JP2007074874A - 電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来は検知が出来なかった閾値を下回らない電源電圧低下状態からの復帰時にもソフトスタート機能を有効に動作させ得る電源装置を提供する。
【解決手段】入力電源電圧の微分値を検出する電圧微分値検出手段を備え、電源電圧低下状態から復帰した時に検出された入力電源電圧の微分値が所定値以上の時は電源回路を一旦停止して再起動するように構成した電源装置。入力電源電圧が急激に復帰したソフトスタートが必要な場合にはソフトスタート機能を動作させて再起動し、緩慢に復帰してPWM制御が追従出来る場合には再起動させないので、再起動とソフトスタート機能を必要な場合にのみ動作させる。そのため閾値を下回らない電圧低下からの復帰時でも急激な復帰時にはソフトスタート機能を動作させ、PWM制御で追従できる緩慢な変化の時や電圧低下が少ない時は再起動させないので頻繁に再起動を繰り返すおそれもない。
【選択図】図1
【解決手段】入力電源電圧の微分値を検出する電圧微分値検出手段を備え、電源電圧低下状態から復帰した時に検出された入力電源電圧の微分値が所定値以上の時は電源回路を一旦停止して再起動するように構成した電源装置。入力電源電圧が急激に復帰したソフトスタートが必要な場合にはソフトスタート機能を動作させて再起動し、緩慢に復帰してPWM制御が追従出来る場合には再起動させないので、再起動とソフトスタート機能を必要な場合にのみ動作させる。そのため閾値を下回らない電圧低下からの復帰時でも急激な復帰時にはソフトスタート機能を動作させ、PWM制御で追従できる緩慢な変化の時や電圧低下が少ない時は再起動させないので頻繁に再起動を繰り返すおそれもない。
【選択図】図1
Description
本発明は、スイッチング素子をPWM制御することによって負荷に供給する電力を制御する電源装置に関する。
スイッチング素子をPWM制御することにより、所定の電力制御を行う電源装置、例えば入力電源電圧よりも低い定電圧を負荷に供給するように制御する電源装置においては、入力電源投入時にスイッチング素子のオン時間(PWM Duty比)を徐々に広げて、電源装置への突入電流を防止するソフトスタート機能が設けられているのが一般的である。
上記のソフトスタート機能は、入力電源電圧の投入と共にPWM Duty制御用のIC回路に付加したコンデンサを充電し、その充電電圧の時間的変化を利用してPWM Dutyを徐々に広げる、という構成になっている。したがって、一旦電源装置が起動してしまうと、コンデンサは既に充電されているため、例えば同じ入力電源に別系統で接続された他の負荷の変動による電圧低下の影響や、コネクタ接点の接触不良による瞬断等により、電源電圧が一時的に低下した後、急激に電圧が復帰した場合にはソフトスタートが機能しない。
そして上記のように入力電源電圧が低下した状態では、出力電圧を所定の定電圧に保つために、PWM ON Dutyは大きな値になっているので、スイッチング素子を介して電流が流れるトランスやインダクタンスの磁束密度が高くなり、電流が流れ易い状態となっている。このような状態で入力電源電圧が急激に復帰すると、制御速度の限界によってPWM ON Dutyを急激に狭めることができないため、トランスやインダクタンスヘ過大な電流が流れ込み、磁束が急増する。急増した磁束は全てを負荷で消費できずに多くの残留磁束が残る。
ここで制御が追従を始めてPWM ON Dutyを狭め始めても、一旦大幅に増加した残留磁束により、トランスやインダクタンスでは、殆ど電流の制限ができない状態となるため、更に大電流が流れて、最終的には磁束の飽和(磁気飽和)を起こしてしまう。そのため、電源装置の過電流保護動作が起動したり、ヒューズの溶断が生じたり、最悪の場合には電源装置にダメージを与えて寿命を低下させるという問題があった。
上記の問題を解決するため、特許文献1では、入力電源電圧と所定の閾値電圧をコンパレータ等で比較し、入力電源電圧が閾値電圧以下となったことを検出した場合は一旦電源装置を停止し、入力電源電圧が閾値以上に復帰した場合に電源装置を再起動する、という構成を用いている。
上記のソフトスタート機能は、入力電源電圧の投入と共にPWM Duty制御用のIC回路に付加したコンデンサを充電し、その充電電圧の時間的変化を利用してPWM Dutyを徐々に広げる、という構成になっている。したがって、一旦電源装置が起動してしまうと、コンデンサは既に充電されているため、例えば同じ入力電源に別系統で接続された他の負荷の変動による電圧低下の影響や、コネクタ接点の接触不良による瞬断等により、電源電圧が一時的に低下した後、急激に電圧が復帰した場合にはソフトスタートが機能しない。
そして上記のように入力電源電圧が低下した状態では、出力電圧を所定の定電圧に保つために、PWM ON Dutyは大きな値になっているので、スイッチング素子を介して電流が流れるトランスやインダクタンスの磁束密度が高くなり、電流が流れ易い状態となっている。このような状態で入力電源電圧が急激に復帰すると、制御速度の限界によってPWM ON Dutyを急激に狭めることができないため、トランスやインダクタンスヘ過大な電流が流れ込み、磁束が急増する。急増した磁束は全てを負荷で消費できずに多くの残留磁束が残る。
ここで制御が追従を始めてPWM ON Dutyを狭め始めても、一旦大幅に増加した残留磁束により、トランスやインダクタンスでは、殆ど電流の制限ができない状態となるため、更に大電流が流れて、最終的には磁束の飽和(磁気飽和)を起こしてしまう。そのため、電源装置の過電流保護動作が起動したり、ヒューズの溶断が生じたり、最悪の場合には電源装置にダメージを与えて寿命を低下させるという問題があった。
上記の問題を解決するため、特許文献1では、入力電源電圧と所定の閾値電圧をコンパレータ等で比較し、入力電源電圧が閾値電圧以下となったことを検出した場合は一旦電源装置を停止し、入力電源電圧が閾値以上に復帰した場合に電源装置を再起動する、という構成を用いている。
上記のように、特許文献1においては、前記の一般的なソフトスタート機能を備えた電源装置の問題を解決するために、入力電源電圧が所定の閾値電圧以下となった場合は一旦電源装置を停止し、入力電源電圧が閾値以上に復帰した場合に電源装置を再起動する、という構成にしているため、入力電源電圧が所定の閾値電圧以下となった場合はソフトスタート機能が正常に動作するので前記のような問題は生じない。しかし、所定の閾値以下にはならないが閾値付近まで入力電源電圧が低下し、急激に電圧が復帰した場合は、電源装置が一旦停止されないので、ソフトスタート機能が動作せず、電源装置への突入電流を防止できない、という問題があった。また、その問題を解決するため、所定の閾値電圧を高い値に設定し、少しの入力電源電圧低下でも検知する、という構成にした場合には、少しの入力電源電圧変動でも、電源装置が停止、再起動を頻繁に繰り返してしまう、という問題が生じる。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、従来装置では検知が出来なかった閾値近傍で、かつ閾値を下回らない入力電源電圧低下状態からの電圧復帰時においてもソフトスタート機能を有効に動作させることの出来る電源装置を提供することを目的とする。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、従来装置では検知が出来なかった閾値近傍で、かつ閾値を下回らない入力電源電圧低下状態からの電圧復帰時においてもソフトスタート機能を有効に動作させることの出来る電源装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明においては、入力電源電圧の微分値を検出する電圧微分値検出手段を備え、入力電源電圧が正常値よりも低下した状態から上昇した場合に検出された入力電源電圧の微分値が所定値以上である場合には電源回路を一旦停止し、再起動するように構成している。
本発明においては、入力電源電圧が低下した状態から復帰した場合でも、急激に復帰した場合(ソフトスタートが必要な状態)にはソフトスタート機能を動作させて再起動し、緩慢に復帰した場合、つまり電源装置のPWM制御が追従出来るような場合には再起動させないように制御することが出来るので、再起動とソフトスタート機能を必要な場合にのみ動作させることが出来る。
そのため従来装置では検知が出来なかった閾値近傍で、かつ閾値を下回らない入力電源電圧低下状態からの電圧復帰時においても電源電圧の急激な復帰時にはソフトスタート機能を動作させて再起動することが出来、かつ、入力電源電圧の変化がPWM制御で追従出来るような緩慢な変化である場合や入力電源電圧の低下が少なかった場合には再起動させないので、前記従来例で説明したような頻繁に再起動を繰り返すおそれもない、という効果がある。
そのため従来装置では検知が出来なかった閾値近傍で、かつ閾値を下回らない入力電源電圧低下状態からの電圧復帰時においても電源電圧の急激な復帰時にはソフトスタート機能を動作させて再起動することが出来、かつ、入力電源電圧の変化がPWM制御で追従出来るような緩慢な変化である場合や入力電源電圧の低下が少なかった場合には再起動させないので、前記従来例で説明したような頻繁に再起動を繰り返すおそれもない、という効果がある。
(第一の実施例)
図1は、本発明の第一の実施例による入力電源電圧の微分値検出回路と、それによりソフトスタートを実現する電源回路の構成を示す図である。
図1において、バッテリBATTは、本電源装置に電力を供給する入力電源であり、その入力電源電圧はVB1である。一般的にはバッテリBATTは別系統で他の負荷にも接続されており、他の負荷の変動等に応じて入力電源電圧VB1は変動する。
図1は、本発明の第一の実施例による入力電源電圧の微分値検出回路と、それによりソフトスタートを実現する電源回路の構成を示す図である。
図1において、バッテリBATTは、本電源装置に電力を供給する入力電源であり、その入力電源電圧はVB1である。一般的にはバッテリBATTは別系統で他の負荷にも接続されており、他の負荷の変動等に応じて入力電源電圧VB1は変動する。
また、破線で囲んだ微分値検出回路100は、入力電源電圧VB1の微分値を検出する回路であり、入力電源と接地間にコンデンサC10と抵抗R10の直列回路が接続されている。なお、抵抗R10に並列に接続されたダイオードD10は逆バイアス保護用のダイオードである。コンデンサC10と抵抗R10との中点は、抵坑R11を介して、エミッタが接地されたNPNトランジスタQ10のベースに接続されている。NPNトランジスタQ10のベース・エミッタ間電圧(VBE1)は、一般的に0.5V〜0.85V程度であり、これを超えるレベルの電圧(微分値検知パルス)が印加されると、抵抗R11を介してNPNトランジスタQ10のベースに電流が流れるように構成されている。NPNトランジスタQ10のコレクタはPWM制御回路I10(詳細は後記図6参照)のソフトスタート制御端子CT1(この電圧をV1bとする)、およびソフトスタート制御用コンデンサC13に接続されている。
また、Q11はPWM制御回路I10から出力されるPWM信号によって駆動されるスイッチング素子である。このスイッチング素子Q11が開閉することによってトランス(変圧器)L10の1次巻線に電流i10が流れ、その結果としてトランスL10の2次巻線に発生する電圧をダイオードD11で整流し、コンデンサC11で平滑して出力電圧V1gとして負荷に供給する。また、抵抗R13とR14は、出力電圧V1gを分圧し、その分圧値をPWM制御回路I10にフィードバックすることにより、出力電圧V1gを所定の制御目標値(負荷に供給する所定電圧)に一致させるようにフィードバック制御する。
以下、図1に示した回路の動作を図4〜図8に基づいて説明する。
図4〜図8は第一の実施例における回路各部の動作原理、PWM制御回路の説明、および一連の動作をタイムチャートに示したものであり、図4は図1の電源装置の入力電源電圧VB1の微分値(単位時間当たりの変化量)を検出する微分値検出回路100の検出原理を説明する図、図5はその動作のタイムチャート、図6はPWM制御回路I10の構成を示す回路図、図7はその動作のタイムチャート、図8は図1の回路におけるタイムチャートである。
図4〜図8は第一の実施例における回路各部の動作原理、PWM制御回路の説明、および一連の動作をタイムチャートに示したものであり、図4は図1の電源装置の入力電源電圧VB1の微分値(単位時間当たりの変化量)を検出する微分値検出回路100の検出原理を説明する図、図5はその動作のタイムチャート、図6はPWM制御回路I10の構成を示す回路図、図7はその動作のタイムチャート、図8は図1の回路におけるタイムチャートである。
まず、図4、図5を用いて微分値検出回路100の検出原理を説明する。この回路は、基本的には微分回路を利用して入力電源電圧VB1の微分値を検出するものである。
図4に示した入力電源電圧VB4(図1のVB1に相当)、開閉スイッチS40、コンデンサC40(図1のC10に相当)、抵抗R40(図1のR10に相当)からなる閉回路において、図5の時刻t40では開閉スイッチS40は開いており、コンデンサC40と抵抗R40の直列回路両端の電圧E=0Vである。
図4に示した入力電源電圧VB4(図1のVB1に相当)、開閉スイッチS40、コンデンサC40(図1のC10に相当)、抵抗R40(図1のR10に相当)からなる閉回路において、図5の時刻t40では開閉スイッチS40は開いており、コンデンサC40と抵抗R40の直列回路両端の電圧E=0Vである。
時刻t41において開閉スイッチS40を閉じた瞬間、抵抗R40にはEの微分波形電圧VR41(=Ee(−1/C40×R40)=E)が発生する。
時刻t41以降は、コンデンサC40と抵抗R40の時定数τに応じた微分値で電圧VR40(抵抗R40の両端の電圧)は低下する。つまり、入力電源電圧が急激に変化して、その微分値が大きい(単位時間当たりの変化量が大きい)場合には、抵抗R40に発生する微分波形電圧VR41は大きく、入力電源電圧が緩慢に変化した場合には微分波形電圧VR41は小さくなる。
時刻t41以降は、コンデンサC40と抵抗R40の時定数τに応じた微分値で電圧VR40(抵抗R40の両端の電圧)は低下する。つまり、入力電源電圧が急激に変化して、その微分値が大きい(単位時間当たりの変化量が大きい)場合には、抵抗R40に発生する微分波形電圧VR41は大きく、入力電源電圧が緩慢に変化した場合には微分波形電圧VR41は小さくなる。
なお、図4は原理説明図なので、開閉スイッチS40をオンしたとき、入力電源電圧VB4が印加されるが、実際には、図1において、電源電圧が低下した状態からの復帰時に入力電源電圧の変化分(正常値から低下した分)だけ電圧が上昇することになる。したがって低下分が大きければ、微分波形電圧VR41は大きくなり、かつ、上昇の変化速度が大きければ微分波形電圧VR41は大きくなる。入力電源電圧の低下分が大きくても電圧が緩慢に上昇した場合には微分波形電圧VR41は小さい。
次に、図6に示したPWM制御回路は、PWMのキャリア信号である三角波発振信号V4Dとソフトスタート制御電圧V4Aとをコンパレータで比較することによってPWM Duty出力V4Cを生成している。なお、内部電源はソフトスタート制御用コンデンサ(図1のC13に相当)を充電する。また、出力電圧誤差入力(図1のR13とR14の分圧値)をコンパレータにフィードバックすることにより、出力電圧をフィードバック制御している。
図6の回路においては、図7のタイムチャートに示すように、ソフトスタート制御電圧V4Aが低下すると、それに応じてPWM信号のON Dutyは変化する。そしてソフトスタート制御電圧V4Aが三角波信号電圧下限値Vth2以下になると、PWM信号のON Dutyは0になる。なお、Vth1は三角波信号電圧上限値である。
図8は、図1の回路において、通常動作状態から動作可能な範囲で入力電源電圧が低下し、その後、急激に入力電源電圧が正常値に復帰した場合のタイミングチャートを示す。
図8において、時刻t11では、電源装置は或る負荷一定で正常動作をしている。
時刻t12において、入力電源電圧VB1が低下を始めると、電源装置は負荷に供給する出力電圧V1gを一定に保つために、PWM制御回路I10から出力するPWM信号のON Dutyが広がり、トランスL10の一次側電流i10が増加する。
時刻t13では、更に入力電源電圧VB1が低下すると、PWM制御回路I10は更にPWM信号のON Dutyを広げ、その最大Dutyまで広がる。一次側電流i10が更に増加する。
図8において、時刻t11では、電源装置は或る負荷一定で正常動作をしている。
時刻t12において、入力電源電圧VB1が低下を始めると、電源装置は負荷に供給する出力電圧V1gを一定に保つために、PWM制御回路I10から出力するPWM信号のON Dutyが広がり、トランスL10の一次側電流i10が増加する。
時刻t13では、更に入力電源電圧VB1が低下すると、PWM制御回路I10は更にPWM信号のON Dutyを広げ、その最大Dutyまで広がる。一次側電流i10が更に増加する。
時刻t14において、この時点で入力電源電圧VB1が急激に正常値に復帰すると、その立ち上がり微分値(△V10)に応じた微分値検知パルス電圧V1dが前記図4、図5で説明した原理により発生する。なお、入力電源電圧が緩慢に復帰した場合には、微分値が小さいので、微分値検知パルス電圧V1dのピークは低い値になる。このパル.ス電圧V1dがNPNトランジスタQ10のベース・エミッタ間電圧VBE1以上になると、抵抗R11を介してNPNトランジスタQ10にベース電流を供給し、NPNトランジスタQ10がオンする。ただし、微分値が小さく、パルス電圧V1dの振幅がNPNトランジスタQ10のベース・エミッタ間電圧VBE1以下、或いはNPNトランジスタQ10がオンできない程度の電流である場合はオンしない。なお、ベース電流は抵抗R11の値で制限される。
NPNトランジスタQ10がオンすると、ソフトスタート制御用コンデンサC13の電荷をNPNトランジスタQ10の電流増幅率hFEに応じたシンク能力(コレクタ電流Ic=Ib×hFEの能力)で引抜き、ソフトスタート制御電圧V1bは0V付近まで急低下する。これによりPWM信号出力V1eは停止(ON Duty=0)する。なお、前記図6、図7で説明したようにソフトスタート制御電圧(図6のV4A)が0V付近(Vth2以下)まで低下するとPWM信号のON Dutyは0になる。
時刻t15では、微分値検知パルス電圧V1dがNPNトランジスタQ10のベース・エミッタ間電圧VBE1以下になると、NPNトランジスタQ10はオフし、それまで0V付近まで抑えこまれていたソフトスタート制御電圧V1b電圧が、PWM制御回路I10内部からコンデンサC13を充電することで上昇を始める。
時刻t15では、微分値検知パルス電圧V1dがNPNトランジスタQ10のベース・エミッタ間電圧VBE1以下になると、NPNトランジスタQ10はオフし、それまで0V付近まで抑えこまれていたソフトスタート制御電圧V1b電圧が、PWM制御回路I10内部からコンデンサC13を充電することで上昇を始める。
時刻t16では、図6、7に示したPWM制御回路I10内部の三角波信号電圧下限値Vth2以上にソフトスタート制御電圧V1bが上昇すると、PWM信号のON Dutyは徐々に広がり、1次電流i10も徐々に増加して行く。そして出力電圧V1gは徐々に上昇を開始、つまりソフトスタートで再起動され、以降通常動作に復帰する。
上記のように、入力電源電圧が低下した値から急激に復帰した場合には、NPNトランジスタQ10がオンになり、ソフトスタート制御用コンデンサC13の電荷を一旦引き抜き、その後、ソフトスタート制御用コンデンサC13が充電されることによって次第にPWM波形が立ち上がるので、ソフトスタート機能が正常に動作する。
入力電源電圧が低下した値から復帰した場合でも、緩慢に復帰した場合には、NPNトランジスタQ10がオンにならないので、ソフトスタート機能は動作しない。
このように入力電源電圧が低下した状態から復帰した場合でも、急激に復帰した場合(ソフトスタートが必要な状態)にはソフトスタート機能を動作させ、緩慢に復帰した場合、つまり電源装置のPWM制御が追従出来るような場合にはソフトスタート機能を動作させないように制御することが出来るので、ソフトスタート機能を必要な場合にのみ動作させることが出来る。
入力電源電圧が低下した値から復帰した場合でも、緩慢に復帰した場合には、NPNトランジスタQ10がオンにならないので、ソフトスタート機能は動作しない。
このように入力電源電圧が低下した状態から復帰した場合でも、急激に復帰した場合(ソフトスタートが必要な状態)にはソフトスタート機能を動作させ、緩慢に復帰した場合、つまり電源装置のPWM制御が追従出来るような場合にはソフトスタート機能を動作させないように制御することが出来るので、ソフトスタート機能を必要な場合にのみ動作させることが出来る。
(第二の実施例)
図2は、本発明の第二の実施例による入力電源電圧の微分値検出回路と、それによりソフトスタートを実現する電源回路の概略構成を示す図である。
図2において、電源装置の入力電源電圧VB2の微分値△V20を検出する回路ブロック200(破線で囲んだ部分)が設けられているのは第一の実施例と同様の構成である。
NPNトランジスタQ20のコレクタは、コンパレータI20の非反転端子へ接続され、更に同端子には入力電源電圧VB2を抵抗R22と抵抗R23で分圧した中点電圧V2bが接続されている。また、コンパレータI20の反転端子は基準電圧Vref2と接続され、非反転端子と反転端子の各電圧を比較する構成としている。
コンパレータI20の出力V2fは、PWM制御回路I21のソフトスタート端子、およびソフトスタート制御用コンデンサC23と接続される。それ以外は第一の実施例と同様である。
図2は、本発明の第二の実施例による入力電源電圧の微分値検出回路と、それによりソフトスタートを実現する電源回路の概略構成を示す図である。
図2において、電源装置の入力電源電圧VB2の微分値△V20を検出する回路ブロック200(破線で囲んだ部分)が設けられているのは第一の実施例と同様の構成である。
NPNトランジスタQ20のコレクタは、コンパレータI20の非反転端子へ接続され、更に同端子には入力電源電圧VB2を抵抗R22と抵抗R23で分圧した中点電圧V2bが接続されている。また、コンパレータI20の反転端子は基準電圧Vref2と接続され、非反転端子と反転端子の各電圧を比較する構成としている。
コンパレータI20の出力V2fは、PWM制御回路I21のソフトスタート端子、およびソフトスタート制御用コンデンサC23と接続される。それ以外は第一の実施例と同様である。
以下、第二の実施例の作用を説明する。
図9は、入力電源電圧が通常動作状態から動作可能な基準電圧近傍まで低下し、その後、急激に正常値まで復帰した場合、および動作停止となる基準電圧以下まで低下した場合のタイミングチャートを示す。下記に動作の説明を示す。
図9は、入力電源電圧が通常動作状態から動作可能な基準電圧近傍まで低下し、その後、急激に正常値まで復帰した場合、および動作停止となる基準電圧以下まで低下した場合のタイミングチャートを示す。下記に動作の説明を示す。
時刻t21以前の動作は第一の実施例の時刻t14以前と同様であるため説明を省略する。
時刻t21では、入力電源電圧VB2を抵抗R22とR23で分圧した電圧V2bが基準電圧Vref2の近傍で、かつ基準電圧Vref2を下回らない値まで低下した後に正常値に復帰した場合、第一の実施例と同様に入力電源電圧VB1の立ち上がり微分値に応じた微分値検知パルスV2dが出力される。この値がNPNトランジスタQ20のベース・エミッタ間電圧VBE2以上にであれば、抵坑R21を介してNPNトランジスタQ20のベース電流を供給する。微分値が少ない場合やシンク能力については第一の実施例と同様である。
時刻t21では、入力電源電圧VB2を抵抗R22とR23で分圧した電圧V2bが基準電圧Vref2の近傍で、かつ基準電圧Vref2を下回らない値まで低下した後に正常値に復帰した場合、第一の実施例と同様に入力電源電圧VB1の立ち上がり微分値に応じた微分値検知パルスV2dが出力される。この値がNPNトランジスタQ20のベース・エミッタ間電圧VBE2以上にであれば、抵坑R21を介してNPNトランジスタQ20のベース電流を供給する。微分値が少ない場合やシンク能力については第一の実施例と同様である。
NPNトランジスタQ20がオンすると、抵抗R22とR23の分圧点電圧V2bはほぼ0Vとなる。よって、基準電圧Vref2よりも分圧中点電圧V2bが低くなり、コンパレータI20はオンになり、コンパレータI20出力であるソフトスタート制御電圧V2fは0付近に低下する。ソフトスタート制御電圧V2fが低下すると、前記図6、7で説明したように、PWM制御回路I21はPWM出力V2eを停止する。
その後、微分値検知パルス電圧V2dがNPNトランジスタQ20のベース・エミッタ間電圧VBE2以下になると、NPNトランジスタQ20はオフし、それまで0V付近まで抑えこまれていた分圧点電圧V2bが基準電圧Vref2よりも高くなるので、コンパレータI20はオフになる。そのためコンデンサC23が充電され、ソフトスタート制御電圧V2fは上昇を始める。そしてソフトスタート制御電圧V2fが三角波信号電圧下限値Vth2以上に上昇すると、PWM信号のON Dutyは徐々に広がり、1次電流i20も徐々に増加して行く。そして出力電圧V2gは徐々に上昇を開始、つまりソフトスタートで再起動され、以降通常動作に復帰する。
時刻t22では、通常動作から再び入力電源電圧が低下を始めると、電源装置は出力電圧を一定に保つためにPWM ON Dutyが広がり、一次側電流i20が増加する。
時刻t23では、入力電源電圧VB2が「Vth20=Vref2〔1+(R22/R23)〕」で定められた値以下に低下すると、分圧点電圧V2bがコンパレータI20の基準電圧Vref2以下になるので、コンパレータI20の出力は、時刻t21の時と同様にオンとなり、ソフトスタート制御電圧V2fが0V付近に低下してPWM出力V2eは停止される。
時刻t23では、入力電源電圧VB2が「Vth20=Vref2〔1+(R22/R23)〕」で定められた値以下に低下すると、分圧点電圧V2bがコンパレータI20の基準電圧Vref2以下になるので、コンパレータI20の出力は、時刻t21の時と同様にオンとなり、ソフトスタート制御電圧V2fが0V付近に低下してPWM出力V2eは停止される。
時刻t24では、入力電源電圧VB2が急激に復帰し、「Vth20=Vref2〔1+(R22/R23)〕」で定められた値以上となる。同時にその立ち上がり微分値△V20に応じた微分値検知パルスが前記の「時刻t21」と同様に発生し、NPNトランジスタQ20がオンしてコンパレータI20はオンし、微分値検知パルスの振幅がNPNトランジスタQ20のベース・エミッタ間電圧VBE2以下となるまでコンパレータI20はオンを継続する。
その後、前記時刻t21〜t22間と同様に動作してソフトスタートで再起動が行われる。
その後、前記時刻t21〜t22間と同様に動作してソフトスタートで再起動が行われる。
時刻t25では、通常動作から再び入力電源電圧VB2が「Vth20=Vref2〔1+(R22/R23)〕」で定められた値以下に低下すると、コンパレータI20の出力は「時刻t21」の時と同様にオンとなり、時刻t23と同様にPWM出力V2eは停止される。上記のように、入力電源電圧の大幅な低下を検知して電源装置を停止させることができる。
その後、入力電源電圧VB2が緩やかに復帰を開始するが、電圧の上昇が緩やかであるため微分値は小さくなり、微分値検知パルスの振幅はNPNトランジスタQ20のベース・エミッタ間電圧VBE2以上となることがなく、したがってNPNトランジスタQ20はオンしない。そして時刻t26において、入力電源電圧VB2がVth20=Vref2〔1+(R22/R23)〕を超えた時点でコンパレータI20はオフとなり、ソフトスタート制御電圧V2fは徐々に上昇を開始する。これ以降はソフトスタート制御電圧V2fに応じてPWM ON Dutyが徐々に広がり、一次側電流i20が徐々に増加し、通常動作へ復帰する。
上記のように、第二の実施例においては、第一の実施例に示した入力電源電圧の微分値が所定値以上になった場合と、入力電源電圧が所定の閾値以下に低下した状態から復帰した場合との少なくとも何れか一方の条件が満足された場合に、ソフトスタート機能を用いて電源装置を再起動するように構成している。そのため時刻t21で説明したように、入力電源電圧が閾値Vth20までは低下しないがその近傍まで低下した状態から急激に復帰した場合にも、ソフトスタートを有効に機能させることが出来る。また、時刻t26で説明したように、入力電源電圧の復帰が緩やかな場合でも入力電源電圧が閾値Vth20以下まで大幅に低下した場合にはソフトスタートを有効に機能させることが出来る。したがって従来方式の特徴である入力電源電圧の大幅な低下を検知して、電源装置を停止する機能と、従来方式では対応ができなかった閾値近傍で、かつ閾値を下回らなない入力電源電圧低下状態からの急激な電圧復帰を検知をする機能とを共存できるので、より確実にソフトスタート動作が実行でき、機器の信頼性をさらに向上させることが出来る。
(第三の実施例)
図3は、本発明の第三の実施例による入力電源電圧の微分値検出回路と、それによりソフトスタートを実現する電源回路の概略構成を示す図である。
図3において、電源装置の入力電源電圧VB3の微分値を検出を実現する回路プロック300が設けられているのは第二の実施例と同様の構成である。また、トランスL30から補助巻線で電圧V3cを取り出し、ダイオードD33を介してPWM制御回路I31の入力電圧端子P(PWM制御回路I31に動作電力を供給する端子)に与える。なお、D34は整流用のダイオード、C34は平滑用のコンデンサである。この補助巻線電圧V3cは入力電源電圧VB3以上の値に設定しておく。
図3は、本発明の第三の実施例による入力電源電圧の微分値検出回路と、それによりソフトスタートを実現する電源回路の概略構成を示す図である。
図3において、電源装置の入力電源電圧VB3の微分値を検出を実現する回路プロック300が設けられているのは第二の実施例と同様の構成である。また、トランスL30から補助巻線で電圧V3cを取り出し、ダイオードD33を介してPWM制御回路I31の入力電圧端子P(PWM制御回路I31に動作電力を供給する端子)に与える。なお、D34は整流用のダイオード、C34は平滑用のコンデンサである。この補助巻線電圧V3cは入力電源電圧VB3以上の値に設定しておく。
また、入力電源電圧VB3からダイオードD32を介して上記と同様にPWM制御回路I31の入力電圧端子Pに与える。したがって入力電圧端子Pは、補助巻線からダイオードD33を介して与えられる電圧と入力電源電圧VB3からダイオードD32を介して与えられる電圧とのOR接続となっている。この入力電圧端子Pの電圧をV3aとする。そして、この入力電圧端子Pを分圧抵抗R32とR33の直列回路を介して接地に接続する。
上記分圧抵抗の分圧点電圧V3bはNPNトランジスタQ30のコレクタおよびコンパレータI30の非反転端子へ接続される。これにより、入力電源電圧VB3が多少低下しても、補助巻線電圧による自己の生成電圧出力V3cで、或る程度はPWM制御回路I31の電源供給が可能となり、かつ、上記のV3cでコンパレータI30の非反転端子の電圧を或る程度は保持するので、入力電源電圧VB3が低下した場合の最低動作電圧範囲を拡大することが出来る。つまり、上記の補助巻線は、入力電源電圧VB3の低下が所定範囲内の場合には入力電源電圧の低下を補償する補助電源となる。なお、補助巻線を設ける代わりに、同等の機能を有する別系統の補助電源を設けてもよい。その他、基本の構成は第二の実施例と同様である。
以下、第三の実施例の作用を説明する。
図10は、通常動作状態から動作可能な基準電圧近傍まで入力電源電圧が低下し、その後急激に入力電源電圧が復帰した場合および動作停止となる基準電圧以下まで低下した場合のタイミングチャートを示す。下記に動作の説明を示す。
時刻t31以前において、入力電源電圧VB3が次第に低下するが、正常動作範囲にある場合は、補助巻線電圧V3cによって保持されるので、入力電圧端子Pの電圧V3aは正常値に保持され、したがって分圧点電圧V3bも正常値を保っている。
図10は、通常動作状態から動作可能な基準電圧近傍まで入力電源電圧が低下し、その後急激に入力電源電圧が復帰した場合および動作停止となる基準電圧以下まで低下した場合のタイミングチャートを示す。下記に動作の説明を示す。
時刻t31以前において、入力電源電圧VB3が次第に低下するが、正常動作範囲にある場合は、補助巻線電圧V3cによって保持されるので、入力電圧端子Pの電圧V3aは正常値に保持され、したがって分圧点電圧V3bも正常値を保っている。
時刻t31では、入力電源電圧VB3が閾値Vth3までは低下しない正常動作範囲ではあるが、かなり低下した値から急激に正常電圧まで復帰する。この急激な立上がりにより第一、第二の実施例と同様に、微分値検知パルス電圧V3dが発生し、NPNトランジスタQ30がオンするので、分圧点電圧V3b、つまりコンパレータI30の非反転端子が0V付近へ急速に低下する。これにより、コンパレータI30の出力であるソフトスタート制御電圧V3fは0V付近へ急激に低下し、PWM出力V3eは停止する。これにより、補助巻線出力V3cは停止し、PWM制御回路I31の入力電圧端子Pの電圧V3aは、ほぼ入力電源電圧VB3となる。
時刻t32では、入力電源電圧VB3の立ち上がり微分値に応じた微分値検知パルスの振幅がNPNトランジスタQ30のベース・エミッタ間電圧VBE以下となり、NPNトランジスタQ30はオフする。これにより、分圧点電圧V3bは上昇し、コンパレータI30はオフとなる。そのためコンパレータI30の出力であるソフトスタート制御電圧V3fは上昇を始める。
時刻t33では、ソフトスタート制御電圧V3fの上昇と共に、PWM ON Dutyは徐々に広がり、一次側電流i10が増加して、通常動作へ復帰する、この途中で補助巻線電圧V3cは入力電源電圧VB3以上となり、PWM制御回路I31の入力電圧端子Pの電圧V3aは、ほぼ補助巻線電圧V3cとなる。
その後、時刻t33と時刻t34との間で入力電源電圧VB3が次第に低下し、時刻t34では、入力電源電圧VB3が正常動作範囲の閾値Vth3付近まで低下するが、ここまでの低下は補助巻線電圧V3cで保持されるため、入力電圧端子Pの電圧V3aは正常値を保っている。そして分圧点電圧V3bは入力電圧端子Pの電圧V3aを分圧した値なので、入力電源電圧VB3の低下が上記のように所定範囲内の低下であれば、補助巻線電圧V3cにより補償されてコンパレータI30の基準電圧Vref3以上を保つので、通常動作を継続する。これにより最低動作電圧範囲を拡大することができる。
しかし、時刻t34以後、入力電源電圧VB3が更に低下すると、補助巻線電圧V3cも低下し始めるので、入力電圧端子Pの電圧V3aが低下し、それに連れて分圧点電圧V3bも低下する。そして時刻t35では、入力電源電圧VB3が更に低下し、入力電圧端子Pの電圧V3aが「Vth3=Vref3〔1+(R32/R33)〕」で定められた値以下に低下すると、分圧点電圧V3bがコンパレータI30の基準電圧Vref3以下になるので、コンパレータI30は、時刻t31の時と同様にオンとなり、ソフトスタート制御電圧V3fが0V付近まで低下してPWM出力を停止する。この時、電源装置は動作を停止し、コンパレータI30などの内部電力消費が減少する。よって、補助巻線の平滑用コンデンサC34などに蓄積された残留電荷の放電が遅くなり、入力電圧端子Pの電圧V3aは緩やかに低下を始める。
時刻t36では、入力電源電圧VB3が急激に復帰すると、入力電圧端子Pの電圧V3aは、「Vth3=Vref3〔1+(R22/R23)〕」で定められた電圧値以上となるが、同時に入力電源電圧VB3の立ち上がり微分値に応じた微分値検知パルスが時刻t31と同様に発生するため、NPNトランジスタQ30がオンするので、分圧点電圧V3b、つまりコンパレータI30の非反転端子は低下した0V付近のままになる。これにより、コンパレータI30の出力であるソフトスタート制御電圧V3fも0V付近の値を続け、PWM出力V3eは停止した状態を継続する。そして上記微分値検知パルスの振幅がNPNトランジスタQ30のベース・エミッタ間電圧VBE以下になると、NPNトランジスタQ30はオフする。これにより、分圧点電圧V3bは上昇し、コンパレータI30はオフとなる。そのためコンパレータI30の出力であるソフトスタート制御電圧V3fは上昇を始めるので、前記時刻t32以降と同様にソフトスタートで再起動され、正常状態に復帰する。
以上説明したように、ソフトスタート手段を備えた電源装置において、入力電源電圧の微分値を検出する電圧微分値検出手段を備え、入力電源電圧が正常値よりも低下した状態から上昇した場合に検出された入力電源電圧の微分値が所定値以上である場合には電源回路を一旦停止し、再起動するように構成したことにより、入力電源電圧が低下した状態から復帰した場合でも、急激に復帰した場合(ソフトスタートが必要な状態)にはソフトスタート機能を動作させて再起動し、緩慢に復帰した場合、つまり電源装置のPWM制御が追従出来るような場合には再起動させないように制御することが出来るので、再起動とソフトスタート機能を必要な場合にのみ動作させることが出来る。
そのため従来装置では検知が出来なかった閾値近傍で、かつ閾値を下回らない入力電源電圧低下状態からの電圧復帰時においても電源電圧の急激な復帰時にはソフトスタート機能を動作させて再起動することが出来、かつ、入力電源電圧の変化がPWM制御で追従出来るような緩慢な変化である場合や入力電源電圧の低下が少なかった場合には再起動させないので、前記従来例で説明したような頻繁に再起動を繰り返すおそれもない、という効果がある。
そのため従来装置では検知が出来なかった閾値近傍で、かつ閾値を下回らない入力電源電圧低下状態からの電圧復帰時においても電源電圧の急激な復帰時にはソフトスタート機能を動作させて再起動することが出来、かつ、入力電源電圧の変化がPWM制御で追従出来るような緩慢な変化である場合や入力電源電圧の低下が少なかった場合には再起動させないので、前記従来例で説明したような頻繁に再起動を繰り返すおそれもない、という効果がある。
また、入力電源電圧の微分値が所定値以上になった場合と、入力電源電圧が所定の閾値以下に低下した状態から復帰した場合との少なくとも何れか一方の条件が満足された場合に、ソフトスタート機能を用いて電源装置を再起動するように構成した場合には、入力電源電圧が閾値までは低下しないがその近傍まで低下した状態から急激に復帰した場合にも、ソフトスタートを有効に機能させることが出来ると共に、入力電源電圧の復帰が緩やかな場合でも入力電源電圧が閾値以下まで大幅に低下した場合にはソフトスタートを有効に機能させることが出来る。
また、入力電源電圧の低下が所定範囲内の場合には入力電源電圧の低下を補償する補助電源を備え、上記の補償された入力電源電圧を基準として、入力電源電圧が所定の閾値以下に低下した状態の判定を行う構成においては、電圧低下判定に至るまでの最低動作入力電源電圧をより低くすることが可能となり、最低動作電圧範囲を拡大することが出来る、という効果がある。
BATT…本電源装置に電力を供給する入力電源
VB1…入力電源電圧 100…微分値検出回路
I10…PWM制御回路 Q11…スイッチング素子
Q10…NPNトランジスタ L10…トランス
C13…ソフトスタート制御用コンデンサ C10、C11…コンデンサ
R10、R11、R13、R14…抵抗
D10、D11…ダイオード
VB1…入力電源電圧 100…微分値検出回路
I10…PWM制御回路 Q11…スイッチング素子
Q10…NPNトランジスタ L10…トランス
C13…ソフトスタート制御用コンデンサ C10、C11…コンデンサ
R10、R11、R13、R14…抵抗
D10、D11…ダイオード
Claims (5)
- 入力電源に接続されたスイッチング素子をPWM制御することによって負荷に供給する電力を制御するPWM制御手段と、起動時には負荷に供給する電流を漸増するように前記PWM制御手段を制御するソフトスタート手段とを備えた電源装置において、
入力電源電圧の微分値を検出する電圧微分値検出手段と、
入力電源電圧が正常値よりも低下した状態から上昇した場合に前記電圧微分値検出手段によって検出された入力電源電圧の微分値が所定値以上である場合に前記PWM制御手段を一旦停止し、前記ソフトスタート手段を用いて再起動する制御手段と、を備えたことを特徴とする電源装置。 - 請求項1に記載の電源装置において、
前記電圧微分値検出手段は、前記入力電源に接続されたコンデンサと抵抗との直列回路からなり、前記コンデンサと抵抗の接続点の電圧を入力電源電圧の微分値として出力するものであり、
前記制御手段は、前記電圧微分値検出手段の出力である微分値検知パルスに応じてスイッチングするスイッチング素子を備え、前記スイッチング素子の導通時にソフトスタート用のコンデンサの電荷を放電することにより、前記PWM制御手段を一旦停止し、その後、前記スイッチング素子の遮断に応じた前記コンデンサの電圧上昇により前記PWM制御手段をソフトスタートで再起動させることものである、ことを特徴とする電源装置。 - 請求項1に記載の電源装置において、
入力電源電圧が所定の閾値以下に低下した場合に前記PWM制御手段を一旦停止し、その状態から入力電源電圧が復帰した場合に前記ソフトスタート手段を用いて再起動する制御手段を備え、
入力電源電圧が正常値よりも低下した状態から上昇した場合に前記電圧微分値検出手段によって検出された入力電源電圧の微分値が所定値以上である場合と、入力電源電圧が所定の閾値以下に低下した状態から復帰した場合との少なくとも何れか一方の条件が満足された場合に、前記ソフトスタート手段を用いて再起動することを特徴とする電源装置。 - 請求項3に記載の電源装置において、
入力電源電圧の低下が所定範囲内の場合には入力電源電圧の低下を補償する補助電源を備え、上記の補償された入力電源電圧を基準として、前記入力電源電圧が所定の閾値以下に低下した状態の判定を行うことを特徴とする電源装置。 - 請求項4に記載の電源装置において、
前記補助電源は、入力電源電圧を前記PWM制御手段でスイッチングした電流を変換して負荷に供給する変圧器に補助巻線を設け、前記補助巻線に発生する電圧と前記入力電源電圧とをダイオードを介してオア接続した構成であることを特徴とする電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100891797B1 (ko) | 2007-08-21 | 2009-04-07 | 삼성전기주식회사 | 리셋 기능을 갖는 전원장치 |
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-
2005
- 2005-09-09 JP JP2005261727A patent/JP2007074874A/ja active Pending
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