JP2007055655A - 発泡合成樹脂製容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発泡合成樹脂を剥き出しで使用する折り畳み式容器において、ヒンジの耐久性を向上させ、一般的なビーズ法型内発泡成形方法で成形可能な容器を提供すること。
【解決手段】底板と、該底板の周囲に立設または折り畳み可能な側板からなる発泡合成樹脂製容器であって、底板の側板立設位置の側板立設方向に突起部を設け、該底板の側板立設位置と略当接するように側板の一辺に切り欠き部を形成するとともに、突起部の、側板と隣接する側部に凹所および/または回動凸片を、底板の突起部の側部と隣接する側板の切り欠き部の側部に回動凸片および/または凹所を形成し、突起部の凹所および/または回動凸片と切り欠き部の回動凸片および/または凹所を篏合連結して回動型ヒンジを持たせた発泡合成樹脂製容器において、該凹所および/または回動凸片を持つ部分を、別部品として作製し、後から、接着および/または係止形状で底板や側板の該当箇所に接合する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、発泡合成樹脂製の容器に関するものであり、更に詳しくは、容器の複数の側板を底板に対して回動させることで、複数の側板の立設および折り畳みを可能とした発泡合成樹脂製折り畳み式容器に関するものである。
一般的に、どのような素材でできた容器であっても、収納物がない状態において、輸送時や保管時に簡単に折り畳むことができれば、コンパクト化でき、輸送コストや保管コストを低減でき、回収して再使用も容易であるので、その利便性に対する用途が開かれることは当然のことと考えられる。
昔からあるダンボール箱などの紙製容器は、紙厚が薄いので、折り目を付ければそれ自身がヒンジとなって折り畳め、かなりの減容比が実現でき、しかも安価であるので、これまでは理想的な包装・輸送・保管容器であった言える。しかし、ダンボール箱にも、受け取り側の処分問題、繰り返し使用頻度が少ない、防水性がない、保冷性がないなどの課題がある。
また、合成樹脂製容器においては、コンビニ向けの食品用コンテナや家庭ゴミ回収容器など、折り畳んで返却する容器は、折り畳み方式は様々あり、既に大量に使用され、輸送・保管でそのコンパクト性を大いに発揮している。しかしながら、合成樹脂製容器には保冷性が殆どない。
そこで、発泡合成樹脂製容器に折り畳み方式を適用することは、保冷性、軽量性を付与でき、大いに期待されるところであるが、過去に色々と検討されて来た割には、未だに多くの課題がある。
上記、多くの課題とは、以下のようなものがある。
発泡スチロールや発泡硬質ウレタンなどは表面を剥き出し使用すると、割れたり、傷付いたり、汚れが目立ったりして繰り返しの使用には耐えられないため、一般に表皮として樹脂層を形成する場合があるが、これに各種のヒンジを取り付け、或いは表皮層自体をヒンジとして、折り畳みを可能とした容器がある。このような折り畳み式容器は、製造工程が煩雑となる、部品数が多い、組立作業に時間を要するなどが原因となって高価であり、また側板どうしの接合部に隙間ができ易く気密性が悪い、持つと重いなどの問題点がある。
また、合成樹脂発泡体を剥き出し使用の場合、これに未発泡プラスチック製の板状体やテープ、シートなどのヒンジを取り付けて折り曲げ可能とした容器があるが、厚みのある合成樹脂発泡体を厚みのないヒンジで折り曲げることになるため、折り曲げ時に緩みやズレなど生じ密閉性を失ったり、合成樹脂発泡体との固定方法にもよるが、ヒンジが回動型以外のプラスチック部品であると持ち上げた時の荷重が直にヒンジに掛るので、数回使用すると比較的弱い発泡合成樹脂を破壊して、ヒンジが緩んだり外れたりする。また、ヒンジがテープやシートであると、剥がれたり、ズレたりし、汚れも目立つ傾向であるので見栄えが悪くなったりする。
具体的に過去に開示された技術から例示すると、表面に補強用層を備えた発泡樹脂板体からなり、多数の折り畳み箇所を蝶番(発泡樹脂板体内にインサート成形されたネジ止め部とネジ固定)と支杆(発泡樹脂板体全巾にわたって貫通埋設された支杆を締め付けネジで固定)との組み合わせで折り畳み可能とした保冷箱(特許文献1)があるが、表面補強層付与工程、ネジ止めのインサート、支杆を貫通させる穴加工など、製造工程がかなり煩雑で、部品数が多い、組立作業に時間を要す等の問題がある。
また、プラスチック原料を使用してブロー成型法にて製造した折り畳み式容器で、底壁に対して側壁を起立及び外側に展開でき、底壁、側壁共に二重壁とし、この中に発泡材を充満した保冷容器(特許文献2)があるが、特許文献1の容器と同じく製造工程からして高価であり、表皮を厚くすると重い容器となってしまう。緩衝性のないプラスチック側板どうしの接合では隙間ができ易く、気密性の低下が懸念される。
合成樹脂発泡体を剥き出しで使用する例では、発泡合成樹脂材によって形成された底板、前側板、後側板、左側板、右側板及び蓋板からなり、各側板は底板に対し蝶番手段によって起立姿勢と折畳姿勢とに姿勢変更可能に連結されていると共に、前後両側板と左右両側板のうち何れか一方の両側板が先に底板上に折り畳まれて、その両側板上に他方の両側板が折り畳まれるように構成されてなる断熱容器(特許文献3)があるが、蝶番手段が接着テープやプラスチックヒンジなどの固着や埋め込みなどの方法によるものである。
また、4側板どうしにヒンジを設け角筒形状とし、底板および蓋板で固定する発泡合成樹脂製容器(特許文献4)がある。これは、折り畳みは角筒形状をヒンジで折り曲げて菱形化させて減容する方法であるが、これもヒンジが合成樹脂シートの熱接着や接着テープあるいはプラスチック部品によるもので、上述の課題に加えて、折り畳んだ形状が直方形状にならないので輸送時、保管時に整頓し難い課題がある。
さらに、ヒンジを同一発泡合成樹脂からなる回動型のヒンジ(自己ヒンジ)として折り畳む技術が、特許文献5、6に開示されているが、どちらも発泡合成樹脂製容器の蓋体のヒンジに使用した例であり、底板に対する側壁のように強度が要求される折り畳み部のヒンジとして使用することについては記載も示唆もされていない。
上述の、同一発泡合成樹脂で一体的に発泡成形される回動型の自己ヒンジは、回動凸片や凹所があるので、一般的なビーズ法型内発泡成形方法では発泡成形後の金型からの離型が困難(雌雄の金型が開く際に、成形品にアンダーカット部があると離型障害となる傾向がある)となるので、特殊な構造の金型や設備を設けて発泡成形する必要があり、簡単には製造できない課題がある。
特開2003−26257号公報 特開2000−153833号公報 特開2001−58682号公報 特開平07−277327号公報 実開平4−23661号公報 特開平7−330045号公報
本発明者が意図するところは、発泡合成樹脂を剥き出しで使用する折り畳み式容器において、ヒンジの耐久性を向上させ、一般的なビーズ法型内発泡成形方法で成形可能な容器を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討の結果、底板に対して側板を折り畳むヒンジに回動凸片と凹所とからなる回動型のヒンジが、厚みのある合成樹脂発泡体を折り畳む場合における最も安定したヒンジであることを確認し、ヒンジ部分の素材を別部品化して、回動型のヒンジとすれば、容器本体はアンダーカット部がなく、一般的なビーズ法型内発泡成形方法で成形可能となる上、重量のある商品が収納された容器であっても、側板を持って持ち上げた時、その荷重に十分耐え、かつ繰り返しの折り畳みに耐え得るヒンジとすることができるとの知見を得、本発明の完成に至った。
即ち、本発明の第1は、底板と、該底板の周囲に立設または折り畳み可能な側板からなる発泡合成樹脂製容器であって、底板の側板立設位置の側板立設方向に、側部に凹所または回動凸片を備えた突起部を設け、該側板には突起部と略当接するように、側板の一辺に、側部に回動凸片または凹所を備えた切り欠き部を形成するとともに、突起部の凹所/または回動凸片と切り欠き部のまたは凹所を篏合連結した発泡合成樹脂製容器であり、前記凹所および/または回動凸片を含む底板および/または側板の一部を別部品として作製することを特徴とする発泡合成樹脂製容器に関する。
好ましい実施態様としては、
(1)前記別部品と底板が、樹脂種、密度の少なくとも一方を異とすること、
(2)前記別部品と底板が、同一素材からなること、
(3)前記別部品として作製される前記凹所に側板面の側板立設方向以外の方向に開放される、回動凸片挿入のための欠損部を設けること、
(4)前記別部品として作製される前記凹所に側板面の側板立設方向以外の方向に開放される、回動凸片挿入のための欠損部を設け、回動凸片挿入後に、凹所に設けられた該欠損部を閉塞させる、或いは、狭隘化させること、
(5)底板に対して複数の前記側板を立設した際に、隣接する側板どうしを係止可能とする部品が、別部品として作製された後、接着および/または係止形状によって側板に接合されるものであって、別部品の素材が、側板と同一の素材であること、
(6)底板に対して複数の前記側板を立設した際に、隣接する側板どうしを係止可能とする部品が、別部品として作製された後、接着および/または係止形状によって側板に接合されるものであって、別部品と側板の樹脂種、密度の少なくとも一方が異であること、
(7)前記容器本体を形成する発泡合成樹脂が、ビーズ法型内発泡成形法により発泡成形された、ポリオレフィン系発泡体であること、
(8)前記別部品を、ビーズ法型内発泡成形法により成形する場合、該別部品を台座となる発泡体と共に一体的に発泡成形し、発泡成形後に台座から切り落として得ること、
を特徴とする前記記載の発泡合成樹脂製容器に関する。
本発明のごとく、底板と、底板の周囲に折り曲げて立設される側板からなる発泡合成樹脂製折り畳み式容器において、折り畳みのヒンジを別部品化することで、容器本体は一般的なビーズ法型内発泡成形方法で成形することができ、回動型ヒンジを採用すれば、安定かつ耐久性の高いヒンジとなり、容器内に収納される製品の荷重にも対応可能となる。
また、回動型ヒンジの凹所に回動凸片挿入するための欠損部を設けることで、後からでも挿入可能とし、荷重に耐え、かつ外れ難くもできる。
さらに、隣接する側板どうしを連結して係止可能とする部品についても、別部品として作製すれば、容器本体は一般的なビーズ法型内発泡成形方法で成形することができ、連結係止性能が良く、耐久性の高い連結係止部品を採用すれば、側板どうしの連結が強固になって、容器自身の強度低下を抑え、かつ機密性の低下も防ぐことができる。
さらに、容器本体を形成する発泡合成樹脂をビーズ法型内発泡成形法により発泡成形された、ポリオレフィン系発泡体とすることで、発泡合成樹脂を剥き出しでも、繰り返し使用できる折り畳み式容器が提供できる。
本発明は、底板と、該底板の周囲に回動型ヒンジで立設・折り畳みできる発泡合成樹脂製容器に関するが、底板の形状に特に限定はなく、四角形以上の多角形の容器なら採用できるが、一般的には四角形の底板に周囲の4枚の側板を立設および折り畳むことが可能な直方体の容器に採用されるのが好ましい。(図1)
本発明は、例えば図3のごとく底板の側板立設位置に側板立設方向に側部に凹所または回動凸片を備えた突起部を設け、該側板には突起部と略当接するように、側板の一辺に、側部に回動凸片または凹所を備えた切り欠き部を形成するとともに、突起部の凹所/または回動凸片と切り欠き部のまたは凹所を篏合連結した発泡合成樹脂製容器であり、前記凹所および/または回動凸片を含む底板および/または側板の一部の片方または両方を、別部品として作製するものである。
別部品として作製された凹所および/または回動凸片を含む底板および/または側板の一部(以下、単に「凹所」「回動凸片」と称す場合がある)は、後から、好ましくは接着および/または係止形状で底板や側板の該当箇所に接合して回動型ヒンジを形成する。この時の凹所と回動凸片の形状および個数は、図1のそれぞれ12ケに限らず、発泡合成樹脂の板厚・側板の長さ・必要な耐荷重などの要因から、凹所と回動凸片の直径や深さを含め任意に決定される。
一般的には、回動型ヒンジの部品の幅は発泡合成樹脂の板厚)と同一であることが、例えば接着面積が大きく取れる等、容器側面の平滑性や回動型ヒンジの発泡合成樹脂製容器本体との接合の観点から好ましく、具体的には概ね10〜50mmが好ましく、さらに好ましくは15〜30mmであり、回動型ヒンジの部品の長さは、たとえば、プラスチックの場合など部品が大きいとそれ自身が熱損失部になる場合があるため、部品コストや断熱効果の観点から、短いほうが好ましく、具体的には50mm以下が好ましく、さらに好ましくは20mm程度である。また、凹所と回動凸片の直径は大きい程、回動型ヒンジの回転時の安定性・耐久性および回動型ヒンジの耐荷重性からして好ましく、具体的には板厚の30%以上75%以下が好ましく、凹所と回動凸片の深さは、耐荷重から個数と共に決定されるが、先述の理由で浅い程回動型ヒンジの部品を短くできるため好ましく、概ね20mm以下が好ましく、さらに好ましくは5mm以下である。
本発明に用いられる別部品化した凹所および/または回動凸片の素材は限定されるものではないが、容器本体を形成する底板の発泡合成樹脂と樹脂種、密度等について種々選択することができる。好ましい実施態様のひとつとしては、別部品と底板が、同一素材からなる態様が挙げられる、また別の好ましい態様としては、別部品と底板が、樹脂種、密度の少なくとも一方を異とする態様が挙げられる。
前者の態様であれば、ビーズ法型内発泡成形方法で成形する場合、容器本体と同時に成形でき、素材が同じであれば廃棄処理し易い。
また、後者の態様であれば、容器本体と別部品の樹脂種は同一とし、別部品のみを高密度のものとした場合は、上述の特性に加え、ヒンジの耐久性を向上できるメリットがある。
具体的には、容器本体を形成する発泡合成樹脂の密度は、概ね0.02g/cm3以上0.10g/cm3以下であり、別部品化した凹所および/または回動凸片で、素材は同一だが高密度のものとは、概ね0.05g/cm3以上0.3g/cm3以下である。
また、射出発泡および押出発泡成形方法などで成形された他素材の発泡合成樹脂、あるいは射出、押出成形方法および真空成形方法などで成形される未発泡のプラスチックを凹所および/または回動凸片とすることも可能であるが、中でも射出成形方法によって得たプラスチックを回動型ヒンジとすることは、荷重に対してその個数や形状を適宜選択でき、コスト・軽量性・発泡合成樹脂製容器との接合性などからも有利に採用される。この場合、発泡合成樹脂容器本体と樹脂種を統一すれば、一緒に溶融処理できて廃棄性が向上するため好ましい。
本発明においては、別部品で作製される凹所に側板面の側板立設方向以外の方向に開放される、回動凸片挿入のための欠損部を設けることで、回動凸片の挿入方向が側板立設方向と重ならないようにして、持ち上げた時に凹所から回動凸片が外れることを防ぐことが可能となる。凹所および/または回動凸片が柔軟な合成樹脂発泡体であれば、凸片を凹所より大きくして強制挿入すれば外れ難くなるし、凹所および回動凸片がプラスチック部品であれば強制挿入ができないので、凹所から回動凸片が外れることを防ぐため回動凸片挿入後に、凹所に設けられた欠損部を閉塞させる、或いは、狭隘化させることで外れにくくなるため好ましい。
さらに、底板に対して複数の前記側板を立設した際に、隣接する側板どうしを係止可能とする部品についても、少なくとも係止の片方を好ましくは両方を別部品として作製し、後から、接着および/または係止形状で接合する方法を採用すれば、発泡合成樹脂製容器本体にアンダーカット部がなくなり、一般的なビーズ法型内発泡成形方法で成形可能となるため好ましい。別部品の素材を、容器本体を形成する発泡合成樹脂と同じくすれば、これも一般的なビーズ法型内発泡成形方法で成形可能となる。
また、別部品と側板の樹脂種、密度の少なくとも一方を異とすることも可能である。たとえば、別部品として発泡合成樹脂や未発泡プラスチックが選択できるが、プラスチックなら連結係止性能が良く、耐久性の高い連結係止部品が得られる。いずれにしても、側板どうしの連結が強固にすることで、折り畳み式であるが故に最大の弱点とも言える、容器自身の強度低下を抑えることができ、かつ機密性の低下も防ぐことができる。
本発明では、容器本体を形成する発泡合成樹脂を特に限定するものではないが、好ましい態様として、ビーズ法型内発泡成形法により発泡成形された、ポリオレフィン系発泡体とすること合成樹脂が好ましい。ポリオレフィン系発泡体は柔軟かつ耐久性のある発泡体であるので、繰り返しの使用に耐える利点がある。また、別部品として作製される凹所および回動凸片、および別部品として作製される隣接する側板どうしを係止可能とする部品も、容器本体と同じか密度の大きい同一素材のビーズ法型内発泡成形法により発泡成形されたポリオレフィン系発泡体とすれば、耐久性のある回動型ヒンジが得られ、隣接する側板どうしの開閉を繰り返しても壊れにくい、部品を得ることができる。
ここで言う、ポリオレフィン系発泡体とは、その基材樹脂が、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテンなどの炭素数2〜8のαオレフィンモノマーやノルボルネン系などの環状オレフィンモノマーを単独または2種以上を重合した樹脂かこれを主成分として含有する樹脂を発泡させたものであり、ビーズ法型内発泡成形法とは、樹脂をビーズ状に発泡した予備発泡粒子とし、成形機に搭載した金型で様々な形状に発泡成形する方法である。
実際には、すでに汎用化した発泡合成樹脂が経済的にも好ましく、ポリプロピレン系樹脂発泡体、ポリエチレン系樹脂、スチレン改質ポリオレフィン樹脂などの予備発泡粒子による発泡体が好適に使用できる。スチレン改質ポリオレフィン樹脂は、オレフィン含量が30%以上であるものが好ましく更に好ましくは50%以上である。
この中でも、硬さと柔軟性を兼ね備えたポリプロピレン系樹脂発泡体が、好適に使用される。ポリプロピレン系樹脂発泡体にも種類が多くあり、その基材樹脂としてプロピレン単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、ブテン−プロピレンのランダムまたはブロック共重合体、ブテン−エチレン−プロピレンのランダムまたはブロック共重合体またはこれらの架橋樹脂などがあるが、一般的には、エチレンのプロピレンに対する含有量が1〜5重量%のエチレン−プロピレンランダム共重合樹脂発泡体が性能、コストにおいて好ましい。
前述した、別部品として作製される凹所および回動凸片を持つ部品、および別部品として作製される隣接する側板どうしを係止可能とする部品を、ビーズ法型内発泡成形法により発泡成形する場合には、部品が余りにも小さいため、ビーズ原料の充填や成形後の離型が難しく、通常のビーズ法型内発泡成形法では成形が困難である場合があるため、台座となる発泡体に凹所および回動凸片をアンダーカット形状がない方向に据え付けて、台座と共に一体的に発泡成形し、発泡成形後に台座から切り落として別部品を得ることが好ましい。
また本発明は、発泡合成樹脂製折り畳み式容器の折り畳み部のヒンジに、別部品からなる回動型のヒンジを採用することにあるので、それ以外の形状や方法に制約されるものではない。例えば、側板の高さが概ね底板の幅(幅≦長さ)の1/2以下であれば折り畳みが容易であるが、高さが概ね1/2以上ある場合には、回動型ヒンジの位置を1段高くして折り畳んだり、側板そのものが折り畳めるようにしても本発明は採用でき、その折り込み方法は問わない。また、蓋体の形状、蓋体と容器の篏合方法、折り畳んだ容器に蓋体を着ける方法、蓋体および容器全体の肉盗み方法など任意の形状や方法が本発明とともに採用できる。
以下に実施例で本発明の具体的内容を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図2は、回動型ヒンジを持たせた図1の発泡合成樹脂製容器において、凹所および回動凸片を持つ部分を、別部品として作製し、後から、接着剤にて底板および側板に接合した1例を示すもので、図1の発泡合成樹脂製容器には残り11ケの回動型ヒンジ部があるが、同様に別部品化して、凹所と回動凸片を噛合わせた後、必要な部分に接着剤を塗り、接着接合にて発泡合成樹脂製容器を得た。
発泡合成樹脂容器本体は、ビーズ法型内発泡成形法による発泡倍率20倍(密度=45g/リットル)の発泡ポリプロピレン(基材樹脂=エチレン含有量3%のエチレン−プロピレンランダムコポリマー)からなり、凹所および回動凸片は同一素材であるが、発泡倍率5倍(密度=180g/リットル)のもので、後述の実施例4により、ビーズ法型内発泡成形法により得た。凹所および回動凸片は射出成形で得た未発泡のプラスチックでも実施可能である。未発泡のプラスチックで別部品化した凹所および回動凸片を持つ部分を得る場合、図4のように容器本体と係止可能な形状を持たせて、必要に応じ接着を塗布して接合する方法が好ましい。
(実施例2)
図3はまた、別部品として作製される凹所に側板面の側板立設方向以外の方向に開放される、回動凸片挿入のための欠損部を設けた一例を示すものであり、先に突起部および切り欠き部に別部品化した凹所および回動凸片を接着などで接合して置き、後から底板に側板を立設させた。凹所の部品を発泡合成樹脂とし、その弾力性を利用して回動凸片を強制的に挿入する方法を採った。また図5は、別部品として作製される凹所が未発泡のプラスチックである場合、回動凸片挿入(1)後に、凹所に設けられた欠損部に蓋をして閉塞させる(2)方法の1例を示す。本例は蓋体を係止および/または接着する方法であるが、蓋体をスライドして閉塞させるなど欠損部を閉塞させる方法および形状は他にもいろいろあり枚挙にいとまがない。
(実施例3)
図6は、底板に対して側板を立設する時に、隣接する側板どうしを連結して係止可能とする2つの部品を、別部品として作製し、後にそれぞれの側板に接着で接合した1例であり、本実施例では凹所と凸片による係止形状を用い、実施例1と同じくエチレン−プロピレンランダムコポリマーによる発泡倍率5倍(密度=180g/リットル)の、後述の実施例4により、ビーズ法型内発泡成形法により得た。これら別部品は、未発泡のプラスチックでも係止方法、形状は様々考えられるが実施可能である。
(実施例4)
図7は、別部品として作製される凹所および回動凸片を持つ部品、および別部品として作製される隣接する側板どうしを連結して係止可能とする部品を、ビーズ法型内発泡成形法により発泡成形する場合、別部品を台座となる発泡体と共に一体的に発泡成形し、発泡成形後に台座から切り落として得る方法を示し、→の方向に熱線スライサーやカッターで切り落とす。
本発明の発泡合成樹脂製容器の斜視図である。 凹所および回動凸片を別部品として作製し、後から、接着剤にて底板および側板に接合した一例を示すものである。 凹所や回動凸片を、別部品として作製して、容器本体と接合後、凹所に設けた欠損部を利用して篏合連結する一具体例を示した図である。 プラスチックで別部品化した凹所および回動凸片に容器本体と係止可能な形状を持たせた一例を示した斜視図である。 別部品として作製される凹所がプラスチックである場合、回動凸片挿入後に、凹所に設けられた欠損部に蓋をして閉塞させる方法の一例を示す。 隣接する側板どうしを連結して係止可能とする2つの部品を、別部品として作製し、後にそれぞれの側板に接着で接合した一例である。 凹所および回動凸片および隣接する側板どうしの連結部品を、台座となる発泡体と共に一体的に発泡成形後、台座から切り落として得る方法を示す。
符号の説明
1 底板
2 側板
3 突起部
4 切り欠き部
5 別部品化された凹所
6 別部品化された回動凸片
7 容器本体と係止可能な形状を持つ別部品
8 容器本体側の係止部
9 プラスチック製凹所部品の蓋
10 連結して係止可能となる2つの部品
11 容器のコーナー上面図
12 台座

Claims (9)

  1. 底板と、該底板の周囲に立設または折り畳み可能な側板からなる発泡合成樹脂製容器であって、底板の側板立設位置の側板立設方向に、側部に凹所または回動凸片を備えた突起部を設け、該側板には突起部と略当接するように、側板の一辺に、側部に回動凸片または凹所を備えた切り欠き部を形成するとともに、突起部の凹所/または回動凸片と切り欠き部のまたは凹所を篏合連結した発泡合成樹脂製容器であり、前記凹所および/または回動凸片を含む底板および/または側板の一部を別部品として作製することを特徴とする発泡合成樹脂製容器。
  2. 前記別部品と底板が、樹脂種、密度の少なくとも一方を異とすることを特徴とする請求項1に記載の発泡合成樹脂製容器。
  3. 前記別部品と底板が、同一素材からなることを特徴とする請求項1に記載の発泡合成樹脂製容器。
  4. 前記別部品として作製される前記凹所に側板面の側板立設方向以外の方向に開放される、回動凸片挿入のための欠損部を設けることを特徴とする請求項1〜3何れか一項に記載の発泡合成樹脂製容器。
  5. 前記別部品として作製される前記凹所に側板面の側板立設方向以外の方向に開放される、回動凸片挿入のための欠損部を設け、回動凸片挿入後に、凹所に設けられた該欠損部を閉塞させる、或いは、狭隘化させることを特徴とする請求項4に記載の発泡合成樹脂製容器。
  6. 底板に対して複数の前記側板を立設した際に、隣接する側板どうしを係止可能とする部品が、別部品として作製された後、接着および/または係止形状によって側板に接合されるものであって、別部品の素材が、側板と同一の素材であることを特徴とする請求項1〜5何れか一項に記載の発泡合成樹脂製容器。
  7. 底板に対して複数の前記側板を立設した際に、隣接する側板どうしを係止可能とする部品が、別部品として作製された後、接着および/または係止形状によって側板に接合されるものであって、別部品と側板の樹脂種、密度の少なくとも一方が異であることを特徴とする請求項1〜5何れか一項に記載の発泡合成樹脂製容器。
  8. 前記容器本体を形成する発泡合成樹脂が、ビーズ法型内発泡成形法により発泡成形された、ポリオレフィン系発泡体であることを特徴とする請求項1〜7何れか一項に記載の発泡合成樹脂製容器。
  9. 前記別部品を、ビーズ法型内発泡成形法により成形する場合、該別部品を台座となる発泡体と共に一体的に発泡成形し、発泡成形後に台座から切り落として得ることを特徴とする請求項1〜8に記載の発泡合成樹脂製容器。
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