JP2007073563A - 薄膜トランジスタ - Google Patents

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【課題】 酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物を半導体薄膜層として用いるトップゲート構造のTFTにおいて、半導体薄膜層の少なくとも表面に酸素を構成元素に含む化合物あるいは酸素をドーピングされた化合物による被覆を行うことにより、ZnO成分の還元あるいは脱離を抑制し、半導体薄膜層の低抵抗化によるソース・ドレイン間の短絡やリーク電流の発生を抑制し得る薄膜トランジスタの提供。
【解決手段】 酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物を半導体薄膜層として用いるトップゲート型薄膜トランジスタにおいて、前記半導体薄膜層全表面を被覆するゲート絶縁膜が形成されている構造を有し、前記ゲート絶縁膜の少なくとも前記半導体薄膜層の表面に接する領域は、酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜により形成されていることを特徴とする薄膜トランジスタ。
【選択図】 図1

Description

本発明は薄膜トランジスタに係り、より詳しくは薄膜トランジスタの半導体活性層である酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物半導体薄膜層表面に酸素を構成元素に含む化合物あるいは酸素をドーピングされた化合物による被覆を行うことで、半導体薄膜層の還元や損傷を防ぎ、ドレイン・ソース間の低抵抗化などの劣化を防止した高性能の薄膜トランジスタに関する。
酸化亜鉛(ZnO)あるいは酸化マグネシウム亜鉛(ZnMgO)等の酸化物が優れた半導体(活性層)の性質を示すことは古くから知られており、近年薄膜トランジスタ(以下TFTと略)、発光デバイス、透明導電膜等の電子デバイス応用を目指し、これらの化合物を用いた薄膜半導体の研究開発が活発化している。
特に酸化亜鉛(ZnO)を半導体薄膜層として用いたTFTは、従来液晶ディスプレイに主に用いられているアモルファスシリコン(a-Si:H)を半導体層として用いたアモルファスシリコンTFTに比較して電子移動度が大きく、優れたTFT特性並びに低温プロセスが可能である等の理由により積極的な開発が進められている。
従来報告されている、酸化亜鉛(ZnO)を半導体薄膜層として用いたTFT(ZnO-TFT)は、ボトムゲート型のものが主流である。
ボトムゲート型のZnO-TFTを開示したものとして、特許文献1、特許文献2などが例示できる。
特許文献1に開示されるボトムゲート型ZnO-TFTは、図7に示す如く、基板102、ゲート電極103、ゲート絶縁膜104、酸化亜鉛半導体薄膜105、ソース電極106、ドレイン電極107、保護膜108を有してなり、これら各構成をこの順に積層して形成されている。
特許文献2に開示されるボトムゲート型ZnO-TFTは、図8(a)に示す如く、基板109、ゲート電極110、ゲート絶縁膜111、ソース電極112、ドレイン電極113、酸化亜鉛半導体薄膜114を有してなり、これら各構成をこの順に積層して形成されている。実際に製造の最終工程においては、図8(b)に示す如く、前記酸化亜鉛半導体薄膜114を被覆して保護膜115が形成される。
これら文献に開示されているボトムゲート構造は、基板側よりゲート電極およびゲート絶縁膜が形成され、その上面を被覆して酸化亜鉛半導体薄膜が形成されている構造であり、液晶ディスプレイの駆動素子として現在事業化されているボトムゲート構造アモルファスシリコンTFTとのプロセスの互換性が高いため、ZnO-TFTにも多く用いられている。
しかしながら、半導体層(チャネル層)として用いる酸化亜鉛の結晶性の観点からは、多結晶薄膜を基板上に形成していく場合、成膜初期に形成される下地との界面付近の領域は結晶欠陥が多く、薄膜形成が進むにつれて結晶性が改善されていくという特徴がある。
薄膜トランジスタにおいて活性層として用いられる部分は、半導体層の中で、ゲート絶縁膜に近いごく薄い領域であり、この領域の結晶性が移動度等の薄膜トランジスタのTFT特性を大きく左右している。
ボトムゲート型の薄膜トランジスタにおいては、構造上、半導体層はゲート絶縁膜上に積層されているため、結晶性が不十分な成膜初期の領域を活性層として用いざるを得ず、十分な移動度が得られないという問題点を抱えていた。
これらの問題に鑑みると、半導体層の上部にゲート絶縁膜を設ける構造を有するトップゲート構造は、半導体層の上部の結晶性の良好な領域を活性層として用いることができ、高い移動度を期待することができる。
トップゲート型のZnO-TFTの構造として、図9に示す構造が考えられる。
このトップゲート構造は、基板116上にソース・ドレイン電極117、半導体薄膜118、ゲート絶縁膜119、ゲート電極120をこの順に積層して構成されている。
このゲート絶縁膜119はプラズマ化学気相成長(PCVD)法にて、200〜500nmの厚みで形成されることが多い。
酸化亜鉛を半導体活性層として用いたトップゲート型のTFT(ZnO-TFT)は、活性層の形状にパターン加工した半導体薄膜上に、良好なゲート絶縁膜の形成と同時に、ゲート絶縁膜と酸化亜鉛活性層との界面制御が必須である。ボトムゲート型アモルファスシリコンTFTの場合には、ゲート絶縁膜としてSiNが用いられることが多く、例えば大面積化が容易なプラズマ化学気相成長(PCVD)法を用い、基板温度250〜300℃にて、SiH4+NH3+H2もしくはSiH4+NH3+N2+H2等の混合ガスを用いて成膜されている。
しかしながら、トップゲート型ZnO-TFTの形成過程で、活性層の形状にパターン加工したZnO半導体薄膜上にプラズマ化学気相成長(PCVD)法で上記基板温度にてSiNを形成する場合、昇温過程でのZnO成分の分解脱離あるいは還元性雰囲気によるZnOの表面還元によるZnO表面層の低抵抗化が生じ、TFT素子においてソース・ドレイン間の短絡あるいはリーク電流の増大といった問題を生じる結果となり、上記条件において製作したTFTは液晶ディスプレイなどへの応用に耐えうるものでは無かった。
トップゲート型のZnO-TFTに一般的に用いられている構造は、特許文献3に開示される構造である。該文献には、酸化物半導体膜をチャネル層に用いるトランジスタにおいて、下地となる基板上に、上記酸化物半導体膜が形成される下地膜、上記酸化物半導体膜、ゲート絶縁膜、および、ゲート電極がこの順に形成され、ゲート電極と同一形状にゲート絶縁膜並びに酸化亜鉛薄膜が加工された薄膜トランジスタが開示されている。
特開2005−033172号公報 特開2004−349583号公報 特開2003−298062号公報
特許文献3に開示されたトランジスタは、半導体薄膜及びゲート絶縁膜の形成過程において、酸化亜鉛半導体薄膜表面の損傷及び不純物による汚染を防ぎうる手法を提供するものではなく、その後のゲート絶縁膜の形成過程においても、前期半導体膜表面の損傷及び、還元性雰囲気による還元脱離反応によって、半導体薄膜の低抵抗化が起こり、低抵抗化やリーク電流の増大、移動度の低下といった問題を抱えるものであった。
本発明の目的は、酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物を半導体薄膜層として用いるトップゲート構造のTFTにおいて、ZnO半導体薄膜層の少なくとも表面に酸素を構成元素に含む化合物あるいは酸素をドーピングされた化合物による被覆を行うことにより、ZnO成分の還元あるいは脱離を抑制し、ZnO半導体薄膜層の低抵抗化によるソース・ドレイン間の短絡やリーク電流の発生を抑制し得る薄膜トランジスタを提供することにある。
請求項1に係る発明は、酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物を半導体薄膜層として用いるトップゲート型薄膜トランジスタにおいて、前記半導体薄膜層全表面を被覆するゲート絶縁膜が形成されている構造を有し、前記ゲート絶縁膜の少なくとも前記半導体薄膜層の表面に接する領域は、酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜により形成されていることを特徴とする薄膜トランジスタに関する。
請求項2に係る発明は、前記ゲート絶縁膜と前記半導体薄膜層の間において該半導体薄膜層の少なくとも上表面を被覆する絶縁膜を有し、該ゲート絶縁膜の少なくとも半導体薄膜層上表面に接する部分は酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜により形成されていることを特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタに関する。
請求項3に係る発明は、前記酸素を構成元素に含む絶縁膜が、酸化珪素(SiOx)、酸窒化珪素(SiON)、アルミニウム酸化物(AlOx)、マグネシウム酸化物(MgO)、ジルコニウム酸化物(ZrO2)、ハフニウム酸化物(HfO2)、酸化マグネシウム亜鉛(ZnMgO)、酸化ハフニウムカルシウム(CaHfO3)、酸化タンタル(TaOx)からなることを特徴とする請求項1又は2記載の薄膜トランジスタに関する。
請求項4に係る発明は、前記酸素をドーピングされた絶縁膜が、窒化珪素(SiN)に酸素もしくは酸素を構成元素に含む化合物を用いて酸素をドーピングした膜であることを特徴とする請求項1又は2記載の薄膜トランジスタに関する。
請求項5に係る発明は、前記酸素を構成元素に含む化合物が亜酸化窒素(N2O)であることを特徴とする請求項4記載の薄膜トランジスタに関する。
請求項6に係る発明は、前記ゲート絶縁膜が、酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜上にシリコン系絶縁膜が積層されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の薄膜トランジスタに関する。
請求項1に係る発明によれば、酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物半導体薄膜層が、酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜によって保護されることによって、半導体薄膜層表面の製造時における還元を防ぐことができ、半導体薄膜層の低抵抗化やリーク電流の少ない薄膜トランジスタとなる。
請求項2に係る発明によれば、半導体薄膜層の上表面が酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜により被覆されることにより、半導体薄膜層の製造時における還元を防ぐ効果を高め、半導体薄膜層の低抵抗化やリーク電流の少ない薄膜トランジスタとなる。
請求項3に係る発明によれば、酸素を構成元素に含む化合物として、SiOx、SiON、AlOx、MgO、ZrO2、HfO2、ZnMgO、CaHfO3、TaOxを用いることにより、半導体薄膜層を酸化雰囲気下におくこととなり、半導体薄膜層からのZnO成分の還元脱離を防止し、低抵抗化やリーク電流の少ない薄膜トランジスタとなる。
請求項4に係る発明によれば、酸素をドーピングされた絶縁膜として、酸素又は酸素を構成元素に含む化合物を用いて酸素をSiNにドーピングした膜を用いることにより、半導体薄膜層を酸化雰囲気下におかれることで、半導体薄膜層からのZnO成分の還元脱離を防止し、低抵抗化によるリーク電流の少ない薄膜トランジスタを得るとともに、酸化珪素(SiOx)や酸窒化珪素(SiON)に比較して誘電率の大きい絶縁膜を形成することが可能となり、ON電流の大きな薄膜トランジスタとなる。
請求項5に係る発明によれば、酸素を構成元素に含む化合物として、亜酸化窒素(N2O)を用いることにより、酸素に比べて半導体薄膜層に対する酸化力が増し、より効率的に半導体薄膜層からのZnO成分の還元脱離を防止でき、低抵抗化やリーク電流が少ない薄膜トランジスタとなる。
請求項6に係る発明によれば、ゲート絶縁膜が、酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜上にシリコン系絶縁膜が積層されてなることにより、電流駆動力の大きい薄膜トランジスタとなる。
この発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタについて図1に基づいて以下に説明する。
本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタ100は、基板1、ソース電極2、ドレイン電極3、半導体薄膜4、ゲート絶縁膜5、コンタクト部6、ゲート電極7、表示電極8を有してなり、図1で示す如く、これら各構成を積層して形成されるものである。
薄膜トランジスタ100は、図1に示す通り、ガラスからなる基板1上に形成される。この基板1は、絶縁体として設けられ、SiOとAl2O3を主成分とする無アルカリガラス、あるいはSiOx膜、SiON膜、SiNに酸素を構成元素に含む化合物を微量添加した膜を表面に形成したガラス基板から構成されている。これら酸素を含む化合物は、接触している半導体薄膜層4の還元を防ぐ役割も果たしているため、基板1の少なくとも半導体薄膜層4と接触する部分がこれら酸素を含む化合物により形成されていることが好ましい。
基板1の材料は、ガラスに限定されず、プラスチックや金属箔に絶縁物をコーティングしたもの等、絶縁物であれば使用可能である。
基板1上には、ソース電極2及びドレイン電極3が積層されている。このソース電極2及びドレイン電極3は、所謂半導体の2電極を構成するものであり、基板1上面の一部分に間隔を有して配置されている。
このソース電極2及びドレイン電極3は、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、n+ZnO等の導電性酸化物、金属、もしくは前記導電性酸化物により少なくとも一部を被覆された金属により形成される。
ソース電極2及びドレイン電極3に用いられる金属としては、Ti、Cr、Ta、Mo、W、Al、Cu、Niの単層もしくは積層体、或いは合金であってTi、Cr、Ta、Mo、W、Al、Cu、Si、Niのうち、少なくとも一種類以上を含有する合金、が用いられる。この合金の具体例としては、TiW、TaW、MoW、MoSi、AlCu、AlSi、NiSi等の合金が例示できる。
ソース電極2及びドレイン電極3を前記導電性酸化物により少なくとも一部分を被覆された金属にて形成する例としては、後述する図3に示されるような構造が考えられるが、金属あるいは導電性酸化物にて直接形成する構造も考えられる。
これらソース電極2及びドレイン電極3の二電極の厚みは、特に限定されないが、例えば30nm〜150nmに形成され、好ましくは、ソース電極2及びドレイン電極3上に形成される半導体薄膜4の段差部での断線を防止するため、図3の構造では導電性酸化物の膜厚を半導体薄膜4より薄く(例えば、約40nm)、また直接形成する構造では金属あるいは導電性酸化物の膜厚を半導体薄膜4より薄く(例えば、約40nm)形成することが望ましい。
半導体薄膜層4は、上記の基板1とソース電極2及びドレイン電極3上の一部及び両電極間に露出する基板1表面を被覆するように積層されている。
半導体薄膜層4は、ソース電極2及びドレイン電極3の電極間のチャンネルを形成するように配置されており、ソース電極2により電流が供給され、ドレイン電極3により放出される。
この半導体薄膜層4は、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする酸化物半導体薄膜から形成されている。
この半導体薄膜層4の厚みは、特に限定されないが、例えば、約25〜200nmに形成され、好ましくは、50〜100nm程度に形成されている。
図3は、ソース電極2及びドレイン電極3と、半導体薄膜4との接合部分の一例を示した図であり、アルミニウム(Al)上にチタン(Ti)を積層した配線を形成し、インジウムスズ酸化物(ITO)によりこの積層体の一部を被覆する構造が示されている。
図3において、ソース電極2及びドレイン電極3は、アルミニウム層19、チタン層20、インジウムスズ酸化物(ITO)層21から形成され、半導体薄膜4は符号22として示されている。
基板18上にアルミニウム層19が設けられ、その少なくとも上面がチタン層20により被覆され、チタン層20の一部と基板上の一部を被覆してインジウムスズ酸化物(ITO)層21が存在し、インジウムスズ酸化物(ITO)層21の一部にて半導体薄膜22とコンタクトしている。
ゲート絶縁膜5は、前記半導体薄膜層4の上表面及び側表面の全面を被覆するように形成されている。
このゲート絶縁膜5は、少なくとも半導体薄膜層の表面に接する部分が酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜(以下、酸素含有化合物膜と称す)にて形成されている。具体的には、後述する製造方法において説明する如く、酸素含有化合物膜にて形成される単層膜、あるいは半導体薄膜層の表面に接する層(最下層)が酸素含有化合物膜で形成される積層膜にて構成されている。
前記酸素含有化合物膜としては、酸化珪素(SiOx)、酸窒化珪素(SiON)、アルミニウム酸化物(AlOx)、マグネシウム酸化物(MgO)、ジルコニウム酸化物(ZrO2)、ハフニウム酸化物(HfO2)、酸化マグネシウム亜鉛(ZnMgO)、酸化ハフニウムカルシウム(CaHfO3)、酸化タンタル(TaOx)などの酸素を構成元素に含む絶縁膜、あるいは窒化珪素(SiN)に酸素あるいは酸素を構成元素に含む化合物をドーピングした絶縁膜などが例示できる。
これら酸素含有化合物膜の中では、窒化珪素(SiN)に酸素あるいは酸素を構成元素として含む化合物、例えば亜酸化窒素(N2O)、を用いて酸素をドーピングした膜を用いることが酸化亜鉛の還元防止の観点からより好ましい。
ゲート絶縁膜5を単層で構成する場合、ゲート絶縁膜5の厚みは、例えば、約200〜400nmに形成され、好ましくは、約300nmに形成されている。
ゲート絶縁膜5を積層膜にて形成する場合、酸素含有化合物膜にて形成される部分の膜厚は、半導体薄膜層4を被覆する程度、例えば100nm程度に形成されている。
この場合、ゲート絶縁膜5全体としての厚みは約200〜400nmに、好ましくは、約300nmに形成されている。
コンタクト部6は、ソース電極2及びドレイン電極3を外部に取り出すために、フォトリソグラフィーとエッチングにより形成された、コンタクトホール部分に、後述するゲート電極7と同一材料にて形成されている。
ゲート電極7は、ゲート絶縁膜5上に形成されている。このゲート電極7は、薄膜トランジスタに印加するゲート電圧により半導体薄膜4中の電子濃度を制御することにより、スイッチングの役割を果たしている。この電極はCr、Tiといった金属膜からなる。
ゲート電極7の厚みは、特に限定されないが、100〜300nmに形成される。
表示電極8は、液晶ディスプレイに用いる液晶に薄膜トランジスタを介して電圧を印加するものである。この電極は可視光に対する高い透過率が要求されるため、酸化物導電性薄膜であるインジウムスズ酸化物(ITO)などにより形成される。
表示電極8の厚みは、特に限定されないが、例えば50〜100nmに形成される。
本発明の第一実施例に係るトップゲート型薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法について、図2に基づいて以下に説明する。
本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタの製法は、下記の工程からなる。
第1の工程は、基板1上にソース電極2及びドレイン電極3を積層する工程である。第2の工程は、基板1、ソース電極2及びドレイン電極3の全面を被覆する半導体薄膜4を積層する工程である。第3の工程は、半導体薄膜層4をパターニングする工程である。第4の工程は、上記処理を施した半導体薄膜層4、ソース電極2及びドレイン電極3、基板1の全面を被覆するようにゲート絶縁膜5を形成する工程である。第5の工程は上記ゲート絶縁膜5にコンタクトホールを形成する工程である。第6の工程は上記ゲート絶縁膜5上に、ゲート電極7、コンタクト部6及び表示電極8をこの順に形成する工程である。
以下、本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法を具体的に説明する。
図2(1)に示される如く、基板1上全面にマグネトロンスパッタ法等により、Ti、Cr等の金属を例えば50nmの厚みで形成し、フォトリソグラフィーによりソース電極2及びドレイン電極3を形成する。
このとき、基板1は酸化珪素(SiOx)、酸窒化珪素(SiON)、ガラス、あるいは窒化珪素(SiN)に酸素を構成元素に含む化合物をドーピングした酸素を含む化合物により被服されており、少なくとも半導体薄膜4(後述する)と基板が接する部分は、酸素を構成元素として含む薄膜と接していることが好ましい。
図示されていないが、この場合、ソース・ドレイン金属膜上にnZnOやインジウムスズ酸化物(ITO)等の透明導電膜が積層されている場合もある。
ソース電極2及びドレイン電極3を形成した後、上記ガラス基板1、ソース電極2及びドレイン電極3上の全面に半導体薄膜4として真性ZnO薄膜をRFマグネトロンスパッタ法にて形成する。この半導体薄膜層4の厚みは、特に限定されないが、例えば、約25〜200nmに、好ましくは、50nm程度に形成する。
半導体薄膜4の形成後、図2(2)に示される如く、半導体薄膜4を形状加工する。
まず、半導体薄膜層4の上側表面を被覆するように界面制御型絶縁膜を形成する。この界面制御型絶縁膜は、半導体薄膜4のフォトレジストによる形状加工の際に、エッチング液やレジスト剥離液による浸食を防ぐ働きをする。
界面制御型絶縁膜としては、例えば、SiH4+NH3ガスに亜酸化窒素(N2O)を用いて酸素をドーピングしつつプラズマ化学気相成長(PCVD)法にて形成した窒化珪素(SiN)膜を例示することができる。この界面制御型絶縁膜は、例えば、約20nmの厚さで形成される。
次に、ソース電極2及びドレイン電極3が露出されるように、上記界面制御型絶縁膜及び半導体薄膜層4をパターニングする。
パターニングに際しては、まず界面制御型絶縁膜を六弗化硫黄(SF6)とO2の混合ガス等を用いたドライエッチングによりエッチングする。次いでこの界面制御膜をマスクとし、半導体薄膜4をHNO3やHCl、あるいはシュウ酸等の水溶液によるウェットエッチング、もしくはCH4等を用いたドライエッチングにてパターニングする。
上記半導体薄膜4のパターニング後、フォトレジスト剥離液によるウエット剥離、もしくは酸素あるいは四弗化炭素(CF4)と酸素の混合ガスによるドライアッシング等にてフォトレジストを除去する。この時、界面制御型絶縁膜はレジスト剥離時のZnO半導体薄膜層4に対して保護膜として機能する。
SF6+O2を用いたドライエッチングにより、界面制御型絶縁膜を除去することによって、形状加工が施された半導体薄膜4を得ることができる。
なお、上記の記述では半導体薄膜4のパターン形成のマスクとして、酸化亜鉛上に界面制御型絶縁膜を形成する場合を例示したが、通常のフォトリソグラフィー法を用いて酸化亜鉛上に直接フォトレジストのパターンを形成し、酸化亜鉛をウェットエッチングもしくはドライエッチングにて加工した後、ドライアッシングにてフォトレジストを除去する方法においても同様の形状を得ることが出来る。
上記した方法によって半導体薄膜4をパターニングした後、図2(3)に示されるが如く、前記基板1、ソース電極2、ドレイン電極3、半導体薄膜4の全表面(上表面及び側表面)を被覆するようにゲート絶縁膜5を形成する。
ゲート絶縁膜5は単一材料(化合物)にて構成されても良いし、複数の材料(化合物)を積層して構成しても良い。
ゲート絶縁膜5を単一の化合物にて形成する場合、このゲート絶縁膜5は、前述した酸素含有化合物からなる絶縁膜により形成する。ゲート絶縁膜5を構成する絶縁膜としては、酸化珪素(SiOx)、酸窒化珪素(SiON)、アルミニウム酸化物(AlOx)、マグネシウム酸化物(MgO)、ジルコニウム酸化物(ZrO2)、ハフニウム酸化物(HfO2)、酸化マグネシウム亜鉛(ZnMgO)、酸化ハフニウムカルシウム(CaHfO3)、酸化タンタル(TaOx)などの酸素を構成元素に含む絶縁膜、あるいは窒化珪素(SiN)に酸素あるいは酸素を構成元素に含む化合物をドーピングした絶縁膜などが例示できる。
これら酸素含有化合物膜の中では、窒化珪素(SiN)に酸素あるいは酸素を構成元素として含む化合物、例えば亜酸化窒素(N2O)、を用いて酸素をドーピングした膜を用いることが、酸化亜鉛の還元防止の観点からより好ましい。
ゲート絶縁膜5を単一の化合物にて形成する場合、膜厚は約100nm〜500nm、好ましくは300nm程度に設定する。
上記ゲート絶縁膜5を二種類以上の材料(化合物)を積層して構成する場合、該ゲート絶縁膜5の少なくとも半導体薄膜層4に接する部分(最下層)は、酸素含有化合物膜により形成する。
これら酸素含有化合物膜の中では、窒化珪素(SiN)に酸素又は酸素を構成元素として含む化合物である亜酸化窒素(N2O)をドーピングした膜を用いることが、酸化亜鉛の還元防止の観点からより好ましい。
ゲート絶縁膜5を二種類以上の材料(化合物)を積層して構成する場合、該ゲート絶縁膜5の半導体薄膜層4に接する部分(最下層)の膜厚は、半導体薄膜を完全に被覆するため、約50nm〜200nm、好ましくは100nm程度に設定する。
少なくともゲート絶縁膜5を複数の材料を積層して構成し、半導体薄膜4に接する部分(最下層)を酸素含有化合物膜で構成した場合、その他部分(上層)をシリコン系絶縁膜にて構成する上下二層構造の複層ゲート絶縁膜として構成することが好ましい。これは、下層の酸素含有化合物膜によって半導体薄膜4が酸化雰囲気下におかれ、また、上層部の誘電率の高い化合物によって、薄膜トランジスタの電流駆動能力を高めることができるからである。
上層を形成するシリコン系絶縁膜としては、窒化珪素化合物(SiNx)膜を用いることが望ましい。この理由は、SiNxは酸化珪素(SiOx)や酸窒化珪素(SiON)に比較して誘電率の大きい絶縁膜を形成することが可能となり、ON電流の大きな薄膜トランジスタを得ることが出来るからである。更に、窒化珪素膜の持つ優れた透湿防止膜としての機能が薄膜トランジスタの保護膜としても機能するためである。
ゲート絶縁膜5の形成後、フォトリソグラフィーとエッチングによりコンタクトホールを開口する。
最後に、図2(4)に示されるが如く、前記ゲート絶縁膜5上にCr、Tiといった金属膜からなるゲート電極7をDCスパッタ法により形成し、ゲート電極7と同一材料にてソース電極2及びドレイン電極3をコンタクトホールを介して外部に取り出すための電極であるコンタクト部6を形成する。
その後、インジウムスズ酸化物(ITO)等からなる表示電極8をDCスパッタ法により形成することでTFTアレイが完成する。
この発明の第二実施例に係る薄膜トランジスタについて図4に基づいて以下に説明する。
本発明の第二実施例に係る薄膜トランジスタ101は、基板9、ソース電極10、ドレイン電極11、半導体薄膜12、絶縁膜13、ゲート絶縁膜14、コンタクト部15、ゲート電極16、表示電極17を有してなり、図4で示す如く、これら各構成を積層して形成されるものである。
薄膜トランジスタ101は、図4に示す通り、基板9上に形成される。
この基板9は、絶縁体として設けられ、SiOとAl2O3を主成分とする無アルカリガラス、あるいはSiOx膜、SiON膜、SiNに酸素を構成元素に含む化合物を微量添加した膜を表面に形成したガラス基板から構成されている。これら酸素を含む化合物は、接触している半導体薄膜層12の還元を防ぐ役割も果たしているため、基板9の少なくとも半導体薄膜層12と接触する部分がこれら酸素を含む化合物により形成されていることが好ましい。
基板9上には、ソース電極10及びドレイン電極11が積層されている。このソース電極10及びドレイン電極11は、所謂半導体の2電極を構成するものであり、基板9上面の一部分に間隔を有して配置されている。
このソース電極10及びドレイン電極11は、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、n+ZnO等の導電性酸化物、金属、もしくは前記導電性酸化物により少なくとも一部を被覆された金属により、第一実施例のソース電極2及びドレイン電極3と同様に形成される。
これらソース電極10及びドレイン電極11の二電極の厚みは、特に限定されないが、例えば、約30nm〜150nmに形成され、好ましくは、ソース電極10及びドレイン電極11の一部を被覆して形成される半導体薄膜層12より薄く(例えば、約40nm)形成される。
半導体薄膜層12は、上記の基板9とソース電極10及びドレイン電極11上の一部及び両電極間に露出する基板9表面を被覆するように積層されている。
半導体薄膜層12は、ソース電極10及びドレイン電極11の電極間のチャンネルを形成するように配置されており、ソース電極10により電流が供給され、ドレイン電極11により放出される。
この半導体薄膜層12は、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする酸化物半導体薄膜から形成されている。
この半導体薄膜層12の厚みは、特に限定されないが、例えば約25〜200nmに、好ましくは、50nm程度に形成されている。
絶縁膜13は、前記半導体薄膜層12の上側全面を被覆するように形成されている。
この絶縁膜13は、後述するゲート絶縁膜14とともにゲート絶縁膜を構成する一部分として、及び半導体薄膜層の保護の目的で設けられ、例えば、20〜100nmの厚さに形成される。この絶縁膜13は、第一実施例のゲート絶縁膜5と同様の酸素含有化合物膜にて形成されている。
これら酸素を含む化合物によって、半導体薄膜層12が被覆される構造を有することにより、半導体薄膜層12の上表面の酸化亜鉛(ZnO)分子に、酸素を含む化合物が接している構造を実現することができる。
前記酸素含有化合物膜としては、アルミニウム酸化物(AlOx)、マグネシウム酸化物(MgO)、ジルコニウム酸化物(ZrO2)、ハフニウム酸化物(HfO2)、酸化マグネシウム亜鉛(ZnMgO)、酸化ハフニウムカルシウム(CaHfO3)、タンタル酸化物(TaOx)、酸化珪素(SiOx)、酸窒化珪素(SiON)などの酸素を構成元素に含む化合物、あるいは窒化珪素(SiN)に酸素あるいは酸素を構成元素に含む化合物をドーピングした化合物などが例示できる。
これら酸素含有化合物膜で形成される膜の中では、窒化珪素(SiN)に酸素あるいは酸素を構成元素として含む化合物、例えば亜酸化窒素(N2O)、を用いて酸素をドーピングした膜を用いることが酸化亜鉛の還元防止の観点からより好ましい。
ゲート絶縁膜14は、前記基板11、半導体薄膜層12及び絶縁膜13の全面を被覆するように形成されている。
このゲート絶縁膜14は、少なくとも半導体薄膜層の側面に接する部分が前述の酸素含有化合物膜にて形成されている。具体的には、後述する製造方法において説明する如く、酸素含有化合物膜、あるいは半導体薄膜層の側面に接する層(最下層)が酸素含有化合物膜で形成される積層膜にて構成されている。
ゲート絶縁膜14を単層で構成する場合、ゲート絶縁膜14の厚みは、例えば、約200〜400nmに形成され、好ましくは、約300nmに形成されている。
ゲート絶縁膜14を積層膜にて形成する場合、酸素含有化合物膜にて形成される部分の膜厚は、半導体薄膜層12を被覆する程度、例えば150nm程度に形成されている。
この場合、ゲート絶縁膜14全体としての厚みは約200〜400nmに、好ましくは、約300nmに形成されている。
コンタクト部15は、ソース電極10及びドレイン電極11を外部に取り出すために、フォトリソグラフィーとエッチングにより形成された、コンタクトホール部分に、後述するゲート電極16と同一材料にて形成されている。
ゲート電極16は、ゲート絶縁膜14の上方に積層されている。このゲート電極16は、電圧により半導体薄膜12中の電子濃度を制御することにより、スイッチングの役割を果たしている。この電極はCr、Tiといった金属膜からなる。
ゲート電極14の厚みは、特に限定されないが、100〜300nmに形成される。
表示電極17は、液晶ディスプレイに用いる液晶に薄膜トランジスタを介して電圧を印加するものである。この電極は可視光に対する高い透過率が要求されるため、酸化物導電性薄膜であるインジウムスズ酸化物(ITO)などにより形成される。
表示電極17の厚みは、特に限定されないが、例えば50〜100nmに形成される。
本発明の第二実施例に係るトップゲート型薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法について、図5に基づいて以下に説明する。
本発明の第二実施例に係る薄膜トランジスタの製法は、下記の工程からなる。
第1の工程は、基板9上にソース電極10及びドレイン電極11を積層する工程である。第2の工程は、基板9、ソース電極10及びドレイン電極11の全面を被覆する半導体薄膜12を積層する工程である。第3の工程は、半導体薄膜層12の全面を被覆する絶縁膜13を形成する工程である。第4の工程は、絶縁膜13及び半導体薄膜層12をパターニングする工程である。第5の工程は、上記処理を施した半導体薄膜層12、ソース電極10及びドレイン電極11、基板9の全面を被覆するようにゲート絶縁膜14を形成する工程である。第6の工程は上記ゲート絶縁膜14にコンタクトホールを形成する工程である。第7の工程は上記ゲート絶縁膜14上に、ゲート電極16、コンタクト部15及び表示電極17をこの順に形成する工程である。
以下、本発明の第二実施例に係る薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法を具体的に説明する。
図5(1)に示される如く、基板9上全面にマグネトロンスパッタ法等により、Ti、Cr等の金属を例えば50nmの厚みで形成し、フォトリソグラフィーによりソース電極10及びドレイン電極11を形成する。
このとき、基板9の少なくとも半導体薄膜12(後述する)に接する部分は、酸化珪素(SiOx)、酸窒化珪素(SiON)、ガラス、あるいは窒化珪素(SiN)に酸素を構成元素に含む化合物をドーピングした混合物などの構成元素に酸素を含む化合物により形成することが好ましい。
図示されていないが、この場合、ソース・ドレイン金属膜上にnZnOやインジウムスズ酸化物(ITO)等の透明導電膜が積層されている場合もある。
上記ガラス基板9、ソース電極10及びドレイン電極11上の全面に半導体薄膜12として真性ZnO薄膜をRFマグネトロンスパッタ法にて形成する。この半導体薄膜12の厚みは、特に限定されないが、例えば、約25〜200nmに、好ましくは50nm程度に形成する。
図5(2)に示される如く、半導体薄膜12の上側表面を被覆するように絶縁膜13を形成する。この絶縁膜13は、半導体薄膜12の表面を酸化雰囲気下におくことにより、表面からのZnO成分の脱離を抑える目的で形成される。この絶縁膜13は、前述した酸素含有化合物膜にて形成されている。絶縁膜13を形成する酸素含有化合物膜としては、アルミニウム酸化物(AlOx)、マグネシウム酸化物(MgO)、ジルコニウム酸化物(ZrO2)、ハフニウム酸化物(HfO2)、酸化マグネシウム亜鉛(ZnMgO)、酸化ハフニウムカルシウム(CaHfO3)、タンタル酸化物(TaOx)、酸化珪素(SiOx)、酸窒素化珪素(SiON)などの酸素を構成元素に含む絶縁膜、あるいは窒化珪素(SiN)に酸素を構成元素に含む化合物を用いて酸素をドーピングした絶縁膜等が例示できる。
絶縁膜13としては、例えば、SiH4+NH3ガスに亜酸化窒素(N2O)を用いて酸素をドーピングしつつプラズマ化学気相成長(PCVD)法にて形成した窒化珪素(SiN)膜を例示することができる。
この絶縁膜13は、例えば、約20nmの厚さで形成される。
図5(3)に示される如く、ソース電極10及びドレイン電極11が露出されるように、上記絶縁膜13及び半導体薄膜層12をパターニングする。
パターニングに際しては、まず絶縁膜13を六弗化硫黄(SF6)とO2の混合ガス等を用いたドライエッチングによりエッチングする。次いでこの絶縁膜13をマスクとし、半導体薄膜12をHNO3やHCl、あるいはシュウ酸等の水溶液によるウェットエッチング、もしくはCH4等を用いたドライエッチングにてパターニングする。
上記半導体薄膜12のパターニング後、フォトレジスト剥離液によるウエット剥離、もしくは酸素あるいは四弗化炭素(CF4)と酸素の混合ガスによるドライアッシング等にてフォトレジストを除去する。この時、絶縁膜13はレジスト剥離時のZnO半導体薄膜層12に対して保護膜として機能する。
上記した方法によって絶縁層13及び半導体薄膜12をパターニングした後、図5(4)に示されるが如く、前記基板9、ソース電極10、ドレイン電極11、半導体薄膜12及び絶縁膜13の全面を被覆するようにゲート絶縁膜14を形成する。
ゲート絶縁膜14は単一材料(化合物)にて構成されても良いし、複数の材料(化合物)を積層して構成しても良い。
ゲート絶縁膜14を単一の化合物にて形成する場合、このゲート絶縁膜14は、前述の酸素含有化合物膜により形成する。
これら酸素含有化合物膜の中では、窒化珪素(SiN)に酸素あるいは酸素を構成元素として含む化合物、例えば亜酸化窒素(N2O)、を用いて酸素をドーピングした膜を用いることが酸化亜鉛の還元防止の観点からより好ましい。
ゲート絶縁膜14を単一の化合物にて形成する場合、膜厚は約100nm〜500nm、好ましくは300nm程度に設定する。
上記ゲート絶縁膜14を二種類以上の材料(化合物)を積層して構成する場合、該ゲート絶縁膜14の半導体薄膜層12に接する部分(最下層)は、酸素含有化合物膜により形成する。
これら酸素を含む化合物の中では、窒化珪素(SiN)に酸素あるいは酸素を構成元素として含む化合物、例えば亜酸化窒素(N2O)、を用いて酸素をドーピングした膜を用いることが、酸化亜鉛の還元防止の観点からより好ましい。
ゲート絶縁膜14を二種類以上の材料(化合物)を積層して構成する場合、該ゲート絶縁膜14の半導体薄膜層12に接する部分(最下層)の膜厚は、半導体薄膜12を完全に被覆するため、約50nm〜200nm、好ましくは100nm程度に設定する。
少なくともゲート絶縁膜14を複数の材料を積層して構成し、半導体薄膜12に接する部分(最下層)を酸素含有化合物膜で構成した場合、その他部分(上層)にシリコン系絶縁膜を積層する上下二層構造の複層ゲート絶縁膜として構成することが好ましい。これは、下層の酸素含有化合物によって半導体薄膜12が酸化雰囲気下におかれ、また、上層部の誘電率の高い化合物によって、薄膜トランジスタの電流駆動能力を高めることができるからである。
上層を形成するシリコン系絶縁膜としては、窒化珪素化合物(SiNx)膜を用いることが望ましい。この理由は、SiNxは酸化珪素(SiOx)や酸窒化珪素(SiON)に比較して誘電率の大きい絶縁膜を形成することが可能となり、ON電流の大きな薄膜トランジスタを得ることが出来るからである。更に、窒化珪素膜の持つ優れた透湿防止膜としての機能が薄膜トランジスタの保護膜としても機能するためである。
ゲート絶縁膜14の形成後、フォトリソグラフィーとエッチングによりコンタクトホールを開口する。
最後に、図5(5)に示されるが如く、前記ゲート絶縁膜14上にCr、Tiといった金属膜からなるゲート電極16をDCスパッタ法により形成し、ゲート電極16と同一材料にてソース電極10及びドレイン電極11をコンタクトホールを介して外部に取り出すための電極であるコンタクト部15を形成する。
その後、インジウムスズ酸化物(ITO)等からなる表示電極17をDCスパッタ法により形成することでTFTアレイが完成する。
試験例
以下、本発明に係るトランジスタの試験例とこれに対する比較例の特性を比較することにより、本発明の効果をより明確なものとする。
(試験例1)
以下の方法(図2参照)により、本発明の第一実施例に係るトランジスタ(図1参照)を作成した。
SiO2とAl2O3を主成分とする無アルカリガラスからなる基板1上にインジウムスズ酸化物(ITO)からなるソース電極2及びドレイン電極3を40nmの厚さで形成した。
次いで、前記基板1、ソース電極2及びドレイン電極3上の全面に半導体薄膜4として酸化亜鉛(ZnO)薄膜を50nmの厚さでRFマグネトロンスパッタ法にて形成した。
前記半導体薄膜4上にフォトレジストをコーティングし、パターニングされたフォトレジストをマスクとして、前記半導体薄膜4をCH4+O2のガスを用いてドライエッチングした。
フォトレジストを除去し、前記絶縁膜、電極2及びドレイン電極3を被覆するように、前記基板1、ソース電極2、ドレイン電極3、及びZnO半導体薄膜4上全面に亘ってSiOxからなるゲート絶縁膜5を500nmの厚さで形成した。
このゲート絶縁膜5の形成は、SiH4+N2Oガスを用いたプラズマ化学気相成長(PCVD)法を用い、基板温度250℃にて行った。
ソース電極2及びドレイン電極3の上部に、フォトリソグラフィー及びCF4+O2のガスを用いてドライエッチングによりコンタクトホールを開口した。
最後に、Crからなるゲート電極7およびコンタクト部6を第二ゲート絶縁膜5上に100nm形成し、その後、コンタクト部6の上部にインジウムスズ酸化物(ITO)からなる表示電極8を100nm形成してトランジスタを作成した。
(試験例2)
以下の方法(図5参照)により、本発明の第二実施例に係るトランジスタ(図4参照)を作成した。
半導体薄膜12の積層工程までは試験例1と同様に行った後、半導体薄膜12の全面を被覆して絶縁膜13としてSiOx膜を形成した。この絶縁膜13の形成は、SiH4+N2Oガスを用いたプラズマ化学気相成長(PCVD)法を用い、基板温度250℃にて行った。
絶縁膜13は、50nmの厚みで形成した。
ゲート絶縁膜14として酸素を含有するゲート絶縁膜であるSiOxと酸素を含有しない薄膜であるSiNxの積層構造で400nmの厚みで形成した。
ゲート絶縁膜14の形成は、具体的には、絶縁膜13により被覆された酸化亜鉛半導体薄膜12を有する基板上に、図2(5)に示す如く、ゲート絶縁膜14の一部としてSiH4+N2Oガスを用いたプラズマ化学気相成長(PCVD)にてSiOx膜を基板温度250℃にて100nmの厚みで形成し、引き続き、真空中にて連続して、ゲート絶縁膜14の一部としてSiH4+NH3+N2ガスを用いたプラズマ化学気相成長(PCVD)法にて基板温度250℃にてSiNxを300nmの厚みで形成した。
ゲート絶縁膜14形成以降の作製工程は試験例1と同一である。
(比較例)
酸化亜鉛活性層の積層工程までは試験例1と同様に行った後、絶縁膜として酸素を含有しない薄膜であるSiNを225℃の条件下でSiH4+N2Oガスを用いたプラズマ化学気相成長(PCVD)法により形成し、ゲート絶縁膜、ゲート電極部、表示電極部を同様に積層してトランジスタを作成した。比較例においては、ゲート絶縁膜の形成は、SiH4+NH3+H2ガスを用いたプラズマ化学気相成長(PCVD)法を用い、250℃にて300nmの厚みで行った。ゲート絶縁膜形成以降の作製工程は試験例1と同様に行った。
(伝達特性の評価試験)
試験例及び比較例のトランジスタを用い、ゲート電圧の変化に伴うドレイン電流の大きさを測定することにより、その伝達特性の評価を行った。
その結果を図6に示す。
図6において明らかな如く、試験例1および2におけるトランジスタのオフ電流(Vgs<0)は、比較例におけるオフ電流に比べて二桁以上小さいものであった。
これは、試験例のトランジスタが、絶縁膜を酸素を含有する化合物より形成し、かつ、ゲート絶縁膜の酸化亜鉛側面と接する領域を少なくとも酸素を含有する化合物で形成したことにより、酸化亜鉛半導体層の表面及び側面の還元反応が抑制され、酸化亜鉛の低抵抗化によるソース・ドレイン電極間のリーク電流が低減したためである。
図6において明らかな如く、試験例におけるトランジスタの立ち上がりは比較例に比較して急峻なものであり、オン電流(Vgs=10VにおけるIds)も大きい。これは、試験例のトランジスタについては、絶縁膜を酸素含有化合物膜で形成したため、酸化亜鉛表面の還元反応が抑制され、酸化亜鉛とゲート絶縁膜の界面欠陥密度が減少したためである。
試験例2におけるトランジスタのオン電流は試験例1に比較しても増大しており、これはゲート絶縁膜を二層構造とし、上層に誘電率の大きな窒化珪素(SiNx)を使用したため、薄膜トランジスタのチャネルにかかる実効的な電界強度が増大し、オン特性の改善がなされたためである。
上記実施例において説明した如く、本発明に係る薄膜トランジスタ(TFT)は、ソース・ドレイン電極間の短絡あるいはリーク電流などの発生の抑制効果に優れたものであり、優れたTFT特性を示すトランジスタを提供するものであることが分かる。
更に、本試験例2の構成により、誘電率の高い酸素を含有しないSiNxをゲート絶縁膜6の一部として用いながら、酸化亜鉛の全表面(上表面及び側表面)が酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜にて被覆される構造が実現できる。
上記において説明した如く、本発明に係る薄膜トランジスタ(TFT)は、酸化亜鉛半導体薄膜層に酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜による被覆を施すことで、酸化亜鉛の還元脱離が抑制された、優れたTFT特性を示すトランジスタであることが分かる。
本発明の第一実施例における薄膜トランジスタ(TFT)の形態を示す断面図である。 本発明の第一実施例における薄膜トランジスタ(TFT)の製法の一実施形態を示す断面図である。 本発明に係る薄膜トランジスタ(TFT)のソース電極及びドレイン電極と半導体薄膜の接合部分の一例を示す断面図である。 本発明の第二実施例における薄膜トランジスタ(TFT)の形態を示す断面図である。 本発明の第二実施例における薄膜トランジスタ(TFT)の製法の一実施形態を示す断面図である。 試験例及び比較例のトランジスタの伝達特性を示す図である。 従来のボトムゲート構造を持つ酸化亜鉛薄膜トランジスタ(ZnO-TFT)の一例を示す断面図である。 (a)は従来のボトムゲート構造を持つ酸化亜鉛薄膜トランジスタ(ZnO-TFT)の他の例を示す断面図であり、(b)はこのZnO-TFTの製造の最終工程を示す断面図である。 従来のトップゲート構造を持つ薄膜トランジスタ(TFT)を示す断面図である。
符号の説明
1 基板
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 半導体薄膜層
5 ゲート絶縁膜
6 コンタクト部
7 ゲート電極
8 表示電極
9 基板
10 ソース電極
11 ドレイン電極
12 半導体薄膜
13 絶縁膜
14 ゲート絶縁膜
15 コンタクト部
16 ゲート電極
17 表示電極
18 基板
19 アルミニウム層
20 チタン層
21 インジウムスズ酸化物(ITO)層
22 半導体薄膜層
100 薄膜トランジスタ
101 薄膜トランジスタ

Claims (6)

  1. 酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物を半導体薄膜層として用いるトップゲート型薄膜トランジスタにおいて、前記半導体薄膜層全表面を被覆するゲート絶縁膜が形成されている構造を有し、前記ゲート絶縁膜の少なくとも前記半導体薄膜層の表面に接する領域は、酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜により形成されていることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 前記ゲート絶縁膜と前記半導体薄膜層の間において該半導体薄膜層の少なくとも上表面を被覆する絶縁膜を有し、該ゲート絶縁膜の少なくとも半導体薄膜層上表面に接する部分は酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜により形成されていることを特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記酸素を構成元素に含む絶縁膜が、酸化珪素(SiOx)、酸窒化珪素(SiON)、アルミニウム酸化物(AlOx)、マグネシウム酸化物(MgO)、ジルコニウム酸化物(ZrO2)、ハフニウム酸化物(HfO2)、酸化マグネシウム亜鉛(ZnMgO)、酸化ハフニウムカルシウム(CaHfO3)、酸化タンタル(TaOx)からなることを特徴とする請求項1又は2記載の薄膜トランジスタ。
  4. 前記酸素をドーピングされた絶縁膜が、窒化珪素(SiN)に酸素もしくは酸素を構成元素に含む化合物を用いて酸素をドーピングした膜であることを特徴とする請求項1又は2記載の薄膜トランジスタ。
  5. 前記酸素を構成元素に含む化合物が亜酸化窒素(N2O)であることを特徴とする請求項4記載の薄膜トランジスタ。
  6. 前記ゲート絶縁膜が、酸素を構成元素に含む絶縁膜あるいは酸素をドーピングされた絶縁膜上にシリコン系絶縁膜が積層されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
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