JP2007075851A - レベラーフィーダのリリース制御装置 - Google Patents

レベラーフィーダのリリース制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 工作機械のレベラーフィーダのリリース制御装置において、レベラーフィーダの構造を変えることなくリリース追従回数を上げる。
【解決手段】 材料(17)を工作機械に送るフィードロールと、材料の巻き癖を取るワークロールとを備えたレベラーフィーダのリリース制御装置において、材料を工作機械に送っている間に工作機械が回転する送り角度(ψs)を上死点(φ0)の前後両側に対称に振り分け、材料と工作機械の一部との干渉がなくなる角(φ4)より大きな送り開始角(φ5)を決定し、ワークロールは、材料の送り完了時(φ6)からプレス加工開始時(φ’2)までにリリース開を行い、プレス加工を完了した時(φ3)から送り開始角に達する時までにリリース閉を行う。送り開始角は、ロータリーカムが前記干渉がなくなる角を検出した後に、材料の送り長さ、送り速度、加速時間及び減速時間から算出される送り時間、工作機械の回転速度及び前記干渉がなくなる角とから決定される遅延時間の経過によって検出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、プレス機等の工作機械に備えられるレベラーフィーダに関し、さらに詳細には、工作機械の速度を速くしたときに、レベラーフィーダのリリース追従性を向上させるレベラーフィーダのリリース制御装置に関する。
プレス機に備えられるレベラーフィーダとしては、下記特許文献1に開示されたようなものが知られている。このレベラーフィーダを図4〜図6に示す。
このレベラーフィーダは、図4に示したように、下フィードロール14と上フィードロール15と下ワークロール(下矯正ロール)13と上ワークロール(上矯正ロール)5を備える。上下一対のフィードロール14、15とワークロール5、13を図示しないモータで駆動することによって、材料17は、上下一対のワークロール5、13間を通るときに図示しないアンコイラに巻かれていたこととによる巻き癖を取り除かれ、上下一対のフィードロール14、15を通って図示しないプレス機に送られる。
下フィードロール14は位置を固定されているが、上フィードロール15はエアシリンダ16に連結されていて上下動できるようになっていて、一対のフィードロール14、15は、リリース閉(口閉じ又はクランプ)とリリース開(口開け)を交互に行うことができる。下ワークロール13も位置を固定されているが、上ワークロール5は支点軸7回りに揺動できる軸受フレーム6に位置を固定されている。そして、軸受フレーム6の自由端は、支点軸11を有するレバー10の一端に軸支されており、レバー10の他端はエアシリンダ9に連結されていて、上ワークロール5も上下動できるようになっている。これで、一対のワークロール5、13も、リリース閉とリリース開を交互に行うことができる。
レベラーフィーダは、図5及び図6に示したように、プレス機とともに回転するロータリーカム20の回転角に応じて、CPU24によりフィードロール用及びワークロール用の各エアシリンダ16、9及びフィードロールとワークロールの送りモータ(図示省略)を駆動する送りモータ用サーボアンプ26を制御する。なお、ロータリーカム20の回転角は、プレス機の上死点φ0を0°、下死点φπを180°として、時計回り方向に測るものとする。
ところで、ロータリーカム20の回転角がφ4(240°)からφ1(120°)までの送り角度ψsの範囲では、プレス機の金型が上がっている。ロータリーカム20の回転角がφ1からφ4までの間の角ψrは、プレス機の金型と材料17とが干渉するため、材料17をプレス機に送ることができない。
ロータリーカム20の回転角がφ2(150°)からφ3(210°)までの間は、金型に設けられた材料固定用のパイロットピンが材料17に刺さることによって材料の位置決めがされる。このときは、フィードロール14、15及びワークロール5、13はリリース開とされる。
さて、プレス機が回転して、レベラーフィーダが材料17の送りを完了して、ロータリーカム20の回転角がφ2(150°)になると、金型に設けられたパイロットピンが材料17に刺さり始める。この時、ロータリーカム20は、リリース開指令信号bを出力する。CPU24は、リリース開指令信号bを検出すると、リリース開指令信号bをフィードロール用及びワークロール用の各エアシリンダ16、9に転送して、フィードロール14、15及びワークロール5、13のリリース開への動作を開始させる。
ロータリーカム20の回転角が下死点(180°)の手前のφ’2になると、金型が材料17のプレスを開始する。このときまでに、フィードロール14、15及びワークロール5、13は、リリース開の動作を完了していなければならない。
ロータリーカム20の回転角が下死点φπ(180°)を通過してφ’πになると、材料17のプレスが完了する。この時、ロータリーカム20は、リリース閉指令信号cを出力する。CPU24は、リリース閉指令信号cを検出すると、リリース閉指令信号cをフィードロール用及びワークロール用の各エアシリンダ16、9に転送して、フィードロール14、15及びワークロール5、13のリリース閉への動作を開始させる。
なお、ロータリーカム20からリリース開指令信号b及びリリース閉指令信号cをCPU24を介さずに直接エアシリンダ16、9へ送ることも可能である。
ロータリーカム20の回転角がφ3(210°)になると、金型に設けられたパイロットピンが材料17から抜ける。パイロットピンが材料17から抜けた後は、フィードロール14、15及びワークロール5、13で材料17をクランプしていなければ、材料の位置を保持できないため、この時までに、フィードロール14、15及びワークロール5、13はリリース閉の動作を完了していなければならない。
ロータリーカム20の回転角がφ4(240°)になると、プレス機の金型と材料17との干渉が無くなるので、ロータリーカム20は送り開始許可信号dを出力する。CPU24は、この送り開始許可信号dを検出すると直ちにフィードロール及びワークロールの送りモータ用サーボアンプ26にモータ回転指令信号fを出力して、材料17の送りを開始させる。予め定められた送り長さ、送り速度、加減速時間に従って材料17の送りは完了する。
ロータリーカムの回転角がφ1(120°)になると、プレス機の金型と材料17との干渉が発生することを知らせるプレス干渉信号aが出力される。CPU24は、プレス干渉信号aを受け取った時までに、プレス機への材料17の送りが完了していないことを検出した場合は、材料17の送りを急停止させて、プレス機に異常信号を送って、警報を発生させる。
プレス機に異常がなく、ロータリーカムの回転角がφ2(150°)になると、金型に設けられたパイロットピンが材料17に刺さり始め、ロータリーカム20はリリース開指令信号bを出し、フィードロール14、15及びワークロール5、13はリリース開の動作を開始する。以下、レベラーフィーダは前述のリリース開閉と材料17の送り動作を繰り返す。なお、以上に説明した角度φ1〜φ4の値は、一例を示しただけであり、ここに示した値と異なる値が選択されることもある。
その他、ロータリーカムの回転角が上死点φ0(0°)付近になると、ロータリーカム20から上死点信号eが出される。この上死点信号eによって、プレス定位置の確認を行い、各種のインターロック等に使用される。
こうして、レベラーフィーダは前述したように、上フィードロール15と上ワークロール5が上下動して、フィードロール14、15とワークロール5、13のリリース開とリリース閉とが交互に行われ、リリース閉の間に材料17がプレス機に送られ、リリース開の間に材料17がプレスされるのである。
特開2004−82205号
一般的に、特許文献1に開示されたようなレベラーフィーダにおいては、送り角度ψsを金型と材料17との干渉範囲外になるべく広く確保してからプレス機の回転数を上げていって、送り角度ψsを目いっぱい使って送り作動をさせることが望ましい。しかし、実際のレベラーフィーダの場合、送り角度ψsを目いっぱい使うところまでプレス機の回転数を上げることができないことが多い。
プレス機の回転数を上げることができない理由として、一つは金型、プレス機及び設備全体の性能により最大回転数の制約を受けるということが挙げられる。しかし、この理由は希であり、プレス機の回転数を上げることができない一番の理由としては、レベラーフィーダのリリース追従回数がネックになっていることが多い。また、リリース追従回数がネックになって、前述した諸条件により制約を受けた回転数までも上げることができないことが多い。このため、プレス機の回転数を上げるには、レベラーフィーダのリリース追従回数を挙げる必要がある。特に、上ワークロール5は重量が重いため、上ワークロール5は上フィードロール15に比べて応答性が悪く、上ワークロール5の応答性がリリース追従回数を上げるための障害になっている。
ところで、レベラーフィーダのリリースにおいては、金型に設けられたパイロットピンが材料17に刺さり始めた時点(ロータリーカムの回転角φ2)で、フィードロール14、15及びワークロール5、13のリリース開を開始し、プレス加工開始時(ロータリーカムの回転角φ’2)にはフィードロール14、15及びワークロール5、13は完全にリリース開を完了し、プレス加工終了時(ロータリーカムの回転角φ’π)ではフィードロール14、15及びワークロール5、13はリリース閉を開始し、パイロットピンが材料17から抜けた時点(ロータリーカムの回転角φ3)までに、フィードロール14、15及びワークロール5、13がリリース閉を完了するようにされる。したがって、リリース開閉に使える時間は、パイロットピンが材料17に刺さり始めた時点φ2から、パイロットピンが材料17から抜ける時点φ3までに限られている。
そこで、従来はリリース追従回数を上げるため、レベラーフィーダのリリース作動速度自体を早くする工夫がされてきたが、そのようなことでは現状の機械構造と作動原理から限界がある。特に、上ワークロール5は重量が重いため、上ワークロール5を上下移動させる時間をかなり必要とすることがリリース追従回数に限界を与えるという問題があった。具体的に言えば、上ワークロール5を上下移動させるために使用できるロータリーカム20の回転角度は、最大でもφ2(150°)からφ3(210°)までの60°程度であり、リリース追従回数は、リリースに使えるロータリーカム20の回転角度が前記60°程度と決まってしまうことによって制限されていた。また、レベラーフィーダのリリース速度自体を高速化するには、その構造の変更が必要となるため、コストアップになるという問題もある。しかも、その構造の変更をしても前述したように、リリース作動速度には限界がある。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、工作機械のレベラーフィーダのリリース制御装置において、レベラーフィーダの構造を変えることなくリリース追従回数を上げることを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、材料を挟持して工作機械に送る一対のフィードロールと、前記材料を挟持して巻き癖を取る一対のワークロールとを備えたレベラーフィーダのリリース制御装置において、前記フィードロールは、前記材料の位置を固定するパイロットピンが前記材料に刺さり始めた後にリリース開を開始し、前記材料のプレス加工開始時までリリース開を完了し、前記工作機械が下死点を通過してプレス加工が完了した後にリリース閉を開始し、前記パイロットピンが前記材料から抜ける時までにリリース閉を完了し、前記ワークロールは、前記材料の送りが完了した後にリリース開を開始し、前記材料のプレス加工開始時までにリリース開を完了し、前記工作機械が下死点を通過してプレス加工が完了した後にリリース閉を開始し、前記材料の送り開始時までにリリース閉を完了することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、材料を挟持して工作機械に送る一対のフィードロールと、前記材料を挟持して巻き癖を取る一対のワークロールとを備えたレベラーフィーダのリリース制御装置において、前記材料を前記工作機械に送っている間に前記工作機械が回転する送り角度を上死点の前後両側に対称に振り分け、前記材料と前記工作機械の一部との干渉がなくなる角より大きな送り開始角を決定し、前記ワークロールは、前記材料の送り完了時からプレス加工開始時までにリリース開を行い、前記工作機械が下死点を通過してプレス加工を完了した時から前記送り開始角に達する時までにリリース閉を行うことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記送り開始角は、回転角検出器が前記材料と前記工作機械の一部との干渉がなくなる角を検出して送り開始許可信号を出力した後に、前記材料の送り長さ、送り速度、加速時間及び減速時間から算出される送り時間、前記工作機械の回転速度及び前記干渉がなくなる角とから決定される遅延時間の経過によって検出することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、応答性の悪いワークロールついて、材料の送り完了した時にリリース開を開始し、前記材料の送り開始時までにリリース閉を完了するようにしたから、従来のパイロットピンが材料に刺さり始めた時にリリース開を開始し、前記パイロットピンが前記材料から抜ける時までにリリース閉を完了していた場合に比べて、リリース中の工作機械の回転角度を大きくして、ワークロールのリリースに使える時間を多く確保できる。これにより、レベラーフィーダは、機械的な構造を変えることなく、ソフトウェア及び電気配線の改良だけで、ほとんどコストをかけることなく、リリース追従回数を上げることができる。
請求項2に係る発明は、材料を工作機械に送っている間に前記工作機械が回転する送り角度を上死点の前後両側に対称に振り分け、前記材料と前記工作機械の一部との干渉がなくなる角より大きな送り開始角を決定したから、送り角度を極力小さくして、リリース開とリリース閉に使える角度を平等に割り振るとともに極力大きな角度を取ることができる。そして、応答性の悪いワークロールは、材料の送り完了時からプレス加工開始時までにリリース開を行い、プレス加工を完了した時から送り開始角に達する時までにリリース閉を行うから、従来のパイロットピンが材料に刺さり始めた時にリリース開を開始し、前記パイロットピンが前記材料から抜ける時までにリリース閉を完了していた場合に比べて、リリース中の工作機械の回転角度を大きくして、ワークロールのリリースに使える時間を多く確保できる。これにより、レベラーフィーダは、機械的な構造を変えることなく、ソフトウェア及び電気配線の改良だけで、ほとんどコストをかけることなく、リリース追従回数を上げることができる。
請求項3に係る発明は、さらに、送り開始角は、回転角検出器が材料と工作機械の一部との干渉がなくなる角を検出して送り開始許可信号を出力した後に、前記材料の送り長さ、送り速度、加速時間及び減速時間から算出される送り時間、前記工作機械の回転速度及び前記干渉がなくなる角とから決定される遅延時間の経過によって検出したから、レベラーフィーダは、回転角検出器として従来用いられていたロータリーカムの設定及び構造を変更することなく利用して、ソフトウェアの改良だけで、ほとんどコストをかけることなく、しかもロータリーカムの設定の手間を必要とせずに、請求項2に係る発明と同じ効果を得ながら、リリース追従回数を上げることができる。
以下、図面に基づいて、本発明の一実施例について説明する。図1は、このレベラーフィーダのリリース制御装置のブロック図である。図2は、前記リリース制御装置の動作を説明する図である。図3は、材料17のプレス機(工作機械)への送りに使用される送り時間の算出方法を説明する図である。
このレベラーフィーダの構造は、図4に示した従来のものと同じである。したがって、このレベラーフィーダの構造については説明を省略する。
このレベラーフィーダも、図1及び図2に示したように、ロータリーカム20の回転角がφ1(120°)になるとプレス干渉信号aが出力される点、ロータリーカム20の回転角がφ2(150°)になるとフィードロール14、15をリリース開とするリリース開指令信号bが出力される点、ロータリーカム20の回転角が下死点φπ(180°)を過ぎてφ’πになるとフィードロール14、15及びワークロール5、13をリリース閉とするリリース閉指令信号cが出力される点、ロータリーカム20の回転角φ4(240°)になると送り開始許可信号dが出される点、ロータリーカムの回転角が上死点φ0(0°)になると、上死点信号eが出力される点は、従来のものと同じである。
しかし、このレベラーフィーダでは、フィードロール14、15に対しては、従来と同じくロータリーカム20の回転角がφ2の時にロータリーカム20からリリース開指令信号bがCPU24を介して又は直接フィードロール用エアシリンダ16に送られるが、ワークロール5、13に対しては、CPU24が材料17の送り完了を確認すると直ちにCPU24からリリース開指令信号b’がワークロール用エアシリンダ9へ送られる。リリース開指令信号b’が出される時のロータリーカム20の回転角は、φ2よりも前のφ6である。
また、このレベラーフィーダでは、ロータリーカム20の回転角が金型と材料17との干渉がなくなるφ4になって送り開始許可信号dが出されても、直ちに材料17の送りを開始せず、CPU24が、送り開始許可信号dを受け取った時から遅延時間経てロータリーカム20の回転角が送り開始角φ5になった時に、CPU24の内部で送り開始指令信号d’を検出して、モータ回転指令信号f’を送りモータ用サーボアンプ26へ送って、材料17の送りを開始する。
そこで、図1〜図3に基づいて、送り開始指令信号d’を検出するタイミングを決定する方法を説明する。
まず、材料17の送りに使用できる送り時間t(sec)を計算する。図3に示したように、材料17の送り長さをL(mm)、最大送り速度をV(mm/sec)、加速時間(速度0から最大送り速度Vに達するまでの時間)をT1(sec)、減速時間(最大送り速度Vから速度0になるまでの時間)をT2(sec)、最大送り速度Vでの定速送りの時間をt3とする。これらのL、V、T1及びT2は、CPU24に予め登録されている。なお、図3では斜線部の面積が送り長さLになっており、また、図3の(A)では、実際の加速時間がt1、実際の減速時間がt2となっている。
ここで、L≦V(T1+T2)/2の場合は、送り時間tは次式で表される。
t=√{2L(T1+T2)/V} (1)
また、L>V(T1+T2)/2の場合は、送り時間tは次式で表される。
t=L/V+(T1+T2)/2 (1’)
こうして、送り時間tが求まれば、この送り時間t内での送り角度ψs(°)(ロータリーカムの回転角)も計算できる。プレス機(ロータリーカム20)の最大回転数をR(rpm)とすると、回転角1°あたりの時間τは、次式で表される
τ=(60/R)÷360=1/(6R)(sec/°) (2)
このR又はτもCPU24に予め登録されているとする。
1秒あたりのロータリーカムの回転角は、1/τ=6R(°/sec)である。したがって、送り角度ψsは、次式で求まる。
ψs=t/(6R) (3)
こうして求めた送り角度ψsは、ロータリーカム20の上死点φ0(0°)を中心に前後対称に振り分ける。これで、材料17の送り動作開始時のロータリーカムの回転角である送り開始角φ5(°)が、次式で求まる。
φ5=360−ψs/2=360−t/(12R) (4)
プレス機が回転して、ロータリーカム20の回転角がφ4になると、金型と材料17との干渉の恐れがなくなるので、ロータリーカム20から材料17の送り開始許可信号dが出力される。この送り開始許可信号dが出力されてから、ロータリーカム20が送り開始角φ5になるまでの遅延回転角Δφ(°)及び遅延時間ΔT(sec)は、次式から求まる。
Δφ=φ5−φ4=360−t/(12R)−φ4 (5)
ΔT=Δφ/(6R)=60/R−t/(72R)−φ4/(6R)(6)
CPU24は、送り開始許可信号dが出されてから(6)式で定まる遅延時間ΔTを検出することにより、送り開始角φ5を検出できる。そこで、このレベラーフィーダの動作について、図1及び図2に基づいて、さらに詳細に説明する。
プレス機が回転して、CPU24が送り開始指令信号d’を検出して、モータ回転指令信号f’が送りモータ用サーボアンプ26に送られると、材料17の送りが開始する。そして、ロータリーカム20の回転角が上死点φ0になると、上死点信号eが出される。この上死点信号eによって、プレス定位置の確認を行い、各種のインターロック等に使用される。さらに、前記(1)式又は(1’)式から算出される送り時間tが経過すると、材料17の送りを完了する。このとき、ロータリーカム20の回転角は送り完了角φ6になっている。
CPU24は、材料17の送りが完了したと判断すると直ちに、ワークロール5、13をリリース開とするリリース開指令信号b’をワークロール用エアシリンダ9へ送って、ワークロール5、13のリリース開を開始させる。
ロータリーカム20の回転角がφ1(120°)になるとプレス干渉信号aが出力される。この時までに万が一、CPU24が、材料17の送りが完了していないことを検出した場合、材料17の送りを急停止させて、プレス機に異常信号を送って、警報を発生させる。
ロータリーカム20の回転角がφ2になると、金型に設けられたパイロットピンが材料17に刺さり始めるとともに、フィードロール14、15をリリース開とするリリース開指令信号bも出され、フィードロール14、15もリリース開を開始する。フィードロール14、15及びワークロール5、13は、プレス加工時開始時すなわちロータリーカム20の回転角がφ’2になるまでにリリース開を完了する。
ロータリーカム20の回転角が下死点φπを過ぎてφ’πに達すると、材料17のプレスが完了するとともに、リリース閉指令信号cが出されて、フィードロール14、15及びワークロール5、13は、同時にリリース閉の動作を開始する。
ロータリーカム20の回転角がφ3になると、金型のパイロットピンが材料17から抜けるとともに、この時までに、フィードロール14、15は、リリース閉動作を完了して材料17をクランプする。
ロータリーカム20の回転角がφ4になると、金型と材料17の干渉がなくなるので、送り開始許可信号dが出される。CPU24は、送り開始許可信号dを受け取った時から、(6)式で算出された遅延時間ΔTの経過を検出した時、送り開始指令信号d’を内部で検出して、モータ回転指令信号f’を送りモータ用サーボアンプ26に送って、材料17の送りを開始する。このとき、ロータリーカム20の回転角は送り開始角φ5になっている。ワークロール5、13は、ロータリーカム20の回転角が送り開始角φ5になるまでにリリース閉を完了している。
材料17の送りを開始して、前記(1)式又は(1’)式から定められた送り時間tが経過すると、材料17の送りが完了して、CPU24は、材料17の送り完了を検出すると同時に、リリース開指令信号b’をワークロール用エアシリンダ9へ送って、ワークロール5、13のリリース開を開始させる。以下、レベラーフィーダは前述の動作を繰り返す。
以上の説明では、前記各信号a、b、c、d、eは、ロータリーカム20の回転角が所定値のときに発生するように説明したが、その値は前後へ適宜変更可能である。
本実施例によれば、材料17をプレス機に送っている間にロータリーカム20が回転する送り角度ψsを上死点φ0の前後両側に対称に振り分け、材料17とプレス機の一部との干渉がなくなる角φ4より大きな送り開始角φ5を決定したから、送り角度ψsを極力小さくして、リリース開とリリース閉に使える角度を平等に割り振るとともに極力大きな角度を取ることができる。そして、応答性の悪いワークロール5、13は、材料17の送り完了時(ロータリーカム20の回転角φ6)からプレス加工開始時(ロータリーカム20の回転角φ’2)までにリリース開を行い、プレス加工を完了した時(ロータリーカム20の回転角φ’π)から送り開始角(ロータリーカム20の回転角φ5)に達する時までにリリース閉を行うから、従来のパイロットピンが材料に刺さり始めた時(ロータリーカム20の回転角φ2)にリリース開を開始し、パイロットピンが材料17から抜ける時まで(ロータリーカム20の回転角φ3)までにリリース閉を完了していた場合に比べて、リリース中のプレス機の回転角度を大きくして、ワークロール5、13のリリースに使える時間を多く確保できる。これにより、レベラーフィーダは、リリース追従回数を上げることができる。しかも、このために機械的な構造を特別に改造する必要なく、全てソフトウェア及び電気配線の改良だけで済むので経済的である。
ところで、本発明は、前記実施例のものに限るものではなく、種々の変形が可能である。たとえば、前記実施例ではプレス機に本発明を適用したが、プレス機以外にも、レベラーフィーダを備える工作機械に、本発明は広く適用できるものである。
また、前記実施例では、プレス機の動作状況を検出するためにロータリーカムを用いたが、エンコーダー等の適宜回転角検出器を用いることも可能である。
さらに、前記実施例では、送り開始指令信号d’を出す時期は、送り開始許可信号dから遅延時間ΔT経過の経過を検出してCPU24の判断により決定したが、ロータリーカム20が、金型と材料17とが干渉を始めるロータリーカム20の回転角φ4に(5)式から求まる遅延角度Δφを加えた送り開始角φ5で、送り開始指令信号d’を出すようにしてもよいし、ロータリーカム20から出力された送り開始許可信号dを遅延回路を通して送り開始指令信号d’としてもよい。
さらに、前記実施例では、プレス機の回転数Rを予め設定しているが、ロータリーカム20からの適宜信号a、b、c、d、eのON又はOFFとなる時間からプレス機の回転数Rを算出するようにしてもよい。
さらに、ロータリーカム20の回転角がφ4になって、CPU24が送り開始許可信号dを受け取ると同時に、CPU24内部で送り開始指令信号d’を検出して、モータ回転指令信号f’を送りモータ用サーボアンプ26へ送って、材料17の送りを開始させてもよい。この場合でも、応答性の悪いワークロール5、13ついて、材料17の送り完了した時にリリース開を開始し、材料17の送り開始時までにリリース閉を完了するから、従来のパイロットピンが材料17に刺さり始めた時にリリース開を開始し、パイロットピンが材料17から抜ける時までにリリース閉を完了していた場合に比べて、リリース開閉に要する時間内のプレス機の回転角度を大きくし、レベラーフィーダの構造を変えることなく、ソフトウェアの改良だけで、ほとんどコストをかけることなく、リリース追従回数を上げることができる。
本発明の1実施例に係るレベラーフィーダのリリース制御装置のブロック図である。 前記リリース制御装置の動作を説明する図である。 前記レベラーフィーダにおける材料の送り時間の算出方法を説明する図である。 従来のレベラーフィーダの構造を説明する図である。 従来のレベラーフィーダのリリース制御装置のブロック図である。 従来のレベラーフィーダのリリース制御装置の動作を説明する図である。
符号の説明
5、13 ワークロール
14、15 フィードロール
17 材料
20 ロータリーカム(回転角検出器)
ψs 送り角
φ0 上死点
φ1 金型と材料とが干渉を始めるロータリーカムの回転角
φ2 パイロットピンが材料に刺さり始めるロータリーカムの回転角
φ’2 プレス開始時のロータリーカムの回転角
φπ 下死点
φ’π プレス完了時のロータリーカムの回転角
φ4 金型と材料との干渉がなくなるロータリーカムの回転角
φ5 送り開始角
φ6 送り完了角
b フィードロールに対するリリース開指令信号
b’ ワークロールに対するリリース開指令信号
c リリース閉指令信号
d 送り開始許可信号
d’ 送り開始指令信号
f、f’ モータ回転指令信号

Claims (3)

  1. 材料を挟持して工作機械に送る一対のフィードロールと、前記材料を挟持して巻き癖を取る一対のワークロールとを備えたレベラーフィーダのリリース制御装置において、
    前記フィードロールは、前記材料の位置を固定するパイロットピンが前記材料に刺さり始めた後にリリース開を開始し、前記材料のプレス加工開始時までリリース開を完了し、前記工作機械が下死点を通過してプレス加工が完了した後にリリース閉を開始し、前記パイロットピンが前記材料から抜ける時までにリリース閉を完了し、
    前記ワークロールは、前記材料の送りが完了した後にリリース開を開始し、前記材料のプレス加工開始時までにリリース開を完了し、前記工作機械が下死点を通過してプレス加工が完了した後にリリース閉を開始し、前記材料の送り開始時までにリリース閉を完了することを特徴とするレベラーフィーダのリリース制御装置。
  2. 材料を挟持して工作機械に送る一対のフィードロールと、前記材料を挟持して巻き癖を取る一対のワークロールとを備えたレベラーフィーダのリリース制御装置において、
    前記材料を前記工作機械に送っている間に前記工作機械が回転する送り角度を上死点の前後両側に対称に振り分け、前記材料と前記工作機械の一部との干渉がなくなる角より大きな送り開始角を決定し、
    前記ワークロールは、前記材料の送り完了時からプレス加工開始時までにリリース開を行い、前記工作機械が下死点を通過してプレス加工を完了した時から前記送り開始角に達する時までにリリース閉を行うことを特徴とするレベラーフィーダのリリース制御装置。
  3. 前記送り開始角は、回転角検出器が前記材料と前記工作機械の一部との干渉がなくなる角を検出して送り開始許可信号を出力した後に、前記材料の送り長さ、送り速度、加速時間及び減速時間から算出される送り時間、前記工作機械の回転速度及び前記干渉がなくなる角とから決定される遅延時間の経過によって検出することを特徴とする請求項2に記載のレベラーフィーダのリリース制御装置。
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