JP2007084333A - 板材の自立補助機構及び欠陥検査装置 - Google Patents

板材の自立補助機構及び欠陥検査装置 Download PDF

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豊樹 神崎
Yoshiyuki Nakajima
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Abstract

【課題】
簡単な構造でありながら、板材を撓ませることなく簡単に保持することができる板材の自立補助機構を提供することである。
【解決手段】
板材Wが載置される載置部材6に当該板材Wの下端W2を載置して立て掛けられ、その板材Wが鉛直に起立した状態で、その一方の面Waの上端部Wa1を支持する支持部材7と、前記板材Wの他方の面Wbの上端部Wb1に接触して前記支持部材7との間で前記板材Wを挟み込み、前記板材Wが前記支持部材7から離れないように保持する保持部材8とを備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体ウエハに回路パターンを焼き付けるために用いられるレティクル又はマスク、あるいは回路パターンが形成された製品ウエハ、さらには液晶用基板などの板材を保持する板材の自立補助機構に関するものである。
従来、半導体ウエハに回路パターンを焼き付けるために用いられるレティクル又はマスク、あるいは回路パターンが形成された製品ウエハ、さらには液晶用基板などの板材(サンプル)を検査する検査装置は、サンプルを水平に配置して測定することが一般的である。
ところが、サンプルを水平に配置しているため、サンプルが大きくなればなるほど検査装置が大型化してしまい、装置の設置面積が大きくなってしまうという問題がある。
そこで、検査装置を小型化する観点から、特許文献1に示すように、サンプルを傾斜させて測定するものがある。
しかし、傾斜させているとはいっても、サンプルの大きさによっては依然として検査装置が大型化してしまい、装置の設置面積が大きくなり、未だ問題解決に至っていない。
さらに、少なくともサンプルを洗浄した後に検査する場合には、サンプルの全面を保持することができないため、周辺部のみを保持するようにしている。これにより、サンプルを平面に配置する場合であっても、傾斜させて配置する場合であっても、サンプルが自重によって撓んでしまう。これは、例えば光を走査して一度に広い領域を測定する装置においては、焦点がずれてしまい測定感度や測定精度が低下してしまう等の問題となる。
このようなことから、検査装置を小型化するとともに、サンプルが自重によって撓むことを防ぐために、サンプルを垂直に配置する検査装置が考えられつつある。
しかしながら、この検査装置は、例えばサンプルの少なくとも両端部を保持具によりそれぞれ厚さ方向に挟み込むことにより保持してから垂直にしており、保持具のサンプルを保持する力が大きく成らざるを得ず、この力によりサンプルが捩れたり、曲がったりする等して、面精度が低下してしまう等の問題がある。したがって、サンプルの平面を確保しながら垂直に保持するため、つまり、サンプルの面精度を確保するためには、保持具の機構が複雑になってしまう、あるいはサンプル毎に保持具の精密な調整が必要となり非常に手間のかかる作業となってしまう等の問題がある。
特開2004−177284号公報
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためには板材を自立させれば良いという発想からなされたものであり、可及的に板材を自立させた状態に近づけ、簡単な構造でありながら、板材を撓ませることなく簡単に自立を補助することができる板材の自立補助機構を提供することをその主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係る板材の自立補助機構は、板材が起立して載置される載置部材と、前記板材の一方の面の上端部又は側端部に接触して、前記板材を鉛直に立て掛けうるように支持して、前記一方の面側から前記板材の自立を補助する支持部材と、前記板材の他方の面の上端部又は側端部に接触して、前記板材が前記支持部材から離れないように保持して、前記他方の面側から前記板材の自立を補助する保持部材と、を備えていることを特徴とする。
このようなものであれば、板材を自立させれば良いという発想に基づいて、可及的に板材を自立させた状態に近づけて保持するので、保持するのに要する力を小さくすることができ、簡単な構造でありながら、たとえ大型の板材であっても撓ませることなく簡単に自立を補助することができる。
板材を位置決めしつつ鉛直に起立させるためには、前記載置部材に設けられ、前記一方の面に接触する前記支持部材の接触面と同一の鉛直平面上に形成される基準面を備え、当該基準面が、前記支持部材に鉛直に立て掛けられた前記板材の一方の面の下端部に接触するものであることが望ましい。
振動などにより板材が載置部材から落ちないようにするためには、前記載置部材に設けられたものであり、前記板材の他方の面側に当該板材が前記載置部材から滑り落ちないようにする滑り止め部をさらに備えていることが望ましい。
種々の大きさの板材を好適に保持することができるようにするためには、前記支持部材及び前記保持部材が、前記板材の大きさに応じて上下に位置調節可能であることが望ましい。
具体的には、前記板材の大きさが390mm×610mm以上であるものを保持するものであることが好ましい。
このような板材の自立補助機構を用いて保持した板材に光を照射することにより、前記板材の表面の欠陥を検査する欠陥検査装置であれば、撓みによる面精度の低下を考慮する必要が無く、測定感度や測定精度を維持することができる。
このように本発明によれば、板材を自立させれば良いという発想に基づいて、可及的に板材を自立させた状態に近づけて保持するので、保持するのに要する力を小さくすることができ、簡単な構造でありながら、たとえ大型の板材であっても撓ませることなく簡単に自立を補助することができる。
次に、本発明の板材の自立補助機構HM(以下単に、自立補助機構HMという。)を用いた欠陥検査装置1について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る欠陥検査装置1は、欠陥の中でも異物Sの有無、大きさ及びその付着場所を検査する異物検査装置であり、図1に示すように、検査対象物Wを保持する自立補助機構HMを備えた板材の自立補助装置2(以下、単に自立補助装置2という。)と、その自立補助装置2に保持された検査対象物Wの被検面W1に検査光Lを走査しながら照射する光照射部3と、検査光Lが照射された被検面W1からの反射散乱光LSを検出する光検出部4と、光検出部4からの光強度信号を受信し、被検面W1内の異物Sを検出する情報処理装置5とからなる。なお、本実施形態においては、検査対象物Wとして、液晶パネル用の大型マスク(以下、液晶用基板Wという。)を用いている。液晶用基板Wの大きさは、幅が390mm以上で、高さが610mm以上である。
まず、光照射部3、光検出部4、情報処理装置5について説明する。
光照射部3は、自立補助機構HMに保持された検査対象物たる液晶用基板Wに検査光Lを走査しながら照射するためのものであり、レーザ光Lを発する光源31と、レーザ光Lをスキャニングする走査ミラ32と、集光光学系33とからなり、光源31からのレーザ光Lを直線的に往復走査しながら照射するように構成するようにしている。本実施形態では、光源31としてHeNeレーザなどのレーザ管を用いている。また、走査ミラ32は後述する情報処理装置5によって制御されている。
光検出部4は、レーザ光Lが照射されて被検面W1から生じる反射散乱光LSを検出するためのものであり、本実施形態では2つの光検出部41、42が、被検面W1の法線方向斜め上方に図示しない保持部材によって配置されており、それぞれ集光レンズ、反射散乱光LSに対する入射光制限用スリットを有する固定スリット板(いずれも図示しない)及び光検出器411、421(例えば光電子増倍管)などからなる。
情報処理装置5は、光照射部3を制御するとともに、光検出部4からの光強度信号を受信して、被検面W1内の異物Sを検出するためのものである。その機器構成はCPU、内部メモリ、外部メモリ、入出力インタフェース、AD変換器等からなる汎用又は専用のコンピュータであり、前記内部メモリ又は外部メモリの所定領域に格納してあるプログラムに基づいてCPUやその周辺機器等が作動することにより、光照射部3を制御するとともに、光検出部4からの光強度信号を受信して、被検面W1内の異物Sを検出する。
次に、自立補助装置2について詳述する。
自立補助装置2は、図2に主として示すように、枠体21と、枠体21の左右側支柱部211、212間に上下移動可能に設けられた横支柱22と、これら枠体21及び横支柱22に設けられた自立補助機構HMとを備えている。
枠体21は、正面視において略矩形(略正方形状)であり、その開口部21Aの面積が液晶用基板Wの面積よりも大きく構成してある。そして、その下支柱部213には、液晶用基板Wの下端W2が載置される載置部材6が設けられている。
横支柱22は、枠体21の左右側柱部211、212間に下支柱部213と平行に、かつ左右側柱部211、212に直交して架設されており、図示しない位置調節機構により下支柱部213と平行な状態を維持しながら鉛直方向に上下移動可能に構成してある。そして、横支柱22には、後述する自立補助機構HMを構成する支持部材7及び保持部材8が設けられている。
自立補助機構HMは、液晶用基板Wが起立して載置される載置部材6と、その液晶用基板Wの一方の面Waの上端部Wa1に接触して、液晶用基板Wを鉛直に立て掛けうるように支持して、その一方の面Wa側から液晶用基板Wの自立を補助する支持部材7と、液晶用基板Wの他方の面Wbの上端部Wb1に接触して、液晶用基板Wが支持部材7から離れないように保持して、その他方の面Wb側から液晶用基板Wの自立を補助する保持部材8と、を備えている
載置部材6は、液晶用基板Wが起立して載置されるものであり、図2及び図3に示すように、枠体21の下支柱部213上に複数個等間隔に設けられている。そして、それぞれの載置部材6は、特に図4に示すように、載置基部61と、載置基部61に対してスライド移動可能に設けられた載置本体部62と、載置本体部62の上面62aに延出して設けられた突出部63と、載置基部61に設けられた滑り止め部64とから構成される。
載置基部61は、下支柱部213上に複数個等間隔に設けられ、断面L字状をなし、その鉛直に起立した壁部611には、後述する載置本体部62を壁部611に対し垂直な方向にスライド移動させるためのスライド調節機構たる押し引きねじNが設けられている。
載置本体部62は、検査対象物たる液晶用基板Wの下端W2が載置されるものであり、載置基部61の底部612上に設けられ、その上面62aは水平であり、その上面62aの端部に垂直に突出部63が一体に形成されている。なお、ここで水平とは、液晶用基板Wが後述する支持部材7が無かったとしても自立できる程度の水平度のことである。そして、載置本体部62は、押し引きねじNによって載置基部61と連結されており、その載置基部61に対してスライド移動可能に構成されている。
突出部63は、液晶用基板Wが載置本体部62上で鉛直に起立している状態において、その液晶用基板Wの一方の面Waの下端部Wa2(図8)が接触する案内面63aを有している。この案内面63aは、水平断面において、液晶用基板W側に膨出した湾曲面である。これにより、押し引きねじNで載置本体部62の位置調節を行う際に、載置本体部62が水平面内で傾きが生じたとしても、突出部63の両端の角が液晶用基板Wに接することが無く、安定した調整及び保持が可能となる。また、案内面63aが液晶用基板Wと接触する基準面63a1は、液晶用基板Wが鉛直に起立している状態において、液晶用基板Wと接触する後述する支持部材7の接触面73a1と同一の鉛直平面上に形成されている。言い換えれば、支持部材7の接触面73a1と案内面63a(基準面63a1)との両方に接触するように液晶用基板Wを立て掛けて載置すれば、液晶用基板Wは自立補助され鉛直に起立する状態となる。さらに、各載置部材6の基準面63a1が同一の鉛直平面上になるようにスライド調節機構たる押し引きねじNによって調節するようにしている。
滑り止め部64は、液晶用基板Wがその他方の面Wb側に載置本体部62から滑り落ちないようにするものであり、載置基部61の壁部611の上端に形成されている。具体的には、滑り止め部64は載置基部61の上端面64aで形成され、その面64aは、液晶用基板Wに向かう面方向成分を有するテーパ面であり、その面64aの下端縁64a1の高さは、載置本体部62の上面62aの高さと同一である。
支持部材7は、載置部材6にその下端W2を載置された液晶用基板Wの一方の面Waの上端部Wa1に接触して、液晶用基板Wを鉛直に立て掛けうるように支持して、一方の面Wa側に転倒しないように、その一方の面Wa側から液晶用基板Wの自立を補助するものであり、図2に示すように、横支柱22に複数個等間隔に且つ各載置部材6と対をなして、その鉛直上方に配置するようにしている。そして、それぞれの支持部材7は、図5に示すように、横支柱22に固定されている支持基部71と、その支持基部71に対してスライド移動可能に設けられた支持本体部72とを備えている。
支持基部71は、載置基部61の略鉛直上方に位置するように横支柱22の下面22aに設けられ、断面L字状をなし、その鉛直に延出した壁部711には、後述する支持本体部72をスライド移動させるためのスライド調節機構たる押し引きねじNが設けられている。
支持本体部72は、液晶用基板Wが鉛直に起立した状態で、その一方の面Waの上端部Wa1を支持して、一方の面Wa側に転倒しないように自立補助するものであり、押し引きねじNによって支持基部71と連結されており、その支持基部71に対してスライド移動可能に設けられ、下面72aの端部に垂直に支持部73が一体に形成されている。なお、液晶用基板Wへの側面からの接触を少なくし液晶用基板Wの面精度を低下させないために、支持本体部72の下面72aと、液晶用基板Wの上面Wc(図6)とが離間するように横支柱22の高さを位置調節機構によって調節している。
支持部73は、液晶用基板Wが載置本体部62上で鉛直に起立している状態において、その液晶用基板Wの一方の面Waの上端部Wa1が接触する支持面73aを有している。この支持面73aは、前記案内面63aと同様に、水平断面において、液晶用基板W側に膨出した湾曲面である。これにより、押し引きねじNで支持本体部72の位置調節を行う際に、支持本体部72が水平面内で傾きが生じたとしても、支持部73の両端の角が液晶用基板Wに接することが無く、安定した調整及び保持が可能となる。そして、各載置部材6の基準面63a1が形成する鉛直平面と、各支持部材7の支持面73aが液晶用基板Wと接触する接触面73a1が形成する鉛直平面と、が同一の鉛直平面となるようにしている。
保持部材8は、液晶用基板Wの他方の面Wbの上端部Wb1に接触して、支持部材7との間で液晶用基板Wを挟み込み、その液晶用基板Wが支持部材7の接触面73a1から離れないように保持するものであり、図2及び図6に示すように、それぞれ支持部材7に対向して複数個等間隔に設けられている。そして、図7及び図8に示すように、液晶用基板Wの他方の面Wbの上端部Wb1に接触して、前記支持部材7との間で液晶用基板Wを挟み込む接触部81と、この接触部81を横支柱22に回動可能に接続する接続部82と、接続部82に連結され、接触部81が支持部材7との間で液晶用基板Wを挟み込む狭持位置Pと、液晶用基板Wから離れて液晶用基板Wを解放する離間位置Qとの間で接触部81を移動させるための操作部83とを備えている。
接触部81は、本実施形態では液晶用基板Wと接触する先端部811が側面視において半円形状をなし、後端部812の例えば側面において接続部82が接続されている。
接続部82は、その一方の端部において接触部81と連結された接続棒821と、その接続棒821の他方の端部において横支柱22と連結し、横支柱22と平行な軸を中心に回動可能にするための回転軸822とを備えている。そして、その回転軸822を横支柱22に設けた連結孔221に嵌合させることにより、接触部81を横支柱22に対して回動可能に接続している。
操作部83は、接続部82の回転軸822に連結された棒831と、棒831の回転軸823とは反対側に設けられたノブ832と、棒831に嵌合されて、所定の範囲内で棒831に沿って移動可能な錘833とから構成されている。接触部81を離間位置Qに移動させるときには、操作部83のノブ832を持ち上げ、接触部81を狭持位置Pに移動させるときには、操作部83のノブ832を下ろす。このとき、錘833の重さによって接触部81が液晶用基板Wに接触して支持部材7との間で挟み込む。接触部81が液晶用基板Wに接触する力の大きさは、錘833の位置によって決定される。つまり、錘833をノブ832側に移動させることにより接触部81に接触する力は大きくなり、逆に回転軸823側に移動させることにより小さくすることができる。具体的には、液晶用基板Wの厚みと大きさ(鉛直に起立させたときの高さ)により接触部81の接触する力を調整する。例えば、幅が800(mm)、高さが700(mm)、厚さが10(mm)の石英ガラスの場合、その質量は約12.4(kg)であり、垂直位置への最大の復元力は重心位置において180(g)程度である。このとき、100〜200(g)の接触する力が接触部81から石英ガラスに加わるようにすると、石英ガラスの支持部材7への接触が安定し、面精度の良い被検面W1が得られる。
次に、このように構成した本実施形態の板材の自立補助装置2に液晶用基板Wを保持する方法を説明する。
図8に示すように、保持部材8を操作部83を用いて解放位置Qに移動して、検査対象物である液晶用基板Wを手で(あるいは搬送ロボットなどにより自動で)板材の自立補助装置2に立て掛ける。
このとき、液晶用基板Wの下端W2を載置本体部の上面62a上に載置して、液晶用基板Wの一方の面Waの上端部Wa1を支持部材7の支持部73に立て掛ける。すなわち、液晶用基板Wの一方の面Waの下端部Wa2を載置部材6の案内面63a(基準面63a1)に接触させると同時に、一方の面Waの上端部Wa1を支持部材7の支持面73aに接触させるようにする。この状態において、液晶用基板Wは鉛直に起立した状態である。その後、保持部材8を操作部83を用いて狭持位置Pに移動させることによって、液晶用基板Wを鉛直に起立した状態で保持することができる。
次に本実施形態の異物検査装置1の検査方法について図2を参照して説明する。
上記のように自立補助装置2に保持された検査対象物Wの被検面W1を縦方向(Y方向)に所定の幅で数ブロック(図2では3ブロック)に分割し、その幅内を直線的に水平方向(X方向)に往復走査し、その往復走査を順次Y方向に移動させる。この走査を各ブロックで行い基板面W1全体を走査し、反射散乱光LSに基づいて欠陥検査を行う。
このように構成した本実施形態の異物検査装置1によれば、検査対象物Wを自立させれば良いという発想に基づいて、検査対象物Wを立て掛けて鉛直に起立させた状態において、支持部材7及び保持部材8によって検査対象物Wを挟み込んで保持する構成にしているので、保持するのに要する力を小さくすることができ、簡単な構造でありながら、たとえ大型の検査対象物Wであっても撓ませることなく簡単に保持することができる。したがって、検査対象物Wの被検面W1の面精度を低下させることがなく、面精度低下による測定精度の低下を防ぐことができる。
また、液晶用基板Wを鉛直に起立させているので、液晶用基板Wを保持するのに要する力を小さくすることができ、保持機構HMの構成を簡単にすることができとともに、液晶用基板Wの歪みや捩れをなくすことができる。
さらに、載置部材6に案内面63a(基準面63a1)を設けているので、支持部材7の支持面73aと案内面63aとの両方に接触するように液晶用基板Wを立て掛けて載置すれば、液晶用基板Wは鉛直に起立する状態となり、容易に液晶用基板Wを鉛直に起立させることができる。
加えて、液晶用基板Wの被検面W1を数ブロックに分割して走査するようにしているため、例え液晶用基板Wの自重により撓みが発生したとしても、その撓みの影響を可及的に抑えた測定が可能となる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態の保持部材8に回転防止機構PMを設けるようにしても良い。つまり、図9に示すように、回転防止機構PMは、回転軸823に設けた円盤9と、この円盤9に設けた円弧状の長孔91と、接続部82に設けられた嵌合孔824と、円盤9の長孔91に挿入され前記嵌合孔824に嵌合するピン10とから構成される。そして、検査対象物Wを挟み込んでいる状態において、ピン10を長孔91に挿入して嵌合孔824に嵌合させる。このとき、ピン10は長孔91の端部91aに接触することはなく、外部から大きな力が加わり、検査対象物Wが支持部材7が設けられていない方向に倒れてきた場合には、ピン10が長孔91の端部91aに接触して検査対象物Wが倒れないように止める。ここで、長孔91の大きさは、最小厚さの検査対象物Wから最大厚さの検査対象物Wを保持したときに、保持部材8の通常の動作を妨げない程度の大きさである。
このようなものであれば、例えば地震時などにおいて、検査対象物Wが保持部材8の接触する力に抗して転倒することを防ぐことができる。
また、前記実施形態では、検査対象物である液晶用基板の上端部を支持部材及び保持部材により挟み込むように構成しているが、これに限られず、例えば、液晶用基板の側端部W3(図2参照)を挟み込むように構成しても良い。
あるいは、前記実施形態では、支持部材及び保持部材を横支柱に等間隔に複数個設けているが、例えば、液晶用基板の上端部の両側のみを挟み込むように支持部材及び保持部材を配設するようにしても良い。
さらに、前記実施形態の載置部材6の案内面63aは水平断面において湾曲した面であったが、図10に示すように、案内面63aは平面であっても良い。このとき、案内面63aと基準面63a1は同一の面となる。同じく、支持部材7の支持面73aも平面であっても良い。このとき、支持面73aと接触面73a1は同一の面となる。
また、欠陥のうち異物を検出する装置であったが、異物のほかにも塗布のムラや、露光不良、傷などを検出する装置としても良い。
さらに加えて、前記実施形態では、検査対象物を液晶用基板にしているが、その他にも、半導体ウエハに回路パターンを焼き付けるために用いられるレティクル又はマスク、あるいは回路パターンが形成された製品ウエハなどであっても良い。
その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成図。 同実施形態における板材の自立補助装置の模式図。 同実施形態における板材の自立補助機構の載置部材の配置図。 同実施形態における板材の自立補助機構の載置部材を示す上方斜視図。 同実施形態における板材の自立補助機構の支持部材の下方斜視図。 同実施形態における板材の自立補助機構の保持部材の拡大斜視図。 同実施形態における板材の自立補助機構の保持部材を示す斜視図。 同実施形態の板材の自立補助装置に液晶用基板を載置する方法を示す図。 本発明のその他の変形実施形態における保持部材を示す斜視図。 本発明のその他の変形実施形態における載置部材を示す斜視図。
符号の説明
W ・・・板材(検査対象物、液晶用基板)
6 ・・・載置部材
W2 ・・・板材の下端
Wa ・・・一方の面
Wa1 ・・・一方の面の上端部(又は側端部)
7 ・・・支持部材
Wb ・・・他方の面
Wb1 ・・・他方の面の上端部(又は側端部)
7 ・・・保持部材
HM ・・・板材の自立補助機構
73a1・・・接触面
63a1・・・基準面
Wa2 ・・・一方の面の下端部
64 ・・・滑り止め部
L ・・・検査光(レーザ光)
W1 ・・・被検面
S ・・・異物(欠陥)
1 ・・・欠陥検査装置(異物検査装置)

Claims (6)

  1. 板材が起立して載置される載置部材と、
    前記板材の一方の面の上端部又は側端部に接触して、前記板材を鉛直に立て掛けうるように支持して、前記一方の面側から前記板材の自立を補助する支持部材と、
    前記板材の他方の面の上端部又は側端部に接触して、前記板材が前記支持部材から離れないように保持して、前記他方の面側から前記板材の自立を補助する保持部材と、を備えている板材の自立補助機構。
  2. 前記載置部材に設けられ、前記一方の面に接触する前記支持部材の接触面と同一の鉛直平面上に形成される基準面を備え、
    当該基準面が、前記支持部材に鉛直に立て掛けられた前記板材の一方の面の下端部に接触するものである請求項1記載の板材の自立補助機構。
  3. 前記載置部材に設けられ、前記板材の他方の面側に当該板材が前記載置部材から滑り落ちないようにする滑り止め部をさらに備えている請求項1又は2記載の板材の自立補助機構。
  4. 前記支持部材及び前記保持部材が、前記板材の大きさに応じて上下に位置調節可能である請求項1、2又は3記載の板材の自立補助機構。
  5. 前記板材の大きさが390mm×610mm以上である請求項1、2、3又は4記載の板材の自立補助機構。
  6. 請求項1、2、3、4又は5記載の板材の自立補助機構を用いて固定した板材に光を照射することにより、前記板材の被検面内の欠陥を検査する欠陥検査装置。
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