JP2007070411A - 高接着性紫外線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

高接着性紫外線硬化型樹脂組成物 Download PDF

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治由 桑原
Muneo Kudo
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Abstract

【解決手段】 (a)(a−1)ナフタレン型液状エポキシ樹脂30〜70質量部と、(a−2)非ナフタレン型液状エポキシ樹脂60〜25質量部とからなる液状エポキシ樹脂100質量部、(b)平均粒子径で10μmを超えて35μm以下である鱗片状無機質充填剤42〜82質量部、(c)1次粒子の平均粒径が50〜200nmであり、球形度が0.6から1の疎水性球状シリカ系微粒子0.3〜3質量部、(d)光カチオン重合開始剤0.5〜5質量部を含む耐熱性紫外線硬化型樹脂組成物。
【効果】 本発明の紫外線硬化型樹脂組成物は、非常に耐熱性が良好であり、これを用いたシール材は、熱履歴に曝されても気密シール性に優れているため、CCDを外部環境から保護するために用いられる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、デジタルカメラ等に用いられる電荷結合検出器(以下CCDと記す)を外部環境から保護するために用いられ、その周辺に設置された半導体素子の鉛フリーハンダ結合を行う温度である260℃においても、優れたシール性を発現する耐熱性紫外線硬化型樹脂組成物に関するものである。
昨今、デジタルカメラの普及及びこの鮮明度である画素数の増加に伴い、上記CCDの小型化及び高性能化が求められている。
このCCDは、ビジュアルに関する素子であるため、その視覚部であるガラスの曇り等は、厳禁であり、ガラス、セラミック、プラスチックで構成された中空パッケージ内は、水分及び酸素等は厳禁である。
かかるCCDを外部環境から保護するために好適に用いられる、優れたシール性を発現する紫外線硬化型低弾性樹脂組成物としては、(a)液状エポキシ樹脂、(b)フェノール性水酸基含有芳香族ポリアミド−ポリブタジエン/アクリロニトリルブロック共重合体を有機成分合計量の0.5重量%以上5重量%以下、(c)無機質充填剤、(d)光カチオン重合開始剤を含有することを特徴とする紫外線硬化型低弾性樹脂組成物が挙げられ、(a)成分として液状エポキシ樹脂を有機成分合計量の90重量%以上99.5重量%以下とするもの(特許文献1)、またナフタレン型液状エポキシ樹脂を有機成分合計量の50重量%以上80重量%以下とするもの(特許文献2)が開示されている。
また、25℃における粘度が100Pa・s以下、0.1rpm/1rpmの粘度比(25℃)であるチキソトロピー指数が4以上7以下、かつ接触角の30分放置前後の比(放置後/放置前)が0.7以上であることを特徴とする高チキソ性紫外線硬化型樹脂組成物が開示されている。(特許文献3)
一方、従来のCCDの周辺に設置されたハンダは、鉛含有ハンダであり、ハンダ結合を行う温度が220℃と低く、有機基材へのダメージはほとんどなかった。ところが、昨今の環境問題で鉛フリーになると、金−錫等を用いるために高融点化が避けられず、ハンダ結合を行う温度が220℃から245℃へとシフトを余儀なくされる。よって、上記CCDを外部環境から保護するために使用されるシール材も鉛フリーハンダ結合を行う温度である245℃に耐え得ることが要求されることになる。しかし、かかる特性を有する紫外線硬化型樹脂組成物は未だ得られていない。
特開2004−083642号公報 特開2004−124006号公報 特開2004−307701号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、耐熱性及びシール性に優れた紫外線硬化型樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(a−1)ナフタレン型液状エポキシ樹脂 30〜70質量部と、(a−2)非ナフタレン型液状エポキシ樹脂 60〜25質量部とからなる液状エポキシ樹脂 100質量部と、(b)平均粒子径で10μmを超えて35μm以下である鱗片状無機質充填剤 42〜82質量部、(c)1次粒子の平均粒径が50〜200nmの疎水性球状シリカ系微粒子を0.3〜3質量部、(d)光カチオン重合開始剤を配合した紫外線硬化型樹脂組成物が、非常に耐熱性が良好であり、これを用いたシール材は、熱履歴に曝されても気密シール性に優れていることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記に示す耐熱性紫外線硬化型樹脂組成物を提供する。
(a)(a−1)ナフタレン型液状エポキシ樹脂 30〜70質量部と、(a−2)非ナフタレン型液状エポキシ樹脂60〜25質量部とからなる液状エポキシ樹脂100質量部、(b)平均粒子径で10μmを超えて35μm以下である鱗片状無機質充填剤 42〜82質量部、(c)(A)4官能性シラン化合物から得られるSiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子の表面にR3SiO3/2単位[式中、R3は置換または非置換の、炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である]を導入し、疎水性球状シリカ微粒子を得る工程と、(B)得られた疎水性球状シリカ微粒子の表面にR5 3SiO1/2単位[式中、R5は同一または異なり、置換または非置換の、炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である]を導入する工程と、を含む疎水化処理によって得られる、1次粒子の平均粒径が50〜200nmの疎水性球状シリカ系微粒子を0.3〜3質量部、(d)光カチオン重合開始剤を必須成分とする耐熱性紫外線硬化型樹脂組成物。
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物は、非常に耐熱性が良好であり、これを用いたシール材は、熱履歴に曝されても気密シール性に優れているため、特にCCDを外部環境から保護するために用いられ、その周辺に設置された半導体素子の鉛フリーハンダ結合を行う温度である260℃においても、優れたシール性を発現する。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
〔(a)液状エポキシ樹脂〕
本発明に用いる(a)成分の液状エポキシ樹脂は、上記したとおり(a−1)成分のナフタレン型液状エポキシ樹脂と、(a−2)成分の非ナフタレン型液状エポキシ樹脂との混合物である。(a−1)成分のナフタレン型液状エポキシ樹脂は、ナフタレン環を有していることから、組成物の硬化物の透湿性を小さくすることができる。
本発明に用いる(a−1)成分のナフタレン型液状エポキシ樹脂は、ナフタレン環を有していることから、組成物の硬化物の透湿性を小さくすることができる。ナフタレン型液状エポキシ樹脂として、具体的には、1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレンが例示される。
(a−1)成分のナフタレン型エポキシ樹脂の配合量は、(a)液状エポキシ樹脂100質量部中、50〜80質量部であり、好ましくは30〜70質量部、好ましくは40〜55質量部である。30質量部以下では、透湿度を尺度とする信頼性の点で好ましくなく、70質量部以上では、作業性の点で好ましくない。
(a−2)成分の非ナフタレン型液状エポキシ樹脂は、前記ナフタレン型液状エポキシ樹脂以外の、室温で液状のエポキシ樹脂であれば特に限定されないが、通常、エポキシ基を1分子中に1〜3個有するものであり、好ましくは1〜2個有するものである。具体的には、前記ナフタレン型エポキシ樹脂を希釈する機能を付与できる点から、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂が好ましい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やフェニルグリシジルエーテル等が例示されるが、中でも ビスフェノールA型エポキシ樹脂が信頼性の点で好ましい。
(a−2)成分の非ナフタレン型液状エポキシ樹脂は、前記ナフタレン型液状エポキシ樹脂以外の、室温で液状のエポキシ樹脂であれば特に限定されないが、通常、エポキシ基を1分子中に1〜3個有するものであり、好ましくは1〜2個有するものである。具体的には、前記ナフタレン型エポキシ樹脂を希釈する機能を付与できる点から、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂が好ましい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やフェニルグリシジルエーテル等が例示されるが、中でも ビスフェノールA型エポキシ樹脂が信頼性の点で好ましい。
この非ナフタレン型エポキシ樹脂の配合量は、(a)液状エポキシ樹脂中、25〜60質量部であり、好ましくは30〜45質量部である。20質量部以下では、作業性の点で好ましくなく、50質量部以上では、信頼性の点で好ましくない。
本成分のエポキシ樹脂中における不純物である塩素含有量は、質量基準で、1,500ppm以下であることが好ましく、1,000ppm以下であることがより好ましい。さらに、水に50質量%の含有量となるようにエポキシ樹脂を混合したもの(即ち、質量比で水:エポキシ樹脂が1:1のもの)を100℃で20時間抽出した際の抽出水塩素イオンの量が、質量基準で10ppm以下であることが好ましい。塩素含有量が1,500ppmを超える場合、あるいは抽出水塩素イオンの量が10ppmを超える場合には、シール材の信頼性、特に耐湿性に悪影響を及ぼすおそれがある。(a)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
〔(b)無機質充填剤〕
(b)成分の無機質充填剤は、膨張係数を小さくする機能を有するとともに、
本発明の主目的である“低透湿度化”を計ることができる。このことは、環境問題からくる鉛フリー化でのハンダ高融点化に伴うIRリフロー時温度の高温化で、被着体との接着劣化をも防止可能である。その目的達成のためには、平均粒子径で10μmを超えて35μm以下である鱗片状無機質充填剤を42〜82質量部、好ましくは55〜75質量部含有することが必要である。
ここで、平均粒子径が10μm以下であると、高粘度化してしまい作業性が悪くなる。また、35μmを超えると含有量を増量しても、“低透湿度化”が計れない。更に、42質量部未満であると“低透湿度化”が計れず、82質量部を越えると、高粘度化してしまい作業性が悪くなる。
また、上記無機充填剤としては、タルクや雲母が代表的であるが、その他鱗片状粒子であれば使用可能である。更にシリカ、アルミナ、炭酸カルシウムなどを併用しても構わない。かかる鱗片状無機充填剤としては、一般に市販されているものを使用することができる。具体的には、富士タルク(株)社製商品名LMP−100やNK−48等が使用可能である。このなかで、NK−48が好ましい。
一方、シール厚みとしては、薄ければ薄いほど気密シール性は向上するが、10mm角程度のセラミックスパッケージを用いた場合、カバーガラスとのギャップが25μm以上であると、気密シール性に悪影響を及ぼすことが判っている。しかしながら、本発明では前述のように粒子径が最大75μmとしている。このギャップと粒子径の矛盾についてであるが、粒子径の測定方法に由来し、本発明では一般的に用いられているレーザー回折法の機器を用いているために生じている。この原理は、粒子を多面的にレーザーで捉え、その平均値として(全て球状粒子として)扱うものである。よって、鱗片状のように球状でない粒子は、客観的に捉える上で、上記のような測定方法に依存せざるを得ないため、実際との矛盾を生じることとなる。
〔(c)疎水性球状シリカ系微粒子〕
一方、用いられるパッケージは、セラッミクであり、その上からカバーガラスを設置するのが一般的であるが、その間の封止能力は、接着剤そのものの透湿度のみならず、各々の基材との接着能力が問われる。その能力を発現させる意味で、特定の疎水化処理を行なった1次粒子の平均粒径が50〜200nm、好ましくは80nm〜150nmの疎水性球状シリカ系微粒子が適用される。ここで、「平均粒径」とは、体積平均粒径である。また、「球状」とは、真球だけでなく、通常、球形度が0.6〜1、好ましくは0.8〜1の範囲にある若干歪んだ球も含む。なお、ここで球形度とは、(実際の粒子と同じ体積を有する球の表面積)/(実際の粒子の表面積)を意味する。
上記微粒子の添加量は、液状エポキシ樹脂100質量部に対し、0.3〜3質量部が望ましい。0.3質量部未満であると、接着強度が湿熱環境下で劣化し、3質量部を超えると組成物の粘度が上がり過ぎ、作業性に支障をきたす。
上記微粒子の1次粒子の平均粒径は、50〜200nmであり、好ましくは80〜150nmである。この粒子径が50nmより小さい場合には、組成物の粘度が上がり過ぎ、作業性に支障をきたし、200nmより大きい場合には、接着強度が湿熱環境下で劣化する。
次に、本発明の疎水性球状シリカ系微粒子の製造方法について詳細に説明する。該疎水性球状シリカ系微粒子は、例えば、親水性球状シリカ微粒子を出発材料として、該親水性球状シリカ微粒子の表面を第1段階の疎水化処理をする工程((A)工程)と、得られる疎水性球状シリカ微粒子の表面をトリオルガノシリル化、即ち、第2段階の疎水化処理をする工程((B)工程)とを有する方法により得られる。
−原料の親水性球状シリカ微粒子(I)の合成方法−
本発明に用いる(c)成分の疎水性球状シリカ微粒子(III)の製造方法において、その出発材料として使用される親水性球状シリカ微粒子(I)は、通常、4官能性シラン化合物で、好ましくは加水分解性基を4個有するシラン化合物から得られるものである。すなわち、加水分解性基を4個有するシラン化合物および/またはその部分加水分解縮合生成物を、塩基性物質を含む親水性有機溶媒と水との混合液中で加水分解、縮合することにより得られる。
上記の方法の場合には、親水性球状シリカ微粒子(I)は水−親水性有機溶媒の混合溶媒分散液として得られる。なお、後述するように、必要に応じて、該親水性球状シリカ微粒子混合溶媒分散液の分散媒を水に変換することによって、親水性球状シリカ微粒子水性分散液を調製することができる。
前記加水分解性基としては、例えば、ヒドロカルビルオキシ基、アミノ基、アシルオキシ基、好ましくは、ヒドロカルビルオキシ基、アミノ基、特に好ましくは、ヒドロカルビルオキシ基が挙げられる。
ヒドロカルビルオキシ基を加水分解性基として有するシラン化合物としては、例えば、下記一般式(1)で示される4官能性シラン化合物があげられる。
Si(OR14 (1)
式中、R1は同一または異なる炭素原子数1〜6、好ましくは炭素原子数1〜4、特に好ましくは1〜2の1価炭化水素基である。R1で表される1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基等、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、特に好ましくは、メチル基、エチル基が挙げられる。
上記一般式(1)で示される4官能性シラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、テトラフェノキシシラン等、好ましくは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、特に好ましくは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが挙げられる。また、一般式(1)で示される4官能性シラン化合物の部分加水分解縮合生成物としては、例えば、メチルシリケート、エチルシリケート等が挙げられる。
前記親水性有機溶媒としては、一般式(1)で示される4官能性シラン化合物と、それらの部分加水分解縮合生成物と、水とを溶解するものであれば特に制限されず、例えば、アルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類等、好ましくは、アルコール類、セロソルブ類、特に好ましくはアルコール類が挙げられる。アルコール類としては、一般式(2):
2OH (2)
で示されるアルコールが挙げられる。
式中、R2は炭素原子数1〜6、好ましくは炭素原子数1〜4、特に好ましくは1〜2の1価炭化水素基である。R2で表される1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基等、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、より好ましくはメチル基、エチル基が挙げられる。一般式(2)で示されるアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等、好ましくは、メタノール、エタノールが挙げられる。アルコールの炭素原子数が増えると、生成する球状シリカ微粒子の粒子径が大きくなる。従って、目的とする球状シリカ微粒子の粒子径によりアルコールの種類を選択することが望ましい。
また、上記塩基性物質としてはアンモニア、ジメチルアミン、ジエチルアミン等、好ましくは、アンモニア、ジエチルアミン、特に好ましくはアンモニアが挙げられる。これらの塩基性物質は、所要量を水に溶解した後、得られた水溶液(塩基性)を前記親水性有機溶媒と混合すればよい。
このとき使用される水の量は、一般式(1)で示される4官能性シラン化合物および/またはその部分加水分解縮合生成物のヒドロカルビルオキシ基の合計1モルに対して0.5〜5モルであることが好ましく、0.6〜2モルであることがより好ましく、0.7〜1モルであることが特に好ましい。水に対する親水性有機溶媒の比率は、重量比で0.5〜10であることが好ましく、1〜5であることがより好ましく、1.5〜2であることが特に好ましい。塩基性物質の量は、一般式(1)で示される4官能性シラン化合物および/またはその部分加水分解縮合生成物のヒドロカルビルオキシ基の合計1モルに対して0.01〜2モルであることが好ましく、0.5〜1.5モルであることがより好ましく、1.0〜1.2モルであることが特に好ましい。
一般式(1)で示される4官能性シラン化合物等の加水分解および縮合は、周知の方法、即ち、塩基性物質を含む親水性有機溶媒と水との混合物中に、一般式(1)で示される4官能性シラン化合物等を添加することにより行われる。
必要に応じて行われる球状シリカ微粒子混合溶液分散液の分散媒を水に変換する工程は、例えば、該分散液に水を添加し親水性有機溶媒を留去する操作(必要に応じてこの操作を繰り返す)により行うことができる。このときに添加される水の量は、使用した親水性有機溶媒および生成したアルコールの量の合計に対して、重量基準で、好ましくは0.5〜2倍量、より好ましくは0.7〜1.2倍量、特に好ましくはほぼ1倍量である。
この微粒子は、上記で得られた親水性球状シリカ微粒子(I)を含む混合溶媒分散液の状態でもよいが、この親水性球状シリカ微粒子混合溶媒分散液に水を添加し、親水性有機溶媒を留去し、水性分散液に変換した状態でもよい。こうして水性分散液に変換すると、残存しているヒドロカルビルオキシ基が加水分解され、その量が減少する。従って、親水性球状シリカ微粒子を含む水性分散液であることが好ましい。
このようにして得られる親水性球状シリカ微粒子(I)は、(A)工程で出発原料として使用される。
(A)工程−親水性球状シリカ微粒子(I)の表面疎水化処理−
(A)工程は、上記親水性球状シリカ微粒子(I)の表面にR3SiO3/2単位を導入して疎水性球状シリカ微粒子(II)を得る工程、即ち、第1段階の疎水化処理を行う工程である。ここで、Rは置換または非置換の、炭素原子数1〜20、好ましくは炭素原子数1〜3、特に好ましくは1〜2の1価炭化水素基である。Rで表される1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基等、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、特に好ましくは、メチル基、エチル基が挙げられる。また、これらの1価炭化水素基の水素原子の一部または全部が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、好ましくはフッ素原子で置換されていてもよい。
かかる親水性球状シリカ微粒子の表面疎水化処理方法としては、例えば、上記親水性球状シリカ微粒子を含む混合溶媒分散液または水性分散液に、下記一般式(3):
3Si(OR43 (3)
で示される3官能性シラン化合物もしくはその部分加水分解縮合生成物またはこれらの混合物を添加し、親水性球状シリカ微粒子表面を処理して疎水性球状シリカ微粒子(II)の水性分散液を得ることを有する工程が好ましい。
式中、R3は前記と同じであり、R4は同一または異なる炭素原子数1〜6、好ましくは炭素原子数1〜3、特に好ましくは1〜2の1価炭化水素基である。R4で表される1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基等、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、特に好ましくは、メチル基、エチル基が挙げられる。
一般式(3)で示される3官能性シラン化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン等のトリアルコキシシラン等、好ましくは、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、より好ましくは、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、または、これらの部分加水分解縮合生成物が挙げられる。
(A)工程で表面疎水化処理に使用される3官能性シラン化合物の添加量は、使用された親水性球状シリカ微粒子(I)のSiO単位1モル当り0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.1モル、特に好ましくは0.01〜0.05モルである。
(B)工程−疎水性球状シリカ微粒子(II)の表面トリオルガノシリル化処理−
(B)工程は、上記(A)工程で得られた疎水性球状シリカ微粒子(II)の表面にR5 3SiO1/2単位を導入する工程、即ち、第2段階の疎水化処理を行い、1次粒子の平均粒径が50〜200nmの疎水性球状シリカ微粒子(III)を得る工程である。
ここで、R5は同一または異なり、置換または非置換の、炭素原子数1〜6、好ましくは炭素原子数1〜4、特に好ましくは1〜2の1価炭化水素基である。R5で表される1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基等、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、特に好ましくは、メチル基、エチル基が挙げられる。また、これらの1価炭化水素基の水素原子の一部または全部が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、好ましくは、フッ素原子で置換されていてもよい1価炭化水素基である。
かかる疎水性球状シリカ微粒子(II)の表面疎水化処理方法としては、例えば、前記疎水性球状シリカ微粒子水性分散液の分散媒をアルコール混合物等の水と親水性有機溶媒との混合物からケトン系溶媒に変換し、疎水性球状シリカ微粒子ケトン系溶媒分散液を得ることと、該疎水性球状シリカ微粒子ケトン系溶媒分散液に下記一般式(4)もしくは、一般式(5)で示される1官能性シラン化合物、または、これらの混合物を添加し、前記疎水性球状シリカ微粒子(II)表面に残存する反応性基をトリオルガノシリル化することを有してなる工程が好ましい。
5 3SiNHSiR5 3 (4)
5 3SiX (5)
式中、R5は同一または異なり、上記と同じであり、XはOH基または加水分解性基である。Xで表される加水分解性基としては、例えば、塩素原子、アルコキシ基、アミノ基、アシルオキシ基等、好ましくは、アルコキシ基、アミノ基、特に好ましくは、アルコキシ基が挙げられる。
一般式(4)で示されるシラザン化合物としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン等、好ましくはヘキサメチルジシラザンが挙げられる。一般式(5)で示される1官能性シラン化合物としては、例えば、トリメチルシラノール、トリエチルシラノール等のモノシラノール化合物、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン等のモノクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等のモノアルコキシシラン、トリメチルシリルジメチルアミン、トリメチルシリルジエチルアミン等のモノアミノシラン、トリメチルアセトキシシラン等のモノアシルオキシシラン、好ましくは、トリメチルシラノール、トリメチルメトキシシラン、トリメチルシリルジエチルアミン、特に好ましくは、トリメチルシラノール、トリメチルメトキシシランが挙げられる。
一般式(5)で示される3官能性シラン化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン等のトリアルコキシシラン等、好ましくは、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、より好ましくは、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシランが挙げられる。
また、疎水性球状シリカ微粒子(III)の水性分散液または混合溶媒分散液の分散媒を、アルコール混合物等の水および親水性有機溶媒の混合物からケトン系溶媒に変換するには、該分散液にケトン系溶媒を添加し、前記混合物を留去する操作(必要に応じてこの操作を繰り返す)により行うことができる。
このとき添加されるケトン系溶媒の量は、使用した親水性球状シリカ微粒子(I)に対して重量比で0.5〜5倍量、好ましくは2〜5倍量、特に好ましくは3〜4倍量である。このケトン系溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン等、好ましくはメチルイソブチルケトンが挙げられる。
これらの使用量は、使用した親水性球状シリカ微粒子のSiO単位1モルに対して0.05〜0.5モル、好ましくは0.1〜0.3モル、特に好ましくは0.15〜0.25モルである。上記疎水性球状シリカ系微粒子(III)は、常法によって粉体として得てもよいし、シラザンとの反応後に有機溶媒を添加して分散体として得てもよい。
〔(d)光カチオン重合開始剤〕
本発明においては、(d)成分として光カチオン重合開始剤を必要とするが、これは光により樹脂の重合を開始する化合物であり、このような機能を有する化合物であれば特に限定はなく、いずれでも使用することができる。光カチオン重合開始剤の好ましい例としては、下記式(6)で表される構造を有するオニウム塩を挙げることができる。このオニウム塩は、光反応し、ルイス酸を放出する化合物である。
{R6 a7 b8 c9 dY}m+{MXn+mm- (6)
式(6)において、カチオンはオニウムイオンであり、Yは、S、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Cl又はN2であり、R6、R7、R8及びR9は同一又は異なる有機基であり、a,b,c及びdはそれぞれ0〜3の整数であって、(a+b+c+d)はYの価数に等しい。
ここで、R6〜R9の有機基としては、例えばフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等のアリール基、C1〜C18のアルキル基によりモノ及びポリ置換されたアリール基、フェノキシフェニル基、チオフェニルフェニル基等が例示される。
Mは、ハロゲン化錯体{MXn+m}の中心原子を構成する金属又はメタロイドであり、例えば、B、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Co等である。Xは、例えばF、Cl、Br等のハロゲン原子であり、mはハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷であり、nはMの原子価である。
式(6)において、オニウムイオンの具体例としては、ジフェニルヨードニウム、4−メトキシジフェニルヨードニウム、ビス(4−メチルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム、トリフェニルスルフォニウム、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウム、ビス{4−(ジフェニルスルフォニオ)−フェニル}スルフィド、ビス{4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルフォニオ)−フェニル}スルフィド、η5−2,4−(シクロペンタジフェニル){1,2,3,4,5,6−η−(メチルエチル)ベンゼン}−鉄(1+)等が挙げられる。
式(6)において、陰イオンの具体例としては、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサクロロアンチモネート等が挙げられる。これらの光カチオン重合開始剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、これら光カチオン重合開始剤は、液状エポキシ樹脂100質量部に対し、0.5〜5質量部、特に1〜3質量の範囲で添加することが好適である。添加量が0.5質量部に満たないと硬化性が低下する場合があり、5質量部を超えると硬化性に優れるが、保存性が低下する傾向となる場合がある。
〔(e)その他の配合成分〕
本発明の液状エポキシ樹脂組成物には、上記各成分に加えて、必要に応じて他の成分(e)を配合することができる。但し、得られるエポキシ樹脂組成物が液状であることが必要であり、かつ本発明の効果を損なうものであってはならない。
また、表面処理剤、接着性向上用のシランカップリング剤、カーボンブラック等の顔料、染料、酸化防止剤、その他の添加剤を配合することができる。前記表面処理剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、テトラエトキシシラン等が挙げられ、無機充填剤成分の表面を疎水化処理し、樹脂成分との濡れ性向上に効果を発揮する。また、前記シランカップリング剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、KBM403(商品名、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
[液状エポキシ樹脂組成物の調製]
本発明の樹脂組成物は、例えば、エポキシ樹脂、無機質充填剤、光カチオン重合開始剤及びその他の添加剤を、同時に又は別々に必要により加熱処理を加えながら攪拌、溶解、混合、分散させることにより得ることができる。これらの混合、攪拌、分散等の装置は特に限定されないが、攪拌、加熱装置を備えたライカイ機、3本ロール、ボールミル、プラネタリーミキサー等を用いることができる。これら装置を適宜組み合わせてもよい。
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物は、紫外線を照射することにより硬化し、シール材等として好適に使用されるものであり、上記樹脂組成物の成形硬化方法、硬化条件などは、公知の方法、条件を採用することができるが、硬化条件としてより具体的には、高圧水銀ランプによるUV照射(5000〜15000mJ/cm2)とすることが好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例を示して具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[疎水性球状シリカ系微粒子(III)の合成]
−親水性球状シリカ微粒子(I)の合成−
攪拌機と、滴下ロートと、温度計とを備えた3リットルのガラス製反応器にメタノール623.7gと、水41.4gと、28%アンモニア水49.8gとを入れて混合した。この溶液を35℃となるように調整し、攪拌しながらテトラメトキシシラン1163.7g(7.65モル)および5.4%アンモニア水418.1gを同時に添加し始め、テトラメトキシシランは6時間かけて、アンモニア水は5時間かけて、それぞれを滴下した。それらの滴下が終了した後も、さらに0.5時間攪拌を継続して加水分解を行うことにより、親水性球状シリカ微粒子の懸濁液を得た。次いで、ガラス製反応器にエステルアダプターと冷却管とを取り付け、前記懸濁液を60〜70℃に加熱してメタノール1200gを留去し、その後、水1200gを添加した。次いで、前記懸濁液を70〜90℃まで加熱してメタノール484gを留去することにより、親水性球状シリカ微粒子の水性懸濁液を得た。
−親水性球状シリカ微粒子(I)の表面疎水化処理((A)工程)−
この水性懸濁液に室温でメチルトリメトキシシラン11.6g(0.085モル)を0.5時間かけて滴下し、滴下後も12時間攪拌を継続し、シリカ微粒子表面を疎水化処理することにより、疎水性球状シリカ微粒子(II)の水性分散液を得た。
−疎水性球状シリカ微粒子(II)の表面トリオルガノシリル化処理((B)工程)−
前記(A)工程により得られた分散液にメチルイソブチルケトン1440gを添加した後、この分散液を80〜110℃に加熱することにより、メタノールと水との混合物1340gを10時間かけて留去した。得られた分散液に、室温において、ヘキサメチルジシラザン150g(0.93モル)を添加した後、この分散液を110℃に加熱し、3時間反応させることにより、分散液中のシリカ微粒子をトリメチルシリル化した。次いで、この分散液中の溶媒を80℃、減圧下(6650Pa)で留去することにより、1次粒子の平均粒子径が110nmの疎水性球状シリカ系微粒子(III)463gを得た。
[疎水性球状シリカ系微粒子(III)の1次粒子の平均粒子径の測定]
メタノールにシリカ微粒子(III)を質量比で1:0.005となるよう添加した後、超音波照射器により該シリカ微粒子(III)をメタノール中に分散させた。このように処理したシリカ微粒子(III)の粒度分布をレーザー回折散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製、商品名:LA910)で測定し、その平均粒子径を求めた(こうして求められた平均粒子径は、所謂、体積平均粒子径である)。なお、電子顕微鏡を用いて前記シリカ微粒子(III)の平均粒子径を測定し、前記装置による測定結果から求めた平均粒子径と比較して、それらの値が一致していることを確認し、さらに該シリカ微粒子(III)の凝集が生じていないことを確認することにより、該平均粒子径が1次粒子のものであると判断した。
[実施例1〜7、比較例1〜12]
〔構成成分〕
(a)液状エポキシ樹脂
(a−1)ナフタレン型エポキシ樹脂(商品名:HP4032D、大日本インキ化学工業(株)製、1分子中のエポキシ基が2個)
(a−2)非ナフタレン型エポキシ樹脂(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、商品名:YDF−8170、東都化成(株)製、1分子中のエポキシ基が2個)
(b)鱗片状無機質充填剤
タルク(商品名:NK−48、平均粒径 26μ、富士タルク工業(株)製)
(c)疎水性球状シリカ系微粒子(III)
上記工程により合成したもの:平均粒径 110nm、比表面積:28m2/g
(d)光カチオン重合開始剤
成分含有プロピレンカーボネート(商品名:UVI−6992、ダウ・ケミカル日本(株)製)
(e)その他の成分
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM403、信越化学工業(株)製)
〔実験〕
上記(a)〜(e)成分とその他の成分とを表1に示す配合量(質量部)で添加し、プラネタリーミキサーにより、均一に混練することによりエポキシ樹脂組成物を調製した。この組成物の特性について、以下の評価方法に従って、評価を行った。得られた結果は、表1に示す。
〔評価方法〕
1.粘度
25℃の条件下、E型粘度計(ブルックフィールド製:コーンプレート法)にて測定した。
2.透湿度
得られた組成物を0.1mmの厚さにスキージし、これを12,000mJ/cmの条件で紫外線照射することにより得られた硬化物を、透湿度測定器にて40℃/90%RHの条件で透湿度を測定した。
3.接着強度−A−
図1に示すとおり、二枚のガラス板(5mm×17mm×1mm)を両端に80μのテープスペーサーを介し、組成物2を配置した後、6,000mJ/cmの条件で紫外線照射を行って該組成物を硬化させた。その後、高温高湿試験装置で85℃/85%RHの条件で72時間処理した後、引っ張り試験機により5mm/秒の速度により接着強度を測定した。
4.接着強度−B−
接着強度−A同様、ガラス/ガラスデバイスを作成し、85℃/85%RHの雰囲気で168時間処理した後、最高温度が260℃であるリフロー炉に3回通した。
[比較例1〜12]
組成比が表1のように異なる他は、実施例と同じようにエポキシ樹脂組成物を調製し、この硬化物の透湿度、接着強度を評価した。結果を表1に併記する。
Figure 2007070411
*組成物が液状を呈さず。
実施例における接着強度の測定装置を表す斜視図である。
符号の説明
1 ガラス板
2 硬化物

Claims (2)

  1. (a)(a−1)ナフタレン型液状エポキシ樹脂 30〜70質量部と、(a−2)非ナフタレン型液状エポキシ樹脂 60〜25質量部とからなる液状エポキシ樹脂 100質量部、
    (b)平均粒子径で10μmを超えて35μm以下である鱗片状無機質充填剤
    42〜82質量部、
    (c)1次粒子の平均粒径が50〜200nmであり、球形度が0.6から1の疎水性球状シリカ系微粒子 0.3〜3質量部、
    (d)光カチオン重合開始剤 0.5〜5質量部、
    を含む耐熱性紫外線硬化型樹脂組成物。
  2. (c)成分が4官能性シラン化合物から得られるSiO単位からなる親水性球状シリカ微粒子(I)の表面に、RSiO3/2単位(式中、Rは置換または非置換の、炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入し、疎水性球状シリカ微粒子(II)を得る(A)工程と、得られた疎水性球状シリカ微粒子(II)の表面にR SiO1/2単位(式中、Rは同一または異なり、置換または非置換の、炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)を導入する(B)工程とを含む疎水化処理によって得られる、疎水性球状シリカ系微粒子(III)であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱性紫外線硬化型樹脂組成物。
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