以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置としての複数台のネットワーク複写機及び複数台のコンピュータからなるシステムの構成を示すブロック図である。
図2において、本システムは、ネットワーク複写機1−1、ネットワーク複写機1−2、ネットワーク複写機1−3、コンピュータ2−1、コンピュータ2−2、コンピュータ2−3、コンピュータ2−4が、ネットワーク3を介して接続された構成となっている。尚、図2に示す構成は一例であり、図示の構成に限定されるものではない。
上記各部の機能を詳述すると、ネットワーク複写機(以下、複写機と略称する)1−1〜1−3は、従来のスタンドアロン複写機としてのローカルコピー機能の他に、スキャナとしての機能と、プリンタとしての機能と、ネットワークで接続された複写機間で複写を行うリモートコピー機能も有する複合機である。複写機1−1〜1−3は、他のコンピュータ2−1〜2−4とネットワーク3を介して接続されている。
ネットワーク3は、例えばイーサネット(登録商標)で構成されているが、複数台のコンピュータをネットワーク接続するものであれば、他のインタフェースでもよい。また、ネットワーク3は、上記の如くローカルエリアネットワークであり、あるフロアやビル内のコンピュータを接続するのに使用される。図2の例では、破線から上半分の各機器は例えばビルの4階、破線から下半分の各機器は例えばビルの3階に配置されており、これら各機器を接続するのに用いられる。
上記のようなネットワーク接続の場合、ネットワーク上の各装置は固有のID番号またはシステム名を持っている。このID番号またはシステム名により自分と相手を識別することができる。但し、本実施の形態では、説明を簡単にするためにシステム名により各装置を識別するものとして説明する。例えば、コンピュータ2−1はシステム名がAであり、コンピュータ2−2はシステム名がBであるとする。
例えば複写機1−1をスタンドアロン複写機として用いる場合には、操作者は原稿を持って複写機1−1のところに行き複写作業を行い、原稿と複写結果を持って戻る。一方、複写機1−1をプリンタとして用いる場合には、操作者は自分のコンピュータからネットワーク3経由で複写機1−1にプリント用データを送り、複写機1−1でプリントされたプリント結果を取りに行く。
一方、複写機1−1をスキャナとして用いる場合には、操作者は原稿を持って複写機1−1のところに行き、複写機1−1の操作部を用いてスキャン作業を行い、スキャンしたデータを自分のコンピュータに送り、原稿を持って戻る。一方、複写機1−1をネットワーク複写機として用いる場合には、操作者は原稿を持って複写機1−1のところに行き複写作業を行い、原稿を持って戻る。この場合、複写結果は例えば複写機1−2に出力されるので、目的に応じて操作者自身が取りに行くか、或いはビルの4階に居る別の操作者が取りに行く。
図1は、複写機1−1の構成を示すブロック図である。
図1において、図示の構成は複写機1−1についてのものであるが、他の複写機1−2、1−3も同様な構成である。複写機1−1は、外部通信回路4、制御部5、操作部6、デジタイザ7、CPUバス8、画像メモリ9、アドレス発生部10、スキャナ部12、セレクタ13、画像処理部14、プリンタ部15を備える構成となっている。図中11、16〜18はデータの流れを示す。
上記各部の機能を詳述すると、外部通信回路4は、ネットワーク3を介して複写機1−1と他の装置との間における信号の送受信を行う。制御部5は、複写機各部の制御を行うものであり、プログラムに基づき後述のフローチャートに示す処理を実行する。操作部6は、後述する如く操作者により種々の操作を行うためのものである。デジタイザ7は、後述する如く原稿上の領域を指定するためのものである。CPUバス8は、各種信号が伝送される共通信号路である。
画像メモリ9は、画像データを記憶する。アドレス発生部10は、画像同期信号(図示略)を基に、プリント時に画像データ11を読み出す場合と、スキャン時に画像データ18を書き込む場合の画像メモリ9上のアドレスを発生する。スキャナ部12は、原稿台(図示略)上に置かれた原稿から画像を読み取り、電気信号に変換する。セレクタ13は、データの切り替えを行う。画像処理部14は、画像データに対し様々なデジタル画像処理を行う。プリンタ部15は、画像データを記録媒体に印刷する。
上記構成において、複写機1−1をスタンドアロン複写機として用いる場合には、原稿台(図示略)上に置かれた原稿をスキャナ部12で読み取って電気信号に変換し、セレクタ13を経由して画像処理部14で様々なデジタル画像処理を行い、プリンタ部15で画像を形成する。
一方、複写機1−1をプリンタとして用いる場合には、外部装置であるコンピュータ2(2−1〜2−4)から送られてきたPDL(Page Description Language)データは、外部通信回路4、CPUバス8を経由して、制御部5の制御により画像メモリ9にラスタ画像として展開される。次に、プリンタ部15に起動がかけられ、画像メモリ9から読み出された画像データ11は、セレクタ13、画像処理部14を経由してプリンタ部15に送られ画像形成が行われる。
一方、複写機1−1をスキャナとして用いる場合には、原稿台(図示略)上に置かれた原稿をスキャナ部12で読み取って電気信号に変換し、セレクタ13を経由して画像処理部14で様々なデジタル画像処理を行い、画像処理された画像データ18は、画像メモリ9にラスタ画像データとして書き込まれる。次に、画像メモリ9から読み出されたラスタ画像データは、CPUバス8、外部通信回路4を経由して、制御部5の制御により外部装置であるコンピュータ2(2−1〜2−4)に送出される。本実施の形態の場合、ラスタ画像データは圧縮されないで送出されるが、圧縮して送出するようにしてもよい。
一方、複写機1−1を読み取り側のネットワーク複写機として用いる場合には、スキャナとして用いる場合と同様にして、画像データが外部装置である他の複写機1−2や複写機1−3に送出される。但し、スキャナとして用いる場合と、読み取り側のネットワーク複写機として用いる場合とでは、適用される機能が異なるため、異なる処理となる。
例えば、複写機としては、拡大、縮小、トリミング、マスキング、センタ移動など多彩な機能が必要であるが、スキャナとして用いる場合は、後でコンピュータ側で自由に処理できるため、あまり必要でない。また、複写機としては、画像形成側の複写機1−2または複写機1−3における給紙段や部数の指定等も複写機1−1側の操作部で行う必要がある。
一方、複写機1−1を画像形成側のネットワーク複写機として用いる場合には、プリンタとして用いる場合と同様にして、外部装置である他の複写機1−2や複写機1−3から送られてきた画像データを受け取り、画像形成が行われる。但し、プリンタとして用いる場合と、画像形成側のネットワーク複写機として用いる場合とでは、適用される機能が異なるため、異なる処理となる。
例えば、プリンタの場合は、コンピュータからPDLデータを受け取ってそれをラスタ画像データに展開してプリントするが、画像形成側のネットワーク複写機の場合は、読み取り側のネットワーク複写機からラスタ画像データを受け取ってプリントするという違いがある。また、プリンタの場合は、コンピュータ側の処理とプリンタ側の処理とは同期する必要はなく、バッチ的に処理されるが、画像形成側のネットワーク複写機の場合は、生産性を上げるためには読み取り側のネットワーク複写機の読み取り動作と同期して画像形成を行う必要があるという違いがある。
図3は、複写機1の操作部6とデジタイザ7の外観構成を示す説明図である。
図3において、図示の構成は、複写機1の画像読取部を上から見たものであり、手前に操作部6が配置され、原稿圧板上にデジタイザ7が配置される。操作部6は、大型の液晶表示部24の他に、テンキー類25、キャンセルキー26、OKキー27、スキャン設定開始キー21、リモートコピー設定開始キー22、ローカルコピー設定開始キー23等を装備している。液晶表示部24には任意の文字を表示することができ、ここに種々のメッセージが表示され、対話的に操作を行うことができる。
一方、デジタイザ7は、デジタル複写機でよく使われている装置であり、領域を指定するための装置である。領域を指定するためには、先ず原稿を上向きにして載置部28上に右上を突き当てた状態で置き、指定したい矩形領域30の対角の2点をペン29で指定する。載置部28の内側には指定されたペン位置を検出する回路が配設されており、検出された座標を元に指定された領域情報を得ることができる構成となっている。図3は原稿圧板を閉めた状態の図であり、実際の原稿読み取り時には、この原稿圧板を開けて、この下に原稿を下向きに左上を突き当てた状態で載置する。
図7〜図9は、複写機1をスキャナとして使用する場合の操作の流れの例を示すフローチャートである。複写機1の操作部6内の液晶表示部24に表示されるメッセージの流れを示すものである。
図7〜図9において、先ず、操作者により複写機1の操作部6内のスキャン設定開始キー21が押下されると、最初に、制御部5の制御によりステップS31の画面が操作部6に表示される。操作者は画面上で、スキャンした画像を送る送り先のコンピュータを選択する。この画面では、予め登録されているコンピュータを1〜4にリスト表示し、その中から選択する。例えば1のAは上記図2のコンピュータAに対応する。
本実施の形態の場合は、実際のシステム名を表示しているが、表示しきれない場合は短縮して表示するようにしてもよい。また、実際のシステム名とは別の別名をつけ、その別名を表示するようにしてもよい。ステップS31の画面では説明の簡略化のため4つしかリスト表示していないが、スクロールしたり、ページ切り替えしたり、グループ化を行うことにより、多くのリスト表示を行うことができる。送り先のコンピュータの選択は、操作部6上のテンキー25を用いて指示し、OKキー27を押下することで確定する。
操作者が上記ステップS31の画面で一覧表示を選択すると、制御部5の制御により操作部6の表示画面がステップS32の画面に移り、現在ネットワークに接続されているコンピュータの一覧が操作部6に表示される。操作者は画面上で、表示されている一覧からスキャンした画像を送る送り先のコンピュータを選択する。現在ネットワークに接続されているコンピュータを調べるためには、制御部5は、例えば、スキャンした画像を受け取る機能を持っているかどうかの問い合わせを、ネットワークに接続されている全ての装置にブロードキャスト(不特定多数に向けた通信)し、それに対する各装置の回答を調べることにより行う。
スキャンした画像を送る送り先のコンピュータが決定すると、次に、制御部5の制御により操作部6の表示画面がステップS33の画面に移る。操作者はデジタイザ7を用いて原稿上の読み込みたいエリア指定を行う。図8には図示していないが、デジタイザ7を使わずに原稿台全面を読むようにしたり、A4やA3等の定形サイズを読むようにしてもよい。次に、ステップS34の画面では、操作者は読み込みたい画像タイプを指定する。本実施の形態の場合、画像タイプには、フルカラーであるRGB24ビットタイプ、1画素が白黒8ビットで構成される白黒多値、1画素が白黒1ビットで構成される白黒2値の3種類がある。
次に、ステップS35の画面では、操作者は読み取り画像の解像度を指定する。本実施の形態の画像読取部は、例えば400dpi(dot per inch)の読み取り解像度を有し、ステップS35の画面では400dpi以下の解像度を指定することができる。400dpi未満の解像度を指定した場合は、400dpiで読み取った画像を画像処理部14で間引き縮小することにより、その解像度を実現する。この画面では、画像サイズも表示される。表示されるのは、画像の縦サイズ、横サイズ、及びトータル容量である。
これらのサイズは、上記ステップS33の画面で指定したエリアのサイズや、上記ステップS34の画面で指定した画像タイプや、ステップS35の画面で指定した解像度に応じて変化する。ステップS35の画面では例えば72dpiで1024×1024画素のエリアをRGBタイプで読み取り、3Mバイト(1024×1024×3)になることを示している。解像度を大きくすると高解像度の画像が得られるが画像サイズも増加し、保存する場合のディスク容量も増え、転送時間もかかる。
次に、ステップS36の画面では、操作者が、原稿から画像を読み込んだ後、画像データをコンピュータに保存する場合に、どのようなフォーマットで保存するかを選択する。図中、生データは、読み込んだデータをそのままヘッダ等を付けずに保存することを意味する。図中、TIFF(Tagged Image File Format:モノクロ階調からカラーまでの画像データを保存するためのフォーマット)形式やPICT(Picture file format:Macintoshの標準グラフィックス・データ・フォーマット)形式は、コンピュータの世界でよく使われているフォーマットであり、画像サイズ等の情報をヘッダ等の形で内包したフォーマットで保存することを意味する。
図中、JPEG(Joint Photographic Expert Group:同組織による画像圧縮方式)圧縮は、標準的な圧縮方式の1つであるJPEG圧縮を行ってからコンピュータに保存することを意味する。図中、UNIX(登録商標)圧縮は、UNIX(登録商標)で標準的な圧縮方法で圧縮を行ってからコンピュータに保存することを意味する。画像のフォーマットにはこの他にも各種存在し説明は省略するが、要するに、この画面では各種のフォーマットのうちの1つを選択する。
次に、ステップS37の画面では、操作者が、原稿から画像を読み込んだ後、画像データをコンピュータに保存する場合に、どこのディレクトリに保存するかを選択する。ステップS37の画面では画像を説明の簡略化のため、5つのディレクトリの中から選ぶ例を示しているが、スクロールすることにより多くのディレクトリの中から選ぶか、或いは階層的に選ぶようにしてもよい。
次に、ステップS38の画面では、保存するファイル名が表示され、スキャンを行うか否かの最終指示画面となる。操作者が原稿を原稿台(図示略)に置いてスキャンを指示することで画像の読み取りが開始される。複写機1から、指示した領域、指示した画像タイプ、指示した解像度の画像データが、指示したコンピュータに送られ、コンピュータ中の指示したディレクトリに指示したファイルフォーマットで保存される。本実施の形態では、ファイル名は自動的に生成され、接頭語「IMG」の後にスキャンした順番にシリアル番号が付けられ、最後にファイルフォーマットが生データであることを示す「.raw」が付けられる。
以上のステップS31の画面〜ステップS38の画面のうち、ステップS36の画面とステップS37の画面はスキャンした画像を受け取るコンピュータ側での処理を指示するものである。各コンピュータには、生のラスタ画像データが送られ、コンピュータ側で任意のフォーマットに変換されて、コンピュータ側の任意のディレクトリに保存される。各コンピュータがどのような画像フォーマットを扱いうるかは、各コンピュータによって変化する。また、どのようなディレクトリ構成かも、各コンピュータによって変化する。
よって、本実施の形態では、複写機(画像読取装置)がステップS36の画面とステップS37の画面の操作手順情報を各コンピュータから得ることによって、各コンピュータ毎に異なる処理を複写機側の操作部6で指示可能としている。また、データを受信するコンピュータによっては、これら以外にも指定すべき項目を必要とするものもありえるし、逆に、上記の一部の項目が不要なものもありえる。よって、コンピュータ側での処理を指示する画面は幾つでもよく、また、その内容も後述するスクリプトで記述できる範囲内であれば任意でよい。
図10〜図12は、複写機1(1−1、1−2、1−3)をネットワーク複写機として使用する場合の操作の流れの例を示すフローチャートである。
図10〜図12において、先ず、操作者により複写機1の操作部6内のリモートコピー設定開始キー22が押下されると、最初に、制御部5の制御によりステップS41の画面が操作部6に表示される。操作者は画面上で、スキャンした画像を送る送り先のネットワーク複写機を選択する。この画面では、予め登録されているネットワーク複写機を1〜4にリスト表示し、その中から選択する。上記図7〜図9におけるスキャナとしての送り先であるコンピュータと、図10〜図12におけるネットワーク複写機としての送り先であるネットワーク複写機とは異なるため、異なる送り先が登録される。
操作者が上記ステップS41の画面で一覧表示を選択すると、制御部5の制御により操作部6の表示画面がステップS42の画面に移り、現在ネットワークに接続されているネットワーク複写機の一覧が表示される。操作者は画面上で、表示されている一覧からスキャンした画像を送る送り先のネットワーク複写機を選択する。現在ネットワークに接続されているネットワーク複写機を調べるためには、制御部5は、例えば、リモートコピー機能を持っているか否かの問い合わせを、ネットワークに接続されている全ての装置にブロードキャスト(不特定多数に向けた通信)し、それに対する各装置の回答を調べることにより行う。
スキャンした画像を送る送り先のネットワーク複写機が決定すると、次に、制御部5の制御により操作部6の表示画面がステップS43の画面に移る。操作者は画面上で、プリントを行う送り先のネットワーク複写機の給紙段を決定する。送り先の各複写機の給紙段の数や、各給紙段にどのような用紙が入っているかは、各複写機によって異なる。次に、ステップS44の画面では、操作者は送り先のネットワーク複写機で形成する部数を指示する。送り先の各複写機で形成可能な最大部数も各複写機によって異なる。
次に、ステップS45の画面では、操作者は送り先のネットワーク複写機で行うフィニッシング処理を指示する。フィニッシング処理とは、用紙上に画像を形成した後、その用紙に対して行われる後処理であり、1部ごとに並べ替えるソート処理や、ソートされた用紙をステープルするステープル処理、或いはソートされた用紙を糊付けして綴じるバインド処理などを意味する。このフィニッシング処理も送り先の各複写機ごとに異なる。
次に、ステップS46の画面では、操作者はネットワークを経由して送る画像と用紙との対応関係を指示する。具体的には、用紙の表面と裏面にそれぞれ画像を対応させる両面コピーや、1枚の用紙に4枚の画像を並べて対応させる4in1コピーなどを指示する。次に、ステップS47の画面では、操作者は送り先のネットワーク複写機で行われる画像処理を指示する。送り先の各複写機で処理可能な画像処理は各複写機ごとに異なる。
次に、ステップS48の画面は、リモートコピーを行うか否かの最終指示画面となる。操作者が原稿を原稿台(図示略)に置いて操作部6により原稿読み込み開始を指示する。これにより、スキャナ部12により原稿画像の読み込みが開始され、読み込まれた画像データが指示したネットワーク複写機に送られる。指示したネットワーク複写機において、指示した給紙段から給紙した用紙上に指示した配置で指示した画像処理が施され、指示した部数だけプリントされ、指示したフィニッシング処理が施される。
以上のステップS41の画面〜ステップS48の画面のうち、ステップS43の画面〜ステップS47の画面は、スキャンした画像の送り先のネットワーク複写機側の処理を指示するものである。送り先のネットワーク複写機には、ラスタ画像データが送られ用紙上に形成される。送り先の各ネットワーク複写機が、どのような給紙段を装備しているかや、部数の上限や、どのようなフィニッシング機能を持っているかや、両面や4in1機能を持っているかや、どのような画像処理機能を持っているかは、各送り先のネットワーク複写機側によって変化する。
よって、本実施の形態では、複写機1の制御部5がステップS43の画面〜ステップS47の画面の操作手順情報を、各送り先のネットワーク複写機から得ることによって、各ネットワーク複写機ごとに異なる処理を複写機(画像読取装置)側の操作部6で指示可能としている。また、受信するネットワーク複写機によっては、これら以外にも指定すべき項目を必要とするものもありえるし、逆に、上記の一部の項目が不要なものもありえる。よって、受信するネットワーク複写機側での処理を指示する画面は幾つでもよく、また、その内容も後述するスクリプトで記述できる範囲内であれば任意でよい。
図13〜図14は、複写機1(1−1、1−2、1−3)をスタンドアロン複写機として使用する場合の操作の流れの例を示すフローチャートである。
図13〜図14において、先ず、操作者により複写機1の操作部6内のローカルコピー設定開始キー23が押下されると、最初に、制御部5の制御によりステップS51の画面が操作部6に表示される。操作者は画面上で、複写機1自体のプリンタ部15の給紙段を選択する。ローカルコピーの場合は、画像を形成するのは複写機1自体のプリンタ部15であるため、送信先を選ぶ必要はない。
次に、ステップS52の画面では、操作者はプリンタ部15で画像形成する部数を指示する。次に、ステップS53の画面では、操作者はプリンタ部15で行うフィニッシング処理を指示する。次に、ステップS54の画面では、操作者は読み取った画像と用紙の対応関係を指示する。次に、ステップS55の画面では、操作者はプリンタ部15で行われる画像処理を指示する。次に、ステップS56の画面では、操作者はプリンタ部15でカラーで画像形成を行うか、白黒で画像形成を行うかのカラーモードを指示する。
次に、ステップS57の画面は、ローカルコピーを行うか否かの最終指示画面となる。操作者が原稿を原稿台(図示略)に置いて開始を指示することで画像の読み込みが開始され、原稿から読み込まれた画像データが、複写機1自体のプリンタ部15に送られる。プリンタ部15において、指示した給紙段から給紙した用紙上に指示した配置で指示した画像処理が施され、指示したカラーモードで指示した部数だけプリントされ、指示したフィニッシング処理が施される。
以上のステップS51の画面〜ステップS57の画面のうち、ステップS51の画面〜ステップS56の画面は、スキャンした画像を受け取る複写機1自体のプリンタ部15の処理を指示するものである。プリンタ部15には、ラスタ画像データが送られ用紙上に形成される。複写機1自体のプリンタ部15が、どのような給紙段を装備しているかや、部数の上限や、どのようなフィニッシング機能を持っているかや、両面や4in1機能を持っているかや、どのような画像処理機能を持っているかは予め分かっているので、従来例のように、操作手順を操作部プログラムの形で複写機1自体に予め固定的に作り込んでおくことは可能である。
しかし、本実施の形態では、ネットワークコピーの場合と同様、ステップS51の画面〜ステップS56の画面の操作手順情報を、送り先の複写機1自体のプリンタ部15から得る構成にしている。このように構成することにより、ネットワークコピーの場合の処理と、ローカルコピーの場合の処理を同じにすることができるという効果がある。また、複写機1自体のプリンタ部15だけを別のプリンタ部に入れ替えた場合にも、操作部プログラムを変える必要がないという効果もある。
上記のように、複写機1の操作部6及び操作部6内の液晶表示部24やテンキー25は、スキャン時のモード指定を行う際にも使われ、また、ネットワーク複写機としてリモートコピーを行う場合のモード指定にも兼用して使われ、また、スタンドアロン複写機としてローカルコピーを行う場合のモード指定にも兼用して使われる。
図15〜図17は、送り先のコンピュータやネットワーク複写機から得る操作手順情報を説明するための図である。
本実施の形態では、操作手順情報は、スクリプト(各種言語のソースプログラムと同様に処理手順を記述したテキスト)形式で表現される。
図15〜図17において、先ず、図15は、上記図9のステップS36の画面とステップS37の画面に対応するスクリプトである。L101はスクリプトの開始を意味し、L102は1つの画面の開始を意味する。次に、L103は画面のタイトルを指示し、L104〜L108は5つの選択肢を指示する。次に、L109は5つの選択肢を表示した後、最小値1、最大値5の範囲内で数値入力を受け付け、それを$Formatという変数に入れることを指示する。次に、L110は画面の終わりを意味する。L111〜L118も同様であり、この結果、ディレクトリの選択番号が$Dirという変数に入る。そして、L119がスクリプトの終わりを意味する。
複写機1の制御部5により実行される操作部プログラムは、上記図9のステップS36の画面とステップS37の画面の表示を行う場合、図15のスクリプトを所定のスクリプト解釈プログラムにより解釈して画面表示を行い、キー入力を受け付ける。具体的には、L103のように<Title>タグの付いた部分を画面の上部にタイトルとして表示し、また、L104のように<List>タグの付いた部分を選択候補として表示する。
次に、L109の入力指示があると、テンキー25からの入力を受け付けて、入力された値を画面上に表示し、OKキー27が押下されたら、下限と上限をチェックして値を確定する。そして、値が確定したら、次の画面に移って同様な処理を行い、これをスクリプトの終わりまで繰り返す。
このように、スクリプト解釈プログラムは、画面の構成や、画面の内容や、画面数や、画面遷移の順番を気にする必要がない。よって、スクリプトの内容を変えるだけで、スクリプト解釈プログラムを変えることなく、画面構成を変えたり、画面内容を変えたり、画面数を変えたり、また画面遷移を変えることも可能となる。そして、以上のスクリプトは、送り先コンピュータから入手する構成のため、送り先コンピュータにおける処理を指示するのに最適なスクリプトを送り先コンピュータ側で自由に作ることができる。
次に、図16は、上記図10〜図12のステップS43の画面〜ステップS47の画面に対応するスクリプトである。図16は上記図15と同じ形式のスクリプトである。先ず、L202〜L208までが上記図11のステップS43の画面に対応する。上記図10〜図12の場合は、選択された送り先のネットワーク複写機の給紙段が3つなので、この場合の選択肢の数は3である。
次に、L209〜L212までが上記図11のステップS44の画面に対応する。この場合、選択された送り先のネットワーク複写機で形成可能な最大部数は、L211における入力値の最大値で表現され、L211の場合は99である。次に、上記図11のステップS45の画面と上記図12のステップS46の画面に対応するスクリプトは記載を省略してある。次に、L213〜L219までが上記図12のステップS47の画面に対応する。
以上のスクリプトは、送り先ネットワーク複写機から入手する構成のため、送り先ネットワーク複写機における処理を指示するのに最適なスクリプトを送り先ネットワーク複写機側で自由に作ることができる。
次に、図17は、上記図13〜図14のステップS51の画面〜ステップS56の画面に対応するスクリプトである。図17も上記図15や図16と同じ形式のスクリプトである。先ず、L302〜L309までが上記図13のステップS51の画面に対応する。複写機1−1自体の画像形成部の給紙段は4つなので、この場合の選択肢の数は4である。次に、L310〜L313までが上記図13のステップS52の画面に対応する。この場合、複写機1−1自体のプリンタ部15で形成可能な最大部数は、L312における入力値の最大値で表現され、L312の場合は1000である。
次に、上記図13〜図14のステップS53、ステップS54、ステップS55の画面に対応するスクリプトは記載を省略してある。次に、L314〜L319までが上記図14のステップS56の画面に対応する。ちなみに、ステップS56の画面のカラー/白黒選択は、上記図10〜12には存在しない。これは、複写機1−1自体の画像形成部はカラー/白黒形成機能を持っているが、上記図10〜図12で選択された送り先の複写機は白黒形成機能しか持っていないためである。このように、各送り先により画面構成が異なる場合もスクリプトで吸収できる。
以上のスクリプトは、ネットワーク複写機自体のプリンタ部15から入手する構成のため、ネットワーク複写機自体のプリンタ部を入れ替えた場合にも、新しいプリンタ部における処理を指示するのに最適なスクリプトが新しいプリンタ部から送られるため、プリンタ部入れ替えに伴い操作部ソフトを変える必要はない。
以上のように、送り先のコンピュータ側の動作モードや、送り先のネットワーク複写機側の動作モードや、送り先の内部プリンタ側の動作モードは、それらの送り先から入手した操作手順情報(スクリプト)に基づいて、操作部での設定が行われる。
一方、本実施の形態では、複写機(画像読取装置)自体の動作モード、例えば上記図8のステップS33の画面からステップS35の画面で設定される動作モードについても、複写機(画像読取装置)自体が不図示の不揮発性メモリに保持している不図示の内部処理用操作手順情報(スクリプト)に基づいて操作部での設定が行われる。送り先から入手した操作手順情報と、この内部処理用操作手順情報は同じ形式のスクリプトで記述され、これにより、単一のプログラムで両者を統一的に扱うことができるという効果がある。
図18は、ネットワーク3上を流れるデータの様子を説明するための図である。
説明を簡単にするために簡単化してあるが、ネットワーク3上ではデータはパケットと呼ばれる単位でやり取りされる。大きなデータは複数のパケットに分割されて送り出され、受信側がそれを元通りに組み立てる。また、複数の送信が時分割的に並行して行われる。時分割はパケットを単位として行われる。
図18において、例えば、先ず、61−1で複写機SからコンピュータAにスキャンデータの1番目のパケットが送られる。次いで、61−2ではコンピュータBから複写機Cへ別のプリント用パケットが送られる。次いで、61−3で複写機SからコンピュータAにスキャンデータの2番目のパケットが送られる。同様に、61−4、61−5では別のパケットが送られ、61−6で複写機SからコンピュータAにスキャンデータの3番目のパケットが送られる。
このようにして、見かけ上、複数の送信が並列的に行われる。このようにすることにより、特定の通信がネットワークを占有することを防ぐことができる。図18においては、説明の簡単化のために、複数の送信が衝突した場合については記述していないが、通常のネットワークプロトコルでは、そのような場合の対処方法も規定されている。また、同様に、図18には記述していないが、各パケットには、そのパケットの送信元、送り先の情報、何番目のパケットか等の情報が含まれている。
図4〜図6は、ネットワーク複写機の制御の流れを示すフローチャートである。
図4〜図6において、先ず、操作者が複写機の電源を投入した後、ステップS11では、制御部5はローカルコピー用の操作手順情報をスクリプト形式で、内部のプリンタ部15から内部通信線(図示略)を経由して入手する。画像読取部と内部のプリンタ部15とは電源投入後は固定的に一対一に接続されるため、ローカルコピー用の操作手順情報は、電源投入時に1回だけ入手すればよい。次に、ステップS12で、制御部5は上記図3の操作部6中のスキャン設定開始キー21が押下されたか否かをチェックし、押下されている場合はステップS13からステップS18でスキャン処理を行う。
先ず、ステップS13では、上記図7〜図8で説明したステップS31〜ステップS35に基づいて、操作者が宛先である送り先コンピュータを指定し、デジタイザ7を使って読み込みたいエリアを指定し、複写機(画像読取装置)側で行われる処理のパラメータ(画像タイプと解像度)を指定する。次いで、ステップS14で、制御部5は送り先コンピュータからスキャン用の操作手順情報をスクリプト形式で、ネットワーク3を経由して入手する。入手するためのネットワークプロトコルは何でもよく、例えば一般的に使われているftp(file transfer protocol)プロトコル等でもよい。
次いで、ステップS15では、ステップS14で入手した操作手順情報に基づき、例えば上記図9で説明したステップS36〜ステップS37に従って、操作者が送り先コンピュータ側で行われる処理の動作モード(例えば保存ファイルフォーマットと保存ディレクトリ)を指定する。次いで、上記図9のステップS38の画面でスキャン開始が指示されると、ステップS16で、制御部5は、原稿台上の、上記図8のステップS35の画面で指示された領域の画像を読み込んで画像メモリ9に書き込む。
このとき、ステップS35の画面で指示された解像度に応じたパラメータが画像処理部14内の拡大縮小回路に設定され、それに応じて縮小がハード的に行われ、解像度変換した画像が画像メモリ9に書き込まれる。また、スキャナ部12で読み取られる画像データはRGB24ドットのため、上記図8のステップS34の画面で白黒多値や白黒2値が指示された場合には、画像処理部14内の変換回路で所望の色空間に変換されるように設定される。
次いで、ステップS17では、制御部5はステップS15で指定された送り先コンピュータ側で行われる処理の動作モードを送り先コンピュータに、ネットワーク3を経由して送出する。具体的には、例えば上記図15のスクリプトに応じて設定が行われた場合には、入力されたフォーマット番号($Format)と保存ディレクトリ番号($Dir)が送られる。次いで、ステップS18では、制御部5は画像メモリ9から画像データを読み出し、送り先コンピュータに送出する。
画像データの送出は、上記図18で説明したように画像データを複数のパケットに分割し、パケット単位に不連続に行われる。画像データを受け取った送り先コンピュータは、ステップS17で受信した動作モード(保存ファイルフォーマットと保存ディレクトリ)で指示されたディレクトリに、指示されたファイルフォーマットで保存する。受信した画像データを、指示されたフォーマットに変換する処理は送り先コンピュータ側で行われる。
ステップS12で操作者によりスキャン設定開始キー21が押下されていない場合は、ステップS19で、制御部5は上記図3の操作部6中のリモートコピー設定開始キー22が押下されたか否かをチェックし、押下されている場合はステップS20からステップS25でリモートコピー処理を行う。
先ず、ステップS20では、上記図10で説明したステップS41〜ステップS42の画面に基づいて、操作者が宛先である送り先ネットワーク複写機を指定する。次いで、ステップS21で、制御部5は送り先ネットワーク複写機からリモートコピー用の操作手順情報をスクリプト形式で、ネットワーク3を経由して入手する。入手するためのネットワークプロトコルは何でもよく、例えば一般的に使われている上記ftpプロトコル等でもよい。
次いで、ステップS22では、ステップS21で入手した操作手順情報に基づき、例えば上記図11〜図12のステップS43〜ステップS47に従って、操作者が送り先ネットワーク複写機側で行われる処理の動作モード(給紙段、部数、フィニッシング処理、両面/Nin1モード、画像処理)を指定する。
次いで、上記図12のステップS48の画面で操作者によりリモートコピー開始が指示されると、ステップS23で、制御部5はスキャナ部12により原稿台上の画像を読み込んで画像メモリ9に書き込む。次いで、ステップS24では、制御部5はステップS22で指定された送り先ネットワーク複写機側で行われる処理の動作モードを、送り先ネットワーク複写機にネットワーク3を経由して送出する。具体的には、例えば上記図16のスクリプトに応じて設定が行われた場合には、入力された給紙段番号($Feeder)や部数($Copies)等が送られる。次いで、ステップS25では、制御部5は画像メモリ9から画像データを読み出し、送り先ネットワーク複写機に送出する。
画像データの送出は、上記図18で説明したように画像データを複数のパケットに分割し、パケット単位に不連続に行われる。画像データを受け取った送り先ネットワーク複写機は、ステップS24で受信した動作モード(給紙段、部数、フィニッシング処理、両面/Nin1モード、画像処理)で指示された給紙段から給紙した用紙上に、指示された配置で指示された画像処理を施し、指示された部数だけプリントし、指示されたフィニッシング処理を実行する。
ステップS19で操作者によりリモートコピー設定開始キー22が押下されていない場合は、ステップS26で、制御部5は上記図3の操作部6中のローカルコピー設定開始キー23が押下されたか否かをチェックし、押下されていない場合はステップS12に戻るが、押下されている場合はステップS27からステップS29でローカルコピー処理を行う。
先ず、ステップS27では、ステップS11で入手した操作手順情報に基づき、例えば上記図13〜図14のステップS51〜ステップS56の画面に従って、操作者が複写機1−1内のプリンタ部で行われる処理の動作モード(給紙段、部数、フィニッシング処理、両面/Nin1モード、画像処理、カラーモード)を指定する。
次いで、上記図14のステップS57の画面で操作者によりローカルコピー開始が指示されると、ステップS28で、制御部5はステップS27で指定された複写機1−1内のプリンタ部で行われる処理の動作モードを、プリンタ部15に内部通信線(図示略)を経由して送出する。具体的には、例えば上記図17のスクリプトに応じて設定が行われた場合には、入力された給紙段番号($Feeder)や部数($Copies)等が送られる。
次いで、ステップS29では、制御部5はスキャナ部12とプリンタ部15とを同期して動作させることにより、スキャナ部12で読み込んだ画像データをプリンタ部15で形成する、いわゆるローカルコピー動作を行う。この場合、画像データは画像同期信号に同期して搬送される、いわゆるビデオインタフェース形式で連続的に行われる。画像データを受け取ったプリンタ部15は、ステップS28で受信した動作モード(給紙段、部数、フィニッシング処理、両面/Nin1モード、画像処理、カラーモード)で指示された給紙段から給紙した用紙上に、指示された配置で指示された画像処理を施し、指示されたカラーモードで指示された部数だけプリントし、指示されたフィニッシング処理を実行する。
本実施の形態では、操作手順情報を、上記図15〜図17に示したような、人間が読むことができるアスキー文字を用いたスクリプト形式で記述するようにした。これにより、各コンピュータに依存しない形で記述できる利点と、人間が読むことができるという利点も生じる。これに対し、操作手順情報を、人間が読むことができないようなスクリプト形式で記述してもよい。この場合は、可読にする場合よりも一般に転送や処理を高速化できる利点がある。
また、本実施の形態では、説明の簡単化のため、上記図15〜図17で説明した簡易なスクリプトを使用した。これに対し、例えば、現在インターネットで使われているHTML(Hyper Text Markup Language)で記述されたスクリプトを使用してもよい。
また、本実施の形態では、ローカルコピー用の操作手順情報をプリンタ部15から入手するようにした。これに対し、複写機(画像読取装置)内の制御部5に保持するようにしてもよい。この場合は、プリンタ部15から入手する時間が省略できるという効果がある。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ネットワーク複写機は、画像を読み取るスキャナ部12と、複数の外部装置のうち所望の外部装置の指定、入手した操作手順情報に基づく外部装置の動作モードの設定が可能な操作部6と、指定した外部装置からの操作手順情報の入手、設定した外部装置の動作モードを指定した外部装置への通知、スキャナ部12で読み取った画像データを指定した外部装置への出力を外部通信回路4及びネットワーク3を介して行う制御部5とを有するため、下記のような効果を奏する。
上記の構成により、複数のコンピュータや複数のネットワーク複写機(画像形成装置)等の外部装置とネットワーク接続されたネットワーク複写機(画像読取装置)において、ネットワーク複写機(画像読取装置)のプログラムを変えることなく、画像を受け取る側の各種のコンピュータや各種のネットワーク複写機(画像形成装置)の各装置固有の様々な動作指示を、ネットワーク複写機(画像読取装置)側で行うことができるという効果がある。また、これに伴い、操作者がネットワーク複写機(画像読取装置)とコンピュータやネットワーク複写機(画像形成装置)の間を移動する回数を減らし、またネットワーク複写機(画像読取装置)を占有する時間を減らすことができるという効果がある。
また、上述した如く、操作手順情報を、人間が可読できるアスキー文字を用いたスクリプト形式で記述しているため、各コンピュータに依存しない形で記述できると共に人間が可読できるという効果がある。更に、操作手順情報を、人間が可読できない形式のスクリプトにした場合は、可読にする場合よりも一般に転送や処理を高速化できるという効果がある。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に対して、装置構成と、操作手順情報を入手する方法において相違する。従って、本実施の形態では上記第1の実施の形態との差異部分のみを説明する。
本実施の形態に係る画像読取装置としての複数台のネットワーク複写機及び複数台のコンピュータからなるシステムは、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、従来のスタンドアロン複写機としてのローカルコピー機能の他に、スキャナとしての機能、プリンタとしての機能、ネットワーク接続されたネットワーク複写機間でリモートコピー機能を持つ複合機であるネットワーク複写機1−1〜ネットワーク複写機1−3と、コンピュータ2−1〜コンピュータ2−4とがネットワーク3を介して接続された構成となっている(上記図2参照)。これらの構成については上記第1の実施の形態で詳述したので説明を省略する。
図19は、本実施の形態に係るネットワーク複写機1−1の構成を示すブロック図である。
図19において、本実施の形態が上記第1の実施の形態と第1に異なる点は、ネットワーク複写機1−1が、ローカル複写機63とコントローラ62という2つの装置から構成されている点である。これ以外の構成は上記第1の実施の形態と同様であるため、同一構成には同一符号を付し説明を省略する。
即ち、スタンドアロンのローカルコピー機能のみを用いるユーザの場合はローカル複写機63だけで構成し、スキャン機能、プリント機能、リモートコピー機能も用いるユーザの場合はローカル複写機63にコントローラ62を追加する構成となっている。このように分離して構成したのは、ローカルコピー機能のみを使う場合には画像メモリ9や外部通信回路4は不要であり、コストアップになるからである。
本実施の形態の場合には、ローカル複写機63にローカルコピー機能用の操作部6が装備されており、操作部6からスキャン機能、リモートコピー機能の指示も行う構成となっている。これに対し、コントローラ62にも操作部を装備し、コントローラ側の操作部でスキャン機能、リモートコピー機能の指示を行う構成にしてもよい。
図20〜図22は、ネットワーク複写機の制御の流れを示すフローチャートである。
図20〜図22において、本実施の形態に係る制御フローは、上記図4〜図6に示した第1の実施の形態に係る制御フローと類似しているため、相違点のみ説明する。
本実施の形態が上記第1の実施の形態と第2に異なる点は次の通りである。上記第1の実施の形態では、毎回、操作手順情報を送り先のコンピュータや、送り先のネットワーク複写機から入手するようにしていた。本実施の形態では、入手した操作手順情報を、複写機(画像読取装置)内の制御部5内の保持領域(図示略)に暫く保持することにより、毎回は入手しないようにする。
具体的には、先ず、スキャン処理のステップS64において、制御部5はステップS63で指定された送り先のコンピュータ用の操作手順情報(スクリプト)が、保持領域に保持されているか否かチェックする。保持されている場合は、制御部5はステップS65をスキップして、送り先のコンピュータから入手を行わず、ステップS66では、保持されていた操作手順情報を用いる。一方、保持されていない場合は、制御部5はステップS65で、送り先のコンピュータから操作手順情報を新たに入手し、且つ保持領域に書き込み、ステップS66では、新たに入手した操作手順情報を用いる。リモートコピー処理の場合の、ステップS71、ステップS72もステップS64、ステップS65と同様である。
このようにすることにより、毎回、操作手順情報を入手する必要がなくなるため、ネットワーク上の通信量を減らすことができるという効果があるし、また、ステップS65やステップS72の処理を省略できるため、処理時間も短くできる。
操作手順情報の保持領域の大きさは、1つ以上の操作手順情報が保持できれば任意であり、領域が大きくなればなるほど、多くの送り先コンピュータや多くの送り先ネットワーク複写機用の操作手順情報を保持可能となる。また、新たに入手した操作手順情報を書き込む場合に、空いている保持領域が不足した場合は、最も古い操作手順情報から消去する。これにより、よく使う装置の操作手順情報が保持されている確率を高くすることができる。
また、本実施の形態の場合、保持領域には、送り先コンピュータや送り先ネットワーク複写機の識別情報と、その操作手順情報が対で保持され、各送り先装置ごとに異なる操作手順情報を扱えるように構成している。これに対し、送り先装置のタイプと、その操作手順情報を対で保持するように構成してもよい。
これは、給紙段の数や両面機能等の有無等の構成が同一であれば、例えばA社のBという装置タイプのB1というネットワーク複写機と、A社のBという装置タイプのB2というネットワーク複写機とでは、同じ操作手順情報を用いることが可能なため、装置ごとに操作手順情報を対応づけるのではなく、装置タイプごとに対応づけるようにしたものである。この場合、B2にリモートコピーを行う場合に、B1から入手した操作手順情報が保持領域にあれば、B2から新たに入手する必要はなくなるため、更に、ネットワーク上の通信量を減らすことができるという効果があるし、また、ステップS65やステップS72の処理を省略できるため、処理時間も短くできる。
以上の説明では、送り先側の動作モードの送出を、画像データの送出よりも前に行っているが、これを同時に行うようにした場合や、また画像データの送出の後に行うようにした場合も他の実施の形態である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ネットワーク複写機は、画像を読み取るスキャナ部12と、複数の外部装置のうち所望の外部装置の指定、入手した操作手順情報に基づく外部装置の動作モードの設定が可能な操作部6と、指定した外部装置からの操作手順情報の入手、設定した外部装置の動作モードを指定した外部装置への通知、スキャナ部12で読み取った画像データを指定した外部装置への出力を外部通信回路4及びネットワーク3を介して行う制御部5とを有するため、下記のような効果を奏する。
上記の構成により、複数のコンピュータや複数のネットワーク複写機(画像形成装置)等の外部装置とネットワーク接続されたネットワーク複写機(画像読取装置)において、ネットワーク複写機(画像読取装置)のプログラムを変えることなく、画像を受け取る側の各種のコンピュータや各種のネットワーク複写機(画像形成装置)の各装置固有の様々な動作指示を、ネットワーク複写機(画像読取装置)側で行うことができるという効果がある。また、これに伴い、操作者がネットワーク複写機(画像読取装置)とコンピュータやネットワーク複写機(画像形成装置)の間を移動する回数を減らし、またネットワーク複写機(画像読取装置)を占有する時間を減らすことができるという効果がある。
また、外部装置から入手した操作手順情報を、ネットワーク複写機(画像読取装置)の制御部5内の保持領域に暫く保持する構成としているため、外部装置から操作手順情報を毎回入手する必要がなくなるため、ネットワーク上の通信量を減らすことができると共に処理時間も短くできるという効果がある。
また、操作手順情報の保持領域の大きさを大きくすることで、多くの送り先コンピュータや多くの送り先ネットワーク複写機用の操作手順情報を保持可能となる効果がある。更に、新たに入手した操作手順情報を書き込む場合に空いている保持領域が不足した場合は、最も古い操作手順情報から消去することで、よく使う装置の操作手順情報が保持されている確率を高くすることができるという効果がある。
また、保持領域に、送り先装置のタイプとその操作手順情報を対で保持するように構成することで、同じ装置タイプのネットワーク複写機から入手した操作手順情報が保持領域にあれば、同じ装置タイプの別のネットワーク複写機から新たに入手する必要がなくなるため、更に、ネットワーク上の通信量を減らすことができると共に処理時間も短くできるという効果がある。
また、ネットワーク複写機をローカル複写機63及びコントローラ62に分離して構成することで、ローカルコピー機能のみを使う場合には画像メモリ9や外部通信回路4が不要となり、コストの削減につながるという効果もある。
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に対して、操作手順情報の形態と、そのやり取りのタイミングにおいて相違する。従って、本実施の形態では、上記第1の実施の形態との差異部分のみを説明する。
本実施の形態に係る画像読取装置としての複数台のネットワーク複写機及び複数台のコンピュータからなるシステムは、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、従来のスタンドアロン複写機としてのローカルコピー機能の他に、スキャナとしての機能、プリンタとしての機能、ネットワーク接続されたネットワーク複写機間でリモートコピー機能を持つ複合機であるネットワーク複写機1−1〜ネットワーク複写機1−3と、コンピュータ2−1〜コンピュータ2−4とがネットワーク3を介して接続された構成となっている(上記図2参照)。また、ネットワーク複写機内部の構成も上記第1の実施の形態と同様である(上記図1参照)。これらの構成については上記第1の実施の形態で詳述したので説明を省略する。
図23〜図24は、本実施の形態に係るネットワーク複写機の操作部に表示される定型画面(テンプレート)を説明するための図である。
図23〜図24において、先ず、図23は、複数候補を1列に表示し、その中から番号により1つを選択する場合の定型画面71を示している。一番上にタイトル文字列が入り、その下に複数候補が表示される。タイトル文字列や各複数候補は各画面で可変である。本実施の形態において、この定型画面71は、例えば上記図9のステップS36の画面や上記図11のステップS43の画面を表示するのに用いられる。
次に、図24は、複数候補を2列に表示し、その中から番号により1つを選択する場合の定型画面72を示している。この定型画面72は、例えば上記図9のステップS37の画面を表示するのに用いられる。
上記第1の実施の形態においては、操作手順情報はスクリプト形式で記述され、それを操作部プログラムが解釈して表示を行う構成であり、この方式は画面構成の自由度が高いという特徴がある。
これに対し、本実施の形態では、操作手順情報は複数の定型画面のうちの1つを選択する定型画面識別情報と、その定型画面に表示されるパラメータにより記述され、それを操作部プログラムが解釈して表示する構成となっている。この方式は、画面構成が複数の定型画面に固定されるため、画面構成の自由度は低くなるが、操作部プログラムが作り易いという特徴がある。但し、本方式でも、画面構成の自由度は低くなるが、画面の内容や画面数や画面遷移等は、送り先のコンピュータや送り先のネットワーク複写機側で制御できるため、本発明の目的は達成できる。
図25〜図28は、操作手順情報の形態を説明するための図である。
上記第1の実施の形態においては、操作手順情報はスクリプト形式で記述され、操作部に実際の表示を行う前に一括して送り先のコンピュータやネットワーク複写機から入手していた。換言すればバッチ処理的に行っていた。この方式は、一括して入手できるため処理が簡単であり、また、上記第2の実施の形態で行っているように操作手順情報を保持し易いという特徴がある。
これに対し、本実施の形態では、操作部6に実際の表示を行うのに伴って、操作手順情報を操作部リモート制御コマンド(以下、コマンドと略称する)の形で逐次的に入手する構成となっている。即ち、操作部6の画面遷移に応じて必要な情報のみをコマンドの形式で対話的に入手する方式であり、必要な部分の操作手順情報のみをネットワーク経由で流せばよく、ネットワークの通信量を減らすことができるという特徴がある。
図25〜図28において、先ず、図25は、上記図9のステップS36の画面を表示する場合に、送り先のコンピュータから送られてくるコマンド73と、それに対する画像読取装置であるところのネットワーク複写機からの応答74を示している。このコマンドの最初のフィールド73−1は、このコマンドが画面表示を指示するコマンドであることを意味する。次に、73−2は定型画面タイプとして、上記図23で説明した定型画面を意味するタイプ1を指示するものである。次に、73−3は、タイトル文字列を指示するものである。
次に、73−4は、以後の各候補文字列のフィールドのサイズが24バイト(0×18)であることを示すものである。次に、73−5は、候補が5個であることを示すものである。73−6から73−10は、各候補文字列を示すものである。ネットワーク複写機の画像表示プログラムは、このコマンドを受け取ると、上記図9のステップS36の画面を表示し、通常は応答74として正常終了を示すACKを戻すが、何かエラーがある場合はNAKを戻す。
次に、図26は、上記図9のステップS36の画面が表示されている状態で、数値入力を受け付ける場合に、送り先のコマンドから送られてくるコマンド75と、それに対する画像読取装置であるところのネットワーク複写機からの応答76を示している。このコマンドの最初のフィールド75−1は、このコマンドが数値入力を指示するコマンドであることを意味する。
次に、75−2は定型画面タイプとして、上記図23で説明した定型画面を意味するタイプ1を指示するものである。次に、75−3は、数値入力の最小値を指示するものであり、75−4は、数値入力の最大値を指示するものである。ネットワーク複写機の画像表示プログラムは、このコマンドを受け取ると、操作者からのテンキー25やOKキー27を用いた数値入力を受け付け、応答76として入力された数値を戻す。
次に、図27は、上記図9のステップS37の画面を表示する場合に、送り先のコンピュータから送られてくるコマンド77と、それに対する応答78を示している。この場合、77−2では定型画面タイプとして、上記図24で説明した定型画面を意味するタイプ2を指示する。他は図25と同様である。
次に、図28は、上記図11のステップS43の画面を表示する場合に、送り先のネットワーク複写機から送られてくるコマンド79と、それに対する応答80を示している。この場合の定型画面タイプはタイプ1であり、候補数やパラメータは異なるものの、スキャン機能の場合に送り先コンピュータから送られてくるコマンド73と同じコマンドが使われる。また、同様に、ローカルコピーの場合にプリンタ部15から送られてくるコマンドも同じコマンドが使われる。
従って、本実施の形態の場合も、操作部プログラムは、スキャン機能の場合にもリモートコピー機能の場合にもローカルコピー機能の場合にも区別することなく同じ処理で対応可能となる。
図29〜図31は、ネットワーク複写機の制御の流れを示すフローチャートである。
図29〜図31において、本実施の形態に係る制御フローは、上記図4〜図6に示した第1の実施の形態に係る制御フローと類似しているため、相違点のみを説明する。
先ず、上記第1の実施の形態では、電源オン時にローカルコピー用の操作手順情報をプリンタ部15から入手していた。
これに対し、本実施の形態では、後述する如くローカルコピー関連の操作画面表示を行う時に入手する。
次に、上記第1の実施の形態では、スキャン関連の設定において、上記図5のステップS14で予め操作手順情報を一括して入手し、それに基づいて動作モードの設定を行っていた。
これに対し、本実施の形態では、ステップS83で相手先コンピュータから操作部リモート制御コマンドを受信し、それに基づいてステップS84で動作モードの設定を行い、それを操作部のリモート制御を終えるまで繰り返すようにしている。
リモートコピー関連の設定においても、ステップS90で相手先ネットワーク複写機から操作部リモート制御コマンドを受信し、それに基づいてステップS91で動作モードの設定を行い、それを操作部のリモート制御を終えるまで繰り返すようにしている。また、ローカルコピー関連の設定においても、ステップS96で内部のプリンタ部15から操作部リモート制御コマンドを受信し、それに基づいてステップS97で動作モードの設定を行い、それを操作部のリモート制御を終えるまで繰り返すようにしている。
次に、上記第1の実施の形態では、入手した操作手順情報を用いて設定された送り先のコンピュータや送り先のネットワーク複写機側の動作モードを、動作モードの設定後に上記6図のステップS17やステップS24で一括して送り先のコンピュータや送り先のネットワーク複写機に送付していた。
これに対し、本実施の形態では、ステップS84やステップS91における操作部リモート制御コマンドの処理時に、数値入力コマンドに対する応答の形で逐次的に送付している点が異なる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ネットワーク複写機は、画像を読み取るスキャナ部12と、複数の外部装置のうち所望の外部装置の指定、入手した操作手順情報に基づく外部装置の動作モードの設定が可能な操作部6と、指定した外部装置からの操作手順情報の入手、設定した外部装置の動作モードを指定した外部装置への通知、スキャナ部12で読み取った画像データを指定した外部装置への出力を外部通信回路4及びネットワーク3を介して行う制御部5とを有するため、下記のような効果を奏する。
上記の構成により、複数のコンピュータや複数のネットワーク複写機(画像形成装置)等の外部装置とネットワーク接続されたネットワーク複写機(画像読取装置)において、ネットワーク複写機(画像読取装置)のプログラムを変えることなく、画像を受け取る側の各種のコンピュータや各種のネットワーク複写機(画像形成装置)の各装置固有の様々な動作指示を、ネットワーク複写機(画像読取装置)側で行うことができるという効果がある。また、これに伴い、操作者がネットワーク複写機(画像読取装置)とコンピュータやネットワーク複写機(画像形成装置)の間を移動する回数を減らし、またネットワーク複写機(画像読取装置)を占有する時間を減らすことができるという効果がある。
また、操作手順情報を、複数の定型画面のうちの1つを選択する定型画面識別情報と、その定型画面に表示されるパラメータにより記述し、それを操作部プログラムが解釈して表示する構成とすることで、画面構成が複数の定型画面に固定されるため、操作部プログラムが作り易いという効果がある。
[他の実施の形態]
上記各実施の形態では、複写機(画像読取装置)側の解像度変換や色空間変換を画像処理部14でハード的に行う構成としたが、これをソフト的に行うようにしてもよい。具体的には、画像メモリ9には最大原稿サイズ分の画像を最大解像度でRGB24ビットで書き込むようにし、画像メモリ9から画像データを読み出し、送り先コンピュータに送出される時に、指定された領域、指定された画像タイプ、指定された解像度になるようにソフトにより変換を行うようにしてもよい。この場合は、解像度を変えたデータが必要な場合に再スキャンを行う必要がなくなるという利点を生じる。
また、上記各実施の形態では、原稿を全てスキャンしてから画像データを送出するようにしているが、原稿を複数のブロックに分割してブロック単位で読み取りと送出を繰り返すようにしてもよいし、また同時に並行して行ってもよい。
また、上記各実施の形態では、画像メモリ9を一時的なバッファとして使用しているが、画像メモリ9をハードディスク等で構成し、読み込んだ画像を保持できるように構成してもよい。
また、上記各実施の形態では、ローカルエリアネットワークで接続された画像読取装置であるところのネットワーク複写機とコンピュータについて説明したが、ネットワーク接続されていれば、例えば、企業における日本国内の各支店間を結ぶようなワイドエリアネットワークでもよい。この場合には、A支店のスキャナから画像データをB支店のコンピュータやC支店のネットワーク複写機に直接送り付けることが可能となる。また、インターネット経由でネットワーク接続されていてもよい。
また、上記各実施の形態では、画像読取装置として紙原稿を読み取る画像読取装置について説明したが、これは画像データを入力する装置であれば何でもよく、例えば、フィルムスキャナやデジタルカメラ等でもよい。更に、複写機にフィルムプロジェクタ装置を付加してフィルムスキャナ機能を実現した製品が存在するが、その種の製品の場合にも適用可能である。
また、上記各実施の形態では、操作手順情報として、スクリプト形式や、定型画面番号とパラメータとを指示する操作部リモート制御コマンド形式を用いたが、高い自由度で画像読取装置側の操作部の操作手順を記述できるものであれば他の形式でもよく、例えば、操作部プログラムそのものであってもよい。一般に操作部プログラムを送るようにすると、機種依存等の欠点を生じるが、これは例えばJava(登録商標)言語等の複数プラットホームで実行可能な言語で記述すれば回避できる。
また、上記各実施の形態では、送り先の装置を直接に明示的に指示したが、これを、ユーザIDを入力するようにし、そのユーザIDと予め対応付けされた送り先に送るなど間接的に指示した場合も、本提案の意図から外れるものではない。また、リモート複写機において、必要な機能を選択し、その機能を満たす最も近いリモート複写機を自動的に選ぶような場合も、必要な機能を選択することにより、間接的に送り先のリモート複写機を選んでいると言えるため、本提案の意図から外れるものではない。
また、本発明の目的は、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。