JP2007076479A - 車両用乗員保護装置 - Google Patents
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【解決手段】 車両用乗員保護装置30は、エアバッグ袋体31にインフレータ32を連通した状態で折り畳み、折り畳んだエアバッグ袋体31を車体11のルーフ側縁13に沿わせて取り付けるとともに、インフレータ32をリヤピラー17に取り付け、インフレータ32からエアバッグ袋体31内にガスを供給してエアバッグ袋体31を膨張展開するものである。この車両用乗員保護装置30は、エアバッグ袋体31を膨張展開した状態に保持するための後支持部49をエアバッグ袋体31の後下部48に備え、後支持部49とほぼ同じ高さにインフレータ32を配置し、インフレータ32に後支持部49を取り付けたものである。
【選択図】 図4
Description
前支持部は、エアバッグ袋体の前下端部に後端が取り付けられ、フロントピラーに前端が取り付けられている。後支持部は、エアバッグ袋体の後下端部に前端が取り付けられ、クォータピラー(リヤピラー)に後端が取り付けられている。
これにより、膨出展開状態のエアバッグ袋体を前後の支持部で車体前後方向に引張り、乗員の保護性能を高める。
このように、インフレータを車体に取り付ける取付作業や、後支持部を車体に取り付ける取付作業をそれぞれ個別におこなうので、車両用乗員保護装置を車体に取り付ける作業に時間がかかる。
これにより、支持部を車体に個別に取り付ける必要がなく、支持部を車体に個別に取り付ける手間を省くことができる。
したがって、車両用乗員保護装置を車体に取り付ける作業時間を短くでき、生産性を高めることができるという利点がある。
これにより、インフレータを締結部材で車体に取り付ける際に、この締結部材で支持部を同時に取り付けることができる。
すなわち、インフレータと支持部とを締結部材で車体に共締めすることができる。
したがって、車両用乗員保護装置を車体に取り付ける作業時間をさらに短くでき、生産性をより一層高めることができるという利点がある。
図1は本発明に係る車両用乗員保護装置(第1実施の形態)を折り畳んだ状態を示す側面図である。
車両10は、車体11の一部を構成するルーフ12の側縁(ルーフ側縁)13に沿わせて車両用乗員保護装置30を備える。
車両用乗員保護装置30は、通常エアバッグ袋体31が折り畳まれた状態で設けられ、必要に応じてエアバッグ袋体31が膨張展開して乗員を保護するものである。
ルーフサイドレール18は、ルーフ12のルーフ側縁13に沿って設けられている。このルーフサイドレール18に車両用乗員保護装置30が設けられている。
フロントサイドドア21の上半分にはフロントサイドドア窓ガラス23が設けられている。フロントサイドドア21の車室内側にはドライバーシート24が隣接している。
リヤサイドドア22の上半分にはリヤサイドドア窓ガラス25が設けられている。リヤサイドドア22の車室内側にはリヤシート26が隣接している。
この車両用乗員保護装置30は、インフレータ32からエアバッグ袋体31内にガスを供給することにより、フロントサイドドア窓ガラス23、リヤサイドドア窓ガラス25およびクォータ窓ガラス28に沿わせてエアバッグ袋体31を膨張展開するサイドカーテンエアバッグである。
取付ブラケット36は、4本のボルト38…でリヤピラー17に取り付けられている。
筒状カバー39を複数のストラップ41…で束ねる。
筒状カバー39およびストラップ41…は、エアバッグ袋体31が膨張展開する際に、エアバッグ袋体31の膨張展開力で破断するように、例えば、破断させる部位にミシン目(図示せず)が形成されている。
突出させた取付片42…を取付具43…(図4に1個のみ図示する)に挟み込み、取付片42…を取付具43…とともにルーフサイドレール18にボルト44…で取り付ける。
エアバッグ袋体31は、フロントサイドドア窓ガラス23、リヤサイドドア窓ガラス25およびクォータ窓ガラス28に沿ってカーテン状に膨張展開するもので、フロントサイドドア窓ガラス23に臨む部位に前袋体31aを備え、リヤサイドドア窓ガラス25の後部位およびクォータ窓ガラス28に臨む部位に後袋体31bを備え、前袋体31aおよび後袋体31bを連通部位31cで連通し、前袋体31aの前方に前下部46を備え、後袋体31bの後方に後下部(エアバッグ袋体の下部)48を備える。
インフレータ本体34から噴射したガスを、ガス導入管35の導通孔から前後の袋体31a,31bおよび連通部位31cに供給することで、エアバッグ袋体31をカーテン状に膨張展開する。
前連結部材52とフロントピラー15との間に、筒状のカラー(図示せず)を介在させ、カラーにボルト53が挿通されている。よって、前連結部材52がフロントピラー15に回動自在に取り付けられる。
後支持部49とほぼ同じ高さにインフレータ32が配置され、このインフレータ32に後支持部49が取り付けられている。
後支持部49を取付ブラケット36に取り付ける(共締めする)ことで、後支持部49をリヤピラー17に個別に取り付ける必要がない。
これにより、後支持部49をリヤピラー17に個別に取り付ける手間を省くことができる。
よって、エアバッグ袋体31を膨張展開した際に、エアバッグ袋体31の前後の下部46,48が、それぞれ前後に引張った状態に保たれる。
これにより、膨張展開したエアバッグ袋体31を良好に張設した状態にエアバッグ袋体を保持することができる。
取付ブラケット36は、インフレータ本体34を収納する湾曲凹部36aを中央に形成し、湾曲凹部36aの前端部から車体前方に向けて前取付片36bを延ばし、湾曲凹部36aの後端部から車体後方に向けて後取付片36cを延ばしたものである。
なお、湾曲凹部36aは、取付ブラケット36の中央部をリヤピラー17から車室内に突出させることにより形成される凹部である。
この取付ブラケット36でインフレータ本体34を支える必要があり、取付ブラケット36は剛性の高い部材である。
4個の取付孔57…は、取付ブラケット36をリヤピラー17の取付位置に配置した状態において、前上取付孔36d、前下取付孔36e、後上取付孔36fおよび後下取付孔36gに対してそれぞれ同軸上に配置されている。
後下取付孔36gと同様に、前後の上取付孔36d,36fと取付孔57,57にそれぞれボルト38,38が差し込まれ、差し込まれたボルト38,38がそれぞれ溶接ナット58,58にねじ結合されている。
カラー59、前下取付孔36e、取付孔57にボルト(締結部材)38が挿通され、挿通されたボルト38が溶接ナット58にねじ結合されている。
よって、前取付片36bをボルト(締結部材)38でリヤピラー17に取り付ける際に、このボルト38で後支持部49が同時に取り付けられる。
後支持部49と前取付片36bとの間にカラー59を介在することで、後支持部49はボルト(締結部材)38を軸にしてスイング移動可能である。
傾斜部49bは、リヤピラー17から離れる方向に延び、先端部に開口部49dが形成されている。
この後支持部49は、例えば、金属プレートや、樹脂で形成される。
これにより、エアバッグ袋体31の後端部48aが後支持部49の傾斜部49bに連結される。
取付ブラケット36が4本のボルト38…でリヤピラー17の取付位置に取り付けられる。インフレータ本体34は、湾曲凹部36aおよびリヤピラー17で保持される。
加えて、取付ブラケット36が4本のボルト38…でリヤピラー17に取り付けられるとともに、4本のボルト38…のうち、1本のボルト(締結部材)38が後支持部49を取付ブラケット36に取り付ける部材として兼用されている。
傾斜部49bを備えることで、後支持部49がボルト(締結部材)38を軸にしてスイング移動した際に、後支持部49が取付ブラケット36の湾曲凹部36aに干渉することを防ぐ。
よって、折り畳んだエアバッグ袋体31の後下部48を、取付ブラケット36の湾曲凹部36aに重ね合わせるように(寄せるように)配置することが可能になる。
これにより、エアバッグ袋体31をよりコンパクトに折り畳むことができ、取扱性の向上を図ることができる。
よって、エアバッグ袋体31を膨張展開した際に、エアバッグ袋体31の後下部48を車体後方に向けて好適に引張ることが可能になる。
これにより、膨張展開したエアバッグ袋体31を良好に張設した状態に保つことができる。
(a)において、車両用乗員保護装置150をリヤピラー(車体)151に取り付ける際に、インフレータ152の取付ブラケット153に備えた4本の取付孔154…にボルト155…をそれぞれ差し込む。
差し込んだボルト155…で、取付ブラケット153をリヤピラー151に取り付ける。
後支持部156には、エアバッグ袋体157の後下部157aが連結されている。よって、後下部157aは、後支持部156を介してリヤピラー151に連結される。
このため、車両用乗員保護装置150をリヤピラー151に取り付ける作業に時間がかかる。
この際に、前下取付孔36eに差し込むボルト(締結部材)38で後支持部49を同時に取り付ける(共締めする)。
これにより、後支持部49をリヤピラー17に個別に取り付ける手間を省くことができる。
これにより、前上取付孔36dのボルト38を着脱する際に、エアバッグ袋体31の後下部48が邪魔になることはない。
図6(a),(b)は本発明に係る車両用乗員保護装置(第2実施の形態)の後支持部を示す側面図であり、(a)はエアバッグ袋体を膨出展開した状態を示し、(b)はエアバッグ袋体を折り畳んだ状態を示す。
第2実施の形態の車両用乗員保護装置70は、エアバッグ袋体31の後下部48に後支持部(支持部)71を備え、後支持部71をインフレータ32に取り付けたもので、その他の構成は第1実施の形態の車両用乗員保護装置30と同じである。
この係止孔72に後支持部71が係止されている。
後支持部71は、可撓性の帯状部材であり、帯状体71aの前端部71bがエアバッグ袋体31の後端部48aに縫い合わされ、帯状体71aの後端部71cが拡張された状態に形成されている。
後端部71cは、帯状体71aに対して略直交する方向に拡張形成され、前取付片36bの裏面側で、かつ係止孔72に臨む位置に配置されている。
後端部71cから帯状体71aが係止孔72を経て前取付片36bの表面側に延びている。後端部71cの幅W1は、係止孔72の幅W2より大きく形成されている。
これにより、後端部71cが係止孔72から抜け出すことが防止され、後端部71c(すなわち、後支持部71)が前取付片36bに連結される。
この凹部74に後端部71cを収納することで、取付ブラケット36を4本のボルト38…でリヤピラー17に取り付けた際に、前取付片36bをリヤピラー17に接触させる。
これにより、前取付片36bに後支持部71を強固に連結することが可能である。
これにより、エアバッグ袋体31をよりコンパクトに折り畳むことができ、取扱性の向上を図ることができる。
よって、エアバッグ袋体31を膨張展開した際に、エアバッグ袋体31の後下部48を車体後方に向けて好適に引張ることが可能になる。
これにより、膨張展開したエアバッグ袋体31を良好に張設した状態に保つことができる。
(a)において、車両用乗員保護装置70を車体11(図1参照)に取り付ける際に、後支持部71の後端部71cを前取付片36bの裏面側に配置する。
この状態で、帯状体71aをスリット73に矢印Aの如く差し込み、差し込んだ帯状体71aをスリット73から係止孔72に矢印Bの如く差し込む。
ここで、帯状体71aは可撓性の部材であり、スリット73および係止孔72に合わせて帯状体71aを折り曲げながら係止孔72に差し込むことが可能である。
後支持部71を前取付片36bに連結することで、例えば、車両用乗員保護装置70を後行程に搬送する際に、後支持部71がふらつくことを防止して、取扱性の向上を図ることができる。
これにより、後支持部71をリヤピラー17に個別に取り付ける手間を省くことができる。
これにより、前上取付孔36dのボルト38を着脱する際に、エアバッグ袋体31の後下部48が邪魔になることはない。
さらに、ボルトなどの結合部材や、結合部材を結合する工具を必要としないため、取付時間を短縮できる。
図9は本発明に係る車両用乗員保護装置(第3実施の形態)の後支持部を示す側面図である。
第3実施の形態の車両用乗員保護装置80は、第2実施の形態の前取付片36bからスリット73を除去して係止孔72のみを備えたもので、その他の構成は第2実施の形態の車両用乗員保護装置70と同じである。
前取付片36bからスリット73を除去することで、前取付片36b(すなわち、取付ブラケット36)の剛性を第2実施の形態と比較して一層高めることが可能である。
これにより、前取付片36bに後支持部71を一層強固に連結することが可能である。
(a)において、車両用乗員保護装置80を車体11(図1参照)に取り付ける際に、後支持部71の後端部71cを縦向きに向ける。
この状態で後端部71cを前取付片36bの表面側から係止孔72に矢印Cの如く差し込む。
前取付片36bの裏面側に後端部71cが配置された状態で、係止孔72に帯状体71aが配置される。よって、前取付片36bに後支持部71が連結される。
後支持部71を前取付片36bに連結することで、例えば、車両用乗員保護装置80を後行程に搬送する際に、後支持部71がふらつくことを防止して、取扱性の向上を図ることができる。
これにより、後支持部71をリヤピラー17に個別に取り付ける手間を省くことができる。
これにより、前上取付孔36dのボルト38を着脱する際に、エアバッグ袋体31の後下部48が邪魔になることはない。
さらに、ボルトなどの結合部材や、結合部材を結合する工具を必要としないため、取付時間を短縮できる。
図11(a),(b)は本発明に係る車両用乗員保護装置(第4実施の形態)の後支持部を示す側面図であり、(a)はエアバッグ袋体を膨出展開した状態を示し、(b)はエアバッグ袋体を折り畳んだ状態を示す。図12は図11(a)の12−12線断面図である。
第4実施の形態の車両用乗員保護装置90は、エアバッグ袋体31の後下部48に後支持部(支持部)91を備え、後支持部91をインフレータ32に取り付けたもので、その他の構成は第1実施の形態の車両用乗員保護装置30と同じである。
具体的には、後支持部91は、ストラップ92が取付ブラケット36に巻き付けられ、一端部92aを取付ブラケット36の表面側から車体前方に延ばし、他端部92bを取付ブラケット36の裏面側から車体前方に延ばし、一端部92aと他端部92bとの間に後下部48の後端部48aを挟み込み、一端部92aおよび他端部92bを後端部48aに縫い合わせたものである。
ループ状のストラップ92を取付ブラケット36の略中央まで嵌め込んだ状態で、取付ブラケット36がリヤピラー17にボルト止めされている。
ストラップ92のうち、取付ブラケット36の前後の取付片36b,36cに臨む部位92c,92c(図12参照)が、取付片36b,36cとリヤピラー17とで挟持されている。
これにより、ストラップ92(後支持部91)が取付ブラケット36から抜け出さないように確実に取り付けられている。
加えて、取付ブラケット36はインフレータ本体34を支える必要があり、剛性の高い部材である。取付ブラケット36に後支持部91を強固に連結することが可能である。
これにより、エアバッグ袋体31をよりコンパクトに折り畳むことができ、取扱性の向上を図ることができる。
よって、エアバッグ袋体31を膨張展開した際に、エアバッグ袋体31の後下部48を車体後方に向けて好適に引張ることが可能になる。
これにより、膨張展開したエアバッグ袋体31を良好に張設した状態に保つことができる。
(a)において、車両用乗員保護装置90を車体11(図1参照)に取り付ける際に、ループ状の後支持部91を取付ブラケット36に矢印Dの如く嵌め込む。
これにより、例えば、車両用乗員保護装置90を後行程に搬送する際に、後支持部91がふらつくことを防止して、取扱性の向上を図ることができる。
後支持部91を取付ブラケット36の湾曲凹部36a側に曲げて、エアバッグ袋体31の後下部48を湾曲凹部36aに重ね合わせるように(寄せるように)配置する。
これにより、エアバッグ袋体31の後下部48を前上取付孔36dからずらした状態に配置する。
取付ブラケット36に備えた4個の取付孔(前上取付孔36d、前下取付孔36e、後上取付孔36fおよび後下取付孔36g)にボルト38…をそれぞれ差し込み、取付ブラケット36をリヤピラー17にボルト止めする。
このように、ループ状の後支持部91を取付ブラケット36に嵌め込むだけで、取付ブラケット36に取り付ける構成とすることで、後支持部91をリヤピラー17に個別に取り付ける手間を省くことができる。
さらに、ボルトなどの結合部材や、結合部材を結合する工具を必要としないため、取付時間を短縮できる。
その他の剛性の高い部材としては、例えば、エアバッグモジュールケースの一部や、ガス導入管35などのインフレータ本体34周縁が該当する。
なお、インフレータ32は、前述したように、ガスを供給するインフレータ本体34にのみ限定されるものではなく、例えば、取付ブラケット36や、インフレータ本体34から延びたガス導入管35を含む。
Claims (2)
- エアバッグ袋体にインフレータを連通した状態で折り畳み、折り畳んだエアバッグ袋体を車体のルーフ側縁に沿わせて取り付けるとともに、インフレータを車体に取り付け、インフレータからエアバッグ袋体内にガスを供給してエアバッグ袋体を膨張展開する車両用乗員保護装置において、
前記エアバッグ袋体を膨張展開した状態に保持するための支持部をエアバッグ袋体の下部に備え、
この支持部とほぼ同じ高さに前記インフレータを配置し、
このインフレータに支持部を取り付けたことを特徴とする車両用乗員保護装置。 - 前記インフレータを前記車体に取り付けるとともに、このインフレータに前記支持部を取り付ける締結部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用乗員保護装置。
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