JP2009029178A - ミラー装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ミラー装置15は、車両10のリヤウインド12の近傍に設けられ、車両左右の後側エリア54,55の視界を確保する後側方視認鏡17を備える。この後側方視認鏡17は、左後側視認鏡51および右後側視認鏡52を備える。左右の後側視認鏡51,52は、車両左右の後側エリア54,55を映し出す反射面58aが水平方向に対して凹面形状に形成されている。
【選択図】図2
Description
この対策として、例えば、図11に示すミラー装置が考えられる。
ミラー装置200は、左右の後部ピラー201,202に左右の凸面鏡204,205がそれぞれ設けられている。
左凸面鏡204は、車両208の後右側エリアを映し出すように設けられている。右凸面鏡205は、車両208の後左側エリアを映し出すように設けられている。
ミラー装置200によれば、(a)に示すように、車両208の後右側エリア209において車両210が矢印の如く走行している場合、左凸面鏡204に車両210が虚像212(図12(b)参照)として映し出される。
よって、運転席に着座した運転者が背後を振り向いて左凸面鏡204を目視することで車両210の虚像212を確認することが可能である。
一方、図12(a)に示すように、実際の車両210は、車両208の右側から左側に向けて矢印の如く走行している。
このため、運転者は、左凸面鏡204に映し出された虚像212の移動方向を視認しても、実際の車両210の走行方向を認識することは難しい。
一方、焦点距離の外側の実像は、反射面に左右同じ向き(以下、「正像」という)に映し出される。
そこで、請求項1において、反射面を水平方向に対して凹面形状に形成した。
なお、焦点距離の内側とは、反射面と焦点との間をいう。
また、焦点距離の外側とは、焦点を基準にして反射面から離れた位置をいう。
このため、視認鏡に映し出された虚像を視認しても、視認した像がどちら側のエリアを映し出したものであるかを認識することは難しい。
そこで、請求項2において、左後側視認鏡および右後側視認鏡をそれぞれ左右側に配置し、左後側視認鏡で左後側エリアの視界を確保し、右後側視認鏡で右後側エリアの視界を確保するようにした。
これにより、車両左右の後側エリアが焦点距離の外側に位置するように後側方視認鏡を配置することで、車両左右の後側エリアの像を、反射面に正像として映し出すことができる。
具体的には、車両左右の後側エリアの実像が左側から右側に移動した場合、後側方視認鏡に映し出された虚像も左側から右側に移動する。
また、車両左右の後側エリアの実像が右側から左側に移動した場合、後側方視認鏡に映し出された虚像も右側から左側に移動する。
これにより、後側方視認鏡に映し出された虚像の移動方向を視認すれば、実像の移動方向を容易に認識することができる。
これにより、車両左右の後側エリアと同じ側の視認鏡で、それぞれの後側エリアの視界を目視できるので、実像を一層容易に認識することができる。
よって、車両左右の後側エリアの一方から他方へ後下側エリアを経て実像が移動する場合、実像の移動を後側方視認鏡および後下方視認鏡で連続的に映し出すことができる。
このように、実像の移動を連続的に映し出すことで、実像の移動方向を一層容易に認識することができる。
これにより、後下側エリアが焦点距離の外側に位置するように後下方視認鏡を配置することで、後下側エリアの実像を、反射面に正像として映し出すことができる。
すなわち、後下方視認鏡に映し出された虚像が、後下側エリアの実像に対して上下方向で逆の像(逆像)になることを防ぐことができる。
具体的には、後下側エリアの実像が左側から右側に移動した場合、後下方視認鏡に映し出された虚像も左側から右側に移動する。
また、後下側エリアの実像が右側から左側に移動した場合、後下方視認鏡に映し出された虚像も右側から左側に移動する。
このように、後下方視認鏡に映し出された虚像が、実像に対して上下方向で正像になり、かつ、実像と同じ方向に移動するので、後下方視認鏡に映し出された虚像の移動方向を視認すれば、実像の移動方向を容易に認識することができる。
車両10は、リヤウインド12の上辺13において、車幅方向中央(リヤウインド12の近傍)13aにミラー装置15が設けられている。
ミラー装置15を車幅方向中央13aに設けることで、運転席に着座した運転者が背後を振り向いた状態でミラー装置15を容易に視認できる。
ミラー装置15は、図1に示すリヤウインド12の上辺13に取り付けられる取付ブラケット16と、取付ブラケット16の左右側部に取り付けられる後側方視認鏡17と、取付ブラケット16の中央に取り付けられる後下方視認鏡18とを備える。
左支持部21は、左外側壁25および左内側壁26が平面視で略く字状に折り曲げられている。
左外側壁25には、上端に左取付片29が形成されるとともに、上下の辺にそれぞれ上下の左ガイド片31,32が形成されている。
左内側壁26には、後側方視認鏡17を取り付ける左取付孔34が形成され、左取付孔34の下方に後下方視認鏡18を支える左支持片35が形成されている。
右外側壁37は、左外側壁25と左右対称の壁で、車幅方向に延びる直線28に対して角度θで傾斜した壁である。
右外側壁37には、上端に右取付片39が形成されるとともに、上下の辺にそれぞれ上下の右ガイド片41,42が形成されている。
右内側壁38には、後側方視認鏡17を取り付ける右取付孔44が形成され、右取付孔44の下方に後下方視認鏡18を支える右支持片45が形成されている。
この左後側視認鏡51は、支持部材57に後側鏡本体58が支持されている。支持部材57は左内側壁26の左取付孔34にボルト61で取り付けられている。
この状態で、後側鏡本体58は、左外側壁25に沿って傾斜角度θで配置されるとともに、上下の左ガイド片31,32間に水平に配置されている。
この後側鏡本体58は、反射面58aが水平方向に対して凹面形状に形成されるとともに、上下方向に対して凸面形状に形成されている。
具体的には、反射面58aは、右端58bから左端58cに向けて水平方向に延びる湾曲線63で示すように凹面形状に形成されている。
さらに、反射面58aは、上辺58dから下辺58eに向けて上下方向に延びる湾曲線64で示すように凸面形状に形成されている。
なお、反射面58aを水平方向に対して凹面形状に形成した理由は図3、図4で詳しく説明する。
この右後側視認鏡52は、支持部材57に後側鏡本体58が支持されている。支持部材57は右内側壁38の右取付孔44にボルト61で取り付けられている。
この状態で、後側鏡本体58は、右外側壁37に沿って傾斜角度θで配置されるとともに、上下の右ガイド片41,42間に水平に配置されている。
よって、右後側視認鏡52は、左後側視認鏡51に対して右側に配置されている。
この後下方視認鏡18は、下方支持部66に後下方鏡本体67が支持されている。
下方支持部66は、左取付片71が左支持片35にボルト61で取り付けられるとともに、右取付片72が右支持片45にボルト61で取り付けられている。
よって、後下方視認鏡18は、左端部18bに対して右端部18cが車体後方に取り付けられている。
これにより、後下方視認鏡18の反射面18aが運転者に向けて配置されている。
さらに、後下方視認鏡18は、左後側視認鏡51および右後側視認鏡52間に水平に設けられている。
この後下方鏡本体67は、反射面18aが上下方向に対して凹面形状に形成されるとともに、水平方向に対して凸面形状に形成されている。
具体的には、反射面18aは、上辺18dから下辺18eに向けて上下方向に延びる湾曲線76で示すように凹面形状に形成されている。
さらに、反射面18aは、左端18bから右端18cに向けて水平方向に延びる湾曲線77で示すように凸面形状に形成されている。
なお、反射面18aを上下方向に対して凹面形状に形成した理由は図5、図6で詳しく説明する。
後側方視認鏡17は、左後側視認鏡51および右後側視認鏡52が車両の左右側にそれぞれ配置されている。
これにより、左後側視認鏡51で左後側エリア54の視界を確保し、右後側視認鏡52で右後側エリア55の視界を確保することができるので、各エリア54,55内の実像を一層容易に認識することができる。
左後側視認鏡51は、運転席81に着座した運転者が背後を振り向いた状態で反射面58aを目視することで、左後側エリア54の視界を確保可能な鏡である。
なお、左後側エリア54のうち、地上範囲54aを「///」で示す。
この左後側視認鏡51は、焦点F1がリヤウインドガラス82の裏面82aに設定されている。すなわち、左後側視認鏡51は、焦点F1が車室84内に設定されている。
これにより、左後側エリア54が焦点距離F1の外側に位置する。
一方、焦点距離の外側の実像は、反射面58aに正像として映し出される。
なお、「焦点距離の内側」とは、反射面58aと焦点F1との間をいう。
また、「焦点距離の外側」とは、焦点F1を基準にして反射面58aから離れた位置をいう。
加えて、左後側視認鏡51の反射面58aに映し出された虚像を、左後側エリア54の実像と同じ方向に確実に移動させることができる。
なお、右後側エリア55のうち、地上範囲55aを「///」で示す。
この右後側視認鏡52は、焦点F2がリヤウインドガラス82の裏面82aに設定されている。すなわち、右後側視認鏡52は、焦点F2が車室84内に設定されている。
これにより、右後側エリア55が焦点距離F2の外側に位置する。
加えて、右後側視認鏡52の反射面58aに映し出された虚像を、右後側エリア55の実像と同じ方向に確実に移動させることができる。
よって、後下方視認鏡18で左後側エリア54および右後側エリア55間の後下側エリア56の視界を確保することができる。
後下方視認鏡18は、運転席81に着座した運転者が背後を振り向いた状態で反射面18a(図6も参照)を目視することで、後下側エリア56の視界を確保可能な鏡である。
なお、後下側エリア56のうち、地上範囲56aを「///」(図3参照)で示す。
この後下方視認鏡18は、焦点F3がリヤウインドガラス82の裏面82aに設定されている。すなわち、後下方視認鏡18は、焦点F3が車室84内に設定されている。
これにより、後下側エリア56が焦点距離F3の外側に位置する。
一方、焦点距離の外側の実像は、反射面18aに正像として映し出される。
すなわち、後下方視認鏡18に映し出された虚像が、後下側エリアの像に対して上下方向で逆像になることを防ぐことができる。
なお、後下方視認鏡18の反射面18aに映し出された虚像は、後下側エリア56の実像と同じ方向に移動する。
図7(a),(b)は第1実施の形態に係る左後側視認鏡で左後側エリアの実像を確認する例を説明する図である。
(a)において、左後側エリア54内の歩行者(実像)90が矢印Aの如く移動している。歩行者90は左後側視認鏡51の反射面58aに正像として映し出される。
反射面58aに正像として映し出された虚像91を確認することができる。
加えて、確認した虚像91は、左後側エリア54の歩行者90と同じ方向に矢印Aの如く移動する。
(a)において、後下側エリア56内の歩行者90が矢印Aの如く移動している。歩行者90は後下方視認鏡18の反射面18a(図6も参照)に正像として映し出される。
ここで、反射面18aに正像として映し出された虚像91は、後下側エリア56の歩行者90に対して上下方向で逆になることを防ぐことができる。
すなわち、反射面18aに正像として映し出された虚像91を確認することができる。
加えて、確認した虚像91は、後下側エリア56の歩行者90と同じ方向に矢印Aの如く移動する。
(a)において、右後側エリア55内の歩行者90が矢印Aの如く移動している。歩行者90は右後側視認鏡52の反射面58aに正像として映し出される。
反射面58aに正像として映し出された虚像91を確認することができる。
加えて、確認した虚像91は、右後側エリア55の歩行者90と同じ方向に矢印Aの如く移動する。
これにより、左後側視認鏡51の反射面58a、後下方視認鏡18の反射面18aおよび右後側視認鏡52の反射面58aに映し出された虚像91の移動方向を視認すれば、歩行者90の移動方向を容易に認識することができる。
このように、歩行者90の移動を連続的に映し出すことで、歩行者90の移動方向を一層容易に認識することができる。
図10は本発明に係るミラー装置(第2実施の形態)を示す分解斜視図である。
ミラー装置100は、リヤウインド12の上辺13(図1も参照)に取り付けられる取付ブラケット101と、取付ブラケット101に取り付けられる後視認鏡102とを備える。
取付バー104の取付孔104aにボルト(図示せず)が差し込まれ、差し込んだボルトで取付バー104が車幅方向中央13aに取り付けられている。
鏡支持部105に後視認鏡102が取り付けられている。
後側方視認鏡106は、第1実施の形態の後側方視認鏡17と同様に、左後側視認鏡107および右後側視認鏡108を備える。左後側視認鏡107および右後側視認鏡108は後下方視認鏡109と一体形成されている。
右後側視認鏡108は、第1実施の形態の右後側視認鏡52と比較して高さ寸法を小さくしてスリム化したもので、その他の形状は右後側視認鏡52と同じである。
後下方視認鏡109は、第1実施の形態の後下方視認鏡18と比較して高さ寸法を小さくしてスリム化したもので、その他の形状は後下方視認鏡18と同じである。
さらに、左後側視認鏡107、右後側視認鏡108および後下方視認鏡109を、第1実施の形態の各鏡51,52,18と比較して高さ寸法を小さくしてスリム化することで一層コンパクト化を図ることができる。
加えて、第2実施の形態のミラー装置100によれば、第1実施の形態のミラー装置15と同様の効果を得ることができる。
Claims (7)
- 車両のリヤウインドの近傍に設けられ、前記車両左右の後側エリアの少なくとも一方の視界を確保する後側方視認鏡を備えたミラー装置において、
前記後側方視認鏡は、前記車両左右の後側エリアの少なくとも一方を映し出す反射面が水平方向に対して凹面形状に形成されたことを特徴とするミラー装置。 - 前記後側方視認鏡は、
前記車両左右の後側エリアの左後側エリアの視界を確保する左後側視認鏡と、
前記左後側視認鏡に対して右側に配置され、前記車両左右の後側エリアの右後側エリアの視界を確保する右後側視認鏡と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のミラー装置。 - 前記後側方視認鏡は焦点が車室内に設定されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のミラー装置。
- 前記後側方視認鏡は、前記反射面が上下方向に対して凸面形状に形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のミラー装置。
- 前記左後側視認鏡および右後側視認鏡間に設けられ、前記左後側エリアおよび前記右後側エリア間の後下側エリアの視界を確保する後下方視認鏡を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のミラー装置。
- 前記後下方視認鏡は、前記後下側エリアを映し出す反射面が上下方向に対して凹面形状に形成されたことを特徴とする請求項5記載のミラー装置。
- 前記後下方視認鏡は、前記反射面が水平方向に対して凸面形状に形成されたことを特徴とする請求項5または請求項6記載のミラー装置。
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