JP2007063514A - 芳香族化合物のスルホン化方法、及びスルホン酸化合物 - Google Patents
芳香族化合物のスルホン化方法、及びスルホン酸化合物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007063514A JP2007063514A JP2005254978A JP2005254978A JP2007063514A JP 2007063514 A JP2007063514 A JP 2007063514A JP 2005254978 A JP2005254978 A JP 2005254978A JP 2005254978 A JP2005254978 A JP 2005254978A JP 2007063514 A JP2007063514 A JP 2007063514A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aromatic
- aromatic compound
- weight
- sulfonic acid
- sulfonation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/141—Feedstock
- Y02P20/143—Feedstock the feedstock being recycled material, e.g. plastics
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Landscapes
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
【解決手段】安息角が50度以下であり、流動性指数が40以上である粉末状の芳香族化合物を、SO3ガス雰囲気下で、流動させた状態で、スルホン化を行う。
【選択図】図1
Description
例えば、ポリスチレンをスルホン化する際にポリスチレンの数倍〜十数倍のエチレンジクロライドを溶媒として使用する方法についての提案がなされている(例えば、特許文献1乃至6参照。)。
これらは、いずれもスルホン化に際してポリスチレンの分子間や分子内でSO2による架橋が生成することを回避するために、ルイス塩基や水、アルコール化合物、陰イオン系化合物、非イオン系化合物を反応系に添加したり、あるいは、高剪断型反応機を用いたりして反応を行っている。
また、スルホン化工程における反応熱や、使用した高速攪拌機の剪断力により芳香族化合物の分子量が低下してしまい、生成物の品質の低下を招来するという課題もあった。
更には、有機溶剤を用いたスルホン化反応で生じるスルホン架橋の発生が無い点、高剪断型反応機を用いた場合に生じる芳香族化合物の分子量低下が無く、硫酸や硫酸塩等の反応副生成物が反応生主成物である芳香族スルホン化物中に殆ど混入しない点において優れた品質の生成物が得られる。
本発明においては、安息角が60度以下であり、流動性指数が50以上である粉末状の芳香族化合物を、SO3ガス雰囲気下で流動させた状態で、スルホン化を行い、非水溶性の芳香族化合物スルホン酸、及び/又は非水溶性の芳香族化合物スルホン酸塩を作製する。
ビニル系芳香族ポリマーとしては、スチレン重合体、またはその共重合体、α−メチルスチレン重合体、またはその共重合体等が挙げられる。
スチレン共重合体、またはα−メチルスチレン共重合体としては、例えば、スチレン、またはα−メチルスチレンとニトリル基含有モノマー[(メタ)アクリロニトリルなど]、オレフィン類[α−オレフィン、イソプレン、イソブチレン、ジイソブチレン、ブタジエン、ピペリレン、クロロプレン等]、(メタ)アクリル酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等]、脂肪酸ビニル[酢酸ビニルなど]、芳香族炭化水素モノマー[ビニルナフタレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレンなど]、不飽和カルボン酸、もしくはその無水物[(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸など]等との共重合体が挙げられる。
特に、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)、ポリフェニレンスルフィドが好適である。
これらの中で、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートが好適である。
これらの中で、芳香族シリコーン、フェノール樹脂、芳香族含有エポキシ樹脂が特に好適である。
例えば上記ビニル系芳香族ポリマー(共重合体含む)の場合は、スチレンモノマー単位含有量は、共重合体の重量に基づいて、通常5%以上、好ましくは10%以上が好適である。
ビニル系芳香族ポリマー以外の場合は、芳香環含有量は、ポリマーの重量に基づいて、通常2%以上、好ましくは5%以上である。
特に、ビニル系芳香族ポリマー(共重合体含む)の場合は、分子量は、通常500〜2,000,000、好ましくは1,000〜1,000,000である。
また、ビニル系芳香族ポリマー以外の場合は、分子量は、通常500〜1,000,000、好ましくは2,000〜500,000である。
なお、複数の芳香族化合物を混合する場合は、混合比率についての限定は特に無い。
また、芳香族化合物は、他の非芳香族化合物とブレンド(アロイ化も含む)しても良いが、その場合、他の非芳香族化合物の含有量は、80重量%未満、好ましくは50重量%未満とすることが望ましい。
これら他の非芳香族化合物の含有量が多くなると、スルホン化反応が阻害されることになるためである。
また、芳香族化合物は、新規に作製された材料であってもよいが、工場や販売店、家庭等からの排出物(いわゆる廃材)であってもよい。
なお、廃材としては、家庭等からの一般廃棄物よりは、工場や販売店等から回収されたものの方が比較的組成が揃ったものが多いため望ましい。
スルホン化反応を容易にするため、芳香族化合物は、優れた流動性を有する粉末状とする。
ここで、流れ性の指標である『流動性指数』とは、安息角、スパチュラ角、圧縮度、凝集度、均一度により求められる評価指標である。
また、『安息角』とは、例えば、所定の径の円テーブル上に、所定の高さから漏斗を通して粉体を注入し、必要に応じて所定の振動を加えたときの、粉体の山の裾野3箇所の角度の平均値である。この安息角が小さいほど優れた流動性を有している。
粒子径がこれより大きくなると、芳香族化合物へのスルホン基の導入率が低くなってしまうためである。
一方、粒子径が小さい場合はスルホン化反応には特に問題は生じないが、反応後のスルホン化物の粒子系が小さくなることになるため、必要に応じて粉塵対策を行うことが望ましい。
安息角がこれより大きくなると、該芳香族化合物の流動性が低くなり、均一なスルホン化反応が難しくなり反応の再現性が取れにくくなるためである。
なお、安息角は、市販の粉体試験装置(パウダーテスター)を用いて測定することができる。
流動性がこれより小さくなると、流動性が低くなりすぎ、均一なスルホン化反応を起こすことが困難になり、反応の再現性も取れにくくなるためである。
なお、流動性指数も、市販の粉体試験装置(パウダーテスター)を用いて測定することができる。
製造時に行う場合は、塊状重合や溶液重合、乳化重合等によりモノマーを重合した後にポリマーを沈殿させる(再沈→ろ過→乾燥)。
また、製造後に行う場合は、顆粒状(ペレット状等)の芳香族化合物を、粉砕→分級する。
なお、芳香族化合物を粉砕する場合は、ピンミル型、イクシードミル型、衝撃型、ジェットミル型、グラインダー型、過流型、ボールミル型、カッター型のいずれの粉砕機を用いても良いが、特にピンミル型が好適である。
なお、粉砕を行う際には、液体窒素等の冷媒を用いて芳香族化合物を冷却して行うことが好適である。
芳香族化合物を流動させることができるものであれば、従来公知の装置を適用できる。
例えば、フラスコ(反応釜)型ものであっても良いし、ロータリーエバポレーター型、混練反応型、コニカルドライヤー型、マイクロウェーブ型、超音波反応型、ラインミクサー型等のいずれの方式を用いても良い。特に、ロータリーエバポレーター型、コニカルドライヤー型、フラスコ(反応釜)型が好適である。
まず、粉末状の芳香族化合物を、なす型フラスコに投入し、装置内で回転させる。
このとき、なす型フラスコの回転により粉末状の芳香族化合物はフラスコ内を流動するようになされる。
次に、SO3の沸点(44.6℃)以上に加熱する。これにより、SO3がフラスコ内で常時ガス状態となる。
その後、フラスコ内の脱気を行い、SO3タンク(SO3をガス化させるために同タンクも44.6℃以上に加熱)からSO3ガスをフラスコ内に吹き込み、スルホン化を開始する。
なお、SO3ガスをフラスコ内に注入した際には常圧状態になるが、反応の進行とともにSO3ガスが芳香族化合物と反応するため、再度減圧状態に戻る。
所定時間反応を行った後、反応系内のSO3ガスの除去を行い(吸引による脱ガス、もしくは、窒素ガスやエアーによる置換)、水や蒸気で芳香族スルホン酸化合物を水洗するか(スルホン酸基を導入する場合)、もしくはアルカリ性水溶液で中和を行う(スルホン酸塩基を導入する場合)。
このとき、スルホン化された芳香族化合物は、水や蒸気、アルカリ性水溶液に溶けないものであるため、処理水のpHを確認の上、芳香族スルホン酸化合物をフィルターにてろ過を行う。その後、ろ過物は乾燥され、乾燥した芳香族スルホン酸化合物が得られる。
中和時には、アルカリ性化合物を使用する。例えば、アルカリ金属(ナトリウム、リチウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等)、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等)、亜鉛、錫、銅、アンチモン等の水酸化物、炭酸塩、酢酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の化合物や、アンモニア、アミン類(1〜3級アルキルアミン化合物:例えばトリエチルアミン、ジメチルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン等;アルカノールアミン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン等)が挙げられる。
反応温度が低すぎると、スルホン化の進行が遅くなり、高すぎると芳香族化合物が流動性を示さなくなったり(融解するため)、または、芳香族化合物が分解(分子量低下)したりするので、好ましくない。
反応時間が短すぎるとスルホン化導入率が低くなり、長過ぎるとスルホン化物に色がついてしまう(白色→褐色)。
なお、芳香族化合物に、無水硫酸や発煙硫酸の液体が直接触れないようにする(あくまでも、SO3ガス状態で反応を行う)ことが必須である。
前述の液体が芳香族化合物に直接触れてしまうと、粉末状の芳香族化合物がダマになり流動性が悪化したり、急激な発熱反応によりスルホン化率をコントロールすることが難しくなってしまうためである。
スルホン化剤の添加量が少なすぎると、芳香族化合物へのスルホン化導入率が低くなり、多すぎると余剰のSO3ガスの処分に多量の薬品や時間や経費が必要となり実用的ではない。
すなわち、反応条件を同一にすれば、再現性良く同じスルホン化率を有する芳香族化合物を得ることが出来る。
通常、1)該芳香族化合物の粒子径を小さくする(表面積を大きくする)、2)スルホン化剤の添加量を増加する、3)反応温度を上げる、4)反応時間を長くすること、5)該芳香族化合物の流動性を良くすることにより芳香族化合物中のスルホン化率を上昇させることができる。
スルホン化導入率が高すぎると水やアルカリ性水溶液で処理した際にスルホン化物が溶解してしまうことになり、反応系中からスルホン化物を取り出すことが難しくなってしまう。
一方、スルホン化率が低すぎるとスルホン化物に期待される性能(難燃性、帯電防止性、相溶化促進性、酸化防止性、離型性、イオン交換能、触媒能、凝集性、耐熱性)が低下してしまう。
また、本発明方法により作製された芳香族スルホン酸化合物は、難燃剤、帯電防止剤、相溶化剤、酸化防止剤、離型剤、イオン交換樹脂、反応触媒、排水処理材、耐熱性樹脂、難燃樹脂等の材料として応用できる。
なお、下記において適用する各樹脂(ポリマー)の分子量は、GPC法にて測定したものとし、安息角と流動性はマルチテスターMT−1001((株)セイシン企業社製の多機能型粉体物性測定器)を用いて測定した。
スルホン化物中の硫黄分の測定は燃焼フラスコ法による元素分析で測定した。
重量平均分子量(Mw)が11万(ポリスチレン換算)のAS樹脂(アクリロニトリル単位:43モル%、スチレン単位:57モル%)のペレットをピンミルタイプの粉砕機にて冷凍粉砕し(液体窒素を使用)、80メッシュスクリーンを通して粉末状とした。このときの粉状体は、60メッシュパス品が84重量%、80メッシュパス品が54重量%であり、安息角:39度、流動性指数:69であった。
この粉末200gを、なす型フラスコに投入し、これをロータリーエバポレーター取り付けて60℃に加温して回転させた。
この時、AS樹脂粉末は、エバポレーターの回転によりフラスコ内で流動状態となった。
次に、真空ポンプによりフラスコの脱気を行い(約0.1KPaまで減圧)密閉した。
次に、バルブの操作により、予め60℃に加熱しておいたSO3タンク(SO3を30g充填)からSO3ガスを脱気したフラスコに送り込んだ。
この時、SO3ガスの注入により、フラスコ内の圧力は直ぐに常圧となったが、反応の進行と共に徐々に減圧状態に戻ったため、再度、SO3ガスを吹き込んだ。
この操作を数回繰り返すことで30gのSO3ガスを全てフラスコ内に吹き込んだ。
60℃で3時間反応を行った後、フラスコ内のSO3ガスを窒素で置換した。
次に、フラスコに水酸化ナトリウム水溶液を投入することでスルホン化物の中和(pH=7に調整)を行いグラスフィルターでスルホン化物のろ過を行った。
その後、ろ過物は水にて水洗された後、再度ろ過を行った上で循風乾燥機(100℃)にて乾燥して淡黄色の粉末:216gを得た。
得られた粉末に関して硫黄分の分析を行ったところ、含有される硫黄分は2.35重量%であった。
SO3の吹き込み量を10gにした。
その他の条件は、実施例1と同様とし、スルホン化を行った。
得られた白色の粉末の重量は213gで、含有硫黄分は、1.11重量%であった。
SO3の吹き込み量を50gにした。
その他の条件は、実施例1と同様とし、スルホン化を行った。
得られた褐色の粉末の重量は219gで、含有硫黄分は、3.26重量%であった。
実施例1で使用したバージンAS樹脂に代えて、使用済み業務用ビデオカセット中の透明リール材であるAS樹脂(重量平均分子量:10.5万、アクリロニトリル単位:40モル%、スチレン単位:60モル%、60メッシュパス品が79重量%、80メッシュパス品が50%、安息角:41度、流動性指数:74)を原料として用いた。
その他の条件は、実施例1と同様とし、スルホン化を行った。
得られた淡黄色の粉末は214gで、含有硫黄分は2.34重量%であった。
実施例1と同じ粉末状の芳香族化合物:200gを、4つ口の丸底フラスコに投入し、アンカー型の攪拌機にて攪拌した状態で発煙硫酸(SO3:60重量%含有):400gから発生するSO3ガスを窒素ガスの背圧により50℃で2時間かけて吹き込んだ(発煙硫酸は50℃に加熱)。
このとき、反応系は密閉(脱気/減圧)せず、常圧環境下でスルホン化反応を行った(SO3ガスはフラスコ内の吹き込みラインから注入され、もう一方の排出ラインから系外に排出される)。
反応終了後、窒素ガスで反応系内のSO3ガスを置換した後、水酸化カリウム水溶液を加えてpHを7に調整した。
次に、グラスフィルターにて反応物をろ過した後、乾燥(真空乾燥機:50℃×10時間)することで淡黄色の粉末:212gを得た。
なお、反応物中の硫黄分は1.94重量%であった。
重量平均分子量が29万のポリスチレン樹脂ペレットの粉砕物(60メッシュパス品が91重量%、80メッシュパス品が72重量%、安息角:41度、流動性指数:62)を用いた。その他の条件は、実施例5と同じ方法でスルホン化を行った。
得られた淡黄色の粉末の重量は221gで、含有硫黄分は3.29重量%であった。
重量平均分子量が5万のポリフェニレンエーテル樹脂を粉砕物(60メッシュパス品が55重量%、80メッシュパス品が21重量%、安息角:49度、流動性指数:57)を用いた。
その他の条件は、実施例5と同じ方法でスルホン化を行った。
得られた黄色の粉末の重量は202gで、含有硫黄分は4.45重量%であった。
重量平均分子量が5万のポリフェニレンエーテル樹脂の試薬(60メッシュパス品が53重量%、80メッシュパス品が25重量%、安息角:65度、流動性指数:44)を用いた。
その他の条件は、実施例7と同様の方法でスルホン化を行った。
この際、粉末品の流動性が悪く、反応中には粒子がダマ状態となってしまい、均一なスルホン化が困難であった。
得られた黄色の粉末の重量は203gで、含有硫黄分は0.04重量%であった。
〔比較例2〕
AS樹脂ペレットの粗粉砕物(60メッシュパス品が15重量%、80メッシュパス品が2重量%、安息角:39度、流動性指数:69)を使用した。
その他の条件は、実施例1と同様の方法でスルホン化を行った。
得られた淡黄色の粉末の重量は199gで、含有硫黄分は0.08重量%であった。
これらの場合、作製されたスルホン酸化合物中の硫黄分(スルホン化率)はほぼ同じ値となった(硫黄含有量:それぞれ2.35重量%と2.34重量%)。このことから、本発明方法によれば、スルホン化反応に関し優れた再現性が得られることが確認できた。
これらの場合のSO3ガスの吹き込み量と、作製されたスルホン酸化合物中の硫黄分との関係について図1に示した。これによると、SO3ガス吹き込み量に従って、スルホン酸化合物中の硫黄分が直線的に増加していることが分かる。すなわち、本発明方法によれば、スルホン化反応について優れた再現性・安定性が実現できることが確認された。
但し、SO3ガスを無駄なく効率良く使用するには、密閉系の方がより好適である。
また、比較例2の場合は、原料である芳香族化合物の粒子径が大きく、表面積が小さいため、SO3ガスとの接触反応効率が低下し、生成物のスルホン化率が低くなった。
Claims (11)
- 安息角が60度以下であり、流動性指数が50以上である粉末状の芳香族化合物を、SO3ガス雰囲気下で流動させた状態で、スルホン化反応を行うことを特徴とする芳香族化合物のスルホン化方法。
- 前記粉末状の芳香族化合物の粒子径は、60メッシュパスが30重量%以上、かつ80メッシュパスが10重量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の芳香族化合物のスルホン化方法。
- 前記粉末状の芳香族化合物が、ポリスチレン、AS(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、スチレン−ブタジエン共重合体、ABS(アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、芳香族シリコーン、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、ポリフェニレンスルフィド、PPS(ポリスルホン)、PA(芳香族ポリアミド)、ポリフェニレンスルフィドの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の芳香族化合物のスルホン化方法。
- 前記粉末状の芳香族化合物が、使用済みの樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の芳香族化合物のスルホン化方法。
- 前記スルホン化の反応工程を、SO3の沸点(44.6℃)以上の温度条件下で行うことを特徴とする請求項1に記載の芳香族化合物のスルホン化方法。
- 安息角が60度以下であり、流動性指数が50以上である粉末状の芳香族化合物をSO3ガス雰囲気下で流動してスルホン化反応を行って得られたものであることを特徴とする、非水溶性の芳香族スルホン酸化合物。
- 前記芳香族化合物の粒子径が、60メッシュパスが30重量%以上、かつ80メッシュパスが10重量%以上であることを特徴とする請求項6に記載の非水溶性の芳香族スルホン酸化合物。
- 前記粉末状の芳香族化合物が、ポリスチレン、AS(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、スチレン−ブタジエン共重合体、ABS(アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、芳香族シリコーン、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、ポリフェニレンスルフィド、PPS(ポリスルホン)、PA(芳香族ポリアミド)、ポリフェニレンスルフィドの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の芳香族スルホン酸化合物。
- 前記粉末状の芳香族化合物が、使用済みの樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の芳香族スルホン酸化合物。
- 前記スルホン化の反応工程が、SO3の沸点(44.6℃)以上の温度条件下で行われたことを特徴とする請求項6に記載の芳香族スルホン酸化合物。
- SO3ガス雰囲気下で、粉末状の芳香族化合物を流動した状態でスルホン化処理されて得られた前記非水溶性の芳香族スルホン酸化合物中の硫黄含有量が、0.1〜15重量%であることを特徴とする請求項6に記載の芳香族スルホン酸化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005254978A JP5286634B2 (ja) | 2005-09-02 | 2005-09-02 | 芳香族化合物のスルホン化方法及び芳香族スルホン酸化合物からなる粉末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005254978A JP5286634B2 (ja) | 2005-09-02 | 2005-09-02 | 芳香族化合物のスルホン化方法及び芳香族スルホン酸化合物からなる粉末 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007063514A true JP2007063514A (ja) | 2007-03-15 |
JP5286634B2 JP5286634B2 (ja) | 2013-09-11 |
Family
ID=37926065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005254978A Active JP5286634B2 (ja) | 2005-09-02 | 2005-09-02 | 芳香族化合物のスルホン化方法及び芳香族スルホン酸化合物からなる粉末 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5286634B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008231324A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | スルホン化芳香族ポリカーボネートオリゴマー及びこれを含有する熱可塑性樹脂組成物 |
EP2133390A1 (en) * | 2008-06-10 | 2009-12-16 | Sony Corporation | Flame-retardant polycarbonate resin composition |
JP2010043185A (ja) * | 2008-08-12 | 2010-02-25 | Sony Corp | 熱可塑性樹脂用帯電防止剤及び非帯電性樹脂組成物 |
CN115746191A (zh) * | 2022-01-30 | 2023-03-07 | 北京化工大学 | 一种磺化共聚物的制备方法 |
CN115746190A (zh) * | 2022-01-30 | 2023-03-07 | 北京化工大学 | 一种磺化聚合物减水剂的制备方法 |
WO2023100260A1 (ja) * | 2021-11-30 | 2023-06-08 | 日清紡ホールディングス株式会社 | 海洋生分解性ポリマー化合物、海洋生分解促進剤及び海洋生分解性樹脂組成物 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02117929A (ja) * | 1988-08-29 | 1990-05-02 | Dow Chem Co:The | 型内スルホン化システム |
JPH10182734A (ja) * | 1996-10-31 | 1998-07-07 | Sanyo Chem Ind Ltd | 第4級アンモニウム塩基含有吸水性樹脂の製法 |
JP2002086624A (ja) * | 2000-09-12 | 2002-03-26 | Sony Corp | 吸水体及びその製造方法 |
JP2002212223A (ja) * | 2001-01-22 | 2002-07-31 | Sony Corp | 溶剤吸収性樹脂及びその製造方法 |
JP2002543224A (ja) * | 1999-04-23 | 2002-12-17 | ダニスコ フィンランド オイ | スルホン化されたポリマー樹脂及びその調製 |
JP2005272539A (ja) * | 2004-03-23 | 2005-10-06 | Sony Corp | 難燃剤、難燃性樹脂組成物 |
JP2005272538A (ja) * | 2004-03-23 | 2005-10-06 | Sony Corp | 難燃剤、難燃性樹脂組成物 |
-
2005
- 2005-09-02 JP JP2005254978A patent/JP5286634B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02117929A (ja) * | 1988-08-29 | 1990-05-02 | Dow Chem Co:The | 型内スルホン化システム |
JPH10182734A (ja) * | 1996-10-31 | 1998-07-07 | Sanyo Chem Ind Ltd | 第4級アンモニウム塩基含有吸水性樹脂の製法 |
JP2002543224A (ja) * | 1999-04-23 | 2002-12-17 | ダニスコ フィンランド オイ | スルホン化されたポリマー樹脂及びその調製 |
JP2002086624A (ja) * | 2000-09-12 | 2002-03-26 | Sony Corp | 吸水体及びその製造方法 |
JP2002212223A (ja) * | 2001-01-22 | 2002-07-31 | Sony Corp | 溶剤吸収性樹脂及びその製造方法 |
JP2005272539A (ja) * | 2004-03-23 | 2005-10-06 | Sony Corp | 難燃剤、難燃性樹脂組成物 |
JP2005272538A (ja) * | 2004-03-23 | 2005-10-06 | Sony Corp | 難燃剤、難燃性樹脂組成物 |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008231324A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | スルホン化芳香族ポリカーボネートオリゴマー及びこれを含有する熱可塑性樹脂組成物 |
EP2133390A1 (en) * | 2008-06-10 | 2009-12-16 | Sony Corporation | Flame-retardant polycarbonate resin composition |
US8748510B2 (en) | 2008-06-10 | 2014-06-10 | Sony Corporation | Flame-retardant polycarbonate resin composition |
JP2010043185A (ja) * | 2008-08-12 | 2010-02-25 | Sony Corp | 熱可塑性樹脂用帯電防止剤及び非帯電性樹脂組成物 |
US7910673B2 (en) | 2008-08-12 | 2011-03-22 | Sony Corporation | Antistatic agent for thermoplastic resin and antistatic resin composition |
WO2023100260A1 (ja) * | 2021-11-30 | 2023-06-08 | 日清紡ホールディングス株式会社 | 海洋生分解性ポリマー化合物、海洋生分解促進剤及び海洋生分解性樹脂組成物 |
CN115746191A (zh) * | 2022-01-30 | 2023-03-07 | 北京化工大学 | 一种磺化共聚物的制备方法 |
CN115746190A (zh) * | 2022-01-30 | 2023-03-07 | 北京化工大学 | 一种磺化聚合物减水剂的制备方法 |
CN115746190B (zh) * | 2022-01-30 | 2024-05-28 | 北京化工大学 | 一种磺化聚合物减水剂的制备方法 |
CN115746191B (zh) * | 2022-01-30 | 2024-05-28 | 北京化工大学 | 一种磺化共聚物的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5286634B2 (ja) | 2013-09-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5286634B2 (ja) | 芳香族化合物のスルホン化方法及び芳香族スルホン酸化合物からなる粉末 | |
CN1281657C (zh) | 官能化的聚苯醚树脂组合物及其生产方法 | |
US9878304B2 (en) | Method of manufacturing water-absorbent resin composition | |
TW200304456A (en) | Low molecular weight polyphenylene ether | |
CN1324070C (zh) | 用于生产聚芳硫醚的方法 | |
JP5476575B2 (ja) | 高分子ラテックス樹脂粉体の製造装置およびそれを用いた高分子ラテックス樹脂粉体の製造方法 | |
CN104703690A (zh) | 包含多元金属化合物的降尘剂、包含多元金属化合物的吸水剂及其制造方法 | |
JP6912455B2 (ja) | 吸水性樹脂粒子の製造装置 | |
WO2006085596A1 (ja) | 重合体球状粉体の製造方法、および(メタ)アクリル系ブロック共重合体からなる球状粉体 | |
CN103998492B (zh) | 用于制备磺化芳香族聚合物的方法 | |
JP6876206B1 (ja) | 水性エマルジョン及びそれを用いた接着剤 | |
JP2017501295A (ja) | 高吸水性樹脂の製造方法 | |
BR112014014897B1 (pt) | Processo para a preparação de polímeros de olefina por polimerização de circuito fechado em lama com elevada densidade de pó | |
CN1549834A (zh) | 官能化聚苯醚树脂的共聚物和其共混物 | |
JPH0627269B2 (ja) | カ−ボンブラツクグラフトポリマ−の製造方法 | |
JP6722507B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法 | |
JPWO2005103131A1 (ja) | 熱硬化性樹脂の分解方法 | |
JP3271238B2 (ja) | スルホン化方法 | |
KR102041328B1 (ko) | 폴리알킬렌 카보네이트의 제조 방법 | |
JP2022140911A (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
CN117983298B (zh) | 一种交联聚苯乙烯空心微球型催化剂及其制备方法与应用 | |
Polotti | Perspectives from industry | |
CN114011465B (zh) | 一种颗粒状多孔全氟磺酸树脂催化剂及其制备方法和应用 | |
JP4077147B2 (ja) | 再生樹脂の製造方法及び再生樹脂 | |
JP2024000444A (ja) | ポリフェニレンエーテル粉体の製造方法及びポリフェニレンエーテル粉体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080707 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20090916 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20090916 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20091119 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110310 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110426 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110601 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120221 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120413 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120619 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120720 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20130308 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130507 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130520 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5286634 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |