JP2005206762A - 硬質ポリウレタンフォーム及びその製造方法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォーム及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課 題】 発泡剤としてHFCを使用した従来の硬質ポリウレタンフォームやその製造方法における問題を、ポリオール成分に対するHFCの溶解性の観点から本質的に解決して得られた新たな硬質ポリウレタンフォームとその製造方法を提供すること。
【解決手段】 発泡剤として1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含み、該発泡剤の存在下、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、触媒、助剤を混合、発泡させて得られる硬質ポリウレタンフォームにおいて、前記助剤に構造式:R1−COO−R2−O・CO−R3であるエステル類を含むこと。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡剤としてHFC(ハイドロフルオロカーボン)を使用して得られる硬質ポリウレタンフォーム及びその製造方法に関し、発泡剤を混入したポリオール成分側の蒸気圧を下げることが可能な硬質ポリウレタンフォーム及びその製造方法に関する。
硬質ポリウレタンフォームは、従来から住宅や冷蔵庫等の断熱材として広く利用されている。この硬質ポリウレタンフォームは、一般に、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、発泡剤、触媒、整泡剤、助剤を混合し発泡させて製造されるものである。このうち発泡剤としては、従来からクロロフルオロカーボン(CFC)やハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)等が知られている。これらは化学的に非常に安定で、毒性や可燃性がないなどの優れた特性があり、しかも安価であったため、発泡剤のほか冷媒,洗浄剤,エアゾール噴射剤などとして幅広く使用されていた。しかしながら、これらの特定フロンは化学的安定性ゆえに、ほとんど分解されず、成層圏に到達して、紫外線により分解され塩素を放出するためその塩素がオゾンと連続的に反応してオゾン層を破壊することが分かってきた。
そこで、オゾン層の保護のため、国際的にこれらオゾン層を破壊する物質の生産量及び消費量の削減が義務づけられており、我国もそれに対応する施策を行っている。また、企業各社もCFCやHCFCに代わる代替物質の開発に精力を注いでいる。
ここで代替発泡剤を例にその開発の動向を述べると、硬質ポリウレタンフォームの発泡剤として、従来は主にCFC−11(沸点24℃)が使用されてきたが、全廃されるに伴い、HCFC−141bが代替発泡剤として使用されている。このHCFC−141bは、沸点が32℃と高く、取扱い易いという利点はあるが、依然としてオゾン層を破壊する係数が高いことから2004年に全廃を目標としている。そのため、企業各社は、代替物質の検討を行っているが、その結果、HFC-245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)やHFC-365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)などが有力な候補として絞られている。
HFC-245faは水素原子を含むフッ素化炭化水素であり、オゾン層を破壊するおそれがなく、しかも不燃性であるので、代替発泡剤として好適である。しかし、沸点が16℃と低いため、硬質ポリウレタンフォームの製造段階において、環境温度が高いとポリオール成分側との混合品(プレミックス)を収納した容器の内圧が高くなりすぎて容器が破裂するなど安全性に問題があった。この内圧の上昇は、また、ポリオール成分に対しHFC-245faの溶解性が低いことも原因となっている。一方、HFC-365mfcは、沸点が40℃と高く、オゾン層を破壊するおそれがないため、好ましい面はあるが、プレミックスされたポリオール成分に引火性があるため製造段階における取扱いが難しく、また、製造されたフォーム(発泡体)の難燃性が低いという問題があり、更に、ポリオール成分に対する溶解性が低いという問題もあった。
代替発泡剤を使用する場合、上記のような問題点があったことに鑑み、特許文献1には、HFC-365mfcを含む2種以上のHFCを発泡剤として使用した硬質ポリウレタンフォームとその製造方法についての発明が提案されている。この提案に係る発明は、HFC-365mfcを単独で使用した場合、HFC-365mfcが可燃性であるため得られるフォームの難燃性を低下させるおそれがあり、また、分子量が大きいため所定のフォーム密度を得るための必要重量が多いという問題があったため、HFC-365mfcとこれ以外のHFCとを併用し、また、ポリオール成分としてフタル酸或はフタル酸誘導体をエステル化反応させて得られるポリエステルポリオール化合物を用いることにより、発泡剤を混合したプレミックスの内圧の上昇を抑え、高難燃性で低密度の硬質ポリウレタンフォームを安価に得ようとしたものである。しかしながら、特許文献1に係る発明では、ポリオール成分に対するHFCの溶解性が低いという問題を本質的に解決するものではなく、プレミックスの内圧の上昇を十分に抑えることができない。
また、特許文献2には、発泡剤の存在下に、ポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応させてポリウレタン又はポリイソシアヌレートの発泡体を製造する方法において、発泡剤として、HFC-365mfcとHFC-245faとを所定の割合で混合したものや、これらにグリコール化合物及び/又はフッ素含有界面活性剤を含有させた発泡剤を使用した発明が提案されている。この提案に係る発明は、不燃性で沸点の低いHFC-245faはプレミックスの内圧を上昇させ易く、また、沸点が高いHFC-365mfcは引火性があるという問題を、これらを所定の割合で混合して使用することによりプレミックスの蒸気圧の低減と燃焼性の抑制を調整して解決しようとしたものであるが、これら両方の特性を十分に満足するものではなかった。また、この特許文献2に係る発明では、相溶化剤としてグリコール化合物及び/又はフッ素含有界面活性剤を使用した構成もあるが、これらの物質でも、ポリオール成分に対するHFCの溶解性を十分に高めることができなかった。
特開2001−247645号公報 国際公開公報(WO 03/042268 A1)
本発明は、発泡剤としてHFCを使用した従来の硬質ポリウレタンフォームやその製造方法には上記のような問題点があったことに鑑み、この問題をポリオール成分に対するHFCの溶解性の観点から本質的に解決して得られた新たな硬質ポリウレタンフォームとその製造方法を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明硬質ポリウレタンフォームの構成は、発泡剤として1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含み、該発泡剤の存在下、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、触媒、助剤を混合、発泡させて得られる硬質ポリウレタンフォームにおいて、前記助剤に構造式:R1−COO−R2−O・CO−R3であるエステル類を含むことを特徴とするものである。
また、上記課題を解決することを目的としてなされた本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法の構成は、発泡剤として1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含み、該発泡剤の存在下、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、触媒、整泡剤,助剤を混合、発泡させて硬質ポリウレタンフォームを製造する方法において、前記助剤に構造式:R1−COO−R2−O・CO−R3であるエステル類を添加することを特徴とするものである。
上記構成において、前記エステル類が2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジイソブチレートとするのが好ましい。また、前記発泡剤に1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンを含むものを用いる場合もある。更に、上記製造方法の構成において発泡剤、ポリオール成分、触媒、助剤を含むポリオール成分側を収納する容器の内圧が23℃で0.063MPa以下、40℃で0.126MPa以下であるのが好ましい。
上記の通り、不燃性で沸点の低いHFC-245faを使用した場合は、プレミックスの内圧(蒸気圧)が高くなり、それを収容する容器の耐圧である0.1Mpaを大きく越えてしまう。圧力を低下させるため、プレミックスに沸点が高いHFC-365mfcを加えれば圧力を低下させることが可能であるが、添加量を増やすとプレミックスに引火点が発現し、消防法での制約が大きくなる。従来より各種減圧剤が紹介されているが、減圧効果が低かったり、可塑効果が大きく物性に影響を与えたり、発泡時の蒸気が粘膜に刺激を与えたり異臭気がする場合が多かった。そこで、本発明の発明者らは、発泡剤の蒸気圧を抑えるために、反応性及び物性に影響を与えない蒸気圧低下剤を加えて発泡させることができれば、これらの問題を解決することができることから、この観点から鋭意研究した結果、ポリオール成分に対する発泡剤のHFCの溶解性を高めることができれば減圧させることができ、そのような物質としてテキサノールイソブチレート(TXIB)である2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジイソブチレートが好適であることを知得し、本発明を完成するに至った。
本発明は、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、発泡剤、触媒、助剤その他を混合、発泡させて得られる硬質ポリウレタンフォームとその製造方法において、発泡剤としてHFC-245faを含むものを用い、助剤に構造式:R1−COO−R2−O・CO−R3であるエステル類、具体的にはTXIBを添加することにより、ポリオール成分とHFC-245faとの相溶性を高め、HFC-245faの低沸点に起因する蒸気圧の上昇を抑えて減圧するようにしたので、製造工程や運搬時、貯蔵時におけるポリオール成分側の取扱い上の安全性を確保できるという効果が得られる。また、このTXIBは発泡時の反応性に影響を与えることがない。更に、TXIBは発泡時の異臭もなく、発泡したフォームの物性低下も殆どないという効果、特に寸法安定性に優れたフォームが得られるという効果がある。加えて、得られたフォームも、発泡剤としてHFC-245faを主体として用いているため、難燃性を高めることができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態例について詳細に説明する。まず、本発明で用いる原料成分について説明する。
ポリオール成分は、一般式R(−OH)nで表わされ、分子中にOH基を2個以上持つ化合物のことをいう。Rで示す部分にエーテル結合を含むものをポリエーテル系ポリオール、エステル結合を含むものをポリエステル系ポリオールというが、R部分の分子の大きさや構造の違い、或は、官能基(−OH)数を選択することにより軟質フォームや硬質フォームなど様々な物性をもったフォームを製造することができる。ここでは硬質ポリウレタンフォームとして、官能基数が3〜8、分子量が1000以下のポリエーテル系ポリオールを使用する。
また、ポリイソシアネート成分は、イシシアネート基(−NCO)をもった化合物のことで、分子中にイソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネートを使用する。これらの中には、MDI(メチレンジイソシアネート)、TDI(トリレンジイソシアネート)、イソシアネートの一部をポリオールと予め反応させたTDIプレポリマー、MDIプレポリマーなどがある。TDIとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートがある。MDIには、ビュアーMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)とクルードMDI(ポリメチレンポリフェニルポリイシシアネート)があるが、硬質ポリウレタンフォームには、通常クルードMDIを用いる。また、通常、TDIプレポリマーを使用したときは白色、クルードMDIを使用したときは淡黄色ないし淡褐色のフォームとなる。
発泡剤としては、水(H2O)のほか、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含む発泡剤を使用する。また、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンと1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンを所定の割合で混合したものを使用する構成もある。なお、発泡剤にHCFC−141bを使用した場合とダイキン製の相溶化剤入り発泡剤Gを使用した場合を比較例として示してある。
触媒は、ポリウレタンフォーム生成時の諸反応を促進し、樹脂化と発泡のバランスをとりながら目的にあったフォームを生成するために使用する。触媒としては、3級アミン、有機錫化合物、有機酸の金属塩などを用いることができる。例えば、トリエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン等のアミン触媒や、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸鉛、スタナスオクトエート、オクチル酸カリウム(2−エチルヘキシル酸カリウム)、酢酸カリウムなどの有機金属系触媒の1種又は2種以上が使用可能である。
助剤には、相溶化剤と整泡剤と難燃剤などが含まれるが、相溶化剤として、本発明ではテキサノールイソブチレート(TXIB)である2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジイソブチレートを使用している。なお、相溶化剤にN−メチル−2−ピロリドンとフタル酸ジエチルを1:1の割合で配合した物(E)とブチロラクトンとフタル酸ジエチルを1:1の割合で配合した物(F)を使用した場合を比較例として示してある。
整泡剤は、フォームの気泡を均一にし、或は、安定化するためのもので、反応系の表面張力を下げて気泡のできやすい条件を作り出し、分散した微細な気泡が安定して成長することを助けるものである。硬質ウレタンフォームの製造用として効果のあるものは全て使用可能であるが、一般には種々のポリジメチルシロキサンの共重合体からなるシリコン系界面活性剤を用いることができる。
難燃剤には、添加型の難燃剤としてリン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステルが使用される。更に難燃性を高める場合は水酸化アルミニウムなどの無機化合物を併用することもあり、また、リンやハロゲンを含有する難燃ポリマーが用いられることもある。
その他、本発明においては、上記原料以外に充填剤等、本発明の目的を妨げない範囲で使用することが可能である。
本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオール成分と触媒、発泡剤、助剤(相溶化剤、整泡剤、難燃剤その他)を混合したポリオール成分側の原液(R液)としてのプレミックスと、ポリイシシアネート成分とその他の助剤を混合したポリイシシアネート成分側の原液(T液)をそれぞれ計量し、それらの所定量を発泡機またはハンドミキサーなどの適当な撹拌手段を用いて撹拌・混合することにより、種々の化学反応と物理変化が同時に起こり、フォームが形成される。
詳細には、R液とT液を混合すると、まず、ポリオールとポリイソシアネートが発熱を伴いながら付加反応を起し、ウレタン結合を生成してポリウレタンとなる。ここで発生する反応熱でウレタンフォーム中心部は一般に100℃を越える温度となるが、この発熱の過程で温度が発泡剤の沸点を越えるとき発泡剤がガス化する。また、イソシアネートと水との反応により尿素結合の生成と同時に炭酸ガスを発生する。このようにして発生したガスは、撹拌による発泡核の生成と整泡剤の効果により反応中の原液内部で無数の気泡となるが、この気泡が発生する過程を発泡といっている。
ウレタン反応や尿素反応の進行に伴い液の粘度は上昇し、最終的に樹脂化する。途中で発生した気泡は樹脂中に閉じ込められるため無数の独立した気泡を内部に含む硬質ポリウレタンフォームを形成することができる。なお、発泡方法としては、最終製品に対応してバッチブロック発泡法、連続ブロック発泡法、連続ラミネート発泡法、モールド発泡法、注入発泡法、スプレー発泡法など公知の発泡方法を適用することができる。
本発明では、発泡剤、ポリオール成分、触媒、助剤を含むポリオール成分側の原液(R液、プレミックス)を容器に収納したときの内圧が23℃で0.063MPa以下、40℃で0.126MPa以下になるようにしている。
以下、本発明の実施例1〜5について、それらの主要な使用原料成分について説明する。
実施例1は、発泡剤として水1.00重量%とHFC-245fa(セントラル硝子(株)、ダイキン工業(株)製、以下同じ)を7.20重量%使用し、助剤に相溶化剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジイソブチレート(テキサノールイソブチレート、TXIB、イーストマン製、以下同じ)を0.50重量%添加して加えたものである。
実施例2は、発泡剤として水1.00重量%とHFC-245faを7.20重量%使用し、助剤にTXIBを1.00重量%添加して加えたものである。
実施例3は、発泡剤として水1.00重量%とHFC-245faを7.20重量%使用し、助剤にTXIBを4.00重量%添加して加えたものである。
実施例4は、発泡剤として水1.00重量%とHFC-245faを7.20重量%使用し、助剤にTXIBを5.00重量%添加して加えたものである。
実施例5は、発泡剤として水1.00重量%、HFC-245faを5.23重量%、HFC-365mfc(日本ソルベイ(株)製、以下同じ)を2.22重量%使用し、助剤にTXIBを1.00重量%添加して加えたものである。
上記、実施例1〜5の詳細は、下記の表1に記載した通りである。なお、表1中の原料成分は重量%で示してある。
Figure 2005206762
次に、比較例1〜6について、それらの主要な使用原料成分について説明する。
〔比較例1〕
比較例1は、発泡剤として水1.00重量%とHCFC-141b(旭硝子(株)、セントラル硝子(株)、ダイキン工業(株)製)を7.20重量%使用した従来の硬質ポリウレタンフォームの製造方法で、助剤に相溶化剤は全く添加されていない。
〔比較例2〕
比較例2は、発泡剤として水1.00重量%とHFC-245faを7.20重量%使用したもので、助剤に相溶化剤は全く添加されていない。
〔比較例3〕
比較例3は、発泡剤として水1.00重量%とHFC-245faを7.20重量%使用したもので、助剤に相溶化剤としてN−メチル−2−ピロリドンとフタル酸ジエチルを1:1の割合で配合した液(相溶化剤E)が1.00重量%添加されている。
〔比較例4〕
比較例4は、発泡剤として水1.00重量%とHFC-245faを7.20重量%使用したもので、助剤に相溶化剤としてブチロラクトンとフタル酸ジエチルを1:1の割合で配合した液(相溶化剤F)が1.00重量%添加されている。
〔比較例5〕
比較例5は、発泡剤として水1.00重量%と発泡剤G(HFC-245fa:HFC-365mfc:特殊相溶化剤=61.6:26.4:12の割合で配合された物(ダイキン(株)製))を8.20重量%使用したもので、助剤に相溶化剤は全く添加されていない。
〔比較例6〕
比較例6は、発泡剤として水1.00重量%とHFC-245faを5.23重量%、HFC-365mfcを2.22重量%使用したもので、助剤に相溶化剤は全く添加されていない。
上記、比較例1〜6の詳細は、下記の表2に記載した通りである。なお、表2中の原料成分は重量%で示してある。
Figure 2005206762
上記表1の実施例1〜5と表2の比較例1〜6を比較すれば明らかなように、発泡剤としてHFC-245faを単独使用した実施例1〜4と比較例2を比較すると、相溶化剤としてTXIBを用いた実施例1〜4では、室温(23℃),40℃,60℃におけるポリオール成分側の原液(R液)の容器内圧を、相溶化剤を用いない比較例2と比較し、低くすることができる。この実施例1〜4の室温(23℃),40℃,60℃におけるポリオール成分側の原液(R液)の容器内圧は、発泡剤として従来のHCFC-141bを使用した比較例1に近い値である。従って、相溶化剤としてのTXIBが効果的に減圧に寄与していることが分る。
また、発泡剤として発泡剤Gを使用した比較例5では、HFC-245faとHFC-365mfcの比率は70:30であるが、引火点は39℃である。これに対し、発泡剤としてHFC-245faとHFC-365mfcの比率が約70:30の実施例5では、引火点が無く、極めて安全性が高いことが分る。また、実施例5は、発泡剤として同じくHFC-245faとHFC-365mfcの比率が約70:30である比較例6と比較しても、室温(23℃),40℃,60℃におけるポリオール成分側の原液(R液)の容器内圧がすべて低いことが分る。
なお、上記表1,2において、ポリオール成分側のR液の粘度はB型粘度計により行った。また、ポリオール成分側のR液の容器内圧は、室温(23℃)にて100cc耐圧瓶に80g(約70cc)のR液を投入して密栓、各温度条件の恒温乾燥器内に2時間放置後取り出して直ちに10秒間振とうし、ガス圧を測定した。更に、引火点の測定はJIS−K−2265に準拠して行った。
また、製造した各硬質ポリウレタンフォームの全密度、芯密度、圧縮強度、熱伝導率、燃焼性は、JIS−A−9511に準拠して測定した。更に、各種寸法変化率は、ASTM−D−1623に準拠して測定した。なお、独立気泡率はASTM-D-2856に準拠し、平面接着強度はJIS-A-9526に準拠して行った。
本発明は以上の通りであって、本発明の硬質ポリウレタン製造方法によれば、ポリオール成分側のR液の容器内の内圧を相溶化剤であるTXIBにより低減させることができるので、製造段階や運搬時,貯蔵時の安全性を確保することができ、しかもこの方法により得られた硬質ポリウレタンフォームの難燃性が高いので、住宅用の断熱材や冷蔵庫の断熱材として安心して使用することができる。

Claims (7)

  1. 発泡剤として1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含み、該発泡剤の存在下、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、触媒、助剤を混合、発泡させて得られる硬質ポリウレタンフォームにおいて、前記助剤に構造式:R1−COO−R2−O・CO−R3であるエステル類を含むことを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム。
  2. 前記エステル類が2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジイソブチレートである請求項1の硬質ポリウレタンフォーム。
  3. 前記発泡剤に1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンを含む請求項1又は2の硬質ポリウレタンフォーム。
  4. 発泡剤として1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含み、該発泡剤の存在下、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、触媒、整泡剤,助剤を混合、発泡させて硬質ポリウレタンフォームを製造する方法において、前記助剤に構造式:R1−COO−R2−O・CO−R3であるエステル類を添加することを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  5. 前記エステル類が2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジイソブチレートである請求項4の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  6. 前記発泡剤に1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンを含む請求項4又は5の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  7. 発泡剤、ポリオール成分、触媒、助剤を含むポリオール成分側を収納する容器の内圧が23℃で0.063MPa以下、40℃で0.126MPa以下である請求項4〜6のいずれかの硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
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