JP2007070272A - 2−イミダゾリジノン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、2-イミダゾリジノン化合物の製造方法に関する。2-イミダゾリジノン化合物は、例えば、医薬・農薬等の合成原料や合成中間体、及び溶剤として有用な化合物である。
従来、2-イミダゾリジノン化合物を製造する方法としては、例えば、ホスゲンと1,3-ジメチルエチレンジアミンを低温にて反応させて1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを得る方法(例えば、非特許文献1参照)、2-イミダゾリジノンとジメチル硫酸を反応させて1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを得る方法(例えば、非特許文献2参照)、トリフェニルアンチモン、五硫化二リン及び二酸化炭素を高圧下にて反応させて1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを得る方法(例えば、非特許文献3参照)が開示されている。しかしながら、いずれの方法においても、毒性の高い試薬や高価な試薬を使用しなければならず、又、反応条件が厳しい等、2-イミダゾリジノン化合物の工業的な製造方法としては問題があった。
J.Chem.Soc.,1956,5041.
Synth.Commun.,18(5),487(1988)
J.Org.Chem.,57(28),7339(1992)
本発明の課題は、即ち、上記問題点を解決し、簡便方法にて、2-イミダゾリジノン化合物を製造する、工業的に好適な2-イミダゾリジノン化合物の製造方法を提供することにある。
本発明の課題は、塩基の存在下、一般式(1)
(式中、R1及びR2は、同一又は異なっていても良く、水素原子又は炭化水素基を示す。)
で示される尿素化合物と一般式(2)
で示される尿素化合物と一般式(2)
(式中、Rは、水素原子又はアルキル基を示し、X1及びX2は、同一又は異なっていても良く、ハロゲン原子を示す。)
で示されるジハロアルカン化合物とを反応させることを特徴とする、一般式(3)
で示されるジハロアルカン化合物とを反応させることを特徴とする、一般式(3)
(式中、R、R1及びR2は、前記と同義である。)
で示される2-イミダゾリジノン化合物の製造方法によって解決される。
で示される2-イミダゾリジノン化合物の製造方法によって解決される。
本発明により、簡便方法にて、2-イミダゾリジノン化合物を製造する、工業的に好適な2-イミダゾリジノン化合物の製造方法を提供することができる。
本発明の反応において使用する尿素化合物は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、R1及びR2は、同一又は異なっていても良く、水素原子又は炭化水素基を示し、炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;フェニル基、トリル基、ビフェニル基、ナフチル基等のアリール基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
本発明の反応において使用するジハロアルカン化合物は、前記の一般式(2)で示される。その一般式(2)において、Rは、水素原子又はアルキル基であり、炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。又、X1及びX2は、同一又は異なっていても良く、ハロゲン原子であり、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である。
前記ジハロアルカン化合物の使用量は、尿素化合物1モルに対して、好ましくは0.9〜1.4モル、更に好ましくは1.0〜1.3モルである。
本発明の反応おいて使用する塩基は、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン等の有機塩基が挙げられるが、好ましくはアルカリ金属水素化物が使用される。なお、これらの塩基は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記塩基の量使用量は、ジハロアルカン化合物1モルに対して、好ましくは2.0〜5.0モル、更に好ましくは2.1〜4.0モルである。
本発明の縮合反応は、溶媒の存在下で行うのが望ましく、使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール等のアルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;N,N'-ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;辞メチルスルホキシド等の尿素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の方向族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のカルボン酸エステル等が挙げられる。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性等により適宜調節するが、尿素化合物1gに対して、好ましくは1〜100g、更に好ましくは2〜50gである。
本発明の縮合反応は、例えば、尿素化合物、ジハロアルカン化合物、塩基及び溶媒を混合して、攪拌させながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは0〜300℃、更に好ましくは20〜200℃であり、反応圧力は、特に制限されない。
なお、本発明の反応において反応性を調節するために、例えば、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩等を添加しても構わない。
本発明の反応おいて得られる2-イミダゾリジノン化合物は、反応終了後、例えば、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製される。
次に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
実施例1(1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積30mlのガラス製反応容器に、60%水素化ナトリウム994mg(24.9mmol)及び無水N,N-ジメチルホルムアミド5mlを加え、氷冷下、攪拌しながら1,3-ジメチル尿素1.0g(11.3mmol)を無水N,N-ジメチルホルムアミド5mlに溶解させた溶液をゆるやかに滴下した。次いで、1,2-ジブロモエタン6.37g(33.9mmol)をゆるやかに滴下し、攪拌させながら、室温で1時間、150℃で8時間反応させた。反応終了後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンが320mg生成していた(反応収率;24%)。
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積30mlのガラス製反応容器に、60%水素化ナトリウム994mg(24.9mmol)及び無水N,N-ジメチルホルムアミド5mlを加え、氷冷下、攪拌しながら1,3-ジメチル尿素1.0g(11.3mmol)を無水N,N-ジメチルホルムアミド5mlに溶解させた溶液をゆるやかに滴下した。次いで、1,2-ジブロモエタン6.37g(33.9mmol)をゆるやかに滴下し、攪拌させながら、室温で1時間、150℃で8時間反応させた。反応終了後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンが320mg生成していた(反応収率;24%)。
本発明は、2-イミダゾリジノン化合物の製造方法に関する。2-イミダゾリジノン化合物は、例えば、医薬・農薬等の合成原料や合成中間体、及び溶剤として有用な化合物である。
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JP2005257382A JP2007070272A (ja) | 2005-09-06 | 2005-09-06 | 2−イミダゾリジノン化合物の製造方法 |
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