JP2014062214A - 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来のシステム液中で不安定なフッ素系発泡剤を用いる硬質ポリウレタンフォーム製造において、原料のハンドリング性に優れ、更に発泡剤の分解を抑制した良好な発泡体を製造する方法を提供する
【解決手段】 含フッ素オレフィン及び/又は含フッ素エーテルを含むフッ素系発泡剤を用いる硬質ウレタンフォームの製造において、(1)イソシアネート、(2)ポリオールと発泡剤の混合物、(3)触媒を別々に含む3原料を混合して発泡させることを特徴とする製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 含フッ素オレフィン及び/又は含フッ素エーテルを含むフッ素系発泡剤を用いる硬質ウレタンフォームの製造において、(1)イソシアネート、(2)ポリオールと発泡剤の混合物、(3)触媒を別々に含む3原料を混合して発泡させることを特徴とする製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、従来のシステム液中で不安定なフッ素系発泡剤を用いる硬質ポリウレタンフォーム製造において、原料のハンドリング性に優れ、更に発泡剤の分解を抑制可能な発泡体製造方法に関するものである。
硬質ポリウレタンフォームは優れた断熱性を有し、軽量で成型性・加工性にも優れていることから、電気冷蔵庫、住宅、保冷庫、プラント等の保温・保冷用断熱材として広い分野で利用されている。
この硬質ポリウレタンフォームに用いられる発泡剤として、低燃焼性、低毒性、低熱伝導率といった特長から含フッ素化合物が広く利用されている。
フッ素系発泡剤は、高揮発性化合物を使用するが、発泡体製造時のハンドリング性の問題から全原料を一度に混合発泡させるワンショット法より、ポリオール、発泡剤、触媒及び整泡剤等の成分をあらかじめ調製した混合液(システム液)とイソシアネートとの2原料を混合攪拌するプレミックス方法により製造されるのが一般的である。
一方、発泡剤として使われる含フッ素化合物の中には、オレフィンやエーテルの一部の化合物のようにシステム液として化学的に不安定なものが存在する。このような不安定な発泡剤を用いて発泡体を製造する場合、発泡剤が分解して毒性や腐食性の高いフッ化水素が生じることが問題となる。さらに、生成したフッ化水素と整泡剤のシリコーン界面活性剤や塩基性触媒が反応し、良好な発泡体が得られないことも問題となる。そのため、酸捕促作用がある安定剤等が提案されているが(特許文献1、2)、安定剤を用いても良好な発泡体を製造することができない化合物もあり、発泡剤の分解を抑制可能な発泡体の製造法の開発が望まれている。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を克服するためになされたものであって、従来のシステム液中で不安定なフッ素系発泡剤を用いる硬質ポリウレタンフォームの製造において、原料のハンドリング性に優れ、更に発泡剤の分解を抑制可能な発泡体の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するために発泡剤の分解の原因を追究した結果、触媒の影響が大きいことを見出し、(1)イソシアネート、(2)ポリオールと発泡剤の混合物、(3)触媒を別々に含む3原料を混合することにより、発泡時のハンドリング性に優れ、更に発泡剤の分解を抑制した良質な硬質ポリウレタンフォームが得られることを見出した。
すなわち、この出願は以下の発明を提供するものである。
[1]フッ素オレフィン及び/又は含フッ素エーテルを含むフッ素系発泡剤を用いる硬質ウレタンフォームの製造において、(1)イソシアネート、(2)ポリオールと前記フッ素系発泡剤の混合物、(3)触媒を別々に含む3原料を混合して発泡させることを特徴とする硬質ウレタンフォームの製造方法。
[2]フッ素オレフィン及び/又は含フッ素エーテルを含むフッ素系発泡剤を用いる硬質ウレタンフォームの製造において、(1)イソシアネート、(2)ポリオールと前記フッ素系発泡剤の混合物を別々に含む2原料を混合した後に、(3)触媒を添加して混合して発泡させることを特徴とする硬質ウレタンフォームの製造方法。
[3]前記の含フッ素オレフィンが、1,3,3,4,4-ペンタフルオロシクロブテン、3,3,4,4-テトラフルオロシクロブテン、1,3,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロシクロペンテン、1,2,3,3,4,4,5-ヘプタフルオロシクロペンテン、シス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、シス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、シス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、又はトランス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン或いはこれらの2種以上の混合物であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の硬質ウレタンフォームの製造方法。
[4]前記の含フッ素エーテルが、1,1,2,2-テトラフルオロメトキシエタン、1,1,2-トリフルオロ-1-ジフルオロエトキシエタン、1,1,2,2,-テトラフルオロジフルオロメトキシエタン、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロ-3-メトキシプロパン、又は1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-3-ジフルオロメトキシプロパン或いはこれらの2種以上の混合物であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の硬質ウレタンフォームの製造方法。
すなわち、この出願は以下の発明を提供するものである。
[1]フッ素オレフィン及び/又は含フッ素エーテルを含むフッ素系発泡剤を用いる硬質ウレタンフォームの製造において、(1)イソシアネート、(2)ポリオールと前記フッ素系発泡剤の混合物、(3)触媒を別々に含む3原料を混合して発泡させることを特徴とする硬質ウレタンフォームの製造方法。
[2]フッ素オレフィン及び/又は含フッ素エーテルを含むフッ素系発泡剤を用いる硬質ウレタンフォームの製造において、(1)イソシアネート、(2)ポリオールと前記フッ素系発泡剤の混合物を別々に含む2原料を混合した後に、(3)触媒を添加して混合して発泡させることを特徴とする硬質ウレタンフォームの製造方法。
[3]前記の含フッ素オレフィンが、1,3,3,4,4-ペンタフルオロシクロブテン、3,3,4,4-テトラフルオロシクロブテン、1,3,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロシクロペンテン、1,2,3,3,4,4,5-ヘプタフルオロシクロペンテン、シス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、シス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、シス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、又はトランス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン或いはこれらの2種以上の混合物であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の硬質ウレタンフォームの製造方法。
[4]前記の含フッ素エーテルが、1,1,2,2-テトラフルオロメトキシエタン、1,1,2-トリフルオロ-1-ジフルオロエトキシエタン、1,1,2,2,-テトラフルオロジフルオロメトキシエタン、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロ-3-メトキシプロパン、又は1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-3-ジフルオロメトキシプロパン或いはこれらの2種以上の混合物であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の硬質ウレタンフォームの製造方法。
本発明によれば、従来のシステム液中では不安定な含フッ素オレフィン及び/又は含フッ素エーテルを発泡剤として用いる硬質ウレタンフォームの製造方法において、発泡時のハンドリング性に優れ、更に発泡剤の分解を抑制した良質な発泡体を製造することができる。
本発明の特徴は、含フッ素オレフィン及び/又は含フッ素エーテルを含むフッ素系発泡剤を用いる硬質ウレタンフォームの製造において、(1)イソシアネート、(2)ポリオールと前記フッ素系発泡剤の混合物、(3)触媒を別々に含む3原料を混合することにより発泡体を製造する点にある。硬質ウレタンフォーム原料として、通常、上記の他、水、整泡剤、難燃剤、安定化剤、可塑剤、劣化防止剤等を添加するが、これらの原料は、上記3原料に添加、混合して用いることができる。また、発泡体製造直前に3原料のうち2原料を混合した後、速やかに残った1原料と混合、撹拌して発泡しても問題ない。
本発明で使用するポリオールは水酸基を2個以上有する化合物で、例えばグリセリン、エチレンジアミン等にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを開環付加重合して得られるポリエーテルポリオール類、テトラヒドロフランのカチオン重合により得られるポリテトラメチレンエーテルグリコール、フタル酸、アジピン酸、コハク酸等の多塩基酸とエチレングリコール、プロピレングリコール等のポリヒドロキシル化合物との重縮合反応、あるいはラクトン類の開環重合によって得られるポリエステルポリオール類、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,5-ペンタンジオール、3,5-プロパンジオール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられる。これらは、各々単独または2種以上を混合して使用してもよい。
本発明で使用するフッ素系発泡剤としては、通常のポリオール、触媒、整泡剤、水等を混合したシステム液中で不安定なものが、本発明の効果が得られることから好適である。このようなフッ素系発泡剤としては、含フッ素オレフィンとして1,3,3,4,4-ペンタフルオロシクロブテン、3,3,4,4-テトラフルオロシクロブテン、1,3,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロシクロペンテン、1,2,3,3,4,4,5-ヘプタフルオロシクロペンテン、シス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、シス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、シス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、トランス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン等、含フッ素エーテルとして1,1,2,2-テトラフルオロメトキシエタン、1,1,2-トリフルオロ-1-ジフルオロエトキシエタン、1,1,2,2,-テトラフルオロジフルオロメトキシエタン、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロ-3-メトキシプロパン、1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-3-ジフルオロメトキシプロパン等が挙げられる。これらは、各々単独または2種以上を混合して使用してもよい。
また、本願発明においては、フッ素系発泡剤に、含フッ素オレフィン又は含フッ素エーテル以外の、例えば、1,1,1,2,2-ペンタフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1,2-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、フルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3-テトラフルオロプロパン、1,1,1,2-テトラフルオロプロパン、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロペンタン、1,1,2,2,3-ペンタフルオロシクロブタン、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン等のフッ素系アルカンなどのフッ素系発泡剤が含まれても良い。
また、本願発明においては、フッ素系発泡剤に、含フッ素オレフィン又は含フッ素エーテル以外の、例えば、1,1,1,2,2-ペンタフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1-トリフルオロエタン、1,1,2-トリフルオロエタン、1,1-ジフルオロエタン、フルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3-テトラフルオロプロパン、1,1,1,2-テトラフルオロプロパン、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロペンタン、1,1,2,2,3-ペンタフルオロシクロブタン、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン等のフッ素系アルカンなどのフッ素系発泡剤が含まれても良い。
本発明においては、発泡剤として含フッ素オレフィン又は含フッ素エーテルを用いるが、さらに水を化学的発泡剤として併用することができる。
含フッ素オレフィン又は含フッ素エーテルからなる発泡剤の量は、ポリオール100重量部あたり5〜100重量部、好ましくは15〜50重量部であり、水は0.1〜30重量部、好ましくは0.2〜10重量部である。
本発明で使用するイソシアネートとして、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、テトラメチレンキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートが挙げられる。
イソシアネートの量は、その構造及び反応するポリオールの構造により一概に言えないが、イソシアネート中のイソシアネート基とポリオール中の水酸基に基づく理論当量で0.1〜10当量、好ましくは0.5〜3当量である。
本発明で使用する触媒としては、例えばトリエチレンジアミン、トリエチルアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’-ペンタメチルジエチレントリアミン、N-エチルモルホリン等のアミン系触媒、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジアセテート等の有機金属系触媒が挙げられる。これらの化合物を単独または2種以上混合して使用してもよい。
触媒の量は、ポリオール100重量部あたり0.001〜50重量部、好ましくは0.01〜10重量部である。
本発明で使用する整泡剤としては、硬質ポリウレタンフォームの製造において、気泡形成を促進、安定化し、ファインセル構造を形成されるのに効果的なものは全て利用できる。例えば、オルガノポリシロキサン、オルガノポリシロキサンーポリオキシアルキレン共重合体、ポリオキシアルキレン側鎖を有するポリアルケニルシロキサン等のシリコーン系界面活性剤が挙げられる。市販整泡剤としては、東レシリコーン(株)製SH-193、SF-2937F、SF-2938F、SF2936F、SZ-1642、信越シリコーン(株)製F-518、F-506等が挙げられる。
整泡剤の量は、ポリオール100重量部あたり0.1〜10重量部、好ましくは、0.5〜5重量部である。
さらに、本発明では上記以外の任意の成分、例えば難燃剤、劣化防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、安定化剤等を硬質ポリウレタンフォームの諸物性を向上させるために添加してもよい。
難燃剤として、例えば含ハロゲンリン酸エステルであり、例えばトリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート等が挙げられる。
発泡に使用する各原料の温度は、あまりに高すぎると発泡剤が揮発したり、分解反応が起こったりする恐れがあり、あまりに低すぎると粘性が高くなり撹拌効率が低下したり、発泡速度が低下したりするため、通常は10〜90℃、好ましくは15℃〜40℃である。
本発明における硬質ポリウレタンフォームの発泡方法として、従来公知の現場発泡、スラブ発泡、スプレー発泡、モールド発泡、ラミネート発泡等の方法を利用することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
実施例及び比較例において使用した配合成分は各々下記のものを使用した。
ポリオール:385SO(旭硝子製、水酸基価385mgKOH/g)
整泡剤:SH-193(東レシリコーン製)
水:蒸留水
難燃剤:トリス(クロロプロピル)ホスフェート(大八化学工業製)
安定剤:α-メチルスチレン(和光純薬工業製)
触媒A:N,N’-ジシクロヘキシルメチルアミン(和光純薬工業製)
触媒B:TEDA-L33(東ソー製)
発泡剤A:1,3,3,4,4-ペンタフルオロシクロブテン
発泡剤B:1,3,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロシクロペンテン
発泡剤C:(E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン
発泡剤D:1,1,2,2-テトラフルオロエチルメチルエーテル
イソシアネート:M-200(三井化学製、イソシアネート基含有率31.5%)
ポリオール:385SO(旭硝子製、水酸基価385mgKOH/g)
整泡剤:SH-193(東レシリコーン製)
水:蒸留水
難燃剤:トリス(クロロプロピル)ホスフェート(大八化学工業製)
安定剤:α-メチルスチレン(和光純薬工業製)
触媒A:N,N’-ジシクロヘキシルメチルアミン(和光純薬工業製)
触媒B:TEDA-L33(東ソー製)
発泡剤A:1,3,3,4,4-ペンタフルオロシクロブテン
発泡剤B:1,3,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロシクロペンテン
発泡剤C:(E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン
発泡剤D:1,1,2,2-テトラフルオロエチルメチルエーテル
イソシアネート:M-200(三井化学製、イソシアネート基含有率31.5%)
[実施例1]
(1)システム液の調製
表1に示される処方に従って混合したシステム液を調製した(システム液Aとする)。システム液Aはガラス製保存ビンに入れ密閉し、23℃で7日間保管した。
(2)発泡体作製
室温23℃において、イソシアネートを50mlポリエチレンカップに入れ、インデックス(=100×イソシアネート基/水酸基(モル比))110となる量のシステム液Aを投入、更にポリオール100重量部に対して10重量部の触媒A(N,N’-ジシクロヘキシルメチルアミン)を投入した。2500rpmで3秒間攪拌後、混合液を200mlポリエチレンカップに移液し、発泡体を作成し、以下の反応性について測定を行った。
<クリームタイム(CT)>:発泡開始時間であり、フォームが上昇開始する時間を目視にて測定。
<ゲルタイム(GT)>:反応が進行し液状物質から樹脂状物質に変わることによる糸引き現象が起こる時間を、膨らんできたフォームに針を刺して引き抜くことで測定。
なお、発泡体の作製は、システム液Aの調製日と調製7日後に各々行い、結果を表1に示した。
(3)発泡体中のガス成分分析
発泡体作製の1日後、発泡体中のガス成分をガスクロマトグラフ法によって分析した。フッ素系発泡剤の分解反応により誘発される整泡剤の分解生成物であるフッ化ケイ素(SiF(CH3)3、SiF2(CH3)2)、及び発泡剤の面積比の結果を表1に示した。
(1)システム液の調製
表1に示される処方に従って混合したシステム液を調製した(システム液Aとする)。システム液Aはガラス製保存ビンに入れ密閉し、23℃で7日間保管した。
(2)発泡体作製
室温23℃において、イソシアネートを50mlポリエチレンカップに入れ、インデックス(=100×イソシアネート基/水酸基(モル比))110となる量のシステム液Aを投入、更にポリオール100重量部に対して10重量部の触媒A(N,N’-ジシクロヘキシルメチルアミン)を投入した。2500rpmで3秒間攪拌後、混合液を200mlポリエチレンカップに移液し、発泡体を作成し、以下の反応性について測定を行った。
<クリームタイム(CT)>:発泡開始時間であり、フォームが上昇開始する時間を目視にて測定。
<ゲルタイム(GT)>:反応が進行し液状物質から樹脂状物質に変わることによる糸引き現象が起こる時間を、膨らんできたフォームに針を刺して引き抜くことで測定。
なお、発泡体の作製は、システム液Aの調製日と調製7日後に各々行い、結果を表1に示した。
(3)発泡体中のガス成分分析
発泡体作製の1日後、発泡体中のガス成分をガスクロマトグラフ法によって分析した。フッ素系発泡剤の分解反応により誘発される整泡剤の分解生成物であるフッ化ケイ素(SiF(CH3)3、SiF2(CH3)2)、及び発泡剤の面積比の結果を表1に示した。
[比較例1、2]
(1)システム液の調製
実施例1と同様に、表1に示される処方に従って調製した(システム液Bとする)。システム液Bはガラス製保存ビンに入れ密閉し、23℃で7日間保管した。
(2)発泡体作製
室温23℃において、イソシアネートを50mlポリエチレンカップに入れ、インデックス110となるようにシステム液Bを投入した。2500rpmで3秒間攪拌後、混合液を200mlポリエチレンカップに移液し、発泡体を作成し、実施例1と同様の反応性についての測定を行った。
なお、発泡体の作製は、システム液Bの調製日と調製7日後に各々行い、結果を表1に示した。
(3)発泡体中のガス成分分析
実施例1と同様の方法で測定し、結果を表1に示した。
(1)システム液の調製
実施例1と同様に、表1に示される処方に従って調製した(システム液Bとする)。システム液Bはガラス製保存ビンに入れ密閉し、23℃で7日間保管した。
(2)発泡体作製
室温23℃において、イソシアネートを50mlポリエチレンカップに入れ、インデックス110となるようにシステム液Bを投入した。2500rpmで3秒間攪拌後、混合液を200mlポリエチレンカップに移液し、発泡体を作成し、実施例1と同様の反応性についての測定を行った。
なお、発泡体の作製は、システム液Bの調製日と調製7日後に各々行い、結果を表1に示した。
(3)発泡体中のガス成分分析
実施例1と同様の方法で測定し、結果を表1に示した。
[実施例2]
表2に示される処方に従ってシステム液として混合させたものを調製した。以下の手順は実施例1と同じ方法で行い、結果を表2に示した。
表2に示される処方に従ってシステム液として混合させたものを調製した。以下の手順は実施例1と同じ方法で行い、結果を表2に示した。
[比較例3]
表2に示される処方に従ってシステム液として混合させたものを調製した。以下の手順は比較例1、2と同じ方法で行い、結果を表2に示した。
表2に示される処方に従ってシステム液として混合させたものを調製した。以下の手順は比較例1、2と同じ方法で行い、結果を表2に示した。
[実施例3、4]
(1)システム液の調製
表3に示される処方に従って混合したシステム液Cを調製した以外は、実施例1と同様の手順で行った。
(2)発泡体作製
室温23℃において、イソシアネートを50mlポリエチレンカップに入れ、インデックス110となる量のシステム液Cを投入、更にポリオール100重量部に対して1.5重量部の触媒B(東ソー製TEDA-L33)を投入した。以下の手順は実施例1と同じ方法で行い、これらの結果を表3に示した。
(1)システム液の調製
表3に示される処方に従って混合したシステム液Cを調製した以外は、実施例1と同様の手順で行った。
(2)発泡体作製
室温23℃において、イソシアネートを50mlポリエチレンカップに入れ、インデックス110となる量のシステム液Cを投入、更にポリオール100重量部に対して1.5重量部の触媒B(東ソー製TEDA-L33)を投入した。以下の手順は実施例1と同じ方法で行い、これらの結果を表3に示した。
[比較例4、5]
表3に示される処方に従ってシステム液として混合させたものを調製した。以下の手順は比較例1、2と同じ方法で行い、これらの結果を表3に示した。
表3に示される処方に従ってシステム液として混合させたものを調製した。以下の手順は比較例1、2と同じ方法で行い、これらの結果を表3に示した。
本発明によれば、従来のシステム液中で不安定なフッ素系発泡剤を用いる硬質ポリウレタンフォーム製造において、原料のハンドリング性に優れ、更に発泡剤の分解を抑制可能された良好な発泡体を製造することができる。
本発明方法で得られる硬質ウレタンフォームは、電気冷蔵庫、住宅、保冷庫、プラント等の保温・保冷用断熱材として広い用途があるので、本発明方法の産業上の利用価値は極めて高い。
本発明方法で得られる硬質ウレタンフォームは、電気冷蔵庫、住宅、保冷庫、プラント等の保温・保冷用断熱材として広い用途があるので、本発明方法の産業上の利用価値は極めて高い。
Claims (4)
- フッ素オレフィン及び/又は含フッ素エーテルを含むフッ素系発泡剤を用いる硬質ウレタンフォームの製造において、(1)イソシアネート、(2)ポリオールと前記フッ素系発泡剤の混合物、及び(3)触媒を別々に含む3原料を混合して発泡させることを特徴とする硬質ウレタンフォームの製造方法。
- フッ素オレフィン及び/又は含フッ素エーテルを含むフッ素系発泡剤を用いる硬質ウレタンフォームの製造において、(1)イソシアネート、(2)ポリオールと前記フッ素系発泡剤の混合物を別々に含む2原料を混合した後に、(3)触媒を添加して混合して発泡させることを特徴とする硬質ウレタンフォームの製造方法。
- 前記の含フッ素オレフィンが、1,3,3,4,4-ペンタフルオロシクロブテン、3,3,4,4-テトラフルオロシクロブテン、1,3,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロシクロペンテン、1,2,3,3,4,4,5-ヘプタフルオロシクロペンテン、シス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、シス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、シス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、又はトランス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン或いはこれらの2種以上の混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の硬質ウレタンフォームの製造方法。
- 前記の含フッ素エーテルが、1,1,2,2-テトラフルオロメトキシエタン、1,1,2-トリフルオロ-1-ジフルオロエトキシエタン、1,1,2,2,-テトラフルオロジフルオロメトキシエタン、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロ-3-メトキシプロパン、又は1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-3-ジフルオロメトキシプロパン或いはこれらの2種以上の混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の硬質ウレタンフォームの製造方法。
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