JP2007081029A - 光ファイバレーザモジュール、光ファイバレーザ発振器、光ファイバレーザ増幅器 - Google Patents
光ファイバレーザモジュール、光ファイバレーザ発振器、光ファイバレーザ増幅器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】入力される励起光のレベルが高くても、レーザ特性や増幅器特性が低下することがない、信頼性の高い光ファイバレーザモジュールを提供すること。
【解決手段】第1、第2の開口部24a,24bを有する本体筐体20と、前記本体筐体20内に配設される円筒部材40と、中途部が前記円筒部材40の外周面に螺旋状に密着し、両端部が前記円筒部材40の外周面から離れて前記第1、第2の開口部24a,24bに向かって延出した、レーザ媒質が添加された光ファイバ60と、前記円筒部材40の周面から離れた前記光ファイバ60の各端部を支持する支持部材50a,50bと、前記第1、第2の開口部24a,24bに配設され、前記本体筐体20内を密閉する透光性部材30a,30bとを備え、前記支持部材50a,50bは、前記円柱部材40の外周面から離れた前記光ファイバ60の各端部に対して、略全長に亘り密着している。
【選択図】 図2
【解決手段】第1、第2の開口部24a,24bを有する本体筐体20と、前記本体筐体20内に配設される円筒部材40と、中途部が前記円筒部材40の外周面に螺旋状に密着し、両端部が前記円筒部材40の外周面から離れて前記第1、第2の開口部24a,24bに向かって延出した、レーザ媒質が添加された光ファイバ60と、前記円筒部材40の周面から離れた前記光ファイバ60の各端部を支持する支持部材50a,50bと、前記第1、第2の開口部24a,24bに配設され、前記本体筐体20内を密閉する透光性部材30a,30bとを備え、前記支持部材50a,50bは、前記円柱部材40の外周面から離れた前記光ファイバ60の各端部に対して、略全長に亘り密着している。
【選択図】 図2
Description
本発明は、レーザ媒体として光ファイバを用いた高出力用の光ファイバレーザモジュール、光ファイバレーザ発振器、光ファイバレーザ増幅器に関する。
レーザ媒体として光ファイバを用いたレーザ装置、いわゆる光ファイバレーザ装置が知られている。この光ファイバレーザ装置は、光ファイバのコアに添加された希土類イオン等のレーザ媒質に、半導体レーザからの励起光を入射させて、レーザ光の発振、あるいは増幅を行うものである。したがって、光ファイバの両側には、一般的な固体レーザと同じく、反射ミラーと出力ミラーが配置されており、各ミラーと光ファイバーの端面との間には、ミラーからの光を光ファイバ内に導くためのレンズが配置されている。
ところで、この光ファイバレーザ装置では、光ファイバの温度上昇により、レーザ特性の低下や、増幅器特性の低下(例えば、発振閾値の上昇、変換効率の低下等)が生じることがある。また、クラッドを保護するための被覆部材が熱的損傷を受けて劣化することがある。
このような事態を避けるために、金属製の円柱体に光ファイバを巻きつけて、当該円柱体から光ファイバの熱を排出させるタイプの光ファイバレーザ装置が開発されている。この光ファイバレーザ装置において、光ファイバの両端部は、円柱体から直線状に引き出されており、引き出された部分の先端部のみが支持部材により支持される構成となっている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2001−274489号公報
しかしながら、特許文献1のファイバレーザ装置において、円柱体から引き出された光ファイバの両端部は、その大部分が宙に浮いているため、十分な冷却がなされないという問題がある。
特に、レーザ加工機械等に使用される高出力用のファイバレーザ装置では、入力する励起光のレベルが非常に高いため、光ファイバの両端部における温度上昇が大きくなる。したがって、高出力用のファイバレーザ装置では、光ファイバの両端部を効率良く冷却することが大きな課題となっている。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、入力される励起光のレベルが高くても、レーザ特性や増幅器特性が低下することがない、信頼性の高い光ファイバレーザモジュール、光ファイバレーザ発振器、光ファイバレーザ増幅器を提供することにある。
前記課題を解決し、目的を達成するために、本発明の光ファイバレーザモジュール、光ファイバレーザ発振器、光ファイバレーザ増幅器は、順に次のように構成されている。
第1、第2の開口部を有する筐体と、前記筐体内に配設される円筒部材と、中途部が前記円筒部材の周面に螺旋状に密着し、各端部が前記円筒部材の周面から離れて前記第1、第2の開口部に向かって延出した、レーザ媒質が添加された光ファイバと、前記円筒部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部を支持する支持部材と、前記第1、第2の開口部に配設され、前記筐体内を密閉する透光性部材とを備え、前記支持部材は、前記円柱部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部に対して、略密着している。
または、レーザ光を発振させる光ファイバレーザ発振器において、第1、第2の開口部を有する筐体と、前記筐体内に配設される円筒部材と、中途部が前記円筒部材の周面に螺旋状に密着し、各端部が前記円筒部材の周面から離れて前記第1、第2の開口部に向かって延出した、レーザ媒質が添加された光ファイバと、前記円筒部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部を支持する支持部材と、前記第1、第2の開口部に配設され、前記筐体内を密閉する透光性部材と、前記レーザ媒質を励起させる励起光を発振する半導体レーザと、前記透光性部材を挟んで前記光ファイバの各端部に対向配置されレーザミラーとを備え、前記支持部材は、前記円柱部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部に対して、略密着している。
または、レーザ光を増幅させる光ファイバレーザ発振器において、第1、第2の開口部を有する筐体と、前記筐体に配設される円筒部材と、中途部が前記円筒部材の周面に螺旋状に密着し、各端部が前記円筒部材の周面から離れて前記第1、第2の開口部に向かって延出した、レーザ媒質が添加された光ファイバと、前記円筒部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部を支持する支持部材と、前記第1、第2の開口部に配設され、前記筐体内を密閉する透光性部材と、前記レーザ媒質を励起させる励起光を発振する半導体レーザとを備え、前記支持部材は、前記円柱部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部に対して、略密着している。
本発明によれば、入力される励起光のレベルが高くても、レーザ特性や増幅器特性が低下することがない。
以下、本発明の第1実施形態〜第3実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
先ず、図1〜図3を参照しながら第1実施形態について説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る光ファイバレーザモジュール10の横断面図、図2は同実施形態に係る光ファイバレーザモジュール10の縦断面図、図3は同実施形態に係る光ファイバ60の先端部を拡大して示す縦断面図である。
(第1実施形態)
先ず、図1〜図3を参照しながら第1実施形態について説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る光ファイバレーザモジュール10の横断面図、図2は同実施形態に係る光ファイバレーザモジュール10の縦断面図、図3は同実施形態に係る光ファイバ60の先端部を拡大して示す縦断面図である。
図1〜図3に示すように、この光ファイバレーザモジュール10は、本体筐体20、ガラス板30a,30b、円筒部材40、支持部材50a,50b、及び光ファイバ60を備えている。
本体筐体20は、下板21、上板22、後板23、前板24、左側板25a、及び右側板25bを備えている。上板22と前板24は、残りの下板21、後板23、左側板25a、及び右側板25bに対して取り外し可能な構成となっている。本体筐体20の素材としては、例えば銅やアルミ等の熱伝導率の高い金属が用いられる。
前板24には、2つの開口部24a,24bが形成されている(一方のみ図示)。これら開口部24a,24bは、左右方向に対して円筒部材40の直径と略同じ距離だけ離れ、かつ上下方向に対して円筒部材40の軸線方向への長さと略同じ距離だけ離れた位置に配置されている。
左右側板25a,25bは、前板24に近い方の端部に、それぞれ鍔部26a,26bを備えている。これら鍔部26a,26bは、互いに接近する方向に対して延設されており、前板24の開口部24a,24bと対向する位置には、それぞれ当該開口部24a,24bと略同じ形状の挿通穴27a,27bが形成されている。これら挿通穴27a,27bは、後板23に近い方に位置に、ザグリ部28a,28bを備えている。
ガラス板30a,30bは、鍔部26a,26bに形成されたザグリ部28a,28b内に収納され、鍔部26a,26bと前板24とにより挟持されている。鍔部26a,26bとガラス板30a,30bとの間には、Oリング等のシール材31a,31bが介装されている。これにより、本体筐体20の内部は密閉されている。なお、本体筐体20の内部は、乾燥した窒素または空気などの不活性ガス雰囲気となっている。また、ガラス板30a,30bの表面には、レーザ光や励起光の反射を低減させるための、いわゆる無反射コーティングが形成されている。
円筒部材40は、光ファイバ60を冷却するためのものであり、本体筐体20の下板21に対して、軸線が直角となるように固定されている。円筒部材40の直径は、100mm〜200mm程度である。円筒部材40の内部には、冷却用の気体を流すための通気穴41と、その冷却効果を高めるためのフィン42とが設けられている。
また、円筒部材40の外周面には、光ファイバ60との接触面積を大きくするための溝部43が形成されている。この溝部43は螺旋状をしており、その寸法は、幅が光ファイバ60の直径と略同じであり、深さが光ファイバ60の直径よりも僅かに大きい。円筒部材40及びフィン42の素材としては、本体筐体20と同じく、例えば銅やアルミ等の熱伝導率の高い金属が用いられる。
支持部材50a,50bは、それぞれ本体筐体20の下板21及び上板22の内面に、左右側板25a,25bと略平行に配設されている。支持部材50aと支持部材50bの間隔は、円筒部材40の直径と略一致している。支持部材50a,50bの一端部は、それぞれ円筒部材40の外周面に連結されている。また、支持部材50a,50bの他端部は、それぞれ本体筐体20の左右側板25a、25bの鍔部26a、26b近傍まで延設されている。支持部材50a,50bの素材としては、本体筐体20及び円筒部材40と同じく、例えば銅やアルミ等の熱伝導率の高い金属が用いられる。
支持部材50a,50bには、光ファイバ60との接触面積を大きくするための溝部51a,51bが形成されている。これら溝部51a,51bは直線状をしており、その寸法は、円筒部材40の外周面に形成された溝部43と略同じである。溝部51a,51bの一端は、それぞれ円筒部材40に形成された溝部43の端部と連結している。また、溝部51a,51bの他端は、それぞれ前板24に設けられたガラス板30a,30bに対向している。
光ファイバ60は、コア、クラッド、及び被覆部材から構成されている。コアは、レーザ光の光導波路として機能する部分であり、その内部には希土類イオン等のレーザ媒質が添加されている。クラッドは、コアより屈折率が低い素材からなり、光をコア内に閉じ込めるためのものである。高レベルの励起に適した光ファイバには、励起用のクラッドを設けた2重(ダブル)クラッドファイバが用いられる。なお、コア及びクラッドの素材としては、フッ化物ガラスが使用される。被覆部材は、クラッドの周囲に設けられ、クラッドを周囲環境から保護するためのものである。また、本実施形態で使用される光ファイバ60は、直径が1mm程度のものである。
光ファイバ60の中途部は、円筒部材40の外周面に形成された溝部43に嵌め込まれることで、当該円筒部材40の外周面に螺旋状に密着している。また、光ファイバ60の両端部は、円筒部材40から離れると同時に、それぞれ支持部材50a、50bに形成された溝部51a,51bに嵌め込まれている。これにより、光ファイバ60の各部分は、後述する両端から2mmの部分を除いて、円筒部材40と支持部材50a、50bとのいずれか一方と接触していることになる。円筒部材40から離れた光ファイバ60の端部の長さは、100mm〜200mm程度に設定されている。なお、円筒部材40及び支持部材50a,50bと光ファイバ60との間で熱伝導が行われ易いように、溝部43、及び溝部51a,51bに嵌め込まれた光ファイバ60上に金属板または金属箔を置くか、あるいは高い熱伝性を有するジェル等を塗っても良い。
支持部材50a,50bとガラス板30a,30bとの間には、小さなスペースが存在している。支持部材50a,50bの溝部51a,51bに嵌め込まれた光ファイバ60の端部は、この小さなスペースに僅かだけ、本実施形態では約2mmだけ突出しており、ガラス板30a,30bの内面に略直角に対向している。
また、この光ファイバレーザモジュール10は、ファン(図示しない)を備えている。このファンは、円筒部材40の通気穴41内に冷却用の気体を流通させ、円筒部材40を冷却するものである。円筒部材40が冷却されると、この円筒部材40に密着している光ファイバ60の中途部も冷却される。また、円筒部材40が冷却されると、本体筐体20を介して円筒部材40に連結された支持部材50a,50bも冷却されるため、支持部材50a,50bと密着している光ファイバ60の各端部も冷却されることになる。
(光ファイバレーザモジュール10の製造工程)
先ず、下板21に円筒部材40、後板23、及び左右側板25a、25bが固定される。次に、円筒部材40の溝部43に光ファイバ60が嵌め込まれる。この時点では、上板22と前板24は取り付けられていない。上板22が取り外されているのは、光ファイバ60の装着作業が行われ易くするためである。次に、光ファイバ60の両端部が支持部材50a,50bの溝部51a,51bに嵌め込まれる。そして最後に、下板21及び左右側板25a、25bに、上板22と前板24とが順に取り付けられ、本体筐体20が密閉される。これらの作業は、乾燥した窒素または空気などの不活性ガス雰囲気の中で行われる。これにより、完成した光ファイバレーザモジュール10の本体筐体20内は、乾燥した窒素または空気などの不活性ガス雰囲気となる。
先ず、下板21に円筒部材40、後板23、及び左右側板25a、25bが固定される。次に、円筒部材40の溝部43に光ファイバ60が嵌め込まれる。この時点では、上板22と前板24は取り付けられていない。上板22が取り外されているのは、光ファイバ60の装着作業が行われ易くするためである。次に、光ファイバ60の両端部が支持部材50a,50bの溝部51a,51bに嵌め込まれる。そして最後に、下板21及び左右側板25a、25bに、上板22と前板24とが順に取り付けられ、本体筐体20が密閉される。これらの作業は、乾燥した窒素または空気などの不活性ガス雰囲気の中で行われる。これにより、完成した光ファイバレーザモジュール10の本体筐体20内は、乾燥した窒素または空気などの不活性ガス雰囲気となる。
(本実施形態による作用)
本実施形態において、円筒部材40から離れた光ファイバ60の各端部が、その略全長に亘って支持部材50a,50bと密着している。そのため、高レベルの励起光が入力されても、光ファイバ60の両端部で発生した熱が支持部材50a,50bから効率良く排出される。したがって、光ファイバ60の両端部だけが過剰に加熱されることがない。
本実施形態において、円筒部材40から離れた光ファイバ60の各端部が、その略全長に亘って支持部材50a,50bと密着している。そのため、高レベルの励起光が入力されても、光ファイバ60の両端部で発生した熱が支持部材50a,50bから効率良く排出される。したがって、光ファイバ60の両端部だけが過剰に加熱されることがない。
したがって、レーザ発振閾値や変換効率が劣化することなく、高いレベルまで出力できる。さらに、光ファイバ60が過剰に加熱されることがないから、光ファイバ60自身や光ファイバ60の被覆部材の熱的損傷が抑制される。
なお、発明者の実験により、入力する励起光が50W〜100Wであっても、光ファイバ60の両端部の温度が50度程度に抑えられることが確認されている。
また、支持部材50a,50bには、光ファイバ60を嵌め込むための溝部51a,51bが形成されている。そのため、光ファイバ60と支持部材50a,50bの接触面積が増加し、光ファイバ60の両端部における熱が効率良く支持部材50a,50bに排出される。
さらに、支持部材50a,50bに形成される溝部51a,51bは、それぞれ前板24のガラス板30a,30bに向かって直線状に延びている。そのため、光ファイバ60の端部に入射する励起光やレーザ光の漏れ量が低減される。
なお、本実施形態において、支持部材50a,50bは、本体筐体20の下板21に別部材として固定されているが、これに限定されるものではなく、例えば下板21の一部で構成されていてもよい。その場合、溝部51a,51bは、下板21に直接形成されることになる。
(第2実施形態)
図4は本発明の第2実施形態に係る光ファイバレーザ発振器の概略図である。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の構成及び作用については、その説明を省略することにする。
図4は本発明の第2実施形態に係る光ファイバレーザ発振器の概略図である。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の構成及び作用については、その説明を省略することにする。
図4に示すように、本実施形態に係る光ファイバレーザ発振器は、第1実施形態に係る光ファイバレーザモジュール10、半導体レーザ101a,101b、コリメートレンズ102a、102b、ダイクロイックミラー103a,103b、集光レンズ104a,104b、全反射ミラー105、及び出力ミラー106を備えている。
半導体レーザ101a,101bは、コアに添加されたレーザ媒質を励起させる励起光aを発振するものである。なお、本実施形態では、励起光量を多くするために、2つの半導体レーザ101a,101bが使用されているが、出力するレーザ光のレベル次第で1つに減らしても良い。
コリメートレンズ102a,102bは、半導体レーザ101a,101からの励起光aをコリメートするものである。
ダイクロイックミラー103a,103bは、半導体レーザ101a,101bからの励起光aを反射して光ファイバ60の端部に導き、かつ全反射ミラー105a,105bや出力ミラー106a,106bで反射したレーザ光bを透過させるものである。
集光レンズ104a,104bは、ダイクロイックミラー103a,103bで反射した励起光aや、ダイクロイックミラー103a,103bで反射したレーザ光bを収束し、光ファイバ60の端部に入射させるものである。
全反射ミラー105は、光ファイバ60から出射したレーザ光bを全反射させるものである。出力ミラー106は、光ファイバ60から出射したレーザ光bを反射させるとともに、その一部を出力として透過させるものである。出力ミラー106の反射率は、光ファイバ60の増幅率が大きいため、数%〜30%程度で十分である。
なお、本実施形態では、集光レンズ104a,104bとガラス板30a,30bとが別部材となっているが、集光レンズ104a,104bでガラス板30a,30bを兼用しても良い。この場合、光ファイバ60の端面の位置が集光レンズ104a,104bの焦点距離になるように調整する必要がある。また、接着シールなどを使用すれば、この集光レンズ104a,104bでも本体筐体20の気密性が維持される。
このように、光ファイバレーザ発振器に対して、第1実施形態で述べた光ファイバレーザモジュール10を搭載すれば、光ファイバ60に高いレベルの励起光aを入力しても、光ファイバ60の両端部が極端に加熱されることが無くなる。その結果、レーザ加工等に使用される高出力レーザ発振器であっても、極めて良好なレーザ特性を得ることができる。さらに、被覆部材が熱的損傷を受けることもない。
(第3実施形態)
図5は同実施形態に係る光ファイバレーザ増幅器の概略図である。なお、以下の説明において、第2、第3実施形態と同様の構成及び作用については、その説明を省略することにする。
図5は同実施形態に係る光ファイバレーザ増幅器の概略図である。なお、以下の説明において、第2、第3実施形態と同様の構成及び作用については、その説明を省略することにする。
図5に示すように、本実施形態に係る光ファイバレーザ増幅器は、第2実施形態に係る光ファイバレーザ発振器から、全反射ミラー105と出力ミラー106を除いたものであり、入力されるレーザ光bを増幅させるためのものである。
このように、光ファイバレーザ増幅器に対して、第1実施形態で述べた光ファイバレーザモジュール10を搭載すれば、光ファイバ60に高いレベルの励起光aを入力しても、光ファイバ60の両端部だけが極端に加熱されることが無くなる。したがって、高い増幅率の増幅器であっても、安定した増幅特性が得られる。
本発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
すなわち、ファイバの用途や使用条件に合わせて、各部の配置、形状、及びサイズが変国されても良い。また、本実施形態では、光ファイバ60の素材として、フッ化物ファイバを使用しているが、これに限定されるものではなく、例えばシリカ系のファイバに対して適用することが可能である。さらに、2重クラッドファイバに限らず、単一クラッドファイバにも適用することができる。
20…本体筐体、24a,24b…開口部、30a,30b…ガラス板、40…円筒部材、43…溝部、50a,50b…支持部材、51a,51b…溝部、60…光ファイバ、101a,101b…半導体レーザ、105…全反射ミラー、106…出力ミラー。
Claims (6)
- 第1、第2の開口部を有する筐体と、
前記筐体内に配設される円筒部材と、
中途部が前記円筒部材の周面に螺旋状に密着し、各端部が前記円筒部材の周面から離れて前記第1、第2の開口部に向かって延出した、レーザ媒質が添加された光ファイバと、
前記円筒部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部を支持する支持部材と、
前記第1、第2の開口部に配設され、前記筐体内を密閉する透光性部材とを備え、
前記支持部材は、前記円柱部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部に対して、略密着していることを特徴とする光ファイバレーザモジュール。 - 前記支持部材には溝部が形成されており、前記光ファイバの端部は当該溝部に収納されていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバレーザモジュール。
- 前記光ファイバの端部は、前記溝部から前記透光性部材側に僅かに突出していることを特徴とする請求項2記載の光ファイバレーザモジュール。
- 前記支持部材は、前記筐体の一部から構成されていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバレーザモジュール。
- レーザ光を発振させる光ファイバレーザ発振器において、
第1、第2の開口部を有する筐体と、
前記筐体内に配設される円筒部材と、
中途部が前記円筒部材の周面に螺旋状に密着し、各端部が前記円筒部材の周面から離れて前記第1、第2の開口部に向かって延出した、レーザ媒質が添加された光ファイバと、
前記円筒部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部を支持する支持部材と、
前記第1、第2の開口部に配設され、前記筐体内を密閉する透光性部材と、
前記レーザ媒質を励起させる励起光を発振する半導体レーザと、
前記透光性部材を挟んで前記光ファイバの各端部に対向配置されレーザミラーとを備え、
前記支持部材は、前記円柱部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部に対して、略密着していることを特徴とする光ファイバレーザ発振器。 - レーザ光を増幅させる光ファイバレーザ発振器において、
第1、第2の開口部を有する筐体と、
前記筐体に配設される円筒部材と、
中途部が前記円筒部材の周面に螺旋状に密着し、各端部が前記円筒部材の周面から離れて前記第1、第2の開口部に向かって延出した、レーザ媒質が添加された光ファイバと、
前記円筒部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部を支持する支持部材と、
前記第1、第2の開口部に配設され、前記筐体内を密閉する透光性部材と、
前記レーザ媒質を励起させる励起光を発振する半導体レーザとを備え、
前記支持部材は、前記円柱部材の周面から離れた前記光ファイバの各端部に対して、略密着していることを特徴とする光ファイバレーザ増幅器。
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JP2005265318A Pending JP2007081029A (ja) | 2005-09-13 | 2005-09-13 | 光ファイバレーザモジュール、光ファイバレーザ発振器、光ファイバレーザ増幅器 |
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JP (1) | JP2007081029A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009212184A (ja) * | 2008-03-03 | 2009-09-17 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | ファイバレーザ装置 |
JP2010182726A (ja) * | 2009-02-03 | 2010-08-19 | Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd | 光ファイバ冷却装置 |
JP2012023274A (ja) * | 2010-07-16 | 2012-02-02 | Miyachi Technos Corp | アクティブファイバ冷却装置およびそれを備えたファイバレーザ発振器 |
JP2012024778A (ja) * | 2010-07-20 | 2012-02-09 | Amada Co Ltd | ファイバレーザ発振器及びファイバレーザ加工機 |
WO2016013468A1 (ja) * | 2014-07-25 | 2016-01-28 | 三星ダイヤモンド工業株式会社 | 光ファイバ冷却装置及びレーザ発振器 |
-
2005
- 2005-09-13 JP JP2005265318A patent/JP2007081029A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009212184A (ja) * | 2008-03-03 | 2009-09-17 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | ファイバレーザ装置 |
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WO2016013468A1 (ja) * | 2014-07-25 | 2016-01-28 | 三星ダイヤモンド工業株式会社 | 光ファイバ冷却装置及びレーザ発振器 |
JPWO2016013468A1 (ja) * | 2014-07-25 | 2017-06-01 | 三星ダイヤモンド工業株式会社 | 光ファイバ冷却装置及びレーザ発振器 |
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