JP2009517793A - 複数のスポットによって光ディスク上のデータの読出し/書込みを行うシステムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、光ディスクの内側トラックから外側トラックに沿って配される複数のスポットによって、光ディスク上のデータの読出し/書込みを行う方法およびシステムに関する。この方法は、各スポットが、先行して読出し/書込みが行われたデータ領域に到達したことを、順次検出する工程と、読出し/書込みが内側トラックから外側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も外側のスポット近傍の位置に、当該スポットを移動させ、読出し/書込みが外側トラックから内側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も内側のスポット近傍の位置に、当該スポットを移動させる工程とを含む。

Description

本発明は、光ディスク上のデータの読出し/書込みを行うシステムおよび方法に関するものであり、特に、複数のスポットによって光ディスク上のデータの読出し/書込みを行うシステムおよび方法に関するものである。
近年、光ディスクは、その比較的低いコストおよび大きなデータ記憶容量が考慮されて、マルチメディアオーディオ/ビデオ情報の記憶に、広く利用されるデータ担体となった。その結果、データレートを増大させることが、改善のための重要な要素となった。なぜならば、データレートを増大させれば、光ディスク上に記憶されたデータをより高速で読み出すことができ、また、光ディスク上に記憶されるデータをより高速で書き込むことができるためである。
光ドライブのデータレートを増大させる1つの方法は、光ディスクの複数のトラックにつき並行して読出しまたは書込みを行う、複数のスポットを用いる方法である。
大部分の光ディスクは螺旋構造を有するので、図1Aおよび図1Bに示すように、スポットは、別のスポットにより既に読出済みまたは書込済みのトラック部分に遭遇する。
図1Aは、光ディスク上のデータの記録/読出しが、ブロック1の始点からスポットAにより、ブロック5の始点からスポットBにより行われる状況を示した模式図である。スポットAおよびBによるこの並行記録/読出処理は、図1Bに示すようにスポットAがブロック5の始点に到達するまで進行する。換言すると、スポットAは、スポットBにより先行して記録/読出しが行われたブロックに到達する。スポットBにより先行して記録/読出しが行われた領域上に、スポットAが新たなデータを記録してしまうことを避けるため、この点においてスポットの変位が必要とされる。
典型的には、この変位は、すべてのスポットを同じ距離だけ移動させる工程を含む。このスポット変位手法の利点は、対物レンズを半径方向に変位させればよいだけなので、実装が非常に容易な点である。欧州特許出願公開EP0840294A2号(公開日:1998年5月6日、出願人:サムスン電子株式会社)は、複数のスポットを用いた光ピックアップのための複数トラック走査方法であって、上記のスポット変位手法が採用された走査方法を開示している。
しかしながら、上記の手法の欠点は、すべてのデータの読出しまたは書込みを行うためには、(スポット間の距離がNgトラック分である、Nb個のスポットを有するシステムにおいて、)変位が(Nb−1)Ng−1トラック分でなくてはならない点である。その結果、この手法のデータレートは、1つのスポットのデータレートに、Nb−1/Ngという係数を掛けた値に制限される。実際には、Ngは1であることが多いので、データレートのゲインはNb−1に制限される。
そのため、読出しおよび書込みのデータレートを改善するという大きな要求を満たすために、上記のデータレートを超えるような光ディスクの読出し/書込みのための新たな変位手法を、既存の光ドライブに実装することが期待されている。
本発明の1つの目的は、複数のスポットによって光ディスク上のデータの読出し/書込みを行う方法およびシステムであって、読出しおよび書込みのデータレートを改善する方法およびシステムを提供することである。
本発明の1つの実施形態によれば、光ディスクの内側トラックから外側トラックに沿って配される複数のスポットによって、光ディスク上のデータの読出し/書込みを行う方法が開示される。この方法は、各スポットが、先行して読出し/書込みが行われたデータ領域に到達したことを、順次検出する工程と、読出し/書込みが内側トラックから外側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も外側のスポット近傍の位置に、スポットを移動させ、読出し/書込みが外側トラックから内側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も内側のスポット近傍の位置に、スポットを移動させる工程とを含む。
本発明の1つの実施形態によれば、光ディスクの内側トラックから外側トラックに沿って配される複数のスポットによって、光ディスク上のデータの読出し/書込みを行うシステムが開示される。このシステムは、各スポットが、先行して読出し/書込みが行われたデータ領域に到達したことを順次検出し、検出信号を生成する検出装置と、その検出信号によりトリガされて、読出し/書込みが内側トラックから外側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も外側のスポット近傍の位置に、スポットを移動させ、読出し/書込みが外側トラックから内側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も内側のスポット近傍の位置に、スポットを移動させるアクチュエーション装置とを含む。
データレートの増大がNb−1/Ng倍に制限されていた従来技術に対して、本発明にかかる変位手法は、Nb倍というデータレートの増大を可能とする。換言すると、複数のスポットを個々に移動させる変位手法は、光ディスクの読出しおよび書込みのデータレートを増大させることを可能にする。
さらに、すべてのスポットが同時に同じ距離だけ移動させられる必要はないので、このスポット移動手法は、容易に実装することができ、費用対効果の高い解決策をもたらす。
本発明のその他の目的および効果は、添付の図面および特許請求の範囲も参照して、以下の本発明の説明より明らかとなり、本発明を完全に理解することを可能とする。
図面においては、同一の参照番号は、同一、類似または対応の要素または機能であることを示している。以下、本発明の技術的方策を、図面を参照しながら、実施形態によって詳細に説明する。
ここで、本発明は、光ディスクの読出しと書込みとの両方に利用できる点に留意されたい。この実施形態では、説明を簡単にするため「読出し」の方を用いる。当業者であれば、本明細書のいずれの個所においても、「読出し」を「書込み」と読み替えることができる点を理解できよう。
図2Aから図2Dは、本発明の1つの実施形態に従うスポット変位手法を用いた、光ディスクのマルチスポット読出しの、異なる段階を示している。この手法は、互いに1トラック分の距離を置かれた3つのスポットA、BおよびCを用いる例で図解されている。3つのスポットA、BおよびCは、それぞれトラックT1、T2およびT3のような、光ディスクの内側トラックから外側トラックに沿って配されており、図2Aに矢印で示す方向に平行に、トラックの読出しを行う(図2B−2Dにおいて、読出済みの領域は、陰影を付して示してある)。この間、すべてのスポット間の距離は、半径方向に沿って少なくとも1トラック分の距離に一定に保たれる。検出装置が、各スポットの位置を順次検出し、検出信号を生成する。
図2Aに示すように、スポットAが、別のスポットにより既に読み出されたトラック部分に到達すると、スポットAは用をなさなくなり、データの読出しを続行するためスポットAが移動させられなくてはならないことを示す、検出信号が生成される。この実施形態では、検出信号に応答するアクチュエーション装置によって、読出し/書込みが内側トラックから外側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も外側のスポット近傍の(すなわち隣接する)位置に、スポットAが移動させられ、読出し/書込みが外側トラックから内側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も内側のスポット近傍の(すなわち隣接する)位置に、スポットAが移動させられる。この例では、図2Bに示すように、スポットAは、スポットCに隣接するトラックT4に移動させられる。
ここで、「隣接する」との語は、移動されるスポットが、現在の最も外側/内側のスポットに隣接する位置であって、その現在の最も外側/内側のスポットから、(図2の例に示すように)1トラック分、または(たとえばスポット同士が1トラック分より大きな距離を置いて配されている場合のように)複数トラック分離れた位置に、配されることを意味する。
スポットAに適用されたのと同じ手法が、他のスポットにも適用される。たとえば、図2Cに示すように、スポットBも、既に読み出されたトラック部分に遭遇する。スポットAと同様に、スポットBも、図2Dに示すようにトラックT5へと移動させられる。
上記の手法の実装に関しては、このジャンプ手法を実装するのに用いられる方法は種々存在する。しかしながら、各々のスポットが個別にコントロールされるべきことが重要である。
図3は、ドライブのデータレートを改善するため、デュアルレーザーシステム内において個々のスポットを変位させるミラーアレイを用いて、上記のジャンプ手法を実現する形態を示した模式図である。このシステムは、2つのレーザー源4および5を有するレーザーアレイを含んでいる。このレーザーアレイから発せられたレーザービーム(図3の破線参照)に対し、これらのレーザービームを方向転換させるのに用いられるミラーアレイが存在する。ミラーアレイは、2つのミラー1および2を含んでいる。ミラー1は、レーザー源5からのレーザービームAを方向転換させ、ミラー2は、レーザー源4からのレーザービームBを方向転換させる。ミラー1および2の各々は、小さな角度α1およびα2に亘って回転させることが可能であり、その回転軸3は、レーザービームの光軸に亘って広がる平面内に、おおよそ存在している。
ミラー1および2のうちの1つを回転させることにより、ミラーによる方向転換後のレーザービームは、光ディスク上の対応のスポットがコントロールされるように転換される。たとえば、ミラーが光軸3を中心に反時計回りに回転すると、スポットは、光ディスクの縁に向かって移動させられる。反対に回転すると、スポットは中心に向かって移動させられる。こうすることにより、ミラーアレイを用いて、レーザーアレイからの個々のスポットの変位が実現される。本発明の1つの好ましい実施形態は、ほぼ接線方向にスポットを配置する形態である。この形態は、スポット変位中における構成部品の機械的な動きを最小限に抑え、したがってアクチュエーションを単純化するので有利である。
この変位は、前のトラックから後のトラックへの可能な最短のジャンプではないが、最短との差は非常に小さく、実用上問題は生じない。このことは、回転軸のアラインメントを極めて高い精度で行わなくてもよく、したがってミラーアレイの構造を単純化することを意味する。
1つのミラーにつき1つのレーザー源からのレーザービームのみを方向転換するためには、ミラーは、まだビーム同士が重なり合わないような距離を有するレーザーアレイ近傍の位置に、配されなくてはならない。結果として、非常に高速でミラーの変位ができ、かつ同一ハウジング内でレーザーアレイと一体化されて1つの構成部品を形成することができるという利点から、小さなミラーが好ましく、たとえば幅および高さが約50−100μmであるようなミラーが好ましい。これにより、本発明を実施するための、光路内へのより単純な適用形態が提供される。
ミラーアレイは、光路内の別の場所に配されてもよい。たとえば、重なり合わないビームを生成するため、焦点を形成する望遠鏡構成が必要とされる。その場合、ミラーアレイは、それらの焦点の近傍に配置される。
上記の実施形態では、各スポットを変位させるのに、ミラーアレイが使用された。これに代えて、各スポットの変位は、たとえばレーザービームの方向を転換するのに用いられるレンズ群といったような、別の手段により実施されてもよい。別の1つの可能な解決策は、光軸に垂直な平面内の液晶モジュールを用いて、重なり合いのない異なる平行ビームの各々の方向転換角度をコントロールすることにより、個々のスポットの変位を操作する解決策である。さらに、液晶モジュールは、屈折率変化定数を有している。したがって、モジュールにかける電圧を変化させることにより、屈折率変化定数を変化させると、ビーム角度も変化する。
光源は、レーザーアレイに対応する。本発明の実施形態では、たとえば格子により分割またはレンズにより平行光化される単一ビームのレーザー源といったような、他の光源を用いることも可能である。とりわけ、平行光化された複数のレーザービームを方向転換するのに用いるミラーアレイが、読出専用系に適している。あるいは、光源は、いずれも入射ビームを異なる(かつ可変の)角度を有する変調ビームに分割することのできる音響光学変調器、または各レーザーからのビームが同一の光路に統合されるような個別のレーザーを用いることによっても、形成することができる。
本発明の1つの実施形態によれば、各ジャンプの後に、各ミラーをゆっくりと初期位置に戻させることが好ましい。これは、読出済みの別の領域にスポットが遭遇すると、別のジャンプが必要となるかもしれないためである。このようにしないと、スポットを繰返し変位させることが、ミラーの変位の過度の増加に繋がり得る。ミラーが初期位置に戻っていく間、対物レンズアクチュエータを含む通常の半径方向トラッキングシステムが、すべてのスポットを各々のトラック上に留まらせる。
図4は、回転軸をおおよそレーザービームの平面内に選択することの結果を説明するのを視野に入れた、ディスク上におけるスポットの典型的な配置を示している。一例として、スポット同士は10μmの距離だけ離れており、(たとえばブルーレイディスクの規格によれば)トラックピッチは320nmである。したがって、スポットは、トラックに対して小さな角度だけ傾いた線上に配される。レーザーアレイの光軸平面内に回転軸を有する1つのミラーを回転させた後の、スポットの変位は、(図に矢印で示すように)上記の線に対して垂直な変位となる。
図5は、のこぎり歯パターンに従う、時間に対するミラーの角度変位を示した図である。ここで、実線および破線で表わされるα1およびα2は、ミラーの回転角度を表わしている。ミラーは、図5に示すように、個別に制御される。さらに、減少するラインは、ミラーが初期位置に戻る期間を表わしており、急勾配で増加するラインは、変位の期間を表わしている。
ある代替実施形態では、ミラーはより素早く初期位置にもどり、ある短い期間だけ一定位置に留まる。ディスクの回転時間のバリエーションに応じて(たとえば角速度一定または線速度一定であるドライブの動作モードに応じて)、上記の2つの方法のいずれかが、より実装容易な方法となる。
一般には典型的な半径方向帰還ループ制御システムの一部である、対物レンズアクチュエータが、トラック上にスポットを合焦させるために使用される。
図6は、光ディスク上のスポットをコントロールするための、閉ループ制御系の構造を示した概略ブロック図である。このシステムは、光路と、ディスクと、光検出器その他の電子回路を有する戻り光路とを含む、光学系601を備えている。光学系601は、測定結果を、半径方向エラー信号と呼ばれる電気信号を生成する半径方向トラッキングエラー生成器602に伝達する。この半径方向エラー信号は、ディスク上のスポットのデータトラック中心までの距離に、多かれ少なかれ比例する。この距離は、対物レンズを半径方向に移動させる半径方向アクチュエータ603(すなわち対物レンズアクチュエータ)により、調整することができる。スポットをトラック中心上に保持するように、したがって半径方向エラーをゼロに低減するように、半径方向アクチュエータ603が動かされなくてはならない力(大きさおよび符号)は、コントローラモジュール(半径方向コントローラ604)により規定される。半径方向コントローラ604は、半径方向エラー信号を入力値とし、この入力値をゼロに低減するような出力信号を計算する。
半径方向コントローラ604は、異なる周波数領域において異なる特性を有するような、電子フィルタである。かかるコントローラの、よく適用される典型的な例は、比例積分微分器(PID)コントローラである。このPIDコントローラは、低周波数におけるそのコントローラの出力を支配する積分器機能と、中間周波数における出力を支配する比例ゲインと、高周波数における出力を支配する微分器とを有する。
あるいは、すべてのスポットの平均のトラッキングエラーが、フィードバックされてもよい。帰還ループは、特定の帯域幅までしかスポットの動きが制御されないように、図の上側に示された低域通過フィルタ(LPF)605を含んでいる。トラッキングエラーのその帯域幅を超える部分は、回転可能なミラーを制御するもう一方の帰還ループ(図の下側)により除去される。ミラーは小さくかつ軽量であるので、非常に高い帯域幅を実現することができる。
ここで、太い矢印は信号の集合(各スポットにつき1つの信号)を示す点に留意されたい。この信号は光学系から発せられ、すべてのスポットについて半径方向トラッキングエラーが生成される。これらの半径方向トラッキングエラーは、高域通過フィルタ(HPF)606により、より高い周波数成分のみが指定されるようにフィルタリングされる。明らかなことであるが、LPF605とHPF606とのカットオフ周波数は、類似の値を有する。この高域通過フィルタリングが施されたエラー信号に対し、図6に示すようなジャンプ信号生成器607からのジャンプ信号が、信号ミキサ608に加えられる。各コントローラが1つのスポットすなわち1つのミラーの制御を担っている、N個のコントローラ(たとえばPID型のコントローラ)の組609を介して、信号が、アクチュエーション制御されるミラー610へと供給される。これに応じて、これらのミラーは、ディスクのトラック上の正しい位置へと個々のビームを方向転換させる。
上記の実施形態では、本発明を実装できるだけでなく、ディスク上のスポットを変位させることにより、高周波のトラッキングエラーを補償することができるという追加の機能も実現される。LPFおよびHPFを追加することにより、高周波信号が分離され、アクチュエーション制御されるミラーを調節するのに用いられる。このことは、高い回転速度で光ディスクの記録および読出しを行うのに有益である。
ディスク上のスポットの変位はまた、電気信号の生成を担う光検出器の平面内においても、スポットの変位をもたらす。データ信号(高周波(HF)信号)、焦点エラー信号および半径方向トラッキングエラー信号は、上記の電気信号から導出することができる。この光検出器の平面内におけるスポットの変位は、光信号の乱れをもたらす。たとえば、この光検出器の平面内におけるスポットの変位は、古典的なビームランディングがもたらすのと同じようにして、プッシュプル半径方向信号中のオフセットをもたらし得る。この乱れは、スポットの変位に従って光検出器を動かすことにより回避することができる。
上記の実施形態のいずれにおいても、スポットの変位を実装するのに、開ループ制御または閉ループ制御を選択することができる。開ループ制御と閉ループ制御との1つの違いは、開ループ制御では予め規定された電気信号をアクチュエータに供給することによって回転が行われるのに対し、閉ループ制御の戻りジャンプでは、アクチュエータに入力される電気信号は、非静止スポットのうちの1つから測定された半径方向エラー信号に依存する点である。
図7は、本発明の1つの実施形態に従う、光ディスクの内側トラックから外側トラックに沿って配される複数のスポットを用いて、開ループ制御で光ディスク上のデータの読出し/書込みを行う方法を示した、概略フローチャートである。ステップS710において、各スポットが、先行して読出し/書込みの行われたデータ領域に到達したか否かが、順次検出される。続いて、ステップS720において、検出されたスポットが、読出し/書込みが内側トラックから外側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も外側のスポット近傍の位置に、読出し/書込みが外側トラックから内側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も内側のスポット近傍の位置に移動させられる。こうして、スポットの変位が完了する。開ループ制御での方法は、一般的に、より簡単に実行できる。閉ループ制御では、変位中において移動しているスポットの位置が測定され、その測定信号に基づいて各スポットの動きが制御される。
結果は、本発明を利用した二ビーム型ブルーレイディスクシステム(Ng=1、無限に短いジャンプ時間を仮定する)について、データレートの改善率は1.9倍であることを示している。これに対し、典型的な方法では、データレートの率は1未満に落ちる。さらに、本発明は、CD、DVDおよびブルーレイドライブといったような、複数のスポットを有するほとんどすべての光記憶システムに、適用することができる。
上記に述べた実施形態は、単なる説明のためのものであり、本発明の技術的アプローチを限定する意図のものではない。上記の好ましい実施形態を参照して本発明を詳細に説明してきたが、当業者においては、本発明の技術的アプローチの精神および範囲から逸脱することなく、本発明の技術的アプローチを変更することまたは等価のアプローチに置き換えることが可能であり、それらの変更形態および等価形態も、特許請求の範囲で規定される本発明の保護範囲に入ることが理解できよう。
1つのスポットが、別のスポットにより読出済みまたは書込済みである領域に遭遇する状態を示した模式図 1つのスポットが、別のスポットにより読出済みまたは書込済みである領域に遭遇する状態を示した模式図 本発明の1つの実施形態に従うスポット変位手法を用いた、光ディスクのマルチスポット読出しの、1つの段階を示した図 本発明の1つの実施形態に従うスポット変位手法を用いた、光ディスクのマルチスポット読出しの、別の段階を示した図 本発明の1つの実施形態に従うスポット変位手法を用いた、光ディスクのマルチスポット読出しの、別の段階を示した図 本発明の1つの実施形態に従うスポット変位手法を用いた、光ディスクのマルチスポット読出しの、別の段階を示した図 ミラーアレイを用いて、レーザーアレイからの個々のスポットが変位させられる様子を示した模式図 光ディスク上におけるスポット配置を示した模式図 のこぎり歯パターンに従う、時間に対するミラーの角度変位を示した図 光ディスク上のスポットをコントロールするための、閉ループ制御系の構造を示した概略ブロック図 本発明の1つの実施形態に従う、開ループ制御で光ディスク上のデータを読み出す方法を示した、概略フローチャート

Claims (12)

  1. 光ディスクの内側トラックから外側トラックに沿って配される複数のスポットによって、前記光ディスク上のデータの読出し/書込みを行う方法であって、
    各スポットが、先行して読出し/書込みが行われたデータ領域に到達したことを、順次検出する工程と、
    読出し/書込みが内側トラックから外側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も外側のスポット近傍の位置に、当該スポットを移動させ、読出し/書込みが外側トラックから内側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も内側のスポット近傍の位置に、当該スポットを移動させる工程とを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記複数のスポットの移動に追従するように、光検出器を移動させる工程と、
    前記複数のスポットの位置を測定する工程とをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. すべてのスポット間の距離が、半径方向に沿って少なくとも1トラック分の距離に、一定に保たれることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. スポットを移動させる前記工程が、1つのレーザービームを方向転換させるミラーを回転させることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 光ディスクの内側トラックから外側トラックに沿って配される複数のスポットによって、前記光ディスク上のデータの読出し/書込みを行うシステムであって、
    各スポットが、先行して読出し/書込みが行われたデータ領域に到達したことを順次検出し、検出信号を生成する検出装置と、
    前記検出信号によりトリガされて、読出し/書込みが内側トラックから外側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も外側のスポット近傍の位置に、当該スポットを移動させ、読出し/書込みが外側トラックから内側トラックに向かって行われている場合には、現在の最も内側のスポット近傍の位置に、当該スポットを移動させるアクチュエーション装置とを含むことを特徴とするシステム。
  6. 前記複数のスポットを生成するのに用いられる複数のレーザービームを方向転換させるための、前記アクチュエーション装置に接続された回転可能なミラーアレイをさらに含むことを特徴とする請求項5記載のシステム。
  7. レーザービームを方向転換させるための、前記アクチュエーション装置に接続された液晶モジュールをさらに含むことを特徴とする請求項5記載のシステム。
  8. すべてのスポット間の距離が、半径方向に沿って少なくとも1トラック分の距離に、一定に保たれることを特徴とする請求項5記載のシステム。
  9. 前記ミラーアレイの回転軸が、前記複数のレーザービームの光軸に亘って広がる平面内に、実質的に存在することを特徴とする請求項6記載のシステム。
  10. 前記ミラーアレイが、前記複数のレーザービームを発するレーザー源と一体化されていることを特徴とする請求項6記載のシステム。
  11. 前記複数のレーザービームが、格子または音響光学変調器を介して単一のレーザー源を分割することにより、形成されていることを特徴とする請求項6記載のシステム。
  12. 回転後において、前記回転可能なミラーアレイの各ミラーを、該ミラーの初期位置に戻すための時間が、前記光ディスクの回転時間に依存することを特徴とする請求項6記載のシステム。
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