JP2007073089A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ピックアップの動径方向への移動に伴うピックアップレンズのチルト誤差を補正することができる光ディスク装置を実現する。
【解決手段】 本発明の光ディスク装置は、光ディスク11の情報トラックに記録されたデータを検出し、検出信号16として出力するピックアップ13と、光ディスク11の偏心量を補正するための偏心補正信号28を生成する偏心補正部22と、光ディスク11の反りに起因するチルト誤差を補正するためにあらかじめ抽出されたチルト補正データ23に基づいて、チルト補正信号24を生成するチルト補正信号生成部25と、チルト補正信号24と偏心補正信号28とに基づいて、ピックアップ13のチルトを駆動制御するチルト制御信号31を生成するチルト制御部26を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は光ディスク装置に関し、特に、光ピックアップのチルトを制御するチルト補正に関する。
DVD等の光ディスク装置においては、光ディスクの回転制御の他に、トラッキングサーボおよびフォーカスサーボ等の精密かつ高速なサーボ制御が必要である。光ディスクはクランパと呼ばれる機構によってディスクモータに固定されるが、光ディスクおよび装置が有する物理的な誤差のため、光ディスクを回転させた際に、スパイラルまたは同心円状に形成されたトラックの中心と回転軸との不一致により「偏心」が生じ、また、ディスクの変形および光ディスクの放線方向と回転人との不一致により「面振れ」が生じる。これらは、回転周波数に相関があるが、一方、光ディスクがお椀状に変形した場合には、光ディスクの放線方向がトレースする場所によって変化する。そして、これらに起因して、読み出しビームスポットと光ディスク上に記録された情報トラックとの間で、相対的な位置ずれが生じたり、光学的収差によって読み出し信号品位を悪化させる原因となる。
従来のトラッキングサーボ制御の可制御帯域は、一般的に5〜7KHz程度であるため、光ディスクの回転速度の高速化に対応して、偏心補正処理および面振れ補正処理(チルト補正処理)が必要になっていた。これらの補正処理を実現するため、偏心および面振れの誤差情報(補正データ)をあらかじめメモリに記憶させてこれをサーボ制御に使用するフィードフォワード方式が開発されている(例えば、特許文献1を参照。)。従来のフィードフォワード方式では、ディスクモータの回転周波数に同期して偏心および面振れの補正データをメモリへ書き込み、データ読み出し時にこれらをメモリから読み出して、トラッキングサーボ制御およびチルトサーボ制御に使用していた。
しかしながら、従来の光ディスク装置では、光ディスクを高速回転させると、偏心補正に伴うトラッキングサーボ制御によりピックアップが高速移動する際にピックアップレンズにチルト変位が生じ、ピックアップレンズと情報トラックとの間にチルト誤差が発生していた。このため、チルト補正データだけでは十分なチルト制御ができず、データの読み出しおよび書き込みが不安定になるという問題があった。
特開2005−63522号公報
本発明は、ピックアップの動径方向への移動に伴うピックアップレンズのチルト誤差を補正することができる光ディスク装置を提供する。
本発明の一態様によれば、光ディスクの情報トラックに記録されたデータを検出し、検出信号を出力するピックアップと、前記光ディスクの偏心量を補正するための偏心補正信号を生成する偏心補正部と、前記光ディスクの反りに起因するチルト誤差を補正するためにあらかじめ抽出されたチルト補正データに基づいて、チルト補正信号を生成するチルト補正信号生成部と、前記チルト補正信号と前記偏心補正信号とに基づいて、前記ピックアップのチルトを駆動制御するチルト制御信号を生成するチルト制御部を有することを特徴とする光ディスク装置が提供される。
本発明によれば、ピックアップの動径方向への移動に伴うピックアップレンズのチルト誤差が精度良く補正制御されるので、偏心ディスクの高速回転時にも安定したデータの読み出しおよび書き込みを実行することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例に係わる光ディスク装置を示す回路ブロック図である。ここでは、主に、ピックアップ13のサーボ制御にかかわる部分を示した。
本発明の実施例に係わる光ディスク装置は、光ディスク11を駆動するスピンドルモータ12、レーザー光により光ディスク11からのデータ読み出しおよび光ディスク11へのデータ書き込みを行うピックアップ13、ピックアップ13を光ディスク11の半径方向に移動させるフィード機構14、ピックアップ13のレーザー駆動回路15、ピックアップ13からの検出信号16を処理する演算回路17(以下、「MTXAMP17」という。)、MTXAMP17からのサーボエラー信号18に基づいてピックアップ13のフォーカスサーボ制御を行うフォーカス制御部19、MTXAMP17からのサーボエラー信号18に基づいてピックアップ13のトラッキングサーボ制御を行うトラッキング制御部20、トラッキング制御部20からのエラー信号をフィルタリングする帯域通過フィルタ21(以下、「BPF21」という。)、光ディスク11の偏心を補正するための偏心補正部22、ピックアップ13のチルト補正のためのチルト補正データ23、チルト補正データ23に基づいてチルト補正信号24を生成するチルト補正信号生成部25、およびピックアップ13のチルトサーボ制御を行うチルト制御部26を備えている。
光ディスク11はクランパによってスピンドルモータ12に固定され、ピックアップ13はフィード機構14によって光ディスク11上に記録された情報トラック間を移動(トラックジャンプ)する。
ピックアップ13の第1の入力にはレーザー駆動回路15の出力信号が入力され、ピックアップ13の出力は検出信号16としてMTXAMP17の入力および読み出しデータ処理部(図示していない。)へ供給されている。MTXAMP17の出力はサーボエラー信号18としてフォーカス制御部19の入力およびトラッキング制御部20の第1の入力へ供給されている。
フォーカス制御部19の出力はレーザー光のフォーカスを制御するためにフォーカス制御信号29としてピックアップ13の第2の入力へ供給されている。トラッキング制御部20の第1の出力はエラー信号としてBPF21の入力へ供給され、第2の出力はトラッキングを制御するためにトラッキング制御信号30としてピックアップ13の第3の入力へ供給されている。
BPF21の出力はスイッチ回路27を介して偏心補正部22の入力へ供給され、偏心補正部22の出力は偏心補正信号28としてトラッキング制御部20の第2の入力およびチルト制御部26の第1の入力へ供給されている。
チルト補正信号生成部25の出力はチルト補正信号24としてチルト制御部26の第2の入力へ供給され、チルト制御部26の出力はチルトを制御するためにチルト制御信号31としてピックアップ13の第4の入力へ供給されている。
ピックアップ13は、入力(信号/データ)に基づいてレーザーダイオードからのレーザー光を光ディスク11の表面に照射し、情報トラックにデータを書き込み、また、情報トラックからの反射光をフォトディテクタにより検出して光ディスク11に書き込まれているデータを読み出し、検出信号16としてMTXAMP17へ出力する。
ピックアップ13に搭載されたレーザーダイオードはレーザー駆動回路によって制御される。
MTXAMP17は、ピックアップ13からの検出信号16に各種演算を行い、サーボエラー信号18を生成して出力する。
フォーカス制御部19は、図1に示すように、周波数ごとに任意のゲイン、位相を設定可能なフォーカスイコライザ32(以下、「F−EQ32」という。)、およびピックアップ13のフォーカスを駆動制御するフォーカスアクチュエータドライバ33(以下、「フォーカスAD33」という。)を備えている。
F−EQ32の入力にはサーボエラー信号18が入力され、F−EQ32の出力はフォーカスAD33の入力へ供給され、フォーカスAD33の出力はフォーカス制御信号29としてピックアップ13の第2の入力へ供給されている。
トラッキング制御部20は、図1に示すように、周波数ごとに任意のゲイン、位相を設定可能なトラッキングイコライザ34(以下、「T−EQ34」という。)、偏心補正部22からの偏心補正信号28を増幅する増幅器35a、増幅された偏心補正信号28とT−EQ34の出力とを加算する加算器36a、およびその加算された信号を増幅してピックアップ13のトラッキングを駆動制御するトラッキングアクチュエータドライバ37(以下、「トラッキングAD37」という。)を備えている。
T−EQ34の入力にはサーボエラー信号18が入力され、T−EQ34の出力は加算器36aの第1の入力およびBPF21の入力へ供給されている。増幅器35aの入力には偏心補正部22からの偏心補正信号28が入力され、増幅器35aの出力は加算器36aの第2の入力へ供給されている。
加算器36aの出力はトラッキングAD37の入力へ供給され、トラッキングAD37の出力はトラッキング制御信号30としてピックアップ13の第3の入力へ供給されている。
BPF21は、T−EQ34からの信号をフィルタリングして偏心周波数成分を抽出し偏心補正部22へ出力する。
偏心補正部22は、BPF21からの偏心周波数成分のゲインおよび位相を調整し、トラッキング制御部20およびチルト制御部26へ出力する。
チルト補正データ23は、光ディスク11の反りに起因するチルト誤差を補正するために光ディスク11からのユーザデータ読み出し、書き込みに先立ってあらかじめ取得され、チルト補正信号生成部25内に記憶される。
チルト補正信号生成部25は、チルト補正データ23に基づいてチルト補正信号24を生成しチルト制御部26へ出力する。
チルト制御部26は、図1に示すように、偏心補正部22からの偏心補正信号28を増幅する増幅器35b、増幅された偏心補正信号28とチルト補正信号生成部25からのチルト補正信号24とを加算する加算器36b、およびその加算された信号を増幅してピックアップ13のチルトを駆動制御するチルトアクチュエータドライバ38(以下、「チルトAD38」という。)を備えている。
増幅器35bの入力には偏心補正部22からの偏心補正信号28が入力され、増幅器35bの出力は加算器36bの第1の入力へ供給されている。加算器36bの第2の入力にはチルト補正信号生成部25からのチルト補正信号24が入力され、加算器36bの出力はチルトAD38の入力へ供給され、チルトAD38の出力はチルト制御信号31としてピックアップ13の第4の入力へ供給されている。
図2は、本発明の実施例に係わる光ディスク装置におけるピックアップ13およびそのフィード機構14を示すイメージ図である。ここでは、主に、レーザー光を収束させるレンズ53とそのサーボ制御にかかわる部分を示した。
本発明の実施例に係わる光ディスク装置におけるピックアップ13は、光ディスク11の情報トラック51にレーザー光をレーザースポット52として収束させるレンズ53、およびビームウェスト(レーザービームが最も収斂された部位)と情報記録面との距離(フォーカス)、ビームスポットと情報トラック51との水平距離(トラッキング)、およびディスク入射光線の光ディスク11に対する傾き(チルト)を変化させるための駆動コイル54を備えている。
また、本発明の実施例に係わる光ディスク装置におけるフィード機構14は、ピックアップ13を固定する支持台55、レンズ53を柔軟に支持するための支持バネ56、およびピックアップ13を支持台55ごと光ディスク11の半径方向に移動(トラックジャンプ)させるためのフィード軸57とフィードモータ58を備えている。
以下、説明のために、図2に示したような座標を用いる。すなわち、フィード軸57に平行に光ディスク11の半径方向にY軸を設定し、Y軸と直交しレーザー光が照射される方向にZ軸を設定し、ピックアップ13のトラックジャンプに伴って光ディスク11表面でレーザースポット52が移動する方向にy軸を設定する。また、レンズ53のチルトを表す座標としてZ軸との角度Θを設定する。
光ディスク11上には、同心円状あるいはスパイラル状に情報トラック51が存在する。レーザーダイオードから射出された光ビームはレンズ53により集光され、光ディスク11の表面にレーザースポット52を形成する。光ディスク11面内でのレーザースポット52と情報トラック51とのズレ量δyをy座標での数値で表す。
駆動コイル54は、レンズ53の変位を制御するために独立した3組が用意され、それぞれ、フォーカスアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ、およびチルトアクチュエータを構成している。
レンズ53のY方向の変位はトラッキングアクチュエータによって駆動され、レンズ53のZ方向の変位はフォーカスアクチュエータによって駆動され、レンズ53のΘ方向の変位はチルトアクチュエータによって駆動される。
また、支持台55に固定されたピックアップ13は、フィード軸57およびフィードモータ58からなるフィード機構14によってY方向の移動(トラックジャンプ)が可能である。
次に、上述した構成を持つ光ディスク装置のサーボ制御について説明する。図3〜図13は、本発明の実施例に係わる光ディスク装置におけるサーボ制御を示すイメージ図である。ここでは、主に、光ディスク11の回転周波数に依存するトラッキングサーボ制御およびチルトサーボ制御にかかわる部分を示した。
はじめに、光ディスク11の回転周波数に依存したサーボ制御の特性について説明する。
図3は、本発明の実施例に係わる光ディスク装置におけるトラッキングサーボ制御の開ループ特性を示す特性図である。
図3において、横軸は光ディスク11の回転周波数を示し、縦軸はその回転周波数でのトラッキングサーボ制御の開ループゲインを示している。
矢印(A)で示した低回転周波数では、トラッキングサーボの開ループゲインが大きく、この周波数で光ディスク11を回転させた場合にはトラッキングの残留誤差は比較的小さい。
一方、矢印(B)で示した高回転周波数では、トラッキングサーボの開ループゲインが小さく、この周波数で光ディスク11を回転させた場合にはトラッキングの残留誤差は低回転周波数での値に比べ大きくなる。
図4〜図6は、本発明の実施例に係わる光ディスク装置の低回転周波数におけるトラッキングサーボ制御を示すグラフである。図4はサーボ制御を行わない場合を示し、図5は偏心補正のない通常のサーボ制御の場合を示し、図6は偏心補正を含めたサーボ制御の場合を示している。
図4〜図6において、グラフの横軸は時間を示し、縦軸はその時刻における誤差およびレンズ53の変位を示している。すなわち、それぞれ、上段のグラフはレーザースポット52と情報トラック51とのズレ量(誤差)δyを示し、中段のグラフは偏心補正のない通常のトラッキングサーボ制御によるレンズ53のY軸方向への移動量Ys(トラッキングサーボ変位)を示し、下段のグラフは偏心補正によるレンズ53のY軸方向への移動量Yc(偏心サーボ変位)を示している。
図4は、トラッキングサーボ制御をオフ、偏心補正をオフにした状態での誤差δyを示している。理想的な状態では、δyは“0”であるが、実際には、図4に示したように、ディスク製造上の問題やクランパによる光ディスク11の固定精度などに起因して偏心と呼ばれるズレが生じている。
図4においては、トラッキングサーボ制御および偏心補正をオフにしているので、これらによる変位は“0”になっている。
図5は、トラッキングサーボ制御をオンにした場合を示している。トラッキングサーボ制御をオンにすることでレンズ53がY軸方向に駆動され、レーザースポット52が情報トラック51に追従するようになり、偏心による誤差がなくなっている。
同様に、図6は、トラッキングサーボ制御をオン、偏心補正をオンにした場合を示している。
図5では、通常のサーボループからの出力(T−EQ34からのエラー信号)に基づいて、Y軸方向にレンズ53をYsだけ駆動することによって偏心により生ずる誤差δyを吸収する。
これに対して、図6では、偏心補正部22の出力である偏心補正信号28に基づいて、Y軸方向にレンズ53をYcだけ駆動することによって偏心により生ずる誤差δyを吸収している。なお、偏心帯域外の外乱による誤差δyは、図5で示した通常のトラッキングサーボ制御によって吸収している。
つまり、図6では、偏心に起因するδyを偏心補正信号28に基づいて補正し、偏心以外の原因によるδyをT−EQ34からのエラー信号に基づいて補正している。
図7〜図9は、本発明の実施例に係わる光ディスク装置の高回転周波数におけるトラッキングサーボ制御を示すグラフである。図7はサーボ制御を行わない場合を示し、図8は偏心補正のないサーボ制御の場合を示し、図9は偏心補正を含めたサーボ制御の場合を示している。
図7〜図9においては、図4〜図6と同様に、グラフの横軸は時間を示し、縦軸は、上段のグラフがδyを示し、中段のグラフがYsを示し、下段のグラフがYcを示している。
図7は、図4と同様に、トラッキングサーボ制御をオフにした場合を示す。図7に示したように、高回転周波数においては、光ディスク11の回転周波数に伴ってδyの偏心周波数も高くなっている。
図8は、図5と同様に、トラッキングサーボ制御をオンにした場合を示す。図3で説明したように、高回転周波数帯域では、図5に比べトラッキングサーボの開ループゲインが小さいため、サーボ制御の外乱抑圧量が小さく、δyが図5のようには“0”になっていない。
図9は、図6と同様に、偏心補正をオンにした場合を示す。図9では、偏心補正信号28に基づいてレンズ53を駆動することで、トラッキングサーボループから見た外乱(偏心)が見かけ上小さくなり、δyが吸収できている。
つまり、偏心補正部22を用いることで、より高い回転周波数においても、光ディスク11からの安定したデータの読み出し、および光ディスク11への安定したデータ書き込みが行える。
次に、チルトサーボ制御について説明する。
光ディスク11の反りに起因するチルト誤差は、チルト補正データ23に基づいて補正される。
チルト補正データ23は低回転周波数で抽出され、チルト補正信号生成部25に記憶されるが、反りに起因するチルト誤差は光ディスク11の回転周波数にはほとんど依存しないので、高回転周波数時にもチルト補正データ23による補正は有効である。
一方、高回転周波数においては、ピックアップ13のY軸方向の急速な移動によりレンズ53のチルトがさらに変化する。すなわち、レンズ53の慣性や支持バネ56の特性、合焦位置とレンズ中立点とのズレなどにより、高速な移動の繰り返しが、より大きなチルト誤差を生じさせる。
図10および図11は、本発明の実施例に係わる光ディスク装置におけるレンズ53の高速移動に伴うチルト誤差を示すイメージ図である。
図10(a−1)および(b−1)は理想的なレンズ53aのチルト誤差を示し、図10(a−2)および(b−2)は現実的なレンズ53bにおけるチルト誤差の一例を示し、図10(a−3)および(b−3)は現実的なレンズ53cにおけるチルト誤差の別の一例を示している。
図10(b−1)〜(b−3)において、横軸はそれぞれレンズ53a〜53cのY軸方向における移動量Yを示し、縦軸はその移動量におけるそれぞれのチルト誤差Θを示している。
また、図11は、現実的なレンズ53bおよび53cのチルト誤差Θを時間軸で表したグラフである。
図10(a−1)および(b−1)に示したように、理想的なレンズ53aでは、レンズ53aをY軸方向に高速移動させてもΘは常に“0”となっている。
一方、図10(a−2)および(a−3)に示した現実的なレンズ53bおよび53cでは、Y軸方向の移動にともなってΘが正または負の方向に変位する。すなわち、トラッキングサーボ制御により光ディスク11の偏心に追従して、レンズ53bがY軸方向に変位すると、図11の上段に示したように、そのΘは偏心の回転周波数に同期して逆相で傾き、同様に、レンズ53cがY軸方向に変位すると、図11の下段に示したように、そのΘは偏心の回転周波数に同期して同相で傾くことになる。
したがって、このような現実的なレンズ53bおよび53cの特性に基づいて、偏心周波数に同期したチルトサーボ制御を行う必要がある。
図12および図13は本発明の実施例に係わる光ディスク装置の高回転周波数におけるチルトサーボ制御を示すグラフである。図12は、現実的なレンズ53bのチルトサーボ制御を示す一例である。また、図13は、現実的なレンズ53cのチルトサーボ制御を示す別の一例である。
図12および図13の横軸は時間を示し、上段の縦軸は、偏心補正がない場合のその時刻におけるレンズ53bまたは53cのチルト誤差Θを示している。また、中段の縦軸は、偏心補正信号28によりレンズ53bまたは53cが駆動されるチルトΘcを示している。
チルト制御部26では、現実のピックアップ13に対して、チルト補正信号24に偏心補正信号28のゲインおよび位相を調節して加算し、偏心補正のためにレンズ53をY軸方向に高速移動した場合に生ずる上述のチルト誤差を補正制御している。
これにより、図12および図13の下段に示したように、現実のピックアップ13に対しても偏心補正に同期したチルトが発生せず、安定したデータ読み出し、データ書き込みが行える。
図14および図15は、本発明の実施例に係わる光ディスク装置の高回転周波数における現実的なレンズ53bまたは53cに対するチルトサーボ制御の効果を示す波形図である。図14は偏心補正信号28に基づくチルト補正制御を行わない場合を示し、図15は偏心補正信号28に基づいてチルト制御信号31を補正した場合を示している。
図14および図15において、最上段の信号は光ディスク11の1回転ごとに“H”パルスを出力する信号で、そのパルス間隔が回転周期を示している。また、2段目の信号は情報トラック51から読み出したRF信号であり、3段目の信号は偏心補正信号28を示し、4段目の信号はチルト制御信号31を示している。
図14に示したように、偏心補正信号28に基づくチルト補正制御を行わない場合には、現実的なレンズ53bまたは53cのチルト誤差によって、情報トラック51から再生したRF信号の振幅が回転周波数に相当する周期で変調を受け、データ読み出しの品質が低下している。
これに対し、図15に示したように、偏心補正信号28に基づいてチルト制御信号31を補正した場合には、チルト制御信号31が偏心補正信号28に同期することで偏心補正に伴うレンズ53のチルト誤差が補正制御され、結果として、情報トラック51から再生したRF信号が変調されずに安定していることがわかる。
上記実施例によれば、ピックアップ13の動径方向への移動に伴うレンズ53のチルト誤差が精度良く補正制御されるので、偏心ディスクの高速回転時にも安定したデータの読み出しおよび書き込みを実行できる光ディスク装置を実現することができる。
上述の実施例では、偏心補正信号28は、T−EQ34からのエラー信号をフィルタリングして偏心補正部22で生成されるとしたが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、チルト補正データ23のように事前に抽出した偏心補正データを偏心補正部22に記憶しておき、これに基づいて生成するようにしても良い。
本発明の実施例に係わる光ディスク装置を示す回路ブロック図。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置におけるピックアップおよびそのフィード機構を示すイメージ図。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置におけるトラッキングサーボ制御の開ループ特性を示す特性図。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置の低回転周波数におけるトラッキングサーボ制御を行わない場合を示すグラフ。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置の低回転周波数における偏心補正のないトラッキングサーボ制御を示すグラフ。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置の低回転周波数における偏心補正を含めたトラッキングサーボ制御を示すグラフ。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置の高回転周波数におけるトラッキングサーボ制御を行わない場合を示すグラフ。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置の高回転周波数における偏心補正のないトラッキングサーボ制御を示すグラフ。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置の高回転周波数における偏心補正を含めたトラッキングサーボ制御を示すグラフ。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置におけるピックアップレンズの高速移動に伴うチルト誤差を示すイメージ図。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置におけるピックアップレンズの高速移動に伴うチルト誤差を示すグラフ。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置の高回転周波数における現実的なピックアップレンズに対するチルトサーボ制御の一例を示すグラフ。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置の高回転周波数における現実的なピックアップレンズに対するチルトサーボ制御の別の一例を示すグラフ。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置の高回転周波数における現実的なピックアップレンズに対するチルト誤差を示す波形図。 本発明の実施例に係わる光ディスク装置の高回転周波数における現実的なピックアップレンズに対するチルトサーボ制御を示す波形図。
符号の説明
11 光ディスク
13 ピックアップ
16 検出信号
17 演算回路(MTXAMP)
18 サーボエラー信号
19 フォーカス制御部
20 トラッキング制御部
22 偏心補正部
23 チルト補正データ
24 チルト補正信号
25 チルト補正信号生成部
26 チルト制御部
28 偏心補正信号
29 フォーカス制御信号
30 トラッキング制御信号
31 チルト制御信号
51 情報トラック

Claims (5)

  1. 光ディスクの情報トラックに記録されたデータを検出し、検出信号を出力するピックアップと、
    前記光ディスクの偏心量を補正するための偏心補正信号を生成する偏心補正部と、
    前記光ディスクの反りに起因するチルト誤差を補正するためにあらかじめ抽出されたチルト補正データに基づいて、チルト補正信号を生成するチルト補正信号生成部と、
    前記チルト補正信号と前記偏心補正信号とに基づいて、前記ピックアップのチルトを駆動制御するチルト制御信号を生成するチルト制御部を有することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記検出信号に演算処理を施して、前記ピックアップと前記情報トラックとの相対的な位置ずれを示すサーボエラー信号を生成する演算手段をさらに有し、
    前記偏心補正部は、前記サーボエラー信号に基づいて前記偏心補正信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記偏心補正部は、前記光ディスクの回転周波数近傍の周波数成分を前記サーボエラー信号から抽出する帯域通過フィルタを有し、前記帯域通過フィルタで抽出された信号の振幅および位相を調整して前記偏心補正信号を生成することを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記チルト制御部は、
    前記偏心補正信号を所定のゲインで増幅する増幅手段と、
    前記増幅された前記偏心補正信号と前記チルト補正信号を加算する加算手段と、
    前記加算された信号に基づいて前記チルト制御信号を生成するチルト駆動手段を有することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  5. 前記チルト補正データは、データ読み出し時の回転周波数帯域より低い周波数成分で抽出されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
JP2005256039A 2005-09-05 2005-09-05 光ディスク装置 Pending JP2007073089A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010108563A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Fujitsu Ltd 光ピックアップ用レンズアクチュエータのコントローラおよびそれを備える光ディスク装置
US8077565B2 (en) 2007-06-06 2011-12-13 Panasonic Corporation Optical disc device and lens tilt control method

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