JP2007062056A - 熱収縮性積層フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル及びこれらを装着した容器 - Google Patents

熱収縮性積層フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル及びこれらを装着した容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 フィルムの腰(常温での剛性)、収縮仕上がり性、再生添加時の透明性に優れ、自然収縮が小さく、層間剥離が十分に抑制された熱収縮性積層フィルム、熱収縮性ラベル及び該ラベルを装着した容器を提供する。
【解決手段】 ポリエステル系樹脂を主成分とする(I)層と、スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーからなる共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散させてなるゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂を主成分とする(III)層との間に、スチレン系炭化水素の含有率が5〜50質量%であるスチレン系熱可塑性樹脂を主成分とする(II)層を有する少なくとも3層からなる積層フィルムを形成し、80℃の温水中に10秒間浸漬させたときの熱収縮率を少なくとも一方向において20%以上とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱収縮性積層フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル及び該これらを装着した容器に関する。より詳しくは、本発明は、フィルムの腰(常温での剛性)、加熱収縮特性に優れ、自然収縮が小さく、かつ層間剥離が十分に抑制され、再生添加時の透明性に優れた、収縮包装、収縮結束包装や収縮ラベル等の用途に適した熱収縮性積層フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル及びこれらを装着した容器に関する。
現在、ジュース等の清涼飲料、ビール等のアルコール飲料等は、瓶、ペットボトル等の容器に充填された状態で販売されている。その際、他商品との差別化や商品の視認性を向上させるために、容器の外側に印刷を施した熱収縮性ラベルを装着していることが多い。この熱収縮性ラベルの素材としては、通常、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリスチレン等が用いられている。
ポリ塩化ビニル系(以下「PVC系」という)熱収縮性フィルムは、収縮仕上がり性と耐自然収縮性が良好であり(すなわち自然収縮率が小さく)、従来、熱収縮性ラベルとして広く用いられてきた。しかしながら、使用後の焼却時に塩化水素、ダイオキシン等の有害ガスの発生原因となり得るため、近年の環境保全の観点からPVC系に代替する材料を使用した熱収縮性フィルムの開発が行われている。一方、今後、需要の増大が見込まれているペットボトルのラベル用途等では、比較的短時間かつ比較的低温において高度な収縮仕上がり外観が得られること、及び小さな自然収縮率を有する熱収縮性フィルムが要求されている。その理由としては、最近のペットボトルに装着されるシュリンクフィルムのラベリング工程における低温化のニーズが挙げられる。すなわち、現在、蒸気シュリンカーを用いて熱収縮フィルムをシュリンクさせてラベリングする方法が主流となっているが、無菌充填や内容物の温度上昇による品質低下を回避するためには、シュリンク工程はできるだけ低温で行うことが望ましい。このような理由から、現在のシュリンクフィルム業界では、ラベリング時に蒸気シュリンカー内でできるだけ低温で収縮を開始し、かつ蒸気シュリンカー通過後に優れた収縮仕上がり特性が得られる熱収縮性フィルムの開発が行われている。
上記の用途に対し、室温において剛性であり、低温収縮性を有し、かつ自然収縮性が非常に良好なポリエステル系熱収縮性フィルムが主として使用されている。しかしながら、ポリエステル系熱収縮フィルムは、PVC系熱収縮性フィルムと比較すると加熱収縮時に収縮斑やしわが発生しやすいという問題があった。
一方、前記PVC系及びポリエステル系熱収縮フィルムの問題点を克服すべく、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)を主たる材料とするポリスチレン系熱収縮性フィルムも提案され使用されている。このポリスチレン系熱収縮性フィルムは、PVC系及びポリエステル系熱収縮性フィルムと比べて収縮仕上がり性が良好であるという長所を有している反面、腰が弱い、自然収縮性が劣る等といった問題があった。そのため、これらの問題点を解決し得るスチレン系熱収縮性フィルムの開発が行われている。
上記問題を解決する手段として、特定の動的粘弾性挙動(tanδ)を有するビニル芳香族系炭化水素−共役ジエン共重合体とポリスチレン系樹脂の混合樹脂を延伸することでフィルムの腰、加熱収縮特性の向上、及び自然収縮の抑制を図っている(特許文献1参照)。しかしながら、フィルムの腰、加熱収縮、自然収縮性の面で十分に満足できるものではなく、これらの物性に於いてポリエステル系フィルムには及ばない。
これを改良する手段としてポリスチレン系樹脂からなる中間層の両側に、ジオール成分として1,4−シクロヘキサンジメタノールを含有するポリエステル系樹脂からなる表裏層が積層されてなるベースフィルムを備えたシュリンクラベルが報告されている(特許文献2参照)。しかしながら、このシュリンクラベルは、層間接着が不十分であり、二次加工(フィルム製袋、印刷、ボトル装着など)の際、ポリスチレン系樹脂層−ポリエステル系樹脂界面での剥離を生じやすいという問題があった。
さらに、層間接着性を向上させるべく、内層にスチレン系炭化水素と共役ジエン誘導体とのブロック共重合体、両外層に共重合ポリエステル系、接着層にエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体などを用いたフィルム(特許文献3参照)や、ポリエステル樹脂シートとスチレン系炭化水素−不飽和カルボン酸エステル共重合体を主体とする樹脂シートを溶剤又は溶剤型接着剤により接着させた後、延伸されてなるフィルム(特許文献4)が報告されている。しかし、特許文献3に記載されたフィルムは、内層に用いる前記樹脂と接着層に用いる前記樹脂との相溶性が劣るため、フィルムの耳などのトリミングロス等から発生するリサイクル樹脂を添加(以下、「再生添加」と称する)した際に、フィルム全体の透明性が低下しやすいといった問題点があった。また特許文献4に記載されたフィルムについても、再生添加を行った際、フィルムの透明性が低下するほか、溶剤塗布工程を必要とするため生産性に劣る問題もあった。
特開平11−269282公報 特開2002−351332号公報 特公平5−33896号公報 特開平7−137212号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、フィルムの腰(常温での剛性)及び加熱収縮特性に優れ、自然収縮が小さく、かつ層間剥離が十分に抑制され、再生添加時の透明性に優れた収縮包装、収縮結束包装や収縮ラベル等の用途に適した熱収縮性積層フィルムを提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、収縮包装、収縮結束包装や収縮ラベル等の用途に適した前記フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、及び容器を提供することにある。
本発明者は、積層フィルムを形成する表面層、接着層、及び中間層の各組成を鋭意検討した結果、上記従来技術の課題を解決し得るフィルムを得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、以下の熱収縮性積層フィルムにより達成される。
(1)(I)層と(III)層との間に(II)層を有する少なくとも3層からなる積層フィルムであって、各層が下記成分を主成分とする樹脂からなるとともに、80℃の温水中に10秒間浸漬させたときの熱収縮率が少なくとも一方向において20%以上であることを特徴とする熱収縮性積層フィルム。
(I)層:ポリエステル系樹脂
(II)層:スチレン系炭化水素の含有率が5質量%以上50質量%以下であるスチレン系熱可塑性樹脂
(III)層:スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーtからなる共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散させてなり、前記ゴム状弾性体と前記共重合体との混合比が質量比で1/99乃至20/80であるゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂
(2)前記ポリエステル系樹脂が、芳香族ジカルボン酸成分とジオール成分とからなり、全ジオール成分中に1,4−シクロヘキサンジメタノールを15モル%以上50モル%以下含有する非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を主成分とする樹脂である(1)に記載の熱収縮性積層フィルム。
(3)前記ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂の連続相中に含まれるスチレン系モノマーがスチレンであり、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーがメチルメタクリレートとブチル(メタ)アクリレートとからなる2種のモノマーである(1)又は(2)に記載の熱収縮性積層フィルム。
(4)前記ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂に含まれるゴム状弾性体がスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、及びそれらの水素添加誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である(1)乃至(3)のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
(5)JIS K7127に準拠して測定される主収縮方向と直交する方向の引張弾性率が1,400MPa以上である(1)乃至(4)のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム
(6)フィルム全体の厚みに対する前記(I)層の厚み比が10%以上70%以下である(1)乃至(5)のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム
(7) 前記(III)層がリサイクルされた前記フィルムを含有し、該フィルムの含有量がフィルム全体の質量に対して1質量%以上50質量%以下であり、かつJIS K7105に準拠して測定されるフィルムのヘーズ値が10%以下である(1)乃至(6)のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
本発明のもう一つの目的は、以下の成形品、熱収縮性ラベル、及び容器により達成される。
(8)前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルムを基材として用いた成形品。
(9)前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルムを基材として用いた熱収縮性ラベル。
(10)(8)に記載の成形品又は(9)に記載の熱収縮性ラベルを装着した容器。
本発明によれば、腰(常温での剛性)、収縮仕上がり性、及び再生添加時の透明性に優れ、フィルムの自然収縮が少なく(すなわち耐自然収縮性に優れ)、かつフィルムの層間剥離が抑制された、収縮包装、収縮結束包装や収縮ラベル等の用途に適した熱収縮性積層フィルムを提供することができる。
さらに、本発明によれば、腰があり、優れた収縮仕上がり性と透明性を有する成形品、熱収縮性ラベル、及び前記成形品又はラベルを装着した容器を提供できる。
以下、発明の熱収縮性積層フィルム、成形品、熱収縮性ラベル、及び該成形品又は熱収縮性ラベルを装着した容器について詳細に説明する。
なお、本明細書において、「主成分とする」とは、各層を構成する樹脂の作用・効果を妨げない範囲で、他の成分を含むことを許容する趣旨である。さらに、この用語は、具体的な含有率を制限するものではないが、各層の構成成分全体の70質量%以上、好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上を占める成分である。
[熱収縮性積層フィルム]
本発明の熱収縮性積層フィルム(以下「本発明のフィルム」ともいう。)は、ポリエステル系樹脂を主成分とする(I)層と、ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂を主成分とする(III)層との間に、接着性を持たせる目的で、所定のスチレン系炭化水素含有率を有するスチレン系熱可塑性樹脂を主成分とする(II)層を形成してなる少なくとも3層構造を有するフィルムである。
<(I)層>
本発明のフィルムの(I)層は、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とを含む少なくとも1種の熱可塑性ポリエステル樹脂を主成分とするポリエステル系樹脂を主成分として構成される。
(I)層で用いられる多価カルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2,5−ジクロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、4,4−スチルベンジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビス安息香酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4−ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−Naスルホイソフタル酸、エチレン−ビス−p−安息香酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸成分が挙げられる。これらの多価カルボン酸成分は、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
また、(I)層で用いられる多価アルコール成分としては、例えば、ジエチレングリコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、トランス−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジオール、p−キシレンジオール、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)などが挙げられる。これらの多価アルコール成分は、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
上記多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とにより構成される熱可塑性ポリエステル樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンイソフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、多価アルコール成分中に1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を含有する非晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。中でも、多価カルボン酸成分がテレフタル酸であり、多価アルコール成分がエチレングリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールである非晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂を好適に用いることができる。
ここで、前記非晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂に含まれる1,4−シクロヘキサンジメタノールの含有率は、全ジオール成分中に15モル%以上、好ましくは20モル%以上であり、かつ上限が50モル%以下、好ましくは40モル%の範囲であり、さらに好ましくは20モル%以上40モル%以下の範囲である。1,4−シクロヘキサンジメタノール成分の含有率が15モル%以上であれば、結晶化による印刷適性の低下や経時的な脆化を抑えることができ、また50モル%以下であれば、押出溶融時に適度な粘度を維持できると共に、良好な製膜性が得られる。なお、1,4−シクロヘキサンジメタノールには、シス型とトランス型の2種類の異性体が存在するが、いずれであってもよい。
(I)層で用いられるポリエステル系樹脂の重量(質量)平均分子量は、30,000以上、好ましくは35,000以上、さらに好ましくは40,000以上であり、上限が80,000以下、好ましくは75,000以下、さらに好ましくは70,000以下である。重量(質量)平均分子量が30,000以上であれば、適度な樹脂凝集力が得られ、フィルムの強伸度が不足したり、脆化したりすることを抑えることができる。一方、重量(質量)平均分子量が80,000以下であれば、溶融粘度を下げることができ、製造、生産性向上の観点からは好ましい。
(I)層で用いられるポリエステル系樹脂の極限粘度(IV)は、0.5dl/g以上、好ましくは0.6dl/g以上、さらに好ましくは0.7dl/g以上であり、かつ1.5dl/g以下、好ましくは1.2dl/g以下、さらに好ましくは1.0dl/g以下である。ポリエステル系樹脂の極限粘度(IV)が0.5dl/g以上であれば、フィルム強度特性の低下を抑えることができる。一方、ポリエステル系樹脂の極限粘度(IV)が1.5dl/g以下であれば、延伸張力の増大に伴う破断等を防止できる。
上記ポリエステル系樹脂の市販品としては、例えば、「PETG6763」(イーストマンケミカル社製)、「SKYREEN PETG」(SKケミカル社製)などが挙げられる。
また、本発明のフィルムの(I)層においては、ポリブチレンテレテレフタレートやポリエーテルを共重合したポリブチレンテレフタレート等に代表される結晶性ポリエステル系樹脂を混合することも有用である。先に述べたように熱収縮性フィルムを使用する場合は、通常、印刷及び溶剤を用いた製袋工程が伴うため、印刷適性及び溶剤シール性を向上させるために構成材料自体の結晶性を下げることが必要となる。しかし、構成材料の樹脂を完全に非晶性としてしまうと、熱収縮性フィルムとして十分に要求特性を満足させることが困難となる。したがって、用途によっては適度な結晶性を付与させることが好ましい場合もある。
また、非晶性ポリエステル系樹脂のみからなる熱収縮性フィルムは、その粘弾性特性に応じて急激な収縮カーブの立ち上がりと、非常に高い収縮応力を有している。一方、結晶性ポリエステル系樹脂を混合し、適度な結晶性を付与すると、高温時における熱収縮率が低減し、その結果、熱収縮カーブ曲線が緩やかになるため、フィルムの収縮仕上がり性の向上を期待できる。
さらに、結晶性ポリエステル系樹脂を混合して結晶性を付与することにより、延伸後のフィルムの厚み精度を向上させることができる。延伸加工の初期段階において、加熱されるフィルムを部分的に見た場合、不均一な温度分布を示すことがある。この場合、高温部分から延伸が開始される。使用する樹脂が非晶性ポリエステル系樹脂の場合、延伸されて薄くなった部分がより延伸され、フィルム全体が不均一な延伸となる。しかし、結晶性ポリエステル系樹脂を混合して結晶性を付与した場合、初期に延伸された部分は薄くなるが、配向結晶化により延伸応力が大きくなるため、非延伸部分が延伸され易くなる。その結果、フィルム全体を均一に延伸でき、厚み精度を向上できる。
上記結晶性ポリエステル系樹脂を(I)層に混合する場合、(I)層を構成するポリエステル系樹脂100質量部に対して1質量部以上、好ましくは3質量部以上、さらに好ましくは5質量部以上であり、かつ30質量部以下、好ましくは25質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下の結晶性ポリエステル系樹脂を含有させることができる。結晶性ポリエステル系樹脂の含有量が1質量部以上であれば、フィルムに適度な結晶性を付与でき、かつフィルムの収縮が緩やかになるため、良好な収縮仕上がり性が期待できる。また結晶性ポリエステル系樹脂の含有率が30質量部以下であれば、フィルムの腰と収縮特性を維持でき、また印刷適性と溶剤シール性を阻害することなく、熱収縮フィルムとして好適に使用できる。
<(III)層>
本発明のフィルムにおける(III)層は、スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとからなる共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散させたゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂により構成される。
ここで、連続相におけるスチレン系モノマーは、下記一般式(A)で示される構成単位からなる。
Figure 2007062056
式中、R1は水素又はメチル基であり、R2は水素又は炭素数1乃至5のアルキル基である。
上記スチレン系モノマーを例示すれば、例えば、ポリスチレン、ポリ(p−、m−又はo−メチルスチレン)、ポリ(2,4−、2,5−、3,4−又は3,5−ジメチルスチレン)、ポリ(p−t−ブチルスチレン)等のポリアルキルスチレン;ポリ(o−、m−又はp−クロロスチレン)、ポリ(o−、m−又はp−ブロモスチレン)、ポリ(o−、m−又はp−フルオロスチレン)、ポリ(o−メチル−p−フルオロスチレン)等のポリハロゲン化スチレン;ポリ(o−、m−又はp−クロロメチルスチレン)等のポリハロゲン化置換アルキルスチレン;ポリ(p−、m−又はo−メトキシスチレン)、ポリ(o−、m−又はp−エトキシスチレン)等のポリアルコキシスチレン;ポリ(o−、m−、又はp−カルボキシメチルスチレン)等のポリカルボキシアルキルスチレン;ポリ(p−ビニルベンジルプロピルエーテル)等のポリアルキルエーテルスチレン;ポリ(p−トリメチルシリルスチレン)等のポリアルキルシリルスチレン;さらにはポリビニルベンジルジメトキシホスファイド等の各種のモノマーが挙げられる。スチレン系モノマーは、これら単独又は2種以上で構成されていてもよい。
一方、連続相における(メタ)アクリル酸エステル系モノマーは下記一般式(B)で示される構成単位からなる。
Figure 2007062056
式中、R3は水素又はメチル基であり、R4は水素又は炭素数1乃至20、酸素数0又は1のアルキル基である。
上記(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを例示すれば、メチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の各種のモノマーが挙げられる。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及び/又はメタクリレートを指す。アクリル酸エステル系モノマーは、これら単独又は2種以上で構成されていてもよい。
上記スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとの比率は、一つの因子として、連続相の屈折率が選択したゴム状弾性体分散粒子の屈折率に近くなるように選択されるが、通常、質量比で25/75乃至90/10の範囲、好ましくは30/70乃至85/15の範囲で、他の特性を考慮しつつ適宜調整される。
本発明において最も好適に用いられるスチレン系モノマーはスチレン(以下「ST」と表記する。)であり、一方、(メタ)アクリル酸エステルモノマーはメチルメタクリレート(以下「MMA」と表記する。)とブチルアクリレート(以下「BA」と表記する。)とからなる2種のモノマーである。この理由は、重合時の反応性が高く、かつランダム性の高い共重合が可能であるため、三者の組み合わせることによりによって屈折率、ビカツト軟化点を始めとする特性を容易に制御できるほか、原料が工業的に非常に多く生産されているため、原料としてのコスト性に優れているためである。
これらの共重合比は、質量比で、ST/MMA/BA=30〜90/10〜70/1〜20、好ましくは35〜85/15〜65/1〜18、さらに好ましくは40〜80/20〜60/1〜15の範囲で調整される。STの共重合比が上記範囲を外れると、フィルムの腰、透明性が低下したり、耐衝撃性が低下したりする場合がある。また、MMAの共重合比上記範囲を外れると、連続相の屈折率をゴム状弾性体分散粒子の屈折率に近くなるように設定することが困難になり、透明性が低下し、熱収縮性フィルムとしてのクリアーなディスプレー効果が低下する場合がある。また、BAの共重合比が上記範囲を外れると、フィルムの自然収縮が大きくなる、収縮特性が低下するなどの場合がある。
(III)層を構成するゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂に含有されているゴム状弾性体とは、室温でゴムの特性を示す高分子化合物の総称であるが、連続相への分散性や屈折率を考慮すると、スチレンを含むものが望ましい。ゴム状弾性体の具体例としては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体(例えば、SBRやSBS)、スチレン−イソプレン共重合体(例えば、SIRやSIS)等、及びこれらの水素添加誘導体が挙げられ、中でもスチレン−ブタジエン共重合体が好ましい。ゴムとしての物性及び屈折率を考慮すると、ゴム弾性体におけるスチレンの含有率は5質量%以上、好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上であり、60質量%以下、好ましくは55質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下の範囲であることが望ましい。
ゴム状弾性体とスチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとからなる共重合体との混合比は、質量比で1/99乃至20/80、好ましくは3/97乃至15/85とすることが望ましい。ゴム状弾性体の混合比が1質量%未満であると、得られる熱収縮性フィルムの耐衝撃性(耐破断性)が低くなる場合があり、また20質量%を越えると、熱収縮フィルムの剛性が低下し、例えば収縮ラベルとして瓶などに被覆する工程で所定の位置に被覆ができない等の不具合を生じる可能性がある。
上記ゴム状弾性体が(III)層中で形成する分散粒子の粒子径は、0.1μm以上、好ましくは0.2μm以上、さらに好ましくは0.3μm以上であり、かつ1.2μm以下、好ましくは1.1μm以下、さらに好ましくは1.0μm以下の範囲が望ましい。分散粒子径が0.1μm未満であると、熱収縮性フィルムの耐衝撃性の改良効果が十分発現しない場合がある。一方、分散粒子径が1.2μmを越える場合には、耐衝撃性の改良は十分なされるが、熱収縮フィルムとして要求される透明性が得にくくなる場合がある。
なお、上記ゴム状弾性体の分散粒子の粒子径は、原料ペレットから超薄切片法により調製した試料を、透過型電子顕微鏡を用いて撮影した写真から求められる数平均粒子径である。
上記ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂は、重量(質量)平均分子量(Mw)が100,000以上、好ましくは150,000以上であり、上限が500,000以下、好ましくは400,000以下、さらに好ましくは300,000以下である。ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂の重量(質量)平均分子量(Mw)が100,000以上であれば、フィルムの劣化が生じるような欠点もなく好ましい。一方、重量(質量)平均分子量が500,000以下であれば、流動特性を調整する必要なく、押出性が低下するなどの欠点もないため好ましい。
上記ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)測定値(測定条件:温度200℃、荷重49N)は、1g/10分以上、好ましくは2g/10分以上であり、20g/10分以下、好ましくは18g/10分以下、さらに好ましくは15g/10分以下であることが望ましい。MFRが1g/10分以上であれば、押出成型時に適度な流動粘度が得られ、生産性を維持又は向上できる。また、MFRが20g/10分以下であれば、適度な樹脂の凝集力が得られるため、良好なフィルム強伸度が得られ、フィルムを脆化し難くすることができる。
(III)層は、さらに粘着付与樹脂及び/又は可塑剤を、ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂100質量部に対して1質量部以上20質量部以下、好ましくは1質量部以上18質量部以下、さらに好ましくは1質量部以上15質量部以下の範囲で含むことができる。粘着付与樹脂及び/又は可塑剤を(III)層に添加することにより、以下の2つの効果をもたらすことができる。
一つは、これらの添加物がゴム状弾性体分散粒子を可塑化し変形を容易にして、フィルムの押出・延伸工程において該分散粒子がフィルム表面に突出してくることを防ぐことにより、フィルムの透明性を維持する働きである。もう一つは、連続相に共重合されるBA等の長鎖アルキル系の(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共に、樹脂のビカツト軟化温度を低下させ、収縮特性を付与する働きである。粘着付与樹脂と可塑剤は、多かれ少なかれ、この両方の働きを持つが、敢えて効果を区別するとすれば、粘着付与樹脂は前者の働きが強く、可塑剤は後者の働きが強い。
粘着付与樹脂としては、a)ロジン、変性ロジン、重合ロジン、ロジングリセリンエステル等のロジン系、b)αピネン重合体、βピネン重合体、ジペンテン重合体、テルペン−フエノール共重合体、αピネン−フエノール共重合体等のポリテルペン系樹脂、c)シクロペンタジエン−イソプレン−(1,3−ペンタジエン)−(1−ペンテン)の共重合体、(2−ペンテン)−ジシクロペンタジエンの共重合体、1,3−ペンタジエン主体の樹脂等のC5 系石油樹脂、d)インデン−スチレン−メチルインデン−αメチルスチレン共重合体等のC8 〜C10系のタール系石油樹脂、e)ジシクロペンタジエン主体の樹脂等のDCPD系石油樹脂、及びa)〜e)の部分水添品や完全水添品が好適に用いられる。また、可塑剤としてはa)ジオクチルセバケート、ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソデシルアジペート等の脂肪族エステル系、b)ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等の芳香族エステル系、c)ポリ(1,4−エチレンアジペート)、ポリ(1,4−エチレンサクシネート)等の脂肪族ポリエステル系、d)トリクレジルホスフエート、トリフエニルホスフエート等のリン酸エステル系などが挙げられる。
上記ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂の市販品としては、例えば、「クリアパクト」(大日本インキ化学工業社製)、「SXシリーズ」(PSジャパン社製)が挙げられる。
<(II)層>
本発明における(II)層は、スチレン系炭化水素の含有率が5質量%以上50質量%以下であるスチレン系熱可塑性樹脂を主成分として構成される。
ここで、スチレン系熱可塑性樹脂とは、スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との共重合体又はその水素添加誘導体をいう。スチレン系炭化水素としては、スチレンが好適に用いられ、α−メチルスチレン等のスチレン同族体なども用いることができる。また、共役ジエン系炭化水素としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等が挙げられ、これらは未水添であっても、水添であってもよい。これらは単独、又は2種以上を混合して用いてもよい。
上記スチレン系熱可塑性樹脂におけるスチレン系炭化水素の含有率は、共重合体の総量の5質量%以上であることが重要であり、より好ましくは7質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上である。またスチレン系炭化水素の含有率の上限は50質量%であることが重要であり、好ましくは40質量%、さらに好ましくは35質量%である。スチレン系炭化水素の含有率が5質量%以上であれば、リサイクルされた本発明のフィルムを(I)層及び/又は(III)層(好ましくは(III)層)にリターンした場合に、良好な相溶性が得られ、フィルムの白濁化を抑えることができる。一方、スチレン系炭化水素の含有率が50質量%以下であれば、(II)層の柔軟性が低下させることなく、フィルムに応力が加わった場合に、(I)層と(III)層の間に生じる応力への緩衝作用が働くため、層間剥離を抑えることができる。
上記スチレン系熱可塑性樹脂としては、スチレン−共役ジエン系ランダム共重合体の水素添加誘導体を好ましく用いることができる。スチレン−共役ジエン系ランダム共重合体の水素添加誘導体の詳細な内容及びその製造方法については、特開平2−158643号、特開平2−305814号及び特開平3−72512号の各公報に開示されている。
(II)層で用いる前記共重合体の市販品としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体エラストマー(旭化成ケミカルズ(株)商品名「タフプレン」)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加誘導体(旭化成ケミカルズ(株)商品名「タフテックH」、シェルジャパン(株)商品名「クレイトンG」)、スチレン−ブタジエンランダム共重合体の水素添加誘導体(JSR(株)商品名「ダイナロン」)、スチレン−イソプレンブロック共重合体の水素添加誘導体((株)クラレ商品名「セプトン」)、スチレン−ビニルイソプレンブロック共重合体エラストマー((株)クラレ商品名「ハイブラー」)等が挙げられ、これらを各々単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
また、上記スチレン系熱可塑性樹脂は、極性基を導入することで、ポリエステル系樹脂からなる(I)層との層間接着性を一層向上させることができる。導入する極性基としては、酸無水物基、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、カルボン酸塩化物基、カルボン酸アミド基、カルボン酸塩基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、スルホン酸塩化物基、スルホン酸アミド基、スルホン酸塩基、エポキシ基、アミノ基、イミド基、オキサゾリン基、水酸基などが挙げられる。極性基を導入したスチレン系化合物と共役ジエンの共重合体又はその水素添加誘導体としては、無水マレイン酸変性SEBS、無水マレイン酸変性SEPS、エポキシ変性SEBS、エポキシ変性SEPSなどが代表的に挙げられる。具体的には、旭化成ケミカルズ(株)商品名「タフテックM」、ダイセル化学(株)商品名「エポフレンド」などが市販されている。これらの共重合体は、各々単独に、又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明では、(I)層、(II)層、及び(III)層のいずれか一層又は二層以上に対して、上述した成分のほか、本発明の効果を著しく阻害しない範囲内で、成形加工性、生産性及び熱収縮性フィルムの諸物性を改良・調整する目的で、フィルムの耳などのトリミングロス等から発生するリサイクル樹脂やシリカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム等の無機粒子、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料、難燃剤、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、溶融粘度改良剤、架橋剤、滑剤、核剤、可塑剤、老化防止剤などの添加剤を適宜添加できる。
<フィルムの層構成>
本発明のフィルムは、(I)層と(III)層との間に(II)層を有する少なくとも3層構成のものであれば、層構成は特に限定されるものではない。例として、(I)層/(II)層/(III)層、(I)層/(II)層/(III)層/(II)層/(III)層、(I)層/(II)層/(III)層/(II)層/(I)層、又は(III)層/(II)層/(I)層/(II)層/(III)層などの構成が挙げられるが、この中でもより効果的な積層構成は(I)層/(II)層/(III)層/(II)層/(I)層である。この層構成を採用することにより、本発明の目的であるフィルムの腰(常温での剛性)と収縮特性に優れ、耐自然収縮性があり、かつ層間剥離が十分に抑制され、再生添加時の透明性に優れた、収縮包装、収縮結束包装や収縮ラベル等の用途に適した熱収縮性積層フィルムを生産性、経済性よく得ることができる。
次に、本発明の好適な実施形態の一つである(I)層/(II)層/(III)層/(II)層/(I)層の5層構成のフィルムについて説明する。
各層の厚み比は、上述した作用効果を考慮して設定すればよく、特に限定されるものではない。(I)層のフィルム全体の厚みに対する厚み比は10%以上、好ましくは15%以上、さらに好ましくは20%であり、前記厚み比の上限は70%、好ましくは60%、さらに好ましくは50%である。また中間層(III)層のフィルム全体の厚みに対する厚み比は、20%以上、好ましくは25%以上、さらに好ましくは30%以上であり、上限は80%、好ましくは75%、さらに好ましくは70%である。さらに接着層(II)層はその機能から0.5μm以上、好ましくは0.75μm以上、さらに好ましくは1μm以上であり、上限は5μm、好ましくは4μmの範囲であることが望ましい。各層の厚み比が上記範囲内であれば、フィルムの腰(常温での剛性)、収縮仕上がり性、再生添加時の透明性、自然収縮に優れ、かつフィルムの層間剥離が抑制された、収縮包装、収縮結束包装や収縮ラベル等の用途に適した熱収縮性積層フィルムがバランスよく得ることができる。
本発明のフィルムの総厚みは特に限定されるものではないが、透明性、収縮加工性、原料コスト等の観点からは薄い方が好ましい。具体的には延伸後のフィルムの総厚みが80μm以下であり、好ましくは70μm以下であり、さらに好ましくは50μm以下であり、最も好ましくは40μm以下である。また、本発明のフィルムの総厚みの下限は特に限定されないが、フィルムのハンドリング性を考慮すると、20μmであることが好ましい。
<物理的・機械的特性>
本発明のフィルムの腰(常温での剛性)は、フィルムの主収縮方向と直交する方向の引張弾性率が1,400MPa以上であることが好ましく、1,500MPaであることがより好ましく、1600MPa以上であることがさらに好ましい。また、通常使用される熱収縮性フィルムの引張弾性率の上限値は3,000MPa程度であり、好ましくは2,900MPa程度であり、さらに好ましは2,800MPa程度である。フィルムの主収縮方向と直交する方向の引張弾性率が1,400MPa以上あれば、フィルム全体としての腰(常温での剛性)を高くすることができ、特にフィルムの厚みを薄くした場合においても、ペットボトルなどの容器に製袋したフィルムをラベリングマシン等で被せる際に、斜めに被ったり、フィルムの腰折れなどで歩留まりが低下したりしやすいなどの問題点が発生し難く、好ましい。上記引張弾性率は、JIS K7127に準じて、23℃の条件で測定することができる。本発明のフィルムの引張弾性率を調整する手段としては、各層の樹脂組成を本発明で規定する範囲とすることが重要であると同時に、(I)層のフィルム全体の厚みに対する厚み比を10%以上にし、かつ(II)層の厚みを5μm以下とするとよい。
なお、本明細において「主収縮方向」とは、縦方向と横方向のうち延伸方向の大きい方を意味し、例えば、ボトルに装着する場合にはその外周方向に相当する方向である。
次に、本発明のフィルムは、80℃温水中10秒浸漬したときの熱収縮率が少なくとも一方向において20%以上であることが重要である。
これは、ペットボトルの収縮ラベル用途等の比較的短時間(数秒〜十数秒程度)での収縮加工工程への適応性を判断する指標となる。例えばペットボトルの収縮ラベル用途に適用される熱収縮性フィルムに要求される必要収縮率はその形状によって様々であるが一般に20%乃至70%程度である。
また、現在ペットボトルのラベル装着用途に工業的に最も多く用いられている収縮加工機としては、収縮加工を行う加熱媒体として水蒸気を用いる蒸気シュリンカーと一般に呼ばれているものである。熱収縮性フィルムは被覆対象物への熱の影響などの点からできるだけ低い温度で十分熱収縮することが必要である。さらに、近年のラベリング工程の高速化に伴い、より低温で素早く収縮する要求が高くなってきた。このような工業生産性も考慮して、上記条件における熱収縮率が20%以上のフィルムであれば、収縮加工時間内に被覆対象物に密着することができるため好ましい。これらのことから、80℃の温水中に10秒浸漬したときの熱収縮率は、少なくとも一方向、通常主収縮方向に20%以上、好ましくは25%以上、さらに好ましくは30%以上であり、上限は85%、好ましくは80%、さらに好ましくは75%であることが望ましい。
また、本発明のフィルムが熱収縮性ラベルとして用いられる場合、主収縮方向と直交する方向の熱収縮率は、80℃の温水中で10秒間浸漬したときは10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。主収縮方向と直交する方向の熱収縮率が10%以下のフィルムであれば、収縮後の主収縮方向と直交する方向の寸法自体が短くなったり、収縮後の印刷柄や文字の歪み等が生じやすかったり、角型ボトルの場合においては縦ひけ等のトラブルが発生し難く、好ましい。
本発明のフィルムは、70℃の温水中で10秒間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率が5%以上、好ましくは10%以上、さらに好ましくは15%以上であり、上限は35%以下、好ましくは30%以下、さらに好ましくは25%以下である。70℃における主収縮方向の熱収縮率を5%以上とすることにより、蒸気シュリンカーでボトル装着を行う際に、局部的に発生し得る収縮ムラを抑え、結果的にシワ、アバタ等の形成を抑えることができる。また、熱収縮率の上限を35%以下とすることにより、低温における極端な収縮を抑えることができ、例えば、夏場などの高温環境下においても自然収縮を小さく維持することができる。また70℃温水中で10秒間浸漬したときのフィルムの主収縮方向と直交する方向の熱収縮率は10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。
本発明において、主収縮方向の熱収縮率を80℃で40%以上85%以下、70℃で5%以上35%以下、直交方向の熱収縮率を80℃で10%以下とするためには、各層の樹脂組成を本発明で規定する範囲とすることが重要であるが、特に(I)層のフィルム全体の厚みに対する厚み比を10%以上にし、さらに(II)層の厚みを5μm以下とすること、及び延伸倍率を2倍以上10倍以下、延伸温度を60以上130℃以下の範囲で制御するとよい。
本発明のフィルムの自然収縮率はできるだけ小さい方が望ましいが、一般的に熱収縮性フィルムの自然収縮率は、例えば、30℃50%RHで30日保存後の自然収縮率が3.0%未満であることが重要であり、好ましくは2.0%以下、さらに好ましくは1.5%以下であることが望ましい。上記条件下における自然収縮率が3.0%未満であれば作製したフィルムを長期保存する場合であっても容器等に安定して装着することができ、実用上問題を生じにくい。上記フィルムの自然収縮率を調整する手段としては、各層の樹脂組成を本発明で規定する範囲とすることが重要であるが、特に(I)層のフィルム全体の厚みに対する厚み比を10%以上とすることが好ましい。
本発明のフィルムの透明性は、例えば、厚み50μmのフィルムをJIS K7105に準拠して測定した場合、ヘーズ値は10%以下であることが好ましく、7%以下であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。ヘーズ値が10%以下であれば、フィルムの透明性が得られ、ディスプレー効果を奏することができる。
また、本発明のフィルムは、例えば、(I)層及び/又は(III)層(好ましくは(III)層)にフィルム全体の質量に対して1質量%以上50質量%以下、好ましくは1質量%以上30質量%以下、さらに好ましくは1質量%以上25質量%以下、最も好ましくは1質量%以上20質量%以下のリサイクルされたフィルムを再生添加した場合においても、厚み50μmのフィルムをJIS K7105に準拠して測定した場合におけるヘーズ値が10%以下、好ましくは7%以下、さらに好ましくは5%以下であることができる。再生添加後のヘーズ値が10%以下であれば、再利用時においても良好な透明性を維持することができる。これにより、本発明のフィルムは、フィルムの製造工程において発生したフィルム両端部(耳)等を原料として再利用でき、かつ得られたフィルムにおける透明性を良好に維持することができる。再生添加後のフィルムのヘーズ値は、再生添加時の添加量を増減させることによりヘーズ値を調整することができる。例えば、(III)層への耳のフィルム添加量を40質量%以下とすることによりフィルムのヘーズ値を7%以下にすることができる。
本発明のフィルムの耐衝撃性は、引張破断伸度により評価され、−10℃環境下の引張試験において、特にラベル用途ではフィルムの引き取り(流れ)方向(MD)で伸び率が150%以上、好ましくは200%以上、さらに好ましくは250%以上ある。0℃環境下での引張破断伸度が100%以上あれば印刷・製袋などの工程時にフィルムが破断するなどの不具合を生じにくくなり、好ましい。また、印刷・製袋などの工程のスピードアップにともなってフィルムに対してかかる張力が増加するような際にも、引張破断伸度が200%以上あれば破断しづらく、さらに好ましい。上記フィルムの引張破断伸度を調整する手段としては、各層の樹脂組成を本発明で規定する範囲とすることが重要であるが、特に(I)層のフィルム全体の厚みに対する厚み比を10%以上とし、(III)層のスチレン系共重合体の質量比を40質量%以上とすることが好ましい。
本発明のフィルムの層間剥離強度(シール強度)は、後述する実施例で記載された測定方法(23℃50%RH環境下で、T型剥離法にてTD方向に試験速度200mm/分で剥離する方法)を用いて2N/15mm幅以上、好ましくは4N/15mm幅以上、より好ましくは6N/15mm幅以上である。また、層間剥離強度の上限は特に制限されないが、フィルム表面の耐溶剤性の観点から15N/15mm幅以下であることが好ましい。本発明のフィルムは、層間剥離強度が少なくとも3N/15mm幅あるため、使用時にシール部分が剥がれてしまう等のトラブルが生じることもない。上記フィルムの層間剥離強度を確保する手段としては、各層の樹脂組成を本発明で規定する範囲とすることが重要であるが、特に(II)層の厚みを0.5μm以上とするほか、(III)層を本発明で規定する樹脂で構成することが重要である。
本発明のフィルムは、公知の方法によって製造することができる。フィルムの形態としては平面状、チューブ状の何れであってもよいが、生産性(原反フィルムの幅方向に製品として数丁取りが可能)や内面に印刷が可能という点から平面状が好ましい。平面状のフィルムの製造方法としては、例えば、複数の押出機を用いて樹脂を溶融し、Tダイから共押出し、チルドロールで冷却固化し、縦方向にロール延伸をし、横方向にテンター延伸をし、アニールし、冷却し、(印刷が施される場合にはその面にコロナ放電処理をして、)巻取機にて巻き取ることによりフィルムを得る方法が例示できる。また、チューブラー法により製造したフィルムを切り開いて平面状とする方法も適用できる。
延伸倍率はオーバーラップ用等、二方向に収縮させる用途では、縦方向が2倍以上10倍以下、横方向が2倍以上10倍以下、好ましくは縦方向が3倍以上6倍以下、横方向が3倍以上6倍以下程度である。一方、熱収縮性ラベル用等、主として一方向に収縮させる用途では、主収縮方向に相当する方向が2倍以上10倍以下、好ましくは4倍以上8倍以下、それと直交する方向が1倍以上2倍以下(1倍とは延伸していな場合を指す)、好ましくは1.1倍以上1.5倍以下の、実質的には一軸延伸の範疇にある倍率比を選定するのことが望ましい。上記範囲内の延伸倍率で延伸した二軸延伸フィルムは、主収縮方向と直交する方向の熱収縮率が大きくなりすぎることはなく、例えば、収縮ラベルとして用いる場合、容器に装着するとき容器の高さ方向にもフィルムが熱収縮する、いわゆる縦引け現象を抑えることができるため好ましい。
延伸温度は、用いる樹脂のガラス転移温度や熱収縮性フィルムに要求される特性によって変える必要があるが、概ね60℃以上、好ましくは70℃以上であり、上限が130℃以下、好ましくは110℃以下の範囲で制御される。また、延伸倍率は、用いる樹脂の特性、延伸手段、延伸温度、目的の製品形態等に応じて、主収縮方向には1.5倍以上10倍以下、好ましくは3倍以上7倍以下、さらに好ましくは3倍以上5倍以下の範囲で1軸又は2軸方向に適宜決定される。また、横方向に1軸延伸の場合でもフィルムの機械物性改良等の目的で縦方向に1.05倍以上1.8倍以下程度の弱延伸を付与することも効果的である。次いで、延伸したフィルムは、必要に応じて、自然収縮率の低減や熱収縮特性の改良等を目的として、50℃以上100℃以下程度の温度で熱処理や弛緩処理を行った後、分子配向が緩和しない時間内に速やかに冷却され、熱収縮性フィルムとなる。
また本発明のフィルムは、必要に応じてコロナ処理、印刷、コーティング、蒸着等の表面処理や表面加工、さらには、各種溶剤やヒートシールによる製袋加工やミシン目加工などを施すことができる。
本発明のフィルムは、被包装物によってフラット状から円筒状等に加工して包装に供される。ペットボトル等の円筒状の容器で印刷を要するものの場合、まずロールに巻き取られた広幅のフラットフィルムの一面に必要な画像を印刷し、そしてこれを必要な幅にカットしつつ印刷面が内側になるように折り畳んでセンターシール(シール部の形状はいわゆる封筒貼り)して円筒状とすれば良い。センターシール方法としては、有機溶剤による接着方法、ヒートシールによる方法、接着剤による方法、インパルスシーラーによる方法が考えられる。この中でも、生産性、見栄えの観点から有機溶剤による接着方法が好適に使用される。
[成形品、熱収縮性ラベル及び容器]
本発明のフィルムは、フィルムの低温収縮性、収縮仕上がり性、透明性、自然収縮等に優れているため、その用途が特に制限されるものではないが、必要に応じて印刷層、蒸着層その他機能層を形成することにより、ボトル(ブローボトル)、トレー、弁当箱、総菜容器、乳製品容器等の様々な成形品として用いることができる。特に本発明のフィルムを食品容器(例えば清涼飲料水用又は食品用のPETボトル、ガラス瓶、好ましくはPETボトル)用熱収縮性ラベルとして用いる場合、複雑な形状(例えば、中心がくびれた円柱、角のある四角柱、五角柱、六角柱など)であっても該形状に密着可能であり、シワやアバタ等のない美麗なラベルが装着された容器が得られる。本発明の成形品及び容器は、通常の成形法を用いることにより作製することができる。
本発明のフィルムは、優れた低温収縮性、収縮仕上がり性を有するため、高温に加熱すると変形を生じるようなプラスチック成形品の熱収縮性ラベル素材のほか、熱膨張率や吸水性等が本発明の熱収縮性フィルムとは極めて異なる材質、例えば金属、磁器、ガラス、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリメタクリル酸エステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂から選ばれる少なくとも1種を構成素材として用いた包装体(容器)の熱収縮性ラベル素材として好適に利用できる。
本発明のフィルムが利用できるプラスチック包装体を構成する材質としては、上記の樹脂の他、ポリスチレン、ゴム変性耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、スチレン−ブチルアクリレート共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、メタクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。これらのプラスチック包装体は2種以上の樹脂類の混合物でも、積層体であってもよい。
以下に本発明について実施例を用いて説明する。
なお、実施例に示す測定値及び評価は次のように行った。実施例では、積層フィルムの引き取り(流れ)方向を「縦」方向、その直角方向を「横」方向と記載する。
(1)引張弾性率
JIS K7127に準じて、温度23℃の条件でフィルムの主収縮方向と直交する方向(縦方向)について測定した。また、下記の基準で評価した結果も併記した。
◎:引張弾性率が1600MPa以上
○:引張弾性率が1400MPa以上1600MPa未満
×:引張弾性率が1400MPa未満
(2)熱収縮率
フィルムを縦100mm、横100mmの大きさに切り取り、70℃、80℃及び90℃の温水バスに10秒間それぞれ浸漬し、収縮量を測定した。熱収縮率は横方向について、収縮前の原寸に対する収縮量の比率を%値で表示した。
(3)ヘーズ値
JIS K7105に準拠してフィルム厚み50μmでフィルムのヘーズ値を測定した。
(4)低温引張破断伸度
JIS K7127に準じて、温度−10℃、試験速度100mm/分の条件でフィルムの主収縮方向と直交する方向(縦方向)について測定した。
(5)層間剥離強度
フィルムの横方向の両端より10mmの位置で、THF90質量%、n−ヘキサン10質量%からなる混合溶剤を用いて接着し、筒状ラベルを製造した。シール部分を円周と直角方向に5mm幅に切り取り、それを恒温槽付引張試験機((株)インテスコ製「201X」)を使用し、剥離試験を行った。層間剥離強度を以下の数値で評価した。
◎:層間剥離強度が6N/15mm幅以上
○:層間剥離強度が4N/15mm幅以上6N/15mm幅未満
×:層間剥離強度が2N/15mm幅未満
(6)収縮仕上がり性
10mm間隔の格子目を印刷したフィルムをMD100mm×TD298mmの大きさに切り取り、TDの両端を10mm重ねてテトロヒドロフラン(THF)溶剤で接着し、円筒状フィルムを作製した。この円筒状フィルムを、容量1.5Lの円筒型ペットボトルに装着し、蒸気加熱方式の長さ3.2m(3ゾーン)の収縮トンネル中を回転させずに、約4秒間で通過させた。各ゾーンでのトンネル内雰囲気温度は、蒸気量を蒸気バルブで調整し、70〜85℃の範囲とした。フィルム被覆後は下記基準で評価した。
◎:収縮が十分でシワ、アバタ、格子目の歪みが全く生じない。
○:収縮が十分でシワ、アバタ、格子目の歪みがごく僅かに生じる。
×:収縮は十分だがシワ、アバタ、格子目の歪みが顕著に生じる 。
(7)再生添加後のフィルムのヘーズ値
得られたフィルムを粉砕器を用いて粉砕し、再生ペレット化した後、フィルム総量に対して30質量%に相当する量を中間層(III)層に再生添加して、各実施例と同様、再生添加フィルムを得た。得られた厚み50μmのフィルムを用いて、JIS K7105に準拠してヘーズ値を測定した。また、下記の基準で評価した結果も併記した。
◎:ヘーズ値が7%未満
○:ヘーズ値が7%以上10%未満
×:ヘーズ値が10%以上
(実施例1)
表1に示すように、(I)層を構成する樹脂として、イーストマンケミカル社製ポリエステル樹脂 商品名『coplyester6763』(以下「S1」と略称する。)を、中間層(III)層として、スチレン−ブタジエン共重合体7質量%、スチレン47質量%、メチルメタクリレート38質量%、及びブチルアクリレート8質量%からなる共重合体が連続相となったゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂(以下「M1」と略称する。)を、接着層(II)として、JSRクレイトンポリマー社製SIS 商品名『クレイトンD1124』(スチレン含有率30質量%)(以下「AD1」と略称する。)を用い、それぞれの樹脂を別個の三菱重工業株式会社製単軸押出機に投入し、設定温度230℃で溶融混合後、各層の厚みが(I)層/(II)層/(III)層/(II)層/(I)層=40μm/10μm/150μm/10μm/40μmとなるよう3種5層ダイスより共押出し、50℃のキャストロールで引き取り、冷却固化させて幅300mm、厚さ250μmの未延伸積層シートを得た。次いで、三菱重工株式会社製フィルムテンターにて、予熱温度100℃、延伸温度95℃で横一軸方向に5.0倍延伸した後、冷風で急冷して、厚さ50μmの熱収縮性積層フィルムを得た。評価項目の全てが◎であったフィルムを(◎)、○が含まれるフィルムを(○)、1つでも×があったフィルムを(×)として総合評価した。評価した結果を表2に示す。
(実施例2)
表1に示すように、(I)層を構成する樹脂をS1樹脂90質量%と三菱エンジニアリングプラスチックス社製PBT樹脂 商品名『ノバデュラン5008』10質量%の混合樹脂とし、(III)層にM1の100質量部に対し、大日本インキ化学工業(株)社製 ポリエステル系可塑剤 商品名『ポリサイザーW2610』(以下「M2」と略称する。)を3質量部添加したこと以外は、実施例1と同様に熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。
(実施例3)
表1に示すように、(II)層を構成する樹脂をクラレ社製SEPS樹脂 商品名『セプトン2004』(スチレン含有率18%)(以下「AD2」と略称する)とし、未延伸積層シートでの各層の厚み(I)層/(II)層/(III)層/(II)層/(I)層=20μm/5μm/200μm/5μm/20μmとした以外は、実施例1と同様に熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。
(実施例4)
表1に示すように、(III)層にM2を2質量部添加し、未延伸積層シートでの各層の厚み(I)層/(II)層/(III)層/(II)層/(I)層=70μm/5μm/100μm/5μm/70μmとした以外は、実施例1と同様に熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。
(実施例5)
表1に示すように、(II)層を構成する樹脂をクラレ社製SEBS樹脂 商品名『クレイトン G1657』(スチレン含有率13%)(以下「AD3」と略称する。)とした以外は、実施例4と同様に熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。
(実施例6)
表1に示すように、(II)層を構成する樹脂をクラレ社製SEP樹脂 商品名『セプトン 1001』(スチレン含有率35%)(以下「AD4」と略称する。)とした以外は、実施例4と同様に熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。
(実施例7)
表1に示すように、(III)層を構成する樹脂をスチレン−ブタジエン共重合体10質量%、スチレン47質量%、メチルメタクリレート32質量%、及びブチルアクリレート11質量%からなる共重合体が連続相となったゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂(以下「M3」と略称する。)とした以外は、実施例1と同様に熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。
(比較例1)
表1に示すように、(I)層と(III)層で用いた樹脂を別個の三菱重工業株式会社製単軸押出機に投入し、設定温度230℃で溶融混合後、各層の厚みが(I)層/(III)層/(I)層=40μm/170μm/40μmとなるよう2種3層ダイスより共押出し、50℃のキャストロールで引き取り、冷却固化させて幅300mm、厚さ250μmの未延伸積層シートを得た。次いで、三菱重工株式会社製フィルムテンターにて、予熱温度100℃、延伸温度95℃で横一軸方向に5.0倍延伸した後、冷風で急冷して、厚さ50μmの熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。
(比較例2)
表1に示すように、(II)層で用いたAD1をクラレ(株)製SEPS共重合体商品名『セプトン 2104』(スチレン含有率65%)(以下「AD5」と略称する。)に変更した以外は、実施例1と同様に熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。
(比較例3)
表1に示すように、(II)層で用いたAD1を三井・デュポンポリケミカル(株)製エチレン−酢酸ビニル共重合体商品名『エバフレックス EV560』(VA含有率14%)(以下「AD6」と略称する。)に変更した以外は、実施例1と同様に熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。
(比較例4)
表1に示すように、(III)層をゴム成分を含まない、スチレン47質量%、メチルメタクリレート38質量%、及びブチルアクリレート8質量%からなる共重合体(以下「M4」と略称する。)とした以外は、実施例1と同様に熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。
Figure 2007062056
Figure 2007062056
表1及び2より本発明で規定する範囲内の層により構成された実施例1乃至7のフィルムは、腰(積層フィルムの引張弾性率)、熱収縮率、耐自然収縮性、層間剥離強度、リターン時の透明性が比較例1乃至4よりも優れ、また収縮仕上がり性も比較例1乃至4と同等以上であった。
これに対し、接着層を有しない場合(比較例1)、本発明の規定する範囲外のスチレン系熱可塑性樹脂を(II)層として設けた場合(比較例2)には充分な層間剥離強度が得られず試験の途中で層間剥離が起こった。(II)層を構成する樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた場合(比較例3)には、再生添加後のヘーズ値が低下した。また、(III)層を本発明以外の樹脂で構成した場合(比較例4)には、フィルムの耐破断性が低下する結果となった。
これより、本発明のフィルムは、フィルムの腰(常温での剛性)、加熱収縮特性に優れ、自然収縮が小さく、かつ層間剥離が十分に抑制され、再生添加時の透明性に優れた、収縮包装、収縮結束包装や熱収縮性ラベル等の用途に適した熱収縮性積層フィルムであることが分かる。
本発明のフィルムは、フィルムの腰、熱収縮特性、耐自然収縮性、及び再生添加時の透明性に優れた熱収縮性フィルムであるため、各種の収縮包装、収縮結束、収縮ラベル等の各種の用途に利用できる。

Claims (10)

  1. (I)層と(III)層との間に(II)層を有する少なくとも3層からなる積層フィルムであって、各層が下記成分を主成分とする樹脂からなるとともに、80℃の温水中に10秒間浸漬したときの熱収縮率が少なくとも一方向において20%以上であることを特徴とする熱収縮性積層フィルム。
    (I)層:ポリエステル系樹脂
    (II)層:スチレン系炭化水素の含有率が5質量%以上50質量%以下であるスチレン系熱可塑性樹脂
    (III)層:スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとからなる共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散させてなり、前記ゴム状弾性体と前記共重合体との混合比が質量比で1/99乃至20/80であるゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂
  2. 前記ポリエステル系樹脂が、芳香族ジカルボン酸成分とジオール成分とからなり、全ジオール成分中に1,4−シクロヘキサンジメタノールを15モル%以上50モル%以下含有する非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を主成分とする樹脂である請求項1に記載の熱収縮性積層フィルム。
  3. 前記ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂の連続相中に含まれるスチレン系モノマーがスチレンであり、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーがメチルメタクリレートとブチル(メタ)アクリレートとからなる2種のモノマーである請求項1又は2に記載の熱収縮性積層フィルム。
  4. 前記ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂に含まれるゴム状弾性体がスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、及びそれらの水素添加誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至3のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
  5. JIS K7127に準拠して測定される主収縮方向と直交する方向の引張弾性率が1,400MPa以上である請求項1乃至4のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
  6. フィルム全体の厚みに対する前記(I)層の厚み比が10%以上70%以下である請求項1乃至5のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
  7. 前記(III)層がリサイクルされた前記フィルムを含有し、該フィルムの含有量がフィルム全体の質量に対して1質量%以上50質量%以下であり、かつJIS K7105に準拠して測定されるフィルムのヘーズ値が10%以下である請求項1乃至6のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルムを基材として用いた成形品。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルムを基材として用いた熱収縮性ラベル。
  10. 請求項8に記載の成形品又は請求項9に記載の熱収縮性ラベルを装着した容器。
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