JP4840313B2 - X線検査装置 - Google Patents
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Description
これらのX線検査装置は、X線発生装置とX線検出器との間に、ステージを配置し、この上に被測定物を載置して透視X線像を撮影する。
そこで、X線検査装置による検査では、通常、ハンダ接合箇所やアルミ鋳物の空洞欠陥等の検査位置との位置合わせや、測定倍率調整や、測定角度調整のために、被測定物に対して測定視野を変動させる。測定視野の変動は、ステージを移動しつつX線画像を観察するようにし、これにより被測定物中の検査位置を探す。そして、検査位置が見つかると測定視野の変動を停止する。
また、最近のX線検査装置では、ステージの移動速度が高速化しているため、画像データの更新速度が遅いと、被測定物中の検査位置を探す際に検査位置が見つかっても、検査位置と測定視野とを一致させた状態でステージをきちんと停止させることができないという問題が生じてきた。
例えば、図3(a)に示すような1000行1000列の100万画素の画像データ(以下、「標準画像データ」ともいう)に代えて、2行2列の画素を1個のブロック画素とみなして、図3(b)に示すような500行500列の25万画素のビニング画像データを作成する。これにより、100万画素の標準画像データでなく、25万画素のビニング画像データを用いることになり、その結果、後に実行される画像データの画像処理や転送の時間を短くしている。
例えば、行方向と列方向とに配列された複数個の画素からなる画像上の座標(x,y)に位置する画素の画素値をI(x,y)で表すとすると、コンボリューションフィルタ対象領域が注目画素を中心とする正方形の領域((2m+1)×(2m+1))である場合、座標(i,j)の画素に対するコンボリューションフィルタリング処理実行後の画素値I’(i,j)は、下記計算式(1)により算出される。
X5’=X1P1+X2P2+・・・+X8P8+X9P9
となる。
このようにして、所望のコンボリューションフィルタリング処理の内容を表す重み係数が決められたコンボリューションフィルタを用いて、画像データ中の全ての画素にコンボリューションフィルタリング処理を実行することにより、図7(c)に示すような新たな画像データ(以下、「加工画像データ」ともいう)を作成している。
そこで、本発明は、ビニング処理を実行するか否かの選択等によって、画像データの画素数を切り替えても、所望の画像処理を実行し続けることができるX線検査装置を提供することを目的とする。
また、「標準画像データ」とは、「ビニング画像データ」よりも画素数が多くなる画像を示す画像データのことをいい、ビニング処理が実行されない画像データであってもよく、ビニング処理が実行された画像データであってもよい。
この発明によれば、標準画像データ作成部は、X線検出器により撮影された映像信号に基づいて、行方向と列方向とに配列された複数個の画素からなる画像を示す標準画像データを作成する。標準画像データは、ビニング画像データに比べて画素数が多いので、高解像力であるが画像処理や転送の時間が長くなる。
一方、ビニング処理制御部は、X線検出器により撮影された映像信号に基づいて、行方向や列方向で隣接する数個の画素を1個のブロック画素とみなすことにより、行方向と列方向とに配列された複数個のブロック画素からなる画像を示すビニング画像データを作成する。ビニング画像データは、標準画像データに比べて画素数が少ないので、解像力が低いが画像処理や転送の時間が短くなる。
画像データ決定部は、標準画像データかビニング画像データのいずれを作成させるかを決定する。例えば、高解像力が必要なX線画像の観察や保存等のときには、標準画像データを標準画像データ作成部に作成させ、一方、被測定物中の検査位置を探すような比較的解像力が低くてもよいが、画像データの画像処理や転送の時間が短いことが要求されるX線画像の撮影のときには、ビニング画像データをビニング処理制御部に作成させる。
そして、画像データ決定部で決定された画像データに対して、コンボリューションフィルタリング処理制御部が、コンボリューションフィルタを用いて所望の画像処理を実行することにより、加工画像データを作成する。このとき、コンボリューションフィルタリング処理制御部は、画像データ決定部で標準画像データを作成させると決定されるに伴い、標準画像データ用コンボリューションフィルタに切り替え、一方、ビニング画像データを作成させると決定されるに伴い、ビニング画像データ用コンボリューションフィルタに切り替える。つまり、画素数が異なる標準画像データとビニング画像データとに同一のコンボリューションフィルタを用いず、標準画像データには標準画像データ用コンボリューションフィルタを用いるように自動的に設定し、ビニング画像データにはビニング画像データ用コンボリューションフィルタを用いるように自動的に設定する。
ここで、標準画像データ用コンボリューションフィルタは、m行n列のフィルタサイズのデータであり、かつ、前記ビニング画像データ用コンボリューションフィルタは、s行t列のフィルタサイズのデータであり、m>s、n>tの条件を満たしている。
また、標準画像データ用コンボリューションフィルタは、m行n列のフィルタサイズのデータであり、かつ、前記ビニング画像データ用コンボリューションフィルタは、s行t列のフィルタサイズのデータであり、m>s、n>tを満たすようにしているので、これにより、画素数の少ないビニング画像データに対して、s行t列のフィルタサイズのデータを用いて所望の画像処理を実行することにより、加工画像データを作成することになる。つまり、標準画像データから加工画像データを作成する時間に比べて、画素数が少ない上に、m>s、n>tを満たすので、画像処理の計算時間をより短くすることができるようになる。
上記発明において、さらに、入力装置を備え、前記画像データ決定部は、前記入力装置で入力された操作信号に基づいて、前記標準画像データかビニング画像データのいずれを作成させるかを決定するようにしてもよい。
これによれば、操作者が入力装置によりビニング処理を実行するか否かを自由に切り替えることができる。
ここで、視野調整部は、被測定物とX線測定光学系との相対的な位置関係を変動することで測定視野を調整することができるので、被測定物、X線発生装置、X線検出器の少なくともいずれかを移動する機構であればよい。
また、視野変動判定部は、測定視野を変動させるときに送信される視野調整部からの駆動信号に基づいて測定視野の変動の有無を判定してもよいし、視野調整部自体の変動を検出することができるセンサ(例えば、ステージの位置センサ)を用いて測定視野の変動の有無を判定してもよい。
その結果、画像データ決定部は、ビニング機能無効モードとなるに伴い、標準画像データを作成させる。すなわち、測定視野が固定された状態では、測定視野の追従性は不要であるので、画質のよい画像データを作成させる。
一方、画像データ決定部は、ビニング機能有効モードとなるに伴い、ビニング画像データを作成させる。すなわち、測定視野の変動中は操作者が観察箇所を特定するのに最低限の画質があれば充分であるので、検査位置を見失わないように測定視野の移動に対する追従性をよくする必要があることから、更新速度が速いビニング画像データを作成させる。
したがって、これによれば、測定視野の変動中か測定視野の固定中かの状況に応じて、ビニング処理を実行するか否かを自動で切り替えることができる。
図1は、本発明の一実施形態であるX線検査装置の構成を示すブロック図である。X線検査装置1は、X線発生装置11とX線検出器12とで構成されるX線測定光学系13と、被測定物Sに対する測定視野を変動させる視野調整機構14と、装置全体の制御を行う制御系15とにより構成される。
視野調整機構14は、被測定物Sを載置するステージ16と、ステージ16をステージ面方向である二次元XY方向に移動することにより測定視野を調整するとともに、ステージ16をステージ面に垂直な方向であるZ方向に移動することにより測定倍率を調整する三次元駆動機構17とからなる。これにより、ステージ16の移動により被測定物Sに対する測定視野の調整が行われることになる。そして、視野調整機構14は、後述する視野調整制御部33によって制御される。すなわち、視野調整機構14と視野調整制御部33とが視野調整部として機能する。
また、CPU21が処理する機能をブロック化して説明すると、標準画像データ作成部31と、ビニング処理制御部32と、視野調整制御部33と、画像データ決定部35と、コンボリューションフィルタリング処理制御部36と、表示制御部37とを有する。
図2は、エッジ強調の画像処理を行うための1個の標準画像データ用コンボリューションフィルタと1個のビニング画像データ用コンボリューションフィルタとの一例を示す図である。
ビニング画像データ用コンボリューションフィルタは、コンボリューションフィルタ対象領域が3行3列の正方形で表され、500行500列方向の画素からなる画像を示すビニング画像データに対して、エッジ強調の画像処理を行うために周波数分析等して決められた重み係数が図2(a)に示すような値となっている。
また、標準画像データ用コンボリューションフィルタは、コンボリューションフィルタ対象領域が5行5列の正方形で表され、1000行1000列の画素からなる画像を示す標準画像データに対して、エッジ強調の画像処理を行うために周波数分析等して決められた重み係数が図2(b)に示すような値となっている。
例えば、操作者がビニング機能無効モード用ボタン(図示せず)を押圧することで、画像データ決定部35にビニング処理を実行しない制御信号を出力し、一方、操作者がビニング機能有効モード用ボタン(図示せず)を押圧することにで、画像データ決定部35にビニング処理を実行する制御信号を出力する。
また、操作者がエッジ強調用ボタン(図示せず)を押圧することで、コンボリューションフィルタリング処理制御部36にエッジ強調の画像処理を行う操作信号を出力し、一方、操作者がぼかし用ボタン(図示せず)を押圧することにで、コンボリューションフィルタリング処理制御部36にエッジ強調の画像処理を行う操作信号を出力する。
ビニング処理制御部32は、X線検出器12から送られてきた透視X線像の映像信号に基づいて、2行2列の画素を1個のブロック画素とみなすことにより、500行500列のブロック画素からなる画像を示すビニング画像データを作成する制御を行う(図3(b)参照)。なお、ビニング画像データは、標準画像データに比べて画素数が少ないので、解像力が低いが画像処理や転送の時間が短くなる。
画像データ決定部35は、操作者が入力装置22によりビニング処理を実行しない操作信号を入力したときには、標準画像データを標準画像データ作成部31に作成させるように決定し(「ビニング機能無効モード」となる)、一方、操作者が入力装置22によりビニング処理を実行する操作信号を入力したときには、ビニング画像データをビニング処理制御部32に作成させるように決定する(「ビニング機能有効モード」となる)制御を行う。
つまり、標準画像データには標準画像データ用コンボリューションフィルタを用いるように自動的に設定し、ビニング画像データにはビニング画像データ用コンボリューションフィルタを用いるように自動的に設定する。
また、コンボリューションフィルタリング処理制御部36は、操作者が入力装置22によりエッジ強調の画像処理を行う操作信号を入力したときに、エッジ強調の画像処理を行うためのコンボリューションフィルタの設定に切り替え、一方、操作者が入力装置22によりぼかしの画像処理を行う操作信号を入力したときに、ぼかしの画像処理を行うためのコンボリューションフィルタの設定に切り替える制御を行う。
つまり、ビニング機能無効モードとビニング機能有効モードとの切り替えでは、自動的にコンボリューションフィルタが切り替わったが、画像処理の種類を変更する切り替えでは、入力装置22によりコンボリューションフィルタを切り替えて用いることになる。
表示制御部37は、加工画像データに基づいて、表示装置23にX線画像を表示する制御を行う。
まず、ステップS101の処理において、被測定物Sをステージ16上に載置して測定を開始する。
次に、ステップS102の処理において、画像データ決定部35は、ビニング画像データをビニング処理制御部32に作成させるように決定する(ビニング機能有効モードとなる)。なお、初期設定として、画像データ決定部35は、ビニング画像データをビニング画像データ作成部32に作成させるように決定させるものとする。
次に、ステップS104の処理において、ビニング処理制御部32は、X線検出器12から送られてきた透視X線像の映像信号に基づいて、2行2列の画素を1個のブロック画素とみなすことにより、500行500列のブロック画素からなる画像を示すビニング画像データを作成する(図3(b)参照)。
次に、ステップS105の処理において、コンボリューションフィルタリング処理制御部36は、ビニング画像データに対して、ビニング画像データ用コンボリューションフィルタを用いてエッジ強調の画像処理を実行することにより、加工画像データを作成する。
次に、ステップS107の処理において、画像データ決定部35は、操作者が入力装置22によりビニング処理を実行しない操作信号を入力したか否かを判定する。
操作者が入力装置22によりビニング処理を実行しない操作信号を入力していないと判定したときには、ステップS104の処理に戻る。
一方、操作者が入力装置22によりビニング処理を実行しない操作信号を入力したと判定したときには、ステップS108の処理において、画像データ決定部35は、標準画像データを標準画像データ作成部31に作成させるように決定する(ビニング機能無効モードとなる)。
次に、ステップS110の処理において、標準画像データ作成部31は、X線検出器12から送られてきた透視X線像の映像信号に基づいて、1000行1000列の画素からなる画像を示す標準画像データを作成する(図3(a)参照)。
次に、ステップS111の処理において、コンボリューションフィルタリング処理制御部36は、標準画像データに対して、標準画像データ用コンボリューションフィルタを用いてエッジ強調の画像処理を実行することにより、加工画像データを作成する。
次に、ステップS113の処理において、画像データ決定部35は、操作者が入力装置22によりビニング処理を実行する操作信号を入力したか否かを判定する。
操作者が入力装置22によりビニング処理を実行する操作信号を入力していないと判定したときには、ステップS110の処理に戻る。
一方、操作者が入力装置22によりビニング処理を実行する操作信号を入力したと判定したときには、ステップS102の処理に戻る。
なお、図8(a)は、X線検査装置1において、ビニング機能有効モードでビニング画像データにビニング画像データ用コンボリューションを用いて画像処理を行ったときのX線画像であり、図8(b)は、X線検査装置1において、ビニング機能無効モードで画像データに標準画像データ用コンボリューションを用いて画像処理を行ったときのX線画像である。
上述した従来のX線検査装置で画像処理を行ったときの図9に示すようなX線画像と比較すると、ビニング機能無効モードのX線画像とビニング機能有効モードのX線画像とで同じような印象を受けることがわかる。
上述したX線検査装置1では、操作者が、入力装置22を用いてビニング処理を実行するか否かを決めたが、これに代えて、装置自体によって、測定視野の変動の有無を判定して、測定視野が変動していないと判定したときにはビニング機能無効モードとし、一方、測定視野が変動していると判定したときにはビニング機能有効モードとするようにしてもよい。
図5は、本発明の他の一実施形態であるX線検査装置の構成を示すブロック図である。なお、図5において、図1と同じものは同符号を付すことにより、説明を省略する。
視野変動判定部41は、視野調整制御部33から三次元駆動機構17に送信された駆動信号に基づいて、測定視野の変動の有無を判定する制御を行う。
すなわち、駆動信号が送信されているときには、ステージ16が移動することになるので、測定視野の変動中と判定し、一方、駆動信号が送信されていないときには、測定視野の固定中と判定する。
画像データ決定部42は、視野変動判定部41が測定視野の固定中と判定したときには、標準画像データを標準画像データ作成部31に作成させるように決定し(「ビニング機能無効モード」となる)、一方、視野変動判定部41が測定視野の変動中と判定したときには、ビニング画像データをビニング処理制御部32に作成させるように決定する(「ビニング機能有効モード」となる)制御を行う。
次に、ステップS202の処理において、画像データ決定部42は、標準画像データを標準画像データ作成部31に作成させるように決定する(ビニング機能無効モードとなる)。
次に、ステップS203の処理において、コンボリューションフィルタリング処理制御部36は、標準画像データを作成させると決定されたので、標準画像データ用コンボリューションフィルタに設定する(図2(b)参照)。
次に、ステップS204の処理において、標準画像データ作成部31は、X線検出器12から送られてきた透視X線像の映像信号に基づいて、1000行1000列の画素からなる画像を示す標準画像データを作成する(図3(a)参照)。
次に、ステップS205の処理において、コンボリューションフィルタリング処理制御部36は、標準画像データに対して、標準画像データ用コンボリューションフィルタを用いてエッジ強調の画像処理を実行することにより、加工画像データを作成する。
次に、ステップS207の処理において、視野変動判定部41は、視野調整制御部33から三次元駆動機構17に送信される駆動信号に基づいて、測定視野の変動の有無を判定する。
測定視野の固定中であると判定したときには、ステップS204の処理に戻る。
一方、測定視野の変動中であると判定したときには、ステップS208の処理において、画像データ決定部41は、ビニング画像データをビニング処理制御部32に作成させるように決定する(ビニング機能有効モードとなる)。
次に、ステップS210の処理において、ビニング処理制御部32は、X線検出器12から送られてきた透視X線像の映像信号に基づいて、2行2列の画素を1個のブロック画素とみなすことにより、500行500列のブロック画素からなる画像を示すビニング画像データを作成する(図3(b)参照)。
次に、ステップS211の処理において、コンボリューションフィルタリング処理制御部36は、ビニング画像データに対して、ビニング画像データ用コンボリューションフィルタを用いてエッジ強調の画像処理を実行することにより、加工画像データを作成する。
次に、ステップS213の処理において、視野変動判定部41は、視野調整制御部33から三次元駆動機構17に送信される駆動信号に基づいて、測定視野の変動の有無を判定する。
測定視野の変動中であると判定したときには、ステップS210の処理に戻る。
一方、測定視野の固定中であると判定したときには、ステップS202の処理に戻る。
(1)上述したX線検査装置1において、メモリ24には、1個の標準画像データ用コンボリューションフィルタと1個のビニング画像データ用コンボリューションフィルタとの合計2個のコンボリューションフィルタが1組となるように記憶させる構成としたが、メモリ24には、1個の標準画像データ用コンボリューションフィルタと1個のビニング画像データ用コンボリューションフィルタと1個の第二ビニング画像データ用コンボリューションフィルタとの合計3個のコンボリューションフィルタが1組となるように記憶させるとともに、さらに第二ビニング処理制御部が、250行250列のブロック画素からなる画像を示す第二ビニング画像データを作成する構成としてもよい。これにより、第二ビニング画像データが作成されるように決定されるに伴い、第二ビニング画像データに第二ビニング画像データ用コンボリューションフィルタを用いるように自動的に設定することになる。
(2)なお、上述したX線検査装置1において、フラットパネルX線検出器を用いたが、IIとCCDカメラとを組み合わせたX線検出器等を用いた場合にも適用できる。また、X線透視装置を説明したが、この発明はX線CT装置にも適用することができる。
11: X線発生装置
12: X線検出器
13: X線測定光学系
14: 視野調整機構
16: ステージ
17: 三次元駆動機構
22: 入力装置
23: 表示装置
24: メモリ(コンボリューションフィルタ記憶部)
31: 標準画像データ作成部
32: ビニング処理制御部
33: 視野調整制御部
35、41: 画像データ決定部
36: コンボリューションフィルタリング処理制御部
37: 表示制御部
Claims (4)
- 被測定物に透視用X線を照射するX線発生装置と、当該被測定物の透視X線像を撮影するX線検出器とからなるX線測定光学系と、
前記X線検出器により撮影された映像信号に基づいて、行方向と列方向とに配列された複数個の画素からなる画像を示す標準画像データを作成する標準画像データ作成部と、
前記X線検出器により撮影された映像信号に基づいて、行方向及び/又は列方向で隣接する数個の画素を1個のブロック画素とみなすことにより、行方向と列方向とに配列された複数個のブロック画素からなる画像を示すビニング画像データを作成するビニング処理制御部と、
前記標準画像データかビニング画像データのいずれを作成させるかを決定する画像データ決定部と、
前記画像データ決定部で決定された画像データに対して、コンボリューションフィルタを用いて所望の画像処理を実行することにより、加工画像データを作成するコンボリューションフィルタリング処理制御部と、
前記加工画像データに基づいてX線画像を表示する表示制御部とを備えるX線検査装置であって、
前記コンボリューションフィルタは、所望の画像処理を行うために、前記標準画像データに用いられる標準画像データ用コンボリューションフィルタと、前記ビニング画像データに用いられるビニング画像データ用コンボリューションフィルタとを1組としてコンボリューションフィルタ記憶部に記憶され、
前記標準画像データ用コンボリューションフィルタは、m行n列のフィルタサイズのデータであり、かつ、前記ビニング画像データ用コンボリューションフィルタは、s行t列のフィルタサイズのデータであり、m>s、n>tの条件を満たし、
前記コンボリューションフィルタリング処理制御部は、前記画像データ決定部で標準画像データを作成させると決定されるに伴い、前記標準画像データ用コンボリューションフィルタに切り替えて用い、一方、前記ビニング画像データを作成させると決定されるに伴い、前記ビニング画像データ用コンボリューションフィルタに切り替えて用いることを特徴とするX線検査装置。 - さらに、入力装置を備え、
前記画像データ決定部は、前記入力装置で入力された操作信号に基づいて、前記標準画像データか前記ビニング画像データのいずれを作成させるかを決定することを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。 - さらに、前記被測定物と前記X線測定光学系との位置関係を調整して、前記被測定物に対して測定視野を変動させる視野調整部と、
前記測定視野が変動しているか否かを判定して、前記測定視野が変動していないと判定したときにはビニング機能無効モードとし、一方、前記測定視野が変動していると判定したときにはビニング機能有効モードとする視野変動判定部とを備え、
前記画像データ決定部は、前記ビニング機能無効モードとなるに伴い、前記標準画像データを作成させると決定し、一方、前記ビニング機能有効モードとなるに伴い、前記ビニング画像データを作成させると決定することを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。 - 前記所望の画像処理は、エッジ強調かぼかしのいずれかの処理であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のX線検査装置。
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