JP2007051172A - 硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム用プレミックス、フォームおよびそれらの製造方法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム用プレミックス、フォームおよびそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ハイドロフルオロカーボン系発泡剤と相溶性が低いポリエステル系ポリオールをポリオール化合物として含み、HFC−245faを含む発泡剤を用いたプレミックスにおいて、蒸気圧を低減し、貯蔵時の均一性(安定性)に優れたプレミックスを提供する。
【解決手段】 発泡剤としてポリエステル系ポリオールとの相溶性が高いHFE−254pc、HFC−245faおよび水を組み合わせ用いることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用プレミックス。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリエステルポリオールを含む硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用プレミックス、該プレミックスを用いた硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造法および該プレミックスを用いた硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームに関する。
さらに詳しくは、本発明は、すくなくとも1種類のポリエステルポリオールを含むポリオール化合物、触媒、整泡剤およびその他の添加剤を含む硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームのプレミックスにおいて、発泡剤として1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)と1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテル(HFE−254pc)および水を用いることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用プレミックス、該プレミックスを用いた硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造法および該プレミックスを用いた硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームに関する。
従来、硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム用発泡剤として、トリクロロモノフルオロメタン(CFC-11)、ジクロロモノフルオロエタン(HCFC-141b)等が広く用いられていた。しかし、これらのクロロフルオロカーボン(CFC)系化合物やハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)系化合物は、分子中に塩素原子を含むため成層圏オゾン層を破壊し、人類を含む地球上の生態系に重大な悪影響を及ぼすことから、現在、その製造、使用が禁止もしくは制限されている。
上記の問題に対応するために、大気中に放出された場合に成層圏オゾン層を破壊しないCFC系化合物やHCFC系化合物の代替化合物が求められている。このような観点から、これまで硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム用発泡剤の代替化合物として、分子中に塩素原子を含まない炭化水素系化合物(HC系化合物)、ハイドロフルオロカーボン系化合物(HFC系化合物)、ハイドロフルオロエーテル系化合物(HFE系化合物)等数多く提案されている。
HC系発泡剤は、地球温暖化や成層圏のオゾン層破壊等の影響は少ないが、これらは概ね可燃性であり、燃焼の危険性が懸念されている。また、これらの多くは揮発性有機化合物(VOC)であり、大気圏での光化学スモッグの原因物質となりうる。発泡剤用途のHC系化合物として、例えばペンタン類が提案されているが、それらの気体熱伝導率は比較的大きく、断熱を目的とした硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームの発泡剤として使用する場合には、断熱性能が相対的に低くなるため、省エネルギーの観点からは必ずしも好ましくない。
HFC系発泡剤は、分子中に塩素原子、臭素原子等のオゾンを破壊するハロゲン原子を含まないので、オゾン層への影響はないが、分子中にフッ素原子を多く含む不燃性HFCは、大気寿命が比較的長く、地球温暖化への影響が懸念される。
HFE系発泡剤は、HFC系化合物同様分子中に塩素原子、臭素原子等のオゾンを破壊するハロゲン原子を含まないので、オゾン層への影響はない。また、推算によると水素を複数持つHFE系化合物は、大気中のOHラジカルとの反応性が比較的大きく大気寿命が短いので、地球温暖化への影響も少ない(低GWP)。しかしながら、大気寿命が短いHFE系化合物は、分子内にエーテル結合を有するためHFC系化合物よりもさらに可燃性の傾向が高まり、単独での使用において燃焼の危険性が増大する。
特許文献1、特許文献2および特許文献3には硬質ポリウレタンフォームの製造法として、発泡剤にフッ素化エーテルの1種類または多数の他の発泡剤との混合発泡剤を用いる方法が開示されている。この中にHFE−254pcが発泡剤として使用可能なことが例示され、他の発泡剤との組み合わせも提案されているが、発泡に用いるプレミックスを構成するにあたりポリオール成分について特にポリエステル系ポリオールとの組み合わせについて具体的に記述されておらず、ポリエステル系ポリオールを用いる場合に生ずる問題およびその解決法について触れられていない。
特開平3−93841号公報 特開平4−359936号公報 特開平4−28729号公報 特開平11−116524号公報
HFC−245faは、沸点が低く(15.3℃)、硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム用プレミックスとすると、単独では蒸気圧が高く保管時の容器の膨れあるいは破裂や、プレミックスの突沸等が生じ使用時の取り扱いが難しい。特に現場発泡等においてドラム缶等にプレミックスを保管して使用する場合には、蒸気圧が高いことが問題となる。プレミックスの蒸気圧を低減するため、比較的沸点が高い1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc、40.7℃)等の高沸点発泡剤を混合するか、水の使用量を増加することにより相対的にHFC−245fa使用量を減少する方法が用いられている。
しかしながら、HFC−365mfcは、ポリオール、特に現場発泡において一般的に用いられるポリエステル系ポリオールとの相溶性が低く、添加量は制限される。例えば、発泡剤に対し溶解性が低いポリエステル系ポリオールを用いた場合、プレミックスを均一な状態に保つことが難しく、貯蔵時に分離して不均一な溶液となれば、発泡後のフォームは均一なセル(気泡)サイズとなり難いため、フォームの寸法安定性、圧縮強度、接着性、熱伝導率等の物性が低下する可能性がある。これらの発泡剤では、最近硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームに多く用いられるようになってきた安価なポリエステル系ポリオール等の使用が難しい。そこで、ポリエステル系ポリオールを含むポリオールとの相溶性を高める方法が必要とされる。
また、HFC−365mfcの地球温暖化係数(GWP100年値)は890であり、地球温暖化防止の観点から、比較的GWPが高いHFC系発泡剤に代わる発泡剤が要望される。
水はイソシアネートとの尿素化反応で二酸化炭素(CO)を生成し発泡剤となるが、水の過剰な添加による尿素結合の生成はフォーム物性を著しく損なうため適正な添加量が必要とされる。特にポリエステル系ポリオールを含むポリオールを用いるプレミックスにおいては、保管中にポリオール自身が加水分解反応を受ける可能性が高くなるため水の添加量に注意し、分解の抑制に努める必要がある。
すなわち、ハイドロフルオロカーボン系発泡剤と相溶性が低いポリエステル系ポリオールをポリオール化合物として含み、HFC−245faを含む発泡剤を用いたプレミックスにおいて、蒸気圧を低減し、貯蔵時の均一性(安定性)に優れ、硬質フォームを形成したときに、硬質フォームの外観、断熱性能(熱伝導率)、寸法安定性等物性を高めるプレミックス、硬質フォームの製造方法並びに硬質フォームが求められていた。
本発明の課題は、ポリエステルポリオールを含むポリオール化合物、触媒、整泡剤、難燃剤およびその他の添加剤を含む硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームのプレミックスに、HFC−245faを発泡剤として用いた場合に生ずる上記諸問題を解決し、蒸気圧を低減した硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム用プレミックス、該プレミックスを用いた硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームの製造方法ならびに該プレミックスを用いた硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、水を含むHFC−245fa発泡剤にHFE-254pcを一定量添加することにより、ポリエステル系ポリオールとの相溶性を高め、プレミックスの貯蔵時の均一性(安定性)ならびにフォームの断熱性能、圧縮強度、接着性の向上や寸法安定性等物性を高めることに成功した。
すなわち、本発明は、すくなくとも1種類のポリエステルポリオールを含むポリオール化合物、触媒、整泡剤およびその他の添加剤を含む硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームのプレミックスであって、発泡剤としてポリエステル系ポリオールとの相溶性が高いHFE−254pc、HFC−245faおよび水を組み合わせ用いることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用プレミックスである。
また、本発明は該プレミックスを用いた硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームの製造方法である。
さらに本発明は、該プレミックスを用いた硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームである。
発泡剤とポリオールとの相溶性は、フォームの性能に及ぼす影響が大きく、相溶性が高い場合にはポリオール等の選択範囲が広がり、経済的に安価な原料を用いることができ好適なフォーム物性が得られる。逆に相溶性が低い場合には、ポリオール等の選択範囲が狭くなり、経済的に十分な性能のフォームを得難くなる。
HFC-245fa/HFE−254pc混合物および水を発泡剤として製造した硬質ウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームは、外観上均一で微細な泡(セル)を有するフォームが得られる。しかしながら、水を含んだ状態でプレミックスを長期間保存すると、部分的にHFE系発泡剤、ポリオール等が分解し、良好なフォームを得られない場合がある。このような場合には、プレミックスに分解抑制作用を有する安定剤を添加することにより外観ならびに物性の優れたフォームを得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のHFE−254pcは、本発明者らの方法(特願2003−286397、特願2004−228176)等によってテトラフルオロエチレンとメタノールを反応することにより容易に得ることができる。また、試薬として関東化学(株)より市販されている。
本発明の発泡剤は、HFC−245fa、HFE-254pcおよび水から構成されている。HFC-245faが95から5重量%及びHFE-254pcが5から95重量%からなる組成、好ましくはHFC-245faが80から20重量%およびHFE−254pcが20から80重量%からなる組成のフッ素系混合発泡剤に、水が混合発泡剤に対し0.1〜10重量%含まれる発泡剤である。
HFC−245fa/HFE−254pcの重量比が95/5を越えると、プレミックスの蒸気圧が高くなりすぎて好ましくない。また、HFC−245fa/HFE−254pcの重量比が5/95未満の場合は、引火点が低下し、燃焼の危険性が高まるので好ましくない。
水の量が混合発泡剤に対して0.1重量%未満の時は、水とイソシアネートとの尿素化反応による二酸化炭素(CO)の発生が少なくなるため、水の発泡剤としての効果が消失するため好ましくない。また、水の量が混合発泡剤に対し10重量を越えると、尿素結合の増加によりフォーム物性が低下すること、さらに高濃度のCOによりフォームの断熱性が低下すること等に加え、保管中にポリオール自身が加水分解反応を受ける可能性が高くなるため好ましくない。特に発泡剤ポリエステル系ポリオールを含むポリオールを用いるプレミックスにおいては、この傾向は顕著である。
本発明のHFC−245fa/HFE−254pc混合発泡剤の添加量は、ポリオール成分に対し5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%である。
発泡剤の添加量がポリオール成分に対して5重量%未満のときは、充分な発泡ができないため、良好な発泡体が得られない。また、60重量%を越えると、フォーム密度が低下し、フォーム物性に影響を与えるため好ましくない。
本発明のプレミックスを用いる硬質ウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームの製造では、イソシアネートと反応させることによって目的を達成することができるが、イソシアネートは、芳香族、環状脂肪族、鎖状脂肪族系等のものが包含され、一般には2官能のものが使用される。このようなものとしては、例えば、トリレンジイドシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンイソシアネート等のポリイソシアネートおよびこれらのプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、尿素変性体が挙げられる。これらは単独または混合物で用いられる。
ポリエステル系ポリオール以外にプレミックスに含まれるポリオールには、ポリエーテル系ポリオール、多価アルコール、水酸基含有ジエチレン系ポリマー等が包含されるが、ポリエーテル系ポリオールが一般的に使用される。また、ポリエステル系ポリオールとポリエーテル系ポリオールを主成分とし、その他のポリオールの使用も可能である。
ポリエステル系ポリオールには、無水フタル酸、廃ポリエステル、ひまし油に由来する化合物の他に縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が包含される。
発泡剤、添加剤等との相溶性ならびに、発泡性、フォーム物性等の観点から、ポリエステルポリオールの水酸基価は100〜400mgKOH/gであり、かつ粘度が200〜4000mPa・s/25℃であることが好ましい。
水酸基価はポリール中に含まれる水酸基の個数を示すものであり、イソシアネートとの重縮合反応でポリウレタンが生成するためには、ポリオール1分子中に少なくとも2個以上の水酸基が必要とされるが、多すぎる場合には鎖長の延長に比べ架橋結合が相対的に増加し、良好なフォーム物性が得られ難いため、水酸基価の範囲を適正化する必要がある。
フォーム製造において、ポリオールの粘度が小さい方が取り扱いは容易であるが、粘度はみかけの分子量を反映しており、小さすぎる場合はフォームの力学的特性、寸法安定性等の物性を損なうおそれがある。一方、粘度が高い場合には、プレミックスの粘度が高まり、取り扱いが難しくなるため、適度な粘度範囲が必要とされる。
ポリエーテル系ポリオールとしては、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及びそれら変性体の他、糖、多価アルコール、アルカノールアミン等の活性水素を含む化合物を出発物質として、これに、プロピレンオキシド、エチレンオキシド、エピクロルヒドリン、ブチレンオキシド等の環状エーテルを付加したものが好ましく使用される。
ポリエーテルポリオールは、通常、水酸基価が400〜1000mgKOH/gのものが使用される。
触媒には、有機金属系触媒と有機アミン系触媒が包含される。有機金属触媒としては、有機スズ化合物が好ましく使用され、スタナスオクトエート、スタナスラウレート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジアセテート等が挙げられる。有機アミン系触媒としては、第3級アミン、例えば、トリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N‘,N’−トリエチルエタノールアミン等が挙げられる。
整泡剤としては、通常有機ケイ素化合物系の界面活性剤が用いられ、東レシリコーン(株)製SH−193、SH−195、SH−200またはSRX−253等、信越シリコーン(株)製F−230、F−305、F−341、F−348等、日本ユニカー(株)製L−544、L−5310、L−5320、L−5420、L−5720または東芝シリコーン(株)製TFA−4200、TFA−4202等が挙げられる。
難燃剤としては、硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームに使用されるリン酸エステルであり、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ブトキシエチル)ホスフェート、トリスメチルホスフェート、トリスエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート等が挙げられる。
その他添加剤としては、顔料、染料、耐候性安定剤、制黴剤、制菌剤、スコーチ防止剤、プレミックス貯蔵安定剤、可塑剤、充填剤等硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームの諸物性を向上させるための添加剤が挙げられる。
なお、触媒、整泡剤、難燃剤、その他添加剤の適正添加量は、プレポリマー法、ワンショット法、ポリオールやフォームの種類、使用量等により異なり、予め試験発泡で適量をミキシングタイム、クリームタイム、ライズライム、ゲルタイム等発泡の挙動とフォーム物性の関係から決めておく必要がある。
水の添加は、フッ素系発泡剤の使用量を減少するため、硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームの経済性ならびにプレミックスの蒸気圧低下に寄与するが、ポリエステル系ポリオールおよびHFE系発泡剤は、プレミックスにして保存する場合、部分的に分解するおそれが高まる。その場合、本発明のプレミックスにおいて、貯蔵安定剤を添加することにより、分解反応を抑えることができる。
かかる安定剤としては、グリシジルエーテル系化合物、N−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン(GBL)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)が挙げられ、好ましくは、グリシジルエーテル系化合物、GBL、DMSOが推奨される。安定化に関しては、これらの化合物が含フッ素エーテルに相互作用して安定化させると推察され、これらの群よりなる少なくとも一種類の化合物を添加することにより分解反応が抑えられる。
具体的には、グリシジルエーテル化合物としては、メチルグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジルエーテル、グリシジルフェニルエーテル、2-エチルへキシルグリシジルエーテル 、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、p-sec-ブチルフェニルグリシジルエーテル、p-tert-ブチルフェニルグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、さらに日本油脂製エピオールシリーズのエピオールM、エピオールEH、エピオールL-41、エピオールSK、エピオールSB、エピオールTB、エピオールG-100、エピオールE-100、エピオールE-400、エピオールE-1000、エピオールP-200、エピオールNPG-100、エピオールTMP-100などが挙げられる。
フッ素系発泡剤に添加するグリシジルエーテル系の安定剤の量はポリオール、触媒、整泡剤、難燃剤の種類、組成、および水分添加量に依存するが、フッ素系発泡剤に対して0.001〜1重量%、好ましくは0.005〜0.1重量%である。0.001重量%より少なくした場合は安定効果が認められなくなり、また1重量%よりも多量に使用した場合には発泡剤の特性を損なうためいずれも好ましくない。
発泡剤に添加するN−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン(GBL)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)の量はポリオール、触媒、整泡剤、難燃剤の種類、組成、および水分添加量に依存するが、発泡剤に対して0.1〜50重量%、好ましくは2〜30重量%である。0.1重量%より少なくした場合は安定効果が認められなくなり、また50重量%よりも多量に使用した場合には発泡剤の特性を損なうためいずれも好ましくない。
本発明の発泡剤の使用割合は、ポリオール100重量部当たり、5〜50重量部、好ましくは15〜30重量部であり、このような量の発泡剤の使用により、20kg/m3以上、特に、30〜80kg/m3の密度を有する硬質ウレタンフォームを得ることができる。
原料混合物を反応させるための設定温度は、混合発泡剤の沸点付近あるいは以下が好ましく、15〜40℃である。反応中、反応熱のため発熱し、沸点以上となり発泡剤は気化してフォームが形成される。設定温度が低すぎる場合は、反応速度が小さく発熱し難いため良好なフォームが形成されない。逆に高すぎる場合、発泡剤の突沸等により発泡操作が阻害される。
硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームの製造方法には、従来公知の各種の方法が包含され、本発明における硬質ポリウレタンフォームは、ワンショット法やプレポリマー法で製造することができる。また、そのフォームを得る際の発泡方法としては、現場発泡、スラブ発泡、注入発泡(充填法、モールド法)、ラミネート発泡、スプレー発泡等の各種の発泡方法を採用することができる。
なお、本発明に用いられたHFC−245fa/HFE−254pc混合発泡剤は、発泡剤用途の他、冷媒、溶剤、洗浄剤、熱伝媒体、作動流体、反応溶媒、塗料用溶剤、抽出剤、水切り剤、乾燥剤、エアースプレー溶媒等の用途でも使用可能である。
[実施例]
以下に、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
用いたポリオールの種類および、OH価、粘度に関して、表1にまとめた。また、用いた発泡剤を表2にまとめた。
Figure 2007051172
Figure 2007051172
「飽和溶解度の測定」
常圧、25℃において10mlのネジ口試験管に上記ポリオール5gを入れ、さらに発泡剤を添加し、密閉後撹拌した。飽和に達するまで発泡剤を添加して飽和溶解度(g/100gポリオール)を求めた。結果を表3に示した。
Figure 2007051172
いずれのポリオールにおいても発泡剤Bを用いた方が発泡剤Aを用いた場合と比較して飽和溶解度が大きいことが認められた。
エステル系ポリオールAを70重量部、エーテルポリオールJ(OH価=755mgKOH/g、粘度=45000mPa・s/25℃)30重量部、シリコーン系整泡剤SH−193(東レシリコーン(株)製)1重量部、水2重量部、PC41(三共エアプロダクツ製)1重量部、酢酸カリウム2重量部、トリス(クロロプロピル)ホスフェート(大八化学工業製)、HFE−254pc/HFC−245fa=20/80に安定剤(N−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン(GBL)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(NP))を添加した発泡剤40部からなるプレミックスを調製し均一となるよう攪拌した。これにイソシアネート(三井武田ケミカル製コスモネートM−200)をイソシアネートインデックス(NCOインデックス)が170になるように添加、混合し、200×300×180mmの木製の鋳型に投入して発泡体を製造した。
ここで、NCOインデックスの定義は、以下の通りである。
NCOインデックス: ポリオール当量に対するポリイソシアネート当量の比 (NCO/OH)
表4の加熱前の欄に製造した発泡体の外観、熱伝導率および寸法安定性を示す
(○:良好、△:やや不良、×:不良)。
併行して調製したプレミックスをガラス製耐圧容器に入れ密封し、70℃で3日間加熱した。放冷後に内容物を取り出し、実施例2と同様にイソシアネートと混合し発泡試験を行った。表4の加熱後の欄に製造した発泡体の外観、熱伝導率および寸法安定性を示す(○:良好、△:やや不良、×:不良)。
Figure 2007051172
70℃で3日間加熱したプレミックスでは、安定剤がない系では外観、熱伝導率、寸法安定性のどれもが不良であったが、安定剤を添加した系では、なしの系よりもフォーム物性が優れており、安定剤の分解抑制効果が確認された。
ポリオールA〜Fを30重量部とポリエーテル系ポリオールJ(OH価755、粘度45000mpa.s/25℃)70重量部に対してシリコーン系整泡剤SH−193(東レシリコーン(株)製)1重量部、水2重量部、PC41(三共エアプロダクツ製)1重量部、酢酸カリウム2重量部、トリス(クロロプロピル)ホスフェート(大八化学工業製)に表2に示した発泡剤40部からなるプレミックスを調製し均一となるよう攪拌した。これにイソシアネート(三井武田ケミカル製コスモネートM−200)をイソシアネートインデックス(NCOインデックス)が170になるように添加、混合し、200×300×180mmの木製の鋳型に投入して発泡体を製造した。表5にプレミックスの性状、発泡体の外観、熱伝導率、寸法安定性を示す(○:良好、△:やや不良、×:不良)。
Figure 2007051172
いずれのポリオールにおいても、発泡剤Bを用いた系の方が発泡体Aを用いた系と比較して良好なフォーム物性を与えた。

Claims (7)

  1. すくなくとも1種類のポリエステルポリオールを含むポリオール化合物、触媒、整泡剤、難燃剤およびその他の添加剤を含む硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用のプレミックスであって、発泡剤として1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)と1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテル(HFE−254pc)および水を用いることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用プレミックス。
  2. ポリエステルポリオールの水酸基価が100〜400mgKOH/gであり、かつ粘度が200〜4000mPa・s/25℃であることを特徴とする請求項1に記載のプレミックス。
  3. ポリエステルポリオールのすくなくとも一種類が無水フタル酸、廃ポリエステル、ひまし油に由来する化合物であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプレミックス。
  4. HFC−245faとHFE-254pcおよび水との混合発泡剤において、HFC−245faとHFE−254pcの重量比が95〜5/5〜95であり、水が混合発泡剤に対し0.1〜10重量%含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のプレミックス。
  5. その他の添加剤として、グリシジルエーテル系化合物、N−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン(GBL)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)から選ばれるすくなくとも一種類を安定剤として用いることを特徴とする請求項1乃至請求4に記載のプレミックス。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のプレミックスと1種類以上のイソシアネートとを反応させることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームの製造方法。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のプレミックスと1種類以上のイソシアネートとを反応して得られる硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム。
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