JP2007064860A - 光電界波形観測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号上の雑音や光源の位相ゆらぎの影響で、光位相変調波形の精密測定、特に符号間干渉の把握が困難であった。
【解決手段】レーザ光源101の出力光を分岐し、一方を光変調器108で変調、他方を遅延線で同量だけ遅延したのちに、位相ダイバーシティ回路113に入力しホモダイン干渉計を構築する。光入力サンプリングオシロスコープ120−1は、パターン同期信号109を基準に特定時刻の光位相が一定値となるように可変光移相器110を安定化、一方、光入力サンプリングオシロスコープ120−2は光波形を取得し繰り返し平均化を実施、CPU122は雑音を除去した光電界波形を3次元表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高速光ファイバ通信に用いる光波形の評価・測定に関わるものである。
従来の光ファイバ通信では光信号の強度をオン・オフの2値に強度変調して情報伝送を行っており、光信号の変調速度は2.5Gbit/sから、10Gbit/s、さらには40Gbit/sへと急速に高速化している。光ファイバ伝送の伝送距離は光ファイバの持つ波長分散によって制限され、理論的にビットレートの二乗に反比例して短くなることが知られている。2.5Gbit/sでは光ファイバ伝送の最大伝送距離は1000km程度であったが、この値は10Gbit/sでは60km前後、40Gbit/sではわずか4km弱に急減してしまうため、高速の光ファイバ通信においては伝送距離の維持・拡大が極めて深刻な課題となっている。とくに光信号の変調を行う光変調器のもつ「周波数チャープ」と呼ばれる現象は、強度変調に付随して光信号に余分な位相変調を印加してしまう現象であり、その有無や大きさによって光信号の伝送距離が数倍も変わりうることが知られている。このため、光変調器や光信号の周波数チャープ特性の評価が非常に重要となっており、例えばチャープ測定器(非特許文献1)などの測定器を用いて精密な評価が行われている。
一方で、一本の光ファイバで伝送可能な情報量(伝送容量)は波長多重数の増加や光信号の変調速度の高速化によって拡大し続けてきたものの、総伝送容量がおよそ10T(テラ)bit/sに達した点でほぼ限界に達し、ここ数年停滞を続けている。この理由は、光伝送に使用可能な波長帯域が光ファイバアンプの波長帯域(C、L、Sバンドをあわせて約80nm=10THz相当)で制限される限界に到達したためである。このため波長数を増加する余地がなくなり、上記のように信号ビットレートを向上しただけでは伝送容量が拡大できない状態となっている。この結果、さらなる大容量化には変調方式を工夫し周波数帯域の利用効率を向上し、より多くの光信号を限られた周波数帯域に詰めることが必須と言われている。
このような伝送効率の向上や伝送距離の拡大の必要性から、近年、光信号の強度のみならず位相をも変調して情報伝送を行う、位相変調(Phase Shift Keying; PSK)方式が提案されている。例えば、非特許文献2に示されるQPSK (Quadrature PSK)方式は、光信号の電界振幅(強度)は一定に保ち、光電界の位相を0度、90度、180度、270度の4通りの値に変調する方式である。1つのシンボルで1ビットの情報を伝送する従来の2値強度変調に対し、本方式は4値の位相状態を用いて1つのシンボルで2ビットの情報伝送が可能であり、変調速度(シンボルレート)を従来の1/2に低減できる。これにより同じ情報量を約1/2の周波数帯域で伝送して周波数利用効率を上げるとともに、同時に波長分散の影響を低減して伝送距離を拡大することが可能となる。このような位相変調を積極的に用いた伝送方式には、例えば光デュオバイナリ変調やCSRZ(Carrier Suppressed RZ)変調方式、位相と振幅を同時に変調するAPSK (Amplitude and Phase Shift Keying)方式などが提案されている。
上記のように光信号の位相を用いた変調方式では、光信号の電界振幅や位相角などを組み合わせた複数の異なる位相点(コンステレーション)を用いて情報伝送を行うため、高速の電気デジタル信号によって光信号の振幅や位相を精密に変調することが重要となる。従来の2値変調においてもギガビット/秒以上の高速光変調を行う際には、光変調器に入力する高速電気信号の反射や使用する部品やICの周波数帯域の不足などに起因する符号間干渉やジッタを把握し、光波形の劣化を最小に抑える必要があった。このためアイライン表示やヒストグラム表示などの精密な波形観測方式が開発され広く使用されている(例えば非特許文献3参照)。特に3つ以上の複数の位相点を用いて情報伝送を行う多値光変調の際には、2値信号よりもアイ開口が小さくなる上、複数の位相点間相互の遷移が生じ複雑な符号間干渉が生じ、同時に複数の電気変調信号のタイミングのずれが問題となるため、従来よりはるかに精密な波形観測が必要となる。またこれらの複雑な位相や強度変化は、光ファイバの波長分散や非線形効果、受信器内の検波によって伝送後にはさらに複雑な波形変化を生じる。これらの伝送特性を予測し改善するには、光変調器から出力される光信号の光電界波形を精密に評価することが非常に重要となる。
しかしながら光信号の位相成分はフォトダイオードなどで直接検出することができず観測が困難であり、光信号の光電界波形の直接測定はほとんど行われていない。多値位相変調信号の位相点の観測例としては非特許文献4、非特許文献5などが報告されており、たとえば非特許文献4においてはQPSK信号の位相点をはじめて直接観測したことが報告されている。以下では、従来の2種の位相測定法について説明を行う。
非特許文献1に示されるアドバンテスト社Q7607に代表される周波数チャープ測定器は、マッハツェンダ干渉計などの光周波数弁別器を用いて、光周波数チャープ(周波数変動)を光強度に変換して観測する測定器である。
一方、前述の非特許文献4および非特許文献5ではデジタル位相ダイバーシティ測定によって、多値位相変調された光信号の位相点配置を観測している。本手法は、信号光と同じ波長の局発光源を用意し、その出力光である局発光を信号光とホモダイン干渉させてフォトダイオードで受信する一種のコヒーレントホモダイン検波方式であり、信号光の光電界成分は電気信号の強度に変換される。この電気信号は、リアルタイムオシロスコープで高速にサンプリングされてデジタルデータ列に変換されたのちにパソコン内に転送される。データを受け取ったパソコンは一定時間分のデータを解析し、位相変調信号の位相点配置を推定・算出する。この原理を図8を用いてさらに詳しく説明する。
符号パターン発生器112は例えば10Gbit/sの2系統の2値擬似ランダム電気デジタル信号(D1,D2)を発生し、これらはそれぞれ駆動回路106−1、106−2で増幅されたのち、駆動信号入力線107−1、107−2を介して測定対象となる光変調器108に入力される。レーザ光源101から出力されたレーザ光は、これらの符号パターンで変調され、20Gbit/sの光QPSK信号などの位相変調光に変換される。観測対象となる本信号は光位相ダイバーシティ回路113の信号光入力ポート132に、またもう一方の参照光入力ポート135には入力光とほとんど同一の光周波数で連続(もしくは短パルス)発振する局発レーザ光源140から出力される局発光が入力されている。
光位相ダイバーシティ回路113は光90度ハイブリッドとも呼ばれる光回路であり、入力された局発光、および信号光をそれぞれ2つに分割し同一強度で2つの出力ポート133、134に出力する。この際、同相成分出力ポート133は局発光と信号光の光位相が同相状態になったときに両者が干渉するように、また直交成分出力ポート134は両者の光位相が直交状態になったときに互いに干渉するように調整されている。両ポートの出力光は、それぞれ高速光オシロスコープ141に入力され電気信号に変換され、同相成分出力ポート133側の受信信号からは信号光のうち参照光と同相となる成分の光電界波形が、また直交成分出力ポート134側の受信信号からは信号光のうち参照光と直交する成分の光電界波形が得られる。
高速オシロスコープ141は10〜20Gサンプル/秒のサンプリング速度を持ち、図9(a)のように同相・直交各電界波形をそれぞれ1ビットに1〜2サンプル程度(通常はアイ開口の中心時刻)で高速A/D変換し、内部メモリ(通常10万ビット程度)に順次格納する。測定を続けるとおよそ数マイクロ秒でメモリが一杯となるため一旦測定を終了し、全データを一括してCPU122に転送する。CPU122内部では同一時刻の同相(I)成分と直交(Q)成分をそれぞれ縦軸・横軸にとり、図9(b)のように2次元マッピングすることで光電界の位相を再構成し、表示装置123に出力する。
なお実際には、局発光も信号光も数100kHz〜数MHz程度の帯域の大きな位相雑音を持っており、かつまた2つのレーザの発振波長を完全に一致させることも困難なため、両レーザ光の光位相は互いに不安定で数MHz〜100MHzのオーダの高速のゆらぎを持ってしまう。その結果、図9(b)の位相点の位相角φは数MHz〜100MHzの高速で回転し、この結果、光信号の位相状態が測定できなくなるという問題点があった。これに対し、上記の非特許文献4では光パルス中の強度が一定の点での光位相を観察し位相ゆらぎによって光位相が一定速度で回転するものと仮定し、位相ゆらぎ成分を推定して除去する処理を行っている。また非特許文献5では合成した電界成分を数学的に4乗するデジタルデータ処理を行い位相変調による90度単位の位相変調成分を消去し、残る位相の端数成分から数MHz〜100MHz程度の位相回転成分を検出し除去するという方式を報告している。この結果、非特許文献4ははじめてQPSK信号の位相点配置を直接測定したと報告している。
「光チャープ・テスト・セット Q7607:個別カタログ」(アドバンテスト社)
R. A. Griffin, et. al., "10Gb/s Optical Differential Quadrature Phase Shift Key (DQPSK) Transmission using GaAs/AlGaAs Integration," OFC2003, paper PD-FD6, 2003. 「86100C Infiniium DCA-J 広帯域オシロスコープデータシート」(Agilent社) C. Dorrer, J. Leuthold and C. R. Doerr, "Direct measurement of constellation diagrams of optical sources," post-deadline paper PDP-33, OFC, 2004. Dany-Sebastien Ly-Gagnon, Kazuhiro Katoh and Kazuro Kikuchi, "Unrepeated 210-km Transmission with Coherent Detection and Digital Signal Processing of 20-Gb/s QPSK Signal," paper OTuL4, OFC/NFOEC 2005, 2005.
以下に本発明の解決する従来方式の課題について説明する。
従来のチャープ測定器は光位相そのものではなく、光位相の時間微分量である周波数偏移を測定する間接測定である。このため光位相の絶対値が測定できず、また位相測定誤差が極めて大という問題点があった。例えば、位相変調に伴って生じる一定量(例えばπ)の位相変化も、高速の変調波形においては短い時間で非常に大きな周波数チャープを生じている。このため測定器の時間分解能の限界や周波数帯域の制限で測定精度が下がったり、測定器の線形測定範囲を越えて測定誤差を生じやすい。また逆に数ビット以上にわたるゆっくりとした位相変化の場合、周波数チャープが非常に小さくなって測定できないという課題があった。一般のデジタル位相変調波形は直流に近いゆっくりした位相変調成分を含むため、周波数チャープ測定器はこのような信号の符号間干渉の評価にはまったく適用できない。
一方、デジタル位相ダイバーシティ方式を代表とした従来の位相観測方法には、下記のような課題がある。
第一の課題は光電界波形の符号間干渉(送信波形の歪)の評価が困難であるという点にある。従来例のように位相点を位相空間上にプロットしただけでは、波形のタイミングジッタや変調パターンごとの波形の時間遷移を把握することが困難である。なお光位相変調波形の視覚化方法としては、光遅延検波などの検波によって受信波形を得る方法、電界の同相成分や直交成分をホモダイン検出してそれぞれ独立に電界波形やアイパターンを得る方法などがある。しかしながら検波後の受信波形には検波時に生じる波形歪が含まれてしまい、送信波形の評価には適していない。また同相・直交成分のアイパターンを独立に観測する方法では、光電界の変化を完全に把握することはできず、例えばQPSK信号のように同相成分と直交成分が同時に変調される光信号の評価には適していない。また同相成分の振幅が最小・最大となる付近では、位相検出感度がゼロとなってしまうため光信号の位相回転量の評価ができなくなるなどの課題があった。
第二の課題は光電界波形の精密観測が困難であるという問題である。現在得られる最高速のリアルタイムオシロスコープを用いても20Gサンプル/秒程度のサンプル速度が上限であり、これは10Gシンボル/秒の光波形の1シンボル中に1〜2点のサンプル点を得る程度の速度となる。非特許文献4には短光パルスを用いた光測定により、繰り返し光パルス内位相遷移を高い時間分解能で観測する例が示されている。しかしながら符号間干渉の評価には長い符号パターンでデジタル変調された光信号波形の評価が必要となるが、従来の方式ではこのような波形に対し高時間分解測定を行うことができなかった。例えば通常の強度波形の符号間干渉の評価においては、サンプリングオシロスコープを用いて1シンボル中に数10〜数100点の分解能で、数10ビット〜数100万ビットの長さの波形を評価するのが一般的である。
第三の課題は電界波形から雑音成分が除去できず、波形歪(符号間干渉)の量が把握できない点である。電界成分の測定結果には大きな光雑音や電気雑音がが重畳されてしまうため、同相成分/直交成分の測定結果をそのまま2次元プロットすると、図9(b)および非特許文献4の図3、図4のように雑音による大きなばらつきを生じてしまう。このため光変調器や駆動回路の周波数特性などによる波形の符号間干渉成分の量やタイミングジッタ量などを観測することが困難であった。
第四の課題は、波形の長時間の精密観測が困難という点である。光信号の速度が10Gシンボル/秒である場合、リアルタイム高速オシロスコープの内蔵メモリはわずか数マイクロ秒で消費されてしまい、その後は一旦測定を中断してメモリ内容をパソコンに読み出して解析することになる。従来行われていたデジタル位相処理による位相ゆらぎの除去方式では、測定を中断している間の光位相の変化がわからなくなってしまうため、再測定を行っても前回の測定結果と接続することができない。このため長時間測定ができないという問題点がある。また従来例のような位相回転推定方式では、光信号が数kHzから数MHzの周期を持つ長い符号パターンで変調されている際に符号間干渉で生じるゆっくりとした位相点のドリフトを、レーザ光源の位相ゆらぎと区別することができずに一緒に除去してしまい、その結果正しい波形が観測できないという課題もある。
第五の課題は、観測対象の光信号の変調方式が限定されるという点である。非特許文献5の位相ゆらぎの検出法では受信信号を4乗するという手法を使用しているが、これは光の位相を均等に4値に変調するQPSK信号にのみ適用可能な検出方式である。このため、2値位相変調等の異なる位相変調方式、強度変調の混在した変調方式、デュオバイナリや他の強度変調方式などの一般的な変調信号には適用できず、それぞれに対して個別の光位相ゆらぎ検出方式を用意する必要があり、一般性が無いという問題点がある。
本発明は上記の問題点を解決し、位相変調信号や従来の強度変調信号などすべての高速変調光信号に適用可能であり、また従来にない高精度かつ高時間分解能の光電界波形の簡易な観測法の実現を目的としている。
上記課題のうち、光電界波形の符号間干渉の評価が困難であるという課題に関しては、各成分ごとに時間サンプリングして測定した光信号の電界成分を、時系列に並べた3次元の光電界波形として、もしくは3次元光電界アイパターンとして3次元表示することによって解決できる。特に、光電界波形の観測方向をユーザの望む任意の方向に随時変更したり、指定された任意の時間・振幅・角度・座標範囲の3次元光電界波形ならびに3次元光電界アイパターンを選択的に表示する機能によって達成できる。
また光信号の電界波形の精密観測が困難であるという課題や波形の長時間の精密観測が困難という課題、観測対象の光信号の変調方式が限定されるという課題については、電界計測に用いるホモダイン干渉計を、符号パターンに同期して計測した光電界の位相値もしくは同相成分もしくは直交成分のいずれかが一定値となるように安定化することによって解決できる。これは前記符号パターンの始点より所定時間後に測定した光電界の位相値もしくは同相成分もしくは直交成分のいずれかが一定値となるように、もしくは前記符号パターンの始点より所定時間後から一定の時間だけ平均化した入力光の光電界の位相値もしくは同相成分もしくは直交成分のいずれかが一定値となるように制御してもかまわない。また符号パターンに同期して計測した光電界の位相値、ないしは前記符号パターンの始点より所定時間後に測定した光電界の位相値、ないしは前記符号パターンの始点より所定時間後から一定の時間だけ平均化した入力光の光電界の位相値のいずれかを基準位相とし、位相ゆらぎの特性時間より十分短い時間間隔内に、基準位相と任意の時刻の光位相を測定し、両者の差分を各時刻の光位相として算出することによって解決できる。
また雑音成分が除去できず、波形歪(符号間干渉)の量が把握できないという問題点については、上記の手段とともに符号パターンの周期ごとに光電界を繰り返し測定し符号パターンの先頭から同時刻となる複数の測定値を互いに平均化する機能や、光電界の測定値を時間方向に移動平均する機能によって解決できる。
本発明では、個別に測定された電界成分を合成して3次元の光電界波形やアイパターンを表示することにより、光電界波形を直感的に把握し、符号間干渉量やジッタ量などを容易に評価できるという効果がある。特に任意の方角から、任意の時間範囲、振幅・角度範囲の信号を表示することによって3次元の位相空間に複雑に配置された位相点やアイ開口を選択的に表示・観測できるようになり、評価が容易になるという効果がある。
また符号パターンに同期した特定時刻の光電界波形の位相を位相基準とするなどの手法により、干渉計の安定化の精度や位相角検出の精度ならびに光電界の測定精度が向上するとともに、常に光位相の基準が得られるため長時間の測定が可能となり、また途中で測定を中断しても連続した波形データが取得できるという効果がある。
また本手法には、観測対象となる光信号の変調方式に依存せず、どのような光信号にも適用できるという効果もある。
また複数回の測定結果を平均化して雑音成分を除去することが可能になり、さらに測定精度が向上するとともに波形の符号間干渉量が正確かつ容易に評価できるようになるという効果がある。各成分を個別に平均化する機能は、同相成分と直交成分を切り替えて順次測定した場合など、各成分のもつ雑音が独立な場合に雑音除去の効果が大となる。また振幅成分と位相角成分を独立に平均化する機能は、振幅成分と位相角成分でばらつきが異なる信号、例えば位相角のゆらぎが大きな信号の平滑化に有効である。また合成後の位相点をベクトル的に平滑化する機能は、位相空間で一様なばらつきを持つ信号、例えば電気・光雑音の影響が大きな信号の平滑化に有効である。
本発明を実施する最良の形態は、図1のようにレーザ光源101の出力光を2つに分岐し、一方を光変調器108で変調、他方を遅延線で同量だけ遅延したのちに、位相ダイバーシティ回路113に入力しホモダイン干渉計を構築し、光入力サンプリングオシロスコープ120−1によってパターン同期信号109を基準として特定時刻の光位相が一定値となるように可変光移相器110を安定化しつつ、一方、光入力サンプリングオシロスコープ120−2は光波形を取得して繰り返し平均化を実施、CPU122が光電界トレースを再構築して、表示装置123に光電界波形の3次元アイパターンとして表示する形態である。
図1は本発明の第1の実施例を示す構成図であり、本発明の光波形観測装置100の構成例を示している。レーザ光源101から出力されたレーザ光は、光カプラ102によって2分岐され、それぞれ信号光経路を構成する信号光用光ファイバ103、参照光経路を構成する参照光用光ファイバ104に導かれる。前者は測定対象となる光信号を生成する光変調器108を通過したのちに、光波形観測装置100に入力され、自動偏波コントローラ111−1を介して光位相ダイバーシティ回路113の信号光入力ポート132に入力される。
一方、後者は光ファイバ遅延線105を通過したのちに、可変光移相器110および自動偏波コントローラ111−2を介して、光移相ダイバーシティ回路113の参照光入力ポート135に入力され、全体として同一光源から出力された参照光と信号光が互いに干渉する自己ホモダイン干渉計が構築されている。
光位相ダイバーシティ回路113は、例えば図2に示すように2個の偏波ビームスプリッタ130−1、130−2および2個の2x2光カプラ131を利用して構成されている。信号光入力ポート132、参照光入力ポート135に入力される光信号はあらかじめ図1の自動偏波コントローラ111−1、111−2で入力偏波状態が45度で入射されるように調整されており、それぞれ水平方向成分(TE)同士が2x2光カプラ131−1に導かれて互いに干渉して同相成分が検出できるように、また垂直成分(TM)成分同士も2x2光カプラ131−2に導かれて互いに干渉し90度位相のずれた直交成分が検出できるようになっている。なお2つの同相成分出力ポート133−1(I1)、133−2(I2)からは互いに反転した同相成分が、2つの直交成分出力ポート134−1(Q1)、134−2(Q2)からは互いに反転した直交成分が検出できる。図1の例では、これらの出力ポートのうち133−1と134−1の一組は干渉計位相の安定化用の光入力サンプリングオシロスコープ120−1に、またもう一組の133−2、134−2は光電界波形観測用の光入力サンプリングオシロスコープ120−2に入力されている。
なお各出力ポートから出力される参照光の強度は、同時に出力される信号光より数倍〜数10倍強くなるように設定する。これは光入力サンプリングオシロスコープで検出される信号光の強度変調成分の振幅を十分に弱くし、信号光と参照光のビートによって生じる信号光の電界成分の振幅を十分に大とするためである。
また自動偏波コントローラ111−1、111−2については、信号光・参照光がそれぞれ位相ダイバーシティ回路に適切な偏波状態で入力されるようになっていれば、例えば手動偏波コントローラを用いて手動で調整したり、特定の偏波しか透過しない偏光子などを用いて代用しても構わない。
また本図は4値位相変調された光QPSK信号の波形観測の例であり、符号パターン発生器112は10Gbit/sの2系統の擬似ランダム電気デジタル信号D1,D2を発生し、これらはそれぞれ駆動回路106−1、106−2で増幅されたのち、駆動信号入力線107−1、107−2を介して光変調器108に入力される。レーザ光源101から出力されたレーザ光はこれらの符号パターンで位相変調され、シンボル速度10Gシンボル/秒、ビットレート20Gbit/sの光QPSK信号となる。以下、光QPSK信号の例を用いて説明を進めるが、本発明は原理的にはほとんど全ての光変調方式に適用可能である。
図3は光QPSK信号の位相状態を示す説明図である。光QPSK信号は、光電界の同相成分を横軸、直交成分を縦軸として表示される位相面上に、図3(a)のように4つの位相点を持っている。各位相点は位相角φが互いに90度を成すよう円周上に配置されており、それぞれが(00)、(01)、(10)、(11)の2ビットの情報を割り当てられている。図3(b)はQPSK信号の光電界を模式的に3次元表示した例である。上記の位相点は時間幅T(本例では100ps)のシンボルの中心時刻での光信号の位相状態であり、光電界は時間T毎にいずれかの位相点を通るように遷移する。このような光電界波形の観測が本発明の目的となる。
なお、従来例で述べたように、レーザ光源101の出力光は時間的に大きな位相揺らぎを持つ。本例では、同一の光源から出力されたレーザ光を互いに干渉させる自己ホモダイン干渉計を用いて光信号の位相雑音の影響を激減させている。遅延用ファイバ105はその遅延量によって、レーザ光源101から光ダイバーシティ回路113に至る信号光と参照光の2つの経路長が互いにほぼ等しくなるように調整している。遅延量が等しくなれば、レーザ光源から同時刻に出た光信号が互いに干渉するため位相雑音の影響をほぼキャンセルすることが可能となる。実験では、例えば信号光源の線幅が100kHz程度の場合、遅延量の差を30cm程度にすると位相雑音による位相ゆらぎが数度以下の精度で計測できることが確認できた。ただし周囲の温度変化や振動などの外的要因によって、各経路長は光の波長オーダ(ミクロンオーダ)を越えて徐々に変化してしまうため、観測される光信号の位相は数Hz〜数10Hzの時定数でゆっくりと揺らいでしまう。このような揺らぎの例を図4(a)に示す。本図は、光変調器108での変調を停止して無変調とした光信号を、参照光と自己ホモダイン干渉させ、同相成分出力ポート133−1から出力される光電界の同相成分の強度を観測した例である(最大振幅を±1.0に正規化)。同相成分の強度は時間的に一定となるべきであるが、本例では光ファイバ干渉計の揺らぎにともなってランダムに変動し、最大毎秒1回を越える位相回転が生じていることがわかる。そこで、図1では参照光の経路の途中に光可変移相器110を配置し、制御回路125は位相揺らぎをキャンセルするように安定化制御を行う。
干渉計の位相安定化の方式には、例えば、光入力サンプリングオシロスコープ120−1で検出された信号光の光電界を長時間時間平均し、その平均位相が一定となるように制御する手法が適用可能である。ただし本手法は強度変調信号等には適用可能であるが、QPSK信号のように平均的にすべての位相状態を取りうる変調方式では、平均した信号振幅がゼロとなってしまうため適用できないという制限が生じる。また、光信号の符号パターンの一部に無変調の時刻を設けその時刻の位相を一定にすることも可能である。しかしながらこの手法は特殊なパターン発生回路が必要となるほか、実際とは異なる変調パターンで符号間干渉を評価してしまい測定結果に誤差を生じる等の制約が生じてしまう(2値位相変調や2値強度変調に限ってはマーク符号の連続部などを用いても構わない。)
そこで、本例では特にパターン同期信号を基準として、特定時刻の光信号の位相を一定に安定化する手法について説明する。図1の光入力サンプリングオシロスコープ120−1には、符号パターン発生器112から出力されるデータの繰り返し周期に同期したパターン同期信号109が入力されている。光入力サンプリングオシロスコープ120−1はパターン同期信号から一定の時刻が経過した時点で同相成分の強度をサンプリングし、そのデータを干渉計のゆらぎ以上の頻度でデータ経路121−1を介して制御回路125に送信する。制御回路125は同相成分の強度が常に一定値(たとえば信号光の電界強度がゼロとなる値)となるように、可変光移相器110の移相量を制御する。具体的には、干渉計のゆらぎにより参照光の経路が相対的にわずかに長くなった場合、信号光の位相が基準となる参照光の位相より進み位相面で負の方向に回転する。この結果、同相成分の強度は負に変動する。制御回路125は、同相成分の強度が負になった場合は可変光移相器110での遅延量を少なく、また正になった場合は可変光移相器110での遅延量を大きくするフィードバック制御を行うことにより、常に参照光と信号光の経路長を等しく保ち干渉計の出力信号を安定化することができる。図4(b)は、実際に上記の位相制御を行った例であり、この結果、同相成分強度はほぼ一定値に安定化され(位相誤差の標準偏差は0.02159rad)、長時間の光電界測定が可能となった。
図5(a)はサンプリングオシロスコープ120−2から得られる同相成分の高速時間波形を示している(強度が反転している点を除けば、120−1から得られる同相成分と同じ)。本例では時刻ゼロがパターン同期信号の入力時刻であり、ここから200ps後(ビット中心付近)を基準時刻として、常に強度がゼロとなるように制御を実施している。本方式では符号パターンの繰り返しごとに一回の位相偏差情報が得られる。その周期はビットレートやビットパターンの長さ(例えば2^7=128ビットから、2^23=800万ビット等さまざま)に依存するが、一般に位相ゆらぎの周期より十分に短い時間間隔で制御が可能となる。例えば10Gシンボル/秒でPN23段の符号パターンを使用した場合には1秒間に1192回の位相情報を得ることができ、これは上記干渉計のゆらぎの速度より十分高速である。もしさらに長い符号パターンや遅いビットレートで観測を行う場合、一回の符号パターン中に複数回の基準時刻を設けておのおのの時刻での位相変化を観測するなどの手法が可能である。
なお本同期方式は、光波形の符号パターンの特定時刻での光位相を一定に制御するため、この時刻で光信号の強度がゼロでなくまた急峻な位相変動がなければ常に適用可能であり、変調符号の種類や変調パターンなどに依存しないという利点がある。上記特定時刻はユーザが任意に設定しても構わず、また測定器内で光信号の強度が非ゼロかつ位相変動の少ない時刻を自動的に探索して自動設定しても構わない。
また本例では同相成分の強度を一定に制御する例を示したが、これは直交成分の強度を一定にする制御であっても、また同相成分と直交成分から算出できる光電界の位相角を一定にする制御であっても構わない。なお、同相成分のみを制御に用いる場合、必ずしも直交成分の観測は必要ない。
一方、サンプリングオシロスコープ102−2は上記のように干渉計の位相安定化を行った状態で、光信号の同相成分と直交成分の強度をそれぞれ測定する。しかしながら波形には雑音が重畳されるため、パターン同期信号に同期して測定される同相成分の波形は符号パターンは同一であるものの、図5(a)の細線のように毎回異なる測定結果となる。そこで本発明ではパターン同期信号に同期して測定される波形データ同士を複数回(例えば16回、64回など)平均化し、雑音を除去した実線のような平均波形を算出する。雑音を除去した結果、波形の持つ歪は光変調器や変調信号の持つ符号間干渉が主となる。また図5(b)は同様の直交成分の波形を同時に観測し、平均化処理を行ったものである。
なお平均化による雑音除去はパターン同期ごとに行うだけでなく、各波形を時間方向に平均化するものでああっても構わない。また雑音量を観測することが目的である場合や、波形応答時間を短くするには必ずしも平均化処理を行わなくても構わないが、この場合には波形の符号間干渉を評価することは困難となる。
一般に、光電界の同相・直交成分の平均値はゼロとならない。同相成分、直交成分とも本来のゼロ点は入力信号強度がゼロのときの値であり、これは参照光の平均強度に相当する。そこで、あらかじめ信号光の強度をゼロとした状態で、同相成分出力ポート133、直交成分出力ポート134からの得られる信号レベルを記憶しておき、この値がゼロとなるように各成分の測定値をレベル補正することで、正しい測定結果が得られるようになる。
図5(c)は実験で得られた上記の同相成分を、同時刻に取得された直交成分と合成して光電界を再構築し、時間軸・同相成分・直交成分からなる空間に3次元表示した例である。本図はQPSK信号10ビット分(1000ps)のデータであり、合成光電界が時間の経過に伴い連続的にその向きを変えている様子がわかる。図中の○印はシンボル中心時刻での光電界の位置であり、互いに直交した位相空間での4点(I,Q)=(1,0)(0,1)(-1,0)(0,-1)のいずれかの値をとることが確認できる。
図5(d)は90ビット分の光電界を時間方向に折り返し、3次元空間でアイパターン表示した例である。アイパターン表示では、数多くの光電界のトレースを重ねて表示するため、波形の符号間干渉の様子やタイミングジッタの大きさ、反射などが直感的に把握できるという利点である。このような光信号の電界波形の3次元トレースや3次元アイパターンの表示は、本発明が高精度かつ高時間分解能の電界波形の測定を実現することによってはじめて可能になったものである。なお、本例では各成分の波形測定は図5(a)(b)のように10ビットずつ行い、「10ビット長の同相・直交波形を64回取得して、平均化処理後、波形の測定開始時刻を10ビット分ずらす」という処理を9回繰り返し、90ビット長の連続電界波形を取得している。原理的に観測時間に対する制限はなく、同じ操作を繰り返すことでさらに長い時間波形やアイパターンの観測が可能となる。
図6(a)は、図5(d)を3次元空間中でさらに別の方向から観測した例である。このように観測する方向を任意に変えることで、例えば各位相点での位相方向・振幅方向の符号間干渉量を観測したり、複数のアイ開口それぞれの大きさやマージンなどさまざまな測定を容易に実施することができる。また図6(b)は図6(a)の波形を矢印の方向(位相平面で45度、すなわちベクトル(I,Q,T)=(-1,-1,0)の方向)から観測した例である。本例では、時刻0および100psにおける位相遷移が短時間(10〜20ps)で完了していることや、位相遷移時のタイミングジッタ量などが把握できる。また、図6(c)は図5(d)を時間軸の方向から見た図であり、位相面上での光電界の軌跡をあらわしており、光位相変調の角度の最適化やチャープ量の評価などに有用である。このように観測方向を変えることで、従来観察できなかった波形評価が容易に実現できる。図6(d)は、図6(c)のうち波形の識別時刻の前後20ps分(時刻40ps〜60psの間)のデータのみをプロットした例である。取得データのうち特定の時間範囲だけを表示することによって、各位相点のばらつきや配置の良否を直感的に把握することが可能となる。
上記の例では、光QPSK信号の観測例を示したが、本発明では適用可能な変調方式に制限はなく、外部変調器を用いた光信号であれば位相変調・振幅変調・周波数変調およびこれらの組み合わせ、また強度変調やデュオバイナリ変調などの位相回転の評価に適用することも可能である。さらに多値数が増えたり、強度変調と位相変調の両方を印加された波形を評価する場合には、特定の振幅範囲や角度のデータのみを表示する手法も有効となる。
図7は、本発明の第一の実施例における測定手順の一例を示す図である。測定開始後、まず信号光未入射の状態で同相成分と直交成分の強度I0,Q0を測定し、これをゼロ基準として記憶したのちに信号光を入射状態とする。以下時刻0をパターン同期信号の入力時刻とする。
最初に時刻T〜T+ΔT間の同相・直交成分の波形I(t)およびQ(t)をN回測定する。ついでこれらの波形からI0,Q0を差し引きゼロレベル補正を行ったのちに平均化し、時刻T〜T+ΔT間の各成分の平均波形Iav(t), Qav(t)を求める。全測定時間はΔTとなるが、これが波形表示に十分な所定時間に満たない場合、測定開始時刻TをΔTだけ後ろにずらしつつ、全測定時間が所定時間に達するまで繰り返し測定を行う。その後アイパターン表示が必要な場合にはシンボル時間単位で折り返し、最後にIav(t),Qav(t)を組み合わせて3次元表示することで波形表示が完成する。なお光電界波形を角度や振幅、ベクトルごとに平均化する場合には、最初にI(t),Q(t)を各時間ごとにベクトル合成しついで平均化を行えばよい。
図10は本発明の第2の実施例を示す構成図である。本例では、レーザ光源101や光カプラ102などを波形測定装置100に取り込んだ例である。本発明の波形測定装置はこのように、必要に応じて構成部品の一部を外付けにしたり内蔵にする構成が可能である。
また本例は図1の光ファイバ遅延線105を可変光遅延回路150に置き換えるとともに、光信号の観測用の光入力サンプリングオシロスコープを一台に集約した例である。可変光遅延回路150は、光信号の経路を切り替える光スイッチ151−1、151−2、光信号を一定の時間だけ遅延する固定光ファイバ遅延線152−1〜4および、光信号の経路をひとつに合成する光カプラ153を組み合わせて構成されている。本例は、光ファイバ遅延線152−1〜4の長さをそれぞれ、150cm、90cm、30cm、180cmとし、光スイッチ151−1で参照光を光ファイバ遅延線152−1〜3のいずれかに入力、さらに光スイッチ151−2でこれらの出力光を光ファイバ遅延線152−4か遅延線を含まない経路のいずれかに入力し、光カプラ153で参照光経路に戻す形態である。この結果、可変光遅延回路150の遅延量は最小30cmから最大330cmまで60cm単位で切り替えることが可能となる。本例では測定対象となる光変調器の長さが最大330cmまで変化しても可変光遅延回路150の遅延量を変えることで、経路長の差を30cm以内にとどめ安定した電界波形の測定が可能となる。なお遅延線の最小値や遅延の単位は、レーザ光源の線幅や信号処理の方式や必要な測定精度で変化するものであり、必要に応じて数cm〜数mなどの値に設定してかまわない。また本例では2段の光スイッチ構成を取ったが、遅延量を自由に変える構成であればどのような構成でも問題はなく、必要に応じてスイッチの段数をさらに増やしたり、光スイッチを用いずにコネクタを用いて光ファイバ遅延線を手動で相互に接続して遅延量を変えるなどさまざまな構成が可能である。また反射ミラーや光コリメータを連続的に移動するような構成の可変光遅延回路を適用することも可能である。また、あらかじめ参照光経路を十分に長く取っておけば、可変光遅延回路を信号光経路に配置することも可能である。
なお遅延量の変化などにより信号光の強度が変化すると、光電界の測定に誤差を生じる可能性があるため、必要に応じて光強度を一定に保つ光アッテネータや光増幅器、もしくは参照光の光強度を測定して補正する補正回路を追加する構成が考えられる。
本実施例では前述のように1台の光入力サンプリングオシロスコープ120を用いて干渉計の安定化と、光波形の測定を行っている。この例では、光入力サンプリングオシロスコープは同期信号の入力後、まず基準時刻の同相成分を測定し、これを制御回路125に通知し、制御回路は同相成分強度が一定となるように可変光移相器110をフィードバック制御する。ついでサンプリングオシロスコープ120内部の遅延時間を切り替え、改めて同相成分・直交成分の波形を取り込み、必要となる時間範囲の光電界波形の観測を行う。本方式においては測定時刻の切り替えに要する時間は、干渉計のゆらぎ時間(数Hz)より十分に短ければよい。
図11は本発明の第3の実施例を示す構成図であり、自己ホモダイン光干渉計の代わりに局発光を用いたホモダイン干渉計構成とし、さらにデジタル位相ダイバーシティ方式を用いて波形観測装置100を構成した例である。このような局発光源を用いた干渉方式の場合、外部変調器のみならずレーザ光源を内蔵した集積化光源、もしくは遅延調整の困難な光ファイバ伝送後の位相ゆらぎをもった光波形などに対しても光電界波形の測定が可能となる利点がある。なお前述の従来のデジタル位相ダイバーシティ方式では高精度・高時間分解の波形観測が行えない、波形の位相基準がなく長時間の測定が行えないなどの問題点があった。本例では、パターン同期信号109を加工し、光信号からの位相基準の算出と波形の高精度測定を両立させている。
図12(a)は符号パターン発生器112から出力されるパターン同期信号109を電気遅延回路164で時間Tだけ遅延した位相基準信号であり、符号パターンの先頭から基準時刻Tだけ経過時点でゼロに立ち下がるものとする。本信号は2分岐され、一方は位相同期逓倍回路(PLL逓倍回路)160で符号パターンのビット数(例えば128ビット)だけ逓倍され光変調波形のシンボルレートに等しい合成クロック信号に変換され、さらに電気可変移相器161によって所定時間Dだけ遅延される。クロック信号も立ち下がりを基準とすると、その波形は図12(b)のようになる。その後、この合成クロック信号はクロック合成回路162によって先に分岐した図12(a)の位相基準信号と合成され、図12(c)のような合成サンプリングクロックに変換される。本波形は、合成クロック信号上に位相基準信号を上書きして合成したものであり、信号波形の立ち下がり時刻の間隔が高速オシロスコープ141の最小サンプリング間隔以上となるように調整されている。上記の結果、電気可変移相器161の遅延量をDからD'に変えると、本合成サンプリングクロックは図12(e)のようになり、位相基準時刻Tを一定に保ったままサンプリング時刻のみを可変することができる。
上記の高速オシロスコープ141は本合成サンプリング信号をサンプリング信号として、その立ち下がり点で波形のサンプリングを行い、測定結果を逐次内部のメモリに蓄積する。図12(d)は電気可変移相器161の遅延量をDとして光電界の同相成分をサンプリング測定した一回目の測定例、また図12(f)は遅延量をD'として同様にサンプリング測定した二回目の測定例である。どちらの測定結果においても、位相基準時刻Tは一定に保たれており、本時刻の光信号の強度変化は原則として局発光と信号光間の位相のゆらぎ(もしくは光信号の雑音)で生じるものとなる。雑音成分は複数回の測定結果を平均することによって除去することが可能である。そこで、同相成分と直交成分の測定結果を組み合わせて、基準時刻Tにおける光電界の位相角を算出し、この値を基準位相として位相角を測定することで、光源の位相ゆらぎの影響を除去すうることができる。これには、波形の各点の位相角から基準位相角を差し引けばよい。この結果、デジタル位相ダイバーシティ方式においても常に安定した光電界測定が可能となる。本方式は従来例のように光信号の位相角の変化を追従推定するのではなく、常に特定の基準時刻の光信号の位相を「基準位相」として用いている。このため、高速オシロスコープの内部のメモリが一杯となり、CPU122にデータを送信するために処理を中断、その後に再開したとしても位相の基準を失うことなく長時間継続してデータを取得することが可能となる。
以下、遅延量Dをシンボル長の数10分の一程度の単位で徐々に変えながら測定を行うことにより、高時間分解能の光電界波形測定が可能となる。また遅延量Dを同一値として複数回の波形測定を行い、これらを互いに平均化することによって雑音成分を除去し、高精度の電界波形を取得することができる。以降の波形合成および表示処理は、前述の実施例と同様に行うことが可能である。
なお本例の光波形観測装置100はパターン同期信号109を入力とし、内部でクロック信号を再生しているが、クロック信号を外部から直接供給しても構わない。またクロック信号を入力とし、本信号を内部のカウンタで符号パターンのビット数だけ分周することによりパターン同期信号を合成する構成としても構わない。また前述のように、例えば符号パターンの特定時刻に信号光を無変調とする時刻を意図的に設け、この時刻の光電界の位相角を基準として、光電界の位相角の測定を行っても構わない。また位相基準と波形の両データを必ずしも同一の高速オシロスコープで取り込む必要はない。本高速オシロスコープの機能は、光受信器と高速A/Dコンバータなどによっても実現できるため、必要に応じてその一部または全部の機能をこれらの回路で置き換えてもかまわない。特に位相基準に関しては、データ取得頻度が低くてももかまわないので光受信器と高速の電気信号サンプラなどで実現することもできる。また一方で光電界波形の測定は光サンプリングオシロスコープを用いて実施し、得られた波形データをCPUに転送、後で波形を取得の時刻の位相を補正するという方式も可能である。
また図11では、光信号の観測にバランス型光受信器163−1、163−2を用いて信号の直流成分をキャンセルし、振幅のゼロ補正を不要としている。位相ダイバーシティ回路113から出力される2つの同相ポート133−1および133−2はバランス型光受信器163−1に、また2つ直交ポート134−1および134−2はバランス型光受信器163−2に入力される。バランス型光受信器は2つの入力光信号の強度の差を電気信号として出力するものであり、また2つの同相ポートに出力される光信号は互いに振幅が反転するとともに同じ直流成分を持つため、本構成では自動的に直流成分が除去され電界のゼロ補正が不要になるという利点がある。
図13は本発明の第4の実施例を示す構成図である。本例では、参照光の経路を偏波保持光ファイバ170および、偏波保持光ファイバ遅延線171を用いて構成している。このため、光ファイバの曲げ状態や温度が変わっても参照光の偏波状態が変化しないようになり、参照光経路の自動偏波コントローラなどの偏波制御機構が不要となる。同様の効果は、参照光経路を空間光学系や導波路などを用いて構成しても得ることが可能である。同様の偏波保持は信号光の経路にも適用することが可能であり、さらに本発明の他の実施例にも広く適用可能である。
また本実施形態では自己ホモダイン干渉計の合波部を、位相ダイバーシティ回路の代わりに光カプラ102−2を用いて構成している。偏波コントローラ111は、信号光の偏波状態を調節し、参照光と信号光の偏波状態を合致させ両者が最大の効率でホモダイン干渉するように設定している。また光カプラ102−3は干渉計の出力信号を2つの光入力サンプリングオシロスコープ120−1、120−2に分岐するために用いられている。本例のように位相ダイバーシティ回路を用いない場合、同相成分と直交成分を同時に観測することは困難となる。このため、参照光経路に位相変調器174を配置し、制御回路125からの同相・直交信号切替信号172により、参照光に0度もしくは90度の位相遅延を印加できるようにしている。この結果、両光入力サンプリングオシロスコープでは、位相遅延が0度のときに光電界の同相成分を、90度のときには光電界の直交成分を観測することができる。同相・直交信号切替信号172はCPU122にも供給されており、これによって光入力サンプリングオシロスコープ120−2から得られる波形が同相成分か直交成分かを判定することができる。なお、光カプラ102−2として2x2光カプラを用いた場合、2つの光出力ポートには互いに符号が反転した光出力が得られるため、前述の実施例同様に光バランス型受信器を適用することも可能である。
なお、位相変調器174と可変光移相器110は、原理的にはどちらも光信号に可変遅延を与える機構であるため、両者の機能をひとつの部品でまとめて実現してもかまわない。なお参照光経路に配置された自動偏波コントローラ111は、多くの場合、信号光の偏波の向きのみならずその位相をも制御する自由度を持っている。よって、本例の場合可変光移相器110および、174を省き、すべての機能を自動偏波コントローラ一個で実現することも可能である。その場合には自動偏波コントローラ111は制御回路125からの制御信号124および、同相・直交切替信号172を入力とし、これらの信号に従って外部から制御される。
また本実施例における光カプラを利用した干渉計は、局発光源を利用したホモダイン型を含む本発明の他の実施例にも適用可能である。干渉計の構成は光電界の検出が可能であればどのような形態でもよく、例えば信号光内の残留キャリアを狭帯域フィルタで分離して自己ホモダイン干渉させる形態や、参照光を信号光と直交した偏波を利用して同一の経路を伝送する形態、非特許文献4に用いられている同相成分検出と直交成分検出用の干渉計を合成した集積型干渉計を用いる形態などを用いても構わない。また意図的に参照光の周波数を信号光の周波数から一定値だけずらすヘテロダイン干渉計構成としてもかまわず、この場合には測定された光電界から周波数ずれ分を補正すればよい。
また本発明における可変光移相器110としては光ファイバをピエゾ圧電効果を利用して引き伸ばし遅延量を可変するファイバ移相器や、ピエゾでミラーの位置を移動する光移相器などが適用可能である。これらの移相器は温度等による光信号や参照光の経路長の変化を補正するため、最大数10ミクロン〜数mmまでの範囲(光位相にして、数10π〜数1000π)で遅延量を連続的に可変できることが望ましい。しかしながら光ホモダイン干渉計において光電界を安定して検出するためには両経路の位相差を2πで割った端数が精度よく一定に保たれていればよく、2πの整数倍のずれが生じても出力信号は同一となる。このため、本発明においては可変移送器110に最大2πの移相量しかもたない移相器を適用することが可能である。この場合には、制御回路125は常に位相差の端数のみを一定値(例えばゼロ)と保つように制御を行い、もし可変移相器110に設定する移相量が可変範囲を越えた場合、2πを単位に移相量を巻き戻し常に2π以下の端数部分に対してのみ安定化を行えばよい。ただし、可変移相器の移送量の巻き戻し中は電界波形が正しく測定できなくなる問題が生じる。これは巻き戻しを波形の平均化時間に比べて十分に高速で行うか、図13に示すように制御回路125から光入力サンプリングオシロスコープ120−2に対してゲート信号173を加え、巻き戻し中の波形測定を禁じる、などの手法で解決することができる。
また位相制御信号124はレーザ光源101にフィードバックし、レーザ光源の発振波長を移動して干渉計に安定化させる方式としてもかまわない。この場合には光可変移相器が不要になるという利点がある。他の実施例に示した局発光を用いた干渉方式においても、信号光源もしくは局発光源にフィードバック安定化を施し、観測された基準位相が常に一定値となるように安定化する光PLL構成としてもかまわない。
図14は本発明の第5の実施例を示す構成図であり、自己ホモダイン干渉計とデジタル位相ダイバーシティ方式を組み合わせた例である。自己ホモダイン干渉計を使えば、局発光が不要となるとともに光位相のゆらぎ時間を干渉計のゆらぎ時間(〜数10Hz程度)程度の低速に抑えることができる。一方でデジタル位相ダイバーシティ方式によって符号パターンに同期して計測した光信号位相を基準位相として光位相を計測することで、干渉計の位相安定化を不要にするというメリットがある。本方式では参照光と信号光の経路差が数10m以上に大きくなり、位相ゆらぎが大となっても、高速な位相ダイバーシティ法によって位相ゆらぎを除去できる。このため、光ファイバ遅延線105の長さ調整が不要となる。なお測定点の位相ゆらぎがある程度以上大きくなった場合でも、本発明では各サンプリング点の位相角と振幅値をそれぞれ独立に平均化することによって、測定結果から位相ゆらぎ成分を効率よく除去することも可能である。
本発明の第1の実施例を示す構成図である。 本発明の第1の実施例における光位相ダイバーシティ回路113の構成図である。 本発明の第1の実施例におけるQPSK信号の位相状態を示す説明図である。 本発明の第1の実施例における自己ホモダイン干渉計の位相安定化の例を示す図である。 本発明の第1の実施例における光電界の測定原理を示す説明図である。 本発明の第1の実施例における光電界の3次元表示の例を示す図である。 本発明の第1の実施例における測定手順を示す図である。 従来の光位相観測法の構成図である。 従来の光位相観測法における光位相測定の説明図である。 本発明の第2の実施例を示す構成図である。 本発明の第3の実施例を示す構成図である。 本発明の第3の実施例におけるサンプリングの説明図である。 本発明の第4の実施例を示す構成図である。 本発明の第5の実施例を示す構成図である。
符号の説明
100…本発明の光波形観測装置、101…レーザ光源、
102…光カプラ、103…信号光用光ファイバ、
104…参照光用光ファイバ、、105…光ファイバ遅延線、
106…駆動回路、107…駆動信号入力線、
108…光変調器、109…パターン同期信号、
110…可変光移相器、111…自動偏波コントローラ、
112…符号パターン発生器、113…光位相ダイバーシティ回路、
120…光入力サンプリングオシロスコープ、121…データ経路、
122…CPU、123…表示装置、
124…位相制御信号、125…制御回路、
130…偏光ビームスプリッタ、
131…2x2光カプラ、132…信号光入力ポート、
133…同相成分出力ポート、134…直交成分出力ポート、135…参照光入力ポート、
140…局発レーザ光源、141…高速オシロスコープ、
150…可変光遅延回路、151…光スイッチ、
152…固定光ファイバ遅延線、153…光カプラ、
160…位相同期逓倍回路、161…電気可変移相器、
162…クロック合成回路、163…バランス型光受信器、164…電気遅延回路、
170…偏波保持光ファイバ、171…偏波保持光ファイバ遅延線、
172…同相・直交切替信号、173…ゲート信号、174…位相変調器、
175…クロック信号。

Claims (5)

  1. デジタル変調された入力光信号の光電界を、同相成分および直交成分ごとに、もしくは振幅成分および位相角成分ごとに、時間サンプリングして測定する手段を有し、
    かつ前記2つの電界成分を時系列に並べた3次元の光電界波形を3次元表示する手段を備えたことを、もしくは前記2つの光電界成分を時系列方向にデジタル変調の1ビットないしは1シンボル時間の整数倍の時間単位で折り返した3次元光電界アイパターンを合成し3次元表示する手段を備えたことを、特徴とする光電界波形観測装置。
  2. 請求項1記載の光電界波形観測装置において、3次元空間内における前記3次元の光電界波形の観測方向を任意に変更して表示する手段を有することを、
    もしくは指定された任意の時間範囲、振幅範囲、角度範囲、または座標範囲の、前記3次元の光電界波形または前記3次元の光電界アイパターンを選択表示する手段を有することを、特徴とする光電界波形観測装置。
  3. 一定の繰り返し周期の符号パターンでデジタル変調された入力光の光電界成分を光ホモダイン干渉を用いて測定する光電界波形観測装置において、
    前記符号パターンに同期して計測した光電界の位相値もしくは同相成分もしくは直交成分のうち少なくともいずれか一つが一定値となるように、
    または前記符号パターンの始点より所定時間後に測定した光電界の位相値もしくは同相成分もしくは直交成分のうち少なくともいずれか一つが一定値となるように、
    または前記符号パターンの始点より所定時間後から一定の時間だけ平均化した入力光の光電界の位相値もしくは同相成分もしくは直交成分のうち少なくともいずれか一つが一定値となるように、
    前記ホモダイン干渉計の2つの光路の位相差もしくは光源の光位相を制御する手段を有することを特徴とする光電界波形観測装置。
  4. 一定の繰り返し周期の符号パターンでデジタル変調された入力光の光電界成分を光ホモダイン干渉を用いて測定する光電界波形観測装置において、
    前記符号パターンに同期して計測した光電界の位相値、
    または前記符号パターンの始点より所定時間後に測定した光電界の位相値、
    または前記符号パターンの始点より所定時間後から一定の時間だけ平均化した入力光の光電界の位相値、
    のうちいずれか一つを基準位相とし、前記光ホモダイン干渉を行う干渉計の持つ位相ゆらぎの特性時間より十分短い時間間隔内に、該基準位相と任意の時刻の光位相を測定し、両者の差分を該任意の時刻の光位相として出力ないし表示する手段を有することを特徴とする光電界波形観測装置。
  5. 請求項1、3、または4のいずれか一つに記載の光電界波形観測装置において、
    入力光を変調する繰り返し符号パターンの周期ごとに光電界を繰り返し測定し、
    複数の測定値をそれぞれ観測した光電界の成分ごとに平均化する手段、
    もしくは前記各成分を合成して位相点を算出したのちにベクトル的に平均化する手段、
    もしくは前記各成分を合成したのちに振幅成分および位相角成分を独立に平均化する手段、
    もしくは光電界の測定値を時間方向に移動平均する手段を有することを特徴とする光電界波形観測装置。
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