JP2007083691A - 印刷システム、印刷方法及び印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 通信端末から無線で送信された文字データを印刷装置で印刷出力する際に、文字枠に入り切らない印刷文字を切り捨てることなく印刷出力することができる印刷システム、印刷方法及び印刷装置を提供する。
【解決手段】 携帯電話から送信された文字データを印刷装置で受信して印刷出力する際、文字データ抽出部54bがデータ解析後の文字データから文字数を抽出する。文字数オーバー判定部54dは、印刷テンプレートデータから文字数オーバー判定に必要な情報を読み出して文字データと比較し、この比較結果に応じて印刷フォントサイズを変更する。XHTML-Print データ生成部54eは、受信した文字データを印刷テンプレートデータ該当箇所に嵌め込み、XHTML データを生成する。XHTML データは、テキストデータラスタ処理部49によって解析処理、レイアウト処理、色変換処理及びラスタライズ処理が施され、プリントエンジンEによって用紙に印刷出力される。
【選択図】 図11

Description

本発明は、通信端末から無線通信を介して印刷データを取得し、その印刷データを印刷装置で印刷出力可能な印刷システム、印刷方法及び印刷装置に関する。
近年、多くの携帯電話には赤外線通信ポートが搭載され、この種の機種においては、携帯電話に登録された電話帳や画像データ等の各種データを、赤外線通信によって外部機器に送信可能である。印刷装置に赤外線通信ポートが搭載されていれば、携帯電話から各種データを印刷装置に送信して印刷出力する処理が可能であり、この技術が例えば特許文献1に記載されている。携帯電話から送信される各種データは、通常の場合においてレイアウト情報を有していないため、このデータを受け取った印刷装置は内部で印刷レイアウトを定義し、そのレイアウトに沿った形で各種データを印刷出力する。
特開2005−47253号公報
しかし、印刷装置が記憶しているレイアウト情報は、文字入力枠の大きさと、文字サイズとが固定値として予め決まっているため、文字入力枠に書き込める文字数には制限が生じる。よって、携帯電話から受信した印刷データを印刷装置で印刷出力する際、印刷データの印刷文字数が、文字入力枠に書き込める文字数を超えた場合、その超過した文字は切り捨てられ、印刷されない状況になってしまう。このため、ユーザは送信する文字数を確認しながら携帯電話から印刷装置に印刷データを送信する必要があり、非常に不便であった。
本発明の目的は、通信端末から無線で送信された文字データを印刷装置で印刷出力する際に、文字枠に入り切らない印刷文字を切り捨てることなく印刷出力することができる印刷システム、印刷方法及び印刷装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明によれば、無線通信を介して外部に印刷データを送信する通信端末と、前記通信端末から前記印刷データを受信して該印刷データを印刷出力する印刷装置とを備えた印刷システムにおいて、前記印刷装置は、前記通信端末との間で前記無線通信を介して前記印刷データとして文字データを受信可能な通信手段と、タグにより処理命令が指定された印刷テンプレートデータを記憶した記憶手段と、前記文字データの文字数を抽出する抽出手段と、前記印刷テンプレートデータに記述された文字枠情報を当該印刷テンプレートデータから取得する取得手段と、前記文字数及び前記文字枠情報に基づき、前記文字データの全文字が前記印刷テンプレートデータの文字枠に入るか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じて、前記印刷テンプレートデータで指定する印刷文字サイズを変更する変更手段と、前記タグに従い前記文字データを前記印刷テンプレートデータに割り付けることによって印刷処理データを生成する生成手段と、前記印刷処理データを基に、前記変更手段が設定した前記印刷文字サイズで前記文字データを印刷出力する印刷出力手段とを備えたことを要旨とする。
この構成によれば、通信端末が印刷データとして文字データを送信した際、印刷装置が通信手段を介してその文字データを受信すると、印刷装置はその文字データを印刷出力するが、以下の処理内容で印刷処理が行われる。まず、印刷装置が受信した文字データの文字数が抽出手段によって抽出される。また、印刷時にユーザによって選択指定されたテンプレートに関して、その印刷テンプレートデータの文字枠情報が取得手段によって取得される。
そして、印刷テンプレートで指定される文字枠に文字データの全文字が入り切るか否かが、判定手段によって判定される。この判定は、抽出手段が抽出した文字数と、取得手段が取得した文字枠情報とを基にして行われる。続いて、印刷テンプレートデータで指定する印刷文字サイズが、変更手段によって判定手段の判定結果に応じたサイズに設定される。例えば、予め印刷装置で設定されている印刷文字サイズでは、文字データの全文字が文字枠に入り切らない場合、印刷文字サイズが小サイズに変更される。
また、文字データを印刷出力する際、生成手段は印刷テンプレートデータに文字データを割り付けることによって、印刷処理可能なデータ形式である印刷処理データに変換する。を生成する。このとき、生成手段は、印刷テンプレートデータ内のタグを探すことによって、印刷テンプレートデータ上における文字データの書込先を特定する。印刷処理手段は、その印刷処理データを基に印刷処理を行い、変更手段が設定した印刷文字サイズで文字データを印刷出力する。
従って、通信端末から無線で送信された文字データを印刷装置で印刷出力する際に、文字枠に入り切らない印刷文字を切り捨てることなく、全て文字枠内に収めた状態で印刷出力することが可能となる。また、印刷処理データを生成するに際しては、印刷テンプレートデータ内のタグを検索して文字データの書込位置を特定するという方法が使用可能であるため、印刷テンプレートデータの構文を解析する処理を経ずに文字データの書込先が分かり、簡素な処理で印刷処理データの生成が可能である。
本発明によれば、前記判定手段は、前記文字数及び前記文字枠情報に基づき、前記文字データが前記文字枠に全て入り得る印刷文字サイズを計算し、その計算値と、通常使用する印刷文字サイズとして前記印刷テンプレートデータに予め書き込まれた閾値とを比較することで、前記文字データの全文字が前記印刷テンプレートデータの文字枠に入るか否かを判定し、前記変更手段は、前記計算値が前記閾値以下となった場合、前記文字データの全文字が前記文字枠に入るように、当該閾値よりもサイズの小さい値に前記印刷文字サイズを設定することを要旨とする。
この構成によれば、文字データの全文字が文字枠に入っているか否かを判定するに際して、例えばただ単に文字データの文字数と、文字枠に最大限入り得る最大文字数とを比較する方法に比べ、より正確に全文字が枠内に入るか否かの判定を行うことが可能となる。
本発明によれば、前記変更手段は、前記計算値が前記閾値以下となった場合、前記印刷文字サイズを小サイズに変更すべく、当該閾値ではなく前記計算値を印刷文字サイズとして設定することを要旨とする。
この構成によれば、予め指定された印刷文字サイズでは文字データの文字列が全て文字枠に入り切らない場合、印刷文字サイズを小サイズに設定する。このとき、変更する印刷文字サイズの値を計算値とすれば、全文字が文字枠に入りつつ、しかもこの条件下において最大限大きいサイズに印刷文字サイズを設定することが可能となり、印刷文字がサイズ的な面から見易くなるという利点もある。
本発明によれば、前記変更手段は、前記計算値が前記閾値よりも大きい場合、前記閾値を印刷文字サイズとして設定することを要旨とする。
この構成によれば、例えば閾値が文字印刷に最適な印刷文字サイズの値に設定されていれば、計算値が閾値よりも大きいという条件下においては、この閾値を印刷文字サイズとして印刷処理が行われるため、常に適度な印刷文字サイズで文字印刷を行うことが可能となる。
本発明によれば、前記印刷装置は、各種画面を表示可能な表示手段と、前記計算値が前記閾値以下となった際、前記計算値と、前記閾値よりも小さい値に設定された第2閾値とを比較することで、前記計算値が前記第2閾値以下となるか否かを判定する第2判定手段と、前記第2判定手段の判定結果を基に、前記計算値が前記第2閾値以下となった場合、印刷文字が極端に小さくなる旨を前記表示手段に表示させる表示制御手段とを備えたことを要旨とする。
この構成によれば、第2閾値以下の計算値を印刷文字サイズとして文字印刷を行うと、印刷文字が非常に小さい状態となってしまうが、計算値が第2閾値以下となった際にはその旨が表示手段でユーザに報知される。従って、極端に小さい印刷文字サイズで文字印刷が行われ難くなり、印刷処理のやり直し等の問題が生じ難い。
本発明によれば、前記閾値及び前記第2閾値の少なくとも一方は、前記印刷テンプレートデータにコメントとして書き込まれ、前記判定手段は、前記閾値又は第2閾値を前記コメントから読み出して前記判定を行い、前記変更手段は、前記判定手段の判定結果に応じて決まる前記印刷文字サイズを前記コメントの記載部分に書き込むことによって、前記印刷テンプレートデータに前記印刷文字サイズを設定することを要旨とする。
この構成によれば、計算値と閾値(第2閾値)とを比較する処理に際して、印刷テンプレートデータに記述されたコメントを読めば閾値や第2閾値が取得可能であるので、テンプレートのデータ構文を解析せずとも閾値又は第2閾値の読み込みが可能となり、演算値と閾値(第2閾値)とを比較する処理が複雑化しない。
本発明によれば、通信端末から無線通信を介して取り込んだ印刷データを印刷装置が印刷出力する印刷方法において、前記通信端末との間で前記印刷装置が自身の通信手段で前記印刷データとして文字データを受信する手順と、受信した前記文字データの文字数を抽出する手順と、タグにより処理命令が指定された印刷テンプレートデータを前記印刷装置の記憶手段から読み出し、当該印刷テンプレートデータで指定された文字枠情報を取得する手順と、前記文字数及び前記文字枠情報に基づき、前記文字データの全文字が前記印刷テンプレートデータの文字枠に入るか否かを判定する手順と、前記判定結果に応じて、前記印刷テンプレートデータで指定する印刷文字サイズを変更する手順と、前記タグに従い前記文字データを前記印刷テンプレートデータに割り付けることによって印刷処理データを生成する手順と、前記印刷処理データを基に、前記変更によって設定された前記印刷文字サイズで前記文字データを印刷出力する手順とを備えたことを要旨とする。
本発明によれば、通信端末から無線通信を介して取り込んだ印刷データを印刷出力可能な印刷装置において、前記通信端末との間で前記無線通信を介して前記印刷データとして文字データを受信可能な通信手段と、タグにより処理命令が指定された印刷テンプレートデータを記憶した記憶手段と、前記文字データの文字数を抽出する抽出手段と、前記印刷テンプレートデータで指定された文字枠情報を当該印刷テンプレートデータから取得する取得手段と、前記文字数及び前記文字枠情報に基づき、前記文字データの全文字が前記印刷テンプレートデータの文字枠に入るか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じて、前記印刷テンプレートデータで指定する印刷文字サイズを変更する変更手段と、前記タグに従い前記文字データを前記印刷テンプレートデータに割り付けることによって印刷処理データを生成する生成手段と、前記印刷処理データを基に、前記変更手段が設定した前記印刷文字サイズで前記文字データを印刷出力する印刷出力手段とを備えたことを要旨とする。
以下、本発明を具体化した印刷システム、印刷方法及び印刷装置の一実施形態を図1〜図18に従って説明する。
図1は、印刷システム1の電気構成を示すブロック図である。印刷システム1は、外部から入力した印刷データDprを印刷出力する印刷装置2と、通常の電話機能の他に印刷データDprを無線で印刷装置2に送信可能な携帯電話3とを備えている。本例の印刷システム1は、携帯電話3から印刷データDprを赤外線通信やブルートゥース(R) 通信等の通信形式によって印刷装置2に送信し、この印刷データDprを印刷装置2で印刷出力するシステムである。なお、携帯電話3が通信端末に相当する。
印刷装置2は、圧電素子を振動させることによりインク滴を吐出し、単票紙やロール紙等の用紙に印刷を施すインクジェット式印刷装置である。印刷装置2は、CPU(Central Processing Unit) 4と、ROM(Read-Only Memory)5と、RAM(Synchronous DRAM)6と、ASIC(Application Specific IC) 7と、外部通信インターフェース8と、内部通信インターフェース9とを備えている。CPU4、ROM5、RAM6、ASIC7、外部通信インターフェース8及び内部通信インターフェース9は、制御信号、アドレス信号及びデータの伝送路となるシステムバス10に接続されている。なお、CPU4が表示制御手段に相当し、ROM5及びRAM6が記憶手段に相当にする。
CPU4は、印刷装置2を統括制御するIC(素子)であり、ROM5内の制御プログラムやアプリケーションに基づきRAM6を作業領域として動作することで印刷装置2を作動させる。CPU4は、印刷動作やメンテナンス動作のための各種指令をASIC7に出力したり、ASIC7及びRAM6間やASIC7の内部の各種処理回路間におけるデータ転送処理の指示をしたりする。ASIC7はRAM6との間でデータ転送を行う際、DMA転送(Direct Memory Access転送)によって各種データを転送する。
印刷装置2は、ノズルごとに設けた圧電素子の振動により該ノズルからインクを吐出する印刷ヘッド11を備えている。印刷ヘッド11はインクカートリッジ(図示略)を乗せたキャリッジ(図示略)の下面に取着され、キャリッジモータ12を駆動源にキャリッジが主走査方向に往復動することでキャリッジとともに往復動する。用紙は、紙送りモータ13を駆動源に排紙ローラや搬送ローラ等が回転することにより副走査方向に紙送りされる。CPU4は、モータ駆動回路14を介してキャリッジモータ12を駆動制御し、モータ駆動回路15を介して紙送りモータ13を駆動制御する。
ASIC7は、印刷データDprに画像処理を施して印刷用のイメージデータを生成したり、このイメージデータに基づきヘッド駆動回路16を介して印刷ヘッド11を駆動制御したりする。RAM6は、受信バッファ6a、ワークメモリ6b及び出力バッファ6cとしても機能する。即ち、ASIC7は印刷処理の際、外部から受信した印刷データDprを受信バッファ6aに一旦格納することで印刷データDprを受け付け、印刷データDprに画像処理を施す際には印刷データDprをワークメモリ6bに格納することでデータ処理を行い、最終的に生成した印刷用のイメージデータを出力バッファ6cに逐次格納する。
印刷装置2は、原稿台の原稿をスキャンして画像データを取り込むスキャン機構17を備えている。スキャン機構17は、受光部17aを走査部17bで所定方向に移動させ、原稿の表面で反射した光源17cの反射光を受光部17aで受光するとともに、その光信号を受光部17aで電気信号に変換して出力する機構である。スキャン機構17の受光部17aは、例えばRGBのカラーフィルタを各々備える複数のラインCCDが用いられる。ASIC7はCPU4からの指令に基づきスキャン機構17を制御し、例えば印刷装置2がスキャン開始操作されると、その操作を基にスキャン機構17にスキャン動作を開始させる。
印刷装置2は、ユーザが各種印刷設定を行う際に操作する操作パネル18を備えている。操作パネル18は、画面19aを有する表示装置19と、各種スイッチ群からなる操作部20とを備えている。表示装置19は例えばカラー液晶式の表示装置が用いられ、印刷処理実行時においては画面19aに例えば用紙種類(単票紙又はロール紙)、用紙サイズ、レイアウト、写真選択、印刷枚数等をマニュアル選択するためのメニュー画面を表示する。なお、画面19aが表示手段に相当する。
操作部20は、印刷装置2に電源投入するための電源スイッチ20aと、例えばヘッドクリーニング等のメンテナンス処理を行う際に操作するメンテナンススイッチ20bと、ロール紙を搬送する際に操作するロール紙スイッチ20cとを備えている。操作部20は、印刷処理を開始する際に操作する印刷開始スイッチ20dと、実行中の印刷処理を強制的に終了する際や、非印刷状態のときに画面19aの入力内容を破棄する際に操作する中止スイッチ20eとを備えている。
操作部20は、上スイッチ20f、下スイッチ20g、決定スイッチ20h及び戻りスイッチ20iを備えている。上スイッチ20f及び下スイッチ20gは、画面19aでのメニュー画面選択や、各種設定項目を選択する際のカーソル移動や、入力すべき数値の増減を行う際に操作される。決定スイッチ20hは、画面19aの表示内容を次画面に進めたり、画面19aを使って入力した設定内容を確定したりする際に操作される。戻りスイッチ20iは、画面19aに表示される画面を初期画面に戻したり、画面19aを一つ前の画面に戻したりする際に操作される。
印刷装置2の例えば正面右側には、赤外線通信機能内蔵のコンパクトフラッシュ(R) 型カード(以下、CF型通信カードと記す)21が抜き挿し可能なカードスロット22が配設されている。CF型通信カード21は、IrDA(Infrared Data Association) に準拠した赤外線通信機能を有したIrDAモジュールであり、カードスロット22にセットすることで赤外線通信機能を印刷装置2に付与する。印刷装置2は、携帯電話3が赤外線通信で送信した印刷データDprをCF型通信カード21で受信し、該印刷データDprを印刷出力することが可能である。なお、CF型通信カード21は通信形式がブルートゥース(R)のカードでもよい。なお、外部通信インターフェース8及びCF型通信カード21が通信手段を構成する。
携帯電話3は、電話機能及び赤外線通信機能の他、電話番号等を含む個人情報を登録管理する電話帳機能、他の携帯電話との間で電子メールを送受信する電子メール機能、携帯電話3にメモ(画像、着信メロディ)を登録するメモ帳機能、静止画又は動画を撮影するカメラ機能等の各種機能を備えている。携帯電話3は電話帳機能で扱う電話帳データDca、電子メール機能で扱うメール本文データDme、メモ帳機能で扱うメモ帳データDnoを、赤外線通信対応のファイル形式でそれぞれ管理する。
詳しくは、電話帳データDcaはvCard (TM)のファイル形式で管理され、メール本文データDmeはvMessage(TM)のファイル形式で管理され、メモ帳データDnoはvNote (TM)のファイル形式で管理されている。また、本例においてはカメラ機能で取得した画像データDjpはJPEGデータで管理されている。これらデータDca,Dme,Dno,Djpは、カードスロット22にセットされたCF型通信カード21を介して、赤外線通信により印刷装置2に転送可能である。また、各ファイルの拡張子は、vCard ファイルが「vcf」 であり、vMessageファイルが「vmg」 であり、vNote ファイルが「vnt」 である。
また、カードスロット22には、CF型メモリーカード(コンパクトフラッシュ(R) 型メモリーカード)23を挿し込むことが可能である。従って、カードスロット22にデジタルカメラ用のメモリーカード23をセットすれば、デジタルカメラで撮影した画像データをメモリーカード23から印刷装置2に読み込んで、画像データDjpを印刷出力することも可能である。なお、携帯電話3は他の携帯電話やホストコンピュータ24との間で電子メールを行う際、所定の通信ネットワーク網を用いて電子メールのやり取りが行われる。
携帯電話3は、携帯電話3を統括制御する制御部25、例えばテンキー等の複数の操作ボタン26、受話口で話された音声を集音するマイク27、送話口を介して音声を外部に出力するスピーカ28、各種画面(画像)を表示するディスプレイ29、画像を撮影するCCDカメラ30を備えている。携帯電話3は、携帯電話網のデータ入出力インターフェースである送受信部31、各種データを一時的に保存可能なメモリ32、赤外線通信が可能な赤外線受発光部33を備えている。
制御部25はCPU、ROM等を有し、CPUがROM内の制御プログラムやアプリケーションに基づき各種動作を実行する。制御部25は、携帯電話3による通話、電話帳登録、メール作成、メール送受信、メモ帳記入、通信ネットワーク(携帯電話網)接続、CCDカメラ30による画像撮影等の各種動作を、操作ボタン26の操作を基に実施する。制御部25は、他の携帯機やホストコンピュータ24との間で通信を行う場合、送受信部31を介して各種データ(音声信号、メール、画像データ等)のやり取りを行う。
携帯電話3のメモリ32には、電話帳データDca、メールデータDmail、メモ帳データDno及び画像データDjpが保存されている。電話帳データDcaは、図2に示す電話帳編集画面34aに入力した以下の各種データからなる。即ち、電話帳データDcaは「名前」、「フリガナ」、「電話番号(1つ目)」、「電話番号(2つ目)」、「電話番号(3つ目)」、「電子メールアドレス(1つ目)」、「電子メールアドレス(2つ目)」、「電子メールアドレス(3つ目)」、「郵便番号」、「住所」及び「ノート」の各種項目に入力されたデータからなる。
携帯電話3に電話帳データDcaを登録するには、まず操作ボタン26を操作して電話帳機能の電話帳登録を選択する。すると、図2に示す電話帳編集画面34aが携帯電話3のディスプレイ29に立ち上がり、この画面34aの各項目に必要事項を入力し、全ての入力作業が完了して操作ボタン26で登録完了操作を行うと登録作業が完了する。この電話帳データDcaは文字のみの情報であればテキストデータであり、赤外線通信対応のファイル形式の1つであるvCard 形式でメモリ32に保存される。
メールデータDmailは、図3に示すメール作成画面34bの「宛先」、「題名」、「メール本文」の各種項目に入力されたデータからなる。携帯電話3でメールを作成するには、まず操作ボタン26を操作して電子メール機能のメール作成を選択する。すると、図3に示すメール作成画面34bが携帯電話3のディスプレイ29に立ち上がることから、ユーザはこの画面34bの各項目に必要事項を入力する。必要事項入力の後、ユーザが操作ボタン26で例えば送信操作を行うと、制御部25が送受信部31を介して電子メールを他の携帯電話やホストコンピュータ24に送信する。
制御部25は、電子メールを送信した後、メール作成画面34bで入力したメールデータDmailをメモリ32に保存する。本例においては、メール作成画面34bでデータ入力する各項目のうち「メール本文」に書き込まれたデータがメール本文データDmeに相当する。このメール本文データDmeは文字、画像及び絵文字等を含むデータであり、赤外線通信対応のファイル形式の1つであるvMessage形式でメモリ32に保存される。なお、メール作成画面34bの各項目に必要事項を入力した後、操作ボタン26で保存操作が行われた場合にも、メール本文データDmeはメモリ32に保存される。
メモ帳データDnoは、図4に示すメモ画面34cに入力されたデータである。携帯電話3にメモ帳データDnoを登録するには、操作ボタン26を操作してメモ帳機能のメモ登録を選択する。すると、図4に示すメモ画面34cが携帯電話3のディスプレイ29に立ち上がり、この画面34cを立ち上げた状態で画像や着信メロディ等を携帯電話3に入力し、入力作業が完了して操作ボタン26で入力完了操作を行うとメモ帳登録が完了する。このメモ帳データDnoは画像や着信メロディに対応したデータであり、赤外線通信対応のファイル形式の1つであるvNote 形式でメモリ32に保存される。
携帯電話3はカメラ機能の使用中、CCDカメラ30で撮像している画像をディスプレイ29に表示するとともに、操作ボタン26をシャッターとして操作することで、その撮像している画像を一枚の画像データDjpとしてメモリ32に保存することが可能である。この画像データDjpは、JPEG形式のデータとしてメモリ32に保存される。
携帯電話3は、CF型通信カード21との間でIrDAに準拠した赤外線通信を行う赤外線受発光部33を備えている。赤外線受発光部33は赤外線通信の通信ポートとして機能し、発光素子及び受光素子を有している。赤外線受発光部33の発光素子は、キャリア周波数が例えば25〜50kHzの搬送波をパルス位相変調したビット信号からなる赤外線を、その発光のオンオフにより出力する。一方、赤外線受発光部33の受光素子は、同様の方式で表現されるビット信号からなる赤外線を受光する。
携帯電話3の操作ボタン26で赤外線通信操作がなされると、制御部25はメモリ32内の各種データDca〜Djpを、赤外線受発光部33を介してCF型通信カード21に赤外線通信で送信する。この通信操作として、まず携帯電話3でアクセサリ機能が選択されると、図5に示すアクセサリ画面34dがディスプレイ29に表示され、アクセサリ画面34dの項目の中から赤外線通信が選択されると、赤外線通信画面34eがディスプレイ29に表示される。赤外線通信画面34eで全件転送が選択されると、送受信選択画面34fがディスプレイ29に表示され、送受信選択画面34fで送信が選択されると、送信対象設定画面34gがディスプレイ29に表示される。
送信対象設定画面34gには、例えば「電話帳」、「スケジュール」、「メモ(メモ帳)」、「受信メール」、「送信メール」、「保存メール」、「Bookmark」等の各種項目が存在する。ユーザがこの中から赤外線通信したい項目を選択して操作ボタン26で送信操作を行うと、その項目に関するデータがCF型通信カード21に向けて赤外線送信される。例えば、送信対象設定画面34gで「電話帳」が選択されれば、電話帳データDcaが携帯電話3からCF型通信カード21に赤外線送信される。なお、携帯電話3からのデータ転送は全件転送に限らず、1件単位の転送を可能としてもよい。
この赤外線送信の際、制御部25は電話帳データDcaをvCard 形式のデータで送信し、メール本文データ(即ち、E-mail、SMS )DmeをvMessage形式のデータで送信し、メモ帳データ(画像、着信メロディ)DnoをvNote 形式のデータで送信する。画像データDjpは、JPEGデータがvNote 形式のデータに変換されてCF型通信カード21に赤外線送信される。制御部25は、これらデータDca〜Djpをオブジェクト交換プロトコルに従って送信する。本例では、オブジェクト交換プロトコルとして、vCard(電話帳)、vMessage(メール本文)、vNote (メモ)、vCalendar (スケジュール)等のvフォーマットと呼ばれるオブジェクト交換に使用されるIrOBEX(TM)を採用している。
図1に示すように、CF型通信カード21はその正面(前面)に赤外線受発光部35と、通信状態を報知する表示部36とを備えている。赤外線受発光部35は、携帯電話3の赤外線受発光部33と同様の機能を有する。表示部36は発光色の異なる複数の発光ダイオードからなり、CF型通信カード21のデータ受信状態を、発光色、点灯、点滅及び消灯の組み合わせにより報知する。CF型通信カード21の背面にはコネクタ(図示略)が配設され、CF型通信カード21をカードスロット22に挿し込んだ際には、このコネクタがカードスロット22の奥面に設けられた印刷装置側コネクタと電気的に接続される。
赤外線受発光部35及び表示部36は、CF型通信カード21がカードスロット22にセットされた状態で露出する位置にあり、携帯電話3を操作するユーザ(操作者)から共に視認可能である。携帯電話3及びCF型通信カード21の赤外線通信の通信可能最大距離は、例えば10〜50cmに設定されている。また、赤外線は比較的指向性が高い通信媒体であるので、携帯電話3からデータを送信する際は携帯電話3を所定の角度に保持した状態を保つ必要がある。
CF型通信カード21は、同カード21を統括制御するカード制御部37と、データバッファとして機能するメモリ38とを備えている。CF型通信カード21は、受信データをシリアルのビットストリームに変換可能なカード側UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter) 39と、入力したシリアルのビットストリームをパラレルなバイトデータに変換可能な印刷装置側UART40とを備えている。
カード制御部37は、赤外線受発光部35、表示部36、メモリ38及びカード側UART39を制御する。カード制御部37はCPUやROM等を有し、CPUがROM内の制御プログラムやアプリケーションに基づきCF型通信カード21の各種動作を実行する。カード制御部37は、携帯電話3から赤外線受発光部35を介して各種データを受信すると、そのオブジェクトデータ(電話帳データDca、メール本文データDme、メモ帳データDno及び画像データDjp等)を印刷装置2に転送する処理を開始するように、カード側UART39に転送処理開始を指示する。この際、メモリ38の一部がオブジェクトデータを一時保存するバッファとして使用される。
カード側UART39は、カード制御部37の指示に基づきオブジェクトデータ(電話帳データDca、メール本文データDme、メモ帳データDno及び画像データDjp等)をシリアルのビットストリームに変換して、その変換後のオブジェクトデータを印刷装置側UART40に出力する。
印刷装置側UART40は、CF型通信カード21をカードスロット22にセットした際、双方のコネクタが電気的に接続されることで繋がるバスを介して印刷装置2側の外部通信インターフェース8に接続された状態となる。印刷装置側UART40は、この接続状態において外部通信インターフェース8によって制御される。印刷装置側UART40は、カード側UART39からオブジェクトデータを受信し始めると、印刷装置2側にデータの読み込みを要求すべく割込信号を出力する。この割込信号を受信した印刷装置2側で入力ポートが開かれると、オブジェクトデータの印刷装置2への読み込みが開始される。この際、印刷装置側UART40は、カード側UART39から受信したシリアルのビットストリームをパラレルなバイトデータに変換しつつ、そのオブジェクトデータを印刷装置2側に出力する。
外部通信インターフェース8は独立して複数設けられた通信インターフェース群からなり、本例においてはパラレル通信部8a、シリアル通信部8b、USB通信部8c、スロット通信部8d等を備えている。各通信部8a〜8dは、通信ポート(入力・出力ポート)を各々有している。外部通信インターフェース8は、ホスト装置(CF型通信カード21やホストコンピュータ24等)から各通信部8a〜8dが受信要求(データ)を受け付けると、その旨を通信(データ受信)の優先順位を管理するCPU4に通知する。
このとき、CPU4は通信ポートの空き状況や受信中の通信ポート等を管理する。この動作として、CPU4は外部通信インターフェース8から受け付けたその受信の旨の情報に基づきデータ受信が可能かどうかを判定し、例えば次データの受信が可能になった後に最初にデータ受信した場合はその通信部の入力ポートを開く指示を出す。外部通信インターフェース8はCPU4の指示に従って各通信部8a〜8dの入力ポートのうち指示された1つを開くことにより、所定の外部機器(メディア)から送られてくるデータを受信し、共通のシステムバス10に出力する。
これら複数の入力ポート中のどれか1つのポートに最先にデータが到着すると、外部通信インターフェース8はそのポートからデータの取り込みを開始し、データの取り込みが終了するまでの間、他のポートをビジー状態にして他のポートからのデータ受信を禁止する。外部通信インターフェース8は、このような処理をCPU4の指示に従って行う。CPU4は、1つの通信ポートからのデータ受信が開始されると、その受信データが印刷処理に至るまで通るデータ転送経路をその印刷終了時まで確保し、その間は他の通信ポートからのデータ受信を禁止するように外部通信インターフェース8に指示する。
パラレル通信部8aは、ホストコンピュータ24から通信ケーブルを介してデータをパラレル通信で受信することが可能である。シリアル通信部8bは、ホストコンピュータ24から通信ケーブルを介してデータをシリアル通信で受信することが可能である。USB通信部8cは、USB対応機器から所定の通信プロトコルに従ってデータ受信が可能である。スロット通信部8dは、カードスロット22に挿し込まれたCF型通信カード21やメモリーカード23からデータ受信が可能である。なお、各通信部8a〜8dは、ホスト装置との通信上必要な情報や、印刷装置2の状態を通知する信号など所定の信号又はデータが送信可能である。
ユーザが操作部20を操作してメニュー表示操作を行うと、CPU4はROM5に記憶したメニュー表示用プログラムを起動して、表示装置19の画面19aにメニュー画面を表示させる。このメニュー画面は、テンプレート選択、画像選択、文字入力、各種印刷項目(用紙種類、用紙サイズ、印刷枚数、レイアウト、文字色、回転等)の各種印刷条件を設定する際に用いる画面である。ユーザはメニュー画面に印刷条件を入力操作又は選択操作して各種印刷条件を設定する。
ROM5には、印刷の定形フォーマット(雛形)であるテンプレートのデータ(以下、印刷テンプレートデータと記す)Dteが記憶されている。テンプレートは印刷のレイアウト、つまり画像や文字の組み込む位置を定義するものである。本例において印刷テンプレートデータDteは例えばハガキ(宛名)、ハガキ(横)、ハガキ(縦)、カード(名刺)、CD/DVDごとに各々用意されている。なお、印刷テンプレートデータDteは、同一印刷用紙(例えばハガキ(横))においてデザインの異なるものが複数種存在してもよい。
また、メニュー画面の一項目であるレイアウトは、携帯電話3、スキャン機構17、メモリーカード23、ホストコンピュータ24等から印刷用に入力した1つ又は複数の画像(文字)を、用紙上にレイアウト指定して印刷処理する機能である。ここで言うレイアウトとは、例えば印刷画像の印刷倍率を数十〜数百の比率で拡大/縮小する処理や、1頁に複数頁をデータ印刷する割り付け処理やA3サイズより大きな用紙に印刷するポスター印刷処理等がある。このレイアウト設定時に入力されたデータは、印刷レイアウト指示データDpa(図7参照)として印刷処理時に取り扱われる。
CPU4は、例えばメニュー画面等で例えば「携帯文字合成印刷」の実行操作がなされると、印刷装置2の作動モードを携帯文字合成専用受信モード(作動態様)にする。携帯文字合成専用受信モードは、携帯電話3からオブジェクトデータを取り込んで印刷画像に反映させる印刷処理を行うことが可能なモードである。なお、画像については携帯電話3から取得してもよいし、或いはスキャン機構17、メモリーカード23及びホストコンピュータ24等から取得することも可能である。
一方、CPU4は、印刷装置2が携帯文字合成専用受信モード以外の作動モードであれば、携帯電話3から受信したオブジェクトデータを生データのまま印刷処理させる。即ち、CPU4は携帯電話3からオブジェクトデータを受信しても、そのオブジェクトデータをテンプレート対応ではなく単なる文字列(インデックス)として印刷出力させる。なお、レイアウト情報とは、割り付け位置の指定情報やデータを割り付けるべきフレームを備える印刷テンプレートデータDte、及び印刷レイアウト指示データDpaが含まれる。
図6は、印刷装置2及び携帯電話3間でCF型通信カード21を介して行われるデータ通信及びその受信データの印刷処理を説明する機能ブロック図である。なお、同図に示す各機能部は、各種回路を含むハードウェア回路と、通信プロトコル及びアプリケーション等を実行するCPU4とによって実現されている。
CF型通信カード21は、CPU及び通信回路を含むハードウェアからなるIrDA通信回路41と、IrDA通信プロトコル群からなるIrDAスタック(IrDAプロトコルスタック)42と、携帯電話3から赤外線通信で受信するファイルの転送制御を司るファイル転送部43とを備えている。CF型通信カード21は、携帯電話3間のIrDA通信と、印刷装置2間のシリアル通信との2つの通信系統の間でデータの受け渡し制御を行うとともに、受信データチェック等の処理を行うオブジェクト送受信部44を備えている。
通信レイヤにおいては、IrDA通信回路41が物理層に相当し、IrDAスタック42がデータリンク層及びネットワーク層に相当し、ファイル転送部43がトランスポート層及びセッション層に相当する。同じく通信レイヤにおいて、オブジェクト送受信部44は、ファイル転送部43からのデータを処理するプレゼンテーション層及びアプリケーション層に相当する部分と、UART39の上位層でシリアル通信プロトコルスタックからなるプレゼンテーション層〜データリンク層を構成する部分とからなる。
ファイル転送部43は、CF型通信カード21内のOBEX(Object Exchange(TM)) プログラムを実行することで構築される機能部分であり、OBEXの仕様に基づくファイル転送制御を司る。詳しくは、携帯電話3側のOBEXとの論理的な通信リンクの確立及び切断や、ファイル転送時にパケット分割されて送られてくるパケットを元のファイルに組み立てる復元処理等を行う。
オブジェクト送受信部44は対応拡張子記憶部44aを有し、カードスロット22にCF型通信カード21が挿着された状態を印刷装置2が電源投入後はじめて検知した時に、印刷装置2からCF型通信カード21へ送られてくる拡張子データを対応拡張子記憶部44aに記憶(セットアップ)する。
CF型通信カード21がデータを受信した際、オブジェクト送受信部44は受信データからファイル名を取得し、そのファイル名の中の拡張子と拡張子データとを比較参照することにより、受信データが印刷装置2にとって印刷対応能力のある印刷対応データか否かを判定する。詳しくは、受信データのヘッダ中にあるファイル名「aaaa.bbb」を読み取り、ファイル名から拡張子「bbb」 を抜き出し、この拡張子「bbb」 と拡張子データとを参照比較することにより印刷対応データか否かを判断する。この参照比較では大文字と小文字の区別はしない。
そして、オブジェクト送受信部44はその判定結果に基づき印刷対応データの受信は許可するが、印刷未対応データの受信は拒否するデータ選別処理を行う。オブジェクト送受信部44は、印刷対応データである場合、そのオブジェクトデータ及びファイル拡張子「bbb」 のデータ(ファイル拡張子データという)を印刷装置2側へ転送する。なお、ここで行うデータ選別はファイル形式がvCard 等のデータのみを受信許可することに限らず、例えば拡張子が「txt」 や「rtf」 のファイルについても受信を許可する閾基準の高くない第1段階の選別である。
印刷装置2は、CF型通信カード21間で信号やデータのやり取りを行うカードドライバ45と、印刷装置側UART40の通信動作を制御するUARTドライバ46と、オブジェクトデータの受信完了判断を行うデータトランスファ部47と、オブジェクトデータを解析して各種処理を施すIrDAプロファイル部48とを備えている。印刷装置2は、入力したテキストデータにラスタ処理を施すテキストデータラスタ処理部49と、入力した画像データにラスタ処理を施す画像データラスタ処理部50とを備えている。
カードドライバ45及びUARTドライバ46は、スロット通信部8dに内蔵されたドライバ回路からなるハードウェアとソフトウェアとで構成されている。データトランスファ部47は、CPU4が通信プロトコルプログラムを実行することにより実現される機能部分である。IrDAプロファイル部48、テキストデータラスタ処理部49及び画像データラスタ処理部50は、CPU4がアプリケーションプログラムを実行することにより実現される機能部分である。
なお、OSI参照モデルに当てはめた場合、カードドライバ45及びUARTドライバ46はデータリンク層及びネットワーク層に相当する。また、データトランスファ部47はトランスポート層及びセッション層に相当し、IrDAプロファイル部48、テキストデータラスタ処理部49及び画像データラスタ処理部50は、プレゼンテーション層及びアプリケーション層に相当する。
カードドライバ45は、印刷装置2の電源投入時にCPU4が実行する初期化処理の際に、CPU4から拡張子データを受け取ってセットアップデータ記憶部45aに格納する。そして、カードドライバ45は、電源投入後はじめて印刷装置2とCF型通信カード21との電気的接続を検知したCPU4からの指示に基づきセットアップデータ記憶部45aに格納された拡張子データを読み出してCF型通信カード21に送信する。本実施形態では、印刷対応ファイルの拡張子として、「vcf」「vmg」「vnt」「jpeg」「jpg」 が拡張子データに設定されている。CF型通信カード21へ送られた拡張子データは、オブジェクト送受信部44により対応拡張子記憶部44aに格納されることによりCF型通信カード21側にセットアップされる。
UARTドライバ46は、例えばCPU4及びカードドライバ45の指示に基づき印刷装置側UART40を制御し、印刷装置側UART40から割込要求を受け付けると、印刷装置2が他の通信部8a〜8dからデータ受信中であるビジー状態でない限り入力ポートを開きデータの取り込みを開始する。UARTドライバ46は、データトランスファ部47及びIrDAプロファイル部48で検出されたエラー通知などの通知を受け取ると、その旨の信号をカード制御部37に送信する。
データトランスファ部47は、CF型通信カード21のオブジェクト送受信部44から送られてきたオブジェクトデータとファイル拡張子データを受け取ると、ファイル拡張子データをIrDAプロファイル部48に送るとともに、オブジェクトデータについてはそれを正しく受信できたかどうかを判断する。この判断は、オブジェクトデータが正しく受信できたかどうかを検証する手順がプログラムされた伝送制御手順47aに従って判定される。伝送制御手順47aとしてはベーシック手順と、HDLC(ハイレベルデータリンク)手順とが挙げられ、本例ではベーシック手順を簡素化した伝送制御手順を採用する。
データトランスファ部47は、伝送制御手順47aによりデータを正しく受信できた場合はそのデータ(電文本体又は電文分割ブロック)を次のIrDAプロファイル部48へ順次送り、データが正しく受信できなかった場合はオブジェクト送受信部44へそのデータの再送を要求する。この再送要求を受けたオブジェクト送受信部44は直前にデータトランスファ部47へ送信したデータを再送する。データトランスファ部47は、再送要求の後に再送されないままタイムアウトになると、エラー通知信号をオブジェクト送受信部44へ送信するようUARTドライバ46に指示する。
IrDAプロファイル部48は、印刷装置2の作動モードを判定するモード判定部51と、印刷装置2が取り込んだ各種データをRAM6に一時保存する際に同データの不備の有無を検証するデータ検証部52と、印刷処理時にオブジェクトデータの拡張子を識別する拡張子識別部53とを備えている。IrDAプロファイル部48は、XHTML 形式で記述された印刷レイアウトテンプレートを記憶したテンプレート記憶部55と、vNote 形式のファイルのデータの中身を解析及び検証する画像データデコード部56とを備えている。
モード判定部51は、本例において印刷装置2の作動モードが携帯文字合成専用受信モードと、電源は投入されているが携帯文字合成専用受信モード以外のモード(例えば、通常の待機モード)とのどちらであるかを判定する。モード判定部51は、データトランスファ部47からオブジェクトデータを入力した際、印刷装置2の作動モードが携帯文字合成専用受信モードであれば、そのオブジェクトデータをデータ検証部52に送出する。
一方、モード判定部51は、データトランスファ部47からオブジェクトデータを入力した際、印刷装置2の作動モードが携帯文字合成専用受信モード以外のモード(待機モード等)であれば、そのオブジェクトデータをテキストデータラスタ処理部49又は画像データラスタ処理部50に直接送出する。従って、オブジェクトデータはテンプレートに対応付けられない生データのままテキストデータラスタ処理部49又は画像データラスタ処理部50に送られて印刷処理が施される。
データ検証部52は、モード判定部51から入力した各種ファイルのデータを解析してファイル拡張子データを参照し、その入力データが受け付け可能なデータであればそれをRAM6に一時的に保存し、データが正しくなければ受信データをRAM6に保存せずに破棄する。例えば印刷装置2が携帯電話3から電話帳データDcaを赤外線通信で受信した場合、まずデータ検証部52は受信した電話帳データDcaのファイル形式がvCard 形式か否かを識別し、形式が正しければRAM6に一時的に保存する。
ここで、図7に示すように、電話帳データDcaは、「BEGIN:VCARD」のプロパティで始まり、このプロパティ以下にvCard の具体的な情報が書き込まれ、最後に「END:VCARD」のプロパティで終わるデータ群である。従って、データ検証部52は、受信データ内に「BEGIN:VCARD」の情報があるか否かを見ることで、その受信データが電話帳データDcaであるか否かを検証する。また、電話帳データDca内に複数件のデータが含まれる場合には、「BEGIN:VCARD」で始まり「END:VCARD」で終わるデータの括りが複数存在することになる。なお、電話帳データDcaのファイル形式がv Card 形式か否かの識別は、ファイル拡張子データが「vcf」 であるか否かを見ることによって行うことも可能である。
「BEGIN:VCARD」と「END:VCARD」との間には、個人情報の各アイテムが「プロパティ要素:入力値」の形式で書き込まれている。このプロパティ要素としては、「N(名前)」、「SOUND(フリガナ)」、「ADR(住所)」、「TEL(電話番号)」、「EMAIL(電子メールアドレス)」、「NOTE(メモ)」等が用意されている。また、プロパティ要素の後に続く入力値は、そのプロパティ要素に関してユーザが入力若しくは指定した具体的な入力データ(名前、フリガナ、住所、電話番号、電子メールアドレス等)である。
また、プロパティ要素の後に「;」を付与して属性を書き込むことによって、プロパティの詳細を指定することも可能である。例えば、図7に示す「TEL;WORK;VOICE」のプロパティ要素は勤務先電話番号を表し、「TEL;CELL」のプロパティ要素は携帯電話番号を表し、「TEL;X-ABC MAIN;VOICE」は組織の代表電話番号を表している。この属性には、例えば自宅や学校等の電話番号を指定するものもある。また、以上の事に関しては「MAIL」や「ADR」等の他のプロパティ要素でも同じことが言える。
電話帳データDcaがvCard 形式のファイルである場合、データ検証部52は受信した電話帳データDcaをRAM6に保存する。一方、電話帳データDcaがvCard 形式のファイルでない場合、データ検証部52はこの電話帳データDcaをRAM6に保存せずに破棄するとともに、表示装置19の画面19aにデータ受信中止の旨を表示する処理過程を経る。
また、印刷装置2が携帯電話3から電話帳データDcaを赤外線通信で取得する際、データ検証部52は電話帳データDcaに必要なデータが含まれているか否かも判断し、必要なデータが含まれていなければ、そのデータをRAM6に保存せずに破棄し、データ受信中止の旨を画面19aに表示する。例えば、データ検証部52は電話帳データDca内に「N」或いは「FN」のプロパティ(ネーム又はフルネームを表す属性情報)が含まれているか否か、更に「N」或いは「FN」のプロパティに入力値が含まれているか否かを判断する。電話帳データDca内にこれらプロパティ及び入力値が含まれていなければ、データ検証部52はこの電話帳データDcaを受信すべきでないと判断して、この電話帳データDcaをRAM6に保存せず、データ受信中止の旨を表示装置19の画面19aに表示する。
また、データ検証部52は電話帳データDca内に「ADR」のプロパティ(住所を表す属性情報)が含まれているか否か、この「ADR」のプロパティに入力値が含まれているか否か、更に郵便番号マーク及び郵便番号を表す数字パターン(文字列)が含まれているか否かを判断する。電話帳データDca内にプロパティ及びこれらデータが含まれていなければ、データ検証部52はこの電話帳データDcaを受信すべきでないと判断して、この電話帳データDcaをRAM6に保存せず、データ受信中止の旨を表示装置19の画面19aに表示する。
なお、以上に述べた方式は、複数件からなる電話帳データDcaを1つのデータ括りとして取り扱っていることから、電話帳データDca内の各件において1つでも名前や住所等に不備があれば、この電話帳データDcaを全て破棄することになる。但し、複数件からなる電話帳データDcaを各件単位で取り扱うことも可能であり、この場合においては電話帳データDcaの各件のうち不備のないものはRAM6に保存し、不備のあるものについては破棄する方式をとることも可能である。
また、データ検証部52は、電話帳データDcaの検証のみを行うことに限らず、例えばメール本文データDmeやメモ帳データDnoについても同様の検証を行うことも可能である。更に、データ検証部52は、携帯電話3から取り込んだオブジェクトデータ(電話帳データDca、メール本文データDme、メモ帳データDno及び画像データDjp)のみ検証することに限らず、例えばスキャン機構17、メモリーカード23、ホストコンピュータ24から取り込んだ画像データについて検証を行うことも可能である。
更に、RAM6に一時保存されるデータは文字データDle(電話帳データDca、メール本文データDme及びメモ帳データDno内のテキストデータ)や画像データDjpに限らず、上記した印刷テンプレートデータDteや印刷レイアウト指示データDpaでもよい。印刷テンプレートデータDteや印刷レイアウト指示データDpaは、オブジェクトデータと同様に携帯電話3から赤外線通信を介して取り込むことに限らず、例えばホストコンピュータ24等の外部機器からケーブル通信を介して取り込んでもよい。また、印刷テンプレートデータDteや印刷レイアウト指示データDpaは、携帯電話3やホストコンピュータ24で新たにダウンロードして、それを印刷装置2に送信してもよい。
拡張子識別部53は、RAM6内のデータを用いて印刷処理が行われるとき、ユーザにより印刷対象として選択されたデータをRAM6から読み出し、その読み出した各データのファイル拡張子データを識別してデータの振り分け先を選定する。この処理として、拡張子識別部53はファイル拡張子データが「vcf」 や「vmg」 であれば、そのvCard ファイルやv Messageファイルをテキストデータ形式変換部54に送り、ファイル拡張子データが「vnt」 であれば、そのvNote ファイルを画像データデコード部56へ送る。拡張子識別部53は、受信データのファイル拡張子データが「jpeg」又は「jpg」 であれば、そのJPEGファイルを画像データラスタ処理部50へ送る。
テキストデータ形式変換部54は、電話帳データDcaやメール本文データDmeのファイル形式をXHTML 形式に変換する前にそのデータの中身を解析し、ファイル形式がvCard 形式又はvMessage形式であることを検証する。例えば、入力データが電話帳データDcaの場合、同ファイル形式のデータならば備えているはずのプロパティ(「BEGIN:VCARD」 「N」 「SOUND」 等)などの有無を確認する。テキストデータ形式変換部54は、入力データが電話帳データDcaでない場合、このデータを破棄するとともに、表示装置19やCF型通信カード21でその旨を通知する。一方、テキストデータ形式変換部54は、このデータが電話帳データDcaであれば、そのデータをXHTML 形式に変換する。
また、携帯電話3の機種によっては電話帳に画像添付機能を備えているものもあり、この場合には電話帳データDcaに画像データが付随している。更に、一般的に電子メールには絵文字機能があるため、メール本文データDmeにも画像が添付された状態となることがある。このため、テキストデータ形式変換部54は、この種のデータを入力した際、画像に関するデータを抜き取り、それを画像データデコード部56に転送する。このように、テキストデータ形式変換部54は、拡張子が正しい場合でもデータの中身まで解析及び検証する。
逆に、画像データデコード部56がテキストデータを含むタイプのvNote 形式のファイルを受け付けた場合、画像データデコード部56はその受け付けたデータのうち画像データを取得し、テキストデータについてはテキストデータ形式変換部54に転送する。なお、このときに画像データデコード部56が行う処理については、テキストデータ形式変換部54と同様の処理を経るため、詳細は省略する。
テンプレート記憶部55(ROM5又はRAM6)には、図8及び図9に示す印刷テンプレートデータDteが記憶されている。なお、図8のデータの続きが図9に図示されている。印刷テンプレートデータDteは、XHTML 形式で記述されたレイアウト用データであり、タグを使用して文字の大きさ、色、画像ファイル等が指定されている。また、印刷テンプレートデータDteは、携帯電話3から取得した受信データがテンプレートの所定位置に割り付けられるように、オブジェクトデータを構成する各プロパティの入力値(テキストデータ)の格納先がタグやコメント等により指定されている。
印刷テンプレートデータDteには、以下のデータ群が文書のヘッダ情報であることを表す<head>タグが書き込まれ、この<head>タグ〜</head>タグの間に、印刷テンプレートデータDteの詳細情報(タイトルや表示スタイル等)が書き込まれている。<head>タグ〜</head>タグの間には文書にタイトルを付ける際に用いる<title>タグが書き込まれ、この<title>タグ〜</title>タグの間に、タイトルに関する情報(タイトル情報)が書き込まれている。このタイトル情報は、ブラウザのツールバーに表示されたり、ブックマーク登録を行った際のタイトル名として表示されたりする。
<head>タグ〜</head>タグの間には、以下の領域にスタイルシートが記述されていることを表す<style>タグが書き込まれ、この<style>タグ〜</style>タグの間に、スタイルシートに関する情報(スタイル情報)が書き込まれている。<style type=“text/css”>タグの下の領域には、印刷時の頁サイズ(本例はハガキ)に関して詳細情報が書き込まれている。本例においては、印刷対象がハガキであることから、頁サイズが例えば横100mm、縦150mmに指定されている。
頁サイズの詳細情報が書き込まれた領域の下領域には、用紙への印刷文字であるタイトル1に関して詳細情報をブロックレベルで定義するtitle1のdiv 要素(div.title1)が書き込まれている。title1のdiv 要素は、タイトル1の印刷フォントサイズPt、文字枠W(図12参照)の表示高さ、文字枠Wの表示幅(横幅Wt)等を設定する要素であり、頁サイズで許容される範囲内の値で各項目値が設定されている。なお、印刷フォントサイズPtが印刷文字サイズに相当する。
title1のdiv 要素には、タイトル1の印刷フォントサイズPtを指定する項目(font-size)が書き込まれている。印刷フォントサイズPtの項目には、その書込位置にコメント(/* title_1 font-size Pt_org=12pt; Pt_min7pt */)C1が記述されている。このコメントC1は、印刷フォントサイズPtの設定時に必要な情報が書き込まれた文字列であり、しかも印刷フォントサイズPtが設定された際には、その設定値に書き換えられた状態(図10参照)となる。
このコメントC1には、title1用の推奨フォントサイズPt_orgと、画面19aで警告表示を行うか否かの基準となる警告フォントサイズPt_minとが記述されている。推奨フォントサイズPt_orgは、印刷文字がこの値であれば用紙上における文字サイズバランスが好適になると見なせるサイズであり、本例においては12ptに設定されている。また、警告フォントサイズPt_minは、印刷文字がこの値になると文字が小さ過ぎて見難くなると判断されるサイズであり、本例においては7ptに設定されている。印刷テンプレートデータDteにコメントC1を記述しておけば、印刷テンプレートデータDteの構文を解析する処理を経ずとも、このコメントC1を読み取ることによって、これら推奨フォントサイズPt_org及び警告フォントサイズPt_minの値を読み込むことが可能である。なお、推奨フォントサイズPt_orgが閾値に相当し、警告フォントサイズPt_minが第2閾値に相当する。
また、title1のdiv 要素には、タイトル1の文字枠Wの横幅Wtを指定する項目(width)が書き込まれている。文字枠Wの横幅Wtの項目には、文字枠の横幅の具体的な数値がmm単位で書き込まれ、本例においては例えば77mmに設定されている。また、文字枠Wの下段には、タイトル1用の文字枠Wの横幅Wtについてのコメント(/* title_1 Box size; Title width Wt=77; */)C2が記述されている。印刷テンプレートデータDteにこのコメントC2を記述しておけば、印刷テンプレートデータDteの構文を解析する処理を経ずとも、コメントC2の記述を読み取ることによって、文字枠Wの横幅Wtの値を読み込むことが可能である。
title1のdiv 要素が書き込まれた領域の下領域には、タイトル1の表示位置及び表示色をブロックレベルで定義するtitle1a のdiv 要素(div.title1a)が書き込まれている。title1a のdiv 要素は、タイトル1の印刷座標位置(文字枠Wの原点:図12参照)を指定することによって表示位置を指定する要素であり、本例においては頁の上端位置からの距離(本例は7 mm)と、頁の左端位置からの距離(本例は7 mm)とを指定することで位置指定する。また、title1a のdiv 要素は、タイトル1の表示色をR,G,Bの3色の値を組み合わせることで色指定する要素であり、本例においては青色に指定されている。
タイトル1の各種詳細が書き込まれた領域の下領域には、印刷出力する画像の詳細情報をブロックレベルで定義するimage1のdiv 要素(div.image1)が書き込まれている。image1のdiv 要素は、画像の横幅や縦幅の画像サイズ等の各種詳細を指定する要素である。また、image1のdiv 要素が書き込まれた領域の下領域には、印刷出力する画像の表示場所を指定するimage1のimg 要素が書き込まれている。image1のimg 要素は、文書に画像を埋め込む際の埋め込み位置を指定する要素である。
</head>タグの下段には、以下に続くデータ群が文書の本体であることを表す<body>タグが書き込まれている。<body>タグ〜</body>タグの間には、まず最初に<div class=“HagakiSize”>タグが書き込まれることによって、<body>タグ以下のブロックのclass 属性が「HagakiSize」であることが指定されている。また、本例においては<div class=“HagakiSize”>タグの後には、コメントとして<!--HagakiSize領域決定用-->タグが記載されている。
<div class=“HagakiSize”>タグの下段には、次ブロックのデータ群が画像に関するものであるというコメントとして<!--画像-->タグが記載されている。この<!--画像-->タグ下段には、画像に関する詳細の指定領域として<div class=“image1”>タグ及び<img class=“image1”src=“/*画像1*/”/>タグが記載されている。<img class=“image1” src=“/*画像1*/”/>タグには、印刷画像のファイル名の書込位置にコメント(/*画像1*/)C3が記述されている。このコメントC3は印刷画像のファイル名の書込位置に対応するため、印刷テンプレートデータDteに画像を取り込んだ際には、画像のファイル名に書き換えられた状態(図10参照)となる。印刷テンプレートデータDteにこのコメントC3を記述しておけば、印刷テンプレートデータDteの構文を解析する処理を経ずとも、コメントC3の記述を読み取ることにより、印刷画像のファイル名の書込先が特定可能となる。なお、コメントC3が文字枠情報に相当する。
<div class=“image1”>タグ及び<img class=“image1” src=“/*画像1*/”>タグの下段には、次ブロックのデータ群がタイトル1に関するものであるというコメントとして<!--タイトル1-->タグが記載されている。この<!--タイトル1-->タグの下段には、タイトル1に関する詳細の指定領域として、<div class=“title1 title1b”>タグ及び<span class=“title1”>タグが記載されている。このため、タイトル1はdiv 要素のclass 属性がtitle1及びtitle1a に沿うものに設定され、span要素のclass 属性がtitle1に沿うものに設定される。
<div class=“title1 title1a”>タグ及び<span class=“title1”>タグの下領域には、タイトル1として取り込んだ文字データDleの書込位置に各種コメントタグTが書き込まれている。この種のコメントタグTは文字データDleの書込位置に対応するため、タイトル1として印刷処理する文字データDleが指定された際に、その文字データDleの文字列に書き換えられた状態(図10参照)となる。印刷テンプレートデータDteにこのコメントタグTを記述しておけば、印刷テンプレートデータDteの構文を解析する処理を経ずとも、コメントタグTの記述を読み取ることによって、文字データDleの書込先が特定可能となる。
ここで、図9に示すように印刷テンプレートデータDteが印刷文字として電話帳データDcaを印刷出力するテンプレートの場合、コメントタグTとしては<!--ESD_vCard_Name-->タグT1、<!--ESD_vCard_ADRESS1-->タグT2及び<!--ESD_vCard_TELN01-->タグT3が書き込まれる。
よって、画像に電話帳データDcaを重ねて印刷出力する際、この電話帳データDcaの書込先については、これらコメントタグT1〜T3を検索することによって位置が指定される。即ち、電話帳データDca内の名前が<!--ESD_vCard_Name-->タグ部分に書き込まれ、住所が<!--ESD_vCard_ADRESS1-->タグ部分に書き込まれ、電話番号が<!--ESD_vCard_TELN01-->タグ部分に書き込まれる。なお、各コメントタグの直後に記載された<br/>タグは改行を表すタグであり、印刷文字はこの<br/>タグ部分で改行された状態で印刷される。また、印刷文字は電話帳データDcaに代えて単なる文字列等でもよく、この場合にはコメントタグTとして<!--タイトル1--!>タグ等が書き込まれる。
図11に示すように、テキストデータ形式変換部54は、印刷装置2が赤外線通信を介して受信した文字データDle(例えば電話帳データDca)のデータ形式を解析するデータ解析部54aと、そのデータ解析後の文字データDleから印刷文字列(即ち、図7に示す「山田太郎」等の入力値)を抽出し、その印刷文字列の文字数nを抽出する文字データ抽出部54bとを備えている。また、テキストデータ形式変換部54は、操作パネル18を操作してユーザが選択指定したテンプレートを、印刷時に使用するテンプレートとして設定するプリンタUI部54cを備えている。なお、データ解析部54a及び文字データ抽出部54bが抽出手段を構成する。
テキストデータ形式変換部54は、印刷文字列が文字枠Wからオーバーしないか否かを判定する文字数オーバー判定部54dと、受信した文字データDleの文字列を印刷テンプレートデータDteに割り付けてXHTML データ(印刷処理データ)を生成するXHTML-Print データ生成部54eとを備えている。なお、文字数オーバー判定部54dが取得手段、判定手段、変更手段及び第2判定手段を構成し、XHTML-Print データ生成部54eが生成手段に相当する。
文字数オーバー判定部54dは、ユーザが選択指定した印刷テンプレートデータDteから文字オーバー判定に必要な情報(本例はコメントC1,C2)を取り出し、これら情報と文字データDleの文字数nとに基づき、文字データDleの文字列が文字枠Wに全て入り切るか否かを判定する。そして、文字数オーバー判定部54dは、その判定結果に基づき、文字データDleの文字列が文字枠Wに全て入り切る値に印刷フォントサイズPtを変更する。よって、図12に示すように、印刷フォントサイズPtを変更しないと文字が文字枠Wからはみ出して印刷されていたものが、印刷フォントサイズPtが小サイズに変更されることによって、文字列が全て文字枠W内に入った状態で文字印刷が行われる。
印刷フォントサイズPtの設定後、XHTML-Print データ生成部54eは文字データDleの文字列を印刷テンプレートデータDteに割り付けて、XHTML データ(XHTML-Printデータ)を生成する。この処理に際して、XHTML-Print データ生成部54eは文字データDle内のプロパティ要素を手掛かりにプロパティ要素の入力値を取り出し、その入力値を図10に示すように印刷テンプレートデータDteに割り付けることによってXHTML データを生成する。
例えば、文字データDleが図7に示すvCard ファイル(電話帳データDca)をタイトル1として取得する場合、XHTML-Print データ生成部54eはそのvCard ファイルの中から所定のプロパティ要素(例えば、「N」、「ADR」、「TEL」等)の各入力値を取り出す。そして、XHTML-Print データ生成部54eは、これら入力値を<div class=“title1 title1b”>に続く<span class=“title1”>タグの直後、つまり各タグT1〜T3に代えて書き込む。
テキストデータラスタ処理部49は、テキストデータ形式変換部54から受け取ったXHTML データにラスタ処理(XHTML 解析処理、印刷レイアウト生成処理、色変換処理及び2値化処理)を施す。ここで、テキストデータラスタ処理部49は、XHTML 形式に変換されたデータを受け付けた場合、テンプレートに対応付けられた印刷態様でオブジェクトデータを印刷出力する。一方、テキストデータラスタ処理部49は、モード判定部51からオブジェクトデータを直接入力すると、テンプレートを加味しない単なる文字列(インデックス)として印刷出力する。
テキストデータラスタ処理部49は、XHTML データを解析するXHTML-Print データ解析部49aと、XHTML データを印刷出力する際の印刷レイアウトを生成する印刷レイアウト生成部49bと、XHTML データに色変換処理及び2値化処理を施す色変換・ラスタライズ処理部49cとを備えている。
XHTML-Print データ解析部49aは、XHTML データを解析することによって、XHTML 言語で記述されたレイアウトのテンプレート情報とテキストで記述された個人情報とに分解する。そして、XHTML-Print データ解析部49aは、XHTML 言語(タグ)で記述された記述内容(レイアウトのテンプレート情報)を解析することにより、個人情報テキスト(各プロパティの値)の割付領域を演算し、演算した各割付領域の位置座標データ(アドレスデータ)を取得する。
印刷レイアウト生成部49bは、個人情報テキストの文字コードをキャラクタデータに変換するとともに、得られたキャラクタデータをテンプレートで指定された割付領域から決まるアドレスに所定の文字サイズのドットデータとして展開する。色変換・ラスタライズ処理部49cは、この展開されたドットデータに色変換処理及び2値化処理を施し、その2値化データに印刷時のドット形成順序に並び替える処理を施して、印刷用イメージデータを生成する。なお、XHTML 解析処理の結果、XHTML データが画像を含む(アドレス指定のみ)場合は、その画像とテキストを併せた全体についてレイアウト設定処理を行う。よって、テキストと画像を含む場合は、テキストと画像が所定位置に配置されたレイアウトが決定される。
印刷装置2は、同装置のメカ機構としてプリントエンジンEを備えている。プリントエンジンEは、例えば印刷ヘッド11、キャリッジモータ12及び紙送りモータ13等から成り、テキストデータラスタ処理部49から入力する印刷用イメージデータを基に、用紙Pに文字や画像を印刷出力する。プリントエンジンEは、用紙Pに文字を印刷する際、文字数オーバー判定部54dで設定された印刷フォントサイズPtで文字印刷を行う。例えば、印刷文字の印刷フォントサイズPtが大き過ぎて文字枠Wに全文字が入り切らない場合、印刷フォントサイズPtが小サイズに変更されて文字印刷が行われる。なお、プリントエンジンEが印刷出力手段を構成する。
図6に示す画像データデコード部56は、拡張子識別部53からvNote 形式のオブジェクトデータを受け取って、そのオブジェクトデータの中身を解析し、それがvNote 形式のデータであるか否かを検証する。この検証としては、例えばvNote 形式のデータであれば備えているはずのプロパティ等の有無を確認する。画像データデコード部56は、入力データがvNote 形式のデータでなければデータを破棄するとともに、間違ったデータである旨を表示装置19及びCF型通信カード21で通知する。一方、vNote ファイル形式のデータであれば、添付されているエンコード画像データを抜き取るとともに、メモ帳機能で記述されたテキストデータを含むと解析した場合はそのテキストデータをテキストデータ形式変換部54に転送する。
画像データデコード部56は、予め用意されたデコード用プログラム(Bese64)を起動させて、エンコードされたJPRG画像データをJPEG画像データにデコードする。このように、画像データデコード部56は、入力したデータの拡張子が「vnt」 であっても、データの中身までも正しくvNote 形式であるかどうかを事前に解析及び検証する。画像データデコード部56は、デコード後のJPEG画像データを画像データラスタ処理部50に送出する。
画像データラスタ処理部50は、JPEG画像データにラスタ処理を施す。なお、ここで実施されるラスタ処理は、テキストデータラスタ処理部49で行われるラスタ処理とほぼ同様である。画像データラスタ処理部50は、XHTML 形式に変換されたデータを受け付けた場合、テンプレートに対応付けられた印刷態様でオブジェクトデータを印刷出力する。一方、画像データラスタ処理部50は、モード判定部51からオブジェクトデータを直接入力すると、テンプレートを加味しない単なる文字列(インデックス)として印刷出力する。
画像データラスタ処理部50は、ラスタ処理を行う前に、画像データデコード部56を経由せず直接送られてきたJPEGデータについては、データの中身を解析してJPEGファイル形式のデータであるか否かを検証する。ラスタ処理には、JPEG解析及びデコード処理、レイアウト設定処理、色変換処理及び2値化処理が含まれる。JPEG解析及びデコード処理では、JPEG画像データが圧縮系画像データであるためまずこれをYCbCr表色系(輝度(Y) と青の色差(Cb)と赤の色差(Cr)を使って表現する表色系)の非圧縮系画像データに解凍する。そして、解凍して得られたYCbCr表色系の多値画像データをさらにRGB表色系の多値画像データに変換する。
レイアウト設定処理では、RGB表色系の多値画像データを用紙上に割り付ける割付領域を演算し、演算した割付領域から決まるワークメモリ(イメージバッファ)6b上のアドレスにその画像を所定サイズのドットデータとして展開する。この展開された画像データ(ドットデータ)に色変換処理及び2値化処理を施した後、その2値化データに印刷時のドット形成順序に並び替える処理が施され、印刷用イメージデータが生成される。プリントエンジンEは、画像データラスタ処理部50から入力する印刷用イメージデータを基に用紙Pへ印刷処理を施す。
次に、印刷装置2が印刷フォントサイズを設定する際に行う処理を図13のフローチャートに従って説明する。
まず、印刷装置2の作動モードが、ユーザに印刷用のテンプレートを選択指定させるテンプレート設定モードの際には、以下のステップ100〜101の処理が実施される。
ステップ100では、ユーザが操作パネル18を操作してテンプレートとして選択指定したテンプレート番号を受け付ける。
ステップ101では、ユーザが選択指定したテンプレートの印刷テンプレートデータDteを参照する。
また、印刷装置2の作動モードが、携帯電話3から文字データDleを受信する携帯文字合成専用受信モードの際には、以下のステップ102〜103の処理が実施される。
ステップ102では、携帯電話3から文字データDleを受信する。
ステップ103では、受信した文字データDleを解析し、文字数n及び文字列を抽出する。
テンプレート選択と文字データ受信とが行われると、印刷フォントサイズを設定する文字数オーバー判定処理が実施される。
まず、ステップ104では、印刷テンプレートデータDteから文字数オーバーの判定に必要な情報を抽出する。本例においては、印刷テンプレートデータDteからコメントC1,C2を抽出する。
ステップ105では、受信した文字データDleの文字数nと、印刷テンプレートデータDteのコメントC2に記述された文字枠Wの横幅Wtを基に、文字データDleの文字列が全て文字枠Wに入り得る印刷フォントサイズPtの値(計算値Px)を、(Wt/n)×(72/25.4)の計算式を用いて計算する。なお、上記計算式の「72/25.4」は、計算値Pxを求める際の係数に相当する。
ステップ106では、計算値Pxが推奨フォントサイズPt_orgよりも大きい(即ち、Pt>Pt_orgが成立する)か否かを判断する。ここで、計算値Pxが推奨フォントサイズPt_orgよりも大きければステップ107に移行し、計算値Pxが推奨フォントサイズPt_org以下であればステップ108に移行する。
ステップ107では、推奨フォントサイズPt_orgを印刷フォントサイズPtとして採用する。この推奨フォントサイズPt_orgは、印刷テンプレートデータDteのコメントC1の部分に、同コメントC1に代えて書き込まれる(図10参照)。ここで、計算値Pxが推奨フォントサイズPt_orgよりも大きければ、この計算値Pxを印刷フォントサイズPtとして用いても文字列は全て文字枠Wに入り切るが、ここでは推奨フォントサイズPt_orgを使用フォントサイズとして用いるため、バランスのとれた大きさの文字サイズで文字印刷を行うことが可能である。印刷フォントサイズPtの設定が完了すると、文字数オーバー判定処理を終了する。
ステップ108では、印刷時に用いる印刷フォントサイズPtを計算値Pxに変更する。この計算値Pxは、ステップ107の場合と同様に、印刷テンプレートデータDteのコメントC1の部分へ同コメントC1に代えて書き込まれる。
ステップ109では、計算値Pxが警告フォントサイズPt_minよりも小さい(即ち、Pt<Pt_minが成立する)か否かを判断する。計算値Pxが警告フォントサイズPt_minよりも大きければ、計算値Pxを印刷フォントサイズPtとして用いても、印刷文字が小さくなり過ぎではいないと判断し、この計算値Pxを使用フォントサイズとして設定し、文字数オーバー判定処理を終了する。このため、印刷フォントサイズPtが小さいサイズに変更されることから、印刷時において文字枠Wからオーバーしていた文字列が文字枠Wに収った状態となる。一方、計算値Pxが警告フォントサイズPt_min以下となればステップ110に移行する。
ステップ110では、計算値Pxを印刷フォントサイズPtとして設定すると、印刷文字が小さくなり過ぎる旨の警告を操作パネル18の画面19aに表示させる。この警告としては、例えば「文字が小さくなり過ぎて判読しにくくなります。文字数を減らして文字データを送り直しますか?」という文章が表示される。
ステップ111では、文字データDleが送信し直されたか否かを判断する。ここで、文字データDleの再送信を行う際には、操作パネル18を用いて印刷装置2を文字データDleの受信モードに再設定し、文字データDleの再送信を行わない場合には、操作パネル18の印刷開始スイッチ20dを押して印刷処理を強制的に実行する。よって、ステップ111で文字データDleが送信し直されたと判断すると文字データDleの受信処理へ戻り、文字データDleが送信し直されていないと判断すると文字数オーバー判定処理を終了する。
図14は、印刷コンテンツ・ライブラリの構成図である。データ検証部52でRAM6への保存が許可された各種データ(文字データDle、画像データDjp、印刷テンプレートデータDte及び印刷レイアウト指示データDpa)は、ライブラリ化された状態でRAM6に一時的に蓄積される。即ち、データ検証部52でRAM6への保存が許可された各種データは、各々のデータ単位で取り扱いが可能な状態でRAM6に保存されている。ユーザは、操作パネル18を操作してRAM6内のデータの中から所望の画像データDjp、文字データDle、印刷テンプレートデータDte及び印刷レイアウト指示データDpaを選択指定して印刷条件を設定する。
また、印刷装置2は、元データをレイアウト対応のXHTML 形式のデータに変換する印刷レイアウト生成モジュール57と、そのXHTML 形式のデータを印刷用のイメージデータに変換するレンダラー58とを備えている。なお、印刷レイアウト生成モジュール57が図6の拡張子識別部53、テキストデータ形式変換部54、テンプレート記憶部55及び画像データデコード部56で構成され、レンダラー58が図6のテキストデータラスタ処理部49及び画像データラスタ処理部50で構成される。
印刷レイアウト生成モジュール57は、ユーザによって指定された印刷条件に基づき、印刷対象として組み合わされたデータに関してレイアウト情報、レイアウト内の画像情報、レイアウト内の文字情報の各種データを設定する。レイアウト情報は、例えばレイアウト番号、文字列個数情報(レイアウト中の配置文字列数)、画像個数情報(レイアウト中の配置画像数)、テンプレート情報(使用するテンプレートの情報)、用紙サイズ(印刷用紙サイズ)、メディアタイプ(品質を決定する印刷メディア種)の各項目からなる。
レイアウト内の画像情報は、画像番号(レイアウト内の画像番号)、画像タイプ(JPEG又はPNG(Portable Network Graphics) )、最大サイズ(レイアウトに収まる最大サイズ(データ容量))、横サイズ(最大横方向サイズ)、縦サイズ(最大縦方向サイズ)、回転角度(画像の回転角度)の各項目からなる。また、レイアウト内の文字情報は、文字列番号(レイアウト内の文字列)、最大文字列長(文字枠に入力可能な文字数)、文字数カウント(保存済みの文字列長)、文字色(文字列の色情報)の各項目からなる。
レンダラー58は、これら各種情報を入力して、ユーザが組み合わせたデータを印刷用イメージデータに置き換える処理を行う。そして、プリントエンジンEは、この印刷用イメージデータを基にして用紙に印刷処理を施す。なお、本例において文字データDleはROM5内に記憶したデータを使用してもよいし、印刷テンプレートデータDteはROM5内のデータのみを用いることに限らず、外部から新たに取得したデータでもよい。なお、用紙Pが印刷媒体に相当する。
次に、本例の印刷システム1の動作を図15〜図18に従って説明する。
まず、ユーザが操作部20を操作して印刷装置2の作動モードを携帯文字合成専用受信モード(通称、ファンプリントモード)に設定操作すると、表示装置19の画面19aには、図15に示すような携帯文字合成専用受信モードの初期画面60aが表示される。表示装置19の画面19aに初期画面60aを表示した状態で決定スイッチ20hが操作されると、以下に示すような携帯文字合成印刷が開始される。
まず、表示装置19の画面19aには、図15に示すテンプレート選択画面60b〜60fが表示される。テンプレート選択画面60b〜60fは画面を横方向にスクロールすることが可能であり、画面がスクロールされる度に、ROM5に登録された各種テンプレートが画面19aに順次表示される。本例においては、ハガキ(横)、ハガキ(縦)、カード(名刺)、CD/DVD、ハガキ(宛名)のテンプレートが順次表示される。ユーザは、使用したいテンプレート選択画面60b〜60fを画面19aに表示させた状態で、決定スイッチ20hを操作することによりテンプレート選択を行う。なお、携帯文字合成印刷開始操作がなされたとき、赤外線通信(又はブルートゥース(R))の画像・電話帳等の印刷サービスが行われていれば、その作業は一旦停止される。
このテンプレート選択で例えばハガキ(宛名)のテンプレートが選択されると、テキストデータ形式変換部54はハガキ用の印刷テンプレートデータDteを読み込む。また、印刷装置2の作動状態は、文字データDleを携帯電話3から印刷装置2に転送する文字入力状態に移行し、表示装置19の画面19aには、印刷装置2の作動状態が文字入力状態に切り換わったことを通知する図17に示すメッセージ画面62aが表示される。メッセージ画面62aには、ユーザが選択指定したテンプレートから決まるレイアウトに依存した情報が表示され、本例においては携帯電話3に登録されたデータが「名前が30文字以内のデータ」と、「住所が50文字以内のデータ」との条件を満たしているか否かをユーザに確認させる旨のメッセージが表示される。
メッセージ画面62aが画面19aに表示された状態で決定スイッチ20hが操作されると、CPU4は印刷装置2の作動状態を、電話帳データDcaの受信が可能な受信スタンバイ状態にし、表示装置19の画面19aに、携帯電話3による文字送信を要求する旨の受信受付画面62bを表示させる。なお、RAM6に既に保存された受信済みの電話帳データDcaがある場合には、その受信済み件数が受信受付画面62bに表示された状態となる。
この受信受付画面62bを見たユーザは、携帯電話3から電話帳データDc aを赤外線通信によって送信するが、本例において携帯電話3からは、vCard ファイル形式の電話帳データDcaがCF型通信カード21を介して印刷装置2に送信される。ユーザが携帯電話3から電話帳データDcaを送信すると、CPU4はCF型通信カード21を介してデータ受信を開始し、データ受信中である旨のインフォメーション画面62cを表示装置19の画面19aに表示させる。
このとき、まずモード判定部51は、印刷装置2の作動モードが携帯文字合成専用受信モードか或いはそれ以外のモードかを判定する。印刷装置2の作動モードが携帯文字合成専用受信モードであれば、CF型通信カード21で受信した電話帳データDcaはデータ検証部52側に送られ、ユーザが指定したテンプレートに対応付けられた状態でハガキに印刷出力されることになる。
この電話帳データDcaの受信スタンバイ状態において、データ検証部52(オブジェクト送受信部44)は、CF型通信カード21を介して受信した電話帳データDcaの拡張子を参照することにより、その電話帳データDcaが正しいデータ(即ち、ファイル形式がvCard 形式)か否かを判断する。電話帳データDcaの拡張子が正しければ、データ検証部52はこの電話帳データDcaを、各電話帳の1件1件にIDを割り振ってRAM6の所定記憶領域に一時格納する。電話帳データDcaの受信が完了した際には、その旨を通知する受信完了画面62dが表示装置19の画面19aに表示される。
そして、テキストデータ形式変換部54は、印刷テンプレートデータDteにこの電話帳データDcaを割り付ける処理を行い、XHTML データを生成する。この際の処理として、文字数オーバー判定部54dは文字データDleの文字列が全て文字枠Wに入り切るか否かを判定し、入り切らない場合には印刷フォントサイズPtを小サイズに変更する処理を行う。また、XHTML-Print データ生成部54eは、印刷テンプレートデータDteにおいて<div class=“title1 title1b”>に続く<span class=“title1”>タグの後に、文字データDleの文字列を割り付ける処理を施す。
一方、電話帳データDcaの拡張子が正しくなければ、データ検証部52は電話帳データDca以外のデータを受信したと判断してそのデータを破棄するとともに、データ受信を中止する旨のデータ受信中止画面62eを表示装置19の画面19aに表示させる。このとき、データ検証部52は電話帳データDcaに不備がないかどうかも監視しており、例えば電話帳データDcaの中に住所に関するデータが含まれていなければ、これも受け取れないデータであると認識して、データ受信中止画面62fを画面19aに表示させる。
また、印刷装置2で受付け可能な電話帳件数が予め決まっている場合、データ検証部52は受信した電話帳の総件数がこの閾値を超えたときにも、その時点でデータ受信を中止する旨としてデータ受信中止画面62gを表示装置19の画面19aに表示させる。なお、印刷装置2で受付け可能な電話帳件数は、印刷装置2のスタッカにセット可能な用紙枚数を上限とするように設定されている。データ受信中止画面62e〜62gは一定時間表示された後、受信受付画面62bに再度切り換わる。
文字入力が完了すると、続いて印刷条件の設定及び印刷実行を行う操作に移行する。ハガキへの宛名印刷が開始されると、表示装置19の画面19aには、まず印刷イメージ画面63bが表示され、実際に印刷が行われている際には、表示装置19の画面19aに印刷中である旨の図18に示すインフォメーション画面63cが表示される。また、インフォメーション画面63aでリスト選択をスキップすると、画面19aにはリスト印刷を進めるインフォメーション画面63dが表示される。選択した全ての宛名が各ハガキに印刷処理されて宛名印刷が終了すると、印刷装置2の作動状態が初期状態に復帰し、表示装置19の画面19aが初期画面60aに復帰する。
一方、印刷装置2がCF型通信カード21を介して携帯電話3から電話帳データDcaを受信した際、印刷装置2の作動モードが携帯文字合成専用受信モード以外のモードであるとモード判定部51が判定すると、その電話帳データDcaはテンプレート対応でない生データのまま(即ち、デフォルト形式)で印刷処理が施される。つまり、印刷装置2が受信した電話帳データDcaは、そのままテキストデータラスタ処理部49又は画像データラスタ処理部50に送られ、例えば電話帳データDca内の宛名がデフォルトのレイアウト情報に基づき、用紙等に一覧印刷(インデックス印刷)される。
従って、本例においては、印刷装置2の受け入れ態勢が整っている場合にのみ、テンプレート対応で印刷出力される。よって、例えばユーザが電話帳データDcaの宛名をメモ的な情報として得たい場合には、印刷装置2を携帯文字合成専用受信モード以外のモードにして携帯電話3から電話帳データDcaを送信すれば、宛名を羅列で印刷出力(即ち、第2出力態様)することが可能となる。このため、ユーザはメモ的に印刷された電話帳の宛名羅列を取得することが可能である。
また、ユーザがハガキに宛名印刷したい場合には、印刷装置2を携帯文字合成専用受信モードにして携帯電話3から電話帳データDcaを印刷装置2に送信することになる。従って、印刷装置2はこの電話帳データDcaをテンプレート(即ち、レイアウト)に対応付けた状態(即ち、第1出力態様)でハガキに宛名印刷を施す。以上により、携帯電話3から赤外線通信で印刷装置2に電話帳データDcaを送信して印刷出力する構成においても、その電話帳データDcaをユーザの意図に応じた印刷態様で印刷出力することが可能となる。
また、図15においてハガキ(宛名)以外のテンプレートが選択された場合、表示装置19の画面19aには、図16に示す画像選択画面61aが表示される。画像選択画面61aには、画像の取込先を指定する複数の項目があり、同図においてはメモリーカード23を画像取込先とする項目と、携帯電話3を画像取込先とする項目と、画像を使わない項目とが表示されている。なお、画像選択画面61aを上下方向にスクロールさせて、他の画像取込先(例えば、ホストコンピュータ24)の項目を表示することも可能である。
ここで、画像取込先がメモリーカード23である項目が選択操作された場合、表示装置19の画面19aには、メモリーカード23内の画像を表示するカード内画像表示画面61bが表示される。カード内画像表示画面61bは画面を横方向にスクロールすることが可能であり、画面をスクロールすることでカード内の画像を順次表示する。ユーザは、使用したい画像を画面に表示させ、その画面を表示した状態で決定スイッチ20hを操作して画像選択を行う。このとき、テキストデータ形式変換部54は、印刷テンプレートデータDteのコメントを検索して画像ファイル名の書込先を特定し、そこに画像データDjpのファイル名を書き込むことで画像を印刷テンプレートデータDteに割り付ける。
一方、画像取込先が携帯電話3である項目が選択操作された場合、表示装置19の画面19aには、携帯電話3による画像送信を要求する旨の受信受付画面61cが表示される。この状態になったとき、CPU4は印刷装置2の作動状態を、携帯電話3から画像データを受信することが可能な受信スタンバイ状態にする。
この受信受付画面61cを見たユーザは、携帯電話3から画像データDjpを送信する。ここで、携帯電話3は例えばCCDカメラ30で取り込んだ画像データDjp等を、そのデータ単位で赤外線送信可能な機能を有しており、この機能では例えばディスプレイ29に画像データのファイル名を一覧表示させ、その中の1つを選択して赤外線送信操作を施すことで、外部に画像データDjpを送信可能である。なお、画像データDjpはvNote のファイル形式でCF型通信カード21に送信される。ユーザが携帯電話3から画像データDjpを送信すると、CPU4はCF型通信カード21を介して画像データDjpの受信を開始し、データ受信中である旨のインフォメーション画面61dを表示装置19の画面19aに表示させる。
このとき、データ検証部52(オブジェクト送受信部44)はCF型通信カード21が受信した画像データDjpの拡張子を参照することにより、その画像データが正しいデータ(即ち、ファイル形式がvNote 形式)か否かを判断する。この画像データDjpはvNote のファイル形式で送られるので、拡張子が「vnt」 であるか否かが判断されることになる。
画像データDjpの拡張子が正しければ、データ検証部52はこの画像データDjpをRAM6に保存する。一方、画像データDjpの拡張子が正しくなければ、データ検証部52は画像データ以外のデータを受信したと判断してそのデータを破棄するとともに、データ受信を中止する旨のデータ受信中止画面61eを表示装置19の画面19aに表示させる。データ受信中止画面61eは一定時間表示された後、同図に示す受信受付画面61cに切り換わる。画像データDjpの受信が完了すると、表示装置19の画面19aにはその旨を通知するデータ受信完了画面61fが表示される。
画像取込先の指定が完了すると、印刷装置2の作動状態が、文字データDleを携帯電話3から印刷装置2に転送する文字入力に移行する。このとき、表示装置19の画面19aには、入力操作が文字入力操作に切り換わったことを通知する図17に示すメッセージ画面62hが表示される。メッセージ画面62hには、ユーザが選択指定したテンプレートから決まるレイアウトに依存した情報が表示され、本例においては「テキスト1」及び「テキスト2」の各入力枠に入力可能な文字数及び段数が表示される。
文字入力時、まずテキスト1に入力する文字データDleを印刷装置2に赤外線通信で転送する操作を行うが、画面19aにメッセージ画面62hが表示された状態で決定スイッチ20hが操作されると、表示装置19の画面19aには、携帯電話3による文字送信を要求する旨の受信受付画面62iが表示される。この状態になったとき、CPU4は印刷装置2の作動状態を、携帯電話3から文字データDleを受信することが可能な受信スタンバイ状態にする。
この受信受付画面62iを見たユーザは、携帯電話3から文字データDleを赤外線通信によって送信する。このとき、携帯電話3からは、文字データDleとして電話帳データDca(vCard ファイル)、メール本文データDme(vMessageファイル)又はメモ帳データDno(vNote ファイル)等がCF型通信カード21に送信される。ユーザが携帯電話3から文字データDleを送信すると、CPU4はCF型通信カード21を介して文字データDleの受信を開始し、データ受信中である旨のインフォメーション画面62jを表示装置19の画面19aに表示させる。
このときも、データ検証部52はCF型通信カード21が受信した文字データDleの拡張子を参照することにより、その文字データDleが正しいデータ(即ち、ファイル形式がvCard 形式、vMessage形式又はvNote 形式)か否かを判断する。文字データDleの拡張子が正しければ、データ検証部52はこの文字データDleをRAM6に保存する。そして、テキストデータ形式変換部54は、宛名印刷の場合と同様の方式で、受信した文字データDleを印刷テンプレートデータDteに組み込んでXHTML データ生成作業を行う。
一方、文字データDleの拡張子が正しくなければ、データ検証部52は文字データDle以外のデータを受信したと判断してそのデータを破棄するとともに、データ受信を中止する旨のデータ受信中止画面62kを画面19aに表示させる。データ受信中止画面62kは一定時間表示された後、同図に示す受信受付画面62iに切り換わる。文字データDleの受信が完了すると、表示装置19の画面19aにはその旨を通知するデータ受信完了画面62lが表示される。
テキスト1への文字入力が完了、或いはテキスト1への文字入力がスキップされると、テキスト2への文字入力を促す受信受付画面62mが表示装置19の画面19aに表示される。そして、テキスト1の場合と同じように、携帯電話3からCF型通信カード21が文字データDleを受信している際には、携帯電話3からデータを受信している旨のインフォメーション画面62nが表示装置19の画面19aに表示され、文字データDleの受信が完了すると、データ受信完了の旨を示すデータ受信完了画面62pが表示される。
なお、このときもテキストデータ形式変換部54は、受信した文字データDleを印刷テンプレートデータDteに組み込んで、XHTML データ生成作業を行う。なお、ここで記載した文字入力は、携帯電話3から無線通信で取得した文字データDleをダイレクトに印刷テンプレートデータDteに割り付ける方法に限らず、予めRAM6に取り込んでおいた文字データ群から所望のものを選択して印刷テンプレートデータDteに割り付ける方式でもよい。また、このことは画像入力の場合においても同様の事が言える。
文字入力が完了すると、続いて印刷条件の設定及び印刷実行を行う操作に移行する。このとき、表示装置19の画面19aには、各種印刷条件の項目が羅列された図18に示す印刷条件表示画面63eが表示される。この印刷条件表示画面63eには、その時点で設定されている用紙種類、テキスト1の文字色、テキスト2の文字色、画像回転の条件及び印刷枚数の他に、文字枠イメージ69a及び画像イメージ69bが表示される。文字枠イメージ69aは指定したテンプレートから決まるもので、画像イメージ69bは選択指定した画像から決まるものである。
印刷条件表示画面63eを画面19aに表示した状態で例えば決定スイッチ20hが操作されると、CPU4は印刷装置2の作動状態を印刷条件設定モードに設定し、図18に示す印刷条件設定画面63fを画面19aに表示する。印刷条件設定画面63fには、用紙種類、品質(印刷モード)、テキスト1の文字色、テキスト2の文字色及び画像の回転等の各種設定項目が表示されている。印刷条件設定画面63fは操作部20の操作により更に下位層画面に移行することが可能であり、例えば「画像の回転」を選択するとCPU4は印刷装置2の作動状態を画像回転設定モードに設定する。このとき、表示装置19の画面19aには図18に示す画像回転設定画面63gが表示され、ユーザはこの画面63g上で画像の回転設定を行う。
一方、印刷条件表示画面63eで「印刷開始」ボタンが選択操作されると、表示装置19の画面19aには、印刷実行を最終的に確認するための図18に示す印刷実行確認画面63hが表示される。この印刷実行確認画面63hを画面19aに表示した状態で印刷開始スイッチ20dが操作されると、印刷条件設定画面63fで設定した印刷条件で印刷処理が行われるとともに、印刷処理が実行中の間は、印刷中である旨を通知するインフォメーション画面63iが表示装置19の画面19aに表示される。
印刷が終了すると、表示装置19の画面19aには、次の画像データの印刷を確認する印刷継続確認画面63jが表示される。この印刷継続確認画面63jには、印刷継続を指示する「はい」ボタンと、印刷を終了する「いいえ」ボタンとが表示されている。印刷継続確認画面63jで印刷継続を選択すると、同図に示す印刷条件表示画面63eに戻り、印刷条件の設定操作に戻って印刷継続が可能となる。一方、印刷継続確認画面63jで印刷継続を選択しないと、表示装置19の画面19aは初期画面60aに復帰する。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)携帯電話3から赤外線通信で送信された文字データDleを印刷装置2で受信して印刷出力する際に、文字データDleの全文字が文字枠Wに入り切らない場合には、印刷フォントサイズPtが小サイズ(計算値Px)に変更される。従って、文字枠Wに入り切らない文字を切り捨てることなく、全て文字枠W内に収めた状態で文字データDleを印刷出力することができる。また、本例はXHTML 形式の印刷テンプレートデータDteを用い、そこに文字データDleの文字列を割り付ける処理を用いるため、印刷テンプレートデータDte内のタグを検索して、タグが書かれている位置に文字データDleの文字列を組み込む処理によって印刷処理データ(即ち、XHTML データ)が生成される。このため、印刷テンプレートデータDteの構文を解析する処理を経ずに文字列の書込先が分かり、簡素な処理で印刷処理データを生成することができる。
(2)文字数オーバー判定処理の際、文字データDleの文字列が全て文字枠Wに入り切る印刷フォントサイズ(即ち、計算値Px)を算出し、その計算値Pxと閾値(Pt_org,Pt_min)とを比較することで、文字データDleの文字列が全て文字枠Wに入り切るか否かを判定する。従って、例えばただ単に文字データDleの文字数nと、文字枠Wに最大限入り得る最大文字数とを比較する方法に比べ、より正確に全文字が文字枠Wに入るか否かの判定を行うことができる。
(3)予め設定された印刷フォントサイズPtでは文字データDleの文字列の全文字が文字枠Wに入り切らない場合、印刷フォントサイズPtが計算値Pxに設定変更される。従って、文字データDleの全文字が文字枠Wに入り切るとともに、印刷フォントサイズPtを文字枠Wの範囲内において最大限大きいサイズに設定することができる。
(4)文字データDleの文字列が、予め設定された印刷フォントサイズPtで文字枠Wに入り切る場合、印刷テンプレートデータDteに記述された推奨フォントサイズPt_orgで印刷処理が行われるので、この条件が成立する場合においては、常に好適な印刷文字サイズで文字印刷を行うことができる。
(5)印刷フォントサイズPtを変更する際、変更後のサイズがあまりに小さくなる場合には、その旨が操作パネル18の画面19aで通知される。従って、ユーザの思惑に反して極端に小さい印刷文字サイズで印刷が行われる状況が生じ難くなり、印刷のやり直し等の問題が生じ難くなる。
(6)文字数オーバー判定処理時、計算値Pxと閾値(Pt_org,Pt_min)とを比較する処理が行われるが、これら閾値は印刷テンプレートデータDteに記述されたコメントC1を読めば取得可能であるので、印刷テンプレートデータDteの構文を解析をしなくても閾値読み込みが可能となり、文字数オーバー判定処理を簡素な処理とすることができる。
(7)ROM5又はRAM6に複数の印刷テンプレートデータDteが用意され、その中から所望の印刷テンプレートデータDteを選択する方式であるため、ユーザは所望のテンプレートを選択することができ、本例の印刷装置2に対するユーザ満足度も高くなる。
なお、本実施形態は上記構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
(変形例1)文字数オーバー判定処理は、例えば文字データDleの文字列の文字数と、文字枠Wに入力可能な最大文字数とを比較することによって文字数がオーバーするか否かを判定する処理でもよい。
(変形例2)印刷装置2はカードスロット22にCF型通信カード21を挿し込むことで赤外線通信機能を有する構成に限らず、例えば赤外線通信機能を予め装置内に搭載している構造でもよい。
(変形例3)無線通信形式は、赤外線通信やブルートゥース(R)に限定されず、例えばIEEE802.11a やIEEE802.11b 等の他の形式を用いてもよい。
(変形例4)通信端末は携帯電話3に限らず、例えばPDA(Personal Digital Assistant)等の他の通信機器を採用してもよい。
(変形例5)印刷テンプレートデータDteの記述言語は、XHTML 形式に限定されず、例えばHTML形式等の他の記述言語を用いてもよい。
(変形例6)記憶手段はROM5やRAM6に限定されず、例えば印刷装置2にEEPROMを増設して、これを記憶手段として使用してもよい。
(変形例7)印刷フォントサイズPtを変更する際、変更後のサイズがあまりに小さくなる場合には、その旨が操作パネル18の画面19aで通知されるが、この際の通知は画面19aでの視覚的な通知に限らず、例えば印刷装置2のスピーカ等によって音声で通知してもよい。
(変形例8)印刷装置2のデータ受信状態は、携帯電話3のディスプレイ29に文字情報等により表示してもよい。この場合、まず印刷装置側UART40は、印刷装置2側から入力した各種信号を、カード側UART39を介してカード制御部37に出力する。カード制御部37は印刷装置2側から入力した各種信号を監視してデータ受信状態(通信ステータス)を管理し、表示部36をその時の通信ステータスに応じた点灯態様に表示制御することで、ユーザにその時々のデータ受信状態を報知する。このとき、カード制御部37は通信ステータスのステータス情報を、赤外線受発光部35を介して携帯電話3に赤外線送信し、印刷装置2側のデータ受信状態を携帯電話3のディスプレイ29に文字情報等により表示させる。
(変形例9)印刷装置2が不備のある電話帳データDcaを受信した際、それをユーザに通知する方法は表示装置19による画面表示に限定されず、例えば印刷装置2にスピーカを搭載して、スピーカで音声報知してもよい。
(変形例10)印刷装置2はスキャン機構17を備えた複合機に限らず、ホストコンピュータ24から送信される印刷データのみ印刷出力可能な機種でもよい。また、印刷装置2はインクジェット式に限らず、例えばレーザ式等の他種類の印刷装置を用いてもよい。更に、印刷装置2はキャリッジにインクカートリッジを乗せたオンキャリッジ式に限らず、キャリッジ及びインクカートリッジが別々となったオフキャリッジ式でもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(1)請求項1〜6のうちいずれかにおいて、前記印刷テンプレートデータは、XHTML及びHTMLの何れかの記述言語に沿った様式である。この構成によれば、XHTML又はHTMLという広く一般的に使用された記述言語を用いて影付き文字の印刷を行うため、印刷文字を文字枠内にはみ出すことなく収める処理を行うにあたって、複雑な記述言語を用いる必要なく、実施が容易である。
一実施形態における印刷システムの電気構成を示すブロック図。 携帯電話のディスプレイに表示された電話帳編集画面の画面図。 携帯電話のディスプレイに表示されたメール作成画面の画面図。 携帯電話のディスプレイに表示されたメモ画面の画面図。 携帯電話で赤外線通信を行う際の画面遷移図。 データ通信及びその印刷処理の機能ブロック図。 電話帳データ(vCard ファイル)のデータ図。 印刷テンプレートデータのデータ図。 図8の印刷テンプレートデータの続きを表すデータ図。 図9の印刷テンプレートデータの続きを表すデータ図。 文字数オーバー判定処理に必要な機能要素を示すブロック図。 文字データの文字列が全て文字枠に入った状態を示す説明図。 文字数オーバー判定処理を行う際のフローチャート。 印刷コンテンツ・ライブラリの構成図。 印刷装置でテンプレートを選択する際の印刷装置の画面遷移図。 印刷装置で画像を選択する際の印刷装置の画面遷移図。 携帯電話から印刷装置に文字を送信する際の印刷装置の画面遷移図。 印刷装置で印刷設定及び印刷実行を行う際の印刷装置の画面遷移図。
符号の説明
1…印刷システム、2…印刷装置、3…通信端末としての携帯電話、4…表示制御手段としてのCPU、5…記憶手段を構成するROM、6…記憶手段を構成するRAM、8…通信手段を構成する外部通信インターフェース、19a…表示手段としての画面、21…通信手段を構成するCF型通信カード、49…印刷出力手段を構成するテキストデータラスタ処理部、54a…抽出手段を構成するデータ解析部、54b…抽出手段を構成する文字データ抽出部、54d…取得手段、判定手段、変更手段及び第2判定手段を構成する文字数オーバー判定部、54e…生成手段としてのXHTML-Print データ生成部、Dpr…印刷データ、Dle…印刷データを構成する文字データ、Djp…印刷データを構成する画像データ、Dte…印刷テンプレートデータ、n…文字数、C1,C2…コメント、C3…文字枠情報を構成するコメント、T(T1〜T3)…タグとしてのコメントタグ、W…文字枠、Pt…印刷文字サイズとしての印刷フォントサイズ、Px…計算値、Pt_org…閾値としての推奨フォントサイズ、Pt_min…第2閾値としての警告フォントサイズ、E…印刷出力手段を構成するプリントエンジン。

Claims (8)

  1. 無線通信を介して外部に印刷データを送信する通信端末と、前記通信端末から前記印刷データを受信して該印刷データを印刷出力する印刷装置とを備えた印刷システムにおいて、
    前記印刷装置は、
    前記通信端末との間で前記無線通信を介して前記印刷データとして文字データを受信可能な通信手段と、
    タグにより処理命令が指定された印刷テンプレートデータを記憶した記憶手段と、
    前記文字データの文字数を抽出する抽出手段と、
    前記印刷テンプレートデータに記述された文字枠情報を当該印刷テンプレートデータから取得する取得手段と、
    前記文字数及び前記文字枠情報に基づき、前記文字データの全文字が前記印刷テンプレートデータの文字枠に入るか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて、前記印刷テンプレートデータで指定する印刷文字サイズを変更する変更手段と、
    前記タグに従い前記文字データを前記印刷テンプレートデータに割り付けることによって印刷処理データを生成する生成手段と、
    前記印刷処理データを基に、前記変更手段が設定した前記印刷文字サイズで前記文字データを印刷出力する印刷出力手段と
    を備えたことを特徴とする印刷システム。
  2. 前記判定手段は、前記文字数及び前記文字枠情報に基づき、前記文字データが前記文字枠に全て入り得る印刷文字サイズを計算し、その計算値と、通常使用する印刷文字サイズとして前記印刷テンプレートデータに予め書き込まれた閾値とを比較することで、前記文字データの全文字が前記印刷テンプレートデータの文字枠に入るか否かを判定し、
    前記変更手段は、前記計算値が前記閾値以下となった場合、前記文字データの全文字が前記文字枠に入るように、当該閾値よりもサイズの小さい値に前記印刷文字サイズを設定することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  3. 前記変更手段は、前記計算値が前記閾値以下となった場合、前記印刷文字サイズを小サイズに変更すべく、当該閾値ではなく前記計算値を印刷文字サイズとして設定することを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
  4. 前記変更手段は、前記計算値が前記閾値よりも大きい場合、前記閾値を印刷文字サイズとして設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の印刷システム。
  5. 前記印刷装置は、
    各種画面を表示可能な表示手段と、
    前記計算値が前記閾値以下となった際、前記計算値と、前記閾値よりも小さい値に設定された第2閾値とを比較することで、前記計算値が前記第2閾値以下となるか否かを判定する第2判定手段と、
    前記第2判定手段の判定結果を基に、前記計算値が前記第2閾値以下となった場合、印刷文字が極端に小さくなる旨を前記表示手段に表示させる表示制御手段と
    を備えたことを特徴とする請求項2〜4のうちいずれか一項に記載の印刷システム。
  6. 前記閾値及び第2閾値の少なくとも一方は、前記印刷テンプレートデータにコメントとして書き込まれ、前記判定手段は、前記閾値又は前記第2閾値を前記コメントから読み出して前記判定を行い、前記変更手段は、前記判定手段の判定結果に応じて決まる前記印刷文字サイズを前記コメントの記載部分に書き込むことによって、前記印刷テンプレートデータに前記印刷文字サイズを設定することを特徴とする請求項2〜5のうちいずれか一項に記載の印刷システム。
  7. 通信端末から無線通信を介して取り込んだ印刷データを印刷装置が印刷出力する印刷方法において、
    前記通信端末との間で前記印刷装置が自身の通信手段で前記印刷データとして文字データを受信する手順と、
    受信した前記文字データの文字数を抽出する手順と、
    タグにより処理命令が指定された印刷テンプレートデータを前記印刷装置の記憶手段から読み出し、当該印刷テンプレートデータで指定された文字枠情報を取得する手順と、
    前記文字数及び前記文字枠情報に基づき、前記文字データの全文字が前記印刷テンプレートデータの文字枠に入るか否かを判定する手順と、
    前記判定結果に応じて、前記印刷テンプレートデータで指定する印刷文字サイズを変更する手順と、
    前記タグに従い前記文字データを前記印刷テンプレートデータに割り付けることによって印刷処理データを生成する手順と、
    前記印刷処理データを基に、前記変更によって設定された前記印刷文字サイズで前記文字データを印刷出力する手順と
    を備えたことを特徴とする印刷方法。
  8. 通信端末から無線通信を介して取り込んだ印刷データを印刷出力可能な印刷装置において、
    前記通信端末との間で前記無線通信を介して前記印刷データとして文字データを受信可能な通信手段と、
    タグにより処理命令が指定された印刷テンプレートデータを記憶した記憶手段と、
    前記文字データの文字数を抽出する抽出手段と、
    前記印刷テンプレートデータで指定された文字枠情報を当該印刷テンプレートデータから取得する取得手段と、
    前記文字数及び前記文字枠情報に基づき、前記文字データの全文字が前記印刷テンプレートデータの文字枠に入るか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて、前記印刷テンプレートデータで指定する印刷文字サイズを変更する変更手段と、
    前記タグに従い前記文字データを前記印刷テンプレートデータに割り付けることによって印刷処理データを生成する生成手段と、
    前記印刷処理データを基に、前記変更手段が設定した前記印刷文字サイズで前記文字データを印刷出力する印刷出力手段と
    を備えたことを特徴とする印刷装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011000868A (ja) * 2009-06-22 2011-01-06 Canon Inc 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及びプログラム
KR101370337B1 (ko) * 2007-06-05 2014-03-05 삼성전자 주식회사 수정내용을 쉽게 확인 할 수 있는 인쇄방법 및 상기인쇄방법이 수록된 기록매체

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