JP2007062203A - 画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】再生業者による再生品カートリッジの製造販売を促進し、利用者に経済的負担を軽減させる再生品カートリッジを利用する。
【解決手段】着脱可能で、インクが収納されたカートリッジと、カートリッジに搭載され、インク残量を記憶するカートリッジメモリと、カートリッジメモリに記憶されているインク残量からカートリッジ及び収納されたインクが自装置向けに製造された正規品であるか否かを判断する判定部61と、判定部61によってカートリッジ又は収納されたインクが正規品でないと判断された場合、その旨を報知する報知部63と、判定部61によってカートリッジ又は収納されたインクが正規品でないと判断された場合、前記正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行う制御部62とを備える。
【選択図】 図2

Description

消耗品を収納したカートリッジを利用して画像を出力する画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムに関するものである。
従来、画像形成装置に着脱するカートリッジの適否を判断するものが知られている。具体的には、例えば、カートリッジに、トナーを充填したトナー室が設けられ、該カートリッジに設けられたメモリには、プリンタの稼動情報が書き込まれる。カートリッジをプリンタ本体に装填すると、カートリッジメモリに書き込まれた情報に基づいて、トナーの詰め替えがなされた不適当なカートリッジか適正なカートリッジかの判定が行われ、該カートリッジが不適当なトナーの詰め替えを行ったものであった場合、不適当なカートリッジだと判断され、警告表示とプリント禁止とが行われる。また、適当なカートリッジであった場合は、正常なプリントが行われるという技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−234028号公報
ここで、トナーやインク等が収納されたカートリッジを使用し、使用済みとなったカートリッジは、全てがプリンタ等の製造メーカーに回収されるのではなく、その一部がカートリッジ再生業者に回される。そして、そのカートリッジ再生業者は、所定の料金で詰め替えを請け負い、カートリッジを分解してから適当なトナーまたはインク等を補給し、再生品カートリッジとして販売を行っている。
従って、上記特許文献1の技術では、画像形成装置に再生品カートリッジを使用するとプリントが禁止されるため、利用者に対する再生品カートリッジの需要が減少し、これにより再生業者が再生品カートリッジを製造販売することが困難になってしまう。また、正規品カートリッジは、正規品でない再生品カートリッジと比較して高価であるため、利用者に経済的負担が掛かるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、再生業者による再生品カートリッジの製造販売を促進し、利用者に経済的負担を軽減させる再生品カートリッジを利用できる画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、入力された画像データを記録媒体に出力する画像形成装置において、着脱可能で、消耗品が収納されたカートリッジと、前記カートリッジに搭載され、消耗品残量を記憶するカートリッジメモリと、前記カートリッジメモリに記憶されている前記消耗品残量から前記カートリッジ及び収納された消耗品が正規品であるか否かを判断する判定手段と、前記判定手段によって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、その旨を報知する報知手段と、前記判定手段によって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、前記正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記判定手段は、更に、前記入力された画像データから、出力に使用する消耗品の出力消耗品量を算出し、前記出力消耗品量と前記カートリッジメモリに記憶されている前記消耗品残量との差を求め、当該差で前記カートリッジメモリに記憶された前記消耗品残量を更新し、更新された前記消耗品残量が前記正規品の消耗品の量として適切か否かを判断することによって、収納された消耗品が前記正規品であるか否かを判断し、前記制御手段は、前記判定手段によって収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、前記正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行うこと、を特徴とする。
また、請求項3にかかる発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記報知手段によって報知がなされた後、利用者による前記画像データの出力を継続するか否かを受け付ける操作表示手段を、更に備え、前記制御手段は、更に、前記操作表示手段によって前記画像データの出力を継続する旨を受け付けた場合、前記正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行うこと、を特徴とする。
また、請求項4にかかる発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記判定手段によって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、消耗品の空吐出回数を、前記正規品のカートリッジにおける空吐出回数より多くなるように制御すること、を特徴とする。
また、請求項5にかかる発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記判定手段によって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、消耗品の空吐出噴射量を、前記正規品のカートリッジにおける空吐出噴射量より多くなるように制御すること、を特徴とする。
また、請求項6にかかる発明は、入力された画像データを記録媒体に出力する画像形成方法において、着脱可能で、消耗品が収納されたカートリッジに搭載されたカートリッジメモリに記憶されている消耗品残量から、前記カートリッジ及び収納された消耗品が正規品であるか否かを判断する判定ステップと、前記判定ステップによって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、その旨を報知する報知ステップと、前記判定ステップによって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、前記正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行う制御ステップと、を含むことを特徴とする。
また、請求項7にかかる発明は、請求項6に記載された画像形成方法を、コンピュータに実行させること、を特徴とする。
請求項1にかかる発明によれば、判定手段によって、カートリッジメモリに記憶されている消耗品残量からカートリッジ及び収納された消耗品が正規品であるか否かを判断し、正規品でないと判断された場合、報知手段によって、その旨を報知し、制御手段によって、正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行う。従って、正規品でない再生品カートリッジを利用した場合でも、画像データの出力が可能となり、再生品カートリッジの需要を維持できるため、再生業者による再生品カートリッジの製造販売を促進し、再生品カートリッジを利用することにより、利用者に経済的負担を軽減させることができるという効果を奏する。
また、請求項2にかかる発明によれば、判定手段によって、入力された画像データから、出力に使用する消耗品の出力消耗品量を算出し、出力消耗品量とカートリッジメモリに記憶されている消耗品残量との差を求め、当該差でカートリッジメモリに記憶された消耗品残量を更新し、更新された消耗品残量が正規品の消耗品の量として適切か否かを判断することによって、収納された消耗品が正規品であるか否かを判断し、制御手段によって、判定手段により収納された消耗品が正規品でないと判断された場合、正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行う。従って、算出された消耗品残量からカートリッジが正規品か否かを判断し、正規品でない再生品カートリッジを利用した場合でも、画像データの出力が可能となり、再生品カートリッジの需要を維持できるため、再生業者による再生品カートリッジの製造販売を促進し、再生品カートリッジを利用することにより、利用者に経済的負担を軽減させることができるという効果を奏する。
また、請求項3にかかる発明によれば、操作表示手段によって、報知手段による報知がなされた後、利用者による画像データの出力を継続するか否かを受け付け、制御手段によって、操作表示手段により画像データの出力を継続する旨を受け付けた場合、正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行う。このように、正規品でない再生品カートリッジを使用するか否かの選択ができるため、利用者は用途、状況等に応じて再生品カートリッジを使用することができるという効果を奏する。
また、請求項4にかかる発明によれば、制御手段によって、判定手段によりカートリッジ又は収納された消耗品が正規品でないと判断された場合、消耗品の空吐出回数を、正規品のカートリッジにおける空吐出回数より多くなるように制御する。従って、正規品でない再生品カートリッジを利用することになり、インクの組成成分が正規品のインクと異なっていることによって生じるインクの不吐出等によるノズルの不具合を軽減でき、より再生業者による再生品カートリッジの製造販売を促進することができるという効果を奏する。
また、請求項5にかかる発明によれば、制御手段によって、判定手段によりカートリッジ又は収納された消耗品が正規品でないと判断された場合、消耗品の空吐出噴射量を、正規品のカートリッジにおける空吐出噴射量より多くなるように制御する。従って、正規品でない再生品カートリッジを利用することになり、インクの組成成分が正規品のインクと異なっていることによって生じるインクの不吐出等によるノズルの不具合を軽減でき、より再生業者による再生品カートリッジの製造販売を促進することができるという効果を奏する。
また、請求項6にかかる発明によれば、判定ステップによって、カートリッジメモリに記憶されている消耗品残量から、カートリッジ及び収納された消耗品が正規品であるか否かを判断し、報知ステップによって、判定ステップによりカートリッジ又は収納された消耗品が正規品でないと判断された場合、その旨を報知し、制御ステップによって、判定ステップによりカートリッジ又は収納された消耗品が正規品でないと判断された場合、正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行う。従って、正規品でない再生品カートリッジを利用した場合でも、画像データの出力が可能となり、再生品カートリッジの需要を維持できるため、再生業者による再生品カートリッジの製造販売を促進し、再生品カートリッジを利用することにより、利用者に経済的負担を軽減させることができるという効果を奏する。
また、請求項7にかかる発明によれば、請求項6に記載された画像形成方法をコンピュータに実行させるプログラムであるため、請求項6の動作をコンピュータによって実行することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。以下の実施の形態では、本発明の画像形成装置をインクジェットプリンタに適用した例を示す。但し、インクジェットプリンタに限られず、複写機、ファクシミリ等の画像形成処理を行うものにも、本発明を適用することができる。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかるインクジェットプリンタについての機械的構成を示す模式図である。本実施の形態にかかるインクジェットプリンタは、カートリッジに収納されたインク(消耗品)を吐出することで、画像を印刷(出力)するものである。図1に示すように、本実施の形態にかかるインクジェットプリンタは、カートリッジ8と、カートリッジメモリ9と、操作表示部10と、画像形成部100とから主に構成されている。
カートリッジ8は、画像を印刷する際に吐出するインクを収納する容器であり、インクジェットプリンタと着脱可能となっている。
カートリッジメモリ9は、カートリッジ8に搭載され、カートリッジ8に収納されたインク残量(pl)を記憶するものであり、インクを使用することによりインク残量が減少した場合は、随時、更新される。また、カートリッジメモリ9は、製造された未使用な状態においては、出荷時のインク量が記憶されている。
操作表示部10は、利用者による印刷に関する設定等の操作を受け付けるものである。また、後述する印刷制御部6における報知部63からの報知等を表示し、その報知に対する利用者の選択、すなわち、印刷を継続するか中止するかの選択を受け付ける。
画像形成部100は、入力された画像データを保存し、印刷するものであり、更に、画像メモリ11と、メモリ7と、印刷制御部6と、印字ヘッド1と、ノズル2と、紙媒体3と、搬送ローラ4a、4bと、空吐出受け5とから主に構成されている。
画像メモリ11は、PC(Personal Computer)、またはスキャナ等から入力された画像データを保存する記憶媒体である。
メモリ7は、後述する印刷制御部6における判定部61によって画像メモリ11に保存されている画像データから算出されたインクカウント値を記憶するものである。ここで、インクカウント値とは、画像データを印刷するには、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のインクの色に対して、大滴、中滴、または小滴を何滴ずつ出力するかをカウントした値であり、このインクカウント値は、同じ画像データであっても、印刷する画質や印刷速度等を設定した印刷モード等によって変化するものである。
すなわち、例えば、画像の質を重視した高画質モードでの印刷が指定された場合は、高密度に印刷するため、小滴のカウント数が大滴、中滴のカウント数よりも多く設定され、このカウント数がインクカウント値としてメモリ7に記憶される。また、印刷速度を重視した高速モードでの印刷が指定された場合は、迅速に印刷するため、大滴のカウント数が小滴、中滴のカウント数よりも多く設定され、このカウント数がインクカウント値としてメモリ7に記憶される。
印刷制御部6は、メモリ等の記録媒体に必要なデータを保存したり、後述する印字ヘッド1等の制御を行うものである。印刷制御部6の詳細な構成については、後述する。
印字ヘッド1は、バブルジェット(R)方式やピエゾ方式などの方法で駆動され、印字ヘッドに複数装備されたノズル2のノズル開口部からインクを紙媒体3に吐出して画像を印刷するものである。
ここで、バブルジェット(R)方式とは、インクを装填した細い金属パイプの一部に熱を加えることにより、インクに発泡を起こし、その圧力によりインクを噴出する方式である。また、ピエゾ方式とは、印字ヘッドにピエゾ素子(piezo actuator)を使用した方式であり、ピエゾ素子は、電圧を与えると変形する性質を有し、この変形を利用してインクの噴出を行なう。
ノズル2は、個々のインク滴を生成するために、印字ヘッド1の先端に設けられたインクの流路部であり、紙媒体3は、入力された画像データ等が印刷される媒体である。
搬送ローラ4a、4bは、駆動モータ(図示せず)により回転することによって、載置された紙媒体3をノズル2からのインクの出力位置に搬送するものである。
空吐出受け5は、印字ヘッド1のノズル2からインクの空吐出が行われた場合、吐出されたインクを収容するものである。ここで、空吐出について説明する。インクジェット方式の画像形成装置では、印刷を行わない待機の状態や、印刷動作時においてインクの吐出を行わないノズルは、時間とともにインクの乾燥が進み、噴射曲がり(所定の位置とは異なる場所に印字してしまう)やノズル開口部詰まりが起きてしまう。このような吐出不良を回避するために、必要に応じて全ノズルからインクを空吐出受け5に吐出して、ノズル付近のインクをフレッシュな状態に回復させるための動作を空吐出という。
次に、図2を参照して、印刷制御部6の詳細を説明する。図2は、印刷制御部6の構成を示すブロック図である。図2に示すように、印刷制御部6は、判定部61と、制御部62と、報知部63とを主に備えている。なお、図2に記載されている操作表示部10は、図1において説明したため、省略する。
判定部61は、PC、スキャナ等から入力され、画像メモリ11に保存されている画像データから1ページ単位でインクカウント値を算出し、メモリ7に記憶するものである。また、判定部61は、カートリッジメモリ9に記憶されているインク残量から、装着されたカートリッジ8、またはカートリッジ8に収納されているインクが正規品であるか否か判断をする。ここで、正規品とは、自装置向けに製造されたもの、またはインクジェットプリンタを製造元(自社)が製造したものをいう。また、正規品でないカートリッジとは、カートリッジ自体が正規品でないもの、および使用済みの正規品カートリッジに組成成分の異なる正規品でないインクを詰め替えたものが該当する。
その判断方法としては、まず、カートリッジメモリ9からインク残量が参照できるか否かによって、カートリッジ8自体が正規品か否かを判断し、参照できなければ正規品ではないと判断する。また、カートリッジメモリ9からインク残量が参照できれば、カートリッジ8自体は正規品と判断する。さらに、後者の場合は、インク残量が正規品カートリッジのインク量として適切が否かにより正規品のインクであるか否かを判断する。すなわち、カートリッジメモリに記憶されているインク残量が0(pl)になっても、さらにインクが供給できる場合、正規品カートリッジでは供給できるはずのないインクが残っていることになるため、正規品でないインクが詰め替えられたカートリッジであると判断する。
報知部63は、判定部61によって正規品カートリッジが装着されていないと判断された場合、正規品カートリッジがインクジェットプリンタに装着されているか否かを利用者に確認するため、正規品カートリッジが装着されていない旨を操作表示部10に表示して、報知するものである。また、報知部63は、判定部61によってカートリッジ8に収納されているインクが正規品でないと判断された場合は、操作表示部10に「正規品ではないカートリッジが使用されているため、画像品質が劣化する恐れがあります」等のメッセージを操作表示部10に表示して、正規品でないカートリッジである旨と、印刷継続を行うか否かの選択指示を報知する。なお、報知は表示だけでなく、音声、アラーム等によって知らせてもよい。
制御部62は、PC、スキャナ等から入力される画像データを画像メモリ11に保存する制御を行ったり、操作表示部10の操作入力表示の制御を行うものである。また、画像データの出力制御、すなわち、画像データに従って、電気パルスの発生の制御を行い、印字ヘッド1からインクを吐出させる制御を行う。さらに、紙媒体3をノズル2の出力位置に載置させるよう、搬送部4a、4bの駆動モータを制御する。
また、制御部62は、判定部61によってインクが詰め替えられた正規品でないカートリッジが装着されていると判断され、操作表示部10により利用者による印刷継続の選択を受け付けた場合も、画像データの出力制御を行う。その際、正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行う。すなわち、インクの組成成分が正規品のインクと異なっていることによるインクの不吐出等のノズルの不具合を軽減させるため、インクの空吐出回数、およびインクの空吐出噴射量を、正規品のカートリッジにおける空吐出回数、噴射量と比較して多くなるように制御を行う。
次に、以上のように構成された本実施の形態にかかるインクジェットプリンタにおける画像出力処理について説明する。図3は、第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタにおける画像出力処理の手順を示すフローチャートである。
まず、インクジェットプリンタの電源が投入されると、判定部61は、カートリッジ8に搭載されているカートリッジメモリ9に記憶されているインク残量の読み出しを行う(ステップS301)。次に、判定部61は、カートリッジメモリ9からインク残量が参照できるか否かの判断をする(ステップS302)。
そして、判定部61によるインク残量の参照が不可能であった場合(ステップS302:No)、装着されているカートリッジ8が正規品カートリッジ(本体)ではないか、または接触不良等によりカートリッジ8が正常に装着されていないと判断される。すると、報知部63は、正規品カートリッジがインクジェットプリンタに装着されているか否かを利用者に確認するため、カートリッジ8が正規品でないカートリッジである旨と、印刷継続を行うか否かの選択指示を操作表示部10に表示して、報知する(ステップS310)。
一方、判定部61によるインク残量の参照が可能であった場合(ステップS302:Yes)、判定部61は、カートリッジメモリ9からインク残量を取得する(ステップS303)。次に、判定部61は、PC、スキャナ等から入力され、画像メモリ11に保存されている画像データから、1ページ単位でインクカウント値を算出し、メモリ7に記憶する(ステップS304)。
そして、一つのジョブが終了した時点で、メモリ7に記憶されている1ページ単位のインクカウント値の全てを読み出し(ステップS305)、読み出した全てのインクカウント値をジョブ単位で集計し、ジョブ毎に使用したインク量(出力インク量)を算出する(ステップS306)。ここで、ジョブ毎に使用したインク量(出力インク量)とは、メモリ7に記憶されている1ページ単位のインクカウント値と、画像データの印刷に使用した大滴、中滴、または小滴のそれぞれの体積(pl)との積を、一つのジョブに対して集計して算出したものである。
次に、判定部61は、カートリッジメモリ9から取得したインク残量と、インクカウント値から算出した出力インク量の差を求め、その差をインク残量としてカートリッジメモリ9に記憶することで、インク残量を更新する(ステップS307)。そして、判定部61は、更新したインク残量が0(pl)以上か否かの判断をする(ステップS308)。判定部61によりインク残量が0(pl)以上であると判断された場合は(ステップS308:Yes)、画像メモリ11に保存されている画像データを印刷する(ステップS309)。
一方、判定部61によりインク残量が0(pl)以下であると判断された場合でも(ステップS308:No)、さらにインクの供給ができる場合、正規品では供給できないはずのインクが残っていることになるため、正規品でないインクが詰め替えられたカートリッジであると判断する。そして、報知部63は、カートリッジ8が正規品カートリッジではない旨と、印刷継続を行うか否かの選択指示を操作表示部10に表示して、報知する(ステップS310)。そして、カートリッジ8自体が正規品でないと判断された場合、またはインクが正規品でないと判断された場合に、制御部62は、操作表示部10により印刷継続の選択を受け付けたか否かの判断をする(ステップS311)。なお、接触不良等によりカートリッジ8が正常に装着されていないと判断された場合は、装着し直して、再度、始めから処理を行うことになる。
操作表示部10から印刷継続の選択を受け付けた場合(ステップS311:Yes)、制御部62は、インクの組成成分が正規品のインクと異なっていることによるインクの不吐出等のノズルの不具合を軽減させるため、インクの空吐出回数を正規品のカートリッジにおける空吐出回数と比較して多くなるように設定する(ステップS312)。そして、制御部62は、画像メモリ11に保存されている画像データを印刷する(ステップS313)。一方、操作表示部10から印刷継続の選択を受け付けなかった場合、制御部62は、画像データの印刷を行わず、そのまま処理を抜ける(ステップS311:No)。
このように、第1の実施の形態では、カートリッジメモリ9に記憶されているインク残量からカートリッジ8及び収納されたインクが正規品であるか否かを判断し、正規品でないと判断された場合、その旨を報知し、その後に、利用者による画像データの印刷継続する旨を受け付けた場合は、カートリッジメモリ9に記憶されているインク残量に基づいてインクの空吐出回数を、正規品のカートリッジにおける空吐出回数より多くなるように制御する。このため、算出されたインク残量からカートリッジ8が正規品か否かを判断し、正規品でない再生品カートリッジを利用した場合でも、画像データの印刷が可能となり、再生品カートリッジの需要を維持できるため、再生業者による再生品カートリッジの製造販売を促進し、再生品カートリッジを利用することにより、利用者に経済的負担を軽減させることができる。また、正規品でない再生品カートリッジを使用するか否かの選択ができるため、利用者は用途、状況等に応じて再生品カートリッジを使用することができる。さらに、インクの組成成分が正規品のインクと異なっていることによって生じるインクの不吐出等によるノズルの不具合を軽減できる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタは、正規品でないカートリッジにより画像データを印刷(出力)した場合に、インクの空吐出回数を、正規品カートリッジにおける空吐出回数より多く行うものであったが、第2の実施の形態では、正規品でないカートリッジにより画像データを印刷(出力)した場合に、インクの空吐出噴射量を、正規品カートリッジにおける空吐出噴射量より多く行うものである。
第2の実施の形態におけるインクジェットプリンタの構成及び機能は、第1の実施の形態と同様であるので、省略する。
図4は、第2の実施の形態におけるインクジェットプリンタにおける画像出力処理の手順を示すフローチャートである。ここで、判定部61によるカートリッジメモリ8の読み出しから報知部63による報知までの処理(ステップS401〜ステップS410)は、第1の実施の形態の処理(ステップS301〜ステップS310)と同様であるので、省略する。
次に、カートリッジ8自体が正規品でないと判断された場合、またはインクが正規品でないと判断された場合に、制御部62は、操作表示部10により印刷継続の選択を受け付けたか否かの判断をする(ステップS411)。なお、接触不良等によりカートリッジ8が正常に装着されていないと判断された場合は、装着し直して、再度、始めから処理を行うことになる。
操作表示部10から印刷継続の選択を受け付けた場合(ステップS411:Yes)、制御部62は、インクの組成成分が正規品のインクと異なっていることによるインクの不吐出等のノズルの不具合を軽減させるため、インクの空吐出噴射量を正規品のカートリッジにおける空吐出噴射量と比較して多くなるように設定する(ステップS412)。そして、制御部62は、画像メモリ11に保存されている画像データを印刷する(ステップS413)。一方、操作表示部10から印刷継続の選択を受け付けなかった場合、制御部62は、画像データの印刷を行わず、そのまま処理を抜ける(ステップS411:No)。
このように、第2の実施の形態では、カートリッジメモリ9に記憶されているインク残量からカートリッジ8及び収納されたインクが正規品であるか否かを判断し、正規品でないと判断された場合、その旨を報知し、その後に、利用者による画像データの印刷継続する旨を受け付けた場合は、カートリッジメモリ9に記憶されているインク残量に基づいてインクの空吐出噴射量を、正規品のカートリッジにおける空吐出噴射量より多くなるように制御する。このため、算出されたインク残量からカートリッジ8が正規品か否かを判断し、正規品でない再生品カートリッジを利用した場合でも、画像データの印刷が可能となり、再生品カートリッジの需要を維持できるため、再生業者による再生品カートリッジの製造販売を促進し、再生品カートリッジを利用することにより、利用者に経済的負担を軽減させることができる。また、正規品でない再生品カートリッジを使用するか否かの選択ができるため、利用者は用途、状況等に応じて再生品カートリッジを使用することができる。さらに、インクの組成成分が正規品のインクと異なっていることによって生じるインクの不吐出等によるノズルの不具合を軽減できる。
なお、第1の実施の形態におけるインクの空吐出回数の増数設定、および第2の実施の形態におけるインクの空吐出噴射量の増量設定を同じ画像形成処理において行ってもよい。すなわち、正規品でないカートリッジを利用した場合に、空吐出回数、及び空吐出噴射量を、正規品カートリッジにおける空吐出回数、及び空吐出噴射量と比較して多くなるように設定してもよい。
また、第1、第2の実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。第1、第2の実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、第1、第2の実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、第1、第2の実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
第1、第2の実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムは、上述した各部(判定部、制御部、報知部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから画像形成プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、判定部、制御部、報知部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
第1の実施の形態にかかるインクジェットプリンタについての機械的構成 を示す模式図である。 印刷制御部6の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタにおける画像出力処理の 手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態におけるインクジェットプリンタにおける画像出力処理の 手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100 画像形成部
1 印字ヘッド
2 ノズル
3 紙媒体
4a、4b 搬送ローラ
5 空吐出受け
6 印刷制御部
7 メモリ
8 カートリッジ
9 カートリッジメモリ
10 操作表示部
11 画像メモリ
61 判定部
62 制御部
62 報知部

Claims (7)

  1. 入力された画像データを記録媒体に出力する画像形成装置において、
    着脱可能で、消耗品が収納されたカートリッジと、
    前記カートリッジに搭載され、消耗品残量を記憶するカートリッジメモリと、
    前記カートリッジメモリに記憶されている前記消耗品残量から前記カートリッジ及び収納された消耗品が正規品であるか否かを判断する判定手段と、
    前記判定手段によって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、その旨を報知する報知手段と、
    前記判定手段によって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、前記正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記判定手段は、更に、前記入力された画像データから、出力に使用する消耗品の出力消耗品量を算出し、前記出力消耗品量と前記カートリッジメモリに記憶されている前記消耗品残量との差を求め、当該差で前記カートリッジメモリに記憶された前記消耗品残量を更新し、更新された前記消耗品残量が前記正規品の消耗品の量として適切か否かを判断することによって、収納された消耗品が前記正規品であるか否かを判断し、
    前記制御手段は、前記判定手段によって収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、前記正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行うこと、
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記報知手段によって報知がなされた後、利用者による前記画像データの出力を継続するか否かを受け付ける操作表示手段を、更に備え、
    前記制御手段は、更に、前記操作表示手段によって前記画像データの出力を継続する旨を受け付けた場合、前記正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行うこと、
    を特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記判定手段によって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、消耗品の空吐出回数を、前記正規品のカートリッジにおける空吐出回数より多くなるように制御すること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記判定手段によって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、消耗品の空吐出噴射量を、前記正規品のカートリッジにおける空吐出噴射量より多くなるように制御すること、
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  6. 入力された画像データを記録媒体に出力する画像形成方法において、
    着脱可能で、消耗品が収納されたカートリッジに搭載されたカートリッジメモリに記憶されている消耗品残量から、前記カートリッジ及び収納された消耗品が正規品であるか否かを判断する判定ステップと、
    前記判定ステップによって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、その旨を報知する報知ステップと、
    前記判定ステップによって前記カートリッジ又は収納された消耗品が前記正規品でないと判断された場合、前記正規品の場合における画像データの出力制御と異なる出力制御を行う制御ステップと、
    を含むことを特徴とする画像形成方法。
  7. 請求項6に記載された画像形成方法を、コンピュータに実行させること、
    を特徴とするプログラム。
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