JP2007052972A - 荷電粒子線装置システム - Google Patents
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Abstract
【課題】荷電粒子線装置のオペレーションに際して、光学顕微鏡などで確認された試料の外観を常時確認識別しながら、荷電粒子線による観察・加工を可能とすること。
【解決手段】荷電粒子線装置の制御用コンピュータの表示装置に試料の外観を含む試料画像を表示し、この試料画像に荷電粒子線の照射位置、及び観察・加工操作の軌跡を重畳して表示する。
【選択図】図3
【解決手段】荷電粒子線装置の制御用コンピュータの表示装置に試料の外観を含む試料画像を表示し、この試料画像に荷電粒子線の照射位置、及び観察・加工操作の軌跡を重畳して表示する。
【選択図】図3
Description
電子顕微鏡をはじめとする荷電粒子線装置における観察あるいは加工処理下にある試料の画像表示に関する。
近年のコンピュータの発達により、電子顕微鏡をはじめとする荷電粒子線装置はコンピュータ(特にパソコン)によって制御されるようになって来た。そのため、装置の加速電圧やレンズの使用状態、排気系の状態などが制御用コンピュータのモニター画面上に実験中・加工処理中を通して表示され、オペレータに情報を提供している。さらに、観察もしくは加工作業対象の試料、可動絞り、電子線バイプリズムなどに関しても、その位置や状態、絞り孔径や印加電圧などをセンサーが検出しオペレータに情報を提供すると共に、オペレータの操作信号に応じて、その動きを制御用コンピュータが制御している。とりわけ、試料位置に関しては、オペレーションの便宜上、制御用コンピュータのモニター画面上に観察可能な範囲(透過型電子顕微鏡の場合には通常2mm×2mm)に関して座標を表示し、現在観察している位置を図示すると共にその座標値を数値で表したり、実験開始後観察を行なった位置をその時刻の順に線で結び軌跡として描いたりするなどの工夫がなされている。
図1は電子顕微鏡の制御用コンピュータの表示画面の一般的な例を示す図であり、4つのウインドウに上記情報が表示されている例である。W1は光学系の情報を示すウインドウであり、線源からカメラまでの構成を図示するとともに、各種コイル(電磁レンズや偏向系など)のオン、オフ、通電電流量等を表示している。W2は排気系の情報を示すウインドウであり、排気系の構成と各種のバルブの開閉状況を図示するとともに、各部の圧力(真空度)等を表示している。W3は制御データの表示ウインドウであり、倍率、レンズモード、フイルムの充填状況等が表示される。W4は現在の観察位置(荷電粒子線の照射位置)を×印で示すウインドウである。ここでは現在の観察位置のみならず、実験開始後観察を行なった位置の軌跡を示している。図1の例では、丸で示す領域が観察可能領域であり、ここの中心を通る横線、縦線が光学系の物面(試料面)上に張られたX軸、Y軸である。
電子顕微鏡の光軸は、一般には、実験開始時に最適状態に設定・調整されたら大きく変更することはせず、試料を移動させて観察する。したがって、電子線の照射位置は常に光軸上にあり移動しているのは試料であるが、図1のウインドウW4に×印で示すように、オペレータに対しては、相対的に光軸と電子線が観察位置に応じて試料上を動いているように表示している。荷電粒子線加工装置については図示しないが、同様な表示ウインドウを備えて、処理位置を表示するのがオペレータにとって便利である。
なお、コンピュータのモニター画面上に、ある画像とその画像に付随したデータを重畳して表示すること自体は良く知られていることであり、例えば、特表平02−503519号公報「外科手術を再生可能に光学的に表示するための方法および装置」にも開示がある。
電子顕微鏡をはじめとする荷電粒子線装置のオペレーションに関して、制御用コンピュータの導入により、オペレータの操作の利便性は格段に向上した。
しかし、試料上のどのような場所を観察・加工するのかという点に関して、オペレータは、試料をホルダーにマウントしたり、その試料を実際に作成・準備したりするなどの作業を通して低倍率、あるいは、肉眼での観察による試料画像の認識(記憶)を持っており、それを元に観察・加工位置を思考している。また、電子顕微鏡などでは、極低倍率の観察画像と、上記の作業等を通して記憶にある、またはあらかじめ紙に印刷するなどした画像とを比較して、観察位置を思考・決定している。
一方、現実に、観察・加工している時点では、図1のウインドウW4に例示したように、現在観察している位置が、×印と座標値で、そして観察位置の履歴が軌跡として与えられるに過ぎないから、実験・作業準備の過程でオペレータが得ている試料画像との関連情報に基づいた形で、試料のどの位置を観察・加工しているのかを、直感的に知ることはできない。そのため、この座標値という「無味乾燥」な値を、装置側のメモリーに何らかの情報とともに記録するか、オペレータがノートに座標値や他の付属する情報をメモして利用しているのが現状である。
すなわち、観察・加工の準備段階でオペレータが得ている試料に関する画像情報が、実行段階で十分に生かせているとは言い難い現状であり、装置側に用意されている既存の機能を十分に生かしたオペレータの使いやすい荷電粒子線装置が望まれる。
本発明では、全視野範囲(低倍率での観察範囲)の画像と、電子顕微鏡をはじめとする荷電粒子線装置の制御用コンピュータの動作により得られる試料に関する情報(位置や移動の軌跡など)とを制御用のコンピュータの表示画面に重畳して表示させる。すなわち、オペレータが試料をホルダーにマウントして荷電粒子線装置に実装する段階で、試料の全視野の画像を得る。あるいは、荷電粒子線装置以外の光学顕微鏡、あるいはデジタルカメラなどの画像取得・記録装置により得られた画像、もしくは該荷電粒子線装置の極低倍率観察像などを作業の初期に得る。そして、これらの画像と制御用コンピュータ動作により得られる情報、例えば現在観察している位置を重畳して図示する。そのため、本発明に於いては、制御用のコンピュータの試料座標表示画面上に試料に関する情報と重畳して表示させる全視野範囲(低倍率での観察範囲)の画像を座標面表示画像と呼ぶ。
本発明によれば、全視野範囲(低倍率での観察範囲)の画像と集中的に観察・加工を行ないたい範囲の差が大きく、集中観察時もしくは加工時に当該荷電粒子線装置での画像としては全視野を見渡せない場合にも、オペレータは集中観察している位置と試料全体との関係が容易に把握できるので、オペレーションを効果的に行なうことができる。
図2(A)は電子顕微鏡の試料ホルダー10の先端部に試料11をマウントした状態を示す図である。(B)は電子顕微鏡に試料ホルダーを実装する前にデジタルカメラによって得た、試料ホルダー10とその先端部にマウントされた試料11の透過画像の例を示す図である。(C)は、同様にデジタルカメラによって得た、試料ホルダー10とその先端部にマウントされた試料11の反射画像の例を示す図である。(B),(C)において破線で囲って示す部分が全視野の試料画像部分である。図からわかるように、いずれの場合も試料の外縁、すなわち全体が見えている。この破線で囲って示す部分を図1のウインドウW4の試料の座標表示画面に利用する。すなわち、この部分が座標面表示画像となる。
図3(A)および図4は、それぞれ、図1に示す電子顕微鏡の制御用コンピュータの表示画面のウインドウW4の、試料の観察位置、あるいは加工位置を示す座標面の表示領域に、図2(B)に示す極低倍率の試料全視野の透過画像部分を重畳して表示した例を示す図および図2(C)に示す極低倍率の試料全視野の反射画像部分を重畳して表示した例を示す図である。さらに、電子線の試料面上の照射位置を明示するための座標軸、および表示領域のサイズを示す座標値が、重畳され表示されている。さらに、試料全視野の座標表示画面上での倍率のデータも表示している。図3(B)では、ウインドウW4に表示した画像を、図3(A)のウインドウW4で示した例よりも高倍率で表示した場合のウインドウW4の例を示し、この例では、倍率が2倍であることがわかる。
図3(A)および図4と図1とを対比して容易に分かるように、図3(A)および図4のように、全視野の試料画像部分に、現在の観察位置あるいは処理位置が×印で表示されることにより、透過画像あるいは反射画像のいずれの場合でも、オペレータは試料と観察位置あるいは加工位置を明確に認識できる。試料の外観が常にわかるため、オペレータは、試料のどのあたりを観察・加工しているか、さらに軌跡を表示した場合には、試料中のどの部分をすでに観察・加工したのか、の認識を常に新たにしながらの観察・加工が可能となる。
軌跡は観察・加工作業の履歴を直接的に表わすデータであるが、あまり長時間にわたって表示を続けると、試料画像が軌跡で埋め尽くされるなど、軌跡を表示することがむしろ逆効果になる場合が考えられる。このため、オペレータの操作により、軌跡の表示のオン・オフが選択でき、軌跡の表示時刻が選択されることが望ましい。例えば、(1)軌跡リセットキーなどをハード的、もしくはソフト的に用意しておき、そのキーをクリックすることによってそれまでの表示をクリアする機能や、例えば、(2)軌跡表示の時間幅を予め決めておく(この場合、表示時刻のミニマムは軌跡を表示しないことと結果的に同意になる)、例えば、(3)軌跡表示開始の時刻を具体的に入力し、それから後の軌跡を表示するなど、さまざまなバリエーションが考えられ、それらを、コンピュータ制御で行なうのは、現在の技術では困難ではない。もちろん、従来方法で得られていた座標値もデータとしては得られるから、同時に表示し必要に応じて利用することができる。ここで、図3および図4で示すように、制御用コンピュータの外部で得られた画像データを制御用コンピュータに導入してその表示画面に表示すること自体は、現在のコンピュータ技術では、通常行なわれることであり、特別に困難を伴うものではないので、これ以上説明しない。
本発明の実施で重要なことは、試料全視野の透過画像部分あるいは試料全視野の反射画像部分、すなわち座標面表示画像に、現在の観察位置あるいは処理位置として重畳して表示される×印が、実際の装置における荷電粒子線の照射位置(すなわち光軸上)と、実際の観察・加工に支障が生じない程度の十分な位置精度で一致していることである。この方法について、以下、透過型電子顕微鏡を例にとって、より具体的に説明する。
図5は電子線バイプリズムを備える電子顕微鏡を対象として本発明を適用した構成を示す模式図である。100は電子顕微鏡であり、試料ホルダー10、対物絞りホルダー20、電子線バイプリズムホルダー30、制限視野絞りホルダー40、観察面50が備えられ、電子線の流れ(光軸6と平行に図中下向き)に沿って、順次配置される。試料ホルダー10の前段に電子線源120および照射光学系130が設けられており、光源(クロスオーバ)を試料面上方に形成している。試料ホルダー10の後段に対物レンズ51が、制限視野絞りホルダー40の後段に第1拡大レンズ52が、これに続き第2拡大レンズ53が、それぞれ、設けられている。また、煩雑を避けるため複数の照射光学系レンズや拡大レンズ等電子光学上の部品を省略して描いている。110は真空容器であり、この中に上述の各種ホルダー、電子線源、照射光学系、各種レンズ、観察面等が設けられる。
300は電子顕微鏡100の制御用コンピュータであり、CPU等の制御手段310、入力手段320、表示装置330を備える。また、図示しないが、電子顕微鏡100の制御あるいは操作に必用なプログラムが制御用コンピュータ300の記憶手段に保持されている。図1、図3および図4に一例を示した四つのウインドウを備える表示画面の例は、表示装置330の表示画面である。340は電子顕微鏡100のホルダー等の各種機器と制御用コンピュータ300の制御手段310とを結ぶインターフェイスである。オペレータが制御用コンピュータ300の入力手段320から与える操作信号は、CPU等の制御手段310で所定の処理がなされて、インターフェイス340を介して電子顕微鏡100のホルダー等の各種機器に伝えられ、必要な操作が実行される。また、電子顕微鏡100のホルダー等の各種機器の検出された状態が、インターフェイス340を介して制御用コンピュータ300に伝えられる。そして、情報の全部または一部が表示装置330によってオペレータに伝達される。
一方、電子顕微鏡100の観察結果の画像を取り込むために画像観察モニター400が備えられている。電子顕微鏡100の観察面50に対しては、画像入力装置(例えばCCDカメラ)410が配置され、この出力は画像観察モニター400に送られる。画像観察モニター400には、画像入力装置410から送られた画像信号を必要に応じて処理する計算機能を備えたコントローラ420と、コントローラ420で処理された画像信号を表示する表示画面430とが備えられる。コントローラ420には画像記録装置(例えばビデオ等)が備えられ、デジタルもしくはアナログのデータとして記録できる。さらに、画像観察モニター400のコントローラ420には、オペレータが表示画面430上の表示の倍率を変更したり、表示画面430上の表示に、入力手段(例えば、マウス)を使用して任意の位置に点を指定して表示する機能が付加されている。制御用コンピュータ300の制御手段310と画像観察モニター400のコントローラ420とは、所定のインターフェイスで結合され、必要な情報の交換をすることができる。
図6は、このような電子顕微鏡の試料交換機構を利用して、図2(B)および図2(C)に示す座標面表示画像としての透過画像および反射画像を得る構成例を模式的に示す断面図である。図6には、図5に示す電子顕微鏡100の試料ホルダー10を電子顕微鏡鏡体外に取り出したり鏡体内に挿入したりする試料交換機構を中心とした構成を示す。
61は上部構造体であり、真空容器110の一部を構成する。62はヨーク(磁路)であり対物レンズ51の構成要素である。ヨーク62は上部構造体61の下段に設けられ、真空容器110の一部を兼ねて構成している。63はコイル、64,65はポールピース、66はポールピース64,65間のスペーサであり、これらは、ヨーク62とともに磁路を成し、対物レンズ51を構成する。ポールピース64,65間の空間が光軸を通る電子線に対する電磁レンズとして作用する。72はヨーク(磁路)であり第1拡大レンズ52の構成要素である。ヨーク72はヨーク62の下段に設けられ、真空容器110の一部を構成する。73はコイル、74はポールピースであり、これらは、ヨーク72とともに、第1拡大レンズ52を構成する。
81、82は試料交換機構の構成要素であり、根元部分はヨーク62に固定される。試料交換機構81,82の内部には試料ホルダー83および試料ホルダー先端支持部84が設けられる。試料ホルダー83は、一例を図2(A)に示した試料ホルダー10と同じであり、先端部に試料11がマウントされる。さらに、試料交換機構81の先端部にはバルブ85が設けられ、試料ホルダー83が引き出された後、そして、試料ホルダー83が電子顕微鏡の真空容器内に再び挿入される直前まで、電子顕微鏡の真空容器の真空が破れないように閉ざされる。試料交換機構81の根元部には予備排気配管86が接続され、これに連接された試料室予備排気機構87により、試料ホルダー83を電子顕微鏡の真空容器内に挿入するのに先行して、試料交換機構81の内部の排気を行なう。また逆に、大気圧側に取り出す際にはリークを行なう。88は試料ホルダー83のつまみであり、試料ホルダー83の先端部に試料をマウントしたり、試料ホルダー83を電子顕微鏡に挿入したりするときの操作用である。91は試料交換機構81の中間部分をヨーク62の端面に保持する固定具であり、上下方向(Z方向)に固定位置を調整可能に保持する。92,93は試料ホルダー83を水平方向(X,Y方向)に駆動するための機構と、試料ホルダー83にマウントされた試料位置の微調整機構をまとめて表示するブロックである。図示はしないが、試料ホルダー83にマウントされた試料位置のZ方向の微調整機構も備えられる。なお、試料交換機構81、82を設けることにより電子顕微鏡の真空容器の真空が破れないように、必要な封止構造が採られることは言うまでもない。
94,95は電子線バイプリズムホルダー外筒であり、ヨーク62,72の間に設けられる。電子線バイプリズムホルダー外筒94,95の内部には電子線バイプリズムホルダー96および電子線バイプリズムホルダー先端支持部97が設けられる。98は電子線バイプリズムである。なお、電子線バイプリズムについても、これを設けることにより電子顕微鏡の真空容器の真空が破れないように、必要な封止構造が採られることは言うまでもない。
試料交換機構81の先端に近い部分の上下には接写機能を持つCCDカメラ101,102と照明用ランプ(例えば白色LED(発光ダイオード))103,104とが設けられる。この部分は、図6に示すように、試料ホルダー83に試料をマウント後に試料ホルダー83を試料交換機構81に挿入して試料交換機構81の真空予備排気をする段階で、試料ホルダー83にマウントされた試料と上下に対向する位置である。105は配線であり、CCDカメラ101,102と照明用ランプ(LED)103,104を、インターフェイス340を介して制御用コンピュータ300と結合する。インターフェイス340にはこれらCCDカメラとLEDを動作させるのに必要な電源機能が備わっていることは言うまでもない。制御用コンピュータ300の入力装置320からオペレータが与える操作に応じて、CPU等の制御手段310が与えるカメラ101,102の操作信号、ランプ(LED)103,104のオン、オフ信号を伝え、また、カメラ101,102に得られた画像信号をCPU等の制御手段310に送る。これらのCCDカメラ、照明用ランプ(LED)を設けることにより電子顕微鏡の真空容器の真空が破れないように強固に取り付けることは言うまでも無い。なお、試料ホルダー83がホルダーの長さ方向の軸を中心に回転可能に構成されていれば、どちらかの照明用ランプ(LED)を省略してよい。
試料交換機構81に試料ホルダー83が挿入された後、試料ホルダー83が鏡体に挿入される前の真空予備排気の間に、前記CCDカメラ101,102と照明用ランプ(LED)103,104を利用して、所定の倍率・精度で試料11の撮影を行なう。この場合、CCDカメラ101と照明用ランプ(LED)103による撮影とすれば、試料11の上面からの反射画像が得られ、CCDカメラ102と照明用ランプ(LED)103による撮影とすれば、試料11の上面からの透過画像が得られる。一方、CCDカメラ102と照明用ランプ(LED)104による撮影とすれば、試料11の下面からの反射画像が得られ、CCDカメラ101と照明用ランプ(LED)104による撮影とすれば、試料11の下面からの透過画像が得られる。いずれの画像を利用するかは試料の性格と観察の目的に応じて決めればよい。または、4通りの画像すべてを取得しておき、実験・作業中を通して必要に応じて変更すればよい。
前記カメラ101,102に得られた画像データは、インターフェイス340を介して、制御用コンピュータ300に導入される。オペレータは観察目的に合わせて、透過画像・反射画像のどちらかの画像を選択し、制御用コンピュータの表示装置330上のウインドウW4の画面上に表示する。この際、先にも述べたように、本発明の実施で重要なことは、全視野の透過画像部分(座標面表示画像)あるいは全視野の反射画像部分(座標面表示画像)に、現在の観察位置として重畳して表示される×印が、実際の装置における光軸、すなわち荷電粒子線の照射位置と実際の観察・加工に支障が生じないよう十分な位置精度で一致していることである。
そのために、実際の試料の観察に先行して、マーキングメッシュやグレーティングなどいわゆる標準試料を参照試料として利用して電子線光学系の光軸調整を行なうと共に、制御用コンピュータ300の表示装置330の表示画面のウインドウW4に表示させる試料の全視野画像(座標面表示画像)と電子線光学系により観察される画像との位置合わせを行なう。手順の例は以下の通りである。
(1)マーキングメッシュ等を試料ホルダーマウントし、前記CCDカメラ101と照明用ランプ(LED)104などを用いて座標面表示画像を撮影した後、光軸上に通常通り実装する。
(2)通常どおり電子線光学系の光軸調整を行なう。
(3)電子線光学系にて作成できる低倍率にて、試料観察領域の全視野、もしくは可能な最大視野を画像入力装置410にて取得し、表示画面430に表示する。これを検定画像とする。
(4)検定画像を制御用コンピュータ300の制御手段310に転送すると共に表示装置330の表示ウインドウに表示する。この表示は、ウインドウW4でもよいし、この位置合わせ作業のための新たな別ウインドウでもよい。
(5)図7に示すように、前記手順(1)にてあらかじめ取得している参照試料の座標面表示画像W5と転送されてきた検定画像W6とを、並列表示すると共に重畳表示W7を行なう。重畳表示ウインドウでは、重畳の際の上側画像を半透明画像とし、同時に2画像を見られるようにする。このとき透明度は任意に変更できる。
(6)2画像の重畳画像を目視し、この2画像の大きさ、角度、位置が一致するよう座標面表示画像W5の大きさ、角度、位置を調整(変更)する。この作業の精度を高めるために、必要に応じて各々の画像を拡大して表示し、同作業を行なうことは当然である。さらにこの調整作業を円滑に行なうために、必要ならば、2画像の2次元自己相関画像、もしくはフーリエ変換画像を前記(5)と同様に比較しても良いし、2画像の2次元相互相関画像により調整作業の進捗を判断しても良い。これら関数処理を用いる方法は、当該作業の全自動化にとって有効である。一般的には、電子線画像(検定画像)と、例えば、CCDカメラ101または102で得た画像とでは、画像の質が大きく異なるし、白黒画像とカラー画像との比較となる可能性もあるため、関数を用いて厳密に比較する必要がある場合は少なく、実画像を人間の目視により合わせこむことで十分な場合が多いと思われる。しかし、関数を用いる方法は、この位置合わせの作業を全自動化する場合には有効である。
(7)以上の作業によって変更を行なった座標面表示画像を、制御手段310のメモリーに記録・保管すると共に、改めて表示装置330の表示ウインドウW4の試料座標面に表示する。これにて一連の位置合わせ作業を終了する。
(8)試料ホルダー83を取り出し、参照試料に代えて、実際に観察を行ないたい試料を試料ホルダー83に改めてマウントし、電子線装置内に導入する。この試料交換機構81の機械的精度が高く、試料ホルダー実装の再現性が良い場合、交換機構に内装されたCCDカメラ101または102による取得される座標面表示画像と、光軸上に実装された後に得られる電子顕微鏡画像の位置関係は、精度よく再現される。実試料実装後の精度がさらに必要な場合には、必要に応じて実試料に於いても前記位置合わせ作業を行なえばよい。もしくは同様の操作により位置合わせの精度を確認しておくことは重要である。
(1)マーキングメッシュ等を試料ホルダーマウントし、前記CCDカメラ101と照明用ランプ(LED)104などを用いて座標面表示画像を撮影した後、光軸上に通常通り実装する。
(2)通常どおり電子線光学系の光軸調整を行なう。
(3)電子線光学系にて作成できる低倍率にて、試料観察領域の全視野、もしくは可能な最大視野を画像入力装置410にて取得し、表示画面430に表示する。これを検定画像とする。
(4)検定画像を制御用コンピュータ300の制御手段310に転送すると共に表示装置330の表示ウインドウに表示する。この表示は、ウインドウW4でもよいし、この位置合わせ作業のための新たな別ウインドウでもよい。
(5)図7に示すように、前記手順(1)にてあらかじめ取得している参照試料の座標面表示画像W5と転送されてきた検定画像W6とを、並列表示すると共に重畳表示W7を行なう。重畳表示ウインドウでは、重畳の際の上側画像を半透明画像とし、同時に2画像を見られるようにする。このとき透明度は任意に変更できる。
(6)2画像の重畳画像を目視し、この2画像の大きさ、角度、位置が一致するよう座標面表示画像W5の大きさ、角度、位置を調整(変更)する。この作業の精度を高めるために、必要に応じて各々の画像を拡大して表示し、同作業を行なうことは当然である。さらにこの調整作業を円滑に行なうために、必要ならば、2画像の2次元自己相関画像、もしくはフーリエ変換画像を前記(5)と同様に比較しても良いし、2画像の2次元相互相関画像により調整作業の進捗を判断しても良い。これら関数処理を用いる方法は、当該作業の全自動化にとって有効である。一般的には、電子線画像(検定画像)と、例えば、CCDカメラ101または102で得た画像とでは、画像の質が大きく異なるし、白黒画像とカラー画像との比較となる可能性もあるため、関数を用いて厳密に比較する必要がある場合は少なく、実画像を人間の目視により合わせこむことで十分な場合が多いと思われる。しかし、関数を用いる方法は、この位置合わせの作業を全自動化する場合には有効である。
(7)以上の作業によって変更を行なった座標面表示画像を、制御手段310のメモリーに記録・保管すると共に、改めて表示装置330の表示ウインドウW4の試料座標面に表示する。これにて一連の位置合わせ作業を終了する。
(8)試料ホルダー83を取り出し、参照試料に代えて、実際に観察を行ないたい試料を試料ホルダー83に改めてマウントし、電子線装置内に導入する。この試料交換機構81の機械的精度が高く、試料ホルダー実装の再現性が良い場合、交換機構に内装されたCCDカメラ101または102による取得される座標面表示画像と、光軸上に実装された後に得られる電子顕微鏡画像の位置関係は、精度よく再現される。実試料実装後の精度がさらに必要な場合には、必要に応じて実試料に於いても前記位置合わせ作業を行なえばよい。もしくは同様の操作により位置合わせの精度を確認しておくことは重要である。
前記(1)から(7)の操作は、一度行なっておけば、電子線光学系を大きく変更しない限り、大きくずれることはない。従って、装置の使用条件が定まり、座標面表示画像の取得手段が、図6に示すごとく、該電子線装置の制御コンピュータ300を介して行なわれる場合には、度々行なう必要は無く、作業全体の効率化が図れる。
また、前記(1)から(7)の操作は、参照試料を用いて予め調整する方法について説明したが、観察を行ないたい試料が、一連の作業(前記(1)から(7))を行なうに十分な形状、その変化を持ち合わせているならば、位置合わせ作業そのものを実試料にて行なうことにより、作業の効率化を図ると共に、その観察における位置合わせ精度の向上が期待できる。
実験中に使用するであろう座標面表示画像の候補画像全てに対して、この位置合わせ作業を予め行なっておけば、実験・作業中に該作業を行なうことなく、直ちに座標面表示画像の変更、例えば反射画像から透過画像への変更などが可能である。
前記試料交換機構に取り付けたCCDカメラによる取得画像、荷電粒子線装置外の装置による取得画像に依らず、また、透過画像、反射画像に依らず、全ての座標面表示画像、もしくは座標面表示画像の候補画像に対して、上述の位置合わせ作業を実行すれば、本願発明の目的である表示装置330の表示ウインドウW4の試料座標面に表示可能な画像となる。
このとき、図6に示すごとく同制御コンピュータ300にて制御されて取得される試料交換機構に取り付けたCCDカメラによる取得画像であれば、透過画像、反射画像の相対関係を一度測定しておけば、両方の画像に対して位置合わせ作業を行なう必要は無く、作業の効率化が図れる。
この実施例によれば、試料ホルダー83を電子顕微鏡の真空容器内に挿入するのに先行して、試料交換機構81の内部の排気を行なう真空排気の待ち時間に試料画像を得ることができるから、待ち時間を有効に利用できるだけでなく、電子顕微鏡の試料ホルダー83にマウント後に試料画像を得るものであるとともに、装置内で観察状態に持ち込む直前であるため、位置合わせに関して、十分な精度を確保することが容易である。近年のCCDカメラ技術、LED照明技術によれば、小さな画像取得機構を作ることは、十分に可能であり、試料交換機構81にCCDカメラ、LEDよりなる画像取得機構の取り付けは、装置全体の性能に何らの影響を与えない。
もし、CCDカメラやLEDによる照明機構を設置するのに十分な空間が確保されない場合には、例えば図8に示すごとく、カメラシステム、照明システムは試料交換機構81から離れた十分な空間が確保できる部分に設置し、前記試料ホルダー先端部近傍との間を光ファイバー99にて接続する。すなわち交換機構の所定の位置には、試料11の照明用と画像取得要の光ファイバーを設置するだけでよい。これら全体を改めて画像取得機構とすればよい。
また、この画像取得機構が試料交換機構81に実装されることにより、観察時の試料破損の有無などを目視に近いレベルで光学的にオペレータが確認したいとき、試料ホルダー83を、図6に示す予備排気時と同じ状態に引き出してカメラ101,102により、試料を撮影して得られた画像データを、制御用コンピュータ300の表示装置330に改めて表示することができる。この操作は、試料交換機構81の真空を維持したまま行なうことができるから、確認後の電子顕微鏡による再観察に、直ちに移行することができる。さらに、この際、表示装置330の表示画面全域を表示画面として利用すれば大きな倍率、及び十分な解像度で観察・確認することができる。その解像度は、実体顕微鏡の程度は可能であり、表示装置330の表示画面上でのサイズにより、1倍から100倍の拡大が容易に行なえる。
上記の説明は、電子顕微鏡について行ったが、荷電粒子線加工装置の場合でも、同様である。なお、荷電粒子線加工装置の場合には走査型電子顕微鏡と類似の構成となり、観察面50は無く、画像観察モニター400も走査型電子顕微鏡と類似の画像ディテクターと置き換えられる。すなわち、電子顕微鏡100の被観察試料11を被加工試料と捉え、加工処理前に、対象となる試料全体の画像を取得し、これを検定画像として用いれば、前述までの方法が同じように適用できることは容易に分かる。
加工装置では、加工の途中で加工の進捗状況をオペレータが目視で確認したい場合が比較的頻繁にあるから、真空を破ることなく、しかも、比較的高い分解能で、かつ次の加工作業への再現性の良い状態で、表示装置330の表示画面上で、その加工作業の進捗状況を確認できることは非常に有用である。
(その他の実施例)
図3、図4に示すウインドウW4の表示では、試料における観察・加工位置が分かるという観点で全視野の透過画像または反射画像を表示することにしたが、観察・加工倍率が大きい値に変更されたとき、全視野での位置認識ができるとともに、観察・加工点近傍の試料の態様が分かると、オペレータにとっての利便性が増す。例えば、電子顕微鏡では、観察が進むにつれて、観察場所が絞り込まれ、その場所をより大きい観察倍率で観察するのが通常である。観察倍率が大きくなると、観察点の移動距離は小さくなるので、ウインドウW4の軌跡の表示点の移動も小さくなる。この結果、オペレータから見ると、実際の観察点の移動がウインドウW4に反映されていないように見えるし、試料の全視野から見たときには観察点の移動が無いように見える。
図3、図4に示すウインドウW4の表示では、試料における観察・加工位置が分かるという観点で全視野の透過画像または反射画像を表示することにしたが、観察・加工倍率が大きい値に変更されたとき、全視野での位置認識ができるとともに、観察・加工点近傍の試料の態様が分かると、オペレータにとっての利便性が増す。例えば、電子顕微鏡では、観察が進むにつれて、観察場所が絞り込まれ、その場所をより大きい観察倍率で観察するのが通常である。観察倍率が大きくなると、観察点の移動距離は小さくなるので、ウインドウW4の軌跡の表示点の移動も小さくなる。この結果、オペレータから見ると、実際の観察点の移動がウインドウW4に反映されていないように見えるし、試料の全視野から見たときには観察点の移動が無いように見える。
本発明では、ウインドウW4の試料画像は制御用コンピュータ300に取り込まれたデータが表示装置330の表示画面に表示されているので、オペレータの操作により、試料画像の表示倍率を大きいものとするとともに、これに対応して、試料面上に張られた座標軸や軌跡の表示倍率も大きいものとし、同時に領域を示す座標値も対応して変更することができる。この場合、試料画像と座標軸、および軌跡の対応関係がずれないようにするのは当然である。また、表示装置の表示画面のサイズの制約から、表示装置330の表示画面上の表示範囲は大きく変更できないことが予想される。そのためには、表示倍率の拡大と共に表示領域の移動と絞込み(トリミング)が必要になると考えられる。図3(B)は、表示画像、及び座標軸、軌跡を2倍に拡大して表示し、試料形状と観察位置が良くわかるようにトリミングして表示した例である。座標軸と領域を示す座標値が表示されることによって、表示倍率と試料全体に対する表示位置が明示され、オペレータに具体的に認識される。オペレータの操作による試料画像の表示倍率変更は、オペレータの操作する制御用コンピュータ300の入力手段320により倍率を指定する操作を行ない、これを制御用コンピュータ300に取り込めばよい。または、制御用コンピュータ300の表示装置330の表示画面に、該当するソフトキーを用意しておき、マウス、またはキーボードを用いて、簡単に行なうこともできる。したがって、オペレータは、必要に応じて、全視野での観察位置を見ながら観察し、あるいは、観察位置近傍の状況の拡大画像を見ながら、観察することが自由にできる。
本発明では、制御用コンピュータ300の表示装置330のウインドウW4の試料画像は、上述した例に限らず、種々の方法によって取得したものが使用できる。例えば、光学顕微鏡で撮影した透過画像、SEM(走査型電子顕微鏡)で撮影したものでも可能である。これらの画像データは制御用コンピュータの入力装置を通して取り込まれて、必要によってはデータ変換を施した上で、利用される。
さらに、試料画像は、上述したように観察・加工の初期に準備したものに限らず、観察・加工中に得たデータを表示して利用することもできる。例えば、加工装置などでは、加工が進行するに伴って試料状態の全体を把握できる画像データを取得し、ウインドウW4の座標面表示画像を新たな画像データに更新することによって加工作業の利便性を向上させ、同時に加工精度の向上を期待できる。また、電子顕微鏡では、画像入力装置(カメラ)410に撮影された試料画像を画像観察モニター400から制御用コンピュータ300に転送してウインドウW4の座標面表示画像を新たな画像データに更新することも可能である。
本発明によれば、実施形態に応じて、以下の作用・効果が期待される。
(1)荷電粒子線装置のオペレーションに際して、光学顕微鏡などで確認された試料の外観(全視野画像)を常時確認識別しながら、荷電粒子線による観察・加工が可能となる。
(2)その結果、試料の位置情報を数値で無く、より人間の知覚に容易で、記憶に残る形で保管することが可能となり、装置オペレーションの利便性を高めることができる。
(3)この利便性の向上はオペレーションの支援に他ならず、結果として観察・加工精度の向上が期待される。
(4)さらに必要となる画像データを自動取得する機構を荷電粒子線装置内に組み込むことによって、画像データの表示精度と、荷電粒子線での観察・加工精度を向上させることが可能となる。
(5)また、画像データを自動取得する機構を荷電粒子線装置内に組み込むことによって、試料を真空外に取り出すことなく、肉眼レベルでの光学的な試料の外観確認を行なうことが可能となる。
(1)荷電粒子線装置のオペレーションに際して、光学顕微鏡などで確認された試料の外観(全視野画像)を常時確認識別しながら、荷電粒子線による観察・加工が可能となる。
(2)その結果、試料の位置情報を数値で無く、より人間の知覚に容易で、記憶に残る形で保管することが可能となり、装置オペレーションの利便性を高めることができる。
(3)この利便性の向上はオペレーションの支援に他ならず、結果として観察・加工精度の向上が期待される。
(4)さらに必要となる画像データを自動取得する機構を荷電粒子線装置内に組み込むことによって、画像データの表示精度と、荷電粒子線での観察・加工精度を向上させることが可能となる。
(5)また、画像データを自動取得する機構を荷電粒子線装置内に組み込むことによって、試料を真空外に取り出すことなく、肉眼レベルでの光学的な試料の外観確認を行なうことが可能となる。
本発明は、高倍率での電子顕微鏡観察あるいは収束イオンビーム加工装置などで実用上有効なものとなる。
6…光軸、10…試料ホルダー、11…試料、W1,W2,W3,W4,W5,W6,W7…ウインドウ、20…対物絞りホルダー、30…電子線バイプリズムホルダー、40…制限視野絞りホルダー、50…観察面、51…対物レンズ、52…第1拡大レンズ、53…第2拡大レンズ、61…上部構造体、62,72…ヨーク、63,73…コイル、64,65,74…ポールピース、66…スペーサ、81,82…試料交換機構、83…試料ホルダー、84…試料ホルダー先端支持部、85…バルブ、86…予備排気配管、87…試料室予備排気機構、88…つまみ、91…固定具、92…試料ホルダー駆動機構、93…試料位置の微調整機構、94,95…電子線バイプリズムホルダー外筒、96…電子線バイプリズムホルダー、97…電子線バイプリズムホルダー先端支持部、98…電子線バイプリズム、99…光ファイバー、100…電子顕微鏡、101,102…CCDカメラ、103,104…照明用ランプ(LED)、105…配線、110…真空容器、120…電子線源、130…照射光学系、300…制御用コンピュータ、310…CPU等の制御手段、320…入力手段、330…表示装置、340…インターフェイス、400…画像観察モニター、410…画像入力装置、420…コントローラ、430…表示画面。
Claims (13)
- 所定の光学系、試料を保持する試料ホルダー、および該試料ホルダーを前記光学系の所定の位置に着脱可能に保持するとともに、光学系中を移動させるための機構を備える荷電粒子線装置と、該荷電粒子線装置と所定のインターフェイス機能を持って連係された制御用コンピュータと、よりなる荷電粒子線装置システムにおいて、
前記制御用コンピュータはCPU等の制御手段、オペレータの与える操作信号および必要な信号を導入するための入力手段、表示装置、および、荷電粒子線装置の制御あるいは操作に必用なプログラムを保持する記憶手段を備え、前記表示装置は荷電粒子線装置の制御あるいは操作にかかわる情報を表示するとともに、前記試料の外形を含む全体像もしくは前記荷電粒子線装置システムにおいて観察もしくは加工可能な最大視野像と、該全体像もしくは該最大視野像の上に重畳して前記試料に照射されている荷電粒子線の現在位置を示すマークと、および所定の時刻から現在までに照射を行なった位置を時刻の順に一連の線で結び、軌跡として表示することを特徴とする荷電粒子線装置システム。 - 前記制御用コンピュータはオペレータの与える操作信号に応じて前記表示画像の倍率、表示範囲(視野)を変更する請求項1に記載の荷電粒子線装置システム。
- 前記表示画像の倍率、表示範囲(視野)の変更に伴って、前記試料に照射されている荷電粒子線の現在位置、所定の時刻から現在までに照射を行なった位置を時刻の順に結んだ軌跡も、前記試料との相対関係を保ったまま変更され表示されることを特徴とする請求項2に記載の荷電粒子線装置システム。
- 前記表示画像の倍率、表示範囲(視野)の変更に伴って、荷電粒子線の試料面上の照射位置を明示するための座標軸、および表示される座標値が、前記試料との相対関係を保ったまま変更されて表示されることを特徴とする請求項2もしくは3に記載の荷電粒子線装置システム。
- 前記表示画像の倍率、表示範囲(視野)が、オペレータの与える荷電粒子線装置の観察倍率もしくは加工倍率の変更の操作信号に連動して変更される請求項1から4のいずれかに記載の荷電粒子線装置システム。
- 前記制御用コンピュータは、オペレータの与える操作信号に応じて前記表示画像に重畳されて描かれる、所定の時刻から現在までに照射を行なった位置を時刻の順に一連の線で結ぶ軌跡の表示の要否を選択する請求項1から5のいずれかに記載の荷電粒子線システム。
- 前記試料ホルダーを前記光学系の所定の位置に着脱可能に保持するとともに、光学系中を移動させるための機構が、前記試料ホルダーを荷電粒子線システムの真空内に導入する、もしくは該真空内から大気圧側に取り出すための所定の空間を有する試料交換機構を備えるとともに、前記空間の所定の位置に前記試料を照明するための照明手段と、前記試料の画像を取得するための撮像手段と、を備える請求項1から6のいずれかに記載の荷電粒子線装置システム。
- 前記照明手段が白色LEDであり、前記撮像手段がCCDカメラである請求項7に記載の荷電粒子線装置システム。
- 前記試料交換機構に於いて、前記試料の透過画像を取得するための照明手段と撮像手段を備えるとともに、前記試料の反射画像を取得するための照明手段と撮像手段とを、共に備えることを特徴とする請求項7もしくは8に記載の荷電粒子線装置システム。
- 前記照明手段と前記撮像手段が前記試料交換機構の外部に設けられ、前記照明手段および前記撮像手段と結合した各々の光ファイバーが前記試料交換機構の所定の位置に開口を持つ請求項7から9のいずれかに記載の荷電粒子線装置システム。
- 前記照明手段が白色LEDであり、前記撮像手段がCCDカメラである請求項10に記載の荷電粒子線装置システム。
- 前記照明手段と前記撮像手段が前記試料交換機構の外部に設けられ、前記照明手段および前記撮像手段と結合した各々の光ファイバーが、前記試料の透過画像を取得するための前記試料交換機構の所定の位置に開口を持つとともに、前記試料の反射画像を取得するための前記試料交換機構の所定の位置にも開口を持つことを特徴とする請求項10もしくは11に記載の荷電粒子線装置。
- 前記照明手段と前記撮像手段は前記オペレータの操作信号に応じて前記コンピュータによって操作されるものである請求項7から12のいずれかに記載の荷電粒子線装置。
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JP2005236344A JP2007052972A (ja) | 2005-08-17 | 2005-08-17 | 荷電粒子線装置システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008277209A (ja) * | 2007-05-07 | 2008-11-13 | Jeol Ltd | Temのデフォーカス量測定方法 |
JP2017208285A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置 |
WO2018096575A1 (ja) * | 2016-11-22 | 2018-05-31 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置および試料観察方法 |
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-
2005
- 2005-08-17 JP JP2005236344A patent/JP2007052972A/ja active Pending
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