JP4805690B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置に関し、特に消耗材が収容され、情報を記憶する記憶手段を備えた消耗品が着脱可能に装着される画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、プリンタ/ファクシミリ/複写機の複合機などの画像形成装置として、例えば、インクなどの記録液の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドないしこの液体吐出ヘッドから液滴を吐出させる装置を備え、記録ヘッドから被記録媒体である用紙(材質を限定するものではなく、記録液、現像剤などの消耗材を受容するものの意味であり、記録媒体、転写材、記録紙、転写紙などを含む。)に液滴を吐出して、画像形成(印刷、記録、印字、印写、画像形成はいずれも同義語として使用する。)を行うことができるシリアルスキャン型或いはライン型の画像形成装置がある。また、トナーなどの現像剤を用いて電子写真方式で画像を形成する画像形成装置も知られている。
このような画像形成装置は、装置故障や消耗品交換等のメンテナンスに対応するために、例えば記録液カートリッジ、プロセスカートリッジ、トナーカートリッジなどの様々な消耗材を収容した消耗品が画像形成装置本体に着脱可能な装置として搭載される。
そして、このような装置本体に着脱される消耗品には、ICメモリなどの記憶素子を搭載し、記憶素子内に当該消耗品に関する情報を記憶し、装置本体に装着後に記憶素子情報を利用した制御を実施している。
ところで、装置本体に着脱可能に装着される消耗品としては、当該装置本体の提供者(関係者を含む意味である。)から提供される所謂純正品だけでなく、当該装置本体の提供者(関係者を含む意味である。)以外の提供者から提供される所謂非純正品、使用済みの純正品に消耗材を充填した所謂リサイクル品など、種々のものが出回っている。
ところが、装置本体で使用する消耗品は、装置本体に合わせた仕様(例えばインク成分)の消耗品でなければ、装置本体の故障、画質劣化(例えばノズル詰まり)などの種々の悪影響を生じるおそれがある。
そこで、例えば、特許文献1には印刷装置に装着される消耗品が他の消耗品に交換されたことを認識する認識手段と、認識手段によって認識された交換された他の消耗品に対する使用履歴を、消耗品の識別情報に対応させて管理する管理手段とを備えることが記載されている。
特開2004−145531号公報
また、特許文献2には当該製品が純正品であり、且つ新品であることを示す第1のコードが記録された不揮発性メモリを備えたプロセスカートリッジと、このプロセスカートリッジと当接し、不揮発性メモリから記録されているコードを含む情報を読み取る読取手段と、当該プロセスカートリッジが純正品であることを示す第2のコードが記録されている記憶手段と、読取手段が、不揮発性メモリから記録されているコードを読み取り、それが第1のコードであることを確認する確認手段と、この確認手段により第1のコードであることが確認されると、不揮発性メモリの第1のコードを削除し、記憶手段に記録されている第2のコードを不揮発性メモリに記録する制御手段とを備えることが記載されている。
上述したように、使用済み消耗品の消耗財のみを交換したリサイクル品やその他の非純正品と言われる消耗品(以下これらを「非純正品」という。)が提供されるようになっているが、非純正品は純正品の消耗品とは例えばインク成分等が異なるために、インク詰まりのような問題を引き起こすおそれがあり、装置本体の品質を保証するためには、非純正品は使用しないことが好ましい。
そこで、上記非純正品の検出方法としては、例えば消耗品の記憶素子に使用済み履歴が記憶されており、且つ当該消耗品の消耗材の供給を実施して、清浄に消耗材の供給が行われた場合には非純正品であると判別するようにしている。これにより、非純正品であることを簡単に検出することができる。
しかしながら、上述したようにして非純正品の検出を行った場合、実際に消耗材が無いときでも消耗材の供給動作が行われることになる。そのため、特に、例えば装置本体側に記録液カートリッジを交換可能に装着可能とし、この装置本体側の記録液カートリッジから画像形成手段である記録ヘッドに記録液を供給するヘッドタンク(或いは記録ヘッドそのもの)に補充供給を行うような構成にすると、記録液カートリッジからヘッドタンクなどに記録液を供給する流路を形成しているチューブ内に空気が混入されるおそれがあり、空気混入によって、印刷品質に影響を与えたり、ヘッドの故障に繋がったりするおそれが生じるという課題がある。
また、非純正品というだけで使用できないようにすることはユーザーによる選択の幅を狭めることになり、他方で装置本体の性能、特質などに適合しない消耗材が収容された消耗品を使用した場合には装置本体が保証している品質を維持することができなくなるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、消耗材がない状態で消耗材の供給動作を行うことによる装置本体側の損傷、品質の低下を防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
消耗材が収容され、情報を記憶する記憶手段を備えた消耗品が着脱可能に装着される画像形成装置において、
前記消耗品が装着される装填部と、
前記装填部のカバーの開閉を検出する検知手段と、
装置の電源が投入された時、前記カバーが閉じられたことを検知したときには、装着されている前記消耗品の記憶手段に記憶されている情報を取得する手段と、
前記取得した情報に使用済の履歴が含まれていないときには、装着された前記消耗品から消耗材を供給する動作を行ない、前記取得した情報に使用済の履歴が含まれているときには、装着された前記消耗品から消耗材を供給する動作を行わない制御をする手段と、
を備えている
構成とした。
ここで、装着された消耗品の記憶手段に使用済の履歴が記憶され、かつ、当該消耗品が画像形成装置本体の提供者以外の提供者から提供されたことを示す情報が記憶されているときには、装着された消耗品から消耗材を供給する動作を行う構成とすることができる。
この場合、消耗品を特定する特定情報及び使用済の履歴情報を保持する手段を有し、装着された消耗品の特定情報と保持している特定情報が同じであって、当該消耗品について使用済の履歴情報を保持しているときには、当該消耗品が画像形成装置本体の提供者以外の提供者から提供された消耗品であるものとして動作を行う構成とすることができる。
また、消耗材を記録液、現像剤である構成とできる。
本発明に係る画像形成装置によれば、消耗品が装着される装填部と、装填部のカバーの開閉を検出する検知手段と、装置の電源が投入された時、カバーが閉じられたことを検知したときには、装着されている消耗品の記憶手段に記憶されている情報を取得する手段と、取得した情報に使用済の履歴が含まれていないときには、装着された消耗品から消耗材を供給する動作を行ない、取得した情報に使用済の履歴が含まれているときには、装着された消耗品から消耗材を供給する動作を行わない制御をする手段と、を備えている構成としたので、消耗材がない状態で消耗材の供給動作を行うことによる装置本体側の損傷や品質の低下を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置を前方側から見た斜視説明図、図2は同記録装置のカートリッジ装填部の前カバーを開いた状態の斜視説明図である。
このインクジェット記録装置は、装置本体1と、装置本体1に装着された用紙を装填するための給紙トレイ2と、装置本体1に着脱自在に装着されて画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ3とを備えている。さらに、装置本体1の前面の一端部側(給排紙トレイ部の側方)には、前面から装置本体1の前方側に突き出し、上面よりも低くなったインクカートリッジを装填するためのカートリッジ装填部4を有し、このカートリッジ装填部4の上面は操作ボタンや表示器などを設ける操作/表示部5としている。
このカートリッジ装填部4には、色の異なる記録液(インク)、例えば黒(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した複数の記録液カートリッジであるインクカートリッジ10k、10c、10m、10y(色を区別しないときは「インクカートリッジ10」という。)を、装置本体1の前面側から後方側に向って挿入して装填可能とし、このカートリッジ装填部4の前面側には、インクカートリッジ10を着脱するときに開く前カバー(カートリッジカバー)6を開閉可能に設けている。また、インクカートリッジ10k、10c、10m、10yは縦置き状態で横方向に並べて装填する構成としている。
また、操作/表示部5には、各色のインクカートリッジ10k、10c、10m、10yの装着位置(配置位置)に対応する配置位置で、各色のインクカートリッジ10k、10c、10m、10yの残量がニアーエンド及びエンドになったことを表示するための各色の残量表示部11k、11c、11m、11yを配置している。さらに、この操作/表示部5には、電源ボタン12、用紙送り/印刷再開ボタン13、キャンセルボタン14も配置している。
さらに、カートリッジ装填部4の前カバー6は、全体が、この前カバー6を閉じた状態で、カートリッジ装填部4内に装填されている複数のインクカートリッジ10k、10c、10m、10yを外部から視認することができる透明又は半透明の部材で形成されている。
また、前カバー6の上側一端部には前カバー6の開閉を検知するためにカートリッジ装填部4の内部に設けられた図示しない開閉検知手段である検知センサによって検知される突起部(センサ片)16を設けている。
次に、このインクジェット記録装置の機構部について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は同機構部の概要を示す側面模式的説明図、図4は同じく要部平面説明図である。
ガイド部材であるガイドロッド31とステー32とでキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図4で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ33には、前述したようにブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の液滴を吐出する4個の液体吐出ヘッドから記録ヘッド34k、34c、34m、34y(色を区別しないときは「記録ヘッド34」という。)を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド34のヘッドを構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34に各色のインクを供給するための各色のヘッドタンク35k、35c、35m、35y(色を区別しないときは「ヘッドタンク35」という。)を搭載している。この各色のヘッドタンク35には各色のインク供給チューブ36を介して、前述したように、カートリッジ装填部4に装着された各色のインクカートリッジ10から各色のインクが補充供給される。なお、このカートリッジ装填4にはインクカートリッジ10内のインクを送液するための供給ポンプユニット24が設けられている。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。
この搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図4のベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロ63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、図3に示すように、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む維持回復機構81を配置している。維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a〜82d(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84などを備えている。ここでは、キャップ82aを吸引及び保湿用キャップとし、他のキャップ82b〜82dは保湿用キャップとしている。
また、図4に示すように、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
このように構成したインクジェット記録装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。このとき、用紙42は搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
次に、このインクジェット記録装置で使用している装置本体に着脱される装置としての記録液カートリッジであるインクカートリッジについて図5及び図6をも参照して説明する。
このインクカートリッジ10は、カートリッジケース(筺体)102内に記録液であるインクを収容した記録液収容手段であるインク袋103を収納したものである。このカートリッジケース102は、分解及び組立て可能に2分割された第1ケース(ベース)121と第2ケース(ケース)122とで構成されている。
そして、カートリッジケース102には内部に収納したインク袋103のインク供給口部131に対応して開口部123を形成している。
このインクカートリッジ10をカートリッジ装填部4に装着したときに、カートリッジ装着部4の奥側に設けた中空針がインク袋103の供給口部131内に刺通されて、インク袋103内部と供給ポンプユニット24とが連通状態となり、インク袋103内のインクを装置本体1側に供給可能になる。
また、このインクカートリッジ10の前面側上部には、EEPROMなどからなる書替え可能な記憶素(記憶手段)子である不揮発性メモリ130を設けている。
そして、このインクカートリッジ10をカートリッジ装填部4に装着することで、装置本体1側の電極と電気的に接続されて、不揮発性メモリ130に記憶されている情報が装置本体1側に読み出し可能となり、また、装置本体1側から不揮発性メモリ130に対する書き込みが可能となる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図7を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部300は、この画像形成装置全体の制御を司る本発明に関わる制御を行う手段などを兼ねたマイクロコンピュータで構成した主制御部301及び印刷制御を司るマイクロコンピュータで構成した印刷制御部302とを備えている。
そして、主制御部301は、プリンタドライバ401を搭載したパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であるホスト400から転送されて通信回路309から入力される印刷データ等の情報に基づいて、用紙42に画像を形成するために、前述したように、主走査モータ114や副走査モータ115を主走査モータ駆動回路303及び副走査モータ304を介して駆動制御するとともに、印刷制御部302に対して印刷用データを送出するなどの制御を行う。
また、主制御部301には、キャリッジ33の位置を検出するキャリッジ位置検出回路305からの検出信号が入力され、主制御部301はこの検出信号に基づいてキャリッジ33の移動位置及び移動速度を制御する。キャリッジ位置検出回路305は、例えばキャリッジ33の走査方向に配置されたエンコーダシートのスリット数を、キャリッジ33に搭載されたフォトセンサで読み取って計数することで、キャリッジ33の位置を検出する。主走査モータ駆動回路303は、主制御部301から入力されるキャリッジ移動量に応じて主走査モータ201を回転駆動させて、キャリッジ33を所定の位置に所定の速度で移動させる。
また、主制御部301には搬送ベルト51の移動量を検出する搬送量検出回路306からの検出信号が入力され、主制御部301はこの検出信号に基づいて搬送ベルト51の移動量及び移動速度を制御する。搬送量検出回路306は、例えば搬送ローラ52の回転軸に取り付けられた回転エンコーダシートのスリット数を、フォトセンサで読み取って計数することで搬送量を検出する。副走査モータ駆動回路304は、主制御部301から入力される搬送量に応じて副走査モータ205を回転駆動させて、搬送ローラ52を回転駆動して搬送ベルト51を所定の位置に所定の速度で移動させる。
主制御部301は、給紙コロ駆動回路307に給紙コロ駆動指令を与えることによって給紙コロ43を一回転させる。主制御部301は、維持回復機構駆動用モータ駆動回路308を介して維持回復機構81の駆動源であるモータを回転駆動することにより、キャップ82の昇降、キャップ82内を吸引ポンプで吸引するノズル吸引、ワイパーブレード83の昇降などを行わせる。
主制御部301は、インク供給モータ駆動回路311を介して供給ユニット24のポンプを駆動するためのインク供給モータを駆動制御し、カートリッジ装填部4に装填されたインクカートリッジ10からサブタンク35に対してインクを補充供給させる。
主制御部301には、ヘッドタンク35が満タン状態にあることを検知するヘッドタンク満タンセンサ312からの検知信号、カートリッジ装填部4の前カバー6の開閉を検知するカートリッジカバーセンサ313からの検知信号などが入力される。
また、主制御部301は、カートリッジ通信回路314を通じて、カートリッジ装填部4に装着された各インクカートリッジ10に設けられる記憶手段である不揮発性メモリ130k、130c、130m、130y(区別しない場合は上記のとおり「不揮発性メモリ130」という。)に記憶されている情報を取り込んで、所要の処理を行って、本体記憶手段である不揮発性メモリ(例えばEEPROM)315に格納保持したり、本発明に関わる制御を行う。
また、主制御部301は、装置本体1の機能のユーザーによる使用状況に関する情報をカートリッジ通信回路314を介してインクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に書き込む(記憶させる)制御を行う。
印刷制御部302は、主制御部301からの信号とキャリッジ位置検出回路305及び搬送量検出回路306などからのキャリッジ位置や搬送量に基づいて、記録ヘッド34の液滴を吐出させるための圧力発生手段を駆動するためのデータを生成して、ヘッド駆動回路310に与えるとともに、記録ヘッド34の圧力発生手段を駆動するための駆動波形を生成してヘッド駆動回路310に与える。
ヘッド駆動回路310は、印刷制御部302からの印刷データに基づいて記録ヘッド34の圧力発生手段(ピエゾ型ヘッドであれば圧電素子)を駆動して、所要のノズルから液滴を吐出させる。
次に、不揮発性メモリ130に記憶される情報について図8を参照して説明する。
ここでは、不揮発性メモリ130には、インクカートリッジ10に関する情報、例えば、製品情報、使用済み履歴、インク容量、インク残量、インク消費量、カートリッジシリアルNo.(ID番号、これを「特定情報」という。)、インク色、インク種、使用期限などの当該カートリッジに関する固有の情報が記憶される。
そこで、このような画像形成装置における本発明の第1実施形態について図9を参照して説明する。
先ず、インクカートリッジ10からヘッドタンク35に対するインク補充供給要求がある(インク供給要求有)か否かを判別する。インクカートリッジ10からヘッドタンク35に対するインク補充供給は、例えば記録ヘッド34から吐出した滴数をカウントして、このカウント値からインク消費量を算出し、算出したインク消費量が予め定めた設定量になったときにはヘッドタンク35内のインクが消費されたものとしてインクカートリッジ10からヘッドタンク35に対してインクを補充供給する要求が発生する。
この場合、例えば、主制御部301をメインコントローラとエンジンコントローラで構成した場合、上位サブシステムであるメインコントローラから下位サブシステムであるエンジンコントローラに対してインク供給要求を発行する。
そして、インク供給要求有であれば、装着されているインクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に使用済み履歴が記憶されているか否かを判別する。
このとき、インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に使用済み履歴が記憶されていなければ、供給ユニット24のインク供給ポンプを駆動して当該インクカートリッジ10から対応するヘッドタンク35に対するインクの補充供給を行う。
そして、インク供給動作が成功すれば、インク残量を更新して処理を終了し、インク供給動作が成功しなければ、当該インクカートリッジ10のインクがなくなっているものとして、カートリッジ通信回路314を介して「使用済み履歴」を当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に記憶した後、インク残量を更新して処理を終了する。なお、インク供給動作が成功したか否かは、所定時間供給ユニット24のインク供給ポンプを駆動してもヘッドタンク35のヘッドタンク満タンセンサ312が満タンを検知しないときには、インク供給動作が成功しなかったものと判断する。
これに対して、インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に使用済み履歴が記憶されていれば、当該インクカートリッジ10にはインクが無いことになるので、そのまま、当該インクカートリッジ10から対応するヘッドタンク35に対するインクの補充供給動作を行うことなく、この処理を終了する。
このように、装着された消耗品の記憶手段に使用済の履歴が記憶されているときには、装着された消耗品から消耗材を供給する動作を行わないようにしているので、消耗材がない状態で消耗材の供給動作を行うことによる装置本体側の損傷や品質の低下を防止することができる。
例えば、上述した画像形成装置のように記録液であるインクを装置本体側のメインタンク(インクカートリッジ)からヘッド側のヘッドタンクに記録液流路(供給チューブなど)を介して補充供給する構成を採用した場合、メインタンクに記録液が無いまま供給動作を行うと空気が吸引されてヘッドタンクに送られ、この空気によって更に記録ヘッドに気泡が混入してノズル抜け(滴が吐出されない状態になること)が発生して画像品質が低下するだけでなく、空気が抜けないことなって装置本体が保証している装置自体の品質を維持することができなくなるおそれがある。
そこで、上述したように、装着される消耗品の記憶手段に使用済であることを示す使用済み履歴情報を記憶するようにして、使用済み履歴のある消耗品が装着されたときには消耗材の供給動作を行わないようにして、装置本体の品質が低下することを防止する。
次に、本発明の第2実施形態について図10を参照して説明する。
ここでは、画像形成装置の電源投入時、カートリッジカバーセンサ313によって前カバー16が閉状態になったことを検知した時に、装着されているインクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に記憶されている情報を取得して、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に使用済み履歴が記憶されているか否かを判別する。
このとき、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に使用済み履歴が記憶されていなければ、当該インクカートリッジ10は使用可能なインクカートリッジとして扱う処理をする。
これに対して、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に使用済み履歴が記憶されていれば、当該当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に非純正カートリッジであることを示す情報が記憶されているか否かを判別する。ここで、非純正カートリッジであることを示す情報とは、例えば、使用済み履歴が記憶されていれば、記憶されていないはずである矛盾する情報が記憶されている場合、つまり、使用済み履歴が記憶されているのにも関わらず、新品情報が記憶されている場合、使用済み履歴が記憶されているのにも関わらず、インク残量が100%である情報が記録されている場合などをいう。この非純正カートリッジであることを示す情報は、当該消耗品が画像形成装置本体の提供者以外の提供者から提供されたことを示す情報である。
そして、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に非純正カートリッジであることを示す情報(上記のように使用済み履歴と矛盾する情報)が記憶されていれば、非純正カートリッジとして扱う処理をし、非純正カートリッジであることを示す情報が記憶されていなければ、使用済カートリッジとして扱う処理をする。
このように、装着された消耗品の記憶手段に使用済の履歴が記憶され、かつ、当該消耗品が画像形成装置本体の提供者以外の提供者から提供されたことを示す情報が記憶されているときには、装着された消耗品から消耗材を供給する動作を行うようにすることで、非純正品の消耗品も使用することができるようになる。
次に、本発明の第3実施形態について図11及び図12を参照して説明する。
ここでは、装置本体側の不揮発性メモリ315に、装着されたインクカートリッジ10に関して当該インクカートリッジ固有の情報を逐次記憶して保持している。例えば、図12に示すように、カートリッジシリアルNo.とこれに対する使用済み履歴(使用済のときを「1」とし、使用済でないときを「0」としている。)を記憶して保持している。したがって、装着されたインクカートリッジ10のカートリッジシリアルNo.を読み出して、保持しているシリアルNo.と比較することによって、当該装着されたインクカートリッジ10の使用履歴を得ることができる。
そこで、図11を参照して、画像形成装置の電源投入時、カートリッジカバーセンサ313によって前カバー16が閉状態になったことを検知した時に、装着されているインクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に記憶されている情報を取得して、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に使用済み履歴が記憶されているか否かを判別する。
このとき、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に使用済み履歴が記憶されていれば、前述した第2実施形態と同様の処理を行う。
つまり、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に使用済み履歴が記憶されていれば、当該当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に非純正カートリッジであることを示す情報が記憶されているか否かを判別する。ここで、非純正カートリッジであることを示す情報とは、例えば、使用済み履歴が記憶されていれば、記憶されていないはずである矛盾する情報が記憶されている場合、つまり、使用済み履歴が記憶されているのにも関わらず、新品情報が記憶されている場合、使用済み履歴が記憶されているのにも関わらず、インク残量が100%である情報が記録されている場合などをいう。この非純正カートリッジであることを示す情報は、当該消耗品が画像形成装置本体の提供者以外の提供者から提供されたことを示す情報である。
そして、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に非純正カートリッジであることを示す情報(上記のように使用済み履歴と矛盾する情報)が記憶されていれば、非純正カートリッジとして扱う処理をし、非純正カートリッジであることを示す情報が記憶されていなければ、使用済カートリッジとして扱う処理をする。
これに対して、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に使用済み履歴が記憶されていないときには、次に、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に記憶されているカートリッジシリアルNo.(ID番号)を読み出して、装置本体の不揮発性メモリ315に記憶保持しているカートリッジシリアルNo.(ID番号)とを比較して、同じシリアルNo.があるか否かを判別する。すなわち、以前装着されたインクカートリッジ10が再び装着されたか否かの確認を行う。
このとき、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に記憶されているカートリッジシリアルNo.(ID番号)と同じID番号が装置本体の不揮発性メモリ315に記憶保持されていなければ、使用可能なカートリッジとして扱う処理をする。
これに対して、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に記憶されているカートリッジシリアルNo.(ID番号)と同じID番号が装置本体の不揮発性メモリ315に記憶保持されていれば、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に新品情報が記憶されているか否かを判別する。
このとき、当該インクカートリッジ10の不揮発性メモリ130に新品情報が記憶されていなければ、使用可能なカートリッジとして扱う処理に移行する。
これに対して、新品情報が記憶されていれば、装置本体の不揮発性メモリ315に当該インクカートリッジ10が一度、使用済みになったものであることが記憶されているか否かを判別する。つまり、当該インクカートリッジ10のシリアルNo.に対応する使用済み履歴が「1」になっているか否かを判別する。
そして、一度、使用済みになった履歴があれば、非純正カートリッジとして扱う処理をし、使用済みになった履歴がなければ、使用可能なカートリッジとして扱う処理をする。
つまり、上記第2実施形態のようにして構成しても、インクカートリッジの不揮発性メモリが全て初期化され、使用済み履歴がクリアされて新品情報フラグが記憶された場合、非純正カートリッジか純正カートリッジか判断がつかなくなる。そこで、装置本体側にも一度装着されたインクカートリッジについてはシリアルNo.(ID番号)と使用済の履歴の情報を記憶保持しておき、同じID番号であるが新品情報が記憶され、使用済み履歴がある場合には非純正インクカートリッジとして扱うことができるようにして、インクカートリッジの不揮発性メモリがすべて初期化された場合にも対応できるようにしている。
なお、消耗品としての記録液カートリッジないしインクカートリッジは上記実施形態のものに限られない。例えば、インクカートリッジとしては、例えば特開2001−1539号公報、特開2001−58670号公報、特開2001−63091号公報、特開2003−53987号公報、特開2003−112435号公報に記載されているようなものもある。
また、上記実施形態では装置本体に着脱される装置が記録液カートリッジで、これを使用する画像形成装置の例で説明したが、電子写真方式の画像形成装置における現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジなどの交換可能に着脱される消耗品を使用する場合にも同様に適用することができる。また、本発明に係る画像形成装置は、プリンタ単機能構成のものに限らず、プリンタ/ファクシミリ/複写などの複合機能を有する画像形成装置、印刷装置と称されるものであっても良い。
本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の前方側から見た斜視説明図である。 同装置のカートリッジ装填部の前カバーを開いた状態の斜視説明図である。 同装置の機構部の全体構成を説明する側面概略構成図である。 同機構部の要部平面説明図である。 本発明に係る記録液カートリッジの外観斜視説明図である。 同じく側面説明図である。 同装置の制御部の概略ブロック説明図である。 記録液カートリッジの記憶素子に記憶する情報の一例の説明に供する説明図である。 本発明の第1実施形態の説明に供するフロー図である。 本発明の第2実施形態の説明に供するフロー図である。 本発明の第3実施形態の説明に供するフロー図である。 同じく装置本体側の不揮発性メモリに記憶保持している情報の説明に供する説明図である。
符号の説明
1…装置本体
2…給紙トレイ
3…排紙トレイ
4…カートリッジ装填部
10、10k、10c、10m、10y…インクカートリッジ
24…供給ユニット
33…キャリッジ
34…記録ヘッド
35…サブタンク
36…供給チューブ
51…搬送ベルト
130…不揮発性メモリ(記憶素子)
301…主制御部

Claims (5)

  1. 消耗材が収容され、情報を記憶する記憶手段を備えた消耗品が着脱可能に装着される画像形成装置において、
    前記消耗品が装着される装填部と、
    前記装填部のカバーの開閉を検出する検知手段と、
    装置の電源が投入された時、前記カバーが閉じられたことを検知したときには、装着されている前記消耗品の記憶手段に記憶されている情報を取得する手段と、
    前記取得した情報に使用済の履歴が含まれていないときには、装着された前記消耗品から消耗材を供給する動作を行ない、前記取得した情報に使用済の履歴が含まれているときには、装着された前記消耗品から消耗材を供給する動作を行わない制御をする手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、装着された前記消耗品の記憶手段に使用済の履歴が記憶され、かつ、当該消耗品が画像形成装置本体の提供者以外の提供者から提供されたことを示す情報が記憶されているときには、装着された前記消耗品から消耗材を供給する動作を行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、前記消耗品を特定する特定情報及び使用済の履歴情報を保持する手段を有し、装着された前記消耗品の特定情報と保持している特定情報が同じであって、当該消耗品について使用済の履歴情報を保持しているときには、当該消耗品が画像形成装置本体の提供者以外の提供者から提供された消耗品であるものとして動作を行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記消耗材が記録液であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記消耗材が現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
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