JP2007059804A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 SOI基板を用いることなく、空隙のない絶縁層上に半導体層を形成する。
【解決手段】 半導体基板11と第2半導体層13との間の空洞部20に埋め込み酸化膜21を形成した後、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化の温度よりも高い温度にて支持体18の熱処理を行うことにより支持体18を収縮させ、埋め込み酸化膜21にて空隙20´を押し潰すことにより、空隙20´を消失させる。
【選択図】 図6
【解決手段】 半導体基板11と第2半導体層13との間の空洞部20に埋め込み酸化膜21を形成した後、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化の温度よりも高い温度にて支持体18の熱処理を行うことにより支持体18を収縮させ、埋め込み酸化膜21にて空隙20´を押し潰すことにより、空隙20´を消失させる。
【選択図】 図6
Description
本発明は半導体装置の製造方法に関し、特に、SOI(Silicon On Insulator)基板上に形成された電界効果型トランジスタに適用して好適なものである。
SOI基板上に形成された電界効果型トランジスタは、素子分離の容易性、ラッチアップフリー、ソース/ドレイン接合容量が小さいなどの点から、その有用性が注目されている。特に、完全空乏型SOIトランジスタは、低消費電力かつ高速動作が可能で、低電圧駆動が容易なため、SOIトランジスタを完全空乏モードで動作させるための研究が盛んに行われている。ここで、SOI基板としては、例えば、特許文献1、2に開示されているように、SIMOX(Separation by Implanted Oxgen)基板や貼り合わせ基板などが用いられている。
また、非特許文献1には、バルク基板上にSOI層を形成することで、SOIトランジスタを低コストで形成できる方法が開示されている。この非特許文献1に開示された方法では、Si基板上にSi/SiGe層を成膜し、SiとSiGeとの選択比の違いを利用してSiGe層のみを選択的に除去することにより、Si基板とSi層との間に空洞部を形成する。そして、空洞部内に露出されたSiの熱酸化を行うことにより、Si基板とSi層との間にSiO2層を埋め込み、Si基板とSi層との間にBOX層を形成する。
ここで、空洞部内に露出されたSiの熱酸化を行うことにより、Si基板とSi層との間にSiO2層を埋め込むと、SiO2層が空洞部の上下から成長し、空洞部が徐々に狭くなる。このため、空洞部内に酸素を十分に行き渡らせることができず、空洞部内をSiO2層にて完全に埋め込むことができなくなる。
このため、非特許文献1に開示された方法では、空洞部内をSiO2層にて完全に埋め込むことができない場合、Si基板上でSi層を支持するためのTEOS膜をリフローさせることで、空洞部内に発生した空隙を埋めることが行われていた。
特開2002−299591号公報
特開2000−124092号公報
T.Sakai et al."Separation by BondingS i Islands(SBSI) for LSI Application",Se cond International GiGe Technology and Device Meeting,Meeting Abstract,pp.230− 231,May(2004)
このため、非特許文献1に開示された方法では、空洞部内をSiO2層にて完全に埋め込むことができない場合、Si基板上でSi層を支持するためのTEOS膜をリフローさせることで、空洞部内に発生した空隙を埋めることが行われていた。
しかしながら、SIMOX基板を製造するには、シリコンウェハに高濃度の酸素をイオン注入することが必要となる。また、貼り合わせ基板を製造するには、2枚のシリコンウェハを貼り合わせる必要がある。このため、SOIトランジスタでは、バルク半導体に形成された電界効果型トランジスタに比べてコストアップを招くという問題があった。
また、イオン注入や貼り合わせでは、SOI層の膜厚のばらつきが大きく、完全空乏型SOIトランジスタを作製するためにSOI層を薄膜化すると、電界効果型トランジスタの特性ばらつきが大きくなる等の問題があった。
また、イオン注入や貼り合わせでは、SOI層の膜厚のばらつきが大きく、完全空乏型SOIトランジスタを作製するためにSOI層を薄膜化すると、電界効果型トランジスタの特性ばらつきが大きくなる等の問題があった。
一方、非特許文献1に開示された方法において、TEOS膜をリフローさせることで、空洞部内に発生した空隙を埋める方法では、TEOS膜をリフローさせるために、高温で長時間の熱処理(例えば、1150℃1時間)が必要となり、高温長時間の熱処理に適した特殊な加熱炉が必要となる上に、残留GeがSi層に拡散し、トランジスタ特性を劣化させるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、SOI基板を用いることなく、空隙のない絶縁層上に半導体層を形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、第1半導体層を半導体基板上に形成する工程と、前記第1半導体層よりもエッチングレートが小さな材料で構成された第2半導体層を前記第1半導体層上に形成する工程と、前記第1半導体層よりもエッチングレートが小さく且つ加熱により収縮する材料で構成され、前記第2半導体層を前記半導体基板上で支持する支持体を形成する工程と、前記第1半導体層の一部を前記第2半導体層から露出させる露出部を形成する工程と、前記露出部を介して第1半導体層を選択的にエッチングすることにより、前記第1半導体層が除去された空洞部を前記半導体基板と前記第2半導体層との間に形成する工程と、前記空洞部内に露出された前記半導体基板および前記第2半導体層の熱酸化にて前記空洞部内に埋め込み酸化膜を埋め込む工程と、前記支持体の熱処理にて前記支持体を収縮させることにより、前記埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させる工程とを備えることを特徴とする。
これにより、第1半導体層上に第2半導体層が積層された場合においても、露出部を介してエッチングガスまたはエッチング液を第1半導体層に接触させることが可能となり、第2半導体層を残したまま、第1および第2半導体層間の選択比の違いを利用して第1半導体層を除去することが可能となるとともに、第2半導体層下の空洞部内に埋め込まれた埋め込み酸化膜を形成することができる。また、第2半導体層を半導体基板上で支持する支持体を設けることにより、第2半導体層下に空洞部が形成された場合においても、第2半導体層が半導体基板上に脱落することを防止することができる。さらに、埋め込み酸化膜に空隙が形成された場合においても、支持体をリフローさせることなく、埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させることができ、埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させるために必要な熱処理温度を低下させることができる。
このため、第2半導体層の欠陥の発生を低減させつつ、第2半導体層を埋め込み酸化膜上に配置することが可能となるとともに、第2半導体層の品質を損なうことなく、第2半導体層と半導体基板との間の絶縁を図ることが可能となる。この結果、SOI基板を用いることなく、第2半導体層上にSOIトランジスタを形成することが可能となるとともに、SOIトランジスタの低価格化を実現しつつ、SOIトランジスタの電気的特性を均一化することができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記支持体の熱処理温度は、前記半導体基板および前記第2半導体層の熱酸化の温度よりも高く、前記支持体の成膜温度は前記半導体基板および前記第2半導体層の熱酸化の温度よりも低いことを特徴とする。
これにより、空洞部内に埋め込み酸化膜を埋め込むための熱酸化が行われた場合においても、支持体の熱処理にて支持体を収縮させることが可能となり、支持体をリフローさせることなく、埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させることができる。
これにより、空洞部内に埋め込み酸化膜を埋め込むための熱酸化が行われた場合においても、支持体の熱処理にて支持体を収縮させることが可能となり、支持体をリフローさせることなく、埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記空洞部を形成する前に、前記支持体の成膜温度よりも高い温度で前記支持体を熱処理する工程をさらに備えることを特徴とする。
これにより、空洞部が形成される前に支持体を硬質化することができ、第1半導体層を選択的にエッチングする時に支持体がエッチングされることを抑制することができる。
これにより、空洞部が形成される前に支持体を硬質化することができ、第1半導体層を選択的にエッチングする時に支持体がエッチングされることを抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記熱酸化は前記埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させる工程における前記熱処理を兼ねることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、第1半導体層を半導体基板上に形成する工程と、前記第1半導体層よりもエッチングレートが小さな材料で構成された第2半導体層を前記第1半導体層上に形成する工程と、前記第1半導体層よりもエッチングレートが小さく且つ加熱により収縮する材料で構成され、前記第2半導体層を前記半導体基板上で支持する支持体を形成する工程と、前記第1半導体層の一部を前記第2半導体層から露出させる露出部を形成する工程と、前記露出部を介して第1半導体層を選択的にエッチングすることにより、前記第1半導体層が除去された空洞部を前記半導体基板と前記第2半導体層との間に形成する工程と、前記空洞部内に露出された前記半導体基板および前記第2半導体層の熱酸化にて前記空洞部内に埋め込み酸化膜を埋め込む工程と、前記露出部に埋め込まれた埋め込み絶縁体を形成する工程と、前記支持体および前記埋め込み絶縁体の熱処理にて前記支持体および前記埋め込み絶縁体を収縮させることにより、前記埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させる工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、第1半導体層を半導体基板上に形成する工程と、前記第1半導体層よりもエッチングレートが小さな材料で構成された第2半導体層を前記第1半導体層上に形成する工程と、前記第1半導体層よりもエッチングレートが小さく且つ加熱により収縮する材料で構成され、前記第2半導体層を前記半導体基板上で支持する支持体を形成する工程と、前記第1半導体層の一部を前記第2半導体層から露出させる露出部を形成する工程と、前記露出部を介して第1半導体層を選択的にエッチングすることにより、前記第1半導体層が除去された空洞部を前記半導体基板と前記第2半導体層との間に形成する工程と、前記空洞部内に露出された前記半導体基板および前記第2半導体層の熱酸化にて前記空洞部内に埋め込み酸化膜を埋め込む工程と、前記露出部に埋め込まれた埋め込み絶縁体を形成する工程と、前記支持体および前記埋め込み絶縁体の熱処理にて前記支持体および前記埋め込み絶縁体を収縮させることにより、前記埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させる工程とを備えることを特徴とする。
これにより、埋め込み酸化膜に空隙が形成された場合においても、支持体および埋め込み絶縁体をリフローさせることなく、埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させることができ、埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させるために必要な熱処理温度を低下させることができる。
このため、埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させるために、高温長時間の熱処理に適した特殊な加熱炉を用いる必要がなくなるとともに、第1半導体層に含まれる残留成分が第2半導体層に拡散することを抑制することができる。この結果、SOI基板を用いることなく、第2半導体層上にSOIトランジスタを形成することが可能となるとともに、SOIトランジスタの低価格化を実現しつつ、SOIトランジスタの電気的特性を均一化することができる。
このため、埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させるために、高温長時間の熱処理に適した特殊な加熱炉を用いる必要がなくなるとともに、第1半導体層に含まれる残留成分が第2半導体層に拡散することを抑制することができる。この結果、SOI基板を用いることなく、第2半導体層上にSOIトランジスタを形成することが可能となるとともに、SOIトランジスタの低価格化を実現しつつ、SOIトランジスタの電気的特性を均一化することができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記熱酸化は前記埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させる工程における前記熱処理を兼ねることを特徴とする。
以下、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参照しながら説明する。
図1(a)〜図10(a)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図、図1(b)〜図10(b)は、図1(a)〜図10(a)のA1−A1´〜A10−A10´線でそれぞれ切断した断面図、図1(c)〜図10(c)は、図1(a)〜図10(a)のB1−B1´〜B10−B10´線でそれぞれ切断した断面図である。
図1(a)〜図10(a)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図、図1(b)〜図10(b)は、図1(a)〜図10(a)のA1−A1´〜A10−A10´線でそれぞれ切断した断面図、図1(c)〜図10(c)は、図1(a)〜図10(a)のB1−B1´〜B10−B10´線でそれぞれ切断した断面図である。
図1において、半導体基板11上にはエピタキシャル成長にて第1半導体層12が形成され、第1半導体層12上にはエピタキシャル成長にて第2半導体層13が形成されている。なお、第1半導体層12は、半導体基板11および第2半導体層13よりもエッチングレートが大きな材質を用いることができ、半導体基板11、第1半導体層12および第2半導体層13の材質としては、半導体基板11がSiの場合、第1半導体層12としてSiGe、第2半導体層13としてSiを用いることが好ましい。これにより、第1半導体層12と第2半導体層13との間の格子整合をとることを可能としつつ、第1半導体層12と第2半導体層13との間の選択比を確保することができる。また、第1半導体層12および第2半導体層13の膜厚は、例えば、10〜200nm程度とすることができる。
そして、第2半導体層13の熱酸化により第2半導体層13の表面に下地酸化膜14を形成する。そして、CVDなどの方法により、下地酸化膜14上の全面に酸化防止膜15を形成する。なお、酸化防止膜15としては、例えば、シリコン窒化膜を用いることができ、酸化防止膜としての機能のほかに、CMP(化学的機械研磨)による平坦化プロセスのストッパー層として機能させることもできる。
次に、図2に示すように、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、酸化防止膜15、下地酸化膜14、第2半導体層13および第1半導体層12をパターニングすることにより、半導体基板11の一部を露出させる溝16を形成する。
次に、図3に示すように、CVDなどの方法により基板全面が覆われるようにして溝16内に埋め込まれた支持体18を成膜する。なお、支持体18は、溝16内における第1半導体層12および第2半導体層13の側壁にも成膜され、第2半導体層13を半導体基板11上で支持することができる。基板全体を覆うように形成された支持体18は、第2半導体層13の撓み等を抑制して、平坦性を保ったまま第2半導体層13を支持する必要がある。そのため、その機械的な強度を確保する意味で、400nm以上の膜厚にすることが好ましい。また、支持体18の材質としては、熱処理にて収縮する材料を用いることが好ましく、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜あるいはシリコン酸窒化膜などの絶縁体を用いることができる。また、支持体18の成膜方法としては、TEOSを用いたCVD法を用いることができ、支持体18の成膜温度は、例えば、300〜400℃の範囲に設定することが好ましい。
次に、図3に示すように、CVDなどの方法により基板全面が覆われるようにして溝16内に埋め込まれた支持体18を成膜する。なお、支持体18は、溝16内における第1半導体層12および第2半導体層13の側壁にも成膜され、第2半導体層13を半導体基板11上で支持することができる。基板全体を覆うように形成された支持体18は、第2半導体層13の撓み等を抑制して、平坦性を保ったまま第2半導体層13を支持する必要がある。そのため、その機械的な強度を確保する意味で、400nm以上の膜厚にすることが好ましい。また、支持体18の材質としては、熱処理にて収縮する材料を用いることが好ましく、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜あるいはシリコン酸窒化膜などの絶縁体を用いることができる。また、支持体18の成膜方法としては、TEOSを用いたCVD法を用いることができ、支持体18の成膜温度は、例えば、300〜400℃の範囲に設定することが好ましい。
次に、図4に示すように、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて支持体18、酸化防止膜15、下地酸化膜14、第2半導体層13および第1半導体層12をパターニングすることにより、第1半導体層12の一部を露出させるとともに、溝16に接続された溝19を形成する。
次に、図5に示すように、溝19を介してエッチングガスまたはエッチング液を第1半導体層12に接触させることにより、第1半導体層12をエッチング除去し、半導体基板11と第2半導体層13との間に空洞部20を形成する。
次に、図5に示すように、溝19を介してエッチングガスまたはエッチング液を第1半導体層12に接触させることにより、第1半導体層12をエッチング除去し、半導体基板11と第2半導体層13との間に空洞部20を形成する。
ここで、溝16内に支持体18を設けることにより、第1半導体層12が除去された場合においても、第2半導体層13を半導体基板11上で支持することが可能となるとともに、溝16とは別に溝19を設けることにより、第2半導体層13下の第1半導体層12にエッチングガスまたはエッチング液を接触させることが可能となる。このため、第2半導体層13の品質を損なうことなく、第2半導体層13と半導体基板11との間の絶縁を図ることが可能となる。
なお、半導体基板11および第2半導体層13がSi、第1半導体層12がSiGeの場合、第1半導体層12のエッチング液としてフッ硝酸(フッ酸、硝酸、水の混合液)を用いることが好ましい。これにより、半導体基板11および第2半導体層13のオーバーエッチングを抑制しつつ、第1半導体層12を除去することが可能となる。
また、第1半導体層12をエッチング除去する前に、支持体18の成膜温度よりも高い温度で支持体18を熱処理するようにしてもよい。これにより、空洞部20が形成される前に支持体18を硬質化することができ、第1半導体層12を選択的にエッチングする時に支持体18がエッチングされることを抑制することができる。
また、第1半導体層12をエッチング除去する前に、支持体18の成膜温度よりも高い温度で支持体18を熱処理するようにしてもよい。これにより、空洞部20が形成される前に支持体18を硬質化することができ、第1半導体層12を選択的にエッチングする時に支持体18がエッチングされることを抑制することができる。
次に、図6に示すように、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化を行うことにより、半導体基板11と第2半導体層13との間の空洞部20に埋め込み酸化膜21を形成する。その際、第2半導体層13の側壁も酸化される。ここで、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化にて埋め込み酸化膜21を形成する場合、埋め込み酸化膜21が空洞部20の上下から成長し、空洞部20が徐々に狭くなる。このため、空洞部20内に酸素を十分に行き渡らせることができず、埋め込み酸化膜21にて埋め込まれずに残った空隙20´が発生する。
なお、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化にて埋め込み酸化膜21を形成する場合、埋め込み性を向上させるために、反応律速となる低温のウェット酸化を用いることが好ましい。
次に、図7に示すように、支持体18の熱処理を行うことにより支持体18を収縮させ、埋め込み酸化膜21にて空隙20´を押し潰すことにより、空隙20´を消失させる。なお、支持体18の熱処理を行う場合、支持体18の熱処理温度は、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化の温度よりも高いことが好ましい。例えば、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化の温度が750℃である場合、支持体18の熱処理温度は、800〜900℃の範囲に設定することが好ましい。
次に、図7に示すように、支持体18の熱処理を行うことにより支持体18を収縮させ、埋め込み酸化膜21にて空隙20´を押し潰すことにより、空隙20´を消失させる。なお、支持体18の熱処理を行う場合、支持体18の熱処理温度は、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化の温度よりも高いことが好ましい。例えば、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化の温度が750℃である場合、支持体18の熱処理温度は、800〜900℃の範囲に設定することが好ましい。
これにより、空洞部20内に埋め込み酸化膜21を埋め込むための熱酸化が行われた場合においても、支持体18の熱処理にて支持体18を収縮させることが可能となり、支持体18をリフローさせることなく、埋め込み酸化膜21に形成された空隙20´を消失させることができる。
次に、図8に示すように、CVDなどの方法により支持体18上の全面が覆われるようにして溝19内に埋め込まれた埋め込み絶縁膜22を成膜する。
次に、図8に示すように、CVDなどの方法により支持体18上の全面が覆われるようにして溝19内に埋め込まれた埋め込み絶縁膜22を成膜する。
次に、図9に示すように、CMPまたはエッチバックなどの方法にて埋め込み絶縁膜22、支持体18を薄膜化するとともに、酸化防止膜をストッパー層として、CMPによる平坦化を止める。続いて、下地酸化膜14および酸化防止膜15を除去することにより、第2半導体層13の表面を露出させる。
次に、図10に示すように、第2半導体層13の表面の熱酸化を行うことにより、第2半導体層13の表面にゲート絶縁膜23を形成する。そして、CVDなどの方法により、ゲート絶縁膜23が形成された第2半導体層13上に多結晶シリコン層を形成する。そして、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて多結晶シリコン層をパターニングすることにより、第2半導体層13上にゲート電極24を形成する。
次に、図10に示すように、第2半導体層13の表面の熱酸化を行うことにより、第2半導体層13の表面にゲート絶縁膜23を形成する。そして、CVDなどの方法により、ゲート絶縁膜23が形成された第2半導体層13上に多結晶シリコン層を形成する。そして、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて多結晶シリコン層をパターニングすることにより、第2半導体層13上にゲート電極24を形成する。
次に、ゲート電極24をマスクとして、As、P、Bなどの不純物を第2半導体層13内にイオン注入することにより、ゲート電極24の両側にそれぞれ配置された低濃度不純物導入層からなるLDD層を第2半導体層13に形成する。そして、CVDなどの方法により、LDD層が形成された第2半導体層13上に絶縁層を形成し、RIEなどの異方性エッチングを用いて絶縁層をエッチバックすることにより、ゲート電極24の側壁にサイドウォール25を形成する。そして、ゲート電極24およびサイドウォール25をマスクとして、As、P、Bなどの不純物を第2半導体層13内にイオン注入することにより、サイドウォール25の側方にそれぞれ配置された高濃度不純物導入層からなるソース層26aおよびドレイン層26bを第2半導体層13に形成する。
これにより、埋め込み酸化膜21に形成された空隙20´を消失させるために、高温長時間の熱処理に適した特殊な加熱炉を用いる必要がなくなるとともに、第1半導体層12に含まれるGeなどの残留成分が第2半導体層13に拡散することを抑制することができる。この結果、SOI基板を用いることなく、第2半導体層13上にSOIトランジスタを形成することが可能となるとともに、SOIトランジスタの低価格化を実現しつつ、SOIトランジスタの電気的特性を均一化することができる。
なお、上述した実施形態では、埋め込み酸化膜21を介して半導体基板11上に第2半導体層13を1層分だけ積層する方法について説明したが、埋め込み絶縁層をそれぞれ介して複数の半導体層を半導体基板21上に積層するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、埋め込み酸化膜21を形成する際に、第2半導体層13の表面の熱酸化を防止するために、第2半導体層13上に下地酸化膜14および酸化防止膜15を形成する方法について説明したが、第2半導体層13上に下地酸化膜14および酸化防止膜15を形成することなく、埋め込み酸化膜21を形成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、埋め込み酸化膜21を形成する際に、第2半導体層13の表面の熱酸化を防止するために、第2半導体層13上に下地酸化膜14および酸化防止膜15を形成する方法について説明したが、第2半導体層13上に下地酸化膜14および酸化防止膜15を形成することなく、埋め込み酸化膜21を形成するようにしてもよい。
図11(a)および図12(a)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図、図11(b)および図12(b)は、図11(a)および図12(a)のA11−A11´〜A12−A12´線でそれぞれ切断した断面図、図11(c)および図12(c)は、図11(a)および図12(a)のB11−B11´〜B12−B12´線でそれぞれ切断した断面図である。
図11において、半導体基板11と第2半導体層13との間の空洞部20に埋め込み酸化膜21が形成されると、CVDなどの方法により支持体18上の全面が覆われるようにして溝19内に埋め込まれた埋め込み絶縁膜32を成膜する。なお、埋め込み絶縁膜32の材質は熱処理にて収縮する材料を用いることが好ましく、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜あるいはシリコン酸窒化膜などの絶縁体を用いることができる。また、埋め込み絶縁膜32の材質は支持体18の材質と同一であることが好ましい。また、埋め込み絶縁膜32の成膜方法としては、TEOSを用いたCVD法を用いることができ、埋め込み絶縁膜32の成膜温度は、例えば、300〜400℃の範囲に設定することが好ましい。
次に、図12に示すように、支持体18および埋め込み絶縁膜32の熱処理を行うことにより、支持体18および埋め込み絶縁膜32を収縮させ、埋め込み酸化膜21にて空隙20´を押し潰すことにより、空隙20´を消失させる。
なお、支持体18および埋め込み絶縁膜32の熱処理を行う場合、支持体18および埋め込み絶縁膜32の熱処理温度は、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化の温度よりも高いことが好ましい。例えば、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化の温度が750℃である場合、支持体18および埋め込み絶縁膜32の熱処理温度は、800〜900℃の範囲に設定することが好ましい。
なお、支持体18および埋め込み絶縁膜32の熱処理を行う場合、支持体18および埋め込み絶縁膜32の熱処理温度は、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化の温度よりも高いことが好ましい。例えば、半導体基板11および第2半導体層13の熱酸化の温度が750℃である場合、支持体18および埋め込み絶縁膜32の熱処理温度は、800〜900℃の範囲に設定することが好ましい。
これにより、空洞部20内に埋め込み酸化膜21を埋め込むための熱酸化が行われた場合においても、支持体18および埋め込み絶縁膜32の熱処理にて支持体18および埋め込み絶縁膜32を収縮させることが可能となり、支持体18および埋め込み絶縁膜32をリフローさせることなく、埋め込み酸化膜21に形成された空隙20´を消失させることができる。
11 半導体基板、12 第1半導体層、13 第2半導体層、14 下地酸化膜、15 酸化防止膜、16、19 溝、17 キャップ層、18 支持体、20 空洞部、20´ 空隙、21 埋め込み酸化膜、22、32 埋め込み絶縁体、13 埋め込み絶縁膜、23 ゲート絶縁膜、24 ゲート電極、25 サイドウォール、26a ソース層、26b ドレイン層
Claims (6)
- 第1半導体層を半導体基板上に形成する工程と、
前記第1半導体層よりもエッチングレートが小さな材料で構成された第2半導体層を前記第1半導体層上に形成する工程と、
前記第1半導体層よりもエッチングレートが小さく且つ加熱により収縮する材料で構成され、前記第2半導体層を前記半導体基板上で支持する支持体を形成する工程と、
前記第1半導体層の一部を前記第2半導体層から露出させる露出部を形成する工程と、
前記露出部を介して第1半導体層を選択的にエッチングすることにより、前記第1半導体層が除去された空洞部を前記半導体基板と前記第2半導体層との間に形成する工程と、
前記空洞部内に露出された前記半導体基板および前記第2半導体層の熱酸化にて前記空洞部内に埋め込み酸化膜を埋め込む工程と、
前記支持体の熱処理にて前記支持体を収縮させることにより、前記埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させる工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記支持体の熱処理温度は、前記半導体基板および前記第2半導体層の熱酸化の温度よりも高く、前記支持体の成膜温度は前記半導体基板および前記第2半導体層の熱酸化の温度よりも低いことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記空洞部を形成する前に、前記支持体の成膜温度よりも高い温度で前記支持体を熱処理する工程をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
- 前記熱酸化は前記埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させる工程における前記熱処理を兼ねることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
- 第1半導体層を半導体基板上に形成する工程と、
前記第1半導体層よりもエッチングレートが小さな材料で構成された第2半導体層を前記第1半導体層上に形成する工程と、
前記第1半導体層よりもエッチングレートが小さく且つ加熱により収縮する材料で構成され、前記第2半導体層を前記半導体基板上で支持する支持体を形成する工程と、
前記第1半導体層の一部を前記第2半導体層から露出させる露出部を形成する工程と、
前記露出部を介して第1半導体層を選択的にエッチングすることにより、前記第1半導体層が除去された空洞部を前記半導体基板と前記第2半導体層との間に形成する工程と、
前記空洞部内に露出された前記半導体基板および前記第2半導体層の熱酸化にて前記空洞部内に埋め込み酸化膜を埋め込む工程と、
前記露出部に埋め込まれた埋め込み絶縁体を形成する工程と、
前記支持体および前記埋め込み絶縁体の熱処理にて前記支持体および前記埋め込み絶縁体を収縮させることにより、前記埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させる工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記熱酸化は前記埋め込み酸化膜に形成された空隙を消失させる工程における前記熱処理を兼ねることを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。
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- 2005-08-26 JP JP2005246124A patent/JP2007059804A/ja active Pending
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