JP2007055317A - 車両のミラー構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外観性あるいは対歩行者の安全性を損なうことなく、車両の側面下方の視界を広く確保できるミラー構造を提供する。
【解決手段】 車両1は、第一辺がフロントピラー11で画成され、第二辺が上記第一辺より後方において車両上下方向へ延出されるサブピラー12で画成された開口に配されるサブウインド13を備える。このサブウインド13近傍の車室内側において、第1ミラー21が、サブウインド13より後方の像をサブウインド13を通して乗員へ反射させるよう上記第一辺にかかって配される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両のミラー構造に関し、特に、車両の側面下方の視界を確保するためのミラー構造に関する。
近年の車両では、室内空間確保のための車高要件やデザイン要件等のために、ベルトラインが高くなり、車両側方下の死角領域が広がる傾向にある。この死角解消のために車室外へ補助視覚装置を設けることは従来より行われている。
しかしながら、補助視覚装置を車外に設けると、外観デザインの自由度を妨げてしまうだけでなく、空気抵抗や風切り音の悪化を招くことになる。また、補助視覚装置の汚れも避けられない。さらに、補助視覚装置をフェンダ上などに突出させて設けると、対歩行者衝突における安全確保の観点からも不利である。
これに対し、特開2005−41270号公報(特許文献1)は、ドアミラーの下部にプリズム様の透明部材を付設し、この透明部材でもって車両側面下方の像を車内へ光学的に伝達させる技術を開示している。
ところで、フロントピラーおよび、このフロントピラーの途中から下方に延びるサブピラーをそれぞれ、斜辺および縦辺とする三角窓を備えた車両がある。特開2004−255915号公報(特許文献2)は、このような三角窓に複数のミラーを設けるミラー構造を開示している。ただしこのミラー構造は、フロントピラーによって遮られた視野をミラーによって確認できるようにすることをねらいとしたものであり、車両の側面下方の視界を確保するという課題の認識はない。
特開2005−41270号公報 特開2004−255915号公報
本発明は、外観性あるいは対歩行者の安全性を損なうことなく、車両の側面下方の視界を広く確保できるミラー構造を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、第一辺が車両のフロントピラーで画成され、第二辺が前記第一辺より後方において車両上下方向へ延出されるサブピラーで画成された開口に配されるサブウインドを有し、このサブウインド近傍の車室内側にミラーを配する車両のミラー構造に係り、前記フロントピラーは車両側面視で後方へ傾けられているとともに、前記ミラーは前記サブウインドより後方の像を前記サブウインドを通して乗員へ反射させるよう前記第一辺にかかって配される第1のミラーであることを特徴とする。
この構成によれば、第1のミラーが第一辺であるフロントピラーの後方への傾きを利用して車室内に設けられるので、乗員によるサブウインドを通した直接視認領域をミラーが妨げることがない。また、ミラーがサブウインド近傍に配されるため、乗員はサブウインドへ視線を向けるだけで、サブウインドを通した直接視認領域だけでなく、非直接視認領域である車両後方の状況をも同時に確認することができる。さらに、後方を確認するミラーが車室内側に設けられることとなるため、外観デザインの自由度を妨げたり、空気抵抗や風切り音の悪化を招くことがないだけでなく、ミラーの汚れおよびこれによる後方視界の悪化を生じさせることもない。くわえて、後方を確認するミラーがフェンダ上などに突出することがないため、歩行者と車両との衝突時における、車両による歩行者への障害を抑えることができる。
本発明の別の側面は、第一辺が車両のフロントピラーで画成され、第二辺が前記第一辺より後方において車両上下方向へ延出されるサブピラーで画成された開口に配されるサブウインドを有し、このサブウインド近傍の車室内側にミラーを配する車両のミラー構造に係り、前記フロントピラーは車両側面視で後方へ傾けられているとともに、前記ミラーは前記サブウインドより下方の像を前記サブウインドを通して乗員へ反射させるよう前記第一辺にかかって配される第1のミラーであることを特徴とする。
この構成によれば、第1のミラーが第一辺であるフロントピラーの後方への傾きを利用して車室内に設けられるので、乗員によるサブウインドを通した直接視認領域をミラーが妨げることがない。また、ミラーがサブウインド近傍に配されるため、乗員はサブウインドへ視線を向けるだけで、サブウインドを通した直接視認領域だけでなく、非直接視認領域である車両下方の状況をも同時に確認することができる。さらに、下方を確認するミラーが車室内側に設けられることとなるため、外観デザインの自由度を妨げたり、空気抵抗や風切り音の悪化を招くことがないだけでなく、ミラーの汚れおよびこれによる側方視界の悪化を生じさせることもない。くわえて、下方を確認するミラーがフェンダ上などに突出することがないため、歩行者と車両との衝突時における、車両による歩行者への障害を抑えることができる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記サブウインドより前方の像を前記サブウインドを通して乗員へ反射させるよう前記第二辺にかかって第2のミラーを配することが好ましい。
この構成によれば、第2のミラーが第二辺であるサブピラーを利用して車室内に設けられるので、乗員によるサブウインドを通した直接視認領域をミラーが妨げることがない。また、第1および第2のミラーが共にサブウインド近傍に配されるため、乗員はサブウインドへ視線を向けるだけで、サブウインドを通した直接視認領域、車両後方または車両下方の非直接視認領域、そして車両前方の非直接視認領域の状況をも同時に確認することができる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記サブウインドより下方の像を前記サブウインドを通して乗員へ反射させるよう前記第二辺にかかって第2のミラーを配することが好ましい。
この構成によれば、第2のミラーが第二辺であるサブピラーを利用して車室内に設けられるので、乗員によるサブウインドを通した直接視認領域をミラーが妨げることがない。また、第1および第2のミラーが共にサブウインド近傍に配されるため、乗員はサブウインドへ視線を向けるだけで、サブウインドを通した直接視認領域、車両下方の非直接視認領域、そして車両前方の非直接視認領域の状況をも同時に確認することができる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記第1および第2のミラーの曲率が略同一に設定されることが好ましい。
この構成によれば、同じサブウインドへ視点を合わせた時でも、第1および第2のミラーの曲率が統一されているため、像の距離感をつかみやすい。しかも、これによりそれぞれ異なる曲率でミラーを形成する必要もなくなり、ミラーの形成性も向上する。
本発明の好適な実施形態によれば、前記第1のミラーより上方かつ前記第2のミラーより前方の前記サブウインド近傍に、第3のミラーを配することが好ましい。
この構成によれば、第1のミラーや第2のミラーとは別の第3のミラーをサブウインド近傍に配するので、フロントピラーの傾きやサブピラーの形状にかかわらず、所望の非直接視認領域をカバーすることができる。そのため、デザイン自由度やミラーのレイアウト自由度を妨げることもない。
本発明の好適な実施形態によれば、前記第1、第2、および第3のミラーの曲率が略同一に設定されることが好ましい。
この構成によれば、同じサブウインドへ視点を合わせた時でも、第1、第2、および第3のミラーの曲率が統一されているため、像の距離感をつかみやすい。しかも、これによりそれぞれ異なる曲率でミラーを形成する必要もなくなり、ミラーの形成性も向上する。
本発明のさらに別の側面は、一辺および他辺が車両上下方向に延出される車両のピラーで画成された開口に配されるサブウインドを有し、このサブウインド近傍の車室内側にミラーを配する車両のミラー構造に係り、前記一辺は車両側面視で前方または後方に傾斜されるとともに、前記ミラーは前記サブウインドよりも前記一辺の傾斜方向側にある像を前記サブウインドを通して乗員へ反射させるよう前記一辺にかかって配されることを特徴とする。
この構成によれば、ミラーがサブウインドを覆うことがないため、乗員によるサブウインドを通した直接視認領域を妨げることなく、サブウインドよりもピラーの傾斜方向側にある物体等の様子をも同時に視認することができる。
本発明によれば、外観性あるいは対歩行者の安全性を損なうことなく、車両の側面下方の視界を広く確保できるミラー構造が提供される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決手段として必須のものであるとは限らない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明のミラー構造が適用される車両1の左前方からの外観を示す斜視図、図2は、車両1の車室内から前方をみたときの車室内を示す図である。
図中、11はフロントピラー、12はサブピラーである。フロントピラー11はサイドボディを構成する剛性部材で、車両側面視で後方に傾けて設けられ、フロントウインド10の左右両端を支持している。サブピラー12もフロントピラー11とともにサイドボディを構成する剛性部材であり、フロントピラー11の中間部から車両下方に延出されている。また、16はフロントフェンダ、17はフロントドアを示している。なお、フロントピラー11の下端部およびサブピラー12の下端部の接続態様については図示を省略するが、例えば、フロントピラー11の下端はフロントピラーロア(フロントフェンダ16の車内側に配される)によって支持されており、このフロントピラーロアが車両後方に延出されて、そこにサブピラー12の下端が接続される構成にするとよい。
このような構成により、斜辺である第一辺がフロントピラー11で画成され、縦辺である第二辺が上記第一辺より後方で車両上下方向へ延出されるサブピラー12で画成され、横辺である第三辺がフロントフェンダ16で画成される略三角形の開口が形成されることになる。そして、この開口にサブウインド13が嵌め込まれる。このように、本実施形態におけるサブウインド13はサイドボディ側に設けられている。もっとも、このサブウインド13をドア側に設ける構成としてもよいが、このような構成については第2の実施形態として後述することにする。
これに伴い、図1に示したフロントドア17のサッシ15はサブピラー12に沿うように設けられる。また、サッシ15の下部にはドアミラー14が取り付けられている。このため、図2に示すように、乗員からみるとサブウインド13とドアミラー14とはほぼ隣接した位置関係にあり、乗員はわずかな視線移動で、ドアミラー14による車両斜め後方の確認を行うとともに、サブウインド13越しに直接視認可能な車両斜め前方の領域(直接視認領域)を目視することが可能である。
さて、上記したサブウインド13近傍の車室内側には、車両1の側面下方および後方の領域を視認するためのミラーが設けられている。以下、このミラーについて具体的に説明する。
図3は、運転席に着座している乗員の視線Pからみたサブウインド13周りを示す図、図4は、サブウインド13周りの車室内側面図である。図中、13aはサブウインド13の窓枠周囲に設けられたトリムを示している。このトリム13aには、車室内側からサブウインド13に向かって凹設される部分が形成されており、ミラーはこの部分に沿うように配設されている。
まず、フロントピラー11で画成される第一辺の下端部に、第1ミラー21が配設される。この第1ミラー21は所定の曲率を有する凸面鏡で構成され、サブウインド13より後方または下方の、乗員からは直接には視認できない領域(非直接視認領域;例えば、図1における領域31)の像をサブウインド13を通して乗員へと反射させる。なお、領域31よりもさらに後方の領域については、ドアミラー14によってこれを視認することが可能である。したがって、ドアミラーによる視認領域よりも前方の従来死角となっていた領域を、この第1ミラー21によって視認することが可能になる。
ここで、この第1ミラー21は、フロントピラー11の傾きを利用して(フロントピラー11に沿って)設けられている点が重要である。これにより、乗員は、サブウインド13を通した直接視認領域を第1ミラー21によって妨げられることはない。また、第1ミラー21はサブウインド13の近傍に配されるため、乗員はサブウインド13へ視線を向けるだけで、サブウインド13を通した直接視認領域だけでなく、非直接視認領域である車両後方または下方の状況をも同時に確認することができる。さらに、この第1ミラー21は車室内側に設けられるから、外観デザインの自由度を妨げたり、空気抵抗や風切り音の悪化を招くことがないだけでなく、ミラーの汚れおよびこれによる後方あるいは側方の視界の悪化を生じさせることもない。くわえて、後方を確認するミラーがフェンダ上などに突出することがないため、歩行者と車両との衝突時における、車両による歩行者への障害を抑えることができる。
本実施形態ではさらに、サブピラー12で画成される第二辺の例えば中央部に、第2ミラー22が配設される。この第2ミラー22は所定の曲率を有する凸面鏡で構成され、サブウインド13より前方の非直接視認領域(例えば、図1における領域32)の像をサブウインド13を通して乗員へと反射させる。なお、領域32よりさらに前方の領域については、サブウインド13を通して直接視認することが可能である。このように、第2ミラー22はサブピラー12を利用して(サブピラー12に沿って)車室内に設けられる。このため、第2ミラー22が乗員によるサブウインド13を通した直接視認領域を妨げることはない。また、この第2ミラー22は第1ミラー21と共にサブウインド13の近傍に配されるため、乗員はサブウインド13に視線を向けるだけで、第1ミラー21によって、サブウインド13を通した直接視認領域および、車両後方または下方の非直接視認領域(領域31)を確認できると同時に、車両前方の非直接視認領域(領域32)をも確認することが可能である。
本実施形態ではさらに、第1ミラー21より上方かつ第2ミラー22より前方の位置で、例えばサブウインド13の斜辺をなすフロントピラー11にかかって、第3ミラー23も配設される。この第3ミラー23は所定の曲率を有する凸面鏡で構成され、サブウインド13の直下方の領域(例えば、図1における領域33)の像をサブウインド13を通して乗員へと反射させる。この第3ミラー23によって、第1ミラー21や第2ミラー22では視認しにくいサブウインド13の直下方の領域を確実に視認することができる。
なお、図3および図4は、特に死角(非直接視認領域)が大きくなる助手席側(左フロント側)のサブウインド13近傍におけるミラー構造を示したものであるが、当然、右フロント側のサブウインド13近傍にも同様のミラー構造を設けることができる。
次に、上述した第1ミラー21、第2ミラー22、第3ミラー23それぞれの、凸面構成の好ましい態様について説明する。
第1ミラー21、第2ミラー22、第3ミラー23は主に、発進時における車両1の側面下方または後方の視認を確実かつ容易に行うことをねらいとしたものである。図1に例示したように、第1ミラー21、第2ミラー22、第3ミラー23によってそれぞれ映される領域は、車両1の側面に沿って概ね連続している。にもかかわらず各ミラーの曲率がばらばらであると、距離感がつかみにくく、発進時における確実かつ容易な視認を妨げることにもなりかねない。そこで本実施形態では、第1ミラー21、第2ミラー22、第3ミラー23の曲率を統一するものとする。
図5〜7を参照して、各ミラーの曲率の具体例を説明する。図5は図4のA−A線に沿う要部断面図、図6は図4のB−B線に沿う要部断面図、図7は図4のC−C線に沿う要部断面図である。なお、図5および図7には、フロントピラー11の具体的な構成例が現れている。すなわち、フロントピラー11は基本的に、フロントピラーアウタ11aとフロントピラーインナ11bとで構成され、両者により閉断面が構成されている。また、フロントピラーアウタ11aとフロントピラーインナ11bとの間には補強部材としてのフロントピラーレインフォースメント11cも配されている。一方、図6には、サブピラー12の具体的構成例が現れている。すなわち、サブピラー12は基本的に、サブピラーアウタ12aとサブピラーインナ12bとで構成され、両者により閉断面が構成されている。また、サブピラーアウタ12aとサブピラーインナ12bとの間には補強部材としてのサブピラーレインフォースメント12cも配されている。本実施形態では少なくとも、図5に現れる第1ミラー21の部分の曲率半径R1と、図6に現れる第2ミラー22の部分の曲率半径R2と、図7に現れる第3ミラー23の部分の曲率半径R3とが、同一の曲率半径(例えば、120mm)に設定される。この曲率半径の適正値は車両の形状等によって異なるが、概ね100〜600mmの範囲内で略同一に設定されるとよいであろう。
このように、各ミラーの曲率を統一することによって、乗員は、サブウインド13に視点を合わせた時に、それぞれのミラーが視野に入っても、乗員に反射される像の距離感をつかみやすいという利点がある。また、乗員が各ミラーを1つずつ順に視線を合わせることによって周囲の状況を確認していく場合でも、視線を移動するたびに像の距離感が変化することがないため、乗員が像を認識する際の違和感およびそれに伴う疲労感を大きく低減することができる。くわえて、各ミラーをそれぞれ異なる曲率で形成する必要がない。したがってミラーの形成性を向上させることにもなる。
なお、本発明はこのサブウインド13近傍に設けられるミラーの特定の個数に限定されるものではないし、また、すべてのミラーがそれぞれ別の辺に設けられることを要求するものでもない。要するに、複数のミラーの少なくとも一部が、互いに異なる辺に設けられればよい。各ミラーの曲率が統一されていることによって乗員に反射される像に統一性があるため、複数のミラーが離れて配置される場合であっても、違和感を生じることはない。
また、上記したように、本実施形態における各ミラーは互いに異なる領域の像を映すものである。しかし、各ミラーの曲率が統一されていることによって乗員に反射される像に統一性があるため、このように複数のミラーが互いに異なる像を乗員に反射させる場合であっても、距離感はつかみやすい。
また、図4に示されるように、第1ミラー21、第2ミラー22、第3ミラー23は、互いに異なる反射面積であってよい。これは、各ミラーの取り付け位置の形状や角度などに依存して適切な反射面積が設定されることになるからである。このように各ミラーが互いに異なる反射面積を有することになっても、各ミラーの曲率が統一されていることによって乗員に反射される像に統一性があるため、距離感はつかみやすい。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態は、サブウインド13がサイドボディに形成された略三角形の開口に配される車両構成を前提としたものであった。しかし本発明は、開口がサイドボディ自体に形成されることに限定されるものではないし、その開口が特定の形状に限定されるものでもない。たとえば、ドア側に略三角形や略四角形等の開口を形成しそこにサブウインドを配する構成であっても、本発明を適用可能である。そこで以下では、サブウインド13がドア側に設けられる車両におけるミラー構造の実施形態を説明する。なお、上述の第1の実施形態における構成要素と同じ構成要素には同一の参照番号を付す。
図8は、本実施形態における車両1の外観斜視図で、図1に対応する図である。また、図9は、運転席に着座している乗員の視線Pからみたサブウインド13周りを示す図で、図3に対応する図である。
フロントドア17は、フロントピラー11およびその上端に接続されるルーフサイドレールに沿うロールサッシ25と、ロールサッシ25から車両下方に延出される第1縦サッシ26と、この第1縦サッシ26より車両後方においてロールサッシ25から車両下方に延出される第2縦サッシ27を備える。したがって、このフロントドア17には、ロールサッシ25、第1縦サッシ26、第2縦サッシ27をそれぞれ一辺とする例えば略四角形の開口が形成される。そして、この開口にサブウインド13が嵌め込まれる。ここで第1および第2縦サッシ26,27はそれぞれ、ドア側に設けられた車両ピラーとしての役割を果たすことになる。また、本実施形態では、第1縦サッシ26は車両側面視で後方に傾けて設けられている。
ドアミラー14は、第2縦サッシ27の下部に取り付けられている。このため、図9に示すように、乗員からみるとサブウインド13とドアミラー14とはほぼ隣接した位置関係にあり、第1の実施形態と同様に、乗員はわずかな視線移動で、ドアミラー14による車両斜め後方の確認を行うとともに、サブウインド13越しに直接視認可能な車両斜め前方の領域を目視することが可能である。このように、第1の実施形態と比較すると、本実施形態におけるサブウインド13はフロントドア17上に設けられたという構成上の違いがあるだけで、そのサブウインド13の基本的な効用としては第1の実施形態と何ら変わるところはない。
第1の実施形態で説明した第1ミラー21、第2ミラー22、第3ミラー23は、サブウインド13のそれぞれ異なる辺にかかって設けられる。本実施形態では、図9に示すように、サブウインド13より後方または下方の非直接視認領域(例えば、図8における領域31)の像をサブウインド13を通して乗員へと反射させる第1ミラー21は、第1縦サッシ26で画成される第一辺に配設される。また、サブウインド13より前方の非直接視認領域(例えば、図8における領域32)の像をサブウインド13を通して乗員へと反射させる第2ミラー22は、第2縦サッシ27で画成される第二辺に配設される。また、サブウインド13の直下方の領域(例えば、図8における領域33)の像をサブウインド13を通して乗員へ反射させる第3ミラー23は、ロールサッシ25で画成される第三辺に配設される。
そして、第1の実施形態と同様に、第1ミラー21、第2ミラー22、第3ミラー23の曲率は略同一に設定される。このため、乗員は、サブウインド13に視点を合わせた時に、乗員に反射される像の距離感をつかみやすいという利点がある。
以上、第2の実施形態として、サブウインド13がドア側に設けられる車両におけるミラー構造の例を説明した。
(第3の実施形態)
上述した第1および第2の実施形態は、フロントピラー11の前方部とフロントフェンダ16もしくはフロントドア17とに挟まれた領域に形成された開口にサブウインド13を設定し、その近傍の車室内側に、そのサブウインド13を通じて車外の像を乗員へ反射させるミラーを配するものであった。この場合には、先述したように、乗員からみるとサブウインド13とドアミラー14とはほぼ隣接した位置関係にあり、乗員はわずかな視線移動で、ドアミラー14による車両斜め後方の確認を行うとともに、サブウインド13越しに直接視認可能な車両斜め前方の領域を目視することができる点で有利である。しかし、本発明に係るミラー構造が設けられるサブウインドの位置はこれに限定されるものではない。たとえば、リアピラーとクォータピラーとの間に位置するサブウインドとしてのクォータウインド近傍の車室内側に、そのクォータウインドを通じて車外の像を乗員へ反射させるミラーを配する構成をとることも可能である。以下、この態様について、第3の実施形態として説明する。
図10は、本実施形態における車両1の外観斜視図で、図1に対応する図である。同図において、41はリアピラー、42はサブピラーとしてのクォータピラー、43はリアフェンダである。リアピラー41は車両側面視で前方に傾けて設けられている。これらリアピラー41、クォータピラー42、リアフェンダ43をそれぞれ一辺とする略四角形の開口が形成され、その開口にサブウインドとしてのクォータウインド44が嵌め込まれている。
図11は、運転席に着座している乗員の視線Q(乗員は左後方に振り返る体勢をとることになる)からみたクォータウインド44周りを示す図である。図中、44aはクォータウインド44の窓枠周囲に設けられたトリムを示している。このトリム44aには、車室内側からクォータウインド44に向かって凹設される部分が形成されており、ミラーはこの部分に沿うように配設されている。
まず、リアピラー41で画成される第一辺の中間部に、第4ミラー45が配設される。この第4ミラー45は所定の曲率を有する凸面鏡で構成され、クォータウインド44の下方またはその前方の非直接視認領域(例えば、図10の領域47)の像をクォータウインド44を通して乗員へと反射させる。この第4ミラー45は、リアピラー41の車両前方への傾きを利用して(リアピラー41に沿って)設けられている。これにより、乗員は、サブウインドとしてのクォータウインド44を通した直接視認領域を第4ミラー45によって妨げることはない。また、第4ミラー45はクォータウインド44の近傍に配されるため、乗員はクォータウインド44へ視線を向けるだけで、クォータウインド44を通した直接視認領域だけでなく、非直接視認領域であるクォータウインド44の下方またはその前方の状況をも同時に確認することができる。
本実施形態ではさらに、クォータウインド44上端のサイドルーフで画成される第二辺の中間部に、第5ミラー46も配設される。この第5ミラー46は所定の曲率を有する凸面鏡で構成され、クォータウインド44の直下方の領域(例えば、図10における領域48)の像をクォータウインド44を通して乗員へと反射させる。この第5ミラー46によって、第4ミラー45では視認しにくいクォータウインド44の直下方の領域を確実に視認することができる。
そして、第1および第2の実施形態と同様に、第4ミラー45および第5ミラー46の曲率は略同一に設定される。このため、乗員は、クォータウインド44に視点を合わせた時に、乗員に反射される像の距離感をつかみやすいという利点がある。
(その他の実施形態)
以上、第1〜第3の実施形態を説明したが、例えば、第1の実施形態もしくは第2の実施形態と、第3の実施形態とを組み合わせて、車両1が第1〜3ミラー21〜23、第4および第5ミラー45,46を備える構成をとることも有効である。この場合、各ミラーによってそれぞれ映される領域が車両1の側面に沿って連続するように各ミラーの取り付け角度を調整することにより、いずれのミラーによっても視認できない死角領域を大幅に低減することができよう。
また、第1〜3ミラー21〜23、第4および第5ミラー45,46のそれぞれは、角度を調整可能に取り付けることも可能である。そうすれば、運転者ごとのアイポイントの違いに応じて各ミラーの取り付け角度を調整でき、車両側面の死角領域を有効に低減することができる。
また、第1〜3ミラー21〜23、第4および第5ミラー45,46のそれぞれは着脱可能に構成されてもよいであろう。これにより、ユーザの嗜好や車両側面の視認性に関する法的規制からの要請などに容易に適合させることが可能である。
以上の各実施形態をまとめる。本発明は、サブウインド近傍の車室内側にミラーを配する車両のミラー構造に関するものである。ここでサブウインドとは、一辺および他辺が車両上下方向に延出される車両のピラーで画成された開口に配される、メインのウインドとは別個のウインドである。第1の実施形態では、前記一辺が車両側面視で後方に傾斜されたフロントピラー11で画成され、前記他辺がサブピラー12で画成された開口にサブウインド13が配された態様を示した。また、第2の実施形態ではこのサブウインド13がドア側に設けられてもよいことを示した。一方、第3の実施形態では、前記一辺が車両側面視で前方に傾斜されたリアピラー41で画成され、前記他辺がクォーターピラー42で画成された開口にサブウインドとしてのクォータウインド44が配された態様を示した。そして、ミラー(たとえば、第1の実施形態では第1ミラー21、第3の実施形態では第4ミラー45)が、このようなサブウインドの前記一辺の傾斜方向側(たとえば、第1の実施形態では後方側、第3の実施形態では前方側)にある像を当該サブウインドを通して乗員へ反射させるよう、前記一辺にかかって配される点が、本発明の主要な特徴であるといえる。
第1の実施形態に係る車両の外観斜視図である。 第1の実施形態に係る車両の車室内から前方をみたときの車室内を示す図である。 第1の実施形態に係る乗員からみたサブウインド周りを示す図である。 第1の実施形態におけるサブウインド周りの車室内側面図である。 図4のA−A線に沿う要部断面図である。 図4のB−B線に沿う要部断面図である。 図4のC−C線に沿う要部断面図である。 第2の実施形態に係る車両の外観斜視図である。 第2の実施形態に係る乗員からみたサブウインド周りを示す図である。 第3の実施形態に係る車両の外観斜視図である。 第3の実施形態に係る乗員からみたクォータウインド周りを示す図である。
符号の説明
1:車両
10:フロントウインド
11:フロントピラー
12:サブピラー
13:サブウインド
14:ドアミラー
15:サッシ
16:フロントフェンダ
17:フロントドア
21:第1ミラー
22:第2ミラー
23:第3ミラー
25:ロールサッシ
26:第1縦サッシ
27:第2縦サッシ
41:リアピラー
42:クォータピラー
43:リアフェンダ
44:クォータウインド
45:第4ミラー
46:第5ミラー

Claims (8)

  1. 第一辺が車両のフロントピラーで画成され、第二辺が前記第一辺より後方において車両上下方向へ延出されるサブピラーで画成された開口に配されるサブウインドを有し、このサブウインド近傍の車室内側にミラーを配する車両のミラー構造であって、
    前記フロントピラーは車両側面視で後方へ傾けられているとともに、前記ミラーは前記サブウインドより後方の像を前記サブウインドを通して乗員へ反射させるよう前記第一辺にかかって配される第1のミラーであることを特徴とする車両のミラー構造。
  2. 第一辺が車両のフロントピラーで画成され、第二辺が前記第一辺より後方において車両上下方向へ延出されるサブピラーで画成された開口に配されるサブウインドを有し、このサブウインド近傍の車室内側にミラーを配する車両のミラー構造であって、
    前記フロントピラーは車両側面視で後方へ傾けられているとともに、前記ミラーは前記サブウインドより下方の像を前記サブウインドを通して乗員へ反射させるよう前記第一辺にかかって配される第1のミラーであることを特徴とする車両のミラー構造。
  3. 前記サブウインドより前方の像を前記サブウインドを通して乗員へ反射させるよう前記第二辺にかかって第2のミラーを配することを特徴とする請求項1または2に記載の車両のミラー構造。
  4. 前記サブウインドより下方の像を前記サブウインドを通して乗員へ反射させるよう前記第二辺にかかって第2のミラーを配することを特徴とする請求項1または2に記載の車両のミラー構造。
  5. 前記第1および第2のミラーの曲率が略同一に設定されることを特徴とする請求項3または4に記載の車両のミラー構造。
  6. 前記第1のミラーより上方かつ前記第2のミラーより前方の前記サブウインド近傍に、第3のミラーを配することを特徴とする請求項3または4に記載の車両のミラー構造。
  7. 前記第1、第2、および第3のミラーの曲率が略同一に設定されることを特徴とする請求項6に記載の車両のミラー構造。
  8. 一辺および他辺が車両上下方向に延出される車両のピラーで画成された開口に配されるサブウインドを有し、このサブウインド近傍の車室内側にミラーを配する車両のミラー構造であって、
    前記一辺は車両側面視で前方または後方に傾斜されるとともに、前記ミラーは前記サブウインドよりも前記一辺の傾斜方向側にある像を前記サブウインドを通して乗員へ反射させるよう前記一辺にかかって配されることを特徴とする車両のミラー構造。
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