JP2021051885A - 電源装置、点灯装置、照明器具、及びプログラム - Google Patents

電源装置、点灯装置、照明器具、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 再起動時に、電源回路のスイッチング素子に流れる電流を抑えることができる電源装置、点灯装置、照明器具、及びプログラムを提供する。【解決手段】 電源装置1は、電源回路11と、電流可変回路12と、を備える。電源回路11は、交流電圧Viを直流電圧Voに変換し、直流電圧Voを出力する。電流可変回路12は、光源2に直列接続されて、光源2に流れる負荷電流Ioを調整する。電源回路11は、直流電圧Voを調整するためのスイッチング動作を行うスイッチング素子11gを有する。スイッチング素子11gは、スイッチング動作を開始してから制限時間が経過するまでにおけるオン時間の変動幅の制限値が、スイッチング動作を開始してから制限時間が経過した後における制限値よりも小さくなる制限動作を行う。【選択図】図1

Description

本開示は、電源装置、点灯装置、照明器具、及びプログラムに関する。
特許文献1の天井灯は、発光ダイオード、及びドライバ回路を有する。
ドライバ回路は、整流モジュール、変換モジュール、及び制御モジュールを有して、発光ダイオードの駆動、及び照明輝度のリニア調節に用いられる。
整流モジュールは、外部電源に接続して、外部電源の交流電圧を受け入れ、交流電圧を全波整流して入力電圧を生成する。
変換モジュールは、SEPIC(Single Ended Primary Inductor Converter)又はブーストコンバータを構成する。変換モジュールは、整流モジュールから入力電圧を受け入れ、入力電圧から稼動電圧を形成する。変換モジュールは稼働電圧を出力し、稼働電圧によって発光ダイオードに駆動電流が流れる。
制御モジュールは、稼働電圧の出力値を調節し、かつ、駆動電流を常に安定状態に維持する。そして、制御モジュールは、外部の輝度調節信号を受け入れて、稼働電圧の出力値を改変して駆動電流の値を改変し、調光効果を実現する。
すなわち、特許文献1には、外部電源から交流電圧を入力されて、光源に負荷電流(駆動電流)を供給する点灯装置が開示されている。さらに、特許文献1の変換モジュールは、SEPIC又はブーストコンバータを構成する電源回路であり、スイッチング素子を備えている。
実用新案登録第3187637号公報
このような点灯装置は、外部電源から電力を供給されることで、電源回路のスイッチング素子のスイッチング動作を行う。しかし、スイッチング素子がスイッチング動作を停止した後(スイッチング動作を停止して短時間しか経過していないとき)にスイッチング動作を開始する再起動時には、スイッチング素子に流れる電流が増加し、スイッチング素子に大電流が流れることがある。
本開示の目的とするところは、再起動時に、電源回路のスイッチング素子に流れる電流を抑えることができる電源装置、点灯装置、照明器具、及びプログラムを提供することにある。
本開示の一態様に係る電源装置は、電源回路と、電流可変回路と、を備える。前記電源回路は、外部電源から供給される交流電圧を直流電圧に変換し、一対の出力端子から前記直流電圧を出力する。前記電流可変回路は、前記一対の出力端子の間で負荷に直列接続されて、前記負荷に流れる負荷電流を調整する。前記電源回路は、前記直流電圧を調整するためにオン時間を可変とするスイッチング動作を行うスイッチング素子を有する。前記スイッチング素子は、前記スイッチング動作を開始してから制限時間が経過するまでにおける前記オン時間の変動幅の制限値が、前記スイッチング動作を開始してから前記制限時間が経過した後における前記制限値よりも小さくなる制限動作を行う。
本開示の一態様に係る点灯装置は、上述の電源装置を備えて、光源を前記負荷とする。
本開示の一態様に係る照明器具は、上述の点灯装置と、前記負荷電流が流れる光源と、前記点灯装置及び前記光源の少なくとも一方を支持する筐体とを備える。
本開示の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、上述の点灯装置が備える制御回路として機能させる。
以上説明したように、本開示では、再起動時に、電源回路のスイッチング素子に流れる電流を抑えることができるという効果がある。
図1は、実施形態に係る点灯装置を示すブロック図である。 図2は、比較例の点灯装置の動作を示すタイムチャートである。 図3Aは、実施形態に係る点灯装置のスイッチング素子のオン時間の変動を示す。図3Bは、同上のスイッチング素子のオン時間の別の変動を示す。 図4は、同上の点灯装置の動作を示すタイムチャートである。 図5は、同上の照明器具を示す斜視図である。
以下の実施形態は、一般に、電源装置、点灯装置、照明器具、及びプログラムに関する。より詳細には、以下の実施形態は、スイッチング素子を有する電源回路を備える電源装置、点灯装置、照明器具、及びプログラムに関する。
以下に本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)基本構成
図1は、本実施形態の電源装置1として、光源2を負荷とする点灯装置10の回路構成を示す。
点灯装置10は、電源回路11と、電流可変回路12と、制御回路13と、を主構成として備える。
電源回路11の一対の入力端子P1、P2は、スイッチSW1を介して外部電源9に電気的に接続している。外部電源9は、100V系又は200V系の商用電力系統である。電源回路11は、スイッチSW1がオン状態(導通状態)であれば、外部電源9から交流電力を供給され、交流電力を電力変換して直流電力を生成し、生成した直流電力を光源2へ供給する。外部電源9の電圧は交流電圧Viであり、交流電圧Viが電源回路11の一対の入力端子P1、P2に入力され、外部電源9から電源回路11には交流電流Iiが供給される。
スイッチSW1は、外部電源9と電源回路11の入力端子P2との間に設けられている。スイッチSW1がオン状態(導通状態)であれば、外部電源9から電源回路11へ交流電力が供給される。スイッチSW1がオフ状態(遮断状態)であれば、外部電源9から電源回路11へ交流電力が供給されない。なお、スイッチSW1は、外部電源9と電源回路11の入力端子P1との間に設けられてもよい。
電源回路11は、昇降圧機能、及び昇圧機能のいずれかを有するワンコンバータ(又はシングルステージコンバータ)のスイッチング電源回路である。ワンコンバータでは、交流電力の力率を改善する力率改善回路と、交流電力を直流電力に変換する電力変換回路とが一体に構成されており、部品点数の低減、及び高効率化を図っている。すなわち、電源回路11は、力率改善回路、及び電力変換回路として機能することができる。電源回路11が昇降圧機能を有する場合、電源回路11は、SEPIC(Single Ended Primary Inductor Converter)回路、CUK回路、及びZETA回路のいずれかの構成を備えることが好ましい。
図1の電源回路11は、整流回路111、及びコンバータ112を備えており、コンバータ112は、SEPIC回路を構成している。
整流回路111は、フルブリッジ接続された4個のダイオードを有するダイオードブリッジ11a、及びコンデンサ11bを備える。コンデンサ11bは、ダイオードブリッジ11aの出力端間に接続される。ダイオードブリッジ11aは、外部電源9から一対の入力端子P1、P2を介して入力された交流電圧Viを全波整流し、コンデンサ11bの両端間には直流の脈流電圧Vpが生成される。整流回路111が出力する脈流電圧Vpは、コンバータ112に入力される。
コンバータ112は、整流回路111から脈流電圧Vpを入力されて、直流の出力電圧(直流電圧)Voを出力する。コンバータ112は、制御回路13によって制御される。
具体的に、コンバータ112は、インダクタ11c、11h、コンデンサ11d、ダイオード11e、出力コンデンサ11f、及びスイッチング素子11gを備えて、SEPIC回路を構成する。インダクタ11cとインダクタ11hとは、同じ鉄心に巻き回されていてもよいし、それぞれ別の鉄心に巻き回されていてもよい。コンデンサ11bの正極(脈流電圧Vpの高電位)と負極(脈流電圧Vpの負電位)との間には、正極からインダクタ11c、コンデンサ11d、ダイオード11e、出力コンデンサ11fを順に接続した直列回路が接続されている。インダクタ11cとコンデンサ11dとの接続点とコンデンサ11bの負極との間には、スイッチング素子11gが接続されている。図1のスイッチング素子11gは、Nチャネルのエンハンスメント型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)である。スイッチング素子11gのドレインは、インダクタ11cとコンデンサ11dとの接続点に接続され、スイッチング素子11gのソースは、コンデンサ11bの負極に接続される。なお、スイッチング素子11gは、MOSFET以外に、例えばバイポーラトランジスタなどの他の半導体スイッチング素子であってもよい。
コンデンサ11dとダイオード11eとの接続点とコンデンサ11bの負極との間には、インダクタ11hが接続されている。そして、出力コンデンサ11fの両端電圧が出力電圧Voになる。なお、ダイオード11eのアノードはコンデンサ11dに接続され、ダイオード11eのカソードは出力コンデンサ11fの正極に接続されている。
そして、スイッチング素子11gがオンすると、コンデンサ11bの正極、インダクタ11c、スイッチング素子11g、コンデンサ11bの負極の順序で電流が流れて、インダクタ11cにエネルギー(磁気エネルギー)が蓄積される。また、スイッチング素子11gがオンすると、コンデンサ11d、スイッチング素子11g、インダクタ11h、コンデンサ11dの順序で電流が流れて、インダクタ11hにエネルギー(磁気エネルギー)が蓄積される。
次に、スイッチング素子11gがオフすると、インダクタ11c及びインダクタ11hに蓄積されているエネルギーによって、出力コンデンサ11fが充電される。また、スイッチング素子11gがオフすると、インダクタ11cを通じて脈流電圧Vpによってコンデンサ11dが充電される。
そして、スイッチング素子11gがオンオフすることによって、脈流電圧Vpを入力とする昇降圧動作が行われ、出力コンデンサ11fの両端間に直流の出力電圧Voが発生する。電源回路11は、一対の出力端子P3、P4を備えており、出力端子P3は、出力コンデンサ11fの正極(出力電圧Voの高電位)に接続し、出力端子P4は、出力コンデンサ11fの負極(出力電圧Voの低電位)に接続する。すなわち、電源回路11は、一対の出力端子P3、P4から出力電圧Voを出力する。
一対の出力端子P3、P4の間には、光源2と電流可変回路12との直列回路が接続されている。光源2と電流可変回路12との直列回路には、出力電圧Voが印加される。光源2に流れる負荷電流Ioの大きさは、電流可変回路12によって制御される。電流可変回路12は、負荷電流Ioの大きさを制御することで光源2の光出力を調整し、光源2の点灯、消灯、及び調光を行うことができる。
光源2は、固体発光素子としてLED(Light Emitting Diode)を用いており、1個以上のLEDを備える。図1では、光源2として1個のLEDのみを図示しているが、直列接続された複数のLEDを備えてもよい。直列接続された複数のLEDを備える場合、隣り合う一対のLEDでは、一方のLEDのカソードが、他方のLEDのアノードに接続している。光源2は、高電位側をアノード側とし、低電位側をカソード側とする。この場合、光源2のアノード側は、出力コンデンサ11fの正極に接続している。光源2のカソード側は、電流可変回路12に接続している。
電流可変回路12は、FET121(トランジスタ)と、電流制御部122と、抵抗123、124と、コンデンサ125とを備える。
FET121は、Nチャネルのエンハンスメント型のMOSFETであり、FET121のドレインは、光源2のカソード側に接続している。なお、FET121の代わりに、例えばバイポーラトランジスタなどの他のトランジスタを用いてもよい。
電流制御部122は、オペアンプ12aと、抵抗12b、12c、12fと、検出抵抗12dと、ダイオード12eと、コンデンサ12gとを備える。
FET121のソースは、検出抵抗12dの一端に接続している。検出抵抗12dの他端は、出力コンデンサ11fの負極に接続している。すなわち、電源回路11の一対の出力端子P3、P4の間には、光源2とFET121と検出抵抗12dとの直列回路が接続している。また、光源2のアノード−カソード間には、抵抗123が接続している。FET121のドレインと出力コンデンサ11fの負極との間には、抵抗124とコンデンサ125との並列回路が接続している。
FET121のソースと検出抵抗12dとの接続点は、オペアンプ12aの−側入力端子に接続している。さらに、オペアンプ12aの−側入力端子は、抵抗12bの一端に接続し、抵抗12bの他端は、ダイオード12eのカソードに接続し、ダイオード12eのアノードは、制御回路13のDCポートP13に接続している。また、オペアンプ12aの+側入力端子は、抵抗12fを介して制御回路13のPWMポートP12に接続し、さらにコンデンサ12gを介して出力端子P4に接続している。また、オペアンプ12aの出力端子と−側入力端子との間には、抵抗12cが接続されている。さらに、オペアンプ12aの出力端子は、FET121のゲートに接続している。そして、電流制御部122は、FET121のゲート電圧Vgを制御することで、FET121と検出抵抗12dとの直列回路に流れる負荷電流Ioの大きさを調節できる。
すなわち、電流可変回路12は、負荷電流Ioが流れるFET(トランジスタ)121と検出抵抗12dとの直列回路、及び検出抵抗12dの両端電圧が基準電圧に一致するようにFET121を制御して負荷電流Ioを調節する電流制御部122を、備える。
さらに、本実施形態では、FET121と検出抵抗12dとの直列回路の両端電圧(FET121のドレインと出力コンデンサ11fの負極との間の電圧)をフィードバック電圧Vaとする。このフィードバック電圧Vaは、FET121の両端電圧(ドレイン−ソース間電圧)を含む。本実施形態では、フィードバック電圧Vaは、FET121と検出抵抗12dとの直列回路の両端電圧である。フィードバック電圧Vaは、制御回路13の入力ポートP14に入力される。入力ポートP14には、例えば制御回路13のFB(Feedback)ポートを用いることができる。制御回路13は、フィードバック電圧Vaに基づいて、スイッチング素子11gのスイッチング動作を制御する。
なお、コンデンサ125は、フィードバック電圧Vaから高周波成分を減衰させて、フィードバック電圧Vaからノイズ成分を減少させる。抵抗123、124は、FET121のオフ時に光源2に流れる漏れ電流を抑制して、光源2の微発光を防止する。
図1の制御回路13は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータなどのコンピュータを有する。この場合、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータが制御回路13の機能の少なくとも一部を実現する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、制御回路13は、コンピュータにディスクリート部品を組み合わせて構成されてもよい。
そして、制御回路13は、電源回路11が、外部電源9から供給される交流電力の力率を改善する力率改善回路、及び交流電力を直流電力に変換する電力変換回路として機能するように、スイッチング素子11gをスイッチング制御する。すなわち、制御回路13は、電源回路11を制御することで、出力電圧Voを制御することができる。
さらに、制御回路13は、デューティを可変とした電圧信号であるPWM信号X2を生成し、PWM信号X2をPWMポートP12から電流制御部122へ出力する。制御回路13は、PWM信号X2のデューティを制御することで、負荷電流Ioを制御することができる。
なお、光源2は、LEDに限らず、有機EL(Organic Electro Luminescence、OEL)、または半導体レーザ(Laser Diode、LD)などの他の固体発光素子を有していてもよい。
(2)電流フィードバック制御
以下、負荷電流Ioのフィードバック制御(電流フィードバック制御)について説明する。
電流可変回路12では、電流制御部122がFET121のゲート電圧Vgを調整することで、負荷電流Io(FET121のドレイン電流)を制御する。そして、制御回路13は、電流可変回路12に電流フィードバック制御を実行させる。
制御回路13は、光源2を点灯させる場合(光源2に負荷電流Ioを流す場合)、PWMポートP12から出力する電圧信号であるPWM信号X2のデューティを、調光レベルに対応するデューティに設定する。PWM信号X2は、抵抗12f及びコンデンサ12gによって平滑され、コンデンサ12gの両端間には直流の基準電圧Vbが生じる。基準電圧Vbは、オペアンプ12aの+側入力端子に入力される。PWM信号X2のデューティが大きいほど、基準電圧Vbは大きくなり、PWM信号X2のデューティが小さいほど、基準電圧Vbは小さくなる。すなわち、制御回路13は、光源2の調光レベルに応じてPWM信号X2のデューティを調整することで、基準電圧Vbを調光レベルに応じた値に調整できる。調光レベルが高いほど、基準電圧Vbは高くなり、調光レベルが低いほど、基準電圧Vbは低くなる。
そして、オペアンプ12aは、イマジナリショート(Imaginary Short)の作用によって、オペアンプ12aの−側入力端子の電圧である検出電圧Vcが基準電圧Vbに等しくなるように出力電圧を調整する。オペアンプ12aの出力電圧は、FET121のゲート電圧Vg(ゲート−ソース間電圧)としてFET121のゲートに印加される。電流制御部122は、FET121のゲート電圧Vgを調整することで、負荷電流Io(FET121のドレイン電流)を制御することができる。
そして、制御回路13は、光源2を点灯させる場合、DCポートP13から出力するDC信号X3の電圧をL(Low)レベルに設定して、ダイオード12eを逆バイアス状態にする。ダイオード12eが逆バイアス状態になると、検出電圧Vcは、検出抵抗12dの両端電圧である抵抗電圧Vsになる。オペアンプ12aは、負荷電流Ioによって生じる抵抗電圧Vsが基準電圧Vbに等しくなるように、出力電圧を調整する。すなわち、FET121のゲート電圧Vgは基準電圧Vbによって決まる。したがって、制御回路13が、PWM信号X2のデューティを調光レベルに応じて調整することで、光源2の光出力が制御される。
上述のように、基準電圧Vb(又はPWM信号X2のデューティ)は負荷電流Ioの目標値に相当し、電流可変回路12は、負荷電流Ioの値を目標値に一致させる電流フィードバック制御を実行する。
また、制御回路13は、光源2を消灯させるときには、PWM信号X2のデューティを0%(又は約0%)に設定し、基準電圧Vbを0V(又は約0V)にまで低下させる。さらに、制御回路13は、光源2を消灯させるときには、DCポートP13から出力するDC信号X3の電圧をH(High)レベルに設定する。このとき、ダイオード12eは順バイアス状態になり、オペアンプ12aの−側入力端子の検出電圧Vcは、HレベルのDC信号X3の電圧になる。この結果、オペアンプ12aの出力電圧は低下して、FET121をオフ状態に維持し、負荷電流Ioは流れず、光源2は消灯する。
(3)電圧フィードバック制御
以下、出力電圧Voのフィードバック制御(電圧フィードバック制御)について説明する。
制御回路13は、入力ポートP14を介してフィードバック電圧Vaを受け取る。そして、制御回路13は、フィードバック電圧Vaが目標電圧に一致するように駆動信号X1を生成し、駆動信号X1を出力ポートP11からスイッチング素子11gのゲートへ出力する。駆動信号X1は、スイッチング素子11gをスイッチング制御するための電圧信号である。駆動信号X1の電圧値がH(High)レベルであれば、スイッチング素子11gはオンし、駆動信号X1の電圧値がL(Low)レベルであれば、スイッチング素子11gはオフする。
制御回路13は、スイッチング素子11gを繰り返しオンオフさせるスイッチング制御を駆動信号X1によって行うことで、電源回路11を力率改善回路及び電力変換回路として機能させる。具体的に、制御回路13は、スイッチング素子11gを一定のスイッチング周期毎にターンオンさせ、フィードバック電圧Vaが目標電圧に一致するように(フィードバック電圧Vaと目標電圧との差分が0(ゼロ)になるように)、スイッチング素子11gのオン時間を調整することで、出力電圧Voをフィードバック制御する。目標電圧は、光源2を点灯可能、かつ、できるだけ低い値に設定されることが好ましく、光源2の順方向電圧Vfの最大値に一定値を加算した値(例えば2.0V又は2.5V)になる。したがって、FET121のドレイン−ソース間電圧は、目標電圧から検出抵抗12dでの電圧降下を引いた値に維持され、FET121の電力損失を抑制することができる。
すなわち、制御回路13は、フィードバック電圧Vaが目標電圧に一致するように、出力電圧Voの電圧フィードバック制御を実行する。
本実施形態では、制御回路13による電圧フィードバック制御は、比例積分制御(以降、PI制御と称す)であることが好ましい。制御回路13は、スイッチング素子11gのオン時間(又はオンデューティ)をPI制御の制御値として求めるために、離散値を扱うデジタル演算によるPI制御を実行する。
具体的に、フィードバック電圧Vaと目標電圧との差分を誤差E、オン時間の演算値をY、積分時間をTi、比例制御のフィードバックゲイン(比例ゲイン)をKpとする。この場合、演算値Yは、PI制御の伝達関数を用いて、以下の式1で表される。
Figure 2021051885
そして、離散値のサンプル番号をn、積分制御のフィードバックゲイン(積分ゲイン)をKi、オン時間の更新周期(制御回路13の演算周期)をTs、整数をmとして、式1をデジタル演算式に変換すると、演算値Ynは、以下の式2で表される。
Figure 2021051885
(4)比較例
図2は、比較例として、本実施形態とは異なる電源投入時の動作を示す。
時間t11以前では、スイッチSW1がオフ状態であり、駆動信号X1が停止しているので、負荷電流Ioが0A、出力電圧Voが0Vになって、光源2は消灯している。このとき、制御回路13は、PWM信号X2のデューティを0%、DC信号X3をHレベルとしている。この時間t11では、出力コンデンサ11fが完全に放電されており、出力電圧Voは0Vである。
時間t11にスイッチSW1がオフ状態からオン状態に切り換わる電源投入が行われると、制御回路13は、電圧フィードバック制御によって駆動信号X1を出力し、出力電圧Voを0Vから増加させる。また、制御回路13は、PWM信号X2のデューティを0%から増加させ、かつ、DC信号X3をLレベルとし、電流フィードバック制御が開始される。このとき、制御回路13は、PWM信号X2のデューティを変化させることで、光源2の調光レベルが時間t11から始動時間Ta1に亘って下限レベル(調光下限)となるように負荷電流Ioを電流値Io1に制御した後、光源2の調光レベルが上限レベル(全点灯)となるように負荷電流Ioを電流値Io2に制御する。なお、以降の説明では、出力コンデンサ11fが完全に放電されて、出力電圧Voが0Vであるとき(例えば時間t11)に行われる電源投入を「起動」と呼ぶ。
時間t12において、スイッチSW1がオン状態からオフ状態に切り換わる電源遮断が行われると、コンバータ112の出力コンデンサ11fの充電が停止する。また、制御回路13は、PWM信号X2のデューティを0%に低下させ、DC信号X3をHレベルとする。この結果、FET121はオフ状態に維持されて、負荷電流Ioは0Aになり、光源2は消灯する。FET121がオフ状態になると、フィードバック電圧Vaは、出力電圧Voと同一値にまで上昇する。その後、出力コンデンサ11fの放電によって出力電圧Voが徐々に低下し、フィードバック電圧Vaも徐々に低下する。なお、制御回路13は、入力ポートP14を介してフィードバック電圧Vaを受け取ると、A/D変換などの処理によって、フィードバック電圧Vaを内部信号Xaに変換する。内部信号Xaで表現可能な値には上限値が設定されており、内部信号Xaに変換されたフィードバック電圧Vaの値は、上限値Xa1(例えば5V)でクランプされる。
時間t13において、スイッチSW1がオフ状態からオン状態に切り換わる電源投入が行われると、制御回路13は、上述の時間t11以降の動作と同様に、光源2を始動時間Ta1に亘って調光下限で調光点灯させた後、光源2を全点灯させる。しかしながら、時間t13では、出力コンデンサ11fが完全に放電されておらず、出力コンデンサ11fの残留電荷による出力電圧Voが生じている。したがって、時間t12〜t13では、フィードバック電圧Vaは、出力コンデンサ11fの残留電荷による出力電圧Voと同一値を維持している。この状態で、電流制御部122がFET121を駆動して上述の電流フィードバック制御を行うと、フィードバック電圧Vaが急激に低下する(時間t13〜t14)。光源2のインピーダンスが大きいほど、フィードバック電圧Vaはより急激に低下する。なお、出力コンデンサ11fが完全に放電されておらず、出力電圧Voが所定電圧(例えば略0V)より大きいとき(例えば時間t13)に行われる電源投入を「再起動」と呼ぶ。言い換えると、「再起動」とは、スイッチング素子11gがスイッチング動作を停止した後(スイッチング動作を停止して短時間しか経過していないとき)にスイッチング動作を開始することである。
そして、急激に低下するフィードバック電圧Vaに基づいて制御回路13が上述の電圧フィードバック制御を実行すると、スイッチング素子11gのオン時間が急激に長くなる。また、インダクタ11c、11hの各放電時間は、出力電圧Voに反比例するので、出力電圧Voが低いほど、インダクタ11c、11hの各放電時間は長くなる。したがって、出力コンデンサ11fに残留電荷が残っている状態で電源投入が行われると、フィードバック電圧Vaが急激に低下し、スイッチング素子11gが連続モードでスイッチングして、スイッチング素子11gに流れるスイッチング電流のピーク値が過大になる可能性がある。スイッチング素子11gに流れるスイッチング電流のピーク値が過大になると、スイッチング素子11gでの電力損失が増加してしまう。
図3Aは、フィードバック電圧Vaが急激に低下した場合のスイッチング素子11gのオン時間の変動を示す。図3Bは、フィードバック電圧Vaが緩やかに低下した場合のスイッチング素子11gのオン時間の変動を示す。フィードバック電圧Vaが急激に低下すると、オン時間が大きく振動しながら収束する。フィードバック電圧Vaが緩やかに低下すると、フィードバック電圧Vaが急激に低下した場合に比べてオン時間の振動が小さくなる。
上述のように、比較例の再起動時には、スイッチング素子11gに流れるスイッチング電流のピーク値が過大になる可能性がある。
(5)再起動時の動作
そこで、本実施形態の点灯装置10は、再起動時にスイッチング素子11gに流れるスイッチング電流のピーク値を抑えるために、再起動時におけるスイッチング素子11gのオン時間の変動幅に制限値を設ける。なお、以降の説明では、スイッチング素子11gのオン時間の変動幅の制限値を、単に、変動制限値と称すことがある。
以下、スイッチSW1がオフ状態からオン状態に切り換わる電源投入時の点灯装置10の動作について説明する。なお、出力コンデンサ11fが完全に放電されて、出力電圧Voが0Vであるときに行われる電源投入を「起動」と呼ぶ。また、出力コンデンサ11fが完全に放電されておらず、出力電圧Voが所定電圧(例えば略0V)より大きいときに行われる電源投入を「再起動」と呼ぶ。
電源投入時には、制御回路13は、光源2の調光レベルが始動時間Ta1に亘って下限レベル(調光下限)となるように負荷電流Ioを制御した後、光源2の調光レベルが上限レベル(全点灯)となるように負荷電流Ioを制御する。すなわち、電源投入時において、制御回路13は、光源2を始動時間Ta1に亘って調光下限で調光点灯させた後、光源2を全点灯させる。始動時間Ta1は、例えば250msに設定される。
具体的に、制御回路13は、電源投入イベント及び電源遮断イベントを検出するために入力ポートP15、P16を備える。入力ポートP15はコンデンサ11bの正極に接続し、入力ポートP16はコンデンサ11bの負極に接続しており、制御回路13は、入力ポートP15、P16に入力される脈流電圧Vp(コンデンサ11bの両端電圧)を監視する。制御回路13は、脈流電圧Vpが所定値以上の値であれば、電源投入がなされたとして、電源投入イベントを検出する。制御回路13は、脈流電圧Vpが所定値未満の値であれば、電源遮断がなされたとして、電源遮断イベントを検出する。なお、制御回路13は、スイッチSW1のオン、オフに関わらず、外部電源9又は他の電源から駆動電力を供給されることが好ましい。
制御回路13は、電源投入イベントを検出する以前ではDC信号X3をHレベルとし、電源投入イベントを検出すると、DC信号X3をHレベルからLレベルに切り換える。また、制御回路13は、DC信号X3をLレベルに維持しているときに電源遮断イベントを検出すると、DC信号X3をLレベルからHレベルに切り換える。
また、制御回路13は、電源投入イベントを検出する以前ではPWM信号X2のデューティを0%に維持し、電源投入イベントを検出してから始動時間Ta1が経過するまでは、PWM信号X2のデューティを下限デューティ(0%より大きい)に設定する。下限デューティは、調光下限に対応するデューティである。すなわち、制御回路13は、PWM信号X2のデューティを下限デューティに設定することで、光源2を調光下限で調光点灯させる。制御回路13は、電源投入イベントを検出してから始動時間Ta1が経過すると、PWM信号X2のデューティを下限デューティから上限デューティ(例えば100%)まで徐々に増加させ、光源2の点灯状態を調光点灯から全点灯へ徐々に移行させる。すなわち、制御回路13は、PWM信号X2のデューティを上限デューティに設定することで、光源2を全点灯させる。
図4は、本実施形態における再起動時の点灯装置10の動作を示す。
図4において、時間t1以前では、制御回路13は、PWM信号X2のデューティを上限デューティに設定することで、基準電圧Vbを電圧値Vb2にする。また、時間t1以前では、制御回路13は、DC信号X3をLレベルに設定しており、抵抗電圧Vs(負荷電流Ioに比例する電圧)が検出電圧Vcになる。したがって、電流フィードバック制御によって、抵抗電圧Vsが電圧値Vb2に一致するようにFET121のゲート電圧Vgが調整されるので、負荷電流Ioが電流値Io2に制御されて、光源2が全点灯する。また、時間t1以前では、電圧フィードバック制御によって、フィードバック電圧Vaは目標電圧Va1に一致している。
時間t1に電源遮断が行われると、コンバータ112における出力コンデンサ11fの充電が停止し、出力コンデンサ11fの放電によって、出力電圧Voが徐々に低下し、負荷電流Ioも徐々に低下する。制御回路13は、時間t1に電源遮断イベントを検出すると、PWM信号X2のデューティを0%に設定し、基準電圧Vbを0Vにまで低下させる。また、制御回路13は、電源遮断イベントを検出すると、DC信号X3をHレベルに設定し、HレベルのDC信号X3が検出電圧Vcとなる。この結果、FET121のゲート電圧Vgは、時間t1から少し遅れた時間t2で0Vになり、FET121はオフ状態に維持され、光源2は消灯する。
時間t2にFET121がオフ状態になると、フィードバック電圧Vaは、出力電圧Voと同一値にまで上昇する。その後、出力コンデンサ11fの放電によって出力電圧Voが徐々に低下するにしたがって、フィードバック電圧Vaも徐々に低下する。また、制御回路13は、電源遮断イベントを検出すると、スイッチング素子11gのスイッチング動作を停止させる。
その後、電源投入が行われた場合、制御回路13は、フィードバック電圧Vaが閾値を下回っているときに電源投入イベントを検出すると、起動イベント(点灯装置10の起動)が発生したと判定する。また、制御回路13は、フィードバック電圧Vaが閾値を上回っているときに電源投入イベントを検出すると、再起動イベント(点灯装置10の再起動)が発生したと判定する。
制御回路13は、電源投入イベント(起動イベント又は再起動イベント)を検出すると、スイッチング素子11gのスイッチング動作を開始させ、かつ、光源2を始動時間Ta1に亘って調光下限で調光点灯させた後、光源2を全点灯させる。
ここで、制御回路13は、再起動イベントを検出すると、再起動イベントを検出してから予め決められた制限時間Ta2が経過するまで、変動制限値をΔYa1に設定する。制御回路13は、再起動イベントを検出してから制限時間Ta2が経過した後、変動制限値をΔYa2に設定する。変動制限値ΔYa1は、変動制限値ΔYa2よりも小さい(ΔYa1<ΔYa2)。すなわち、再起動直後にフィードバック電圧Vaが急激に低下して、制御回路13がスイッチング素子11gのオン時間を長くしようとしても、スイッチング素子11gのオン時間は、更新周期Ts毎に最大で変動制限値ΔYa1ずつでしか長くならない。したがって、点灯装置10は、再起動時にスイッチング素子11gに流れるスイッチング電流のピーク値を抑えることができる。
また、再起動イベントを検出してから制限時間Ta2が経過した後では、スイッチング素子11gのオン時間は、更新周期Ts毎に最大で変動制限値ΔYa2ずつ長くなる。したがって、再起動イベントを検出してから制限時間Ta2が経過した後に光源2の調光レベルを変更する際には、出力電圧Voを制御する電圧フィードバック制御を、負荷電流Ioの変動に追従させることができる。
上述のように、スイッチング素子11gは、スイッチング動作を開始してから制限時間Ta2が経過するまでの変動制限値ΔYa1が、スイッチング動作を開始してから制限時間Ta2が経過した後の制限値よりも小さくなる制限動作を行う。
また、制御回路13は、起動イベントを検出すると、変動制限値をΔYa3に設定する。変動制限値ΔYa3は、変動制限値ΔYa1以上であることが好ましい(ΔYa1<ΔYa3)。さらには、変動制限値ΔYa3は、変動制限値ΔYa2に等しいことが好ましい(ΔYa2=ΔYa3)。
図4では、時間t3に電源投入が行われると、制御回路13は再起動イベントを検出する。制御回路13は、再起動イベントを検出すると、電圧フィードバック制御によって駆動信号X1を出力する。また、電流可変回路12は、電流フィードバック制御を開始し、制御回路13は、再起動イベントを検出してから始動時間Ta1が経過する時点(時間t6)までは、PWM信号X2のデューティを下限デューティに設定することで、基準電圧Vbを電圧値Vb1にする。また、時間t3以降では、制御回路13は、DC信号X3をLレベルに設定しており、抵抗電圧Vs(負荷電流Ioに比例する電圧)が検出電圧Vcになる。したがって、時間t3〜t6の期間では、抵抗電圧Vsが電圧値Vb1に一致するようにFET121のゲート電圧Vgが調整されるので、光源2が調光下限で調光点灯するように負荷電流Ioが電流値Io1に制御される。
このとき、制御回路13は、時間t3から制限時間Ta2が経過するまで、オン時間の変動制限値をΔYa1に設定する。したがって、時間t3以降(時間t4〜t5)にフィードバック電圧Vaが急激に低下して、制御回路13がスイッチング素子11gのオン時間を長くしようとしても、スイッチング素子11gのオン時間は、更新周期Ts毎に最大で変動制限値ΔYa1ずつしか長くならない。この結果、時間t4〜t5の期間において、スイッチング素子11gに流れるスイッチング電流のピーク値が抑えられる。なお、図4では、Ta1=Ta2として、時間t3から制限時間Ta2が経過する時点を時間t6としている。
また、制御回路13が変動制限値をΔYa1に設定したことによって、出力コンデンサ11fの充電量が放電量より小さくなり、時間t3以降の出力電圧Voは低下し続ける。この結果、時間t6以前の時間t5にフィードバック電圧Vaは0Vに達し、時間t5〜t6の期間では、負荷電流Io及び検出電圧Vc(抵抗電圧Vs)の各落ち込み、並びにゲート電圧Vgの上昇が生じる。
時間t6以降では、制御回路13は、オン時間の変動制限値をΔYa2に設定する。また、制御回路13は、時間t6以降では、PWM信号X2のデューティを下限デューティから上限デューティまで徐々に増加させ、基準電圧Vbを電圧値Vb1から電圧値Vb2まで増加させる。この結果、時間t7に基準電圧Vbが電圧値Vb2に達し、負荷電流Ioが電流値Io2に制御されて、光源2が全点灯する。
制御回路13は、時間t7以降に負荷電流Ioを増減させて、光源2を調光する場合には、オン時間の変動制限値をΔYa2に設定しているので、出力電圧Voを制御する電圧フィードバック制御を、負荷電流Ioの変動に追従させることができる。
(6)変動制限値ΔYa1の設定例
スイッチング素子11gのオン時間の変動制限値ΔYa1は、光源2を調光下限で点灯させているときの、フィードバック電圧Vaの最大変動幅に基づく値に設定されることが好ましい。
本実施形態では、光源2を調光下限で点灯させているとき、フィードバック電圧Vaの最大リプル電圧は0.421Vであり、フィードバック電圧Vaの最大変動幅は0.12V/msとなる。フィードバック電圧Vaの最大変動幅0.12V/msに対して、必要なオン時間の変動幅は43.7nsである。そこで、必要なオン時間の変動幅43.7nsにマージンを加算して、制限値ΔYa1を例えば78.125nsに設定する。
(7)制限時間Ta2の設定例
制限時間Ta2は、始動時間Ta1以下、かつ、下限時間以上であることが好ましい。なお、下限時間は、電源投入時のフィードバック電圧Vaの最大値を、安定制御可能なフィードバック電圧Vaの傾きの最大値で除した値である。
まず、本実施形態の点灯装置10の仕様では、始動時間Ta1の最小値は291msである。
また、点灯装置10の部品毎の特性ばらつき、及び温度による部品の特性ばらつきなどによって、全調光範囲におけるフィードバック電圧Vaの最大リプル電圧は4.33Vになり、フィードバック電圧Vaの最大変動幅は1.48V/msとなる。そして、電源投入時のフィードバック電圧Vaの最大値を73.1Vとすると、下限時間は、49.4(=73.1/1.48)msになる。
すなわち、制限時間Ta2は、291ms以下、かつ、49.4ms以上の値であり、制限時間Ta2は、例えば100msに設定される。
(8)照明器具
図5は、天井パネルに設置された給電ダクト4に取り付けられる照明器具B1を示す。照明器具B1は、給電ダクト4に固定される固定部31と、光源2を保持した筐体32とを備える。筐体32は、円柱形状であって、光源2の光を軸方向の一面から出射させる。点灯装置10は、固定部31又は筐体32に収納される。また、点灯装置10は、固定部31及び筐体32に分散して収納されてもよい。照明器具B1の点灯装置10には、給電ダクト4内の導電体(図示せず)を介して、交流電圧Viが入力される。
さらに、筐体32は、固定部31に対して回転可能に連結されている。具体的に説明すると、照明器具B1は、第1連結部33と、第2連結部34とを備える。第1連結部33は、固定部31に対して鉛直方向の周りに回転可能に連結される。第2連結部34は、第1連結部33に対して筐体32を水平方向の周りに回転可能に連結する。つまり、固定部31に対して第1連結部33を回転させることで、筐体32の水平方向の向きを変更することができる。また、第2連結部34によって筐体32を回転させることで、筐体32の鉛直方向の向きを変更することができる。
(9)変形例
上述の実施形態では、電源装置1として、光源2を負荷とする点灯装置10を例示しているが、電源装置1の形態は点灯装置10に限定されない。
電源装置1は、光源2以外の負荷へ負荷電流Ioを供給する電源装置であってもよい。光源2以外の負荷としては、空調機器、情報機器、又は通信機器などの電気機器が挙げられる。一般に、電気機器のインピーダンスは、光源2のインピーダンスに比べて大きい。この結果、負荷が電気機器である場合のフィードバック電圧Vaは、負荷が光源2である場合のフィードバック電圧Vaより急激に低下する。したがって、負荷が電気機器であれば、再起動時にスイッチング素子11gに流れるスイッチング電流のピーク値を抑えるための上述の制限動作が、より効果的になる。
また、制御回路13は、フィードバック電圧Vaに基づいて起動イベント及び再起動イベントを検出する構成に限定されない。例えば、制御回路13は、出力電圧Voに基づいて起動イベント及び再起動イベントを検出してもよい。また、制御回路13は、駆動電圧の低下によるプロセッサのリセットの有無に基づいて起動イベント及び再起動イベントを検出してもよい。
また、制御回路13は、電源投入後の光源2の光出力が2.3乗カーブに沿って増加するように、PWM信号X2のデューティを増加させてもよい。例えば、制御回路13は、電源投入時から1.8秒後に光源2が全点灯するように、PWM信号X2のデューティを増加させる。
(10)まとめ
以上のように、実施形態に係る第1の態様の電源装置(1)は、電源回路(11)と、電流可変回路(12)と、を備える。電源回路(11)は、外部電源(9)から供給される交流電圧(Vi)を直流電圧(Vo)に変換し、一対の出力端子(P3、P4)から直流電圧(Vo)を出力する。電流可変回路(12)は、一対の出力端子(P3、P4)の間で負荷(2)に直列接続されて、負荷(2)に流れる負荷電流(Io)を調整する。電源回路(11)は、直流電圧(Vo)を調整するためにオン時間を可変とするスイッチング動作を行うスイッチング素子(11g)を有する。スイッチング素子(11g)は、スイッチング動作を開始してから制限時間(Ta2)が経過するまでにおけるオン時間の変動幅の制限値(ΔYa1)が、スイッチング動作を開始してから制限時間(Ta2)が経過した後における制限値(ΔYa2)よりも小さくなる制限動作を行う。
上述の電源装置(1)は、再起動時に、電源回路(11)のスイッチング素子(11g)に流れる電流を抑えることができる。
実施形態に係る第2の態様の電源装置(1)では、第1の態様において、スイッチング素子(11g)は、スイッチング動作を停止した後にスイッチング動作を開始する再起動時にのみ、制限動作を行うことが好ましい。
上述の電源装置(1)は、再起動時にのみ、電源回路(11)のスイッチング素子(11g)に流れる電流を抑えることができる。
実施形態に係る第3の態様の電源装置(1)では、第2の態様において、再起動時は、スイッチング動作の開始時に直流電圧(Vo)が所定電圧以上であるとき、であることが好ましい。
上述の電源装置(1)は、再起動の発生を検出できる。
実施形態に係る第4の態様の電源装置(1)では、第1乃至第3の態様のいずれか一つにおいて、電源回路(11)は、SEPIC回路(112)を備えることが好ましい。
上述の電源装置(1)は、SEPIC回路(112)のスイッチング素子(11g)に流れる電流を抑えることができる。
実施形態に係る第5の態様の電源装置(1)では、第1乃至第4の態様のいずれか一つにおいて、電源回路(11)は、外部電源(9)の力率を改善する力率改善回路及び交流電圧(Vi)を直流電圧(Vo)に変換する電力変換回路として機能することが好ましい。
上述の電源装置(1)は、電源回路(11)のスイッチング素子(11g)に流れる電流を抑えながら、電源回路(11)が力率改善回路及び電力変換回路として機能できる。
実施形態に係る第6の態様の電源装置(1)は、第1乃至第5の態様のいずれか一つにおいて、電源回路(11)を制御する制御回路(13)を更に備えることが好ましい。制御回路(13)は、スイッチング素子(11g)のスイッチング動作を制御し、スイッチング素子(11g)に制限動作を行わせる。
上述の電源装置(1)は、制御回路(13)によって、スイッチング素子(11g)の制限動作を制御できる。
実施形態に係る第7の態様の点灯装置(10)は、第1乃至第6の態様のいずれか一つの電源装置(1)を備えて、光源(2)を負荷とする。
上述の点灯装置(10)は、再起動時に、電源回路(11)のスイッチング素子(11g)に流れる電流を抑えることができる。
実施形態に係る第8の態様の点灯装置(10)では、第7の態様において、電流可変回路(12)は、スイッチング動作が開始されてから始動時間(Ta1)が経過するまで、光源(2)の調光レベルが下限レベルになるように負荷電流(Io)を調整することが好ましい。制限時間(Ta2)は、始動時間(Ta1)以下である。
上述の点灯装置(10)は、始動時間(Ta1)によって、電源回路(11)のスイッチング素子(11g)に流れる電流をさらに抑えることができる。
実施形態に係る第9の態様の照明器具(B1)は、第7又は第8の態様の点灯装置(10)と、負荷電流(Io)が流れる光源(2)と、点灯装置(10)及び光源(2)の少なくとも一方を支持する筐体(32)とを備える。
上述の照明器具(B1)は、電源回路(11)のスイッチング素子(11g)に流れる電流を抑えることができる。
実施形態に係る第10の態様のプログラムは、コンピュータを、第6の態様の電源装置(1)が備える制御回路(13)として機能させる。
上述のプログラムは、電源回路(11)のスイッチング素子(11g)に流れる電流を抑えることができる。
また、上述の実施形態は本開示の一例である。このため、本開示は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 電源装置
10 点灯装置
11 電源回路
11g スイッチング素子
112 コンバータ(SEPIC回路)
12 電流可変回路
13 制御回路
2 光源
32 筐体
9 外部電源
P3、P4 出力端子
Vi 交流電圧
Vo 出力電圧(直流電圧)
Io 負荷電流
Ta1 始動時間
Ta2 制限時間
ΔYa1 オン時間の変動幅の制限値(変動制限値)
ΔYa2 オン時間の変動幅の制限値(変動制限値)

Claims (10)

  1. 外部電源から供給される交流電圧を直流電圧に変換し、一対の出力端子から前記直流電圧を出力する電源回路と、
    前記一対の出力端子の間で負荷に直列接続されて、前記負荷に流れる負荷電流を調整する電流可変回路と、を備え、
    前記電源回路は、前記直流電圧を調整するためにオン時間を可変とするスイッチング動作を行うスイッチング素子を有し、
    前記スイッチング素子は、前記スイッチング動作を開始してから制限時間が経過するまでにおける前記オン時間の変動幅の制限値が、前記スイッチング動作を開始してから前記制限時間が経過した後における前記制限値よりも小さくなる制限動作を行う
    電源装置。
  2. 前記スイッチング素子は、前記スイッチング動作を停止した後に前記スイッチング動作を開始する再起動時にのみ、前記制限動作を行う
    請求項1の電源装置。
  3. 前記再起動時は、前記スイッチング動作の開始時に前記直流電圧が所定電圧以上であるとき、である
    請求項2の電源装置。
  4. 前記電源回路は、SEPIC回路を備える
    請求項1乃至3のいずれか一項の電源装置。
  5. 前記電源回路は、前記外部電源の力率を改善する力率改善回路及び前記交流電圧を前記直流電圧に変換する電力変換回路として機能する
    請求項1乃至4のいずれか一つの電源装置。
  6. 前記電源回路を制御する制御回路を更に備え、
    前記制御回路は、
    前記スイッチング素子の前記スイッチング動作を制御し、
    前記スイッチング素子に前記制限動作を行わせる
    請求項1乃至5のいずれか一項の電源装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項の電源装置を備えて、
    光源を前記負荷とする
    点灯装置。
  8. 前記電流可変回路は、前記スイッチング動作が開始されてから始動時間が経過するまで、前記光源の調光レベルが下限レベルになるように前記負荷電流を調整し、
    前記制限時間は、前記始動時間以下である
    請求項7の点灯装置。
  9. 請求項7又は8の点灯装置と、前記負荷電流が流れる光源と、前記点灯装置及び前記光源の少なくとも一方を支持する筐体とを備える照明器具。
  10. コンピュータを、請求項6の電源装置が備える前記制御回路として機能させる
    プログラム。
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