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Description
本発明は、穀類を刈り取り、刈り取った穀稈を脱穀し、得られた穀粒を一時的に貯留するグレンタンクを備えたコンバインに関する。
コンバインはエンジンを搭載し、エンジンの発生する動力をコンバインの走行、刈取、脱穀などに使用するが、刈取装置で刈り取った穀稈は脱穀装置に送られ、脱穀された後、グレンタンクに一時的に貯留される。グレンタンクに貯留されている穀粒はオーガからトラックなどに排出される。
従来のグレンタンク内壁面の高さ方向に複数設置された穀粒センサでグレンタンク内が満杯であるかどうかを含めてグレンタンク内の穀粒の量を検知することができる。
特開2004−275040号公報(図7)
従来のグレンタンク内壁面の高さ方向に複数設置された穀粒センサでグレンタンク内が満杯であるかどうかを含めてグレンタンク内の穀粒の量を検知することができる。
穀粒の量は、その品種による比重の違いにより互いに大きく異なり、また同一品種の穀粒でも水分含有量でかさ高さが異なる。上記特許文献記載のグレンタンクの穀粒センサでは、穀粒の品種の違い、含有水分量の違いによる穀粒量の検知ができない。
本発明の課題は、今まで以上に穀粒の貯留量を正確に検知することができるグレンタンクを備えたコンバインを提供することである。
本発明の課題は、今まで以上に穀粒の貯留量を正確に検知することができるグレンタンクを備えたコンバインを提供することである。
上記課題は、次の解決手段を採用することにより達成される。
請求項1記載の発明は、収穫した収穫物を一時的に貯留するグレンタンク(30)を備えたコンバインにおいて、グレンタンク(30)の下部に収穫物の重量を検出する重量検出手段(47)を設け、グレンタンク(30)の中間部に収穫物の存在を検出する収穫物検出手段(49)を設け、収穫物検出手段(49)が収穫物の存在を検出した時点で重量検出手段(47)によって検出される収穫物の重量に基づき収穫物の種類を判別する収穫物種類判別手段(23)を設けたことを特徴とするコンバインである。
請求項1記載の発明は、収穫した収穫物を一時的に貯留するグレンタンク(30)を備えたコンバインにおいて、グレンタンク(30)の下部に収穫物の重量を検出する重量検出手段(47)を設け、グレンタンク(30)の中間部に収穫物の存在を検出する収穫物検出手段(49)を設け、収穫物検出手段(49)が収穫物の存在を検出した時点で重量検出手段(47)によって検出される収穫物の重量に基づき収穫物の種類を判別する収穫物種類判別手段(23)を設けたことを特徴とするコンバインである。
請求項2記載の発明は、グレンタンク(30)の中間部に収穫物の水分値を検知する水分検出手段(48)を設け、前記収穫物種類判別手段(23)を、収穫物検出手段(49)が収穫物の存在を検出した時点で重量検出手段(47)によって検出される収穫物の重量と前記水分検出手段(48)によって検出される水分値とに基づき収穫物の種類を判別する構成としたことを特徴とする請求項1記載のコンバインである。
上記請求項1記載の発明によれば、収穫物(穀粒)の水分量を測定しない場合には最初にグレンタンク30への収穫物(穀粒)の貯留作業の途中で収穫物検出センサー49が収穫物の存在を検出した時点での重量センサー47による収穫物の重量から、予め重量と容量の関係が分っている収穫物の中のいずれの収穫物であるかを判定できる。そこで、最初にグレンタンク30が満杯になって、その満杯になった収穫物をグレンタンク30から排出した後、2回目のグレンタンク30への貯留を行う際には前記判定によって判断した種類の収穫物がグレンタンク30に貯留中であるとして貯留作業を続行する。
上記請求項1記載の発明によれば、収穫物(穀粒)の水分量を測定しない場合には最初にグレンタンク30への収穫物(穀粒)の貯留作業の途中で収穫物検出センサー49が収穫物の存在を検出した時点での重量センサー47による収穫物の重量から、予め重量と容量の関係が分っている収穫物の中のいずれの収穫物であるかを判定できる。そこで、最初にグレンタンク30が満杯になって、その満杯になった収穫物をグレンタンク30から排出した後、2回目のグレンタンク30への貯留を行う際には前記判定によって判断した種類の収穫物がグレンタンク30に貯留中であるとして貯留作業を続行する。
請求項1記載の発明によれば、収穫物種類判別手段23は、収穫物検出手段49が収穫物の存在を検出した時点で重量検出手段47によって検出される収穫物の重量に基づき収穫物の種類(例えば穀粒が米であるか麦であるか)を、その重量で判別するので、脱穀装置の運転条件をそれぞれの収穫物に適した状態にすることができるので脱穀による選別性能が良好となる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、収穫物の重量だけでは種類の違いが分からない場合には水分値と重量の関係から、更に精度の高い収穫物の自動識別が可能となる。
本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は本実施例の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図を示し、図2はコンバインの脱穀装置の側面断面図を示し、図3はオープン可能なグレンタンク部分の構成とグレンタンク内部の穀粒搬送螺旋の駆動系を示す平面図である。 図4はグレンタンク部分内部の側面図を示す。
図1は本実施例の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図を示し、図2はコンバインの脱穀装置の側面断面図を示し、図3はオープン可能なグレンタンク部分の構成とグレンタンク内部の穀粒搬送螺旋の駆動系を示す平面図である。 図4はグレンタンク部分内部の側面図を示す。
図1に示すコンバインの走行フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型した左右一対のクローラ4を持ち、乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ4が若干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置3を備え、走行フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、走行フレーム2の上部にはエンジン8、HST(図示せず)、変速装置(図示せず)、脱穀装置15、操縦席20およびグレンタンク30を搭載する。
刈取装置6は、図示しない刈取昇降シリンダの伸縮作用により刈取装置6全体を昇降して、圃場に植立する穀稈を所定の高さで刈取りができる構成としている。刈取装置6の前端下部に分草具7を、その背後に図示しない傾斜状にした穀稈引起し装置を、その後方の底部には刈刃を配置している。刈刃と脱穀装置15のフィードチェン14の始端部との間に、図示しない前部搬送装置、扱深さ調節装置、供給搬送装置などを順次穀稈の受継搬送と扱深さ調節とができるように配置している。
コンバインの刈取装置6の作動は次のように行われる。まず、エンジン8を始動して図示しない変速用、操向用などの操作レバーをコンバインが前進するように操作し、刈取・脱穀クラッチ(図示せず)を入り操作して機体の回転各部を伝動しながら、走行フレーム2を前進走行させると、刈取、脱穀作業が開始される。圃場に植立する穀稈は、刈取装置6の前端下部にある分草具7によって分草作用を受け、次いで穀稈引起し装置の引起し作用によって倒伏状態にあれば直立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃に達して刈取られ、前部搬送装置に掻込まれて後方に搬送され、扱深さ調節装置、供給搬送装置に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される。
穀稈は供給搬送装置からフィードチェン14の始端部に受け継がれ、脱穀装置15に供給される。脱穀装置15には、上側に扱胴69を軸架した扱室66を配置し、扱室66の下側に選別部50を一体的に設け、供給された刈取穀稈を脱穀、選別する。
脱穀装置15に供給された穀稈は、主脱穀部である扱室66に挿入され、扱室66に軸架され回転する扱胴69の多数の扱歯69aと、フィードチェン14による移送と、扱網74との相互作用により脱穀され、被処理物(穀粒や藁くず)は脱穀装置15内の選別部の揺動選別棚51で受け止められ、上下前後方向に揺動する揺動選別棚51上を移動しながら、唐箕79からの送風を受けて風力選別され、比重の重い穀粒はシーブ53および選別網63を通過し、一番螺旋65から、搬送螺旋(図示せず)を内蔵している揚穀筒16を経てグレンタンク30へ搬送され、グレンタンク30に一時貯留される。
脱穀装置15の扱室66の終端に到達した脱穀された残りの穀稈で長尺のままのものは、排藁チェーン80および排藁穂先チェーン81に挟持されて搬送され、脱穀装置15の後部の図示しない排藁処理室の藁用カッターに投入されて切断され、圃場に放出される。
グレンタンク30内の底部に穀粒移送用のグレンタンク螺旋32(図3)を設け、グレンタンク螺旋32を駆動する螺旋駆動軸(図示せず)に縦オーガ18および横オーガ19からなる排出オーガを連接し、グレンタンク30内に貯留した穀粒を排出オーガ排出口からコンバインの外部に排出する。グレンタンク螺旋32、縦オーガ螺旋(図示せず)および横オーガ螺旋(図示せず)は、エンジン8(図3)の動力の伝動を受けて回転駆動され、それぞれのラセン羽根のスクリュウコンベヤ作用により貯留穀粒を搬送する。
刈取装置6で刈り取った穀稈は刈取装置6に装着された穀稈搬送、調節装置で扱深さが調節され、脱穀装置15の主脱穀部である扱室66内に挿入される。扱室66に軸架された扱胴69は、その表面に多数の扱歯69aが設けられており、エンジン8からの動力により、図2の矢印B1方向に回転する。
扱室66に挿入された穀粒の付いた穀稈は、移動するフィードチェン14により図2の矢印A方向に移送されながら、矢印B1方向に回転する扱胴69の扱歯69aと扱網74との相互作用により脱穀される。穀稈から分離された被処理物(穀粒や藁くず)は扱網74を矢印C1方向(図2)に通過して、揺動選別棚51で受け止められる。
揺動選別棚51は扱室66の扱網74の下方に配置した上段移送棚55と下段移送棚56とその後方に配置した上方のシーブ53とその下方の選別網63と最後端部に配置したストローラック62から構成されている。
上下2段の移送棚55、56は、複数個の三角形状の選別板55a、56aをそれぞれ備えている。上段移送棚55はシーブ53の前方に配置され、下段移送棚56は選別網63の前方に配置されている。また、上段移送棚55の上方には扱室66から漏下する被処理物を回収する回収口が開口するように下段の移送棚56が上段の移送棚55より脱穀装置15の前方側により長くなるように配置する。
また、揺動選別棚51は図示しない揺動選別棚駆動機構の作動により上下前後方向に揺動するので、被処理物は矢印D方向に移動しながら、下段移送棚56上に漏下した比重の重い穀粒は選別網63を矢印E方向に通過し、一番棚板64で集積され、一番螺旋65から揚穀筒16を経てグレンタンク30へ搬送される。グレンタンク30に貯留された穀粒は、オーガ18、19を経由してコンバインの外部へ搬送される。
排塵処理室68から矢印Mのように排塵処理胴71を経て第二排塵処理胴72から揺動選別棚51の終端部に落ちた被処理物のうち軽量のものは、揺動選別棚51の揺動作用と唐箕79のファン79aによる送風に吹き飛ばされて上段移送棚55からシーブ53に向けて矢印D方向に移動し、ストローラック62の上で大きさの小さい二番穀粒は矢印G方向に漏下して二番棚板85に集められ、二番螺旋86で二番揚穀筒87へ搬送される。
本実施例では、扱室66の扱胴69の後方(コンバインの後退方向)に螺旋71aを備えた排塵処理胴71を配置し、排塵処理胴71下方に第二排塵処理胴72を設けた例を示しており、排塵処理胴71から濾過する濾過物は、第二排塵処理胴72の側方に設けたガイド板73により第二排塵処理胴72上に案内されて落下し、その後螺旋72aにより揺動選別棚51に回収される。
上記構成により後述する揺動選別棚51と唐箕79による二次選別に先立ち、排塵処理胴71から濾過される濾過物を、揺動選別棚51上に落下させることなく、第二排塵処理胴72に効率よく回収でき、さらに濾過物を第二排塵処理胴72により揺動選別棚51前方に回収でき、脱穀精度が向上する。
本実施例のコンバインは図3に示すようにグレンタンク30を開閉自在にしたコンバインであり、グレンタンク30のオープン時にエンジン8が駆動したままであると、エンジン8の駆動で作動するグレンタンク30からの排穀用の螺旋32の駆動用ベルト42が作動したままであり、グレンタンク30のオープン時に螺旋駆動用ベルト42のある部位にオペレータが接近できるので、危険である。
そこでグレンタンク30のオープン時には必ずエンジン8の駆動が停止するように次の構成を採用することができる。
すなわち図3のグレンタンク30の駆動系を含む概略平面図に示すように、オーガ排穀用の螺旋螺旋32の駆動用のベルト42の周辺にカバー45を設けておき、該カバー45が開かないとグレンタンク30をオープンできない構造とし、さらに該カバー45を開くとリミットスイッチ44が切れてエンジン8が停止する構成にする。
こうして、グレンタンク30をオープンさせるときには前記ベルト42を覆うカバー45を開く必要があり、該ベルト42が外れることでエンジン8が自動停止して安全性が高まる。
すなわち図3のグレンタンク30の駆動系を含む概略平面図に示すように、オーガ排穀用の螺旋螺旋32の駆動用のベルト42の周辺にカバー45を設けておき、該カバー45が開かないとグレンタンク30をオープンできない構造とし、さらに該カバー45を開くとリミットスイッチ44が切れてエンジン8が停止する構成にする。
こうして、グレンタンク30をオープンさせるときには前記ベルト42を覆うカバー45を開く必要があり、該ベルト42が外れることでエンジン8が自動停止して安全性が高まる。
また、図4に示すグレンタンク30の内部を一部示す側面図のように、本実施例のグレンタンク30は、グレンタンク30内の収穫物の種類を重量により、又は重量と水分値で判別することができる。
グレンタンク30の内部の上部壁面に満量センサー46を設け、中間部位のタンク内壁面に収穫物検出センサー49と水分計48をそれぞれ1個づつ設け、グレンタンク30の内部の底部に重量センサー47を設ける。
なお、水分計48の測定値は水分含有率(%)であり、水分計48は一粒の穀粒(収穫物)を抽出して、それをローラでつぶして穀粒中の水分含有率を測定することで得られる値でである。
また、収穫物検出センサー49はこのセンサ49を取り付けた箱内に収穫物が入り、該センサに触れたら、収穫物が有ると判定するものである。
グレンタンク30の内部の上部壁面に満量センサー46を設け、中間部位のタンク内壁面に収穫物検出センサー49と水分計48をそれぞれ1個づつ設け、グレンタンク30の内部の底部に重量センサー47を設ける。
なお、水分計48の測定値は水分含有率(%)であり、水分計48は一粒の穀粒(収穫物)を抽出して、それをローラでつぶして穀粒中の水分含有率を測定することで得られる値でである。
また、収穫物検出センサー49はこのセンサ49を取り付けた箱内に収穫物が入り、該センサに触れたら、収穫物が有ると判定するものである。
また、図5の制御ブロック図に示すように満量センサー46が穀粒を検知するとブザー52が鳴り、オペレーターにより穀粒のグレンタンク30内への導入を停止させることができる。
また、ブザー52の代わりに、又はこれと同時に操作席20のパネルにグレンタンク30内部の前記センサ46〜49の検知結果を表示ランプ又は文字表示で表示させることもできる。
また、ブザー52の代わりに、又はこれと同時に操作席20のパネルにグレンタンク30内部の前記センサ46〜49の検知結果を表示ランプ又は文字表示で表示させることもできる。
また、図6には収穫物が麦と稲である場合の単位収穫物重量に対する水分量(%)と収穫物重量(比重)との関係を示す。
従って水分量を測定しない場合には水分量(%)がゼロである時の重量、すなわち収穫物検出センサー49と重量センサー47の各測定値に基づき、予め測定してある収穫物の容量と収穫物の重量との関係から、グレンタンク30に貯留している収穫物が麦であるか稲であるか判別できる。
従って水分量を測定しない場合には水分量(%)がゼロである時の重量、すなわち収穫物検出センサー49と重量センサー47の各測定値に基づき、予め測定してある収穫物の容量と収穫物の重量との関係から、グレンタンク30に貯留している収穫物が麦であるか稲であるか判別できる。
また、図6に示す収穫物が麦であるか稲であるか分からない不明なゾーンZでは水分量を測定することで、図6の水分量(%)と重量の関係からグレンタンク30に貯留している収穫物が麦であるか稲であるか判別できる。
これらの一連の収穫物判定方法を図7のフローチャートに示す。
これらの一連の収穫物判定方法を図7のフローチャートに示す。
また、収穫物の水分量を測定しない場合には最初にグレンタンク30への収穫物(穀粒)の貯留作業の途中で収穫物検出センサー49が収穫物の存在を検出した時点での重量センサー47による収穫物の重量から、予め重量と容量の関係が分っている種類の収穫物の中のいずれの収穫物であるかを判定できるが、最初にグレンタンク30が満杯になって、その満杯になった収穫物をグレンタンク30から排出した後、2回目のグレンタンク30への貯留を行う際には前記判定によって判断した種類の収穫物がグレンタンク30に貯留中であるとして貯留作業を続行する。
収穫物の種類によって脱穀条件を、たとえば、次のように変更することができる。
すなわち、収穫物が麦であると扱胴回転数変更手段58により、稲の場合に比較して扱胴69の回転数を低下させて脱っぷを防止する。また麦は脱穀するとわら屑が比較的多く発生するので唐箕回転数変更手段59により唐箕79の回転数を稲の場合より早くして選別性能を上げる。
すなわち、収穫物が麦であると扱胴回転数変更手段58により、稲の場合に比較して扱胴69の回転数を低下させて脱っぷを防止する。また麦は脱穀するとわら屑が比較的多く発生するので唐箕回転数変更手段59により唐箕79の回転数を稲の場合より早くして選別性能を上げる。
図8(a)の動力伝達図と図8(a)の矢印A方向からの矢視図である図8(b)に示すように、本実施例のグレンタンク30の後部にはメタル部90(縦オーガー18への接続部にある縦オーガー18の軸心周りの軸受け部)にプーリ又はスプロケット91,92とベルト又はチェーン93からなる駆動伝動装置94を設け、グレンタンク30の前方から該メタル部90に動力を伝動するための駆動軸95をグレンタンク底板の下側に設け、該駆動軸95にカム96を設けてギア57aを介してグレンタンク底板の加振装置57(図9)を駆動するようにした構成としている。
上記グレンタンク30の構成で、穀粒排出時にグレンタンク30内やオーガ18,19に穀粒詰りが発生すると、穀粒詰りを解消するために多大な作業が必要となる。グレンタンク30の内部のグレンタンク螺旋カバー27(図11)で流量調節ができるものの、タンク30の上部からオペレータが内部に入ってメンテナンスをするか、側板の多数のボルトを取り外して、グレンタンク30の内部を開放して作業するしか方法が無いため、作業が困難であった。また、加振装置57を設けた底板は周囲が溶接されて一体構造となっているため、加振の効果が弱いという問題点があった。
そこで、本実施例では図9に示すように、グレンタンク底板をグレンタンク30と一体的に設けた枠部30aと、加振装置57を含む略全面に亘って設けた蓋部30bとから構成し、通常時には該蓋部30bの外周が底板枠部30aに密着するように設け、内部メンテナンス時(流量調節板などの調節作業時など)は、グレンタンク内部上方に回動してオープンできるようにした。
また、蓋部30bの上部にはヒンジ30cを設け、蓋部30bの下部は複数個のロック装置30d、30dでロック可能な構成とするとともに、タンク内の蓋部30bに対向する内壁面にも蓋部30bのロック装置が係合する部材30e,30eを設け、どちらの状態にもグレンタンク底板の蓋部30bを固定自在とした。
こうして、グレンタンク30内部の調節板(図示せず)のメンテナンスや、内部清掃が非常に容易になる。
また、上方にはね上げた蓋部30bが自動的に上がるなどの作業中の事故防止を図り、同時に部品を共通して使用することでコストダウンするとともに、メンテナンス性を向上させることができる。
また、上方にはね上げた蓋部30bが自動的に上がるなどの作業中の事故防止を図り、同時に部品を共通して使用することでコストダウンするとともに、メンテナンス性を向上させることができる。
また、従来、穀粒をグレンタンク30から縦オーガ18に排出する場合には、次のような問題点があった。
すなわち、エンジン8のアイドリング運転が始まって、図3に示す排出クラッチスイッチ21を入れるとすぐに排出クラッチ作動モータ22が作動し、穀粒をグレンタンク30から排出する構成であった。このときオペレータがスロットルレバー(図示せず)をフルスロットルまで急激に操作すると、エンジン8の回転数は急速に上昇しようとするが、グレンタンク30の螺旋32の周りに穀粒が高濃度で存在している場合には、螺旋軸24のトルクが異常に上昇して、排出用ベベルギア25などが破損するおそれがあった。
すなわち、エンジン8のアイドリング運転が始まって、図3に示す排出クラッチスイッチ21を入れるとすぐに排出クラッチ作動モータ22が作動し、穀粒をグレンタンク30から排出する構成であった。このときオペレータがスロットルレバー(図示せず)をフルスロットルまで急激に操作すると、エンジン8の回転数は急速に上昇しようとするが、グレンタンク30の螺旋32の周りに穀粒が高濃度で存在している場合には、螺旋軸24のトルクが異常に上昇して、排出用ベベルギア25などが破損するおそれがあった。
そこで、本実施例では、図3に示すようにエンジン動力を穀粒排出クラッチスイッチ21を介して伝達し、グレンタンク螺旋32、オーガ18,19内の螺旋(図示せず)を駆動させるが、これらの螺旋の駆動手順は次のようにして行う。
まず、エンジン8のアイドリング回転を始め、その後排出クラッチ駆動用の排出クラッチスイッチ21を入れて排出クラッチ作動モータ22を作動させる。このときエンジン8の回転が定格回転数に達していない間は排出クラッチ作動モータ22が作動しない設定になっている。これは穀粒を排出させるだけのエンジン動力が得られないとグレンタンク螺旋32などを回転させないようにするためである。
オペレータがスロットルレバーを操作し、エンジン回転数が定格回転数に達すると、図示しないエンジン回転センサー26が当該エンジン回転数を検知してCPU23に送信し、CPU23は排出クラッチ作動モータ22を作動開始させることで、グレンタンク30内の穀粒をオーガ18,19から外部(トラック荷台など)に排出する。このように穀粒排出はエンジン8の定格回転数のゾーン内のみで行われる構成としている。
また、グレンタンク螺旋32などによる穀粒排出開始時には、エンジン8が定格回転で安定してから排出が開始されるので、螺旋軸24などのトルクが変動せず、ベベルギア25の破損を防止できる。
また、前記排出クラッチ駆動用の排出クラッチスイッチ21に代えて図10に示す排出クラッチレバー33を用いる構成を採用しても良い。この場合の手順は次のように行う。まず、エンジン回転をアイドリング状態とした後、排出クラッチレバー33を入れる。排出クラッチレバー33を入れると、該レバー33の回動基部に設置した図示しない排出クラッチレバースイッチ36がオンとなる。該スイッチ36のオンをCPU23 に送信して、CPU23はスロットルレバーを徐々に作動させてエンジン8を定格回転まで上げる機能を有する図10に示すアクセルモーター34を作動をさせる。
従って、グレンタンク30のグレンタンク螺旋32の周りに穀粒が高濃度で存在している場合であっても、グレンタンク螺旋軸24のトルクは上昇せず、排出用ベベルギア25などが破損するおそれがない。
従って、グレンタンク30のグレンタンク螺旋32の周りに穀粒が高濃度で存在している場合であっても、グレンタンク螺旋軸24のトルクは上昇せず、排出用ベベルギア25などが破損するおそれがない。
次に本実施例のグレンタンク30からの穀粒排出詰り防止に関する構成について説明する。
従来は、グレンタンク30の排出オーガ18,19に詰りが発生すると、図11(d)に示すようにグレンタンク30内のグレンタンク螺旋カバー27を外して、掃除口よりグレンタンク30の外部にカバー27を取り出して、前記カバー27を支持していた補助カバー27’の出代を調整し、その後再度、螺旋カバー27を補助カバー27’に取り付けるため、これらの調整に工数がかかる欠点があった。
従来は、グレンタンク30の排出オーガ18,19に詰りが発生すると、図11(d)に示すようにグレンタンク30内のグレンタンク螺旋カバー27を外して、掃除口よりグレンタンク30の外部にカバー27を取り出して、前記カバー27を支持していた補助カバー27’の出代を調整し、その後再度、螺旋カバー27を補助カバー27’に取り付けるため、これらの調整に工数がかかる欠点があった。
そこで本実施例では図11(a)のタンク底部の側断面視図と図11(b)に示す図11(a)のA−A線矢視図に示すように、グレンタンク30の円筒状の螺旋カバー27をグレンタンク螺旋32の外周部に180度回転可能に配置し、該円筒状の螺旋カバー27の軸心に対して対称位置に穀粒が通るスリット27a,27bを設ける構成にした。また図11(b)に示すように、円筒状の螺旋カバー27の円周上でのスリット27aと27bの間隔αとβはそれぞれ異なる大きさにして、グレンタンク30の底壁との隙間を調整可能にした。従って間隔の広い側と狭い側のどちらを上側に配置するかにより、グレンタンク螺旋32に運ばれる穀粒の量を変えることができる。
図11(c)に示す図11(a)の矢印B方向から見た斜視図に示すように、タンク30の外側に突出したボルト31を操作することによりタンク30の外側から螺旋カバー27を回動させることができる。
螺旋カバー27の端部にはシール29が設けられ、シール29にはボルト31がタンク30の壁面を貫通して外部に突出するように取り付けられている。前記ボルト31のグレンタンク側壁から外部に突出した部分を手動により操作して、タンク30の壁面に設けた円弧状の隙間内を移動させて、ボルト31と一体のカバー27を回転させることができる。カバー27を回転させた後はナット35によりボルト31をグレンタンク30の側壁に固定する。また、シール29はボルト31が移動するタンク30の側壁の隙間から穀粒が漏れるのを防ぐためにタンク30の側壁の内側に接触するように設けられている。
螺旋カバー27の端部にはシール29が設けられ、シール29にはボルト31がタンク30の壁面を貫通して外部に突出するように取り付けられている。前記ボルト31のグレンタンク側壁から外部に突出した部分を手動により操作して、タンク30の壁面に設けた円弧状の隙間内を移動させて、ボルト31と一体のカバー27を回転させることができる。カバー27を回転させた後はナット35によりボルト31をグレンタンク30の側壁に固定する。また、シール29はボルト31が移動するタンク30の側壁の隙間から穀粒が漏れるのを防ぐためにタンク30の側壁の内側に接触するように設けられている。
このように螺旋カバー27はグレンタンク30の外から手動で回転できるようにしているので、前記スリット27a,27bの配置位置の変更によりグレンタンク30からの穀粒排出量の調整が容易になる
また、従来のグレンタンク30内へ揚穀筒16から供給される穀粒は、図12(d)のグレンタンク30の内部の側面図に示すように、グレンタンク30の側壁の揚穀筒排出口16aからグレンタンク30内に流入してグレンタンク30内では山形状に溜まる。そのため、グレンタンク30内の穀粒満杯時の穀粒充填量はタンク容量に比べて少ない。
また、従来のグレンタンク30内へ揚穀筒16から供給される穀粒は、図12(d)のグレンタンク30の内部の側面図に示すように、グレンタンク30の側壁の揚穀筒排出口16aからグレンタンク30内に流入してグレンタンク30内では山形状に溜まる。そのため、グレンタンク30内の穀粒満杯時の穀粒充填量はタンク容量に比べて少ない。
そこで、本実施例では図12(a)のグレンタンク30と縦オーガ18の内部の部分側面図と図12(a)の矢印A方向からの矢視図である図12(b)及びグレンタンク30の内部の平面図である図12(c)に示すように、グレンタンク30内の揚穀筒穀粒排出口16a下部にグレンタンク30の側面との間には隙間のある傾斜部28aを有する穀粒流れ板28を設ける構成にした。
グレンタンク30の側面と穀粒流れ板28との間に隙間を設けているので、穀粒流れ板28の傾斜部28aからグレンタンク30の側壁面に向けて穀粒が順次充填できるため、グレンタンク30内で穀粒の山形状の山の高さが低くなる。こうしてグレンタンク30内での穀粒の充填量が従来より大きくなる。
また図13(a)に示すようにブロー成形で得られるグレンタンク30の側壁面の形状を利用して、グレンタンク30の側壁面の突出部分30fにオーガ受けの機能を持たせることで、図13(b)に示す独立した部品であるオーガ受け100をグレンタンク30又は脱穀装置ケースに取り付ける場合に比べて軽量化と低コスト化が図れる。またこのような構成でグレンタンク30の容量も拡大することができる。
本発明の脱穀装置はコンバインなどの収穫した穀粒の処理装置に利用できる。
23 収穫物種類判別手段
30 グレンタンク
47 重量検出手段
48 水分検出手段
49 収穫物検出手段
30 グレンタンク
47 重量検出手段
48 水分検出手段
49 収穫物検出手段
Claims (2)
- 収穫した収穫物を一時的に貯留するグレンタンク(30)を備えたコンバインにおいて、グレンタンク(30)の下部に収穫物の重量を検出する重量検出手段(47)を設け、グレンタンク(30)の中間部に収穫物の存在を検出する収穫物検出手段(49)を設け、収穫物検出手段(49)が収穫物の存在を検出した時点で重量検出手段(47)によって検出される収穫物の重量に基づき収穫物の種類を判別する収穫物種類判別手段(23)を設けたことを特徴とするコンバイン。
- グレンタンク(30)の中間部に収穫物の水分値を検知する水分検出手段(48)を設け、前記収穫物種類判別手段(23)を、収穫物検出手段(49)が収穫物の存在を検出した時点で重量検出手段(47)によって検出される収穫物の重量と前記水分検出手段(48)によって検出される水分値とに基づき収穫物の種類を判別する構成としたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
Priority Applications (1)
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JP2005265748A JP2007074963A (ja) | 2005-09-13 | 2005-09-13 | コンバイン |
Publications (2)
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JP2007074963A JP2007074963A (ja) | 2007-03-29 |
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Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005265748A Withdrawn JP2007074963A (ja) | 2005-09-13 | 2005-09-13 | コンバイン |
Country Status (1)
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-
2005
- 2005-09-13 JP JP2005265748A patent/JP2007074963A/ja not_active Withdrawn
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