JP2007057102A - 移動車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速操作レバーによる操作以外にアクセルペダルによる変速操作を行う自動変速操作において、変速異常のときには低速側に変速させて安全な移動を図る。
【解決手段】多段変速可能な主変速装置(10,11)と、減速比が主変速装置(10,11)よりも大きい副変速装置(12)と、油圧式前後進切替装置(9)とを備え、変速操作レバー(34)による操作以外にアクセルペダル(58)の踏込操作によっても前記主変速装置(10,11)を切り替え可能に構成し、アクセルペダル(58)を用いた自動変速操作時に目標変速位置への変速動作が完了しない場合には、この目標変速位置をこの変速動作が完了しない変速位置から予め設定した所定の低速側変速位置に減速する制御手段(60)を設ける。また、前記変速動作が完了しない変速位置と共に他の変速位置への切換を喚起する情報をモニター(100)に表示する。
【選択図】図7

Description

この発明は、トラクタや建設車両等の移動車両に関し、特にアクセルペダルの操作に基づく自動変速操作を備えた変速制御装置に関する。
トラクタ等の動力車両には主変速装置以外に副変速装置や前後進切替装置が装備され、変速段数も乗用車と異なって多段に亘る。変速段数が少ないトラクタでも主変速装置は通常4段、副変速装置は高低2段であるが、変速段数が多い中型以上のトラクタでは、主変速段数が8段、副変速段数が3段にもなり、変速段数の合計は主・副変速装置の夫々の変速段数の掛け合わせで決まる24段にもなる。このような変速装置を有するトラクタにおいて、変速をノークラッチ操作で行うように構成したものがあり、出願人も過去に特許文献1に示すようなものを提案している。
この文献に記載されたものは、シンクロメッシュ式で多段変速可能な主変速装置と、減速比が主変速装置よりも大きい副変速装置と、油圧クラッチ式の前後進切替装置とを直列に備え、主変速装置を切り替えるときには油圧式前後進切替装置を一旦中立位置に保ち、変速完了後に再び油圧式前後進切替装置を接続するように構成したものである。主変速装置がシンクロ式であるためにシフト出力を出しているにも拘らずシフターが所定の変速位置に入らないといった不具合を生じることがあり、このような不具合を避けるためにこの特許文献1に記載されたものは再出力を出した後に変速が完了しない場合には別の変速位置にシフトするようにしている。
特開平6−94117号公報
この発明は、変速レバーだけでなく、アクセルペダルによっても自動変速できる移動車両において、アクセルペダルを踏み込んでいっても変速が行われない場合には、安全な側へ目標変速位置を変えて確実にシフト操作を行わせることができる変速制御装置を得ることを目的とする。
このため、この発明は次のような技術的手段を講じた。
即ち、請求項1に記載の発明は、多段変速可能な主変速装置(10,11)と、減速比が主変速装置(10,11)よりも大きい副変速装置(12)と、油圧式前後進切替装置(9)とを備え、変速操作レバー(34)による操作以外にアクセルペダル(58)の踏込操作によっても前記主変速装置(10,11)を切り替え可能に構成し、アクセルペダル(58)を用いた自動変速操作時に目標変速位置への変速動作が完了しない場合には、この目標変速位置をこの変速動作が完了しない変速位置から予め設定した所定の低速側変速位置に減速する制御手段(60)を設けた移動車両とする。
このように構成すると、所定の変速位置から主変速装置(10、11)が切り替えられない異常が発生したときには、制御手段(60)は予め設定した低速位置に変速すべく出力する。
請求項2に記載の発明は、前記変速動作が完了しない変速位置と共に他の変速位置への切換を喚起する情報をモニター(100)に表示すべく出力する制御手段(60)を設けてなる請求項1に記載の移動車両とする。
変速動作が完了しない変速位置と共に他の変速位置への切換を喚起する情報をモニター(100)に表示する。
請求項1に記載の発明によると、アクセルペダル(58)を踏んで自動変速を行っているときに、変速が完了しないようなときに何度もリトライ処理を行うと機体が停止してしまう恐れがあるが、この発明では停止する前に低速側の変速位置に変速操作させることができるので、そのまま走行を継続させることができて能率を低下させるようなことがない。
また、請求項2に記載の発明によると、上記の効果に加え、変速動作が完了しない変速位置と共に他の変速位置への切換を喚起する情報をモニター(100)に表示でき、その後の処置を容易にする。
主変速8段、副変速3段、併せて24段の変速が可能なトラクタに適用し、手動操作レバーによって副変速装置の切替えを行い、手動操作レバーのノブに設けた増減速スイッチを操作することによって主変速の切替えを行い、アクセルペダル操作によっても主変速の切替えが行なえるようにしたトラクタを例に挙げて説明する。
以下、図面に基づいて実施例を説明する。
図1はトラクタ1の側面図である。このトラクタ1は操舵用の前輪2,2と推進車輪としての後輪3,3を有し、ボンネット4内に搭載したエンジン5の回転動力をミッションケース6内の変速装置によって適宜減速し、その回転動力を後輪3,3に伝達するように構成している。エンジン5の回転動力を後輪3,3のみならず、前輪2,2にも伝えて四輪全部を駆動する構成としている。
また、ミッションケース6内には機体の進行方向を切替える前後進切替装置9と8段の変速が可能な主変速装置10、11と3段の変速が可能で減速比が主変速装置10,11よりも大きい副変速装置12が直列に接続されている。なお、これら伝動系については図2に基づいて後から説明する。
図1において、ミッションケース6の上部には油圧シリンダケース14が設けられ、この油圧シリンダケース14の左右両側にはリフトアーム15,15が回動自在に枢着されている。リフトアーム15,15とロワーリンク16,16との間にはリフトロッド17,17が介装連結され、ロワーリンク16,16の後部には作業機であるロータリ耕耘装置18が連結されている。油圧操作レバー28を操作して油圧シリンダケース14内に収容されている油圧シリンダ14aに作動油を供給するとリフトアーム15,15が上昇側に回動され、リフトロッド17、ロワーリンク16等を介して作業機が上昇する。反対にこの油圧操作レバー28を下降側に操作すると油圧シリンダ14a内の作動油は油圧タンクを兼ねるミッションケース6内に排出され、リフトアーム15,15を下降させる。
符号18はロータリ耕耘装置であってこのロータリ耕耘装置18は耕耘部19と耕耘部19上方を覆う主カバー20と主カバー20後部に枢着されたリヤカバー22等を有する。
図1の他の部分の構成について説明すると、ステアリングハンドル24を支えるハンドルポスト25の左右一側上部には前記前後進切替装置9を操作する前後進切替レバー27が設けられ、この前後進切替レバー27を中立位置から前側に倒すと機体は前進し、反対に後側に引くと機体は後進するようになっている。
次に図2に示す動力線図に基づいて動力伝達系について説明する。エンジン5の後部には主クラッチ30が設けられ、この主クラッチ30の伝動後位に前後進切替装置9が設けられている。前後進切替装置9は多板摩擦式の油圧クラッチ9a,9bからなり、常態では中立位置に保たれ、前後進切替レバー27を前後に操作することにより、前進側油圧クラッチ9aが接続され、あるいは後進側油圧クラッチ9bが接続される。この前後進切替装置9の後位には4段変速可能なシンクロメッシュ式の第1主変速装置10が設けられ、コントローラ60からの指令を受けてアクチュエータ31,31が伸縮するとシフター32,32が移動させられて変速を行なう。図2において前側のシフター32が前後に移動すると4速と3速が得られ、後側のシフター32が前後に動くと2速と1速が得られる。なお、この場合において、主変速装置10が切替えられるときにはまず最初に油圧式の前後進切替装置9が中立に戻され、変速後に再びこの前後進切替装置9が接続されるように構成している。
この第1主変速装置10の後部には高低2段に切替可能な油圧式の第2主変速装置11が設けられている。前側の油圧クラッチ11aが高速クラッチであり、後側の油圧クラッチ11bが低速の油圧クラッチである。従って、この実施例における主変速装置10,11では併せて8段の変速が可能である。
更にこの第2主変速装置11の後部には3段の変速が可能で減速比が主変速よりも比較的大きな副変速装置12が設けられている。変速用の操作レバー34を操作して前側のシフター35を前後に移動させると高速(H)と中速(M)が得られ、後側のシフター35を後側に移動させると低速(L)が得られる。副変速装置12を操作するときには主クラッチ30の入切操作を要す。即ち、主クラッチペダル29を踏み込んで操作レバー34を前後方向あるいは左右方向に操作し、変速操作後に主クラッチペダル29を離して動力を伝える。
なお、主変速装置10,11については操作レバー34のノブに設けた増速スイッチ37と減速スイッチ38を押し込んで変速を行なう(図3参照)。増速スイッチ37を押しても減速スイッチ38を押しても1段づつしか変速は行なわれない。この増速スイッチ37と減速スイッチ38を操作して主変速装置10,11の1速から速度が速い8速までの範囲で変速がなされる。
そして、この副変速装置12によって減速された動力をドライブピニオン40に伝え、後輪デフ装置41、最終減速装置42を順次介して後輪3,3を駆動する。後輪デフ装置41の手前で後輪駆動系より分岐した動力は前輪駆動系として利用され、前輪駆動系の中には前輪2,2を後輪3,3と等速で駆動させたり後輪3,3よりも増速させて回転させる前輪増速装置44が設けられている。前側の油圧クラッチ44aが接続されると前輪増速状態となり、後側の油圧クラッチ44bが接続されると等速四輪駆動状態になり、両方の油圧クラッチ44a,44bがOFFになると後輪3,3のみ駆動される二輪駆動の状態になる。符号46は前輪デフ装置、47は前輪最終減速装置である。また、走行系とは別にPTO系の変速装置70がミッションケース6内に設けられている。
なお、この図2の動力伝達線図において、副変速装置12が高速(H)速になっているときに限り、操作レバー34をそのまま横に倒すと路上走行速に適した超高速位置(HH)に切り換わる。この場合、主変速は1速から8速までのうち、高速側の5速、6速、7速、8速が選択できる。道路を走行する場合は高速走行を前提としているので高速側のみを優先し、低速側を自動的にカットさせて高速側のみ短時間でクラッチが繋がることによって操作性が向上するようにしている。
図3は操作レバー34と操縦席48、及びレバーガイド49の位置関係を示すものである。レバーガイド49は操縦席48の左側に設けられ、その形状は平面から見ると逆U字状をなし、このレバーガイド49の溝内を操作レバー34が移動する。高速(H)と超高速(HH)とは副変速装置12の変速位置は変わらずに主変速装置10,11の変速範囲だけが変わる。即ち、副変速装置12の位置は高速(H)位置にあり、この状態で主変速装置10,11の変速可能な範囲だけがプログラムによって変更されるものである。そして、副変速装置12を操作する操作レバー34がどの変速位置にあるかを検出するためにレバーガイド49には4個のスイッチ50,51,52,53が設けられている。なお、これらのスイッチ50,51,52,53に代えて図示外のポテンショメータによって操作レバー34の位置を検出するように構成しても良い。
また、操作レバー34には増減速スイッチ37,38とは別に自動モードスイッチ55が設けられ、この自動モードスイッチ55を押込むと後述するアクセルペダル58による変速が可能になる。更に詳述すると、この自動モードスイッチ55がONの状態にあり、前記の変速操作レバー34が超高速(HH)位置に変速されているときにはアクセルペダル58を用いて主変速装置10,11を所定の範囲内において自動的に変速させることができる。
即ち、主変速装置10,11を1速から8速までの範囲で自動的に増速あるいは減速させることもできるが、この実施例では先に述べたようにアクセルペダル58により高速側の5速から8速までの範囲だけで順次切替えられるようになっている。また、前記自動モードスイッチ55はアクセルペダル58による自動変速だけでなく、作業に適した特殊な変速制御モードに入っていける機能を有する。即ち、副変速操作レバー34が超高速(HH)位置以外の作業速位置(H)(M)(L)に切り替えられているときにおいて自動モードスイッチ55が押されていると、各副変速位置における一番長時間に亘って使われていた主変速位置に主変速装置が切り替るようにしている。例えば、副変速位置が高速(H)位置にあるときの主変速累積使用時間が一番長いシフト位置が5速であるとすれば、副変速装置12が中速(M速)〜高速(H速)に変わった時点で主変速は再び5速に切り替るようになっている。この累積使用時間はエンジン5を始動してから停止させるまでの間、各副変速位置毎に時間をカウントするものである。なお、前記のように作業時の累積使用時間の多い変速位置にシフト操作する変速制御をここでは第1変速制御という。
また、路上走行速を除く作業速(H)(M)(L)に変速操作レバー34が切り替っているときであって、自動モードスイッチ55がOFFにされているときには、副変速操作レバー34を切り替えたときに車速が変動しないように主変速装置10,11を自動的に切り替える第2変速制御が働く。更に詳述すると副変速操作レバー34を低速側に切り替えると主変速装置は車速変動が生じないように高速側に切り替り、反対に副変速操作レバー34を高速側に切り替えると主変速装置10,11は低速側に切り替るようにしている。この実施例では副変速操作レバー34が高速(H速)から中速(M速)のように低速側に切り替ると主変速装置10,11はどの変速位置にあっても必ず8速になり、反対に中速(M速)から高速(H速)のように高速側に切り替ると主変速装置10,11は必ず低速の1速に切り替るようにしている。低速側の1速位置は予め2速位置に設定してもよく、高速側の8速位置は7速位置に設定するようにしてもよく、要するに副変速操作レバー34を増速側あるいは減速側に切り替えたときに車速の変動が生じないように主変速装置10,11を制御すれば良いものである。車速変動を抑えるように主変速装置が切り替る制御をここでは第2変速制御という。
次に図4のブロック図について説明する。マイコンからなるコントローラ(制御手段)60の入力側には第1主変速装置10及び第2主変速装置11の変速位置を読み取る主変速位置センサ62,63と副変速位置12の変速位置を読み取る副変速位置検出スイッチ50,51,52,53が接続されている。更に前後進切替レバー27が前進側に切替えられているのか、後進側に切替えられているのかを検知する前後進位置センサ65と、アクセルペダル58の踏込量を検出するアナログ式のアクセルペダルセンサ66と、エンジン5の回転数を検出するエンジン回転センサ67と、ステアリングハンドル24の横に設けられていて作業中のスロットル操作量を設定するアクセルレバー59のアクセルレバーセンサ68が接続されている。
更にこの発明においては、PTO変速装置70の変速位置を検出するセンサ72が設けられ、PTO変速装置70が中立位置にあるときにONの信号を発するようになっている。
また、油圧操作レバー28が上昇操作されたことを検出する油圧操作レバー位置センサ74がコントローラ60に接続されている。前記自動モードスイッチ55もコントローラ60の入力側に接続されている。
一方、コントローラ60の出力側には主変速切替バルブ76と前後進切替バルブ77とクラッチ昇圧バルブ78とオート入りランプ79が接続される。主変速切替バルブ76は第1主変速装置10の2個のアクチュエータ31,31を切替え操作するために設けられたものであり、前後進切替バルブ77は前後進切替装置9を切替えるためのバルブである。
クラッチ昇圧バルブ78は主変速装置10の切替えにあたって前後進切替装置9を構成する油圧クラッチの圧力を徐々に高めてクラッチの接続を滑らかにするために介装されたものである。オート入りランプ79は自動モードスイッチ55が押されたときに点灯するようになっている。更にこのコントローラ60の出力側には液晶表示部を有するモニター100を接続している。このモニター100は種々のセンサ情報や制御で用いる設定値を文字や数値で表示したり絵で示すことが出来るものである。エンジンのオーバヒートや油圧機構のセーフティ機構が働いているような場合にはその対処方法や解除操作を、文字情報によってオペレータに示すようにしている。
次にこの発明に係るアクセルペダル変速の仕方について説明する。この実施例では自動モードスイッチ55がONになり、副変速切替用の操作レバー34が超高速位置(HH)になっているときであって、アクセルレバー59がアイドリング回転以上の回転位置にあり、油圧操作レバー28が上昇操作されている場合にはオート入りランプ79を点灯させ、しかも機体が前進中にあるときに限りアクセルペダル58による変速を可能とするようになっている。アクセルレバー59や油圧操作レバー28の状態を検知せずに操作レバー34の変速位置と自動モードスイッチ55の状態のみを見てアクセルペダル58による変速を可能にする構成としてもよい。
アクセルペダル58による自動変速は、エンジン回転数とアクセルペダル58の踏込み位置によって決まり、これらの関係はデータマップとしてコントローラ内のメモリに記憶されている。
アクセルペダル58の踏込量が大きくなり、同時にエンジン5の回転数が増大するにしたがって、増速側に主変速装置10,11が切り換わる。この場合、主変速装置10,11は、高速側の5速から8速の範囲内で増減速される。ただし、副変速操作レバー34のノブ部に設けた自動モードスイッチ55がOFFになっているときにはこの副変速操作レバー34が超高速位置(HH)に入っていてもアクセルペダル58による自動変速はできず、増減速スイッチ37,38による変速のみが行なえる。副変速操作レバー34が路上走行速(HH)以外の変速位置(H)(M)(L)にあるときにはアクセルペダル58による自動変速はなされずに、第1変速制御か第2変速制御のいずれかが実行されることになる。自動モードスイッチ55をONにして副変速操作レバー34を切り替えたときには、それまで使っていた主変速装置10,11の中で累積使用時間が一番長かったシフト位置に自動的に切り替えられ、したがって、作業を中断後に再開したときなどは、使い勝手の良い主変速位置10,11が自動的に選択されることになって作業の能率を向上させることができる。
また、自動モードスイッチ55をOFF状態にして作業を行う場合には、副変速操作レバー34を増速側あるいは減速側に切り替えたとき、主変速装置10,11は速度差を抑える方向に切り替えられるので車速が大きく変動することがなく、したがって、オペレータは操作に戸惑うことがなく、作業中に適切な変速操作を行うことができる。
次に図7以下のフローチャートに基づいて変速処理とアクセル変速について説明する。
変速処理ではまず主変速位置を変更する要求があったかどうかが判別され(ステップSS2)、手動若しくは自動で出力要求があればその変更を要求された位置に対して出力信号を出す(ステップSS3)。一定時間内に主変速装置10,11が目標位置に入れば前後進切替装置9のクラッチ接続操作を行い(ステップSS6)、徐々に昇圧を行ってクラッチを接続する。
一定時間経過後にまだクラッチが繋がらない場合には、リトライ処理を行い(ステップSS7)、変速が完了させるために規定回数だけリトライ処理を行う。
図8は、アクセルペダル58を用いて自動変速する場合であるが、アクセルペダル58を踏込んで加速させると、アクセルペダル58の踏込み位置、エンジン回転数、車速から目標変速位置が算出され、変速処理がなされる(ステップS2)。変速が完了しない状態で1回目のリトライ信号が出力(ステップS5)され、同時に機体の車速が求められ、これが3.5km/h未満の遅い車速と判定されると主変速装置10,11の目標位置を1段下げるようにしている(ステップS6、ステップS7)。このフローチャートのステップS3から明らかなようにリトライ処理回数が2回以上になると車速に拘わらず主変速装置10,11の目標変速位置を1段下げるようにしている。なお、上記の場合において、車速はドップラーセンサ等により実車速を求める構成としてもよいが、軸回転部の回転数から算出するようにしてもよい。
上記のように目標とする主変速位置10,11を1段下げるように制御すれば変速が完了しないまま機体が停止するといった不具合は生じないのである。また、1段だけでなく現在の変速位置から低速側に切り替えるように制御すれば機体が高速で走行する恐れがないので安全性が高まる。
また、図示は省略するが、アクセルペダル変速、あるいは増減速スイッチを用いた変速処理操作時に以下のような処理を加えることもできる。
第1の例としてリトライ処理中、規定回数の変速出力を出しても変速が完了しない場合にはそれが増速方向であれば変速を禁じ、減速側の自動変速のみ許容するものである。この場合において、増速スイッチ37と減速スイッチ38を用いて手動操作により変速を行わせるようにすることもできる。自動変速は働かないがオペレータが異常を知った上での操作であり、オペレータの意識を優先させて所望とする変速位置にシフト操作させることもできる。
第2の例として、増減速スイッチ37,38を用いた主変速装置10,11の切替操作中に、ある特定の主変速段に異常があるとき、例えば、5速から8速までを順番に切り替えていくときに、6速位置に異常があると6速位置には入らないようにするが、機体が停止しているというような停止条件を満たしているときには異常が発生している6速位置を通過させて変速を行わせることも可能である。この場合の停止条件とは、オペレータがクラッチペダル29を踏むか、前後進切替レバー27がニュートラル位置にあるか、副変速装置がニュートラル位置にある場合である。
第3の例として、前述の第1変速制御中、言い換えると、副変速装置12を切り替えたときに累積使用時間の一番長い主変速位置に主変速装置10,11を切り替えるとき、その記憶されている主変速位置に異常がある場合には、その異常がある変速位置を避けて安全な低速側の変速位置を記憶させてその変速位置にシフトさせるようにしてもよい。
また、第4の場合として、前述の第2変速制御中、言い換えると、副変速操作レバー34を操作したときに、この実施例では主変速装置は1速か8速のいずれかに自動的に切り替るようにしているが、1速位置と8速位置が異常であるときには、その隣の2速位置か7速位置を目標として制御するようにすることもできる。
第5の例として、自動変速が入らないような異常事態が生じたときには通常の制御から非常時シフト制御に移行させ、強制的に例えば主変速装置10,11の1速位置や2速位置に固定して走行のみ可能な状態に移行させるようにしてもよい。自動変速はできないが、低速走行だけは行えるので移動だけは可能であり、機体を圃場に放置したままにしなければならないようなことはなくなるのである。
また、第6の例として、主変速装置10,11がある変速位置から抜けないような状態が続いたとき、目標の変速位置にシフトさせようとするとクラッチのみ切れて機体が停止する恐れが生じてしまう。このようなことがないようにある変速位置から抜けないときには変速出力指令を出すのを停止させ、現在検出している主変速位置へ出力信号を出し、その後の変更は禁止するようにすることもできる。
なお、図9は液晶モニタ100部分を拡大して示すものであり、構成を説明すると、計器盤101の中央にはエンジン回転計102が設けられ、このエンジン回転計102の左横には種々のモード報知ランプ群104が設けられている。計器盤101の中にはコントローラ(図示省略)が設けられ、液晶表示部であるモニター100の表示内容を制御する。液晶表示部では副変速装置12の変速位置と主変速装置10,11の変速位置を表示したり、車速を表示したり、燃料の残存量を表示したり、エンジンの水温を表示したりすることができる。図例では副変速装置が低速(L)、主変速装置が6速、車速が1.2km/hであることを示しており、異常が生じたときにはその旨モニター100部分に表示させる。表示内容は文字情報で写し出され、異常変速位置と共に他の変速位置に切り替えるように注意を喚起する文字情報を流すようにしている。この異常表示はエンジンのキーをOFFにしてエンジンを停止させるまで継続させておくと良い。
トラクタの全体側面図である。 動力伝達線図である。 レバーガイド部の斜視図である。 ブロック図である。 昇圧波形のパターン図である。 変速制御全体の制御フローチャートである。 アクセル変速制御のフローチャートである。 変速制御のフローチャートである。 液晶モニター部分の正面図である。
符号の説明
1 トラクタ
2 前輪
3 後輪
4 ボンネット
5 エンジン
6 ミッションケース
9 前後進切替装置
10 第1主変速装置
11 第2主変速装置
12 副変速装置
37 増速スイッチ
38 減速スイッチ
55 自動モードスイッチ
58 アクセルペダル
60 コントローラ
100 モニター

Claims (2)

  1. 多段変速可能な主変速装置(10,11)と、減速比が主変速装置(10,11)よりも大きい副変速装置(12)と、油圧式前後進切替装置(9)とを備え、変速操作レバー(34)による操作以外にアクセルペダル(58)の踏込操作によっても前記主変速装置(10,11)を切り替え可能に構成し、アクセルペダル(58)を用いた自動変速操作時に目標変速位置への変速動作が完了しない場合には、この目標変速位置をこの変速動作が完了しない変速位置から予め設定した所定の低速側変速位置に減速する制御手段(60)を設けた移動車両。
  2. 前記変速動作が完了しない変速位置と共に他の変速位置への切換を喚起する情報をモニター(100)に表示すべく出力する制御手段(60)を設けてなる請求項1に記載の移動車両。
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