重量を軽くすることができる。
10A 第1ロール
10B 第2ロール
11 しん材部
11a 取付用フランジ
12A、12B ゴム部

Claims (4)

  1. しん材部と、前記しん材部の外周面に積層されたゴム部とを備えた第1及び第2ロールからなる一対の籾摺りロールであって、
    前記第1ロール及び前記第2ロールのそれぞれにおいて、前記しん材部の径寸法はJIS B 9124(1997)に準拠し、かつ、未使用状態における前記ゴム部の厚さは前記しん材部が準拠するJIS B 9124(1997)の型式に規定された寸法よりも薄く、
    未使用状態における前記第2ロールのゴム部の厚さは、未使用状態における前記第1ロールのゴム部の厚さよりも薄く、
    前記第1ロール及び前記第2ロールのゴム部は、熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなる、
    ことを特徴とする一対の籾摺りロール。
  2. 前記しん材部の径寸法は、JIS B 9124(1997)に規定された、型式:大100の寸法である請求項1に記載の一対の籾摺りロール。
  3. 未使用状態における前記第1ロールのゴム部の厚さは、JIS B 9124(1997)に規定された厚さの0.4〜0.9倍である請求項1又は2に記載の一対の籾摺りロール。
  4. 未使用状態における前記第2ロールのゴム部の厚さは、JIS B 9124(1997)に規定された厚さの0.3〜0.7倍である請求項1〜3の何れかに記載の一対の籾摺りロール。
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