JP2004222252A - 光信号モニタ装置、及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 実際の光伝送システムにおける信号品質のモニタリングに適用できるように、低コストでリアルタイム性に優れた光信号の波形モニタリングを実現する技術を提供することである。更に、この波形モニタリングにより、光送受信機、及び各種補償器を安定に制御する技術を提供すること。
【解決手段】 光ゲート4は、光カプラ1から入力された光信号と同期したクロック、すなわちデータのビット間隔と同一又はN倍(Nは正の整数)の周期をもつクロックにより開閉のタイミングが制御され、光信号の一ビットのうち、一部の時間幅だけが通過させる。この通過した光信号が光電変換素子5に入力される。一方、光ゲート4から一部の時間幅だけ通過した光信号が入力された光電変換素子5では、入力された光信号の平均光強度を得る。この平均光強度の関係がモニタ出力部7に出力される。
【選択図】 図1
【解決手段】 光ゲート4は、光カプラ1から入力された光信号と同期したクロック、すなわちデータのビット間隔と同一又はN倍(Nは正の整数)の周期をもつクロックにより開閉のタイミングが制御され、光信号の一ビットのうち、一部の時間幅だけが通過させる。この通過した光信号が光電変換素子5に入力される。一方、光ゲート4から一部の時間幅だけ通過した光信号が入力された光電変換素子5では、入力された光信号の平均光強度を得る。この平均光強度の関係がモニタ出力部7に出力される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高速大容量の光通信システムにおける光信号モニタ装置及びその方法に関する。
通信需要の拡大により、光ファイバ通信システムの大容量化は急速に進んでいる。波長分割多重(WDM)方式により一本の光ファイバでの伝送容量がテラビット級に拡大する中、更なる容量増加の為、一波長あたりの信号速度の向上が必要となる。そこで、40Gビット/秒以上という高速信号伝送技術の開発が進んでいる。このような高速の信号を長距離伝送する場合、光ファイバ中の分散や非線形性の影響を受け易く、低速の信号と比較して信号の波形劣化が生じ易い。40Gビット/秒以上の高速信号で、長距離伝送を実現する為の解決策の一つとして、劣化した波形をモニタリング処理することが考えられる。特に、波長分散や偏波分散に関しては、伝送路ファイバの温度変化などによって時間的に変動し、かつ変動の影響によりQ値が劣化する可能性が高い。この結果、波長分散や
偏波分散のリアルタイムのモニタリングと補償制御との実現が重要となる。
偏波分散のリアルタイムのモニタリングと補償制御との実現が重要となる。
波長分散や偏波分散に関しては、その値を直接測定する方法がいくつか提案されている。例えば、光信号に含まれるクロック周波数成分の強度から分散値を推測する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、リアルタイムに信号波形をモニタリングし、その情報を基に波長分散や偏波分散など各補償器を制御し、Q値の劣化を抑制することも有効であると考えられる。
光信号の波形モニタリング手段としては、サンプリングオシロスコープが代表的である。このサンプリングオシロスコープは、低いサンプリング周波数で高速の信号波形を観測することが可能であり、高速な電気や光デバイス等の信号波形評価の為の測定装置として一般に使用されている。
更に、サンプリングオシロスコープよりも簡易的に波形情報を抽出する手段として、振幅ヒストグラム法が提案されている。例えば、非同期のサンプリングにより抽出した光強度の分布から、ノイズ、クロストーク、又は波長分散の影響による波形劣化の観測を行っている(非特許文献1参照)。この手法は、データを非同期でサンプリングする為、データからのクロック抽出が不要である。この結果、装置を簡素化することが可能であり、更に原理的に信号のビットレートに依存しない測定が可能となるという利点がある。
しかしながら、上述の技術には、以下のような問題点がある。
まず、光信号に含まれるクロック周波数成分の強度から分散値を推測する方法では、分散変化に対するクロック出力強度の変化が小さい為、正確な波形劣化状況が判り難く、制御の正確性に問題が生じ易い。また、クロック強度をモニタリングする為に特別なクロック抽出回路が必要となり、一般的なクロック抽出回路として用いられるPLL回路が適用できなくなるという問題点がある。
また、サンプリングオシロスコープによる光信号の光波形モニタリングでは、実際の通信システムの信号を監視する装置が大掛かりとなり、光受信器への適用は現実的ではない。また、サンプリングオシロスコープで得られるデータは非常に膨大であり、適切なパラメータを抽出する為の信号処理にかかるコストが大きい問題点がある。また、波形を描画する為には、原理的に比較的長い時間がかかり、リアルタイムの制御を行うのに不都合が生じる問題点がある。更に、実際の高速な光波形を観測する場合には、サンプリングオシロスコープに用いる光・電気デバイスともに、十分広い周波数帯域を有している必要があり、高性能デバイスの調達にコストがかかる問題点もある。また、光・電気デバイスが十分に広い周波数帯域を有していない場合、結局、観測される波形は、光・電気デバイスに依存し、実際の波形が意図しない形に変化したものとなり、正しい解析や情報抽出が困難となる問題点もある。
振幅ヒストグラム法では、光信号を受光するデバイスは十分に広帯域な特性を有していることが必要であることや、非同期といってもサンプリングゲートの幅は十分に狭い必要があること等、サンプリングオシロスコープと同等の性能が求められ、実際のシステムに適用するには過大なコストが生じる問題点がある。また、信号処理に対するコストが大きいこと、情報抽出に時間がかかること等もサンプリングオシロスコープと同様の問題点がある。更に、この手段では信号パルスの広がりなど時間方向の変動を観測するのが困難となる問題点もある。
従って、本発明が解決しようとする課題は、実際の光伝送システムにおける信号品質のモニタリングに適用できるように、低コストでリアルタイム性に優れた光信号の波形モニタリングを実現する技術を提供することである。更に、この波形モニタリングにより、光送受信器及び各種補償器を安定に制御する技術を提供することである。
上記の課題を解決する第1の発明は、光信号の波形の情報をモニタリングする装置であって、
入力される光信号を分岐する光カプラと、
前記光カプラで分岐された光信号から該光信号と同期したクロックを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出されたクロックを基にゲートの開閉タイミングを制御し、前記光カプラで分岐された光信号の透過・非透過を制御する光ゲートと、
前記光信号に対する前記抽出手段で抽出したクロックの位相差を調整する調整手段と、
前記調整手段で位相差が調整されたクロックに基づいて、前記光ゲートを通過した光信号の光強度を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された光強度に基づいて、光信号の波形情報を抽出する波形情報抽出手段とを有することを特徴とする。
入力される光信号を分岐する光カプラと、
前記光カプラで分岐された光信号から該光信号と同期したクロックを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出されたクロックを基にゲートの開閉タイミングを制御し、前記光カプラで分岐された光信号の透過・非透過を制御する光ゲートと、
前記光信号に対する前記抽出手段で抽出したクロックの位相差を調整する調整手段と、
前記調整手段で位相差が調整されたクロックに基づいて、前記光ゲートを通過した光信号の光強度を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された光強度に基づいて、光信号の波形情報を抽出する波形情報抽出手段とを有することを特徴とする。
上記の課題を解決する第2の発明は、上記第1の発明において、前記光ゲートは、電界吸収型半導体変調器で構成されていることを特徴とする。
上記の課題を解決する第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、前記調整手段は、前記光カプラと前記光ゲートとの間に設けられ、前記光ゲートに入力する光信号の遅延時間を変化させる光遅延回路で構成されていることを特徴とする。
上記の課題を解決する第4の発明は、上記第1又は第2の発明において、前記調整手段は、前記光カプラと前記抽出手段との間に設けられ、前記抽出手段に入力する光信号の遅延時間を変化させる光遅延回路で構成されていることを特徴とする。
上記の課題を解決する第5の発明は、上記第1又は第2の発明において、前記調整手段は、前記光ゲートの開閉タイミングを制御するクロックの位相を変化させる遅延回路で構成されていることを特徴とする。
上記の課題を解決する第6の発明は、上記第1から第5のいずれかの発明において、前記光信号モニタ装置は、クロック抽出回路を内蔵した光受信器を有し、 前記抽出手段を前記光受信器内のクロック抽出回路で構成することを特徴とする。
上記の課題を解決する第7の発明は、上記第1から第6のいずれかの発明において、前記波形情報抽出手段で抽出された波形情報に基づいて、光信号の分散による波形劣化の情報を抽出する手段を有することを特徴とする。
上記の課題を解決する第8の発明は、上記第1から第7の発明において、前記光カプラと前記光ゲートとの間に、偏光素子を有することを特徴とする。
上記の課題を解決する第9の発明は、上記第1から第7の発明において、前記光カプラと前記光ゲートとの間に、
光信号の偏光方向を制御する偏波コントローラと、
前記光ゲートへの光信号の偏光方向を制限する偏光素子とを有することを特徴とする。
光信号の偏光方向を制御する偏波コントローラと、
前記光ゲートへの光信号の偏光方向を制限する偏光素子とを有することを特徴とする。
上記の課題を解決する第10の発明は、上記第1から第9のいずれかの発明において、前記光信号モニタ装置は、光信号の波長分散を補償する可変分散補償器を有し、
前記波形情報抽出手段は、抽出した波形情報の波長分散値の情報に基づいて、前記可変分散補償器を制御するように構成されていることを特徴とする。
前記波形情報抽出手段は、抽出した波形情報の波長分散値の情報に基づいて、前記可変分散補償器を制御するように構成されていることを特徴とする。
上記の課題を解決する第11の発明は、上記第1から第9の発明において、前記光信号モニタ装置は、光信号の偏波分散を補償する偏波分散補償器を有し、
前記波形情報抽出手段は、抽出した波形情報の検出偏光方向依存性に基づいて、前記偏波分散補償器を制御するように構成されていること特徴とする。
前記波形情報抽出手段は、抽出した波形情報の検出偏光方向依存性に基づいて、前記偏波分散補償器を制御するように構成されていること特徴とする。
上記の課題を解決する第12の発明は、光ゲートを具備する光信号モニタ装置を用いて、光信号の波形の情報をモニタリングする方法であって、
(a)前記光ゲートの開閉タイミングを制御する為に、前記光信号から該光信号と同期したクロックを抽出するステップと、
(b)前記(a)ステップで抽出したクロックを基に前記光ゲートで光信号の透過・非透過を制御するステップと、
(c)前記光信号に対する前記抽出したクロックの位相差を調整するステップと、
(d)前記(c)ステップで位相差が調整されたクロックに基づいて、前記光ゲートを通過した光信号の光強度を検出するステップと、
(e)前記(d)ステップで検出した光強度に基づいて、光信号の波形情報を抽出するステップとを有することを特徴とする。
(a)前記光ゲートの開閉タイミングを制御する為に、前記光信号から該光信号と同期したクロックを抽出するステップと、
(b)前記(a)ステップで抽出したクロックを基に前記光ゲートで光信号の透過・非透過を制御するステップと、
(c)前記光信号に対する前記抽出したクロックの位相差を調整するステップと、
(d)前記(c)ステップで位相差が調整されたクロックに基づいて、前記光ゲートを通過した光信号の光強度を検出するステップと、
(e)前記(d)ステップで検出した光強度に基づいて、光信号の波形情報を抽出するステップとを有することを特徴とする。
上記の課題を解決する第13の発明は、上記第12の発明において、前記(b)ステップにおいて、
光信号の透過・非透過を制御する前に、光信号の偏光方向を制御するステップを有していることを特徴とする。
光信号の透過・非透過を制御する前に、光信号の偏光方向を制御するステップを有していることを特徴とする。
上記の課題を解決する第14の発明は、上記第14の発明において、前記光信号モニタ装置は、光受信器を更に具備し、
(e)ステップにおいて、
前記波形情報の変化量から前記光受信器における最適識別閾値レベルの変化量を抽出するステップと、
前記抽出した変化量に基づいて、前記光受信器の識別閾値レベルを調整するステップとを有することを特徴とする。
(e)ステップにおいて、
前記波形情報の変化量から前記光受信器における最適識別閾値レベルの変化量を抽出するステップと、
前記抽出した変化量に基づいて、前記光受信器の識別閾値レベルを調整するステップとを有することを特徴とする。
上記の課題を解決する第15の発明は、上記第12の発明において、前記(c)ステップにおいて、
前記光信号に同期したクロックの周波数が、該光信号のビットレートの1/N(Nは正の整数)になるように制御して連続するNビットの光波形情報を検出するステップを有することを特徴とする。
前記光信号に同期したクロックの周波数が、該光信号のビットレートの1/N(Nは正の整数)になるように制御して連続するNビットの光波形情報を検出するステップを有することを特徴とする。
上記の課題を解決する第16の発明は、上記第12又は第15の発明において、前記光信号モニタ装置は、光変調器を更に有し、
(f)前記光変調器の中心バイアスのずれに起因する、隣り合うビット間の強度偏差を測定するステップと、
(g)前記(f)ステップで測定した強度偏差がゼロになるように前記光変調器の中心バイアスを制御するステップとを有することを特徴とする。
(f)前記光変調器の中心バイアスのずれに起因する、隣り合うビット間の強度偏差を測定するステップと、
(g)前記(f)ステップで測定した強度偏差がゼロになるように前記光変調器の中心バイアスを制御するステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、高速な時間領域において光信号波形の微妙な変化を観測することができるという優れた効果を奏する。その理由は、周波数帯域の制限されていない光信号波形から直接、波形情報を抽出する構成だからである。
また、本発明によれば、光信号波形の安定的なパラメータ抽出に要する測定時間を短縮することができるという優れた効果を奏する。その理由は、光信号に同期した高速のクロックを用いて、すべてのビットに対してサンプリングを行うことで、短時間に多くの積算データを平均化することが可能となるからである。
また、本発明によれば、光信号モニタリングのコストを低減するという優れた効果を奏する。その理由は、光信号モニタリングのための部品点数が少ないことと、複雑な波形の特徴的な部分だけを抽出する手法である為、抽出したデータの規模が小さく、解析に要するプロセス負荷が小さいためである。
第1の実施の形態について説明する。
図1は第1の実施の形態における光信号モニタ装置のブロック図である。図2及び図3は第1の実施の形態における光信号モニタ装置において、遅延回路の構成を変更したブロック図である。図4は光信号から抽出したクロックと、それによって開閉タイミングが制御された光ゲート動作の様子を説明する図である。図5は入力する光信号波形と、その光信号に対して得られる光信号モニタ出力を示す図である。図6は42.7Gビット/秒のCS−RZ変調方式に対して、波長分散が0ps/nmの時における光信号のアイ波形と光信号モニタ装置の光信号モニタ出力波形を示す図である。図7は42.7Gビット/秒のCS−RZ変調方式に対して、波長分散が−40ps/nmの時における光信号のアイ波形と光信号モニタ装置の光信号モニタ出力波形を示す図である。図8は42.7Gビット/秒のCS−RZ変調方式に対して、波長分散と光信号モニタ装置の光信号モニタ出力波形の最小値の関係を示す図である。図9は42.7Gビット/秒のCS−RZ変調方式に対して、波長分散が0ps/nmでノイズが付加された時の光信号のアイ波形と光信号モニタ装置の光信号モニタ出力波形を示す図である。図10は42.7Gビット/秒のCS−RZ変調方式に対して、波長分散が−40ps/nmでノイズが付加された時の光信号のアイ波形と光信号モニタ装置の光信号モニタ出力波形を示す図である。
図20は42.7Gビット/秒のCS−RZ変調方式に対して、光信号波形の周波数帯域制限を行った場合、波長分散が0ps/nmの時における光信号のアイ波形と光信号モニタ装置の光信号モニタ出力波形を示す図である。図21は42.7Gビット/秒のCS−RZ変調方式に対して、光信号波形の周波数帯域制限を行った場合、波長分散が−40ps/nmの時における光信号のアイ波形と光信号モニタ装置の光信号モニタ出力波形を示す図である。
図1を参照すると、本発明の光信号モニタ装置は、光カプラ1と、光カプラ1からの光信号に同期したクロックを抽出するクロック抽出部19と、この抽出したクロックにより開閉タイミングが制御される光ゲート4と、光ゲート4の開閉制御を行うクロックの位相を制御する遅延回路3と、光ゲート4を通過した光信号の強度を検出する光電変換素子5と、光電変換素子5で検出した光強度及び設定したクロックの位相を関連づける信号処理部6と、信号処理部6で得られたデータをモニタ表示するモニタ出力部7とを有する。
光カプラ1は、入力された光信号をクロック抽出部19と光ゲート4とに出力するものである。
遅延回路3は、信号処理部6からの指示に従って、光カプラ1から光ゲート4に入力される光信号と、クロック抽出部19からのクロックとの位相差を調整(例えば、0°〜360°に変化させる)するものである。この遅延回路3は、クロック抽出部19と光ゲート4との間のクロックラインに設けられる。尚、本実施の形態では、遅延回路3がクロック抽出部19と光ゲート4との間に設けられる場合について説明するが、例えば図2に示すように、遅延回路3として光遅延回路8を光ゲート4の手前に設置しても良い。この光遅延回路8は、信号処理部6からの指示に従って、遅延時間を変更するものである。ここで、遅延時間とは、光遅延回路8が無い場合の光信号が光カプラ1から光ゲート4に到達する時間に対し、どの程度遅らせるかを示す時間である。例えば、光信号の伝送レートが40Gビット/秒である場合、光遅延回路8は、信号処理部6からの指示に従って、遅延時間を0psから25ps程度まで変化させる。
また、図3に示すように、遅延回路3として光遅延回路8をクロック抽出部19の手前に設置しても良い。
このように、位相差又は遅延時間を調整しながら光信号の波形状態を測定していく。
光ゲート4は、光カプラ1からの光信号の透過及び/又は非透過を制御(ON・OFFを制御)するものである。ここで、ON・OFFのタイミングは、クロック抽出部19で抽出されたクロック、すなわち、光カプラ1からの光信号と同期したクロックにより制御される。例えば、光ゲート4としてEA(Electro−absorption:電界吸収)型の半導体変調器のような入力信号に対して非線形な応答をするデバイスを用いた場合、光ゲート4は、図4に示すように、クロック抽出部19からの正弦波のクロックにより光信号と同期し、デューティー比が0.5以下のON状態の幅( 以後、ゲート幅) が狭い光ゲート動作となる。つまり、光信号は一ビット周期のうち、ゲート幅で決まる一部の時間だけが光電変換素子5に入力される。
光電変換素子5は、(例えば、光信号のビットレートに対して十分応答周波数の低いデバイス)光ゲート4を通過した信号の平均光強度を得るものである。ここで、光信号と光ゲートの制御クロックの位相差を遅延回路3で変化させることにより、光信号波形の一ビット周期内での平均強度分布、すなわち光信号波形のエンベロープを抽出することができる。
ところで、本発明の光モニタリング手法では光信号に同期した高速のクロックを用いて、すべてのビットに対してサンプリングを行なう。これにより、光電変換素子5では、短い時間で多くの積算データについて平均化することが可能となる。つまり、短時間で安定した測定値が得られる為、測定時間を短縮し、リアルタイム性に優れた評価が可能となる。
信号処理部6は、遅延回路3に対してどの程度位相を変化させるかを示す位相値を送信し、この遅延回路3に送信した位相値に対して光電変換素子5から受信する平均光強度の関係をモニタ出力部7に出力するものである。例えば、ビットレート42.7Gビット/秒のRZフォーマットの光信号を入力信号とし、光ゲート4のゲート幅がビット周期の10%とした場合、図5に示すように、モニタ出力部7には、モニタ出力として1ビット分のデータのプロットが表示される。このモニタ出力部7のモニタ出力から判るように、入力光信号のエンベロープを忠実に抽出している。尚、上述したように本実施の形態では、遅延回路3をクロック抽出部19と光ゲート4との間に設ける場合について説明するが、遅延回路3に替えて光遅延回路8を設置した場合には、遅延時間を変換させる指示する通知を光遅延回路8に指示する。
続いて、上記光信号モニタ装置を用いて、光信号のモリタリングの動作について説明する。
光カプラ1は、観測したい光信号を光ゲート4に入力する。
そして、光ゲート4は、光ゲート4からの光信号と同期したクロック、すなわちデータのビット間隔と同一またはN倍(Nは正の整数)の周期をもつクロックにより開閉のタイミングが制御される。この結果、光ゲート4は、光信号の一ビットのうち、一部の時間幅だけ通過させ、この通過した光信号が光電変換素子5に入力される。
光ゲート4から一部の時間幅だけ通過した光信号が入力された光電変換素子5では、入力された光信号の平均光強度を得る。ここで、光信号と光ゲート4の制御クロックの位相差を遅延回路3で変化させることにより、光信号波形の一ビット内での強度分布、すなわち光信号波形のエンベロープを抽出することができる。尚、光信号波形のエンベロープから得られるビットパルスの圧縮や広がり、それにSN比の劣化などと波長分散や偏波モード分散などの影響とを対応させることで、分散補償器の自動制御や光受信器の識別閾値レベルの自動調整などへの応用が可能となる。
そして、信号処理部6は、光電変換素子5で得られた平均光強度の関係をモニタ出力部7に出力する。
尚、データのビット周期のN倍(Nは正の整数)の周期をもつクロックにより光ゲート4の開閉タイミングを制御することで、隣り合うN個のビットの波形情報を検出することも可能である。
次に、上述した光信号モニタ装置を用いて、波長分散の影響による波形劣化をモニタリングした場合の結果について説明する。
光信号に波長分散の影響があると、一つのビットを形成するパルス波形は広がる(又は圧縮される)。この波形変化を光信号モニタ装置で観測した例を図6及び図7に示す。この図では、光信号を42.7Gビット/秒の変調速度でキャリア抑圧型RZ方式(CS−RZ方式)で生成された光信号とし、データ変調器(図22参照)のαパラメータを+0.7に仮定した。これは図6が波長分散0ps/nmの時と、図7が波長分散−40ps/nmの時との波形である。ここでは、光ゲートの幅を、ビット周期の25%という広い値とした。これらの図から分散の有無に対して、ビットの境界部分におけるモニタの出力の最小値が大きく変化していることが判る。
波長分散に対して、光信号モニタ出力波形の最小値をプロットすると、図8に示すようになり、モニタ信号変化から波長分散の影響を測定することができる。更には、モニタ出力波形のパルス幅、振幅などを用いることで、さらなる詳細な測定が可能である。尚、本測定ではゲート幅を広く設定したが、十分な波長分散測定が可能である。
次に、入力波形にノイズがある場合における波形モニタの動作の検証結果を示す。
図9及び図10は、夫々波長分散0ps/nmの時と、−40ps/nmの時との入力光信号波形と光信号モニタ出力である。このように、ノイズが付加されている場合でも、異なる分散を受けた入力波形に対して、図6及び図7と同様に光信号モニタ出力波形が変化していることが判る。つまり、波長分散による波形劣化がモニタできる。
これまで、光信号としてCS−RZ変調方式を用いた例を示したが、RZやNRZなど他の変調方式を用いた場合についても波長分散の変化を検出することができる。
次に、本発明による波形劣化の検出感度と光ゲート幅について説明する。
本発明の光信号モニタ装置では、光ゲート4のゲート幅を、例えばビッ
ト周期の5%以下など狭くすることができれば、光波形のエンベロープを忠実に再現することができる。
ト周期の5%以下など狭くすることができれば、光波形のエンベロープを忠実に再現することができる。
ところが、光波形のエンベロープを忠実に再現する場合、現在の技術では光ゲートとして特殊なものが必要となる為、高コストの構成になってしまう。
これまで述べたように、本発明の光信号モニタ装置では、EA変調器を用いれば、比較的形成が容易なビット周期(25%)というゲート幅の光ゲートを用いて分散による波形の変化を高感度に検出することが可能である。これは、光/電気変換デバイス、又は電気増幅器の周波数帯域に制限されていない光信号そのものに対して光ゲートだけで時間領域の制限を行っていることが理由である。
図20及び図21は、図6及び図7と同様の送信光信号条件に対して、光信号のビットレートの80%に周波数帯域制限を行った場合の計算結果である。この周波数帯域制限された信号を入力した場合、本発明の光信号モニタ装置で光信号モニタとして得られる出力結果も合わせて示す。図20は波長分散0ps/nmの時のシミュレーション結果であり、図21は波長分散−40ps/nmの時のシミュレーション結果である。ここで、光ゲートの幅はビット周期の25%としている。
図6及び図7と比較して、光信号の周波数帯域制限を行った場合と、光信号の周波数帯域制限を行っていない場合とでは、波形変化の様子に大きな差が生じ、帯域制限されている場合は波形の変化を抽出し難いことが判る。
本発明の光信号モニタ装置では、図6及び図7に示すように、帯域制限を行わない波形から波形情報を抽出する為、波形変化を高感度に捉えることができる。例えば、サンプリングオシロスコープでは、光信号を電気信号に変換し、その電気信号を増幅する必要があるので、受光デバイスによって波形変化が鈍り、図20及び図21に示すような波形から波形情報を抽出しなくてはならない場合が生じてしまう。一方、最新のサンプリングオシロスコープでは、光信号をできるだけ忠実に再現する為に、40Gビット/秒以上のような高速の光信号を電気に変換し増幅する過程で非常に高価なデバイスが必要となる。本発明では、そのようなデバイスを用いなくても波形劣化の様子を高感度に抽出することが可能となる。
このように、光・電気のデバイスの周波数帯域に制限されていない光信号波形からデータを抽出すること、データ抽出の際の時間分解能が光ゲートの幅だけによって決定されることから、光ゲート形成の為の光変調器以外は、高速デバイスが不要となり、高速な時間領域において光信号波形の微妙な変化を観測することができる。
第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、クロック抽出部に替えて光受信器を用いることを特徴とする。
図11は第2の実施の形態における光信号モニタ装置のブロック図である。図12は光信号モニタ装置における光信号モニタ出力振幅と光受信器の最適識別閾値レベルとの関係を示した図である。
第2の実施の形態と第1の実施の形態との構成上の違いは、第1の実施の形態におけるクロック抽出部19に替えて光受信器2を用い、この光受信器2に内蔵しているクロック抽出機能を使用する点である。
光受信機2は、光カプラ1からの光信号から自器に内蔵されているクロック抽出機能を用いてクロックを抽出し、この抽出したクロックを光ゲート4に供給するものである。
このようにして、光受信器2で抽出されたクロックが光ゲート4に供給され、光ゲート4は、光受信器2から供給されたクロックに基づいて、ゲートの開閉タイミングを制御する。
この結果、光信号モニタの為の特別なクロック抽出部が不要になる。また、光信号モニタ出力を利用して光受信器2の識別点を制御することも可能になる。例えば、波長分散による波形変化を完全に補償し、光信号モニタの出力振幅が変化した場合でも、最適な識別閾値レベルが変化したとを判断することができる。
更に、図12に示すように、出力振幅と識別レベルとの関係を求めておくことで、出力振幅に応じて識別レベルを自動調整し、Q値の低下を最小限に抑えることも可能となる。
第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態は、光信号モニタ出力を基に光信号の波長分散を補償する可変分散補償器を制御することを特徴とする。
図13は第3の実施の形態における光信号モニタ装置のブロック図である。
第3の実施の形態と第2の実施の形態との構成上の違いは、光カプラ1の手前に可変分散補償器9が設置されていることである。
ところで、第1の実施の形態で述べたように、信号処理部6は、光信号モニタ出力から波長分散の影響による波形劣化を定量的に検出できる。この検出結果を基に信号処理部6は、可変分散補償器9を制御する。これにより、光受信器2に入力する光信号の波形劣化を補償し、光信号の補償を行なう前に比べ光信号の波形劣化が最小限になるようにする。この結果、Q値の劣化を抑制することができる。例えば、上述したCS−RZ変調方式の場合、図8に示すように、光信
号モニタ出力の最小値は伝送路の波長分散に対して変化する為、常にLminで示される最低値を出力するように可変分散補償器9を制御することができる。これにより、波長分散の影響を除去した光信号を光受信機2に入力することができる。
号モニタ出力の最小値は伝送路の波長分散に対して変化する為、常にLminで示される最低値を出力するように可変分散補償器9を制御することができる。これにより、波長分散の影響を除去した光信号を光受信機2に入力することができる。
次に、NRZ変調方式の場合における波長分散のモニタとその制御とについて説明する。
図14は42.7Gビット/秒のNRZ変調方式に対して、波長分散と光信号モニタ装置の光信号モニタ出力波形の振幅の関係を示す図である。図15は42.7Gビット/秒のNRZ変調方式に対して、波長分散が0ps/nmの時における光信号のアイ波形と光信号モニタ装置の光信号モニタ出力波形を示す図である。図16は42.7Gビット/秒のNRZ変調方式に対して、波長分散が−40ps/nmの時における光信号のアイ波形と光信号モニタ装置の光信号モニタ出力波形を示す図である。
42.7Gビット/秒の変調速度の時と、伝送路の波長分散が変化した場合の入力光信号波形との光信号モニタ出力を図14及び図15に示す。図14は波長分散0ps/nmの時の結果であり、図15は波長分散−40ps/nmの時の結果である。ここで、光ゲートの幅がビット周期の25%、NRZ変調用LN変調器のαパラメータは+0.7とする。
ところで、NRZ変調方式では、分散が0ps/nmの場合、光ゲート4で分割されたどの時間領域においても平均光レベルが等しい。この為、本発明の光信号モニタ装置では、遅延時間に対しての出力が一定となり光強度以外の情報を得ることができない。
ところが、ファイバ中の分散値が変化した場合、ある変化の方向ではRZの変調方式の場合と同様にビットのパルス波形が圧縮される。これにより光信号モニタ出力は、位相軸に対して一定ではなく波形の変化に応じた振幅出力が得られる。また、NRZ変調方式の場合、図15に示すように、実際にはパルスが少し圧縮される分散値−20ps/nm程度の時にQ値が最も高いことが判ってい
る。
る。
そこで、波長分散の制御においては、分散値に対してモニタ出力振幅変化の大きい位置であるLopt付近(図15参照)に安定化させるようにする。
第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態では、光信号モニタで得られる波形情報から偏波分散補償器を制御することを特徴とする。
図17は第4の実施の形態における光信号モニタ装置ブロック図である。図18は光信号モニタにより光信号波形の偏光方向依存性について説明した図である。図19は第4の実施の形態における光信号モニタ装置において、偏波コントローラを加えたブロック図である。
以下、光信号モニタで得られる波形情報から偏波分散補償器を制御する方法について説明する。
ところで、伝送路中で偏波分散が存在する場合も、波長分散のときと同様に光信号波形が劣化する。
上述したように、光信号モニタ出力の変化により光信号の波形劣化を検出することができる。この検出結果を用いて、光信号の波形劣化を補償する前に比べ、補償後の光信号の波形劣化が最小限(実質的に波形劣化が無くなる)になるように偏波分散補償器(偏波モード分散補償器)を制御する。この結果、Q値の低下を最小限に抑えることが可能になる。
この偏波分散による波形劣化の検出精度を向上させる方法として、図17に示すように、光ゲート4の直前に偏光素子20を設置し、偏光素子20で光信号の偏光方向を制限して光ゲート4に入力する方法がある。
偏光素子20において、光信号の偏光方向を異なる二つ以上の方向に切り替えながら夫々の状態において光信号モニタ出力を得る。これにより光信号モニタの偏光方向依存性が得られる。この結果、偏波分散の値が推測可能となる。例えば、直交する二つの偏光成分についての光信号モニタの出力が、図18に示すが如く、A,Bのようになった場合、これら二つの波形の位相差から遅延時間差が求まる。この遅延時間差に基づいて偏波分散補償器22の制御が可能となる。
また、図19に示すように、光信号の偏光方向を制御する偏波コントローラ21と、光信号の偏光方向を制限して光ゲート4に入力する偏光素子20とで構成すれば、偏波コントローラにより光カプラ1から入力される光信号の偏光方向を変化させながら波形評価を行うことで、上記同様に光波形の偏光方向依存性が判り、偏波分散補償器の制御が可能となる。
このように光波形の偏光依存性の測定により、偏波分散と波長分散の影響を切り分けることも可能となるという利点がある。すなわち、波長分散補償器と偏波分散補償器を直列に接続し、光信号モニタ出力を用いて、それぞれ独立に制御が可能となる。
第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態では、光信号モニタを用いてCS−RZ( キャリア抑制型RZ) 変調方式における変調器の制御を行なうことを特徴とする。
図22は第5の実施の形態における光信号モニタ装置のブロック図である。図23はCS−RZ変調方式のクロックを発生する方法について説明した図である。図24はCS−RZ変調方式のクロックを発生する方法について、中心バイアスがずれている場合について説明した図である。図25はマッハツェンダー変調器の印加電圧と光出力の関係を示した図である。
CS−RZ変調方式では、図22に示すように、一般にDFBレーザなどのCW光源12から出力された光信号をクロック用LN変調器13とデータ変調器14との二つの変調器を通過させてRZ型の波形を得る。特に、隣り合うビット間で光の位相をπだけ変化させる為、マッハツェンダー型LiNbO3(LN)変調器を利用する。この場合において、光信号の出力が減少から増加に転じる最小値点(図14参照)を中心とし、獲得したいクロックにおける半分の周波数の正弦波電気信号を印加することで、図23に示すようなクロックパルスが発生する。
ところで、CS−RZ変調方式を実現する上での課題の一つとして、クロック変調器のバイアス調整がある。
また、図24に示すように、クロック変調の中心がずれると、隣り合うビットの高さが異なる信号が発生する。
更に、クロック用LN変調器13では、図25に示すように、変調特性が印加電圧に対しドリフトすることが知られており、バイアス電圧を一定値にしても上記ビット間の高さバラツキが生じる。
ところが、本発明の光信号モニタ装置を用いてクロック用LN変調器13から出力された光信号を観測することで、クロック用LN変調器13の中心バイアスずれに起因するビット間の高さバラツキを正確に測定することが可能となる。このとき、隣り合うビットのエンベロープを観測する必要があるので、光ゲート4の開閉タイミングを制御するクロック周期は光信号のビット周期の2N倍(Nは正の整数)とする。この結果、光送信器電気回路部15では、測定値を用いてクロック用LN変調器13及びデータ変調器14へのバイアス電圧をフィードバック制御する。これにより、変調状態を安定化させることができる。
上述した変調器の制御は、光信号モニタ装置において、光ゲート4をf/Nの周波数で制御することにより、連続するNビットの波形情報が得られることを応用したものである。
また、隣り合う二つのビット間における高さバラツキの検出と補償制御は、図22に示すようにして行うことができる。
クロック用LN変調器13とデータ変調器14とにより生成された光信号を光カプラ1によって分岐し、この分岐した光信号を光ゲート4に入力する。例えば、クロック用LN変調器13を駆動するクロックと同じ、周波数がf/2のクロックによって駆動される光ゲート4に、光カプラ1で分岐された光信号を入力する。この光ゲート4を通過した光強度を光電変換素子5によって、クロックの遅延量を変化させながら測定する。
更に、光送信器電気回路部15では、二つの隣り合うビットのエンベロープの最大値が等しい場合、クロック用LN変調器13のバイアス電圧が適正であると判断し、等しくなければバイアス電圧を変化させて等しくなるように制御する。
このようにして、簡単なモニタリング機能の追加により安定したCS−RZ変調方式の実現が可能となる。
1 光カプラ
2 光受信器
3 遅延回路(位相調整手段)
4 光ゲート
5 光電変換素子(検出手段)
6 信号処理部(波形情報抽出手段)
7 モニタ出力部
8 光遅延回路(位相調整手段)
9 可変分散補償器
12 CW光源
13 クロック用LN変調器
14 データ変調器
15 送信器電気回路部
16 サンプリング回路
19 クロック抽出部
20 偏光素子
21 偏波コントローラ
22 偏波分散補償器
2 光受信器
3 遅延回路(位相調整手段)
4 光ゲート
5 光電変換素子(検出手段)
6 信号処理部(波形情報抽出手段)
7 モニタ出力部
8 光遅延回路(位相調整手段)
9 可変分散補償器
12 CW光源
13 クロック用LN変調器
14 データ変調器
15 送信器電気回路部
16 サンプリング回路
19 クロック抽出部
20 偏光素子
21 偏波コントローラ
22 偏波分散補償器
Claims (16)
- 光信号の波形の情報をモニタリングする装置であって、
入力される光信号を分岐する光カプラと、
前記光カプラで分岐された光信号から該光信号と同期したクロックを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出されたクロックを基にゲートの開閉タイミングを制御し、前記光カプラで分岐された光信号の透過・非透過を制御する光ゲートと、
前記光信号に対する前記抽出手段で抽出したクロックの位相差を調整する調整手段と、
前記調整手段で位相差が調整されたクロックに基づいて、前記光ゲートを通過した光信号の光強度を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された光強度に基づいて、光信号の波形情報を抽出する波形情報抽出手段と
を有することを特徴とする光信号モニタ装置。 - 前記光ゲートは、電界吸収型半導体変調器で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光信号モニタ装置。
- 前記調整手段は、前記光カプラと前記光ゲートとの間に設けられ、前記光ゲートに入力する光信号の遅延時間を変化させる光遅延回路で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光信号モニタ装置。
- 前記調整手段は、前記光カプラと前記抽出手段との間に設けられ、前記抽出手段に入力する光信号の遅延時間を変化させる光遅延回路で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光信号モニタ装置。
- 前記調整手段は、前記光ゲートの開閉タイミングを制御するクロックの位相を変化させる遅延回路で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光信号モニタ装置。
- 前記光信号モニタ装置は、
クロック抽出回路を内蔵した光受信器を有し、
前記抽出手段を前記光受信器内のクロック抽出回路で構成することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の光信号モニタ装置。 - 前記波形情報抽出手段で抽出された波形情報に基づいて、光信号の分散による波形劣化の情報を抽出する手段
を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の光信号モニタ装置。 - 前記光カプラと前記光ゲートとの間に、偏光素子を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の光信号モニタ装置。
- 前記光カプラと前記光ゲートとの間に、
光信号の偏光方向を制御する偏波コントローラと、
前記光ゲートへの光信号の偏光方向を制限する偏光素子と
を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の光信号モニタ装置。 - 前記光信号モニタ装置は、光信号の波長分散を補償する可変分散補償器を有し、
前記波形情報抽出手段は、抽出した波形情報の波長分散値の情報に基づいて、前記可変分散補償器を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の光信号モニタ装置。 - 前記光信号モニタ装置は、光信号の偏波分散を補償する偏波分散補償器を有し、
前記波形情報抽出手段は、抽出した波形情報の検出偏光方向依存性に基づいて、前記偏波分散補償器を制御するように構成されていること特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の光信号モニタ装置。 - 光ゲートを具備する光信号モニタ装置を用いて、光信号の波形の情報をモニタリングする方法であって、
(a)前記光ゲートの開閉タイミングを制御する為に、前記光信号から該光信号と同期したクロックを抽出するステップと、
(b)前記(a)ステップで抽出したクロックを基に前記光ゲートで光信号の透過・非透過を制御するステップと、
(c)前記光信号に対する前記抽出したクロックの位相差を調整するステップと、
(d)前記(c)ステップで位相差が調整されたクロックに基づいて、前記光ゲートを通過した光信号の光強度を検出するステップと、
(e)前記(d)ステップで検出した光強度に基づいて、光信号の波形情報を抽出するステップと
を有することを特徴とする光信号モニタ方法。 - 前記(b)ステップにおいて、
光信号の透過・非透過を制御する前に、光信号の偏光方向を制御するステップを有していることを特徴とする請求項12に記載の光信号モニタ方法。 - 前記光信号モニタ装置は、光受信器を更に具備し、
(e)ステップにおいて、
前記波形情報の変化量から前記光受信器における最適識別閾値レベルの変化量を抽出するステップと、
前記抽出した変化量に基づいて、前記光受信器の識別閾値レベルを調整するステップと
を有することを特徴とする請求項12に記載の光信号モニタ方法。 - 前記(c)ステップにおいて、
前記光信号に同期したクロックの周波数が、該光信号のビットレートの1/N(Nは正の整数)になるように制御して連続するNビットの光波形情報を検出するステップ
を有することを特徴とする請求項12に記載の光信号モニタ方法。 - 前記光信号モニタ装置は、光変調器を更に有し、
(f)前記光変調器の中心バイアスのずれに起因する、隣り合うビット間の強度偏差を測定するステップと、
(g)前記(f)ステップで測定した強度偏差がゼロになるように前記光変調器の中心バイアスを制御するステップと
を有することを特徴とする請求項12又は請求項15に記載の光信号モニタ方法。
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