JP2007071735A - X線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 X線検出器12により撮影された映像信号に基づいて透視X線像の画像データを1コマずつ繰り返し作成する画像データ作成部31と、表示器23と、透視X線像の最新画像データが作成されるごとにその最新画像データを動画像表示する動画像表示制御部32と、画像バッファメモリ24に画像データを蓄積し、蓄積した画像データと透視X線像の最新画像データとを用いて静止画像データを作成する静止画像データ作成部33と、動画像表示と静止画像データの表示とを切り替える表示切替部34とを備え、静止画像データ作成部33は、透視X線像の最新画像データが作成されるごとに、予め、静止画像データを作成し、画像データバッファメモリに静止画像データとともに次回の静止画像データ作成に用いる画像データを蓄積する。
【選択図】図1
Description
そして、X線源とX線検出器との間に、ステージを配置し、この上に被測定物を載置して透視X線像を撮影する。
これは、入力画像データに補正データを加算して画像データの変化を緩和する処理であり、各画素について、1フレーム前の画像データと最新の入力画像データとの差分を求め、差分に対応した補正データを設定比率で入力画像データに加算するようにしている。
リカーシブフィルタ処理を行うことにより、最新の入力画像データと前回までの画像データとが、設定比率での重み付けで平均化されることになり、ちらつきノイズについても平均化され緩和されることになる。その一方で、リカーシブフィルタ処理を実行した画像データで動画像表示すると、動画像に残像が残り、応答が遅くなる。そのため、移動停止後、残像のない安定した動画像が表示されるまで、ある程度の待ち時間が必要になる。
X線検査では、位置合わせのための視野移動中に、リカーシブフィルタ処理を実行しつつ被測定物の動画像を撮影すると、ちらつきノイズが低減される点で好ましいが、その一方で、残像が残ることによる追従性が問題となる。
そのため、詳細画像を観察したいときは、上述したように、ステージ停止状態で撮影した複数のコマ画像データを平均化処理して静止画像データを作成し、動画像表示から静止画像表示に切り替えて観察することがなされている。
一般に、詳細かつ鮮明な静止画像データを作成するには、数十から数百のコマ画像データに基づいて平均化処理を行うのが好ましいが、ここでは、説明の便宜上、4コマのコマ画像データを平均化処理することにより、静止画像データを作成するものとする。コマ画像1〜3によるコマ画像が順次表示され、コマ画像データ4によるコマ画像が画面に表示されたとする。この時点で、静止画像データ作成指示の操作を行うと、その次以降の4コマのコマ画像データ5、6、7、8を、順次、画像バッファメモリに蓄積し、コマ画像8まで蓄積し終えた時点で4コマの平均化処理を行い、平均化処理された静止画像データA8を表示する。これにより、各コマ画像データに含まれているノイズ状のちらつきも平均化されて消滅し、詳細かつ鮮明な画像が得られる。
操作者は、静止画像データ作成を指示する操作を行ってから、実際に静止画像データを得るまでに、長い待ち時間が生じることになる。この待ち時間は、撮影中にリカーシブフィルタ処理を実行していた場合でも同じである。
すなわち、本発明のX線検査装置は、被測定物に透視用X線を照射するX線発生装置と被測定物の透視X線像を撮影するX線検出器とからなるX線測定光学系と、X線検出器により撮影された映像信号に基づいて透視X線像の画像データを1コマずつ繰り返し作成する画像データ作成部と、画像データを表示する表示器と、透視X線像の最新画像データが作成されるごとにその最新画像データを表示することにより透視X線像を動画像表示する動画像表示制御部と、画像バッファメモリに静止画像データ作成に用いる画像データを蓄積し、蓄積した画像データと透視X線像の最新画像データとを用いて静止画像データを作成する静止画像データ作成部と、動画像表示と静止画像データの表示とを切り替える表示切替部とを備え、静止画像データ作成部は、透視X線像の最新画像データが作成されるごとに、静止画像データを作成し、画像データバッファメモリに静止画像データ、または静止画像データとともに次回の静止画像データ作成に用いる画像データを蓄積するようにしている。
ここで、画像バッファメモリに蓄積される「静止画像データ作成に用いる画像データ」は、ちらつきノイズを除去する処理に用いる画像データであり、透視X線像の最新画像データと同一視野の画像データであることが望ましい。具体的には、最新画像データと同じ視野で過去に撮影したコマ画像データ、あるいは、前回に作成した静止画像データを「静止画像データ作成に用いる画像データ」として蓄積することが好ましい。
上記発明において、静止画像データ作成部は、透視X線像の複数コマの直近画像データを静止画像データ作成に用いる画像データとして画像データバッファメモリに蓄積し、透視X線像の最新画像データが作成されるごとに蓄積した直近画像データと透視X線像の最新画像データとの平均化処理を実行することにより静止画像データを作成するようにしてもよい。
これによれば、透視X線像の複数コマの直近画像データと最新画像データとの平均化処理を実行することにより、ちらつきノイズが平均化されて消失することができ、ノイズの少ない、詳細画像データを静止画像データとして作成することができる。
これによれば、画像データバッファメモリに蓄積されている静止画像データと最新画像データとの間でリカーシブフィルタ処理を実行することにより、ちらつきノイズが平均化されて消失することができ、ノイズの少ない、詳細画像データを静止画像データとして作成することができる。しかも、画像データバッファメモリは静止画像データだけを蓄積しておけばよいので、画像データバッファメモリの容量を小さくすることができる。
ここで、視野調整部は、被測定物を移動させて視野調整してもよいし、X線測定光学系であるX線発生装置あるいはX線検出器を移動させて視野調整してもよい。視野調整は、被測定物の測定位置を変化させる場合のみならず、被測定物の測定倍率や測定方法を変化させる場合も含まれる。
図1は、本発明の一実施形態であるX線検査装置の構成を示すブロック図である。このX線検査装置1は、X線発生装置11とX線検出器12とで構成されるX線測定光学系13と、被測定物の測定視野を調整する視野調整機構14と、装置全体の制御を行う制御系15とにより構成される。
また、CPU21が処理する機能をブロック化して説明すると、画像データ作成部31、動画像表示制御部32、静止画像データ作成部33、表示切替部34、視野調整部35、静止画像データ消去部36に分けられる。
このDn−1は、直前(前回)に作成したコマ画像データであり、Dn−2はDn−1の1つ前、Dn−3はDn−2の1つ前、Dn−4はDn−3の1つ前に作成したコマ画像データである。ここでは、便宜上、最新画像データDnと、蓄積された4コマのコマ画像データDn−4、Dn−3、Dn−2、Dn−1との平均化処理を行っているが、蓄積したコマ画像データ数を増やすほど、ちらつきノイズを減らすことができる。ただし、それだけメモリ容量を必要になるので、求める画質に応じて、適切なメモリ容量にしておく。
視野調整部35は、操作者が入力装置22により、ステージをXY方向あるいは、Z方向に移動させる指示を行ったときに、三次元駆動機構17を制御して、ステージ16を所望の位置に移動する制御を行う。
静止画像データ消去部36は、視野調整部35が三次元駆動機構17を駆動させたときに、それまでに画像バッファメモリ24に蓄積していた画像データを消去する制御を行う。
S104で視野変化が行われていないと判定されたときは、画像バッファメモリ24に蓄積されている平均化処理用のコマ画像データDn−4、Dn−3、Dn−2、Dn−1を読み出して(S106)、最新のコマ画像データDnとともに平均化処理を行い、最新の静止画像データBnを作成する(S107)。
指示がなされていないときは、再びS101に戻り、同様の処理を繰り返す。
図3は、ステージ16を停止後、図2で説明した表示処理を繰り返し実行したときの各回数ごとの表示装置23の画面に表示される画像データ、および、画像バッファメモリ24に蓄積される画像データを説明する図である。
平均化処理には、4コマ分の画像データを蓄積しておくことが必要であるので、必要数の画像データが蓄積されていないうちは、静止画像は表示できないものとして、必要な数の画像データが蓄積された後に、静止画像表示するものとする。
ここで、操作者が表示切替指示を行い、静止画像表示に切り替わったとする。
直ちに、画像バッファメモリ24から現在蓄積中の静止画像データB5が読み出され、表示装置23の画面に表示される。
以上の動作により、動画像表示中に静止画像表示に切り替えられたとき、ほとんど待ち時間なく、詳細かつ鮮明な静止画像に切り替わることができる。
図4は本発明の他の一実施形態であるX線検査装置2の構成を示すブロック図である。図4において、図1と同じものについては同符号を付すことにより、説明を省略する。
X線検査装置1では、平均化処理により静止画像データEnを作成していたのに対し、X線検査装置2では、リカーシブフィルタ処理により静止画像データCnを作成する。そのため、平均化処理を実行する静止画像データ作成部33に代えて、図4ではリカーシブフィルタ処理を実行する静止画像データ作成部37を備えている。
このようにリカーシブフィルタ処理の場合は、前回作成した静止画像データを用いて、次回の静止画像データを更新するので、画像バッファメモリ24には、静止画像データだけを蓄積する容量があればよい。
図2と同様に、S201からS204までを実行し、視野変化がない場合は、静止画像データを更新するために、画像バッファメモリ24に蓄積された前回の静止画像データCn−1を読み出す(S206)。
続いて、作成した最新の静止画像データCnを画像バッファメモリ24に蓄積し、データ更新を行う(S208)。
以後、S209以降は、図2と同じ動作を繰り返す。
リカーシブフィルタ処理は、最低必要回数のリカーシブフィルタ処理を繰り返し実行しておくことがノイズ除去に必要であるので、必要回数の表示処理(リカーシブフィルタ処理)が実行されていないうちは、静止画像は表示できないものとして、必要回数の表示処理を実行後に、静止画像表示するものとする。
ここで、操作者が表示切替指示を行い、静止画像表示に切り替わったとする。
直ちに、画像バッファメモリ24から現在蓄積中の静止画像データC5が読み出され、表示画面に表示される。
以上の動作により、動画像表示中に静止画像表示に切り替えられたとき、ほとんど待ち時間なく、詳細かつ鮮明な静止画像に切り替わることができる。
リカーシブフィルタ処理では、画像バッファメモリに蓄積するのは静止画像データCnだけでありメモリ容量が小さくすることができる。
11: X線発生装置
12: X線検出器
13: X線測定光学系
14: 視野調整機構
16: ステージ
17: 三次元駆動機構
22: 入力装置
23: 表示装置
24: 画像バッファメモリ
31: 画像データ作成部
32: 動画像表示制御部
33: 静止画像データ作成部(平均化処理用)
34: 表示切替部
35: 視野調整部
36: 静止画像データ消去部
37: 静止画像データ作成部(リカーシブフィルタ処理用)
Claims (4)
- 被測定物に透視用X線を照射するX線発生装置と被測定物の透視X線像を撮影するX線検出器とからなるX線測定光学系と、X線検出器により撮影された映像信号に基づいて透視X線像の画像データを1コマずつ繰り返し作成する画像データ作成部と、画像データを表示する表示器と、透視X線像の最新画像データが作成されるごとにその最新画像データを表示することにより透視X線像を動画像表示する動画像表示制御部と、画像バッファメモリに静止画像データ作成に用いる画像データを蓄積し、蓄積した画像データと透視X線像の最新画像データとを用いて静止画像データを作成する静止画像データ作成部と、動画像表示と静止画像データの表示とを切り替える表示切替部とを備えたX線検査装置であって、
静止画像データ作成部は、透視X線像の最新画像データが作成されるごとに、予め、静止画像データを作成し、画像データバッファメモリに静止画像データ、または静止画像データとともに次回の静止画像データ作成に用いる画像データを蓄積することを特徴とするX線検査装置。 - 静止画像データ作成部は、透視X線像の複数コマの直近画像データを静止画像データ作成に用いる画像データとして画像データバッファメモリに蓄積し、透視X線像の最新画像データが作成されるごとに蓄積した直近画像データと透視X線像の最新画像データとの平均化処理を実行することにより静止画像データを作成することを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
- 静止画像データ作成部は、透視X線像の最新画像データが作成されるごとに、画像データバッファメモリに蓄積されている静止画像データと最新画像データとの間でリカーシブフィルタ処理を実行することにより新しい静止画像データを作成することを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
- 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のX線検査装置であって、被測定物とX線測定光学系との位置関係を調整して被測定物に対する測定視野を変化させる視野調整部と、視野変化に連動して画像バッファメモリに蓄積されている静止画像データを破棄する静止画像データ消去部とを備えたことを特徴とするX線検査装置。
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