JP2007056692A - 内燃機関の暖機装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄熱材の収容容器に貫通口を加工する加工作業および貫通口周囲のシールや電気回路を不要にして安価で簡単な構成の内燃機関の暖機装置を提供する。
【解決手段】内燃機関のウォータジャケット内に、潜熱型の蓄熱材を収容した蓄熱材収容容器を配設する。この蓄熱材収容容器内に、過冷却状態にある蓄熱材の相変化を促すように稼動する発核装置2を設ける。この発核装置に、シャフト23をサーモワックス25aの冷間時においても温間シャフト位置に拘束しておくレリーズ機構26を設ける。そして、内燃機関の始動時に発する振動によりレリーズ機構の係止球26aによる係止を解除させてシャフト23が進出移動する際にシャフト部23bの表面をゴム製扱き部材27により扱き、その扱いた新生面を蓄熱材Xに直に接触させることによって蓄熱材を発核させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の始動時に内燃機関内部の温度を急速に上昇させて暖機する暖機装置に関する。
一般に、内燃機関の始動時に、内燃機関の内部温度、特にシリンダ壁温や燃焼室温度が低くなっていると、ピストンの運動に対するフリクションロスが増大する上、排気組成が悪くなる。
そのため、従来より、内燃機関の内部に潜熱型の蓄熱材を収容し、内燃機関の運転により発生する熱を蓄熱材に蓄えておき、その蓄熱材に蓄えた熱を次の内燃機関の始動時に放熱させて内燃機関の暖機を促進するようにした暖機装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この暖機装置は、蓄熱材の内部に挿通された一対の電極を有する発核装置を備えており、この電極に対し外部から電圧を印加して発核装置を稼働させることによって、過冷却状態にある蓄熱材に相変化を促して蓄熱材からの放熱を行うようにしている。
特開平11−182393号公報
ところが、上記従来のものでは、電極に対し電圧を印加することによって蓄熱材に相変化を促しているため、蓄熱材の内部に電極を外部から差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが必要となる。そのため、蓄熱材の内部と外部とを貫通する貫通口を加工する加工作業が必要となる上、貫通口周囲でのシールも必要となる。しかも、電気回路が必要となるためにコストアップも余儀なくされることになる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、蓄熱材の内部と外部とを貫通する貫通口を加工する加工作業および貫通口周囲のシールや電気回路を不要にして安価で簡単な構成の内燃機関の暖機装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、内燃機関の暖機装置として、内燃機関の内部に潜熱型の蓄熱材を収容するとともに、過冷却状態にある蓄熱材の相変化を促すように稼動する発核装置を上記蓄熱材内に設ける。そして、上記発核装置を、内燃機関の始動時に発する振動により稼動させ、蓄熱材を相変化させることによって放熱させるようにしている。
この特定事項により、内燃機関の始動時に発する振動により稼動する発核装置が蓄熱材の内部に設けられているので、過冷却状態にある蓄熱材内において内燃機関の始動時の振動により発核装置が独自に稼動して蓄熱材の相変化が促され、蓄熱材からの放熱が蓄熱材内の発核装置によって円滑に行われることになる。
これにより、蓄熱材の内部に外部から電極を差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが不要となり、蓄熱材の内部と外部とを貫通する貫通口を加工する加工作業や貫通口周囲のシールも不要となって、安価で簡単な構成の暖機装置を提供することが可能となる。
特に、発核装置を特定するものとして、以下の構成が掲げられる。
つまり、冷間時と温間時とで形状が異なる形状記憶合金と、この形状記憶合金の温間時の形状を冷間時においても解放可能な状態で拘束しておくレリーズ機構とを発核装置に設け、上記レリーズ機構により、内燃機関の始動時に発する振動により形状記憶合金を温間時の形状から解放させることによって発核装置を稼動させている。
この特定事項により、冷間時と温間時とで形状が異なる形状記憶合金を利用し、内燃機関の始動時に発する振動により形状記憶合金が温間時の形状から解放されることによって発核装置が稼動するので、蓄熱材の内部で形状記憶合金が冷間時の形状に戻ることによって過冷却状態にある蓄熱材に相変化が促され、蓄熱材からの放熱が確実に行えることになる。
しかも、形状記憶合金は、内燃機関の運転時に発する熱によってレリーズ機構により拘束される温間時の形状となるように独自に形状変形するので、レリーズ機構により拘束される温間時の形状が内燃機関の熱を利用して簡単に得られ、非常に安価で効率の高い発核装置を提供することが可能となる。
これに対し、軸線方向に進退移動可能なシャフトと、このシャフトを冷間時と温間時とで進退方向に異なる位置に移動させるサーモワックスと、このサーモワックスの温間時におけるシャフトの位置を冷間時においても解放可能な状態で拘束しておくレリーズ機構とを発核装置に設け、上記レリーズ機構により、内燃機関の始動時に発する振動によりサーモワックスの温間時におけるシャフト位置からシャフトを解放させることによって発核装置を稼動させている場合には、シャフトを冷間時と温間時とで進退方向に異なる位置に移動させるサーモワックスを利用し、内燃機関の始動時に発する振動によりサーモワックスの温間時におけるシャフト位置からシャフトが解放されることによって発核装置が稼動するので、蓄熱材の内部でシャフトがサーモワックスの冷間時におけるシャフト位置まで進退移動することによって過冷却状態にある蓄熱材に相変化が促され、蓄熱材からの放熱が確実に行えることになる。
しかも、サーモワックスは、内燃機関の運転時に発する熱によってレリーズ機構により拘束される温間時のシャフト位置までシャフトを独自に移動させるので、レリーズ機構により拘束される温間時のシャフト位置が内燃機関の熱を利用して簡単に得られ、非常に安価で効率の高い発核装置を提供することが可能となる。
特に、レリーズ機構を特定するものとして、以下の構成が掲げられる。
つまり、レリーズ機構に、サーモワックスの冷間時におけるシャフト位置側に向かってシャフトを付勢する第1の付勢手段と、シャフト内に設けられ、そのシャフトの軸線と直行する方向に進退移動可能な封止部材と、この封止部材をシャフト内から進出する方向へ付勢する第2の付勢手段と、この第2の付勢手段により進出方向へ付勢された封止部材をサーモワックスの温間時におけるシャフト位置で係合してシャフトを係止する係止手段とを設け、内燃機関の始動時に発する振動により封止手段との上記係止手段の係合を解除させるようにしている。
この特定事項により、第2の付勢手段により進出方向へ付勢された封止部材をサーモワックスの温間時におけるシャフト位置で係止手段との係合により係止していたシャフトを内燃機関の始動時に発する振動により第1の付勢手段の付勢力でサーモワックスの冷間時におけるシャフト位置まで進退移動することによって発核装置が稼動するので、蓄熱材の内部でシャフトがサーモワックスの冷間時におけるシャフト位置まで進退移動することによって過冷却状態にある蓄熱材に相変化が促され、蓄熱材からの放熱が確実に行えることになる。
しかも、サーモワックスは、内燃機関の運転時に発する熱によって封止部材を係止手段との係合により係止する温間時のシャフト位置までシャフトを独自に移動させるので、封止部材を係止手段との係合により係止する温間時のシャフト位置が内燃機関の熱を利用して簡単に得られ、非常に安価で効率の高い発核装置を提供することが可能となる。
以上、要するに、内燃機関の始動時に発する振動により稼動する発核装置を蓄熱材の内部に設けることで、過冷却状態にある蓄熱材内において内燃機関の始動時の振動により発核装置を独自に稼動させて蓄熱材の相変化を促し、蓄熱材からの放熱を蓄熱材内の発核装置によって円滑に行えることになる。よって、蓄熱材の内部と外部を貫通する貫通口の加工作業やシール、および電気回路などを不要にし、安価で簡単な構成の暖機装置を提供することができる。
また、冷間時と温間時とで形状が異なる形状記憶合金やシャフトを進退方向に異なる位置に移動させるサーモワックスを利用し、内燃機関の始動時に発する振動により形状記憶合金を温間時の形状から解放させたり、サーモワックスの温間時におけるシャフト位置からシャフトを解放させることによって、発核装置を稼動させることで、蓄熱材の内部で形状記憶合金が冷間時の形状に戻る際の衝撃や蓄熱材の内部でシャフトがサーモワックスの冷間時におけるシャフト位置まで進退移動する際の衝撃によって過冷却状態にある蓄熱材に相変化を促し、蓄熱材からの放熱を確実に行うことができる。しかも、内燃機関の運転時に発する熱によってレリーズ機構により拘束される温間時の形状記憶合金の形状や温間時のサーモワックスによるシャフト位置を内燃機関の熱利用により独自に得て、非常に安価で効率の高い発核装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施例1に係わる暖機装置を備えた内燃機関をクランク軸方向から見た断面図であって、この内燃機関1のシリンダブロック11には、シリンダ12を囲むようにウォータジャケット13が形成されている。このウォータジャケット13内には、例えば酢酸ナトリウム・3水和物(CH3COONa・3H2O)からなる潜熱型の蓄熱材Xを充填した蓄熱材収容容器14が収容されている。この蓄熱材収容容器14は、熱伝導率の高い合成樹脂により構成されている。蓄熱材Xとしての酢酸ナトリウム・3水和物は、融点(58゜C)を越える温度状態から融点以下の温度状態に冷却しても液相から固相に相変化を起こさず、マイナス20゜C〜マイナス30゜C程度まで潜熱を蓄えたまま過冷却状態となる特性を有している。また、蓄熱材収容容器14の内部には、蓄熱材Xの相変化を促すように稼動する発核装置2が配設されている。そして、内燃機関1の温度が低下し、蓄熱材Xが過冷却状態にあるときに、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置2が稼動すると、蓄熱材Xの固相への相変化が促され、速やかに潜熱が放出されるようになっている。また、蓄熱材Xは、固相への相変化により潜熱の放出を終えてシリンダブロック11からの熱を受け、融点を越える温度状態から液相へ相変化して潜熱を蓄える。
発核装置2は、略円筒形状の外枠20内の軸線m方向一側(図2では左側)に軸線m方向へ摺動自在に支持された有底円筒形状のピストン部材21と、このピストン部材21の軸線m方向他側(図2では右側)に開口する開口端に一体的に取り付けられた小径の筒状部材21aと、外枠20内の軸線m方向他側(以下、単に他側と称する)に軸線m方向へ摺動自在に支持された有底筒形状の内筒部材22と、この内筒部材22の内部に大径な頭部23aが摺動自在に支持され、その頭部23aの一側端に小径なシャフト部23bが一体的に連結された軸線m方向に進退移動可能なシャフト23と、上記ピストン部材21の一側端面と外枠20との間に縮装され、該ピストン部材21を他側に付勢する第1付勢スプリング24aと、上記内筒部材22の他側端面と外枠20との間に縮装され、該内筒部材22を一側に付勢する第2付勢スプリング24bと、上記内筒部材22内に縮装され、上記シャフト23を一側に付勢する第3付勢スプリング24cとを備えている。
上記ピストン部材21内の内部空間21Xと筒状部材21a内の内部空間21Yとは、弾性変形可能なゴム材21bによって仕切られており、そのピストン部材21内の内部空間21Xにサーモワックス25aが充填されている一方、筒状部材21a内の内部空間21Yに高粘性体25bが充填されている。筒状部材21a内の内部空間21Yの他側は、シャフト部23bの一側端部に一体的に設けられたシール材23cによってシールされ、その筒状部材21a内(内部空間21Y)からの高粘性体25bの漏れ出しを封止している。そして、ピストン部材21内のサーモワックス25aは、温間時(例えば60゜C以上)になると、体積が増加してシャフト部23bの一側端部を高粘性体25bを介して他側へ押し出してシャフト23をサーモワックス25aの温間時における位置つまり温間シャフト位置(図2のaに示す位置)まで移動させるようになっている。一方、ピストン部材21内のサーモワックス25aは、冷間時(例えば、50゜C以下)になると、図2のbに示すように、体積が減少してシャフト部23bの一側端部を高粘性体25bを介して一側へ引き戻してシャフト23をサーモワックス25aの冷間時における位置つまり冷間シャフト位置(図2のbに示す位置)まで移動させるようになっている。
また、発核装置2は、サーモワックス25aの冷間時においてもシャフト23を解放可能な状態で温間シャフト位置に拘束しておくレリーズ機構26を備えている。このレリーズ機構26は、冷間シャフト位置側(図2では左側)に向かってシャフト23を付勢する上記第3付勢スプリング24cと、内筒部材22の軸線m方向略中央部付近を軸線mと直行する半径方向に貫通する貫通孔22a内に摺動自在に支持され、シャフト23をその頭部23aとの係合により温間シャフト位置に係止する係止球26aと、上記外枠20の内周面に設けられ、図2のcに示すように、内燃機関1の始動時に発する振動により上記係止球26aを貫通孔22aを介して半径方向外方に逃がすことによって頭部23aとの係合を解除する解除溝20aとを備えている。
そして、上記外枠20の軸線m方向略中央部付近は、柵状に形成されて蓄熱材収容容器14の内部と連通し、蓄熱材Xと直に接触するようになっている。また、内筒部材22の一側端には、シャフト23のシャフト部23bに対し密接してシャフト23が軸線m方向に進退移動する際にシャフト部23bの表面を扱く円環形状のゴム製扱き部材27が取り付けられている。そして、レリーズ機構26は、内燃機関1の始動時に発する振動により係止球26aと頭部23aとの係合が解除されると、温間シャフト位置から解放されたシャフト23が冷間シャフト位置まで進出移動する際にシャフト部23bの表面がゴム製扱き部材27により扱かれ、その扱かれた新生面を過冷却状態の蓄熱材Xに直に接触させることによって、蓄熱材Xを発核させるように発核装置2が稼働する。この発核装置2の稼動により、蓄熱材Xの固相への相変化が促され、速やかに潜熱がシリンダブロック11に対し放出されるようになっている。この場合、発核装置2は、内燃機関1の始動時に発する振動によりレリーズ機構26によるシャフト23の温間シャフト位置での拘束を解除し易い向き、つまり内燃機関1の始動時に発する振動により係止球26aと頭部23aとの係合を解除し易い向きとなるように、軸線mを略上下方向に延ばして取り付けられている。
更に、発核装置2は、図2のcに示すように、シャフト23を冷間シャフト位置まで進出移動させた稼働後に蓄熱材Xを固相へ相変化させて潜熱を放出した状態から、シリンダブロック11からの熱を取り込んで蓄熱材Xが融点(58゜C)を越える温度になると、図2のaに示すように、ピストン部材21内のサーモワックス25aの体積が増加してシャフト部23bの一側端部を高粘性体25bを介して他側へ押し出してシャフト23を温間シャフト位置まで移動させる。このとき、係止球26aが外枠20内周面の解除溝20aから追い出されて内筒部材22の貫通孔22a内に戻され、温間シャフト位置まで移動したシャフト23の頭部23aと係止球26aが係合し、レリーズ機構26によるシャフト23の温間シャフト位置での拘束が行われる。このレリーズ機構26によるシャフト23の温間シャフト位置での拘束は、蓄熱材Xが50゜C以下の温度に低下してピストン部材21内のサーモワックス25aの体積が減少してシャフト部23bの一側端部を高粘性体25bを介して一側へ引き戻そうとしても継続して行われ、図2のbに示すように、ピストン部材21と内筒部材22とがシャフト23を介して一体的に連結された状態で、外枠20内において第1および第2付勢スプリングの付勢力により均衡した浮遊状態に保持されて、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置2が稼動するように稼動待機状態に保持されている。
したがって、上記実施例1では、内燃機関1の始動時に発する振動により稼動する発核装置2が蓄熱材Xを収容する蓄熱材収容容器14の内部に設けられているので、過冷却状態にある蓄熱材に外部から差し込んだ電極に対し電圧を印加して蓄熱材の相変化を促していたもののように、蓄熱材を収容する蓄熱材収容容器内に電極を差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが不要となり、蓄熱材収容容器14に貫通口を加工する加工作業や貫通口周囲のシールも不要となって、安価で簡単な構成の暖機装置1を提供することができる。
そして、発核装置2は、シャフト23をサーモワックス25aの冷間時においても温間シャフト位置(図2のbに示す位置)に拘束しておくレリーズ機構26を備え、内燃機関1の始動時に発する振動によりレリーズ機構26の係止球26aとシャフト23の頭部23aとの係合が解除されると、温間シャフト位置から解放されたシャフト23が冷間シャフト位置まで進出移動する際にシャフト部23bの表面がゴム製扱き部材27により扱かれ、その扱かれた新生面を蓄熱材Xに直に接触させることによって、過冷却状態にある蓄熱材Xの固相への相変化を促すように発核装置2が稼動し、蓄熱材Xからの潜熱をシリンダブロック11に対し確実に放出することができる。
しかも、蓄熱材Xの温度上昇によりピストン部材21内のサーモワックス25aも温度上昇して体積増加する際にシャフト部23bの一側端部を高粘性体25bを介して他側へ押し出してシャフト23を温間シャフト位置まで移動させ、外枠20内周面の解除溝20aから追い出された係止球26aが内筒部材22の貫通孔22a内に戻されて温間シャフト位置のシャフト23の頭部23aと係合し、レリーズ機構26によるシャフト23の温間シャフト位置での拘束が行われるので、蓄熱材Xの温度上昇により加温されて膨張するサーモワックス25aによってレリーズ機構26により拘束される温間シャフト位置までシャフト23を独自に移動させ、レリーズ機構26により拘束されるシャフト23の温間シャフト位置が内燃機関1の熱を利用して簡単に得られ、非常に安価で効率の高い発核装置2を提供することができる。
次に、本発明の実施例2を図3に基づいて説明する。
この実施例2では、発核装置の構成を変更している。なお、発核装置を除くその他の構成は上記実施例1の場合と同じであり、同一部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施例では、図3のaないしdに示すように、蓄熱材収容容器14の内部に発核装置3が配設されている。
発核装置3は、蓄熱材収容容器14に対し取り付けた状態で、軸線m方向一側(図3では左側)が上側に位置し、軸線m方向他側(図3では右側)が下側に位置している。この発核装置3は、軸線m方向一側(以下、単に一側と称する)が大径な大径部30aに形成され、かつ軸線m方向他側(以下、単に他側と称する)が小径な小径部30bに形成された外枠30と、この外枠30の大径部30a内の一側端において軸線m上を他側へ向かって突出するシャフト部材31aと、このシャフト部材31aに対し軸線m方向へ摺動自在に支持され、外周面の他側が上記小径部30bの内周面に摺動自在に支持された有底円筒形状のピストン部材31bと、このピストン部材31bの他側端に突設され、外面部が上記小径部30bの内周面に摺動自在に支持された支持アーム31cと、この支持アーム31cの先端に固設され、軸線m方向から互いに螺合する雌ネジ状の的本体32aおよび雄ネジ状の的支持体32bの軸支部32cを軸線m方向に摺動自在に支持する円環状の的支持部31dと、上記外枠30の小径部30b内の他側に軸線m方向へ摺動自在に支持され、一側端面を上記的本体32aの他側端面に対し当接させるシャフトとしてのハンマ33と、上記ピストン部材31bと外枠30の小径部30bとの間に縮装され、ピストン部材31bを他側に付勢する第1付勢スプリング34aと、上記ハンマ33と外枠30の小径部30bとの間に縮装され、ハンマ33を一側(的本体32a側)に付勢する第2付勢スプリング34bとを備えている。また、上記的支持部31dの他側面中央部付近には、的本体32aの一側面中央部付近をハンマ33との当接により着座させるテーパ状の座面31eが設けられている。この場合、外枠30の軸線m方向略中央部付近は、柵状に形成されてピストン部材31bの他側端とハンマ33の一側とが蓄熱材収容容器14の内部に対し連通し、的本体32a、的支持体32b、軸支部32cおよび的支持部31dが蓄熱材Xと直に接触するようになっている。
上記ピストン部材31b内には、サーモワックスが充填されている。そして、ピストン部材31b内のサーモワックスは、温間時(例えば60゜C以上)になると、体積が増加し、第1付勢スプリング34aの付勢力に抗してシャフト部材31aを押し出しながらピストン部材31bを他側に移動させ、当接状態にあるハンマ33を第2付勢スプリング34bの付勢力に抗してサーモワックスの温間時における位置つまり温間ハンマ位置(図3のdに示す位置)まで移動させるようになっている。一方、ピストン部材31b内のサーモワックスは、冷間時(例えば、50゜C以下)になると、体積が減少し、第1付勢スプリング34aの付勢力と相俟ってシャフト部材31aを引き込みながらピストン部材31bを一側に移動させるようになっている。
また、発核装置3は、サーモワックスの冷間時においてもハンマ33を解放可能な状態で温間ハンマ位置に拘束しておくレリーズ機構35を備えている。このレリーズ機構35は、冷間ハンマ位置側(図3では左側)に向かってハンマ33を付勢する上記第2付勢スプリング34bと、外枠30の小径部30bの軸線m方向略中央部付近を軸線mと直行する半径方向に貫通する貫通孔35a内に摺動自在に支持され、ハンマ33をその小径となる肩部33aとの係合により温間ハンマ位置に係止する係止球35bと、上記外枠30の小径部30b外方において一側および他側の一対の付勢スプリング35d,35dの付勢力により軸線m方向に移動可能な状態で均衡して保持され、内燃機関1の始動時に発する振動により上記係止球35bを貫通孔35aを介して半径方向外方に逃がすことによってハンマ33との係合を解除する略円筒形状の解除部材35cとを備えている。この解除部材35cは、上記各付勢スプリング35d,35dによる均衡位置で上記係止球35bを押さえる突起35eを備え、この突起35eは、外枠30の小径部30bの外周面上を摺動するようになっている。また、上記解除部材35cは、図3のdに示すように、内燃機関1の始動時に発する振動によりその各付勢スプリング35d,35dによる均衡状態が解除された際に上記係止球35bを貫通孔35aを介して半径方向外方に逃がすことによってハンマ33との係合を解除する解除溝35fを上記突起35eの一側および他側にそれぞれ備えている。
そして、上記的支持体32bの軸支部32cは、図3のcおよびdに示すように、ハンマ33が的本体32aに当接した際に的本体32aを的支持部31dの座面31eに着座させる一側位置まで摺動する一方、図3のaおよびbに示すように、ハンマ33が的本体32aから離反した際に的本体32aの自重により的本体32aを的支持部31dの座面31eから離間させる他側位置まで摺動するようになっている。このように摺動する的支持体32bの軸支部32cと的支持部31dの内周面との間には、蓄熱材Xの相変化により生じた結晶体が残留している。そして、レリーズ機構35は、内燃機関1の始動時に発する振動により各付勢スプリング35d,35dによる均衡状態を解除して係止球35bとハンマ33の肩部33aとの係合が解除されると、温間ハンマ位置から解放されたハンマ33が冷間ハンマ位置まで進出移動して的本体32aに当接した際に的支持体32bの軸支部32cが一側位置まで摺動し、この摺動する的支持体32bの軸支部32cと的支持部31dの内周面との間に残留していた蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触することによって蓄熱材Xを発核させるように発核装置3が稼動するようになっており、この発核装置3の稼動により、蓄熱材Xの固相への相変化が促され、速やかに潜熱がシリンダブロック11に対し放出されるようになっている。この場合、発核装置3は、内燃機関1の始動時に発する振動によりレリーズ機構35によるハンマ33の温間ハンマ位置での拘束を解除し易い向き、つまり内燃機関1の始動時に発する振動により各付勢スプリング35d,35dによる均衡状態が解除されて解除部材35cが軸線方向に移動し易い向きとなるように、軸線mを略上下方向に延ばして取り付けられている。
更に、発核装置3は、図3のcに示すように、ハンマ33を冷間ハンマ位置まで進出移動させた稼働後に蓄熱材Xを固相へ相変化させて潜熱を放出した状態から、シリンダブロック11からの熱を取り込んで蓄熱材Xが融点(58゜C)を越える温度になると、図3のdに示すように、ピストン部材31b内のサーモワックスの温度も上昇して体積が増加し、シャフト部材31aを押し出しながらピストン部材31bを他側に移動させ、ハンマ33を第2付勢スプリング34bの付勢力に抗して温間ハンマ位置(図3のdに示す位置)まで移動させるとともに、的本体32aを的支持部31dの座面31eから自重により離間させる。このとき、係止球35bが外枠30内周面の解除溝35fから追い出されて外枠30の小径部30bの貫通孔35a内に戻され、温間ハンマ位置まで移動したハンマ33の肩部33aと係止球35bが係合し、レリーズ機構35によるハンマ33の温間ハンマ位置での拘束が行われる。このレリーズ機構35によるハンマ33の温間ハンマ位置での拘束は、図3のaに示すように、蓄熱材Xが50゜C以下の温度に低下することによってピストン部材31b内のサーモワックスも温度低下して体積が減少しても継続して行われ、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置3が稼動するように稼動待機状態に保持されている。
したがって、上記実施例2では、内燃機関1の始動時に発する振動により稼動する発核装置3が蓄熱材Xを収容する蓄熱材収容容器14の内部に設けられているので、過冷却状態にある蓄熱材に外部から差し込んだ電極に対し電圧を印加して蓄熱材の相変化を促していたもののように、蓄熱材を収容する蓄熱材収容容器に電極を差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが不要となり、蓄熱材収容容器14に貫通口を加工する加工作業や貫通口周囲のシールも不要となって、安価で簡単な構成の暖機装置1を提供することができる。
そして、発核装置3は、ハンマ33をピストン部材31b内のサーモワックスの冷間時においても温間ハンマ位置(図2のaに示す位置)に拘束しておくレリーズ機構35を備え、内燃機関1の始動時に発する振動によりレリーズ機構35のハンマ33の肩部33aと係止球35bとの係合が解除されると、温間ハンマ位置から解放されたハンマ33が冷間ハンマ位置まで進出移動して的本体32aに当接し、その際に摺動する的支持体32bの軸支部32cと的支持部31dの内周面との間に残留していた蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触することによって、過冷却状態にある蓄熱材Xの固相への相変化を促して、蓄熱材Xからの潜熱をシリンダブロック11に対し確実に放出することができる。
しかも、蓄熱材Xの温度上昇によりピストン部材31b内のサーモワックスも温度上昇して体積増加する際にシャフト部材31aを押し出しながらピストン部材31bを他側に移動させ、ハンマ33を温間ハンマ位置(図3のdに示す位置)まで移動させ、外枠30内周面の解除溝35fから追い出した係止球35bが外枠30の小径部30bの貫通孔35a内に戻って温間ハンマ位置のハンマ33の肩部33aと係合し、レリーズ機構35によるハンマ33の温間ハンマ位置での拘束が行われるので、蓄熱材Xの温度上昇により加温されて膨張するサーモワックスによって、レリーズ機構35により拘束される温間ハンマ位置までのハンマ33の移動が独自に行え、レリーズ機構35により拘束されるハンマ33の温間ハンマ位置での待機が内燃機関1の熱を利用して簡単に得られ、非常に安価で効率の高い発核装置3を提供することができる。
次に、本発明の実施例3を図4ないし図6に基づいて説明する。
この実施例3では、発核装置の構成を変更している。なお、発核装置を除くその他の構成は上記実施例1の場合と同じであり、同一部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施例では、図4に示すように、蓄熱材収容容器14の内部に発核装置4が配設されている。
発核装置4は、図5にも示すように、軸線m方向一側(図4では下側)に円筒形状の筒状体40aが設けられ、かつ軸線m方向他側(図4では上側)に柵状の囲み部40b(図4に表れる)が設けられた外枠40と、この外枠40の筒状体40a内に軸線m方向(図4では上下方向)へ摺動自在に支持された略円筒形状の内筒部材41と、この内筒部材41内に軸線m方向へ摺動自在に支持された有底筒形状のピストン部42aを有し、このピストン部42aの他側面に内筒部材41および筒状体40aの他側面を貫通して囲み部40b内へ突出するシャフト部42bを一体的に形成してなる摺動部材42と、上記外枠40の囲み部40b他側に固着された有底筒形状の収容容器43aと、この収容容器43aの軸線m方向一側(以下、単に一側と称する)に開口する開口端に一体的に取り付けられ、上記シャフト部42bの先端部(他側端部)が内部に摺動自在に支持された筒状部材43bと、上記ピストン部42a内に縮装され、摺動部材42(ピストン部42aおよびシャフト部42b)を他側に付勢する第1付勢スプリング44aと、上記外枠40の筒状体40aと内筒部材41との間に縮装され、内筒部材41を一側に付勢する第2付勢スプリング44bとを備えている。
上記収容容器43a内の内部空間43Xと筒状部材43b内の内部空間43Yとは、弾性変形可能なゴム材43cによって仕切られており、その収容容器43a内の内部空間43Xにサーモワックス45aが充填されている一方、筒状部材43b内の内部空間43Yに高粘性体45bが充填されている。筒状部材43b内の内部空間43Yの一側は、シャフト部42aの他側端部に一体的に設けられたシール材45cによってシールされ、その筒状部材43b内(内部空間43Y)からの高粘性体45bの漏れ出しを封止している。そして、収容容器43a内のサーモワックス45aは、温間時(例えば60゜C以上)になると、体積が増加してシャフト部42aの他側端部を高粘性体45bを介して一側へ押し出して摺動部材42をサーモワックス45aの温間時における位置つまり温間摺動位置(図4および図5に示す位置)まで移動させるようになっている。一方、収容容器43a内のサーモワックス45aは、冷間時(例えば、50゜C以下)になると、体積が減少してシャフト部42aの他側端部を高粘性体45bを介して他側へ引き戻して摺動部材42をサーモワックス45aの冷間時における位置つまり冷間摺動位置まで移動させるようになっている。
また、図6に示すように、発核装置4は、サーモワックス45aの冷間時においても摺動部材42を解放可能な状態で温間摺動位置に拘束しておくレリーズ機構46を備えている。このレリーズ機構46は、上記第2付勢スプリング44bにより一側(図4および図5では下側)に付勢されている内筒部材41の他側端外方位置に設けられた切欠部41aと、この切欠部41aにピボット46aを支点に回動自在に支持され、ピストン部42aの他側面外方位置に係合する係合位置とピストン部42aの他側面外方位置に対する係合を解除する解除位置とに切換わるレリーズレバー46bと、このレリーズレバー46bと対応する筒状体40a内周面に凹設され、レリーズレバー46bの解除位置への回動を許容する解除用凹部46cとを備えている。この場合、レリーズレバー46bの一側端(図6では下端)と解除用凹部46cの一側端との間隔aは、レリーズレバー46bの他側端(図6では上端)と解除用凹部46cの他側端との間隔bよりも小さくなるように設定(a<b)されており、これによって、レリーズレバー46bは、係合位置において解除用凹部46cよりも一側の筒状体40aの内壁面との当接状態から内筒部材41が他側に若干移動すれば、他端(図6では上端)が解除用凹部46cの他側端に干渉することなく確実に解除位置に変換される。また、係合位置にあるレリーズレバー46bの他側端の半径方向外方端と筒状体40aの内周面との間の寸法eと、ピボット46a中心からレリーズレバー46bの他側端の半径方向外方端との間の寸法r1との積(e・r1)は、係合位置にあるレリーズレバー46bの一側端の半径方向内方端とピストン部42aの他側面外方端との間の寸法cと、ピボット46a中心からレリーズレバー46bの一側端の半径方向内方端との間の寸法r2との積(c・r2)よりも大きくなるように設定(e・r1>c・r2)されており、これによって、レリーズレバー46bは、係合位置において解除用凹部46cよりも一側の筒状体40aの内壁面との当接状態から内筒部材41が他側に若干移動すれば、他端が解除用凹部46cの他側端に干渉することなくより確実に解除位置に変換される。
そして、図4に示すように、上記囲み部40b内は、蓄熱材収容容器14の内部と連通し、上記筒状体40aと筒状部材43bとの間において露呈するシャフト部42bが蓄熱材Xと直に接触するようになっている。また、筒状体40aの他側端においてシャフト部42bが貫通する貫通孔周囲には、シャフト部42bに対し密接して摺動部材42が軸線m方向に進退移動する際にシャフト部42bの表面を扱く円環形状のゴム製扱き部材47が取り付けられている。そして、レリーズ機構46は、内燃機関1の始動時に発する振動により内筒部材41が第2付勢スプリング44bの付勢力に抗して若干量他側に移動してレリーズレバー46bがピストン部42aの他側面外方位置に対する係合を解除する解除位置へ回動すると、温間摺動位置から解放された摺動部材42が冷間摺動位置まで進出移動する際にシャフト部42bの表面がゴム製扱き部材47により扱かれ、その扱かれた新生面を過冷却状態の蓄熱材Xに直に接触させることによって、蓄熱材Xを発核させるように発核装置4が稼動する。この発核装置4の稼動により、蓄熱材Xの固相への相変化が促され、速やかに潜熱がシリンダブロック11に対し放出されるようになっている。この場合、発核装置4は、内燃機関1の始動時に発する振動によりレリーズ機構46による摺動部材42の温間摺動位置での拘束を解除し易い向き、つまり内燃機関1の始動時に発する振動により内筒部材41が第2付勢スプリング44bの付勢力に抗して若干量他側に移動してレリーズレバー46bが解除位置に回動し易い向きとなるように、軸線mを略上下方向に延ばして取り付けられている。
更に、発核装置4は、摺動部材42を冷間摺動位置まで進出移動させた稼働後に蓄熱材Xを固相へ相変化させて潜熱を放出した状態から、シリンダブロック11からの熱を取り込んで蓄熱材Xが融点(58゜C)を越える温度になると、収容容器43a内のサーモワックス45aも加温されて体積増加する際にシャフト部42bの他側端部を高粘性体45bを介して一側へ押し出して摺動部材42を温間摺動位置(図4および図5に示す位置)まで移動させる。このとき、レリーズレバー46bが解除用凹部46cから抜け出して係合位置に回動し、この係合位置に回動したレリーズレバー46bが温間摺動位置の摺動部材42のピストン部42aの他側面外方位置に係合して、レリーズ機構46による摺動部材42の温間摺動位置での拘束が行われる。このレリーズ機構46による摺動部材42の温間摺動位置での拘束は、蓄熱材Xが50゜C以下の温度に低下した際に収容容器43a内のサーモワックス45aの温度低下により体積が減少してシャフト部42bの他側端部を高粘性体45bを介して他側へ引き戻そうとしても継続して行われ、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置4が稼動するように稼動待機状態に保持されている。
したがって、上記実施例3では、内燃機関1の始動時に発する振動により稼動する発核装置4が蓄熱材Xを収容する蓄熱材収容容器14の内部に設けられているので、過冷却状態にある蓄熱材に外部から差し込んだ電極に対し電圧を印加して蓄熱材の相変化を促していたもののように、蓄熱材を収容する蓄熱材収容容器に電極を差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが不要となり、蓄熱材収容容器14に貫通口を加工する加工作業や貫通口周囲のシールも不要となって、安価で簡単な構成の暖機装置1を提供することができる。
そして、発核装置4は、摺動部材42をサーモワックス45aの冷間時においても温間摺動位置(図4および図5に示す位置)に拘束しておくレリーズ機構46を備え、内燃機関1の始動時に発する振動によりレリーズ機構46のレリーズレバー46bが摺動部材42のピストン部42aの他側面外方位置との係合を解除する解除位置に回動すると、温間摺動位置から解放された摺動部材42が冷間摺動位置まで進出移動する際にシャフト部42bの表面がゴム製扱き部材47により扱かれ、その扱かれた新生面を蓄熱材Xに直に接触させることによって、過冷却状態にある蓄熱材Xの固相への相変化を促して、蓄熱材Xからの潜熱をシリンダブロック11に対し確実に放出することができる。
しかも、蓄熱材Xの温度上昇により収容容器43a内のサーモワックス45aも温度上昇して体積増加する際にシャフト部42bの他側端部を高粘性体45bを介して一側へ押し出して摺動部材42を温間摺動位置まで移動させ、解除用凹部46cから抜け出したレリーズレバー46bが係合位置に回動し、この係合位置に回動したレリーズレバー46bが温間摺動位置の摺動部材42のピストン部42aの他側面外方位置に係合して、レリーズ機構46による摺動部材42の温間摺動位置での拘束が行われるので、蓄熱材Xの温度上昇により加温されて膨張するサーモワックス45aによってレリーズ機構51により拘束される温間摺動位置まで摺動部材42を独自に移動させ、レリーズ機構51により拘束される摺動部材42の温間摺動位置が内燃機関1の熱を利用して簡単に得られ、非常に安価で効率の高い発核装置4を提供することができる。
次に、本発明の実施例4を図7に基づいて説明する。
この実施例4では、レリーズ機構の構成を変更している。なお、レリーズ機構を除くその他の構成は上記実施例3の場合と同じであり、同一部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施例では、図7に示すように、レリーズ機構51は、第2付勢スプリング44bにより一側(図7では下側)に付勢されている内筒部材41の他側端外方位置に設けられた切欠部51aと、この切欠部51aにピボット51bを支点に揺動自在に支持され、ピストン部42aの他側面外方位置に一側端内方位置が係合する係合位置とピストン部42aの他側面外方位置に対する係合を解除する解除位置とに切換わるレリーズレバー51cと、このレリーズレバー51cと対応する筒状体40a内周面に凹設され、レリーズレバー51cの解除位置への回動を許容する解除用凹部51dとを備えている。この場合、係合位置にあるレリーズレバー46bの外方端と解除用凹部46cの底部との間の寸法fは、係合位置にあるレリーズレバー51cの内方端とピストン部42aの他側面外方端との間の寸法gよりも大きくなるように設定(f>g)されているとともに、係合位置にあるレリーズレバー46bの外方端の鉛直線hに対する傾斜角度αがレリーズレバー51cに対する解除時のピストン部42aの他側面外方端の摩擦力よりも小さく設定されており、これによって、レリーズレバー51cは、係合位置において解除用凹部51dよりも一側の筒状体40aの内壁面との当接状態から内筒部材41が他側に若干移動すれば、レリーズレバー46bの外方端の斜面に対しピストン部42aの他側面外方位置が摺動して確実に解除位置に変換される。
そして、レリーズ機構51は、内燃機関1の始動時に発する振動により内筒部材41が第2付勢スプリング44bの付勢力に抗して若干量他側に移動してレリーズレバー51cがピストン部42aの他側面外方位置に対する係合を解除する解除位置まで回動する。また、摺動部材42を冷間摺動位置まで進出移動させた発核装置4の稼働後に蓄熱材Xを固相へ相変化させて潜熱を放出した状態から、シリンダブロック11からの熱を取り込んで蓄熱材Xが融点(58゜C)を越える温度になると、収容容器43a内のサーモワックス45aの体積が増加してシャフト部42bの他側端部を高粘性体45bを介して一側へ押し出して摺動部材42を温間摺動位置(図4および図5に示す位置)まで移動させる。このとき、レリーズレバー51cが解除用凹部51dから抜け出して係合位置に回動し、この係合位置に回動したレリーズレバー51cが温間摺動位置の摺動部材42のピストン部42aの他側面外方位置に係合して、レリーズ機構51による摺動部材42の温間摺動位置での拘束が行われる。このレリーズ機構51による摺動部材42の温間摺動位置での拘束は、蓄熱材Xが50゜C以下の温度に低下して収容容器43a内のサーモワックス45aの体積が減少してシャフト部42bの他側端部を高粘性体45bを介して他側へ引き戻そうとしても継続して行われ、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置4が稼動するように稼動待機状態に保持されている。
したがって、上記実施例4では、発核装置4は、摺動部材42をサーモワックス45aの冷間時においても温間摺動位置(図7に示す位置)に拘束しておくレリーズ機構51を備え、内燃機関1の始動時に発する振動によりレリーズ機構51のレリーズレバー51cが摺動部材42のピストン部42aの他側面外方位置との係合を解除する解除位置に回動すると、温間摺動位置から解放された摺動部材42が冷間摺動位置まで進出移動する際にシャフト部42bの表面がゴム製扱き部材47により扱かれ、その扱かれた新生面を蓄熱材Xに直に接触させることによって、過冷却状態にある蓄熱材Xの固相への相変化を促して、蓄熱材Xからの潜熱をシリンダブロック11に対し確実に放出することができる。
しかも、蓄熱材Xの温度上昇により収容容器43a内のサーモワックス45aも温度上昇して体積増加する際にシャフト部42bの他側端部を高粘性体45bを介して一側へ押し出して摺動部材42を温間摺動位置まで移動させ、解除用凹部51dから抜け出したレリーズレバー51cが係合位置に回動し、この係合位置に回動したレリーズレバー51cが温間摺動位置の摺動部材42のピストン部42aの他側面外方位置に係合して、レリーズ機構51による摺動部材42の温間摺動位置での拘束が行われるので、蓄熱材Xの温度上昇により加温されて膨張するサーモワックス45aによってレリーズ機構51により拘束される温間摺動位置まで摺動部材42を独自に移動させ、レリーズ機構51により拘束される摺動部材42の温間摺動位置が内燃機関1の熱を利用して簡単に得られ、非常に安価で効率の高い発核装置4を提供することができる。
次に、本発明の実施例5を図8に基づいて説明する。
この実施例5では、レリーズ機構の構成を変更している。なお、レリーズ機構を除くその他の構成は上記実施例3の場合と同じであり、同一部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施例では、図8に示すように、レリーズ機構61は、一側にピストン部42aが存在しないロッド状の摺動部材42′のシャフト部42b′の一側に設けられ、摺動部材42の冷間摺動位置側(サーモワックス45aの冷間時におけるシャフト位置側)に向かって摺動部材42′(シャフト部42b′)を付勢する第1の付勢手段としての第1付勢スプリング61aと、シャフト部42b′の一側端部内に軸線mと直行する半径方向(内外方向)に凹設された凹部61bと、この凹部61b内を内外方向に進退移動可能な封止部材としての係止球61cと、この係止球61cをシャフト部42b′の凹部61b内から進出する外方向へ付勢する第2の付勢手段としての第2付勢スプリング61dと、上記係止球61cと対応する外枠40の筒状体40a内周面に凹設され、上記第2付勢スプリング61dにより外方向(進出方向)へ付勢された係止球61cが摺動部材42の温間摺動位置(サーモワックス45aの温間時におけるシャフト位置)で係合して摺動部材42を係止する係止手段としての係止用凹部61eとを備えている。この場合、内筒部材41は廃止されている。
そして、レリーズ機構61は、内燃機関1の始動時に発する振動により第1付勢スプリング61aが軸線m方向に伸縮して摺動部材42が揺動し、第2付勢スプリング61dの付勢力に抗して係止球61cが内外方向に揺れて該係止球61cによる係止用凹部61eでの係止が解除されると、温間摺動位置から解放された摺動部材42′が冷間摺動位置まで進出移動する際にシャフト部42b′の表面がゴム製扱き部材47により扱かれ、その扱かれた新生面を過冷却状態の蓄熱材Xに直に接触させることによって、蓄熱材Xを発核させるように発核装置4が稼動する。この発核装置4の稼動により、蓄熱材Xの固相への相変化が促され、速やかに潜熱がシリンダブロック11に対し放出されるようになっている。この場合、発核装置4は、内燃機関1の始動時に発する振動によりレリーズ機構46による摺動部材42の温間摺動位置での拘束を解除し易い向き、つまり内燃機関1の始動時に発する振動により摺動部材42′が軸線m方向に揺れ易い向きとなるように、軸線mを略上下方向に延ばして取り付けられている。
また、摺動部材42′を冷間摺動位置まで進出移動させた発核装置4の稼働後に蓄熱材Xを固相へ相変化させて潜熱を放出した状態から、シリンダブロック11からの熱を取り込んで蓄熱材Xが融点(58゜C)を越える温度になると、収容容器43a内のサーモワックス45aの体積が増加してシャフト部42b′の他側端部を高粘性体45bを介して一側へ押し出して摺動部材42′を温間摺動位置(図8に示す位置)まで移動させる。このとき、第2付勢スプリング61dにより付勢された係止球61cが係止用凹部61eと係合し、レリーズ機構61による摺動部材42の温間摺動位置での拘束が行われる。このレリーズ機構61による摺動部材42′の温間摺動位置での拘束は、蓄熱材Xが50゜C以下の温度に低下して収容容器43a内のサーモワックス45aの体積が減少してシャフト部42b′の他側端部を高粘性体45bを介して他側へ引き戻そうとしても継続して行われ、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置4が稼動するように稼動待機状態に保持されている。
したがって、上記実施例5では、発核装置4は、摺動部材42′をサーモワックス45aの冷間時においても温間摺動位置(図8に示す位置)に拘束しておくレリーズ機構61を備え、内燃機関1の始動時に発する振動によりレリーズ機構61の係止球61cによる係止用凹部61eとの係止が解除されると、温間摺動位置から解放された摺動部材42′が冷間摺動位置まで進出移動する際にシャフト部42b′の表面がゴム製扱き部材47により扱かれ、その扱かれた新生面を蓄熱材Xに直に接触させることによって、過冷却状態にある蓄熱材Xの固相への相変化を促して、蓄熱材Xからの潜熱をシリンダブロック11に対し確実に放出することができる。
しかも、蓄熱材Xの温度上昇により収容容器43a内のサーモワックス45aも温度上昇して体積増加する際にシャフト部42b′の他側端部を高粘性体45bを介して一側へ押し出して摺動部材42′を温間摺動位置まで移動させ、第2付勢スプリング61dにより付勢された係止球61cが係止用凹部61eと係合し、レリーズ機構61による摺動部材42の温間摺動位置での拘束が行われるので、蓄熱材Xの温度上昇により加温されて膨張するサーモワックス45aによってレリーズ機構61により拘束される温間摺動位置まで摺動部材42′を独自に移動させ、レリーズ機構61により拘束される摺動部材42′の温間摺動位置が内燃機関1の熱を利用して簡単に得られ、非常に安価で効率の高い発核装置4を提供することができる。
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施例2では、温間ハンマ位置から解放されたハンマ33を冷間ハンマ位置まで進出移動させて的本体32aに当接させ、その際に摺動する的支持体32bの軸支部32cと的支持部31dの内周面との間に残留していた蓄熱材Xの結晶体を蓄熱材Xに直に接触させるようにしたが、図9に示すように、ピストン部材31b他側端の支持アーム31cの先端に、ハンマ33側に膨出する椀状の的71を固設し、この的71の反ハンマ33側面(ピストン部材31b側)に、内部に蓄熱材Xの結晶体を封入した複数の亀裂を設けておき、内燃機関の始動時に発する振動によりレリーズ機構35のハンマ33の肩部33aと係止球35bとの係合が解除されると、温間ハンマ位置から解放されたハンマ33が冷間ハンマ位置まで進出移動して的71に当接し、その際に的71の裏面(反ハンマ33側面)の亀裂が開いて亀裂内部に残留する蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触すること、または亀裂内の金属新生面が蓄熱材Xに直に触れることによって蓄熱材Xを発核させるようにしてもよい。
また、上記各実施例では、サーモワックス25a,45aの体積増加によってシャフト23、ハンマ33または摺動部材42を温間シャフト位置、温間ハンマ位置または温間摺動位置まで移動させ、レリーズ機構26,35,46,51,61による拘束が行われるようにしたが、シャフト、ハンマまたは摺動部材を温間シャフト位置、温間ハンマ位置または温間摺動位置まで移動させる付勢スプリングを形状記憶合金により構成し、この付勢スプリングにより温間シャフト位置、温間ハンマ位置または温間摺動位置まで移動させたシャフト、ハンマまたは摺動部材をレリーズ機構により拘束するようにしてもよい。
更に、上記各実施例では、蓄熱材収容容器14をウォータジャケット13内に配設したが、シリンダブロックに専用の収容室を形成し、その収容室に蓄熱材収容容器が配設されるようにしてもよい。
本発明の実施例1に係わる暖機装置を備えた内燃機関をクランクシャフト方向から見た断面図である。 同じく暖機装置の発核装置の図であって、図2(a)はサーモワックスの拡張により温間シャフト位置まで移動させた際のレリーズ機構による拘束状態を示す断面図であり、図2(b)はサーモワックスを収縮させてレリーズ機構による拘束状態での稼働に備えた状態を示す断面図であり、図2(c)はレリーズ機構の解除により稼働した状態を示す断面図である。 本発明の実施例2に係わる暖機装置の発核装置の図であって、図3(a)はサーモワックスを収縮させてレリーズ機構による拘束状態での稼働に備えた状態を示す断面図であり、図3(b)はレリーズ機構の解除により稼働する直前の状態を示す断面図であり、図3(c)はレリーズ機構の解除により稼働した状態を示す断面図であり、図3(d)はサーモワックスの拡張により温間ハンマ位置まで移動させた状態でのレリーズ機構による拘束状態を示す断面図である。 本発明の実施例3に係わる発核装置の断面図である。 同じく発核装置の筒状体付近の断面図である。 同じく発核装置のレリーズ機構付近の断面図である。 本発明の実施例4に係わるレリーズ機構の断面図である。 本発明の実施例5に係わるレリーズ機構の断面図である。 本発明の変形例に係わる発核装置の断面図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 発核装置
23b シャフト部(シャフト)
25a サーモワックス
26 レリーズ機構
3,3′ 発核装置
33 ハンマ(シャフト)
35 レリーズ機構
4 発核装置
42b シャフト部(シャフト)
45a サーモワックス
46 レリーズ機構
51 レリーズ機構
61 レリーズ機構
X 蓄熱材

Claims (4)

  1. 内燃機関の内部に潜熱型の蓄熱材が収容されているとともに、
    過冷却状態にある蓄熱材の相変化を促すように稼動する発核装置が上記蓄熱材内に設けられており、
    上記発核装置は、内燃機関の始動時に発する振動により稼動し、蓄熱材を相変化させることによって放熱させるようにしたことを特徴とする内燃機関の暖機装置。
  2. 上記請求項1に記載の内燃機関の暖機装置において、
    発核装置は、
    冷間時と温間時とで形状が異なる形状記憶合金と、
    この形状記憶合金の温間時の形状を冷間時においても解放可能な状態で拘束しておくレリーズ機構と
    を備え、
    上記レリーズ機構は、内燃機関の始動時に発する振動により形状記憶合金を温間時の形状から解放させることによって発核装置を稼動させるものであることを特徴する内燃機関の暖機装置。
  3. 上記請求項1に記載の内燃機関の暖機装置において、
    発核装置は、
    軸線方向に進退移動可能なシャフトと、
    このシャフトを冷間時と温間時とで進退方向に異なる位置に移動させるサーモワックスと、
    このサーモワックスの温間時におけるシャフトの位置を冷間時においても解放可能な状態で拘束しておくレリーズ機構と
    を備え、
    上記レリーズ機構は、内燃機関の始動時に発する振動によりサーモワックスの温間時におけるシャフト位置からシャフトを解放させることによって発核装置を稼動させるものであることを特徴する内燃機関の暖機装置。
  4. 上記請求項3に記載の内燃機関の暖機装置において、
    レリーズ機構は、
    サーモワックスの冷間時におけるシャフト位置側に向かってシャフトを付勢する第1の付勢手段と、
    シャフト内に設けられ、そのシャフトの軸線と直行する方向に進退移動可能な封止部材と、
    この封止部材をシャフト内から進出する方向へ付勢する第2の付勢手段と、
    この第2の付勢手段により進出方向へ付勢された封止部材をサーモワックスの温間時におけるシャフト位置で係合してシャフトを係止する係止手段と
    を備え、
    上記係止手段は、内燃機関の始動時に発する振動により封止手段との係合が解除されるようになっていることを特徴とする内燃機関の暖機装置。
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