JP2007084035A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トレッドゴムのユニフォーミティを低下させることなくタイヤの形状保持性及びベルト層の耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】一対のビードコアと、前記ビードコアを巻回しトロイダル形状をなすカーカスと、トレッドゴムと、カーカスと、スチールコード7で補強された複数のベルト層6を備えた空気入りタイヤにおいて、ベルト層6の少なくとも1枚において、タイヤ幅方向中心におけるスチールコード7とタイヤ周方向とのなす角度θcに対する、スチールコード7の角度ずれの最大値が3度以下であることを特徴とする空気入りタイヤとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、より詳細には、加硫成型時のベルト層のスチールコードの角度ずれを防止することにより、耐久性を向上させた空気入りタイヤに関する。
タイヤの加硫成型においては、生タイヤのベルト下径と加硫後のタイヤのベルト下径との差が大きかった。その結果、ベルト層のスチールコードの角度ずれが生じて、ベルトの耐久性が低下する問題があった。ベルト層の形状変化を抑制する空気入りタイヤの製造方法として、特許文献1に記載された製造方法が知られている。ここで、ベルト下径とは、トレッドゴムとカーカスとの間に設けられる複数のベルト層のうち、最も内側にある(タイヤ回転軸に近い)ベルト層におけるタイヤの直径を言う。
また、トレッド部を加硫成型する、複数に分割されたセクターモールドと、サイドウォールを加硫成型するサイドプレートとからなる金型で加硫成型が行なわれることが多い。先ず、生タイヤのサイド部をサイドプレートで挟んだ後、タイヤ半径方向内側にセクターモールドを移動させて金型を閉じて生タイヤにトレッドを加硫成型する方法である。
このような金型による加硫成型において、各セクターモールドは、トレッド表面に溝を成型する突条を備えている。タイヤ加硫成型時において、セクターモールドの中央部にある突条は、タイヤの回転軸に向かって放射状に生タイヤに進入する。セクターモールドの端部にある突条は、回転軸に向かう方向からやや外向きの方向で、生タイヤに進入する。その結果、隣接するセクターモールドの突条が生タイヤのゴムを挟むように進入するため、トレッドゴムがタイヤ周方向に移動し、セクターモールドの分割位置に相当する位置においてトレッドゴムが厚くなり、加硫成型後のトレッドゴムの厚みが不均一になる(ユニフォーミティの低下)という問題点がある。
上記問題点が残っているため、加硫後のタイヤのベルト下径に比べて生タイヤのベルト下径を小さくして、加硫成型時におけるトレッドゴムのタイヤ周方向の移動を抑えていた。そのため、生タイヤの加硫成型時のベルト層のスチールコードの角度ずれを小さくすることと、加硫成型後のトレッドゴムの厚みを均一にさせることとを両立させることが困難であった。
特開2002−337249号公報
しかし、特許文献1に記載の製造方法であっても、ベルト層の形状変化の抑制は不十分であった。すなわち、生タイヤから所定の直径の完成タイヤに加硫成型する際に、タイヤの直径は増大する。このとき、ベルト層を構成するスチールコード自体は延びないが、ベルト層のゴムは伸びてしまうので、ゴムの伸長に伴いスチールコードとタイヤ周方向とのなす角度は変化してしまう。かかる角度変化は、タイヤ幅方向のセンター領域では小さく、タイヤ幅方向のショルダー領域では大きくなり、幅方向で不均一な変化が起こる。
具体的には、ショルダー領域のスチールコードとタイヤ周方向とのなす角度は、3度以上大きくなることがあり、ショルダー領域のスチールコードのエンド数(1インチあたりのコード本数)も低下してしまう。その結果、ベルト層が有効に働く領域(ワーキングエリア)が実際のベルト幅に対して少なくなり、十分なベルト層の拘束力を得られないことがあった。
また、ベルト層の拘束力を小さくなるので、タイヤの走行距離が増加するにつれ、タイヤの寸法が局所的に大きくなる形状変化が発生し、タイヤ形状が不均一になることがあった。その結果、タイヤ形状を安定して保持する効果が得にくく、偏摩耗の原因となっていた。また、ベルト層の幅方向端部における歪みが大きくなり、ベルト層の耐久性が著しく低下することもあった。特に、大きなベルト層の拘束力を必要とする重荷重用タイヤにおいては、大きな問題となっていた。
セクターモールドによる加硫成型においては、生タイヤの加硫成型時のベルト層のスチールコードの角度ずれを小さくすることと、加硫成型後のトレッドゴムの厚みを均一にさせることとを両立させることが困難であった。
したがって、本発明の目的は、トレッドゴムのユニフォーミティを低下させることなくタイヤの形状保持性及びベルト層の耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することにある。
上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本願発明の空気入りタイヤは、一対のビードコアと、前記ビードコアを巻回しトロイダル形状をなすカーカスと、トレッドゴムと、カーカスと、スチールコードで補強された複数のベルト層を備えた空気入りタイヤにおいて、
前記ベルト層の少なくとも1枚において、タイヤ幅方向中心における前記スチールコードとタイヤ周方向とのなす角度に対する、前記スチールコードの角度ずれの最大値が3度以下であることを特徴とする空気入りタイヤである。
スチールコードの角度ずれの最大値を3度以下にすることにより、ベルト層のショルダー領域においてもエンド数の低下を最小限に抑えられ、ベルト層による所望の拘束力が得られる。その結果、タイヤの走行距離が増えても、タイヤの形状変化が小さくなり、トレッドの偏摩耗の発生が抑制される。また、ベルト層の幅方向端部の歪みも低減されるので、ベルト層の耐久性も向上する。
更に、本願発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に分割された複数のセクターモールドとサイドモールドとにより成型された空気入りタイヤであって、
前記セクターモールドの分割位置に相当する位置におけるトレッドゴムの厚さと、タイヤ全周に渡る前記トレッドの平均厚さとの差が0.4mm以下であることを特徴とする。
スチールコードの角度ずれを小さくするためには、後述するように生タイヤのベルト下径を加硫後のベルト下径に近づければよいが、既述したようにセクターモールドの分割位置に相当する位置におけるトレッドゴムの厚さが増大し、トレッドゴムのユニフォーミティが低下する恐れがある。しかし、セクターモールドがタイヤ周方向に可動な複数のピースと、隣接する前記ピース間に反発手段とを備えることにより、スチールコードの角度ずれを小さくし、かつ、ユニフォーミティが優れたタイヤが提供される。
本願発明の空気入りタイヤの製造方法は、加硫成型金型により空気入りタイヤを製造する方法であって、
生タイヤのベルト下径をL1、加硫後のベルト下径をL2とし、
0≦L2/L1−1≦0.02
となるように生タイヤを成型し、
前記生タイヤの加硫後のベルト下径がL2になるように成型することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法である。
タイヤ成型過程において、ベルト下径の変化(L2/L1−1)を0.02以下にすることにより、生タイヤの径の変化を最小限に抑えることができる。その結果、ベルト層のスチールコードの角度ずれを最小限にすることができ、タイヤの形状保持性及びベルト層の耐久性を向上させることができる。
本願発明の空気入りタイヤの製造方法は、タイヤ周方向に分割された複数のセクターモールドと一対のサイドモールドとによって成型された空気入りタイヤであって、
前記セクターモールドは、タイヤ周方向に可動な複数のピースと、隣接する前記ピース間に反発手段とを備え、
生タイヤのベルト下径をL1、加硫後のベルト下径をL2とし、
0≦L2/L1−1≦0.02
となるように予め成型された生タイヤを前記サイドモールドで挟み、
前記ピース間の間隔を徐々に減少させながら前記セクターモールドを縮径させて金型を閉じて前記生タイヤを成型することを特徴とする。
セクターモールドがタイヤ周方向に可動な複数のピースと隣接する前記ピース間に反発手段とを備えることにより、トレッドに溝を成型する突条のタイヤ周方向の移動を抑えられ、セクターモールドの分割位置に相当する位置におけるトレッドゴムの厚さの増加を最小限にすることができ、ユニフォーミティの優れた空気入りタイヤを製造できる。
以下、図面を用いて、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態を説明する。図1は、本発明に係る空気入りタイヤのトレッドのショルダー部を含む概略半断面図である。図において、空気入りタイヤは、一対のビードコア(図示しない)を巻回しトロイダル形状をなすカーカス4、カーカス4のタイヤ半径方向外側に配置された4枚のベルト層5、ベルト層5のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド1を備える。ベルト層5の内、6はワーキングベルト層である。
なお、ビードコアを含むビード部(図示しない)とトレッド1とは、サイドウォール3で連結され、トレッド1には溝2が刻まれている。これらは、公知のタイヤの構造である。また、ベルト層5の中で、最もタイヤ半径方向内側にあるベルト層の直径がベルト下径である。
図2は、本発明の空気入りタイヤに使用されるワーキングベルト層6の展開図である。ワーキングベルト層6は、タイヤ周方向に対して斜めに伸びるスチールコード7により補強されている。スチールコード7とタイヤ周方向とがなす角度θとし、タイヤ幅方向中心線Cにおいてなす角度をθcとする。なお、θcは14〜25度となっており、スチールコード7は、単線、撚り線のいずれでも構わない。
図3は、横軸を中心線Cからの幅方向距離、縦軸をθcに対する角度ずれ、すなわちθ−θcとしたグラフである。従来例において角度ずれの最大値が3度を超えているが、本願発明においては、角度ずれの最大値は3度以下、より好ましくは1.5度以下になっている。その結果、ワーキングベルト層6のショルダー領域においてもエンド数の低下を最小限に抑えられ、ワーキングベルト層6による所望の拘束力が得られる。その結果、図4に示すように、タイヤの走行距離が増えても、タイヤの形状変化が小さくなり、トレッドの偏摩耗の発生が抑制される。図4は、タイヤの走行距離が増大したときのタイヤ形状の変形を示す図である。図4(a)は本発明の空気入りタイヤにおけるタイヤ形状の変化、図4(b)は従来例の空気入りタイヤにおけるタイヤ形状の変化をそれぞれ示し、破線は新品時のタイヤ形状、実線は走行距離が増大したときのタイヤ形状である。また、ワーキングベルト層6の幅方向端部の歪みも低減されるので、ワーキングベルト層6の耐久性も向上する。
なお、かかる構造は、複数あるベルト層5のいずれに採用してもよく、すべてのベルト層5に採用してもよいが、実ワーキングベルト層6に採用することが好ましい。例えば、4枚のベルト層を備える重荷重用タイヤにおいて、図1に示したように実ワーキングベルト層6のすべてに上記構造を採用することができる。
本願発明の空気入りタイヤの製造方法に説明する。図5は、本発明の空気入りタイヤの製造過程を示す金型の半断面図である。図5(a)において、生タイヤGは一対のサイドプレート31により挟まれて、金型30に装着されている。このとき、生タイヤGのベルト下径をL1、加硫後のベルト下径をL2とすると、成型加硫前後のタイヤ径の変化(L2/L1−1)が0〜0.02の範囲になるように、予め生タイヤが成型されている。なお、加硫後のベルト下径L2は、内圧50kPaでリムに装着したときのベルト下径に相当する。
次いで、図5(b)に示すように、ブラダー又は他の拡径機構(図示しない)により生タイヤGの内側が支持されると共に、セクターモールド32は生タイヤGのトレッドを囲むように金型30が閉じられる。このとき、セクターモールド32に設けられた突条(図示しない)が生タイヤGに進入し、トレッドに溝などが成型される。なお、金型30の開閉は公知の機構に行なわれる。また、2ピースモールドによる加硫成型に使用してもよい。
かかる製造方法によれば、成型加硫過程におけるベルト下径の変化(L2/L1−1)が小さいため、加硫時における、ベルト層のスチールコードの角度ずれを小さくすることができる。その結果、上述したように、タイヤの形状保持性及びベルト層の耐久性を向上させた空気入りタイヤを製造することができる。なお、ベルト下径の変化(L2/L1−1)を0〜0.01にすることがより好ましい。
更に好ましい実施の態様では、図8に示すようにセクターモールドがタイヤ周方向に可動な複数のピースと、隣接するピース間に反発手段を備えた金型によりタイヤを製造することができる。図において、セクターモールド32は、更に分割されたピース33a〜33eを備えて、各ピース間には反発手段60a、60bを備え、隣接するセクターモールドのピース間にも反発手段60cを備えている。また、ピースは、トレッドに溝を成型する突条51a、52bを備える。そして、金型が開いた状態では、反発手段60a〜60cにより各ピース間には間隙が開いている。
生タイヤGを金型に装着した後、セクターモールド32が縮径して金型が閉じるが、反発手段60により徐々の間隙を狭めながら金型が閉じられる。したがって、セクターモールド32の中央部の突条51aはタイヤ回転軸に向かう方向R1、R2に沿って生タイヤGに進入する。同様にセクターモールド32の端部の突条51bはタイヤ回転軸に向かう方向R1、R2に沿って生タイヤGに進入する。その結果、隣接する突条51bは、生タイヤGを挟むことなく生タイヤGに進入する。したがって、セクターモールド32の分割位置に相当する位置におけるトレッドゴムの厚みが厚くなることを抑制でき、ユニフォーミティの高い空気入りタイヤを製造することができる。
また、金型が開いた状態で、セグメントモールド32の中央部から離れたピースの間隔をより大きくすることが好ましい。例えば、ピース33aと33b(33dと33e)との間隔がピース33bと33c(33cと33d)との間隔より大きくすることが好ましい。これは、反発手段60をバネとして、反発手段60aに比べて、反発手段60bの自然長をより長くしたり、バネ定数を大きくすることで実現できる。
ここで、図9を用いて、N個のセグメントに均等分割されたモールドについて考える。図9は、金型が閉じセグメントの溝骨(タイヤの溝を形成する突条)40の骨底部(溝底に相当する部分)が生タイヤGに接触し始めた状態及び金型が完全に閉じた状態を示している。
セグメント分割数をN、金型が完全に閉じた状態での金型内の直径をD、生タイヤの直径をD、金型の溝骨高さ(タイヤの溝深さに相当する)をHとすると、金型が完全に閉じた状態で金型中心(タイヤ回転軸に相当する点)から各セグメント(溝骨40)を見込む角度を2θ(rad)とし、セグメントが生タイヤに接触し始めた状態で各セグメント(溝骨40)を見込む角度を2θ(rad)、セグメント間の間隙ΔLを見込む角度をθ(rad)とする。また、金型が完全に閉じた状態での金型内の直径をD、生タイヤの直径をDとし、セグメント(溝骨40)の周長をLとする。
まず、金型が閉じた状態での半径はD/2−Hであるので、
L・N=2π(D/2−H)
L=π/N・(D−2H)・・・(A)
が成り立つ。」また、上記各状態で溝骨40を見込む角度から、
L=(D/2−H)・2θ=(D/2)・2θ
となるので、
θ=L/(D−2H), θ=L/D・・・(B)
を得る。また、ΔL=については、
ΔL=(D/2)・θ
θ=2θ−2θ
であるので、
ΔL=D・(θ−θ)・・・(C)
となる。
式(A)〜(C)より、
ΔL=(π/N)・(D−D+2H)
を得る。
したがって、トレッドに溝を成型する突条のタイヤ周方向の移動を抑え、セクターモールドの分割位置に相当する位置におけるトレッドゴムの厚さの増加を最小限にするためには、ΔLを小さくすることが求められる。すなわち、セグメント分割数Nを大きくするか、DとDとを近づける、あるいはHを小さくすることが必要である。
図10は、一例としてセグメント分割数Nとセグメント間の間隙ΔLとの関係を示すグラフである。従来方法では、予め生タイヤの直径を小さくしているのでD−D+2Hは小さい(例えば6mm)。したがって、セグメント分割数N=10であっても、センター部で1.8mm、ショルダー部で4.3mmのセグメント間の間隙ΔLを達成している。本願発明の方法では、生タイヤの直径をDが大きいため必然的にD−D+2Hが大きくなる(例えば29mm)。従来方法と同程度のセグメント間の間隙ΔLを達成するには、セクター分割数Nを40以上にすることが好ましい。すなわち、セクター分割数Nをピースの数に置き換えて考えて、40以上のピースで構成される金型とすることが好ましい。
(実施例I)
10個のセクターモールドと一対のサイドプレートで構成される金型により、実施例及び従来例のタイヤを試作し、スチールコードの角度ずれを測定した。タイヤサイズは、11R22.5で、結果を図6に示す。図において、実施例1、実施例2、従来例1のベルト下径の変化(L2/L1−1)は、それぞれ0.0、0.02、0.04である。これによれば、ベルト下径の変化(L2/L1−1)を0.02以下にすることで、角度ずれを3度以下に抑えることができた。
(実施例II)
実施例1及び従来例1のタイヤを10トントラックに装着し、20000km走行後、内面成長量を測定した。結果を図7に示す。これによれば、本願発明のタイヤは、走行距離の増大に伴う形状変化が小さいことが判る。なお、内面成長量とは、走行により生じる径方向への経時形状変化の量を言う。
(実施例III)
更に、タイヤサイズが275/70R22.5である実施例3及び従来例2のタイヤを試作し、ベルト耐久性の評価を行なった。結果は、表1に示す。なお、ベルト耐久性は、ECE54の耐久試験に準拠してドラム走行し故障するまでの走行距離である。同じサイズの従来例1を100とした指数で表している。
Figure 2007084035
(実施例IV)
10個のセクターモールドを更に4個のピースに分割し40個のピースを備える金型(表2で、10×4と表記)、10個のセクターモールドを備えたのみの金型(表2で、10×1と表記)によりタイヤを試作して、試作されたタイヤのトレッドゴムの平均厚みに対するセクターモールドの分割位置に相当する位置におけるトレッドゴムの厚みの増加を測定した。ベルト下径の変化(L2/L1−1)と共に結果を表2に示す。なお、タイヤサイズは、275/70R22.5である。
Figure 2007084035
以上より、成型加硫前後のベルト下径の変化(L2/L1−1)を0.02以下として、タイヤを成型することによりスチールコードの角度ずれを3度以下にすることができ、タイヤの形状保持性及びベルト層の耐久性を向上させることができた。更に、金型のセクターモールドがタイヤ周方向に可動な複数のピースと隣接する前記ピース間に反発手段とを備えることにより、ユニフォーミティの優れた空気入りタイヤを製造できた。
図1は、本発明に係る空気入りタイヤのトレッドのショルダー部を含む概略半断面図である。 図2は、本発明の空気入りタイヤに使用されるベルト層の展開図である。 図3は、本発明の空気入りタイヤに使用されるベルト層のスチールコードの角度ずれを示すグラフである。 図4は、タイヤの走行距離が増大したときのトレッドの変形を示す図である。 図5は、本発明の空気入りタイヤの製造過程を示す金型の半断面図である。 図6は、ベルト下径の変化(L2/L1−1)によるベルト層のスチールコードの角度ずれを示すグラフである。 図7は、20000km走行後のタイヤの内面成長量を示すグラフである。 図8は、分割されたピースを備えるセクターモールドによる空気入りタイヤの製造過程を示す図である。 図9は、セグメント間の間隙を説明する図である。 図10は、セグメント分割数Nとセグメント間の間隙ΔLとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1 トレッド
2 溝
3 サイドウォール
4 カーカス
5 ベルト層
6 ワーキングベルト層
7 スチールコード
30 金型
31 サイドプレート
32 セクターモールド
33a〜33e ピース

Claims (4)

  1. 一対のビードコアと、前記ビードコアを巻回しトロイダル形状をなすカーカスと、トレッドゴムと、カーカスと、スチールコードで補強された複数のベルト層を備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルト層の少なくとも1枚において、タイヤ幅方向中心における前記スチールコードとタイヤ周方向とのなす角度に対する、前記スチールコードの角度ずれの最大値が3度以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. タイヤ周方向に分割された複数のセクターモールドとサイドモールドとによって成型された空気入りタイヤであって、
    前記セクターモールドの分割位置に相当する位置におけるトレッドゴムの厚さと、タイヤ全周に渡るトレッドゴムの平均厚さとの差が0.4mm以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 加硫成型金型により空気入りタイヤを製造する方法であって、
    生タイヤのベルト下径をL1、加硫後のベルト下径をL2とし、
    0≦L2/L1−1≦0.02
    となるように生タイヤを成型し、
    前記生タイヤの加硫後のベルト下径がL2になるように成型することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  4. タイヤ周方向に分割された複数のセクターモールドと一対のサイドモールドとによって成型された空気入りタイヤであって、
    前記セクターモールドは、タイヤ周方向に可動な複数のピースと、隣接する前記ピース間に反発手段とを備え、
    生タイヤのベルト下径をL1、加硫後のベルト下径をL2とし、
    0≦L2/L1−1≦0.02
    となるように予め成型された生タイヤを前記サイドモールドで挟み、
    前記ピース間の間隔を徐々に減少させながら前記セクターモールドを縮径させて金型を閉じて前記生タイヤを成型することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
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