JP2007059460A - 有極電磁石 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の電磁石と同等な機能を確保しつつ体積効率を改善して小形,コンパクト化が図れるように組立構造を改良した有極電磁石を提供する。
【解決手段】鍔付きボビンにコイル素線を巻装した励磁コイル11と、励磁コイルの外周側に配したコ字形の外ヨーク12と、外ヨークの端面に対向するアーマチュア14,15を両端に設けて励磁コイルのボビンに嵌挿したプランジャ13と、一方のアーマチュアを挟んで外ヨークの内側に対向配置したL形の内ヨーク17と、内ヨークと外ヨークとの間に介挿した永久磁石16とからなる有極電磁石において、前記の永久磁石および内ヨークを、励磁コイルのボビンに対してその鍔部11aの端面に重ねて配置するものとし、具体的には励磁コイルのボビン鍔部の中央寄りに凸状段部11a−1を形成した上で、該凸状段部にL形内ヨークを重ね、さらにその外側に永久磁石を重ねて外ヨークとの間に挟持固定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁接触器,電磁リレーなどの操作電磁石に適用する有極電磁石の組立構造に関する。
周知のように電磁接触器などでは接点機構に操作電磁石を連結し、電磁石の吸引動作により接点を開閉駆動するようにしている。また、その操作電磁石について、非励磁状態で電磁石を開極位置に安定保持させるために、有極電磁石を採用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
次に、電磁接触器に搭載したプランジャ形操作電磁石を例に、その有極電磁石の従来構造を図2に示す。図において、1はプランジャ形の有極電磁石、2は有極電磁石1に連結した接点機構である。
ここで、有極電磁石1は、鍔付きボビン11a(樹脂成形品)にコイル素線を巻装した励磁コイル11と、励磁コイル11の外周側に配した左右一対のコ字形になる外ヨーク12と、励磁コイル11のボビン11aに嵌挿したプランジャ(可動鉄心)13と、プランジャ13の上下両端に結合してコ字形外ヨーク12の上下端面と図示のように対峙させたアーマチュア(接極子)14,15と、下側のアーマチュア15を挟んで外ヨーク12の下側端面と向かい合うように対向配置したL形の内ヨーク17と、内ヨーク17と外ヨーク12との間に介挿した永久磁石16とから構成されている。また、前記内ヨーク17はボビン11aの下側で鍔部周縁に重ね、ここから励磁コイル11の周面側に向けて延在する内ヨーク17の脚片部と外ヨーク12との間に永久磁石16を介挿して挟持固定するようにしている。なお、図示してないが、プランジャ13はバックスプリングを介して上方にばね付勢されている。
一方、接点機構2は、接触子ホルダ21と、接触子ホルダ21に接触スプリング22と組合せて搭載した橋絡形の可動接触子23と、固定接触子24からなり、接触子ホルダ21が電磁石1のプランジャ13の上端に連結されている。
上記有極電磁石1の動作原理はよく知られている通りであり、励磁コイル11が非励磁,接点機構2が接点OFFである図示状態では、プランジャ13がバックスプリング(図示せず)により開極位置に付勢され、下側のアーマチュア15が永久磁石16と結合した内ヨーク17に吸着してこの位置に保持されている。
この状態から励磁コイル11に通電して永久磁石16と逆極性に励磁すると、プランジャ13の上下アーマチュア14,15と外ヨーク12との間に吸引力が、また下側のアーマチュア15と内ヨーク17との間に反発力が働き、これによりプランジャ13はバックスプリングのばね力に抗して接点機構2の接触子ホルダ21を下方に引き下ろして接点がONとなる。
特開平1−315920号公報(図6)
ところで、前記した電磁接触器はできるだけ小形,コンパクトに構成することから、そのケースの外形サイズが制約される。これに対して、図2に示した従来における有極電磁石の組立構造では、永久磁石16が励磁コイル11の外周面と外ヨーク12との間に配置していることから、電磁石全体の横幅寸法Dが大きくなり、かつ励磁コイル11の外周と外ヨーク12との間には永久磁石16と内ヨーク17の板厚に相当する遊びスペースが生じて体積効率が低くなる。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は従来の電磁石と同等な機能を確保しつつ体積効率を改善して小形,コンパクト化が図れるように組立構造を改良した有極電磁石を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、鍔付きボビンにコイル素線を巻装した励磁コイルと、励磁コイルの外周側に配したコ字形の外ヨークと、外ヨークの端面に対向するアーマチュアを両端に設けて励磁コイルのボビンに嵌挿したプランジャと、一方のアーマチュアを挟んで外ヨークの内側に対向配置したL形の内ヨークと、内ヨークと外ヨークとの間に介挿した永久磁石とからなる有極電磁石において、
前記の永久磁石および内ヨークを、励磁コイルのボビンに対して鍔部の端面に重ねて配置するものとし(請求項1)、具体的には次記のような態様で構成する。すなわち、
前記励磁コイルのボビン鍔部の中央寄りに凸状段部を形成した上で、該凸状段部にL形内ヨークを重ね、さらにその外側に永久磁石を重ねて外ヨークとの間に挟持固定する(請求項2)。
上記構成によれば、電磁石に付加した永久磁石および内ヨークの各部品は、励磁コイルの外周側にはみ出すことなくボビンの鍔部下面範囲内に収まり、その分だけ外ヨークとの間の遊びスペースが不要となって横幅寸法が従来構造と比べて縮小するとともに、体積効率も改善して吸引力特性が向上する。また、この操作電磁石,接点機構を収納する電磁接触器のケースも小型化できる。
以下、本発明の実施の形態を図1に示す実施例に基づいて説明する。なお、実施例の図中で図2に対応する部材には同じ符号を付してその説明は省略する。
すなわち、図示実施例においては、励磁コイル11のボビン(樹脂成形品)11aについて、その下側鍔部の端面には中央寄りに凸状段部11a−1を形成した上で、該凸状段部11a−1にL形の内ヨーク17を重ね、さらにその外側に永久磁石16を重ねて外ヨーク12との間に挟持固定する。
この構成によれば、図2に示した従来の組立構造と比べて永久磁石16および内ヨーク17の板厚分が励磁コイル11の外周面と外ヨーク12との間に張り出してない分だけ電磁石の横幅寸法が縮小し、また該部分の遊びスペースも不要となって体積効率が向上する。さらに、内ヨーク17をボビン11aの凸状段部11a−1に重ね合わせ、また永久磁石16もボビンの鍔部端面と密着するように重ねて外ヨーク12との間に挟持固定するようにしたことで位置決め,組立性も向上する。
本発明の実施例による有極電磁石を接点機構と組合せた組立構造図 従来における有極電磁石を接点機構と組合せた組立構造図
符号の説明
1 有極電磁石
11 励磁コイル
11a ボビン
11a−1 凸状段部
12 外ヨーク
13 プランジャ
14,15 アーマチュア
16 永久磁石
17 内ヨーク
2 接点機構
21 接触子ホルダ
23 可動接触子

Claims (2)

  1. 鍔付きボビンにコイル素線を巻装した励磁コイルと、励磁コイルの外周側に配したコ字形の外ヨークと、外ヨークの端面に対向するアーマチュアを両端に設けて励磁コイルのボビンに嵌挿したプランジャと、一方のアーマチュアを挟んで外ヨークの内側に対向配置したL形の内ヨークと、内ヨークと外ヨークとの間に介挿した永久磁石とからなる有極電磁石において、
    前記永久磁石および内ヨークを、励磁コイルのボビンに対して鍔部の端面に重ねて配置したことを特徴とする有極電磁石。
  2. 請求項1記載の有極電磁石において、励磁コイルのボビン鍔部の中央寄りに凸状段部を形成した上で該凸状段部にL形内ヨークを重ね、さらにその外側に永久磁石を重ねて外ヨークとの間に挟持固定したことを特徴とする有極電磁石。
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