JP2017195665A - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高効率と過電流保護動作の両立を可能とする非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置を提供する。【解決手段】非安定型コンバータ10の入力側の一端にインダクタ14を接続し、コンデンサ16と過電流検出回路18との直列回路の一端を非安定型コンバータ10の入力側の一端に接続し、コンデンサ16と過電流検出回路18との直列回路の他端を非安定型コンバータ10の入力側の他端に接続される。短絡状態により出力電流Ioが増加すると、その不足分の電流がコンデンサ16の放電電流ICとして流れる。過電流検出回路18は、コンデンサ16の放電電流が流れる電流検出抵抗20の両端電圧が所定の値以上になった場合に、NPNトランジスタ22をオンして過電流検出信号をスイッチング制御回路46に出力して非安定型コンバータ10のスイッチング素子24,26,28,30をオフさせて過電流保護動作を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、過電流保護機能を有する非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置に関する。
従来、スイッチング電源装置に使用される非安定型コンバータは、入力電圧や出力電圧によらず、スイッチング素子を固定デューティで動作させることで、電圧変換のみを行うコンバータであり、例えば、フルブリッジコンバータやハーフブリッジコンバータ等がある。非安定型コンバータは、トランスの導通率を高くして用いることができるため、原理的に高効率のコンバータを作ることが可能である。
ところで、非安定型コンバータにおいて、出力短絡等に対する安全性を確保する場合、過電流を検出して保護する回路を設ける必要がある。
例えば、特許文献1の図3に開示された非安定型コンバータは、トランスの1次側にハーフブリッジ構成のコンバータ回路が設けられ、トランスの2次側は、センタータップの同期整流回路を設けられ、更に、平滑回路として出力チョークコイルと出力コンデンサが設けられている。
この非安定型コンバータは、定常動作の場合、ハーフブリッジ構成のコンバータ回路に設けられた一対のスイッチング素子がデューティ約50%で相補的にオン、オフされる。この動作により、トランスの電流導通率がほぼ100%と高くできるため、トランス巻線に常に電流が流れることになり、トランスの電流導通率が低いデューティ制御される安定型コンバータのトランスと比較すると、トランスが有効に利用される。従って、非安定型コンバータは、デューティ制御されている安定型コンバータと比較すると、高効率のコンバータが得られる。
また、非安定型コンバータは、トランス2次側の整流回路の出力も、ほぼ100%の導通率となるため、平滑回路の出力チョークコイルを、削除、もしくは、インダクタンスの小さなものを使用しても出力リップルを低減することができる。インダクタンスの小さなチョークコイルは抵抗値を小さくできるため、たとえ、出力チョークコイルが有ったとしても、出力チョークコイル部の導通損失を低減することができる。
非安定型コンバータは、トランスや出力チョークコイルの導通損失を小さくすることが可能になり、高効率のコンバータを得ることができる。
また、特許文献1の非安定型コンバータは、電流検出用の抵抗がスイッチング素子と直列に備えられており、スイッチング素子を流れる電流を検出し、この電流が所定の値に達した時に過電流保護動作を行う。
また、他の従来例として、特許文献2の図1には、安定型コンバータと非安定型コンバータが組み合わされたコンバータが開示されている。この従来例では、非安定型コンバータのトランスと直列にカレントトランスが接続されており、カレントトランスから得られる信号を基に過電流保護動作を行うことが可能である。
このようにスイッチング電源装置において、スイッチング素子やトランスと直列に電流検出回路を接続し、スイッチング素子がオンしている時に流れる電流を検出することで、過電流保護動作を行う方法は、非安定型コンバータに限らず、一般的に用いられている方法である。
特開2008−054475号公報 特開平07−337001号公報
しかしながら、このような従来の非安定型コンバータや一般的なスイッチング電源装置において用いられている電流検出回路は、スイッチング素子やトランスに直列に電流検出回路を接続し、この電流検出回路に流れる電流を検出しているため、スイッチング電源装置の出力電流が大きくなるに従って電流検出回路の損失が増加する。これは、スイッチング電源装置の効率を低下させることになるため、スイッチング電源装置を高効率なものにできない問題があった。
このような電流検出回路の損失を低減する手段として、例えば、電流検出回路に設けられた抵抗の抵抗値を小さくすることで損失を低減することが可能であるが、抵抗は、電流を電圧に変換する働きをしており、抵抗値を小さくすると流れる電流に対して得られる電圧が小さくなる。小さな電圧では取扱いが難しいため、電圧増幅回路等が必要となり、回路が高価なものになってしまう問題がある。
また、電流検出回路にカレントトランスを用いることで電流を電圧に変換する働きを行った場合には、カレントトランスは高価な部品であるため、やはり、回路が高価なものになってしまう問題がある。
本発明は、高効率と過電流保護動作の両立を低コストで可能とする非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
(非安定型コンバータを備えたスイッチング電源装置)
本発明は、入力された電圧を固定デューティ制御によるスイッチング素子のスイッチング動作によって断続電圧に変換してトランスの1次側に入力し、トランスの2次側から得られた交流電圧を整流することで、入力された電圧を所定の変換比となる電圧に変換して出力する非安定型コンバータを備えたスイッチング電源装置に於いて、
非安定型コンバータの入力側の一端にインダクタが接続され、コンデンサと過電流検出回路との直列回路の一端が非安定型コンバータの入力側の一端に接続され、コンデンサと過電流検出回路との直列回路の他端が非安定型コンバータの入力側の他端に接続され、
過電流検出回路は、コンデンサの放電電流が所定の値以上になった場合に、過電流検出信号を非安定型コンバータに出力してスイッチング素子をオフさせる過電流保護機能を備えたことを特徴とする。
(安定型コンバータと非安定型コンバータを備えたスイッチング電源装置)
本発明は、
スイッチング素子のスイッチング動作によって入力された電圧を可変デューティ制御によるスイッチング素子のスイッチング動作によって断続電圧に変換して出力する安定型コンバータと、
安定型コンバータから入力された電圧を固定デューティ制御によるスイッチング素子のスイッチング動作によって断続電圧に変換してトランスの1次側に入力し、トランスの2次側から得られた交流電圧を整流することで、入力された電圧を所定の変換比となる電圧に変換して出力する非安定型コンバータと、
を備えたスイッチング電源装置に於いて、
安定型コンバータは、スイッチング素子、整流素子、インダクタ及びコンデンサで構成され、インダクタは非安定型コンバータの入力に対し直列に接続されると共にコンデンサは非安定型コンバータの入力に対し並列に接続されるように配置されたチョッパー回路であり、
チョッパー回路のコンデンサに過電流検出回路が直列に接続され、コンデンサと過電流検出回路との直列回路の一端が非安定型コンバータの入力側の一端に接続され、コンデンサと過電流検出回路との直列回路の他端が非安定型コンバータの入力側の他端に接続され、
過電流検出回路は、コンデンサの放電電流が所定の値以上になった場合に、過電流検出信号を非安定型コンバータに出力してスイッチング素子をオフさせる過電流保護機能を備えたことを特徴とする。
(過電流検出回路)
過電流検出回路は、
コンデンサに直列接続された電流検出抵抗と、
電流検出抵抗の両端電圧にベースとエミッタが接続され、コンデンサの放電電流による電流検出抵抗の両端電圧が所定の値を超えた場合にベース電流が流れることでオンして過電流検出信号を出力させるNPNトランジスタと、
を備える。
(非安定型コンバータ)
非安定型コンバータとして、フルブリッジ回路、ハーフブリッジ回路、又は、プッシュプル回路を用いる。
(安定型コンバータ)
安定型コンバータとして、降圧チョッパー回路、昇圧チョッパー回路、又は、昇降圧チョッパー回路を用いる。
(非安定型コンバータを備えたスイッチング電源装置の効果)
本発明は、入力された電圧を固定デューティ制御によるスイッチング素子のスイッチング動作によって断続電圧に変換してトランスの1次側に入力し、トランスの2次側から得られた交流電圧を整流することで、入力された電圧を所定の変換比となる電圧に変換して出力する非安定型コンバータを備えたスイッチング電源装置に於いて、非安定型コンバータの入力側の一端にインダクタが接続され、コンデンサと過電流検出回路との直列回路の一端が非安定型コンバータの入力側の一端に接続され、コンデンサと過電流検出回路との直列回路の他端が非安定型コンバータの入力側の他端に接続され、過電流検出回路は、コンデンサの放電電流が所定の値以上になった場合に、過電流検出信号を非安定型コンバータに出力してスイッチング素子をオフさせる過電流保護機能を備えるようにしたため、非安定型コンバータの出力が短絡された場合に、短絡電流が所定の電流に達するとスイッチング素子の動作を停止させることで、非安定型コンバータが破壊することを防ぐことができる。
また、短絡電流の検出に、非安定型コンバータの入力側のコンデンサに直列に接続された過電流検出回路を用いており、非安定型コンバータが定常動作している場合は、入力側に接続されたコンデンサの充放電電流が流れないため、過電流検出回路に損失が発生しない。
これにより非安定型コンバータの過電流状態における保護を、高効率かつ低コストに実現し、高効率と過電流保護動作の両立を実現可能とする。
(安定型コンバータと非安定型コンバータを備えたスイッチング電源装置の効果)
本発明は、スイッチング素子のスイッチング動作によって入力された電圧を可変デューティ制御によるスイッチング素子のスイッチング動作によって断続電圧に変換して出力する安定型コンバータと、安定型コンバータから入力された電圧を固定デューティ制御によるスイッチング素子のスイッチング動作によって断続電圧に変換してトランスの1次側に入力し、トランスの2次側から得られた交流電圧を整流することで、入力された電圧を所定の変換比となる電圧に変換して出力する非安定型コンバータと、
を備えたスイッチング電源装置に於いて、安定型コンバータは、スイッチング素子、整流素子、インダクタ及びコンデンサで構成され、インダクタは非安定型コンバータの入力に対し直列に接続されると共にコンデンサは非安定型コンバータの入力に対し並列に接続されるように配置されたコンバータ回路であり、安定型コンバータ回路のコンデンサに過電流検出回路が直列に接続され、コンデンサと過電流検出回路との直列回路の一端が非安定型コンバータの入力側の一端に接続され、コンデンサと過電流検出回路との直列回路の他端が非安定型コンバータの入力側の他端に接続され、過電流検出回路は、コンデンサの放電電流が所定の値以上になった場合に、過電流検出信号を非安定型コンバータに出力してスイッチング素子をオフさせる過電流保護機能を備えるようにしたため、非安定型コンバータの出力が短絡された場合に、短絡電流が所定の電流に達するとスイッチング素子の動作を停止させることで、非安定型コンバータが破壊することを防ぐことができる。
また、短絡電流の検出に、非安定型コンバータの入力側のコンデンサに直列に接続された過電流検出回路を用いており、非安定型コンバータの入力側のコンデンサは、安定型コンバータの出力コンデンサと共用しており、また、非安定型コンバータの入力側に接続されていたインダクタも安定型コンバータの出力インダクタと共用していることから、回路コストを低減することができる。
また、非安定型コンバータが定常動作している場合は、非安定型コンバータの入力側に接続されたコンデンサに流れる電流は、インダクタを流れる電流の三角波状の部分の電流だけであるため、過電流検出回路の損失も十分に小さい。
これにより、安定型コンバータと非安定型コンバータを備えたスイッチング電源装置においても、非安定型コンバータの過電流状態における保護を、高効率かつ低コストに実現し、高効率と過電流保護動作の両立を実現可能とする。
(過電流検出回路による効果)
また、過電流検出回路は、コンデンサに直列接続された電流検出抵抗と、電流検出抵抗の両端にベースとエミッタが接続され、コンデンサの放電電流による電流検出抵抗の両端電圧が所定の値を超えた場合にベース電流が流れることでオンして過電流検出信号を出力させるNPNトランジスタとを備えるようにしたことで、定常動作において過電流検出回路に損失が発生しないことから、過電流検出回路内の電流検出抵抗に発生させる電圧が大きくなるように抵抗値を大きくする設定を行っても、定常動作時の損失が増加することが無い。また、電流検出抵抗に発生させる電圧を大きくすることで、増幅回路等が不要となり、過電流検出回路を少ない部品点数で構成することが可能となり、回路コストを低減することができる。
非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置の第1実施形態を示した回路ブロック図 図1の実施形態における定常状態と短絡状態での各部の動作波形を示したタイムチャート 降圧チョッパーによる安定型コンバータと非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置の第2実施形態を示した回路ブロック図 図3の実施形態における定常状態と短絡状態での各部の動作波形を示したタイムチャート 昇圧チョッパーによる安定型コンバータと非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置の第3実施形態を示した回路ブロック図 昇降圧チョッパーによる安定型コンバータと非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置の第4実施形態を示した回路ブロック図
[第1実施形態]
図1は非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置の第1実施形態を示した回路ブロック図である。
(回路構成)
図1に示すように、非安定型コンバータ10は、フルブリッジ回路を構成するMOS−FETを用いたスイッチング素子24,26,28,30、1次巻線34と中間タップの2次巻線36,38を備えたトランス32、整流ダイオード40,42及び平滑コンデンサ44で構成される。フルブリッジ回路を構成するスイッチング素子24,26,28,30はスイッチング制御回路46でオン、オフの制御が行われる。
スイッチング制御回路46は、スイッチング素子24,30の組み合わせと、スイッチング素子26,28の組み合わせが、それぞれ、相補的オン、オフするように、デューティ約50%(デッドタイムが設定されても良い)の制御信号を出力する。
非安定型コンバータ10は出力電圧制御回路を備えておらず、入力された電圧を所定の比率で変換して出力するコンバータである。非安定型コンバータ10は、スイッチング素子24,26,28,30がデューティ約50%の固定デューティで動作することにより、入力された電圧をトランス32の巻数比N1:N2で変換し、整流ダイオード40,42と平滑コンデンサ44により整流平滑された直流の出力電圧Voを出力する。
非安定型コンバータ10の過電流保護機能を実現するため、インダクタ14、コンデンサ16及び過電流検出回路18が設けられる。入力電源12のプラス側の一端はインダクタ14の一端に接続され、インダクタ14の他端はコンデンサ16の一端と非安定型コンバータ10の入力側の一端に接続されている。コンデンサ16の他端には、過電流検出回路18の一端が接続され、過電流検出回路18の他端および非安定型コンバータ10の入力側の他端は入力電源12のマイナス側の他端が接続されている。
過電流検出回路18は、電流検出抵抗20とNPNトランジスタ22で構成される。電流検出抵抗20はコンデンサ16と直列に接続され、電流検出抵抗20に流れるコンデンサ16の放電電流に比例した電流検出電圧が両端に発生される。電流検出抵抗20の両端に発生した電流検出電圧は、NPNトランジスタ22のベース・エミッタ間電圧として印加されている。NPNトランジスタ22は、コンデンサ16の放電電流によって電流検出抵抗20に発生する電流検出電圧がNPNトランジスタ22のベース・エミッタ間のしきい値電圧以上になった場合にベース電流が流れることでNPNトランジスタ22がオンし、スイッチング制御回路46に過電流検出信号Vocpを出力する。
スイッチング制御回路46は、過電流検出回路18から過電流検出信号Vocpを受けると、非安定型コンバータ10のスイッチング素子24,26,28,30をオフさせて過電流保護動作を行わせる。
(回路動作)
図2は図1の実施形態における定常状態と短絡状態での各部の動作波形を示したタイムチャートであり、左側に定常状態(一定の電流を出力している状態)を示し、右側に出力が短絡された状態を示す。
ここで、図2(A)は非安定型コンバータ10の出力電流Ioを示し、図2(B)はインダクタ14の電流ILを示し、図2(C)はコンデンサ16の放電電流ICを示し、図2(D)は非安定型コンバータ10の入力電流Icovを示し、図2(E)はスイッチング素子24,30のゲート・ソース間電圧VGSを示し、図2(F)はスイッチング素子26,28のゲート・ソース間電圧VGSを示し、図2(G)はスイッチング素子24,30のスイッチング動作でトランス1次側に流れるトランス電流IT1を示し、図2(H)はスイッチング素子26,28のスイッチング動作でトランス1次側に流れるトランス電流IT2を示し、図2(I)は過電流検出信号Vocpを示している。
また、図2は、トランス32を理想トランス(励磁インダクタンスが無限大で励磁電流が流れない)として各部の動作波形を示している。
(定常状態)
定常状態にあっては、非安定型コンバータ10は、図2(A)のように一定の出力電流Ioおよび一定の出力電圧Voを出力している状態である。
定常状態で、スイッチング制御回路46は、図2(E)のように、非安定型コンバータ10のスイッチング素子24,30に対する制御信号によりゲート・ソース間電圧VGSをHレベルとしてオンし、Lレベルとしてオフしており、オン、オフの組み合わせがデューティ50%になるように制御している。また、スイッチング制御回路46は、図2(F)のように、非安定型コンバータ10のスイッチング素子26,28に対する制御信号によりゲート・ソース間電圧VGSをHレベルとしてオンし、Lレベルとしてオフしており、同様に、オン、オフの組み合わせがデューティ50%になるように制御している。
スイッチング素子24,30がオンすると、スイッチング素子24、トランス32の1次巻線34及びスイッチング素子30となる経路で図2(G)のトランス電流IT1が流れる。次に、スイッチング素子24,30がオフし、スイッチング素子26,28がオンすると、スイッチング素子26、トランス32の1次巻線34及びスイッチング素子28となる経路で図2(H)のトランス電流IT2が流れる。
トランス電流IT1,IT2が交互に流れることで、トランス32には交流電流が流れる。これによりトランス32は1次巻線34から2次巻線36,38に電力を伝送する。トランス32の2次巻線36,38に伝送された電力は整流ダイオード40,42で整流された後に平滑コンデンサ44で平滑され、直流の出力電圧Voと直流の出力電流Ioが出力される。
図2(D)に示す非安定型コンバータ10の入力電流Icovは、トランス電流IT1とトランス電流IT2の和になる。トランス電流IT1とトランス電流IT2とはデューティ50%で相補的に流れる電流であるため、入力電流Icovは直流電流となる。また、入力電流Icovの値はIcov=IT1=IT2となる。
非安定型コンバータ10の入力電流Icovは直流電流であるので、インダクタ14を流れる電流ILも直流電流となる。インダクタ14は直流電流に対して作用を及ぼすことが無いため、IL=Icovとなる。従って、定常状態でコンデンサ16には充電電流も放電電流も流れることが無く、コンデンサ16の放電電流IC=0となっている。
(短絡状態)
図2の右側に非安定型コンバータ10の出力が短絡された場合の波形を示す。図2の時刻t1で非安定型コンバータ10の出力が短絡されると、図2(A)のように、非安定型コンバータ10の出力電流Ioが急激に増加する。
時刻t1の出力が短絡されたタイミングでは、スイッチング素子24,30がオンしており、トランス電流IT1が流れているタイミングである。トランス電流IT1と非安定型コンバータ10の出力電流Ioは、トランス32の1次巻線34と2次巻線36,38の巻線比N1:N2と比例関係にあるため、図2(G)のように、トランス電流IT1も急激に増加する。
定常状態での図2(G)のトランス電流IT1、図2(D)の非安定型コンバータ10の入力電流Icov及び図2(B)のインダクタ14の電流ILは、
IT1=Icov=IL
であったが、短絡状態では、トランス電流IT1が急激に増加することに対してインダクタ14が作用し、インダクタ14の電流IL1が急激に増加できない状態となる。この状態では、図2(C)のように、コンデンサ16が非安定型コンバータ10に向かって放電電流ICを流すことになる。つまり、トランス電流IT1の急激な増加に対するインダクタ14の電流ILからの電流の不足分をコンデンサ16の放電電流ICが補う形となる。
非安定型コンバータ10の出力が短絡された場合の出力電流Ioの増加分は、コンデンサ16の放電電流ICによって補われることになるため、コンデンサ16の放電電流ICを過電流検出回路18で検出することで、非安定型コンバータ10の出力短絡を検出できることになる。
過電流検出回路18のトランジスタ22はNPNトランジスタとなっており、NPNトランジスタ22のベース・エミッタ間に電流検出抵抗20が接続されている。コンデンサ16に放電電流ICが流れると、過電流検出回路18の電流検出抵抗20に電流検出電圧VRが発生する。コンデンサ16が放電方向に電流を流している時、電流検出抵抗20に発生する電流検出電圧VRは、NPNトランジスタ22のエミッタ側にマイナスの電圧、ベース側にプラスの電圧となり、電流検出抵抗20の抵抗値Rとコンデンサ16の放電電流ICの積で求められ、
VR[ボルト]=R[オーム]×IC[アンペア]
となる。
電流検出抵抗20による電流検出電圧VRがNPNトランジスタ22の所定のベース・エミッタ間電圧VBEになると、NPNトランジスタ22がオンする。NPNトランジスタ22がオンするベース・エミッタ間電圧VBEは、一般的なNPNトランジスタでは、VBE=0.6ボルトであるので、電流検出電圧VRが0.6ボルトに達した時にNPNトランジスタ22がオンすることになる。
例えば、電流検出抵抗20の抵抗値RがR=0.1オームに設定されていると、コンデンサ16の放電電流ICがIC=6アンペアに達するとNPNトランジスタ22がオンすることになる。従って、非安定型コンバータ10の出力が短絡されたことで、非安定型コンバータ10の入力電流Icovが6アンペア増加すると、NPNトランジスタ22がオンすることになる。
NPNトランジスタ22がオンすると、過電流検出回路18は、図2(I)に示す過電流検出信号Vocpを非安定型コンバータ10のスイッチング制御回路46に出力する。非安定型コンバータ10のスイッチング制御回路46は、過電流検出信号Vocpが入力されるとスイッチング素子24,26,28,30をオフさせる。この動作により、非安定型コンバータ10の出力が短絡された場合でも、安全に非安定型コンバータ10を停止させることができる。
(第1実施形態のメリット)
図1に示したスイッチング電源装置の第1実施形態は、非安定型コンバータ10の出力が短絡された場合に、短絡電流が所定の電流に達するとスイッチング素子24,26,28,30の動作を停止させることで、非安定型コンバータ10が破壊されることを防ぐことができる。
また、短絡電流の検出を非安定型コンバータ10の入力側のコンデンサ16に直列に接続された過電流検出回路18を用いており、非安定型コンバータ10が定常動作している場合は、入力側に接続されたコンデンサ16の充放電電流が流れないため、過電流検出回路18に損失が発生しない。
また、定常動作において過電流検出回路18に損失が発生しないことから、過電流検出回路18内の電流検出抵抗20に発生させる電圧が大きくなるような抵抗値の設定を行っても、定常動作時の損失が増加することが無く、電流検出抵抗20に発生させる電圧を大きくすることで、増幅回路等が不要となり、過電流検出回路18を少ない部品点数で構成することが可能となり、回路コストを低減することができる。
その結果、非安定型コンバータ10の過電流状態における保護を、高効率かつ低コストに実現できる。
[第2実施形態]
図3は降圧チョッパーによる安定型コンバータと非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置の第2実施形態を示した回路ブロック図である。
(回路構成)
図3に示すように、本実施形態は、安定型コンバータ11と非安定型コンバータ10を組み合わせたスイッチング電源装置に、高効率かつ低コストの過電流保護機能を備えたものである。
安定型コンバータ11と非安定型コンバータ10を組み合わせたスイッチング電源装置は、出力電圧を安定化する機能を備えた高効率のスイッチング電源装置として一般的なものである。非安定型コンバータ10は、入力された電圧をトランスの巻数比で変換した電圧を出力するコンバータであり、出力電圧を所定の値に制御する機能を備えていない。そこで、非安定型コンバータ10の前段に出力電圧を所定の値に制御する機能を備えた安定型コンバータ11を接続し、非安定型コンバータ10の出力電圧が所定の値となるように、安定型コンバータ11の出力電圧を制御する。
本実施形態の特徴は、図1の第1実施形態で、過電流保護機能を実現するために非安定型コンバータ10の入力側に接続されていたインダクタ14とコンデンサ16を、安定型コンバータ11の出力側のコンデンサとインダクタとして用いている点にある。
本実施形態では、安定型コンバータ11を降圧チョッパー回路としている。降圧チョッパー回路は、MOS−FETを用いたスイッチング素子48、整流ダイオード50、インダクタ14及びコンデンサ16で構成され、スイッチング制御回路52により非安定型コンバータ10の出力電圧Voを所定の一定電圧に保つように、スイッチング素子48のオン、オフによるデューティを可変制御としている。
非安定型コンバータ10の過電流保護のため、安定型コンバータ11を構成する降圧チョッパー回路のコンデンサ16に過電流検出回路18が直列に接続され、コンデンサ16と過電流検出回路18との直列回路の一端が非安定型コンバータ10の入力プラス側の一端に接続され、コンデンサ16と過電流検出回路18との直列回路の他端が非安定型コンバータ10の入力マイナス側の他端に接続される。
(回路動作)
図4は図3の実施形態における定常状態と短絡状態での各部の動作波形を示したタイムチャートであり、左側に定常状態(一定の電流を出力している状態)を示し、右側に出力が短絡された状態を示す。
ここで、図4(A)は安定型コンバータ11のスイッチング素子48のゲート・ソース間電圧VGSを示し、図4(B)は非安定型コンバータ10の出力電流Ioを示し、図4(C)はインダクタ14の電流ILを示し、図4(D)はコンデンサ16の放電電流ICを示し、図4(E)は非安定型コンバータ10の入力電流Icovを示し、図4(F)はスイッチング素子24,30のゲート・ソース間電圧VGSを示し、図4(G)はスイッチング素子26,28のゲート・ソース間電圧VGSを示し、図4(H)はスイッチング素子24,30のスイッチング動作でトランス1次側に流れるトランス電流IT1を示し、図4(I)はスイッチング素子26,28のスイッチング動作でトランス1次側に流れるトランス電流IT2を示し、図4(J)は非安定型コンバータ10の過電流検出信号Vocpを示している。
また、図2は、トランス32を理想トランス(励磁インダクタンスが無限大で励磁電流が流れない)として各部の動作波形を示している。
(定常状態)
定常状態で非安定型コンバータ10は、図4(B)のように一定の出力電流Ioおよび一定の出力電圧Voを出力している状態であり、安定型コンバータ10の動作に関しては、図1の第1実施形態との差異は無い。
安定型コンバータ11は、スイッチング制御回路52が出力する制御信号により変化する図4(A)のゲート・ソース間電圧VGSに基づいて、安定型コンバータ11のスイッチング素子48のオン、オフの制御が行われる。
スイッチング素子48がオンの時、インダクタ14には、電圧VLonが印加される。インダクタ14に印加される電圧VLonは、入力電圧Vinから安定型コンバータ11の出力電圧Vcovを引いた電圧となるので、
VLon=Vin−Vcov
となる。
スイッチング素子48のオンによりインダクタ14に電圧VLonが印加されている期間は、図4(C)に示すようにインダクタ14を流れる電流ILが増加する。ここで、インダクタ14を流れる電流ILの電流増加分をΔILonとすると、
ΔILon=(VLon/L)・Ton
となる。ただし、Tonはスイッチング素子48のオン時間、Lはインダクタ14のインダクタンスである。
スイッチング素子48がオフの時、インダクタ14には、電圧VLoffが発生する。電圧VLoffは、安定型コンバータ11の出力電圧Vcovとなるので、
VLoff=Vcov
となる。
インダクタ14に電圧VLoffが発生している期間は、図4(C)に示すように、インダクタ14を流れる電流ILが減少する。ここで、電流減少分をΔILoffとすると、
ΔILoff=(VLoff/L)・Toff
となる。ただし、Toffは、スイッチング素子48のオフ時間、Lはインダクタ14のインダクタンスとなる。
安定型コンバータ11が一定の電流を出力している時は、非安定型コンバータ10の入力電流Icovも一定となる。従って、安定型コンバータ11は非安定型コンバータ10に一定の電流を出力することになる。安定型コンバータ11が一定の電流を出力する場合、
ΔILon=ΔILoff
となるように動作する。
インダクタ14を流れる電流は、図4(C)に示すように、直流電流に三角波状の電流が重畳した形の電流となり、インダクタ14の電流ILの平均値ILaveが、図4(E)に示す非安定型コンバータ10の入力電流Icovと同じになるように動作する。
従って、非安定型コンバータ10の入力電流Icovよりもインダクタ14を流れる電流ILが大きい時は、差分がコンデンサ16に充電電流として流れ込むことになり、図4(D)に示すように、コンデンサ放電電流ICはマイナスの値となる。また、非安定型コンバータ10の入力電流Icovよりもインダクタ14を流れる電流ILが小さい時は、差分がコンデンサ16から放電電流として流れ出すことになり、図4(D)に示すように、コンデンサ放電電流ICはプラスの値となる。
このようにコンデンサ16に流れる電流ICは、インダクタ14の三角波状の電流(電流振幅ΔILon)だけとなり、直流電流は流れない。従って、過電流検出回路18内の電流検出抵抗20に発生する電圧VRは、スイッチング素子48のオンによりインダクタ14に流れる電流ILの電流振幅ΔILonによって発生する電圧だけとなり、電流検出抵抗20に発生する損失は、スイッチング素子を流れる電流を検出する従来の非安定型コンバータの電流検出方法と比較して小さな値となる。
また、安定型コンバータ11に用いた降圧チョッパー回路では、インダクタ14の電流振幅ΔILonは、出力電流(非安定型コンバータ10の入力電流Icovに相当)の10〜20%に設定することが一般的である。このため電流検出抵抗20に発生する損失は、電流の二乗に比例するので、従来の非安定型コンバータと比較して1〜4%の損失で済む。
(短絡状態)
図4の右側に非安定型コンバータ10の出力が短絡された場合の波形を示す。図1の第1実施形態と同様に、時刻t1で非安定型コンバータ10の出力が短絡されたことで、図4(B)に示す非安定型コンバータ10の出力電流Ioが急激に増加する。
時刻t1の非安定型コンバータ10の出力が短絡されたタイミングは、図4(F)のようにスイッチング素子24,30がオンしており、図4(H)のようにトランス電流IT1が流れているタイミングである。トランス電流IT1と非安定型コンバータ10の出力電流Ioは、トランス32の1次巻線34と2次巻線36,38の巻線比N1:N2の比例関係にあるため、トランス電流IT1も急激に増加する。
図1の第1実施形態と異なり、図4(C)のように、インダクタ14の電流ILは直流電流に電流振幅ΔILonを持つ三角波状の電流が重畳した形となっているが、短絡状態では、第1実施形態と同様に、トランス電流IT1が急激に増加することに対してインダクタ14の電流ILは急激に増加することができず、トランス電流IT1に対するインダクタ14を流れる電流ILの電流の不足分をコンデンサ16の放電電流ICが補う形となる。従って、図1の第1実施形態と同様に、コンデンサ16の放電電流ICを過電流検出回路18により検出することで、非安定型コンバータ10の出力短絡を検出できる。
これにより過電流検出回路18は、図4(J)のように、時刻t2でスイッチング制御回路46に過電流検出信号Vocpを出力し、過電流検出信号Vocpが入力されたスイッチング制御回路46は、スイッチング素子24,26,28,30をオフさせ、安全に非安定型コンバータ10を停止させることができる。
(第2実施形態のメリット)
第2実施形態による安定型コンバータと非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置は、第1実施形態と同様に、非安定型コンバータ10の出力が短絡された場合に、短絡電流が所定の電流に達するとスイッチング素子の動作を停止させることで、非安定型コンバータ10が破壊することを防ぐことができる。
また、第2実施形態は、第1実施形態と同様に、短絡電流の検出を非安定型コンバータ10の入力側のコンデンサ16に直列に接続された過電流検出回路18を用いており、過電流保護動作に必要な非安定型コンバータ10の入力側のコンデンサは、安定型コンバータ11の出力側のコンデンサ16と共用しており、また、第1実施形態で、非安定型コンバータ10の入力側に接続されていたインダクタも、安定型コンバータ11の出力側のインダクタ14と共用していることから、回路構成を簡単にしてコストを低減することができる。
また、非安定型コンバータ10が定常動作している場合は、非安定型コンバータ10の入力側に接続されたコンデンサ16に流れる電流は、非安定型コンバータ10の入力側のインダクタ14を流れる電流の三角波状の部分の電流だけであるため、過電流検出回路18の損失も十分に小さい。
また、定常動作において過電流検出回路18に損失が十分に小さいことから、第1実施形態と同様に、過電流検出回路18内の電流検出抵抗20に発生させる電圧が大きくなるような抵抗値に設定を行っても、定常動作時の損失が増加することが無く、電流検出抵抗20に発生させる電圧を大きくすることで、増幅回路等が不要となり、過電流検出回路18を少ない部品点数で構成することが可能となり、回路コストを低減することができる。
[第3実施形態]
図5は昇圧チョッパーによる安定型コンバータと非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置の第3実施形態を示した回路ブロック図である。
本実施形態のスイッチング電源装置は、図3に示した第2実施形態の安定型コンバータ11を昇圧チョッパー回路に変更したことを特徴としている。
安定型コンバータ11を構成する昇圧チョッパー回路は、入力側のインダクタ14、MOS−FETを用いたスイッチング素子54、整流ダイオード56及び出力側のコンデンサ16で構成され、スイッチング制御回路58によるスイッチング素子54のオン、オフ動作により、非安定型コンバータ10の出力電圧を所定電圧に保つように、スイッチング素子54の可変デューティ制御を行う。
昇圧チョッパー回路内のインダクタ14は、昇圧チョッパー回路内の整流ダイオード56を介して非安定型コンバータ10の入力側に直列に接続されている。また、昇圧チョッパー回路内の出力側のコンデンサ16は、非安定型コンバータ10の入力側に接続されている。
図5の昇圧チョッパー回路では、インダクタ14が整流ダイオード56を介して非安定型コンバータ10に接続されていることが、図3の第2実施形態との違いになるが、非安定型コンバータ10の出力が短絡された時、図5のインダクタ14、コンデンサ16が図3の実施形態に示したインダクタ14及びコンデンサ16と同じ働きをして過電流検出回路18がスイッチング制御回路46に過電流検出信号Vocpを出力し、過電流検出信号Vocpが入力されたスイッチング制御回路46は、スイッチング素子24,26,28,30をオフさせ、安全に非安定型コンバータ10を停止させることができる。
[第4実施形態]
図6は昇降圧チョッパーによる安定型コンバータと非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置の第4実施形態を示した回路ブロック図である。
本実施形態のスイッチング電源装置は、図3に示した第2実施形態の安定型コンバータ11を昇降圧チョッパー回路に変更したことを特徴としている。
安定型コンバータ11を構成する昇降圧チョッパー回路は、MOS−FETを用いたスイッチング素子48、インダクタ14、整流ダイオード50及び出力側のコンデンサ16により降圧型チョッパー回路ブロックが構成され、また、MOS−FETを用いたスイッチング素子54、インダクタ14、整流ダイオード56及び出力側のコンデンサ16により昇圧型チョッパー回路ブロックが構成されており、インダクタ14とコンデンサ16は、降圧型チョッパー回路ブロックと昇圧型チョッパー回路ブロックで共用された構成となっている。
安定型コンバータ11の昇降圧チョッパー回路を降圧動作させる場合は、スイッチング制御回路60がスイッチング素子54をオフに固定させた状態で、スイッチング素子48のオン、オフ動作により、非安定型コンバータ10の出力電圧を入力電圧Vinより低い所定電圧に降圧して保つように、スイッチング素子48の可変デューティ制御を行う。
また、昇圧動作させる場合は、スイッチング制御回路60がスイッチング素子48をオンに固定させた状態で、スイッチング素子54のオン、オフ動作により、非安定型コンバータ10の出力電圧を入力電圧Vinより高い所定電圧に昇圧して保つように、スイッチング素子54の可変デューティ制御を行う。
昇降圧チョッパー回路内のインダクタ14は、整流ダイオード56を介して非安定型コンバータ10の入力側に直列に接続されている。また、昇降圧チョッパー回路内の出力側のコンデンサ16は、非安定型コンバータ10の入力側に接続されている。
図6の昇降圧チョッパー回路では、スイッチング素子54をオフに固定し、スイッチング素子48のオン、オフ動作により降圧動作している状態で、非安定型コンバータ10の出力が短絡された時、図6のインダクタ14、コンデンサ16が図3の実施形態に示したインダクタ14及びコンデンサ16と同じ働きをして過電流検出回路18がスイッチング制御回路46に過電流検出信号Vocpを出力し、過電流検出信号Vocpが入力されたスイッチング制御回路46は、スイッチング素子24,26,28,30をオフさせ、安全に非安定型コンバータ10を停止させることができる。
また、図6の昇降圧チョッパー回路では、スイッチング素子48をオンに固定し、スイッチング素子54のオン、オフ動作により昇圧動作している状態で、非安定型コンバータ10の出力が短絡された時、図6のインダクタ14、コンデンサ16が図5の実施形態に示したインダクタ14及びコンデンサ16と同じ働きをして過電流検出回路18がスイッチング制御回路46に過電流検出信号Vocpを出力し、過電流検出信号Vocpが入力されたスイッチング制御回路46は、スイッチング素子24,26,28,30をオフさせ、安全に非安定型コンバータ10を停止させることができる。
[本発明の変形例]
上記の実施形態にあっては、非安定型コンバータ10にフルブリッジ回路を使用しているが、これに限定されず、ハーフブリッジ回路やプッシュプル回路としても良い。
また、過電流検出回路18は電流検出抵抗20とNPNトランジスタ22で構成しているが、これに限定されず、電流検出抵抗20の両端に発生する電流検出電圧が所定の値以上となった場合に、過電流検出信号を出力する適宜の回路を用いることができる。
また、スイッチング制御回路46は過電流検出信号Vocpが入力された場合のスイッチング素子の制御としてスイッチング素子24、26、28、30を停止させる制御方法として、全てのスイッチング素子を同時に停止させる制御を行うものでも良いし、同時にオンしているスイッチング素子の組み合わせの中の何れか一つのスイッチング素子だけを停止させることでトランス32を流れる電流を遮断する制御を行うこともできる。
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:非安定型コンバータ
11:安定型コンバータ
12:入力電源
14:インダクタ
16:コンデンサ
18:過電流検出回路
20:電流検出抵抗
22:NPNトランジスタ
24,26,28,30,48,54:スイッチング素子
32:トランス
34:1次巻線
36,38:2次巻線
40,42,50,56:整流ダイオード
44:平滑コンデンサ
46,52,58,60:スイッチング制御回路

Claims (5)

  1. 入力された電圧を固定デューティ制御によるスイッチング素子のスイッチング動作によって断続電圧に変換してトランスの1次側に入力し、前記トランスの2次側から得られた交流電圧を整流することで、入力された電圧を所定の変換比となる電圧に変換して出力する非安定型コンバータを備えたスイッチング電源装置に於いて、
    前記非安定型コンバータの入力側の一端にインダクタが接続され、コンデンサと過電流検出回路との直列回路の一端が前記非安定型コンバータの入力側の一端に接続され、前記コンデンサと過電流検出回路との直列回路の他端が前記非安定型コンバータの入力側の他端に接続され、
    前記過電流検出回路は、前記コンデンサの放電電流が所定の値以上になった場合に、過電流検出信号を前記非安定型コンバータに出力して前記スイッチング素子をオフさせる過電流保護機能を備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. スイッチング素子のスイッチング動作によって入力された電圧を可変デューティ制御によるスイッチング素子のスイッチング動作によって断続電圧に変換して出力する安定型コンバータと、
    前記安定型コンバータから入力された電圧を固定デューティ制御によるスイッチング素子のスイッチング動作によって断続電圧に変換してトランスの1次側に入力し、前記トランスの2次側から得られた交流電圧を整流することで、入力された電圧を所定の変換比となる電圧に変換して出力する非安定型コンバータと、
    を備えたスイッチング電源装置に於いて、
    前記安定型コンバータは、スイッチング素子、整流素子、インダクタ及びコンデンサで構成され、前記インダクタは前記非安定型コンバータの入力に対し直列に接続されると共に前記コンデンサは前記非安定型コンバータの入力に対し並列に接続されるように配置されたコンバータ回路であり、
    前記安定型コンバータのコンデンサに過電流検出回路が直列に接続され、前記コンデンサと前記過電流検出回路との直列回路の一端が前記非安定型コンバータの入力側の一端に接続され、前記コンデンサと前記過電流検出回路との直列回路の他端が前記非安定型コンバータの入力側の他端に接続され、
    前記過電流検出回路は、前記コンデンサの放電電流が所定の値以上になった場合に、過電流検出信号を前記非安定型コンバータに出力して前記スイッチング素子をオフさせる過電流保護機能を備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  3. 請求項1又は2記載のスイッチン電源装置に於いて、
    前記過電流検出回路は、
    前記コンデンサに直列接続された電流検出抵抗と、
    前記電流検出抵抗がベース・エミッタ間に接続され、前記コンデンサの放電電流による前記電流検出抵抗の両端電圧がベース・エミッタ間のしきい値電圧を超えた場合にオンして過電流検出信号を出力させるNPNトランジスタと、
    を備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 請求項1又は2記載のスイッチング電源装置に於いて、前記非安定型コンバータとして、フルブリッジ回路、ハーフブリッジ回路、又は、プッシュプル回路を用いたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  5. 請求項2記載のスイッチング電源装置に於いて、前記安定型コンバータとして、降圧チョッパー回路、昇圧チョッパー回路、又は、昇降圧チョッパー回路を用いたことを特徴とするスイッチング電源装置。
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