JP2007060811A - 車両用ファンモータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストでモータ内部への水の浸入を防止する。
【解決手段】 車両用ファンモータ装置Sは、ファンモータ10と、ファン20と、シュラウド30とを備える。シュラウド30の通風用開口31には、ファンモータ10を固定するモータ固定部32が形成されている。ファン20は、ファンボス部20Aとその外周に放射状に延出された羽根20Bを備える。ファンボス部20Aは、モータケーシング11の端部に設けられた軸受部12に摺動自在に支持されるシャフト13の先端に固定され、軸受部12をシャフト13側から覆うようにカップ状に形成されている。ファンボス部20Aとモータ固定部32との対向部には、ファンボス部20A側とモータ固定部32側から互い違いに延出された外周壁22、防水周壁35、内周壁23によって迷路構造が形成されており、軸受部12の被水が防止されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用ファンモータ装置に係り、特に、車両のラジエータ等の熱交換器の冷却に用いられる車両用ファンモータ装置に関する。
従来から乗用自動車のエンジン冷却水を冷却するためのラジエータ等の熱交換器には、冷却用のファンを備えた電動ファンモータ装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、ラジエータ1の車両後方側に電動ファン装置2が設けられており、ファン3の回転に基づいて冷却風をラジエータ1に送風するようになっている。
特開平9−9551号公報(第2−3頁、図1、図5)
ところで、このような電動ファンモータ装置では、エンジンルーム内に浸入した水やラジエータ表面の結露水などの飛沫がファンモータのケーシング内に浸入しないようにするために、従来から様々な防水構造が設けられていた。
例えば、特許文献1の構成では、ファンモータ4の回転軸9aを回転自在に支持する軸受11が、回転軸9aの先端に止着されたファンボス部3aによってラジエータ1側から覆われている。そして、ファンボス部3aの外周縁からモータ本体側へ向かって外側リブ3bが突出し、その内周側にさらに円環状に内側リブ3d,3eが突出する。従って、ケーシング5の端部に設けられた軸受11は内側リブ3d,3e及び外側リブ3bによって3重に囲まれた状態となっている。このような構成により、軸受11の表面の被水を防止するようになっている。
しかしながら、特許文献1の構成では、内側リブ3d,3e及び外側リブ3bがいずれもファンボス部3a側に設けられている。従って、ファンモータ4のケーシング5と外側リブ3bとの隙間から軸受11側へ浸入した水は、その流入方向によっては内側リブ3d,3eによって遮断されることもあるが、水がケーシング5の外周に沿って流入した場合には、全く遮られることなく軸受11の表面まで流れ落ちてしまう。従って、軸受11の表面を被水させる水流の水勢は軽減されていなかった。そのため、軸受11内部まで浸水して回転軸9aの摺動不良を引き起こさないようにするためには、軸受11にシール性の高い高価なベアリングを使用しなければならず、コスト上昇の原因となっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、低コストでモータ内部への水の浸入を防止することが可能な車両用ファンモータ装置を提供することにある。
前記課題は、本発明によれば、送風空気を案内する通風用開口が形成されたシュラウドと、該シュラウドに支持固定されたファンモータ本体部を有するファンモータと、該ファンモータ本体部の一端から突出する出力軸に固定されたファンと、を備えた車両用ファンモータ装置であって、前記ファンは、前記出力軸に固定される軸取付部と、該軸取付部を略中心として放射状に配設された複数の羽根と、を備え、前記軸取付部は、前記出力軸が略中心に固定される底部と、該底部の外周縁から前記ファンモータ本体部側に延出された外周壁と、該外周壁の内周側に前記出力軸を囲むように設けられた内周壁と、を有し、前記シュラウドは、前記ファンモータ本体部の外周面を囲むように形成されたモータ固定部と、該モータ固定部の前記ファン側の端面から前記出力軸を囲むように前記ファン側に延出された防水周壁と、を備え、該防水周壁は、先端が前記外周壁と前記内周壁との隙間に位置するように形成されたこと、により解決される。
このように、本発明では、シュラウドに設けられたモータ固定部からファン側へ延出される防水周壁の先端をはさんで、その外周側と内周側に、ファンとモータ出力軸とを固定する軸取付部からシュラウド側へ延出される外周壁と内周壁が設けられている。つまり、モータ固定部と軸取付部との対向部において、外側から順に外周壁、防水周壁、内周壁が互い違いに対向する方向に延出されている。そして、防水周壁は、その先端が外周壁と内周壁との隙間に届く長さに形成されている。つまり、モータ固定部と軸取付部との対向部には、外周壁、防水周壁、内周壁の先端部分が径方向に重なり合って迷路構造が形成されている。
このような迷路構造は、外部から内部へ水が流入するときの流入方向が途中で反転されるようになっている。そして、外部から浸入した水は、反転箇所で内側に流入するときに必ず内側の周壁にぶつかることになる。従って、最も内側にある内周壁に囲まれた空間内に流入する水は、迷路構造内を流下する過程において、その水勢が低減されることになる。また、迷路構造内に水が流入すると、その少なくとも一部は迷路構造内に滞留され、遠心力により外部に排出される。これにより、軸受部(ファンモータ本体部の端部に設けられ、出力軸が突出される部位)の被水量及び被水時の水勢が低減される。従って、ファンモータ内部の浸水を防止するために、軸受部にシール性の高い高価なベアリングを使用する必要がない。よって、低コストでファンモータ内部の浸水を防止することができ、モータ出力軸の摺動不良の発生を防止することが出来る。
また、本発明において、前記外周壁は、先端が前記モータ固定部の前記ファン側の端面と所定の隙間を介して対向するように形成されていると好適である。迷路構造の最も外側に位置する外周壁とモータ固定部のファン側の端面との隙間は、迷路構造内に外部から水が流入する流入口となっている。従って、この隙間を水が勢い良く流入しない程度に狭く形成すれば、迷路構造内に流入する水の流量及び水勢が低減される。従って、軸受部からのファンモータ内部への浸水を防止することができる。
また、本発明において、前記モータ固定部の内周面は、前記ファンモータ本体部の外周面と所定の隙間を介して対向するように形成され、前記内周壁は、先端が前記ファンモータ本体部の外周面と前記モータ固定部の内周面との隙間に位置するように形成されていると好適である。
このように、本発明では、モータ固定部の内周面とファンモータ本体部の外周面とが離れており、その隙間に、迷路構造の最も内周側に位置する内周壁の先端が届くように形成されている。従って、水が迷路構造を通過して流れ込み軸受部が被水するとしても、直接軸受部に向かって水が流下することはなく、まずファンモータ本体部の外周面上に水が流下し、そこからファンモータ本体部の表面に沿って出力軸側に流入する。よって、軸受部に向かって流入する水の水勢が低減される。また、ファンモータ本体部の外周面にそって出力軸と反対側に水を排出することができる。よって、軸受部の被水量が低減される。
また、本発明において、前記ファンモータ本体部の一端には、前記出力軸を摺動可能に支持する軸受部が設けられ、該軸受部から前記出力軸が外部に突出されるように構成され、前記軸受部の外周面には前記出力軸の径方向に延出された水切り壁が設けられ、前記内周壁は、先端が前記水切り壁の外周端よりも前記ファンモータ本体部側に位置するように形成されていると好適である。
このように構成されていると、ファンモータ本体部側から軸受部に到達した水は、この水切り壁を越えないことには、軸受部からファンモータ内部への浸入経路である軸受部の先端側へ移動することはできない。従って、水勢の弱い流入水が軸受部の先端側まで到達しないようにすることができ、軸受部からの水の浸入が防止される。
また、本発明において、前記シュラウドは車両のエンジンルーム内に設けられ、ラジエータの車両後方側に配設されている。このように、本発明は、より具体的には、車両に搭載してラジエータの冷却用に用いることができる。
本発明によれば、シュラウドに設けられたモータ固定部からファン側へ防水周壁が延出されている。そして、この防水周壁の先端をはさんでその外周側と内周側に、ファンの軸取付部からシュラウド側へ向かって延出された外周壁と内周壁が設けられている。つまり、防水周壁、外周壁、内周壁の先端が互い違いに重なり合って迷路構造を形成している。
このような構成により、軸受部の周囲(内周壁の内側)に流入しようとする水は、迷路構造によって水勢が低減される。また、水が迷路構造内に滞留されて外部に排出されることがある。これにより、軸受部の被水量及び被水時の水勢が低減される。よって、軸受部からファンモータ内部の浸水を防止するためにシール性の高いベアリングを使用する必要がなく、低コストで軸受部からの水の浸入を防止し、出力軸の摺動不良の発生を防止することが出来る。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1〜図3は本発明の一実施形態を示す図で、図1は車両に配設される車両用ファンモータ装置を示す説明図、図2は車両用ファンモータ装置の側面断面図、図3は車両用ファンモータ装置の軸受部の一部切り欠き断面図である。また、図4は比較例の車両用ファンモータ装置の側面断面図である。また、図5〜図7は改変例の車両用ファンモータ装置の側面断面図である。
図1に示すように、本例の車両用ファンモータ装置Sは、車両1の車体前部に設けられたエンジンルーム2内に配設されている。車両用ファンモータ装置Sの車体前方側には、エンジン冷却用のラジエータ3が取り付けられている。従って、車両用ファンモータ装置Sは、車体前方側から車体後方側へ送風することにより、ラジエータ3を放熱させて冷却することができる。
本例の車両用ファンモータ装置Sは、ファンモータ10と、ファン20と、シュラウド30と、を主要構成とし、ラジエータ3側から車体後方側に向かってファン20、ファンモータ10、シュラウド30の順に組み付けられている。
図2は、図1のA−A断面における車両用ファンモータ装置Sの側面断面図であり、ファンモータ10については側面図を示し、シュラウド30及びファン20については断面構成(端面図)を示している。なお、図2では、シュラウド30を構成する部位のうち、後述するモータ固定部32のみ図示している。
ファンモータ10は、ファン20を回転させるためのものであり、中央部分が略円筒形状に形成されたモータケーシング11の内部に、公知のロータ、ステータ等を配設して構成されている。モータケーシング11の一方の端部には開口が設けられ、開口には軸受部12が設けられている。モータケーシング11の内部には、ロータの回転に基づいて回転する出力軸としてのシャフト13が設けられている。このシャフト13は、一端が軸受部12に摺動可能に支持されてモータケーシング11の外部に突出している。
図3は軸受部12とその周囲の一部切り欠き断面図である。この図に示すように、軸受部12は、シャフト13の外周を略円筒状に囲むように形成されたベアリング部12aと、ベアリング部12aの外周面から略垂直に径方向に延出する水切り壁12bと、を有している。水切り壁12bは、図3(a)に示すように、水がモータケーシング11の外周側から軸受部12に向かって流入したときにその水を遮り、軸受部12からシャフト13が突出しているその境界部に、水が勢い良く到達しないようにするために設けられている。
ファン20は、図2に示すようにシャフト13の先端に固定されており、シャフト13及び軸受部12をシャフト13の先端側から覆うように取り付けられたファンボス部20Aと、ファンボス部20Aを略中心として略等間隔に放射状に配設された複数の羽根20Bと、を備えている。
ファンボス部20Aは、略円盤状の底部21の外周縁から、略円筒状の外周壁22がモータケーシング11側に略垂直に延出されており、カップ状に形成されている。外周壁22の外側面には、羽根20Bの基端部が固定されている。また、外周壁22の内周側には、外周壁22よりも径寸法が小さい略円筒状の内周壁23が、底部21からファンモータ10側に延出されている。この内周壁23は、外周壁22と略同心円状に形成されている。
ファンボス部20Aは、シャフト13が外周壁22および内周壁23の中心軸上に位置するようにファンモータ10に取り付けられている。すなわち、シャフト13が底部21に対して略垂直に組み付けられている。シャフト13の先端は底部21の略中央に設けられた固定部21aに固定されており、シャフト13と底部21は、固定部21aを介して相対回動不能に組み付けられている。これにより、シャフト13の回転に基づいてファン20が回転される。なお、底部21は平面状に限定されず、凹状や階段状に形成されていてもよい。
このように、ファンモータ10は、シャフト13と軸受部12が、底部21と内周壁23によって囲まれた凹状空間内に収納されており、シャフト13と軸受部12がファンボス部20Aによって覆われた状態となっている。
なお、本例のファンボス部20Aが本発明の軸取付部に相当する。
シュラウド30は、図1に示すように、ラジエータ3側から車両後方側へ送風空気を案内するための通風用開口31が形成された本体部30Aと、この通風用開口31の略中央にファンモータ10を固定するために配設されたモータホルダ30Bと、を備えている。
モータホルダ30Bは、モータケーシング11の略円筒形状の外周面を同心円状に囲むように形成された略円筒形状のモータ固定部32と、モータ固定部32から通風用開口31の縁に向かって放射状に延出されたステー33と、を有して構成されている。モータ固定部32は、このステー33を介して本体部30Aに支持固定され、通風用開口31の略中央に取り付けられている。
なお、図1ではシュラウド30に通風用開口31が2箇所設けられているが、1箇所または3箇所以上であってもよい。また、複数の通風用開口を設けた場合には、その全てにファン20及びファンモータ10を設置してもよいし、いずれかのみに設置しても良い。また、複数の通風用開口の形状がそれぞれ異なっていてもよい。
モータ固定部32は、図2に示すように、上述した略円筒状の外周壁22および内周壁23と同一中心軸上に配設されている。すなわち、シャフト13がモータ固定部32の中心軸上に位置するように配設されている。モータ固定部32の略円筒状の内周面には、径方向すなわちモータケーシング11側に略垂直に突出する固定片34が、周方向に複数形成されている。固定片34の先端は、モータケーシング11の外周面の近傍で略垂直に屈曲されている。
また、モータケーシング11の外周面には、この固定片34と対応する位置に、径方向に突出する固定片14が形成されている。モータ固定部32は、固定片34と固定片14とを重ね合わせてねじ等の締結部材によって締結することにより、ファンモータ10を支持固定するように構成されている。
なお、本例のモータケーシング11の外周面が、本発明のファンモータ本体部の外周面に相当する。
次に、本例の特徴的な構成とその効果について説明する。
図2に示すように、本例のモータ固定部32は、径方向に所定の厚みを有する厚肉状の略円筒形状を有しているが、そのファンボス部20A側の端部には、内周側の縁からファンボス部20A側に突出する薄壁状の防水周壁35が形成されている。従って、モータ固定部32のファンボス部20A側の端面は、外周側の端面32aと内周側の端面すなわち防水周壁35の先端35aとの間に段差が形成され、階段状となっている。
防水周壁35は、その先端35aが、ファンボス部20Aの外周壁22および内周壁23の先端よりも底部21側に位置する長さで延出されている。また、防水周壁35は、ファンボス部20Aの内周壁23よりも径寸法が大きく、外周壁22よりも径寸法が小さく形成されている。
このように、本例では、外周壁22、防水周壁35、内周壁23が、その中心軸上にシャフト13が位置するように同心円状に設けられている。そして、これらの略円筒状に形成された3つの周壁は、モータ固定部32側とファンボス部20A側から交互に逆方向に延出されており、防水周壁35の先端が外周壁22の先端と内周壁23の先端との隙間に位置するように形成されている。つまり、外周壁22、防水周壁35、内周壁23は、その先端がシャフト13の径方向に互い違いに重なり合うように形成されている。
このように、本例では、モータケーシング11の略円筒形状の胴部分を囲むモータ固定部32と、モータケーシング11の端部に設けられた軸受部12とシャフト13を凹状空間内に収納するファンボス部20Aとが対向するように組み付けられ、その対向部に迷路構造が形成されている。
なお、この対向部において、外周壁22の先端は、モータ固定部32の外周側の端面32aの近傍まで延出されており、迷路構造内への水の浸入口となっている端面32aと外周壁22の先端との隙間が、水が勢い良く浸入しないように狭くなっている。
本例の車両用ファンモータ装置Sは、図1に示すように、エンジンルーム2の内部に浸入した水や、ラジエータ3側からの飛沫などによって外側から被水する状態におかれているが、上記のように軸受部12側を覆うファンボス部20Aと、モータケーシング11の中央部を囲むモータ固定部32との対向部に迷路構造が形成されていることにより、この対向部から、ファンボス部20Aに囲まれた凹状空間内への水の浸入が防止される。これにより、軸受部12の近傍への被水が防止され、軸受部12からモータケーシング11内部への水の浸入が防止される。つまり、本例では、筒状の外周壁22、防水周壁35、内周壁23が迷路構造を構成し、防水リブとして機能する。
以下、この点について、図4に示す比較例の構成と本例の構成とを対比して説明する。
図4に示す比較例は、モータ固定部132に上述のような防水周壁35が形成されておらず、ファンボス部120Aに上述のような内周壁23が形成されていない。つまり、ファンボス部120Aとモータ固定部132との対向部が迷路構造とされていない。
このような構成では、外周壁22の先端と端面32aとの隙間から一旦水が流入すると、流入した水は、そのまま遮られることなくモータケーシング11の外周面まで流れ落ち、水流が弱められることなく軸受部12に到達する。従って、水勢の強い水が、図3(b)に示すように直接軸受部12と固定部21aとの隙間に流入したり、モータケーシング11側から流れてきた水が水切り壁12bを乗り越えて軸受部12と固定部21aとの隙間に入り込んでしまう。よって、軸受部12からシャフト13が突出しているその境界部が勢い良く被水することになる。従って、このような構成では、軸受部12のベアリング部12aのシール性が高くないと、水が軸受部12からモータケーシング11の内部に浸入してしまう。そして、水が浸入すれば、シャフト13の摺動不良が発生する。
これに対し、本例では、水の浸入経路に迷路構造が設けられているので、流入した水は防水周壁35および内周壁23にぶつかって水勢が低減される。また、軸受部12に到達するまでの流入経路が長くなり、また途中で流入方向が反転されるので、流入経路中に水が滞留したり、水勢が低減されるという効果を奏する。また、ファンボス部20Aはシャフト13と共に回転されるので、内周壁23と外周壁22との間、または内周壁23と防水周壁35との間に滞留した水は、この回転に基づく遠心力によって外周側に移動され、逆流して排出される。
以上のように、本例の構成では、軸受部12とシャフト13を覆うファンボス部20Aに囲まれた空間内への外部からの水の流入経路を迷路構造としたことにより、軸受部12と固定部21aとの隙間に流入する水量を減少させると共に、流入時の水勢を低減させることができる。従って、流入した水は図3(a)に示すように水切り壁12bによって遮られ、軸受部12が大量に被水したり、勢い良く被水したりすることがない。よって、ベアリング部12aのシール性が低くても水が軸受部12からモータケーシング11の内部に浸入することがない。
つまり、本例では、軸受部にシール性の低い安価な部品を使用していてもモータ内部への水の浸入を防止することができる。従って、低コストで、モータ内部への被水によるモータ出力軸の摺動不良などの不具合の発生が防止された車両用ファンモータ装置を提供することができる。
また、本例の構成では、モータケーシング11の外周面を迷路構造を形成するために利用しておらず、ファンボス部20Aとシュラウド30(モータ固定部32)の対向面の形状のみで迷路構造を形成している。従って、ケーシングの形状が異なるモータを適用した場合でも、モータ内部への被水を防止することができる。よって、部品の汎用性が向上されている。
また、本例の構成では、迷路構造が、ファンボス部20A側と、モータ固定部32側から交互に逆方向に略円筒状の壁部を延出することによって形成されている。従って、水の流入方向が流入途中において確実に逆方向に反転されるので、水が滞留されやすく、水勢の低減効果も大きい。これに対し、ファンボス部20A側またはモータ固定部32側(シュラウド側)の一方のみから壁部を延出して形成した迷路構造では、その先端を径方向に重なり合うように互い違いに延出することができないため、水の流入経路を狭めることはできるが、流入方向を反転させることはできない。従って、本例の迷路構造と比較して流入防止効果及び水勢低減効果は小さい。
この点についてより詳しく説明すると、本例では、筒状の外周壁22、防水周壁35、内周壁23の延出長さが、以下のように設定されている。
まず、外周壁22の先端は、モータ固定部32の外周側の端面32aの近傍まで延出されている。つまり、迷路構造内への水の浸入口が狭く形成され、水が浸入しにくくなっている。
次に、外周壁22よりも内周側に形成された防水周壁35の先端は、外周壁22の先端よりも底部21側に位置するように延出されている。これにより、外周壁22と防水周壁35の先端が、シャフト13の径方向に重なり合っている。従って、外周壁22と端面32aとの隙間から浸入した水は、径方向に浸入した後、防水周壁35にぶつかって底部21側に確実に方向転換される。従って、水勢が低減されると共に、方向転換部に水が滞留する。
次に、防水周壁35よりもさらに内周側に形成された内周壁23の先端は、防水周壁35の先端よりも固定片34側に位置するように延出されている。これにより、防水周壁35と内周壁23の先端が、シャフト13の径方向に重なり合っている。従って、防水周壁35の先端から浸入した水は、内周壁23にぶつかって固定片34側に確実に方向転換される。従って、水勢が低減されると共に、方向転換部に水が滞留する。
なお、図2に示すように、本例の内周壁23の先端は、防水周壁35が設けられた端面32aよりも固定片34側にあり、かつ、モータケーシング11の斜面11aを越えて、略円筒状の胴部を囲む位置まで延出されている。従って、内周壁23の先端から内側に落下した水は、斜面11aでなく、略円筒状の胴部にぶつかって滞留することになり、直ちに斜面11aに沿って軸受部12に向かって流れ落ちることがない。また、モータケーシング11の胴部に滞留した水が固定片34側に流れれば外部に流出されるので、軸受部12の被水量が減少する。
なお、上記実施形態は、以下のように改変することができる。
(a)上記実施形態では、本発明の電動ファンモータ装置をラジエータ装置に適用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、エンジン冷却用のラジエータの他にも、車両用空調装置等に用いられる熱交換器の放熱用に適用することができる。
(b)上記実施形態では、外周壁22、防水周壁35、内周壁23、の3つの周壁が互い違いに設けられていたが、周壁の数は3つに限定されない。例えば、図5に示すように、外周壁22よりも外側に筒状の周壁224をさらに設けたファンボス部220Aと、防水周壁35の外周側に防水周壁236をさらに設けたモータ固定部232とを用いる。これにより、より複雑な迷路構造が形成されるので、防水効果がさらに向上する。
(c)図6に示すモータ固定部332とファンボス部320Aのように、外周壁322、防水周壁335、内周壁323による迷路構造内の対向面に互い違いにリブ301などの突出部を設け、さらに迷路構造内を水が通過しにくいように構成してもよい。
(d)図7に示すモータ固定部432とファンボス部420Aのように、外周壁422、防水周壁435、内周壁423をシャフト13に対して傾けて形成してもよい。なお、周壁を互いに平行に形成せず、所定角度傾いた形状に形成しても良い。周壁が傾斜していても径方向に重なり合っていれば水流を方向転換させることができ、水勢を低減させることができる。
(e)上記実施形態では、モータ固定部32とファンボス部20Aとを対向させて迷路構造を形成していたが、モータ固定部32とは別体の部材をシュラウド30の所定箇所に形成してファンボス部20Aとを対向させ、迷路構造を形成してもよい。例えば、上述したステー33をラジエータ3側と車体後方側とに枝分かれさせ、ラジエータ3側の先端にファンボス部20Aに対向する部材を設けて迷路構造を形成し、車体後方側の先端にモータ固定部32を支持させても良い。
実施例の車両用ファンモータ装置の説明図である。 実施例の車両用ファンモータ装置の側面断面図である。 実施例の車両用ファンモータ装置の軸受部の一部切り欠き断面図である。 比較例の車両用ファンモータ装置の側面断面図である。 改変例の車両用ファンモータ装置の側面断面図である。 改変例の車両用ファンモータ装置の側面断面図である。 改変例の車両用ファンモータ装置の側面断面図である。
符号の説明
1‥車両、2‥エンジンルーム、3‥ラジエータ
10‥ファンモータ、11‥モータケーシング、12‥軸受部
12a‥ベアリング部、12b‥水切り壁、13‥シャフト、14‥固定片
20‥ファン、20A‥ファンボス部、20B‥羽根
21‥底部、21a‥固定部、22‥外周壁、23‥内周壁
30‥シュラウド、30A‥本体部、30B‥モータホルダ、31‥通風用開口
32‥モータ固定部、32a‥端面、33‥ステー、34‥固定片
35‥防水周壁、35a‥先端
120A,220A,320A,420A‥ファンボス部
132,232,332,432‥モータ固定部
236,335,435‥防水周壁、301‥リブ
224,322,422‥外周壁、323,423‥内周壁、
S‥車両用ファンモータ装置

Claims (5)

  1. 送風空気を案内する通風用開口が形成されたシュラウドと、該シュラウドに支持固定されたファンモータ本体部を有するファンモータと、該ファンモータ本体部の一端から突出する出力軸に固定されたファンと、を備えた車両用ファンモータ装置であって、
    前記ファンは、前記出力軸に固定される軸取付部と、該軸取付部を略中心として放射状に配設された複数の羽根と、を備え、
    前記軸取付部は、前記出力軸が略中心に固定される底部と、該底部の外周縁から前記ファンモータ本体部側に延出された外周壁と、該外周壁の内周側に前記出力軸を囲むように設けられた内周壁と、を有し、
    前記シュラウドは、前記ファンモータ本体部の外周面を囲むように形成されたモータ固定部と、該モータ固定部の前記ファン側の端面から前記出力軸を囲むように前記ファン側に延出された防水周壁と、を備え、
    該防水周壁は、先端が前記外周壁と前記内周壁との隙間に位置するように形成されたことを特徴とする車両用ファンモータ装置。
  2. 前記外周壁は、先端が前記モータ固定部の前記ファン側の端面と所定の隙間を介して対向するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用ファンモータ装置。
  3. 前記モータ固定部の内周面は、前記ファンモータ本体部の外周面と所定の隙間を介して対向するように形成され、
    前記内周壁は、先端が前記ファンモータ本体部の外周面と前記モータ固定部の内周面との隙間に位置するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用ファンモータ装置。
  4. 前記ファンモータ本体部の一端には、前記出力軸を摺動可能に支持する軸受部が設けられ、該軸受部から前記出力軸が外部に突出されるように構成され、
    前記軸受部の外周面には前記出力軸の径方向に延出された水切り壁が設けられ、
    前記内周壁は、先端が前記水切り壁の外周端よりも前記ファンモータ本体部側に位置するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用ファンモータ装置。
  5. 前記シュラウドは車両のエンジンルーム内に設けられ、ラジエータの車両後方側に配設されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用ファンモータ装置。
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