JP2007070297A - スキンケアの前処理方法及び肌用リンス組成物 - Google Patents

スキンケアの前処理方法及び肌用リンス組成物 Download PDF

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【課題】 皮膚洗浄料による肌のつっぱり感を抑え、また、肌を柔軟にし、その後のスキンケア化粧料のなじみや浸透性を高める方法、ならびにこのような効果が高く、使用性にも優れた化粧料組成物を提供する。
【解決手段】 次の工程(1)〜(3)を備えることを特徴とする、スキンケアの前処理方法:(1)皮膚洗浄料で肌を洗浄後、水で洗浄料をすすぎ流す工程;(2)常温で液状の油相と、水相とを有する組成物であって、前記油相が組成物中3〜30質量%であり、且つ常温で液状の高級脂肪酸を前記油相中に1質量%以上含む肌用リンス組成物を、濡れた状態のままの肌上に塗布する工程;及び(3)水で前記肌用リンス組成物をすすぎ流す工程。
【選択図】 なし

Description

本発明はスキンケアの前処理方法及び肌用リンス組成物、さらに詳しくは皮膚洗浄料で洗浄した後の濡れた肌に塗布し、これを水ですすぎ流すタイプの肌用リンス組成物を用いて、洗浄により生じる不快な肌のつっぱり感をなくし、且つ肌を柔らかにすることのできるスキンケアの前処理方法及び肌用リンス組成物に関する。
洗顔フォームなどの洗顔料は界面活性剤を主成分とし、汗、皮脂、垢などの皮膚汚れを除去する目的で使用されるが、そのさっぱり感や起泡性などからアニオン性界面活性剤、特に石鹸(高級脂肪酸の一価金属塩)が広く配合されている。このような洗顔料は、洗い上がりのさっぱり感などから、メーク洗浄料の後にも使用されることが多い。
しかしながら、このような洗顔料はさっぱりとした洗い上がりである反面、洗顔後の肌に不快なつっぱり感を生じる。このため、洗顔後は速やかに化粧水や乳液、クリームなど保湿剤を含むスキンケア化粧料を塗布することが基本となっている。
一方、入浴後の肌に塗布した後、これを水ですすぎ流すタイプのボディリンスが考案されている。ボディリンスには、肌のかさつき防止、肌荒れ防止、すべすべ感やしっとり感などのために通常油分が配合されている。
例えば、不揮発性ポリシロキサンを特定粒径の乳化粒子として用いたもの(特許文献1)、カチオン性界面活性剤及び/又はカチオン性高分子をエステル油とともに用いたもの(特許文献2)、不揮発性ポリシロキサンとエステル油とを用いたもの(特許文献3)、液状油、ペースト状非極性油、ペースト状極性油を特定量組み合わせたもの(特許文献4)などが報告されている。
しかしながら、これらは何れも乳化組成物とするために界面活性剤を配合しており、そのため塗布後のすすぎ流しにより油分等も流れやすく、その効果は未だ満足いくものではなかった。
特開平2−202809号公報 特開平2−202810号公報 特開平1−279816号公報 特開2000−256179号公報
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、皮膚洗浄料、特に石鹸系の皮膚洗浄料による肌のつっぱり感を抑え、また、肌を柔軟にし、その後のスキンケア化粧料のなじみや浸透性を高める方法、ならびにこのような効果が高く、使用性にも優れた化粧料組成物を提供することにある。
前記課題を解決するために本発明者らが検討を行った結果、特定の化粧料組成物を洗浄後の濡れた肌に塗布し、これを水ですすぎ流すことにより、皮膚洗浄料による肌のつっぱり感を抑え、また、肌を柔軟にし、その後のスキンケア化粧料のなじみや浸透性を高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかるスキンケアの前処理方法は、次の工程(1)〜(3)を備えることを特徴とする。
(1)皮膚洗浄料で肌を洗浄後、水で洗浄料をすすぎ流す工程;
(2)常温で液状の油相と、水相とを有する組成物であって、前記油相が組成物中3〜30質量%であり、且つ常温で液状の高級脂肪酸を前記油相中に1質量%以上含む肌用リンス組成物を、濡れた状態のままの肌上に塗布する工程;及び
(3)水で前記肌用リンス組成物をすすぎ流す工程。
本発明の前処理方法において、皮膚洗浄料が石鹸を含有するものである場合が特に好適である。
また、前記肌用リンス組成物がHLBが7より大きい親水性界面活性剤を含有せず、HLBが7以下の親油性界面活性剤が組成物中0〜1質量%であることが好適である。
また、前記肌用リンス組成物の油相と水相とが二層に分離している二層系であることが好適である。
また、前記肌用リンス組成物を顔に適用することが好適である。
本発明にかかるスキンケア方法は、前記何れかに記載の方法により前処理した肌に、さらに水及び/又は保湿剤を含有する化粧料を塗布することを特徴とする。
本発明にかかる肌用リンス組成物は、常温で液状の油相と、水相とを有する組成物であって、前記油相が組成物中3〜30質量%であり、且つ常温で液状の高級脂肪酸を前記油相中に1質量%以上含み、HLBが7より大きい親水性界面活性剤を含有せず、HLBが7以下の親油性界面活性剤が組成物中0〜1質量%であることを特徴とする。
本発明の肌用リンス組成物において、油相と水相とが二層に分離している二層系であることが好適である。
本発明の肌用リンス組成物は、皮膚洗浄料で洗浄した後の肌に直接塗布して水ですすぎ流して使用するタイプの化粧料組成物であり、容易にすすぎ流すことができて使用後の肌はべたつきがなく、しかも洗浄後の肌に生じる不快なつっぱり感をなくし、肌を柔軟にすることができる。特に、本発明の肌用リンス組成物は、石鹸系の皮膚洗浄料による洗浄後に使用すると、その効果が顕著である。
また、本発明の肌用リンス組成物を適用した後の肌に、化粧水や乳液、クリーム、ジェルなどの保湿剤を含む通常のスキンケア化粧料を使用すれば、非常になじみがよく浸透性が高まる。
本発明の肌用リンス組成物は、油相と水相とを含み、油相中には常温(25℃)で液状の高級脂肪酸を含む。このような液状高級脂肪酸としては、例えば、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などが挙げられる。液状の高級脂肪酸の代わりに固形ないし半固形の高級脂肪酸を用いても本発明の効果は得られない。
本発明においては、このような液状高級脂肪酸の他に、通常化粧料に配合される油分を配合することができるが、液状高級脂肪酸が油相の1質量%以上を占めることが必要であり、好ましくは2%以上である。油相中における液状高級脂肪酸の割合が少ないと、つっぱり感の防止や肌の柔軟化などの効果が十分に得られない。
液状高級脂肪酸とともに配合する油分は特に制限されず、天然油脂、ワックス類、炭化水素油、エステル油、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコーン油等、液状〜固形状の極性油〜非極性油まで幅広く配合可能であるが、肌への塗布性や使用性の点から、油相全体としては常温(25℃)で液状とする。
本発明の肌用リンス組成物中、油相は3〜30質量%であり、好ましくは5〜20質量%である。油相が少ないとつっぱり感の防止や肌の柔軟化などの効果が十分に発揮されず、一方、多すぎる場合には組成物をすすぎ流すことが困難となり、使用後の肌にべとつきを生じることがある。
本発明の肌用リンス組成物において、水相成分は特に制限されず、水の他、通常化粧料に配合可能な水性成分を使用することができる。
また、本発明の肌用リンス組成物には、化粧料に配合可能な成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。例えば、低級アルコール、保湿剤、水溶性高分子、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、美白剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、アミノ酸類、その他各種薬効成分、粉末、香料、色材などが挙げられる。
本発明の肌用リンス組成物には界面活性剤を配合しないことが好適である。界面活性剤を配合すると組成物が過剰にすすぎ流されてしまい、つっぱり感の防止や肌の柔軟化などの効果が得られない。
本発明の肌用リンス組成物は使用時に振とうして分散状態として使用できるので、油相と水相とが分離した二層系で使用であっても特に問題はない。また、本発明の組成物は界面活性剤を配合せずとも、油相量の調整などによりすすぎ流しにおいても問題はなく、べたつきも生じない。
界面活性剤、特に親水性界面活性剤は本発明の効果を損うので配合しない。ただし、組成物中1質量%以下の範囲であればHLB7.0以下の親油性界面活性剤を配合することは一応可能であり、さらには0.5%未満、特に0質量%が好適である。
このような親油性界面活性剤としては、例えば、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、セスキイソステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリオレイン酸ソルビタン、ジ(C12−15)パレス−4リン酸、ポリオレイン酸スクロース、ポリラウリン酸スクロース、ヘキサエルカ酸スクロース、ペンタエルカ酸スクロースなどが挙げられる。
なお、本発明の肌用リンス組成物が、上記のような実質的に界面活性剤を配合しない条件下において乳化状態である場合には、それでも構わない。
本発明の肌用リンス組成物を用いたスキンケアの前処理方法は、次の通りである。
(1)皮膚洗浄料で肌を洗浄後、水で洗浄料をすすぎ流す。
(2)肌用リンス組成物を、濡れた状態のままの肌上に塗布して伸ばす。
(3)水で前記肌用リンス組成物をすすぎ流す。
通常の洗浄ステップは(1)のみであるが、このような(2)+(3)のステップを追加することにより、通常の洗浄ステップ後タオルドライした際に肌に生じる不快なつっぱり感が生じず、また肌が非常に柔らかくなるという効果を奏する。
なお、本発明の肌用リンス組成物は、ステップ(1)の後、軽くタオルドライしてから塗布することもできるが、その場合には肌用リンス組成物を適用する前につっぱり感を生じてしまうことがあり、上記のように濡れたままの肌に使用する方が簡便でしかも効果的である。
また、すすぎ流しの際の水は、肌に使用可能な適当な温度(例えば、温水)とすることができる。
また、(1)〜(3)のステップの後、軽くタオルドライした肌にさらに
(4)化粧水や乳液、クリーム、ジェルなどの通常のスキンケア化粧料を塗布する
と、通常の洗浄ステップ(1)の後にステップ(4)を行った場合に比べて、スキンケア化粧料のなじみが非常によくなり浸透性が高まる。なお、スキンケア化粧料には通常水や保湿剤が必須成分として配合されている。
これまで、特にフェイシャルスキンケアにおいては、洗顔料による洗顔後軽くタオルドライして化粧水等(場合によっては乳液、クリーム、ジェルなど)のスキンケア化粧料で肌を覆うことが基本となっており、洗顔料と化粧水等のスキンケア化粧料との間に、すすぎ流しタイプの皮膚柔軟化用組成物を使用するステップを配置することはこれまで一般には行われておらず、本発明により初めてその有用性が明らかとなったものである。
なお、本発明の肌用リンス組成物を塗布後すすぎ流しをしない場合にはべたつきがあり、よって、化粧水や乳液のような非すすぎ流しタイプの化粧料としては不適当である。
以下、具体例に基づき本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合量は、特に指定のない限り質量%で示した。また、本発明で行った洗浄試験方法は次の通り。
(洗浄試験)
市販の洗顔フォーム(石鹸含有)で洗顔し、水ですすぎ流した。水で濡れたままの肌に、各試料2gを直接塗布し、十分になじませた後水ですすぎ流し、タオルドライした。各試料は、塗布直前に軽く振とうしてから使用した。
専門パネル60名により「すすぎ流しやすさ」ならびにタオルドライ後の肌の「つっぱり感のなさ」及び「肌のやわらかさ」について次の基準により採点を行った。
<採点基準>
5点:非常によい
4点:ややよい
3点:よい
2点:やや悪い
1点:非常に悪い
60名の平均点から、各試料について次の基準により評価した。
<評価基準>
◎:平均点4.5以上
○:平均点4以上4.5未満
△:平均点3以上4未満
×:平均点3未満
試験例1 液状高級脂肪酸の効果
下記表1の水相、油相を混合して二層系化粧料を調製し、試験を行った。
Figure 2007070297
液状高級脂肪酸(イソステアリン酸、オレイン酸)を配合した場合(試験例4〜5)には、配合しなかった場合(試験例1)に比べて使用後のつっぱり感のなさ、肌の柔らかさにおいて非常に優れていた。シリコーン油とエステル油とを併用した場合(試験例2)や固形高級脂肪酸(ステアリン酸)を配合した場合(試験例3)ではつっぱり感のなさや肌の柔らかさにおいて不十分であり、また、固形高級脂肪酸(ステアリン酸)を配合した場合には洗い流しやすさが低下する傾向があった。
試験例2 液状高級脂肪酸の割合
次に、液状高級脂肪酸の割合を変えて試験を行った。
Figure 2007070297
表2のように、液状高級脂肪酸の割合が少ないとその効果が十分に発揮されない。よって、油相中に占める液状高級脂肪酸の割合は1質量%以上、さらには2質量%以上であることが好適である。なお、油相は液状高級脂肪酸のみとすることもできるが、その他の油分を併用することもできる。
試験例3 油相の割合
さらに、油相中の液状高級脂肪酸の割合は一定にして、油相割合を変えて試験を行った。
Figure 2007070297
表3のように、油相が少なすぎるとつっぱり感のなさや肌の柔らかさなどの効果が不十分となり、油相が多すぎる場合には水ですすぎ流ししにくく、使用後にべたつき感を生じる。従って、組成物中に占める油相の割合は3〜30質量%、さらには5〜20質量%が好適である。
試験例4 界面活性剤の影響
上記表1〜3の試験例について、界面活性剤を配合した場合の影響についても調べた。表4に、前記試験例4において各種界面活性剤を配合した場合の結果を示す。なお、界面活性剤による増量分は、イオン交換水の減量により調整した。
Figure 2007070297
表4のように、界面活性剤の添加によりつっぱり感防止や肌の柔軟化効果が低下する傾向があり、特にHLBが7を超えるような親水性界面活性剤を用いると低下が著しい。また、HLB7以下の親油性界面活性剤でも配合量が多くなると、やはり効果が低下する。
従って、界面活性剤を添加する場合には、HLB7以下の親油性界面活性剤を組成物中1質量%以下、さらには0.5質量%以下とすることが好適であり、本発明においては界面活性剤を配合しないことが特に好適である。
試験例5 スキンケア化粧料のなじみ・浸透性
本発明の肌用リンス組成物を使用した後の化粧料のなじみや浸透性について、さらに検討を行った。
顔の右側(試験側)は試験例4のリンス組成物を用い、顔の左側(コントロール側)は用いずに、前記と同様にして洗浄試験を行った。タオルドライ後、両側に各種市販スキンケア化粧料(何れも保湿剤を2質量%以上含む)を塗布した。1つのスキンケア化粧料につきパネラーは20名とし、コントロール側よりも試験側の方が化粧料のなじみ及び浸透性がよいと回答したパネラーの数により、次のように評価した。
◎:試験側の方がよいと回答したパネラーが18〜20名
○:試験側の方がよいと回答したパネラーが15〜17名
△:試験側の方がよいと回答したパネラーが10〜14名
×:試験側の方がよいと回答したパネラーが9名以下
Figure 2007070297
表5のように、本発明の肌用リンス組成物で処理した肌に、化粧水、乳液、クリーム、ジェルなど通常の保湿剤を含むスキンケア化粧料を使用すれば、化粧料のなじみが非常に良く高い浸透性が得られることが理解される。
なお、上記スキンケア化粧料を肌用リンス組成物として用いても、つっぱり感の防止や肌の柔軟化、その後の化粧料のなじみや浸透性の改善などの効果は得られなかった。
下記表6は、石鹸洗浄前の素肌、ならびに石鹸洗浄後本発明の肌用リンス組成物処理をした場合としなかった場合について、肌の水に対する接触角を比較したものである。水の接触角が低いほど、その後の化粧水等の肌への濡れ広がりがよく、浸透感も高いと考えられる。
具体的には、固形石鹸で洗浄する前の肌(素肌)、石鹸洗浄後肌をタオルドライして5分おいた肌(石鹸洗浄のみ)、石鹸洗浄後の濡れたままの肌に、肌用リンス組成物を塗布した後水ですすぎ流し、タオルドライして5分おいた肌(石鹸洗浄+リンス処理)に対して、水の接触角を測定した。測定は、自動接触角測定装置 Model CA−V150(協和界面科学社製)により、θ/2法で1000ms後測定した。肌用リンス組成物としては、表1の試料4を用いた。
表6からわかるように、石鹸洗浄のみの場合は、素肌に比べて水の接触角が高くなり、水の濡れ広がりが悪くなり、浸透感が低下する。これに対して、本発明の肌用リンス組成物で前処理した場合には、水の肌への濡れ広がりがよくなり、浸透間も高いことが理解される。
Figure 2007070297
以上のように、本発明の肌用リンス組成物を用いた前処理方法によれば、皮膚洗浄料によるつっぱり感をなくし、肌を柔軟にして、その後のスキンケア化粧料のなじみや浸透性を高めることができる。その作用機構は明らかではないが、一つには次のように考えることができる。
石鹸系の洗顔料は水道水で洗い流した際に水道水中の多価金属イオンが石鹸の脂肪酸と結合してスカム(石鹸カス)を形成し、このスカムが肌上に残ることによってつっぱり感を生じるものと考えられる。また、スカムが残存した肌は水分をはじきやすく、その後使用する化粧料のなじみや浸透性を妨げる。
本発明の肌用リンス組成物を塗布すると、液状高級脂肪酸がスカムを油相中に溶解し、すすぎ流しの際に余分な油分と一緒にスカムが除去される。そして、すすぎ流し後は肌上に極薄く油分が残る。このような作用により、洗顔後のつっぱり感がなくなり、かつ肌を柔軟化して化粧料のなじみや浸透性を高めるものと推察できる。
処方例1 フェイスリンス(二層タイプ)
(1)水 to100 質量%
(2)エタノール 5.0
(3)1,3−ブチレングリコール 5.0
(4)キサンタンガム 0.1
(5)ポリアクリル酸ナトリウム 0.01
(6)グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
(7)食塩 4.0
(8)緩衝剤 適量
(9)防腐剤 適量
(10)キレート剤 適量
(11)イソステアリン酸 0.2
(12)水添ポリイソブテン 5.0
(13)スクワラン 5.0
(14)ジメチルポリシロキサン(6cs) 2.0
(15)メドフォーム油 2.0
(16)酢酸トコフェロール 0.05
(17)グリチルレチン酸ステアリル 0.05
(18)水添レシチン 0.1
(製造方法)
(1)、(2)及び(6)〜(10)を室温で攪拌混合し、これに(4)、(5)及び(18)を(3)に溶解したものを加えて、混合溶解した(水相)。(11)〜(17)を混合溶解した油相を、水相に加えて、二層系のフェイスリンス組成物を得た。
処方例2 フェイスリンス組成物(二層タイプ)
(1)水 to100 質量%
(2)グリセリン 3.0
(3)ジプロピレングリコール 5.0
(4)カルボキシビニルポリマー 0.01
(5)食塩 4.0
(6)緩衝剤 適量
(7)防腐剤 適量
(8)キレート剤 適量
(9)オレイン酸 3.0
(10)オクタン酸セチル 5.0
(11)スクワラン 5.0
(12)フィトステロール 0.01
(13)セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.1
(製造方法)
(1)に(4)を加えて室温で溶解し、これに(2)、(3)及び(5)〜(8)を加えて混合溶解した(水相)。(12)を(9)に溶解し、さらに(10)、(11)及び(13)を混合溶解した(油相)。油相を水相に加えて、二層系の肌用リンス組成物を得た。

Claims (8)

  1. 次の工程(1)〜(3)を備えることを特徴とする、スキンケアの前処理方法;
    (1)皮膚洗浄料で肌を洗浄後、水で洗浄料をすすぎ流す工程;
    (2)常温で液状の油相と、水相とを有する組成物であって、前記油相が組成物中3〜30質量%であり、且つ常温で液状の高級脂肪酸を前記油相中に1質量%以上含む肌用リンス組成物を、濡れた状態のままの肌上に塗布する工程;及び
    (3)水で前記肌用リンス組成物をすすぎ流す工程。
  2. 請求項1記載の前処理方法において、皮膚洗浄料が石鹸を含有するものであることを特徴とするスキンケアの前処理方法。
  3. 請求項1又は2記載の前処理方法において、前記肌用リンス組成物がHLBが7より大きい親水性界面活性剤を含有せず、HLBが7以下の親油性界面活性剤が組成物中0〜1質量%であることを特徴とするスキンケアの前処理方法。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の前処理方法において、前記肌用リンス組成物の油相と水相とが二層に分離している二層系であることを特徴とするスキンケアの前処理方法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の前処理方法において、前記肌用リンス組成物を顔に適用することを特徴とするスキンケアの前処理方法。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の方法により前処理した肌に、さらに水及び/又は保湿剤を含有する化粧料を塗布することを特徴とするスキンケア方法。
  7. 常温で液状の油相と、水相とを有する組成物であって、前記油相が組成物中3〜30質量%であり、且つ常温で液状の高級脂肪酸を前記油相中に1質量%以上含み、HLBが7より大きい親水性界面活性剤を含有せず、HLBが7以下の親油性界面活性剤が組成物中0〜1質量%である肌用リンス組成物。
  8. 請求項7記載の組成物において、油相と水相とが二層に分離している二層系であることを特徴とする肌用リンス組成物。
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