JP2007073353A - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェットプロセスを用いることなく、封止膜をパターニングすることができる有機EL素子の製造方法を提供すること。
【解決手段】第1電極2が形成された基板1を準備し、基板1の第1電極2上に、発光層を含む有機層3、および第2電極4を順に積層して積層膜6を形成する工程と、積層膜6全体を被覆する封止膜5を形成する工程と、所定のパターンの開口部11を有するメタルマスク9を封止膜5上に配置する工程と、ドライエッチングを行うことにより、封止膜5のメタルマスク9の開口部11と対応する部分を除去することで封止膜5をパターニングする工程と、を含む有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、適宜エレクトロルミネッセンスをELと記載する)は、面発光素子として、例えば、ディスプレイや照明装置等の分野で用いられている。基本的な有機EL素子の構造は、ガラス基板等の透明基板上に、透明陽極、発光層を含む有機層、および陰極が順に積層された構造である。透明陽極と陰極との間に直流電圧を印加することで発光層が発光し、その光は、例えば、透明陽極側より透明基板を介して外部に取り出される。また、有機EL素子の内部に水分や酸素等のガスが浸入すると、素子を構成する有機層や電極がダメージを受け、有機EL素子の品質の劣化や寿命の短縮化を招く虞がある。このため、外部からの水分やガスの浸入を防ぐ目的で、有機EL素子の表面には封止膜が設けられる。
一方、有機EL素子に直流電圧を供給するためには、有機EL素子を構成する各電極の端子電極部を露出させて、外部駆動電源からの配線を接続できる状態にする必要がある。つまり、有機EL素子を構成する各層、例えば、封止膜をパターニングして端子電極部を露出させることが必要となる。
特許文献1には、透明基板上に、第1の電極、有機膜、第2の電極材料膜、および保護膜を順に形成した有機EL素子において、保護膜上に所望形状のレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクとしてドライエッチングを行い、保護膜、第2の電極材料膜および有機膜をパターニングする技術が開示されている。
特開2000−113981号公報
ところが、特許文献1に記載の方法では、レジストの塗布、露光、現像、レジストの除去等を行う必要があるため、有機EL素子の製造工程が複雑になるという問題がある。また、保護膜上に設けられたレジストを所望形状にパターニングする際には現像液を使用するので、このウェットプロセスが有機膜にダメージを与える可能性がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、このようなウェットプロセスを用いることなく、封止膜をパターニングすることができる有機EL素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究、開発を遂行した結果、上記のような課題を解決するためには、封止膜上に所定のパターンの開口部を有するメタルマスクを配置し、ドライエッチングを行うことにより封止膜をパターニングすることが有効であることに想到し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る有機EL素子の製造方法は、
(1)第1電極が形成された基板を準備し、前記基板の前記第1電極上に、発光層を含む有機層、および第2電極を順に積層して積層膜を形成する工程と、
(2)前記積層膜全体を被覆する封止膜を形成する工程と、
(3)所定のパターンの開口部を有するメタルマスクを前記封止膜上に配置する工程と、
(4)ドライエッチングを行うことにより、前記メタルマスクの前記開口部と対応する部分の前記封止膜を除去することで、前記封止膜をパターニングする工程と、
を含むことを特徴とするものである。
本発明において、封止膜は多層膜であってもよい。
本発明の工程(1)において、積層膜は発光部と端子電極部とを備えるように形成され、工程(2)において、前記発光部と前記端子電極部とを備える前記積層膜全体を被覆するように封止膜を形成し、工程(3)において開口部が前記端子電極部に対応するメタルマスクを前記封止膜上に配置し、工程(4)において前記端子電極部上の前記封止膜を除去することによって前記端子電極部を露出させることが好ましい。
本発明の工程(2)において封止膜はCVDチャンバー内でCVD法により形成される層を含み、工程(4)におけるドライエッチングを前記工程(2)で用いた前記CVDチャンバー内で行うことで、前記封止膜のパターニングと前記CVDチャンバー内のクリーニングとを同時に行うことが好ましい。
本発明によれば、ウェットプロセスを用いることなく、封止膜をパターニングすることができる有機EL素子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら説明する。図1(a)は封止膜がパターニングされる前の有機EL素子およびメタルマスクの部分断面模式図であり、図1(b)は封止膜がパターニングされた後の有機EL素子の部分断面模式図である。
図1(a)および(b)において、有機EL素子10は、基板1上に形成された第1電極2、第1電極2上に形成された発光層を含む有機層3、および有機層3上に形成された第2電極4を備えており、さらに、第1電極2、発光層を含む有機層3、および第2電極4の表面全体を被覆するように、封止膜5が形成されている。この実施の形態では、第1電極2が陽極を、第2電極4が陰極を構成する。
本実施の形態では、まず、工程(1)において、第1電極2が形成された基板1を準備し、この基板1の第1電極2上に、発光層を含む有機層3、および第2電極4を順に積層して積層膜6を形成する。この時、積層膜6は、発光部7と端子電極部8とを備えるように形成される。ここで、「発光部7」とは有機EL素子10の発光面を構成する部分であり、「端子電極部8」とは第1電極2および第2電極4に直流電圧を供給するために外部電源からの配線を接続する部分である。
基板1は、有機EL素子10を支えるための板状の部材である。光の取り出し方向が基板1側である場合は、例えば、ガラス基板、アクリル樹脂基板等の取り出す光に対して高い透過率を示す透明基板が用いられる。光の取り出し方向が基板1と反対側である場合は、上記の透明基板に加えて、シリコン基板、金属基板等の不透明基板を用いることができる。
第1電極2には、公知の電極材料が用いられ、光の取り出し方向が基板1側である場合は、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)等の透明電極材料が用いられる。
第2電極4には、公知の電極材料が用いられ、光の取り出し方向が基板1側である場合は、金属や合金等を用いることができ、例えば、AgやAl等が用いられる。
なお、光の取り出し方向が基板1と反対側である場合は、逆に、第1電極2には金属や合金等が用いられ、第2電極4には透明電極材料が用いられる。
上記の第1電極2と第2電極4との間に設けられる発光層を含む有機層3は、例えば、発光層単層から構成される場合や、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層、バッファー層等のうちの1層以上と発光層との組み合わせにより構成される場合等がある。また、発光層にはAlq3等の公知の発光材料が用いられ、赤色、緑色、青色、黄色等の単色光を示す構成のものや、それらの組み合わせによる発光色、例えば、白色発光を示す構成のもの等が用いられる。
上記の積層膜6は、公知の適切な方法により形成されればよく、例えば、第1電極2が形成された基板1上に、発光層を含む有機層3、第2電極4、およびその他の必要な層を、スパッタリング法、スピンコーティング法、CVD法、真空蒸着法等の方法により積層させることにより形成される。ここで、「CVD法」とは、「化学的気相成長法」を意味し、有機EL素子の製造において当業者に知られるものである。
工程(2)は、工程(1)において形成された積層膜6全体を被覆して、積層膜6が酸素、水分等と接触することを防ぐ封止膜5を形成する工程である。
封止膜5には、公知の封止膜材料が用いられ、例えば、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素等が用いられる。好ましくは、窒化ケイ素が用いられる。このような封止膜原料を用いて形成された封止膜5は、積層膜6を酸素や水分等から保護し、有機EL素子10の性能がこれらにより悪化することを防ぐことができる。また、封止膜5は、例えば、窒化ケイ素の単層膜であってもよく、窒化ケイ素および酸化ケイ素の二層膜であってもよく、あるいは、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素等を積層した多層膜であってもよい。
このような封止膜5は、公知の薄膜形成方法によって形成され、例えば、CVD法により、工程(1)で形成された積層膜6全体を被覆するように形成される。
工程(3)は、図1(a)に示すように、積層膜6全体を被覆する、工程(2)において形成された封止膜5上に、所定のパターンの開口部11を有するメタルマスク9を配置する工程である。
メタルマスク9には、公知のマスク材料が用いられ、例えば、インバー、コバール、SUS、42アロイ等が用いられる。所定のパターンの開口部11を有するメタルマスク9は、その開口部11が、封止膜5の後述する工程(4)におけるドライエッチングによって除去されるべき部分に対応するように、封止膜5上に配置される。逆に、封止膜5の残されるべき部分は、メタルマスク9により被覆される。例えば、積層膜6の端子電極部8とメタルマスク9の開口部11とが対応するように、封止膜5上にメタルマスク9が配置される。この時、積層膜6の発光部7と対応する部分の封止膜5は、メタルマスク9により被覆されている。
工程(4)は、ドライエッチングを行うことにより、メタルマスク9の開口部11と対応する部分の封止膜5を除去することで、封止膜5をパターニングする工程である。ドライエッチングには、公知のエッチング方法が用いられ、例えば、反応性イオンエッチング、スパッタエッチング、イオンビームエッチング、プラズマエッチング等が用いられる。好ましくは、反応性イオンエッチングが用いられる。反応性イオンエッチングは、異方性エッチングであるため、サイドエッチングの影響を小さくすることができ、封止膜5を非常に精度良くパターニングすることができる。
エッチングガスとしては、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素等からなる封止膜5と反応するガスが用いられ、例えば、NF、COF、C、ハロゲン化炭化水素等が使用される。
工程(4)におけるドライエッチングにより、図1(b)に示すように、工程(2)において形成された封止膜5が、工程(3)において配置されたメタルマスク9のパターンに従ってパターニングされる。工程(3)において、メタルマスク9の開口部11と積層膜6の端子電極部8とが対応するようにメタルマスク9を封止膜5上に配置した場合は、工程(4)において、封止膜5のうち端子電極部8上の封止膜5が部分的に除去されることとなり、端子電極部8が露出する。
また、工程(2)において、封止膜5を、CVDチャンバー内でCVD法により形成し、工程(4)のドライエッチングを、工程(2)で用いたこのCVDチャンバー内で行うことで、封止膜5のパターニングとこのCVDチャンバー内のクリーニングとを同時に行うこととしてもよい。この場合、ドライエッチングにより封止膜5が部分的に除去される(パターニング)と同時に、このCVDチャンバー内に付着した封止膜原料も除去される(クリーニング)。
従来のCVD法による封止膜5の形成では、封止膜原料がCVDチャンバー内にも付着するので、CVDチャンバー内を清浄な雰囲気に維持するために、反応性イオンエッチングやプラズマエッチング等のドライエッチングによるCVDチャンバー内の定期的なクリーニングが行われていた。上記のように、ドライエッチングによる封止膜5のパターニングと同時に、ドライエッチングによるCVDチャンバー内のクリーニングを行えば、有機EL素子10の製造工程を簡素化することが可能であり、より高い生産性が得られる。
本実施の形態によれば、積層膜6全体を封止膜5により一旦被覆した後、メタルマスク9を別途使用して、ドライエッチングによる封止膜5のパターニングを行うため、製造される有機EL素子10の所望部分を精確に露出させることが可能である。この高い精度は、ほぼ工程(3)におけるメタルマスク9の配置のずれ(配置の誤差)のみを考慮すればよいことに起因する。
本実施の形態によれば、例えば、製造される有機EL素子10の端子電極部8を精確に露出させることが可能である。
また、本実施の形態によれば、封止膜5のパターニングとCVDチャンバー内のクリーニングとを同時に行えるので、工程数を少なくすることができ、非常に簡便な方法であると言える。また、本発明の方法は、メタルマスク9を用いることによるドライエッチングを行っており、いわゆる「レジスト法」におけるようなウェットプロセスを経ないため、現像液に含まれる水分等による悪影響を被ることなく製造することができる。それゆえ、各種性能に優れた有機EL素子10を製造することができる。なお、「レジスト法」では、レジスト塗布、露光、現像、レジスト除去等の多数の工程が必要であるが、本方法では「レジスト法」のような多数の工程を必要としないため、有機EL素子10の製造における工程数を少なくすることができる。
また、図2に示すように、本方法により、一枚の基板1上に、封止膜5を備える複数の有機EL素子10を形成した場合は、より多くの有機EL素子10を形成することが可能となる。すなわち、基板として一枚の大きな基板1(マザーガラス)を使用し、該マザーガラス上に、それぞれが独立した複数の積層膜6(各積層膜6は、それぞれ発光部7及び端子電極部8を備える)を形成する。次いで、複数の積層膜6全体を覆うように封止膜5を形成する。その後、封止膜5上に所定のパターンの開口部11を有するメタルマスク9を配置してドライエッチングを行い、開口部11のパターンに従って封止膜5をパターニングする。この時、メタルマスク9に、各積層膜6の端子電極部8に対応する開口部11を設けることで、該マザーガラス上に、各端子電極部8が完全に露出されており、それ以外の部分が封止膜5で完全に覆われている複数の有機EL素子10を形成することができる。ドライエッチングによるパターニングの精度は非常に高い。このため、本方法により、一枚の大きな基板1に複数の有機EL素子10を形成する場合においては、端子電極部8を完全に露出させるために、公差や誤差等の累積を考慮して、あらかじめ端子電極部8を大きく形成しておく必要がない。そのため、一つの有機EL素子10の周りの無駄な部分を小さくすることができ、より多くの有機EL素子10を形成することが可能となる。
以上から、本方法は有利なことに、封止膜5を備える有機EL素子10の製造において、前記した先行技術の欠点を排除しつつ、更に、封止膜5のパターニングと同時に、CVDチャンバー内のクリーニングを行うことを可能にするなどの利点を与える。
本発明の他の利点は、限定せずにその応用を示すために与えられる以下の実施例を読めば、当業者には更に明らかになるであろう。
事実、本発明者らは、各種性能に優れた有機EL素子10を製造しており、これは以下の実施例に示される通りである。
以下、本発明の実施例について記すが、本発明は以下の実施例に限定して解釈されるものでないことは当然である。
[実施例1]
有機EL素子10を、以下のように製造した。
まず、陽極として膜厚150nmのITO層(第1電極2)が一方の面上に形成されたガラス基板(基板1)を用意し、これを洗浄した。アルカリ洗浄および純水洗浄を順次行い、これらの洗浄後、乾燥および紫外線オゾン洗浄を順次行った。
上記の洗浄を行った基板1を真空蒸着装置内(真空度約5.0×10−5Pa)へと移し、第1電極2上に、発光層を含む有機層3、第2電極4を順に積層して積層膜6を形成した。この実施例1では、発光層を含む有機層3を、有機層3a、3b、3c、および3dから構成する。
基板1上に形成された第1電極2の表面上には、ホール注入層として、カーボンるつぼにより、蒸着速度0.1nm/sで、膜厚10nmの銅フタロシアニンの有機層3aを形成した。
該ホール注入層上に、ホール輸送層として、カーボンるつぼにより、蒸着速度0.1nm/sで、膜厚50nmのトリフェニルアミン4量体の有機層3bを形成した。
該ホール輸送層上に、発光層として、カーボンるつぼにより、蒸着速度0.1nm/sで、膜厚30nmのDPVBiの有機層3cを形成した。
該発光層上に、電子輸送層として、カーボンるつぼにより、蒸着速度0.01nm/sで、膜厚30nmのAlq3の有機層3dを形成した。
該電子輸送層上に、電子注入層として、カーボンるつぼにより、蒸着速度0.03nm/sで、膜厚0.5nmのフッ化リチウム(LiF)の無機層を形成した。
そして、該電子注入層上に、陰極として、タングステンボートにより、蒸着速度1nm/sで、膜厚150nmのアルミニウム(Al)の無機層(第2電極4)を形成した。
なお、上記の各層からなる積層膜6を形成する際に、有機EL素子10の発光面を構成する発光部7と、外部電源からの配線を接続する部分である端子電極部8とを、メタルマスク等を用いたパターニングにより形成する。
第1電極2が形成された基板1上に、発光層を含む有機層3、第2電極4を順に積層して、上記のように積層膜6を形成した後、積層膜6全体を覆うように、プラズマCVD装置により、封止膜5としての窒化ケイ素膜を形成した。すなわち、積層膜6が形成された基板1をプラズマCVD装置のCVDチャンバー内に移し、圧力1×10−3Paまで排気し、SiHを100mL、NHを50mL、およびNを1000mL流し、圧力を75Paに調整した。次に、ギャップ20mmの一対の電極に13.56MHz、600Wの高周波電力を供給し、ガス放電させることにより、厚さ1μmの窒化ケイ素膜を堆積させた。
次いで、有機EL素子10の端子電極部8に対応するパターンの開口部11を有するメタルマスク9を、封止膜5の形成工程で用いたCVDチャンバー内へと導入して、端子電極部8と開口部11とが対応するように、封止膜5の表面上にメタルマスク9を配置した。
そして、エッチングガスとしてNFを該CVDチャンバー内へと導入して、ドライエッチングを行うことにより、封止膜5のパターニングおよびCVDチャンバー内のクリーニングを行った。エッチング条件としては、NFの流量450sccm、CVDチャンバー内の圧力80Pa、高周波電力800Wを用いた。
ドライエッチング後、メタルマスク9を取り外したところ、封止膜5はメタルマスク9のパターンに従って精確にエッチングされており、端子電極部8が完全に露出していた。逆に、端子電極部8以外の部分は封止膜5により完全に被覆されていた。
このようにして、端子電極部8のみが完全に露出した有機EL素子10を得ることができ、この時同時に、該CVDチャンバー内に付着していた封止膜原料(窒化ケイ素)は全て、エッチングガス(NF)と反応し、除去されていた。
[実施例2]
実施例1と同様にして、基板1上に積層膜6を形成した。
その後、第1の封止膜5aとして、実施例1と同様にして窒化ケイ素膜を形成した。次いで、回転数500rpmのスピナーを使用して、第1の封止膜5aの表面全体に、濃度20重量%のポリシラザン(NL−120:クラリアントジャパン社製)を塗布し、次いで、温度90℃のホットプレートを使用して、該ポリシラザンを30分間乾燥させ、膜厚0.5μmの酸化ケイ素膜からなる第2の封止膜5bを形成した。すなわち、この実施例2の封止膜5は、第1の封止膜5aと第2の封止膜5bとから構成される二層膜である。
封止膜5を形成後、有機EL素子10をドライエッチング用チャンバー内へと移し、該ドライエッチング用チャンバー内において、有機EL素子10の端子電極部8に対応するパターンの開口部11を有するメタルマスク9を、端子電極部8と開口部11とが対応するように、酸化ケイ素膜からなる第2の封止膜5bの表面上に配置した。
次いで、エッチングガスとしてNFをドライエッチング用チャンバー内へと導入して、実施例1と同様にドライエッチングを行った。
ドライエッチング後、メタルマスク9を取り外したところ、封止膜5(窒化ケイ素膜および酸化ケイ素膜)は、メタルマスク9のパターンに従って精確にエッチングされており、端子電極部8が完全に露出していた。逆に、端子電極部8以外の部分は、封止膜5により完全に被覆されていた。
このようにして、端子電極部8のみが完全に露出した有機EL素子10を得ることができた。
(a)は、封止膜がパターニングされる前の有機EL素子及びメタルマスクの部分断面模式図であり、(b)は、封止膜がパターニングされた後の有機EL素子の部分断面模式図である。 一枚の基板上に形成された複数の有機EL素子の部分断面模式図である。
符号の説明
1 基板、2 第1電極、3 発光層を含む有機層、4 第2電極、5 封止膜、6 積層膜、7 発光部、8 端子電極部、9 メタルマスク、10 有機EL素子、11 開口部。

Claims (4)

  1. 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって
    (1)第1電極が形成された基板を準備し、前記基板の前記第1電極上に、発光層を含む有機層、および第2電極を順に積層して積層膜を形成する工程と、
    (2)前記積層膜全体を被覆する封止膜を形成する工程と、
    (3)所定のパターンの開口部を有するメタルマスクを前記封止膜上に配置する工程と、
    (4)ドライエッチングを行うことにより、前記メタルマスクの前記開口部と対応する部分の前記封止膜を除去することで、前記封止膜をパターニングする工程と、
    を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  2. 前記封止膜が多層膜であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  3. 前記工程(1)において、前記積層膜は発光部と端子電極部とを備えるように形成され、
    前記工程(2)において、前記発光部と前記端子電極部とを備える前記積層膜全体を被覆するように前記封止膜を形成し、
    前記工程(3)において、前記開口部が前記端子電極部に対応するように前記メタルマスクを前記封止膜上に配置し、
    前記工程(4)において、前記端子電極部上の前記封止膜を除去することによって前記端子電極部を露出させる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  4. 前記工程(2)において、前記封止膜はCVDチャンバー内でCVD法により形成される層を含み、前記工程(4)における前記ドライエッチングを前記工程(2)で用いた前記CVDチャンバー内で行うことで、前記封止膜のパターニングと前記CVDチャンバー内のクリーニングとを同時に行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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