JP2007053292A - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複雑な工程が不要であって、かつ、漏れ電流の低い良好な電気特性を有する固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】表面に酸化皮膜層が形成された弁作用金属箔を陽極とし、当該酸化皮膜上に固体電解質層を設けてなる固体電解コンデンサを製造する方法であって、上記弁作用金属箔の切り口部の前処理化成を行う前に、当該切り口部をトリエタノールアミン溶液に浸漬することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、固体電解コンデンサおよびその製造方法に関するものである。
導電性高分子等を固体電解質とした固体電解コンデンサは、エッチングピットを形成したアルミニウム等の弁作用金属箔を陽極酸化(化成)にて誘電体となる酸化皮膜を形成した後、所定の寸法に裁断して陽極電極とする。
裁断面(切り口部)には酸化皮膜が形成されていないため、前処理化成にて表面に酸化皮膜層を形成した後、酸化皮膜層上に、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体やポリエチレンジオキシチオフェン(PEDT)等の固体電解質層を形成し、電極を引き出して構成されている(例えば、特許文献1、2参照)。
近年、上記のような固体電解コンデンサの漏れ電流を低減する方法として、酸化皮膜形成後の裁断により生じる切り口部を前処理化成する前に、当該切り口部に水和皮膜を形成する方法や、導電性高分子の化学重合後に水和処理する方法等が試みられている。(例えば、特許文献3、4参照)。
特開昭58−191414号公報 特開平2−15611号公報 特開平1−232712号公報 特開平6−204093号公報
しかしながら、上記の切り口部に水和皮膜を形成させる方法や化学重合後に水和処理する方法では、複雑な工程が必要となり、生産性が低くなるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決し、複雑な工程が不要であって、漏れ電流の低い固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供するものである。
すなわち本発明は、表面に酸化皮膜層が形成された弁作用金属箔を陽極とし、当該酸化皮膜層上に固体電解質層を設けてなる固体電解コンデンサを製造する方法であって、前記弁作用金属箔の切り口部の前処理化成を行う前に、当該切り口部をトリエタノールアミン溶液に浸漬することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法である。
ここで、切り口部とは、酸化皮膜層を形成した弁作用金属箔を所定寸法に裁断する際に形成される裁断面を意味する。
上記構成において、前記浸漬の時間は、1〜30分であることが好ましい。
また、本発明は、表面に酸化皮膜層が形成された陽極箔と、陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子に、固体電解質層を設けてなる固体電解コンデンサであって、前記陽極箔の切り口部に、トリエタノールアミンによる処理部を形成した後、前処理化成による酸化皮膜層を形成したことを特徴とする固体電解コンデンサである。
また、本発明は、表面に酸化皮膜層が形成された弁作用金属箔片の端部を陽極とし、この陽極部分を除いた部分の前記酸化皮膜層上に固体電解質層を形成し、更に、その外殻に陰極引出層を設けてなる固体電解コンデンサであって、前記弁作用金属箔片の切り口部に、トリエタノールアミンによる処理部を形成した後、前処理化成による酸化皮膜層を形成したことを特徴とする固体電解コンデンサである。
上記のように構成された本発明によれば、弁作用金属箔の裁断による切り口部の前処理化成を行う前に、その切り口部をトリエタノールアミン溶液に浸漬することにより、前処理化成による酸化皮膜の成長を促進することができるため、複雑な工程を要することなく、漏れ電流の低い固体電解コンデンサを製造することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。図1は、本実施形態にかかるコンデンサ素子を示す概略斜視図である。
[実施例1]
まず、アルミニウム等の弁作用金属箔の表面をエッチングにより粗面化し、化成処理を施して酸化皮膜層(不図示)を形成し、陽極電極とする。同様に、弁作用金属箔の表面をエッチングにより粗面化し、陰極電極とする。その後、各々所定寸法に裁断した陽極電極箔1および陰極電極箔3に、それぞれ陽極リード線5および陰極リード線6を接続すると共に、セパレータ2を介して巻回し、図1に示すようなコンデンサ素子10を作製した。
続いて、上記のコンデンサ素子10をトリエタノールアミン溶液に5分間浸漬した後、アジピン酸アンモニウム溶液中で陽極リード線から給電して前処理化成を行った。続いて、コンデンサ素子に、200〜300℃の熱処理を行い、その後、3,4−エチレンジオキシチオフェン(モノマー)とp−トルエンスルホン酸鉄(酸化剤)とをi−プロパノールに溶解した溶液(モノマーと酸化剤のモル比1:1.5)に浸漬後、100℃で60分間加熱して化学重合によるPEDTを形成した。その後、コンデンサ素子10を有底筒状の外装ケースに収納し、開口部をゴムパッキング等により密封した後、エージング処理を行い、定格4.0V−100μFの固体電解コンデンサを作製した。
[従来例1]
従来例として、上記のコンデンサ素子10をトリエタノールアミン溶液に浸漬させることなく前処理化成をした以外は実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを作製した。
上記実施例1、および従来例1について、それぞれの電気特性を測定した結果を表1に示す。
Figure 2007053292
表1から明らかなように、実施例1は、従来例1と比較し、漏れ電流の低い良好な特性が得られた。これは、切り口部を前処理化成する前に、当該切り口部をトリエタノールアミン溶液に浸漬させたことにより、その表面にOH基が結合し易くなり、その結果、酸化皮膜の成長が助長されたためと推測できる。
[実施例2〜7](浸漬時間の検討)
前処理化成前のトリエタノールアミン溶液に対する浸漬時間を各々、0.5分、1分、10分、20分、30分、40分とした以外は実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを作製し、電気特性を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2007053292
表2から明らかなように、浸漬時間は、1〜30分が望ましい。0.5分では、漏れ電流が高く(実施例2)、40分以上では工数がかかる上、容量値が低くなる(実施例7)。
上記実施例では、固体電解質にPEDTを用いたが、ポリアニリンやポリピロール等の公知の導電性高分子であってもよく、二酸化マンガン等の無機半導体またはTCNQ等の有機半導体を用いても同様の効果が得られる。
また、上記実施例では、表面に酸化皮膜層が形成された陽極箔と陰極箔とを、セパレータを介して巻回した、所謂巻回タイプの固体電解コンデンサに本発明を適用した例を示したが、表面に酸化皮膜層が形成された弁作用金属箔片の端部を陽極とし、この陽極部分を除いた部分の酸化皮膜層上に固体電解質層を形成したコンデンサ素子を積み重ね、その外殻に陰極引出層を形成して樹脂封止した、所謂積層タイプの固体電解コンデンサについても、本発明を適用することができる。
その場合、エッチングにより粗面化した弁作用金属箔片に酸化皮膜層を形成し、所定寸法に裁断した後、トリエタノールアミン溶液に浸漬させ、前処理化成を行えばよい。
本実施例にかかるコンデンサ素子の概略斜視図である。
符号の説明
1 陽極電極箔
2 セパレータ
3 陰極電極箔
4 コンデンサ素子本体
5 陽極リード線
6 陰極リード線
10 コンデンサ素子

Claims (4)

  1. 表面に酸化皮膜層が形成された弁作用金属箔を陽極とし、当該酸化皮膜層上に固体電解質層を設けてなる固体電解コンデンサを製造する方法であって、
    前記弁作用金属箔の切り口部の前処理化成を行う前に、当該切り口部をトリエタノールアミン溶液に浸漬することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記浸漬の時間が1〜30分であることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 表面に酸化皮膜層が形成された陽極箔と、陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子に、固体電解質層を設けてなる固体電解コンデンサであって、
    前記陽極箔の切り口部に、トリエタノールアミンによる処理部を形成した後、前処理化成による酸化皮膜層を形成したことを特徴とする固体電解コンデンサ。
  4. 表面に酸化皮膜層が形成された弁作用金属箔片の端部を陽極とし、この陽極部分を除いた部分の前記酸化皮膜層上に固体電解質層を形成し、更に、その外殻に陰極引出層を設けてなる固体電解コンデンサであって、
    前記弁作用金属箔片の切り口部に、トリエタノールアミンによる処理部を形成した後、前処理化成による酸化皮膜層を形成したことを特徴とする固体電解コンデンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH01232712A (ja) * 1988-03-14 1989-09-18 Marcon Electron Co Ltd 固定電解コンデンサ及びその製造方法
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