JP2581384B2 - フルオロプロパンからなる発泡剤 - Google Patents

フルオロプロパンからなる発泡剤

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JP2581384B2
JP2581384B2 JP4302554A JP30255492A JP2581384B2 JP 2581384 B2 JP2581384 B2 JP 2581384B2 JP 4302554 A JP4302554 A JP 4302554A JP 30255492 A JP30255492 A JP 30255492A JP 2581384 B2 JP2581384 B2 JP 2581384B2
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博一 青山
哲 井手
立美 土屋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリウレタン発泡体の
製造のための発泡剤およびこの発泡剤を用いたポリウレ
タン発泡体の製造方法に関する。
【0002】なお、本明細書において、“%”および
“部”とあるのは、それぞれ“重量%”および“重量
部”を意味する。
【0003】
【従来の技術及びその課題】ポリウレタンフォームなど
のプラスチック発泡体の製造に使用される発泡剤として
は、従来、トリクロロフルオロメタン(CFC−11)
が主に使用されていた。
【0004】しかし、近年、大気中に放出された場合
に、ある種のフロンが成層圏のオゾン層を破壊し、その
結果、人類を含む地球上の生態系に重大な悪影響を及ぼ
すことが指摘されている。従って、オゾン層破壊の危険
性の高いフロンについては、国際的な取決めにより、使
用および生産が制限されるに至っている。上記のCFC
−11は、この制限の対象となっており、この点から
も、オゾン層破壊問題を生ずる危険性のない或いはその
危険性の低い新たな発泡剤の開発が必要となっている。
【0005】オゾン層を破壊するおそれが少ないフロン
として、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロ
エタン(HCFC−123)、1,1−ジクロロ−1−
フルオロエタン(HCFC−141b)が提案されてい
るが、これらは分子中に塩素原子を含むのでオゾン層へ
の影響は小さいものの、依然としてオゾン層を破壊する
性質を残している。
【0006】最近、塩素原子を含まずオゾン層を破壊す
る危険性のないフッ素化炭化水素を用いた発泡剤とし
て: (1)特開平2−29440号にはCF3CH2CH2
3(以下、HFC356mffと記載する); (2)特開平2−235982号には炭素数3〜5のH
FCとしてCF3CH(CH3)CF3、CF3CH2CF3
(以下、HFC236faと記載する)およびCH3
2CH2CHF2; (3)特開平2−265933号には炭素数3のHF
C;及び (4)特開平3−746号にはHFCとしてC49H、
H(CF24Hが新たに提案されている。
【0007】これらの発泡剤はオゾン層を破壊する危険
性はないが、可燃性で火災の危険があること、ポリオー
ルに対する溶解性が乏しく使用できるポリオールが限定
されること、或いは得られる発泡体の断熱性能や機械的
強度が十分でないこと等の欠点があり、未だ改良の余地
があった。
【0008】本発明は、オゾン層を破壊する危険性がな
く、不燃性であり、発泡体原料との相溶性に優れ、しか
も得られる発泡体の断熱性や機械的強度に優れた発泡剤
および該発泡剤を用いたポリウレタン発泡体の製造方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来技術に
おける上記の如き問題点に鑑みて研究を重ねた結果、
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、
1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,
1,1,2,2,3−ヘキサフルオロプロパン、1,
1,1,2,3−ペンタフルオロプロパンおよび1,
1,1,2−テトラフルオロプロパンの少なくとも1種
を発泡剤として用いることにより上記目的を達成できる
ことを見出した。
【0010】即ち、本発明は、以下の1.7.ポリ
ウレタン発泡体用発泡剤を提供するものである:1. 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン(以下、HFC236eaと記載する)、1,1,
2,3,3−ペンタフルオロプロパン(以下、HFC2
45eaと記載する)、1,1,1,2,2,3−ヘキ
サフルオロプロパン(以下、HFC236cbと記載す
る)、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン
(以下、HFC245ebと記載する)および1,1,
1,2−テトラフルオロプロパン(以下、HFC254
ebと記載する)からなる群から選ばれた少なくとも1
種を含むポリウレタン発泡体用発泡剤。
【0011】2. HFC236eaを含む1.に記載
ポリウレタン発泡体用発泡剤。
【0012】3. HFC245eaを含む1.に記載
ポリウレタン発泡体用発泡剤。
【0013】4. HFC236cbを含む1.に記載
ポリウレタン発泡体用発泡剤。
【0014】5. HFC245ebを含む1.に記載
ポリウレタン発泡体用発泡剤。
【0015】6. HFC236eaおよびHFC25
4ebを含む1.に記載のポリウレタン発泡体用発泡
剤。
【0016】7. 発泡剤が、HFC236ea 9
9.9〜85重量%およびHFC254eb 0.1〜
15重量%からなる6.に記載のポリウレタン発泡体用
発泡剤。
【0017】また、本発明は、発泡剤として1.7.
のいずれかに記載の発泡剤を用いることを特徴とする
リウレタン発泡体の製造方法を提供するものである。
【0018】本発明で用いられるHFC236ea、H
FC245ea、HFC236cb、HFC245eb
およびHFC254ebは公知の化合物であり、例えば
HFC236eaおよびHFC245ebは、各々ヘキ
サフルオロプロピレンおよび1,2,3,3,3−ペン
タフルオロプロピレンを原料にパラジウム触媒下で水素
添加することにより製造でき(Izv.Akad.Na
uk SSSR Ser.Khim.,1958,90
6参照)、HFC236cbは、J.Am.Chem.
Soc.,77(1955)4899に記載の方法に従
って製造できる。さらに、HFC236eaおよびHF
C254ebからなる発泡剤組成物は、ヘキサフルオロ
プロピレンを液相中パラジウムなどの貴金属触媒を用い
て水素添加することにより容易に得られる。
【0019】本発明の発泡剤は、上記のフッ素化炭化水
素の任意の2種以上の成分の組合せたものを使用するこ
とができ、好ましい組合せとしては、HFC236ea
とHFC254ebの組成物が挙げられる。
【0020】本発明の組成物のうち、HFC254eb
と他の成分の配合割合は、任意の割合を選ぶことができ
るが、組成物の不燃性を考慮すればHFC254ebの
含有量は15%以下、さらに好ましくは10%以下であ
る。また、HFC254ebを含まない組成物の場合、
不燃性に関する限り、任意の2種以上の成分を組み合わ
せることができる。
【0021】なお、HFC236ea、HFC245e
a、HFC236cb、HFC245ebおよびHFC
254ebの物性は以下の第1表の通りである。
【0022】
【表1】
【0023】また、これらの発泡剤を単独で使用する場
合はもちろん、他の発泡剤や水と併用する場合も本発明
の対象となり得る。
【0024】本発明において水素含有フロンと併用でき
る他の発泡剤としては、例えば、次のようなものが例示
される。
【0025】低沸点ハロゲン化炭化水素類…トリクロロ
モノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、塩化
メチレン、パーフルオロペンタンなど。
【0026】低沸点炭化水素類…n−ペンタン、イソペ
ンタン、シクロペンタン、n−ブタン、イソブタンな
ど。
【0027】不活性ガス…空気、窒素、炭酸ガスなど。
【0028】発泡断熱材などの発泡体を製造するための
その他の原料としては、公知のものが使用できる。ポ
ウレタンフォームの形成に必要な有機ポリイソシアネー
ト、ポリオール、触媒、その他の添加剤としては、以下
のものが使用できる。
【0029】有機イソシアネートには例えば「岩田敬
治、ポリウレタン樹脂ハンドブック、71〜98頁、日
刊工業新聞社」に記載の脂肪族系、脂環族系、芳香族系
のいずれも使用できる。
【0030】最も一般的に用いられるポリイソシアネー
トとして、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4
−TDI)及び2,6−トリレンジイソシアネート
(2,6−TDI)並びにこれらの混合物(2,4−T
DI/2,6−TDIの比が80/20のものや65/
35のもの)があり、一方、アニリンとホルムアルデヒ
ドの縮合物をホスゲン化することにより得られるポリフ
ェニルポリメチレンポリイソシアネート(粗製−MD
I)が主なものである。
【0031】ポリオールとしてはポリエーテルポリオー
ルおよびポリエステルポリオールがある〔岩田敬治「ポ
リウレタン樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社)99
〜117頁〕。
【0032】ポリエーテルポリオールは、活性水素原子
をもつ開始剤とアルキレンオキサイドとの反応によって
得ることができ、本発明においては、例えば、開始剤と
して、エチレングリコール、トリメチロールプロパン、
グリセリン、トリエタノールアミン、エチレンジアミ
ン、メチルグルコジット、トリレンジアミン、ソルビト
ール、ショ糖などを使用し、アルキレンオキサイドとし
てエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどを使
用して、両者を反応させて得られる官能基数が2〜8で
水酸基価が300〜600mgKOH/gのものを使用
できる。
【0033】ポリエステルポリオールとしては、アジピ
ン酸とグリコール若しくはトルオールとの脱水縮合によ
って得られる縮合系ポリエステルポリオール、カプロラ
クタムの開環重合によって得られるラクトン系ポリエス
テルおよびポリカーボネートジオールなどのうち、官能
基数が2〜4で水酸基価が250〜500mgKOH/
gのものを使用できる。
【0034】触媒としては、3級アミンや有機金属化合
物及びその混合物を使用でき、通常は、発泡原料(有機
イソシアネート+ポリオール+発泡剤)に対して0.0
1〜10%、好ましくは0.1〜5%程度使用する。
【0035】3級アミンとしては、トリエチルアミンや
ジメチルシクロヘキシルアミンなどのモノアミン類、テ
トラメチルエチレンジアミンやテトラメチルヘキサメチ
レンジアミンなどのジアミン類、トリエチレンジアミン
や1,2−ジメチルイミダゾールなどの環状アミン類、
ジメチルアミノエタノールなどのアルコールアミン類な
どがあげられる。
【0036】有機金属化合物としては、スタナスオクト
エート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンジア
セテート、オクテン酸鉛などがあげられる。
【0037】整泡剤としては、シリコーン系、含フッ素
系界面活性剤があり、具体的には、ポリシロキサン−ポ
リアルキレンブロックコポリマー、メチルポリシロキサ
ンをベースにした界面活性剤などがあげられる。
【0038】その他必要に応じて公知の充填剤、着色
剤、難燃剤、防カビ剤、離型剤などを配合することがで
きる。
【0039】本発明発泡剤には、必要に応じ、安定化剤
を配合することが出来る。この様な安定化剤としては、
下記の様なものが例示される。
【0040】*少なくとも1個の二重結合を有するアル
ケニル基含有化合物:1,4−ヘキサジエン、アレン、
1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ン、β−ミルセン、イソプロペニルトルエン、ブタジエ
ン、アロオシメン、
【0041】
【化1】
【0042】*エポキシ基含有化合物類;例えば、エピ
クロルヒドリン、エチレングリコールジグリシジルエー
テル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチルプ
ロパントリグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシ
ジルエーテル、グリシド−(2−ニトロ−フェニルエー
テル)、グリシド−(2−ニトロ−4−クロロ−フェニ
ルエーテル)、グリシド−(4−ビニル−フェニルエー
テル)、グリシド−(4−イソプロペニル−フェニルエ
ーテル)、1,3−ブタジエニルグリシジルエーテル、
3−メチル−1,3−ブタジエニルグリシジルエーテ
ル、3−ビニル−1,3−ブタジエニルグリシジルエー
テル、安息香酸グリシジルエステル、アクリル酸グリシ
ジルエステル、フランカルボン酸グリシジルエステル、
N,N−ジグリシジルアニリン、グリシジルフェニルエ
ーテル、グリシジル−p−イソプロペニルフェニルエー
テル、グリシジル−p−ニトロフェニルエーテルなど。
【0043】*アクリル酸エステルおよびメタアクリル
酸エステル類;例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、ジエチレングリコールモノエチルメタクリレー
ト、メトキシポリエチレングリコールモノエチルメタク
リレートなど。
【0044】*ポリアルコキシル化メタクリレート類;
例えば、ポリエチレングリコールモノエチルメタクリレ
ート、ポリプロピレングリコールモノエチルメタクリレ
ートなど。
【0045】*フェノール類;例えば、2,6−ジ−t
−ブチル−p−クレゾール、チモール、p−t−ブチル
フェノール、オイゲノール、イソオイゲノール、ブチル
ヒドロキシアニソール、t−ブチルカテコール、2,5
−ジ−t−ブチルハイドロキノンなど。
【0046】*環状アルキレンカーボネート類;例え
ば、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボ
ネート、スチレンカーボネート、ビニルエチレンカーボ
ネート、フェニルエチレンカーボネートなど。
【0047】*ニトロ化合物類;例えば、ニトロメタ
ン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼンな
ど。
【0048】*ベンゾフェノン類;例えば、t−ブチル
クロロベンゾフェノン、イソアミルベンゾフェノンな
ど。
【0049】*ベンゾトリアゾール類;ヒドロキシフェ
ニルベンゾトリアゾール、ヒドロキシメチルフェニルベ
ンゾトリアゾール、2−(3´,5´−ジ−t−ブチル
−2´−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールな
ど。
【0050】*フェニルサリチレート類;例えば、フェ
ニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート
など。
【0051】これらの安定化剤は、単独で使用しても良
く、2種以上を併用しても良い。これらの安定化剤の使
用量は、安定化剤自体の種類、発泡成分の組成などによ
り変わり得るが、通常発泡成分重量の0.05〜5%程
度が適当であり、0.2〜1.0%程度とすることがよ
り好ましい。安定化剤の量があまりにも少ない場合に
は、所望の効果を達成できない。一方、5%を上回る量
を使用しても、実質的な安定化効果のより以上の改善
は、期待できない。
【0052】本発明の発泡剤は、公知のポリウレタン
泡体製造用の発泡剤と同様にして使用することができ
る。
【0053】発泡原料としては、公知の原料が広く使用
できる。
【0054】発泡原料に対する本発明発泡剤の使用量
も、公知の発泡剤の場合と変わるところはなく、発泡原
料の種類、所望の発泡体の密度などにより適宜決定され
るが、通常発泡原料と発泡剤の合計に対する発泡剤の割
合として1〜40%程度、好ましくは2〜20%程度で
ある。
【0055】本発明の発泡剤を使用して発泡体を製造す
る場合にも、公知の方法と同様にして行なえば良い。ポ
リウレタン発泡体の製造は、ポリオールなどの活性水素
含有基を2以上有する活性水素化合物とポリイソシアネ
ート化合物とを触媒と発泡剤の存在下に反応させる方法
が広く知られており、反応体を、それ自体公知の1段階
法、プレポリマー法、ブロック発泡又は二重ベルトコン
ベア法によっても製造することができる。
【0056】なお、本発明の製造方法においては、公知
の整泡剤、触媒等を用いることもできる。整泡剤として
は、シリコーン系整泡剤、含フッ素系整泡剤などが挙げ
られ、これらは発泡原料に対して0.1〜2%程度用い
られる。また触媒としてはトリエチレンジアミンなどの
3級アミン触媒や、有機スズ化合物などの金属化合物系
触媒などが挙げられ、これらは発泡原料に対して0.1
〜5%程度用いられる。
【0057】本発明の発泡剤には、その他、必要に応じ
て水、充填剤、着色剤、難燃剤などを配合することがで
きる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような効果が達
成される。
【0059】(1)本発明で使用するHFC236e
a、HFC245ea、HFC236cb、HFC24
5ebおよびHFC254ebは、すべてオゾン破壊係
数が0であり、オゾン層を破壊する危険性はない。
【0060】(2)本発明の発泡剤組成物は不燃性且つ
低毒性であるため、作業上安全である。
【0061】(3)本発明の発泡剤組成物は、ポリオー
ルとの相溶性が良好であるため、ウレタン発泡体を製造
するのに適している。
【0062】(4)本発明の発泡剤は、貯蔵安定性が良
好である。
【0063】(5)本発明発泡剤を用いて得られるポリ
ウレタン発泡体は独立気泡であるため断熱性、寸法安定
性および圧縮強度のほか外観、均一性に優れている。
【0064】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明の
特徴とするところをより一層明らかにする。
【0065】なお、以下の比較例において用いるコード
名に対応する化学式を、以下に示す。
【0066】
【0067】
【実施例1】*ポリオールとの相溶性 本発明の発泡剤とポリオールとの混合物、即ちプレミッ
クスとしての安定性を以下の方法により調べた。
【0068】容量50mlのスクリュー栓付ガラス瓶
に、本発明発泡剤(HFC236ea、HFC245e
a、HFC236cb、HFC245eb又はHFC2
36eaとHFC254ebの組成物)とポリオール
A、BまたはCとの合計30gを入れ、振とう機で10
分間振とうした後室温で5時間静置し、分離の有無を肉
眼にて確認した。
【0069】ポリオールA、BおよびCは、以下に示す
ものを用いた。
【0070】ポリオールA:エチレンジアミンにプロピ
レンオキシドを反応させた水酸基価770のポリエーテ
ルポリオール ポリオールB:トリレンジアミンにプロピレンオキシド
を反応させた水酸基価430のポリエーテルポリオール ポリオールC:ショ糖にプロピレンオキシドを反応させ
た水酸基価430のポリエーテルポリオール 結果を以下の第2表に示す。なお、第2表及び第3表
中、○、△および×は、本発明の発泡剤とポリオールと
を混合したときの相分離の状態、即ち相溶性の指標を表
し: “○”は、相分離がないことを示す。
【0071】“△”は、相分離が少し認められることを
示す。
【0072】“×”は、明らかな相分離があることを示
す。
【0073】
【表2】
【0074】第2表の結果から、本発明の発泡剤は、実
際に使用される混合割合でポリオールと良好な相溶性を
示し、安定したプレミックスを形成することが確認され
た。
【0075】
【比較例1】上記の本発明発泡剤に代えて、従来公知の
発泡剤(HFC−356mff、HFC−236fa、
HFC254fbまたはHFC356mfc)を用いた
他は実施例1と同様にして、ポリオールとの相溶性を調
べた。結果を以下の第3表に示す。
【0076】
【表3】
【0077】第3表の結果から、従来から提案されてい
た発泡剤HFC356mff及びHFC236faは、
ポリオールとの相溶性に乏しく、安定したプレミックス
を形成できないことが明らかになった。また、HFC2
54fbは、安定したプレミックスを形成したが、HF
C356mfcはポリオールと相溶性は不十分であるこ
とが明らかになった。
【0078】
【実施例2】*発泡体の製造 (1)ポリオールBを用いた発泡体の製造 ポリオールB 100g、シリコーン系整泡剤2g、水
2g、触媒としてN,N,N´,N´−テトラメチルヘ
キサン−1,6−ジアミン2gおよび本発明の発泡剤組
成物; HFC236ea(35g); HFC245ea(33g); HFC236cb(35g); HFC245eb(33g);又は HFC236eaとHFC254ebの組成物(HFC
236ea:HFC254eb=95:5または90:
10;各々35g)を混合し、激しく撹拌した。この撹
拌混合物と粗製ポリメチレンポリフェニルイソシアネー
ト148gと混合、発泡し、硬質ポリウレタン発泡体を
得た。
【0079】発泡時および発泡体の物理的データを、以
下の第4表に示す。
【0080】
【表4】
【0081】(2)ポリオールCを用いた発泡体の製造 ポリオールC 100g、シリコーン系整泡剤2g、水
0.2g、触媒としてジエチルエタノールアミン1.5
g、ジブチル錫ジラウレート0.15gおよび本発明の
各種発泡剤; HFC236ea(35g); HFC245ea(33g); HFC236cb(35g); HFC245eb(33g); HFC236ea:HFC254eb=95:5(35
g);又は HFC236ea:HFC254eb=90:10(3
5g)の組成物を各々混合し、激しく撹拌した。この撹
拌混合物と粗製トリレンジイソシアネート96gと混
合、発泡し、硬質ポリウレタン発泡体を得た。
【0082】得られた発泡体の物理的データを、以下の
第5表に示す。
【0083】
【表5】
【0084】なお、本発明発泡剤の評価方法は、JIS
A 9514に準じた。
【0085】第4表および第5表の結果から、本発明の
発泡剤を用いれば、断熱性、圧縮強度および寸法安定性
に優れた発泡体が得られることが確認された。
【0086】
【比較例2】*発泡体の製造 (1)ポリオールBを用いた発泡体の製造 上記本発明の各種発泡剤に代えて公知の発泡剤; HFC−356mff(34g); HFC−236fa(35g); HFC−254fb(32g);又は HFC−356mfc(34g) を用いた他は上記実施例2(1)と同様にして、硬質ポ
リウレタン発泡体を得た。
【0087】発泡時および発泡体の物理的データを、以
下の第6表に示す。
【0088】
【表6】
【0089】(2)ポリオールCを用いた発泡体の製造 上記本発明の各種発泡剤に代えて公知の発泡剤; HFC−356mff(34g); HFC−236fa(35g); HFC−254fb(32g);又は HFC−356mfc(34g) を用いた他は上記実施例2(2)と同様にして、硬質ポ
リウレタン発泡体を得た。
【0090】得られた発泡体の物理的データを、以下の
第7表に示す。
【0091】
【表7】
【0092】なお、従来の発泡剤の評価方法は、JIS
A 9514に準じた。
【0093】第6表および第7表の結果から、以下のこ
とが明らかになった。
【0094】(1)HFC356mffおよびHFC2
36faは、いずれもポリオールとの相溶性が悪いた
め、セルが粗く、発泡体の機械的強度が十分でない。
【0095】(2)HFC254fbは、機械的強度、
寸法安定性に劣る。また、HFC356mfcは、セル
が嵩高く、機械的強度が十分でない。
【0096】燃焼試験 クリーブランド開放式引火点測定器を用いて本発明の化
合物の燃焼性を調べた。
【0097】本発明のHFC236ea、HFC245
ea、HFC236cb、HFC245eb、HFC2
36ea:HFC254eb=90:10の混合物およ
び比較例の356mfcは不燃性であったが、比較例の
HFC254fbは可燃性となり、使用時の火災の危険
性や、発泡体の燃焼性を抑制する点から好ましくない。
【0098】以上の結果から、本願の発泡剤は従来の構
造類似の発泡剤と比較して、燃焼性、ポリオールとの相
溶性、得られる発泡体の機械的強度および寸法安定性の
総合として優れていることが明らかとなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 立美 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキ ン工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 藤原 克樹 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキ ン工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 関 英司 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキ ン工業株式会社淀川製作所内 (56)参考文献 特開 平2−294342(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ
    プロパン、1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロパ
    ン、1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロプロパ
    ン、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパンおよ
    び1,1,1,2−テトラフルオロプロパンからなる群
    から選ばれた少なくとも1種を含むポリウレタン発泡体
    用発泡剤。
  2. 【請求項2】1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ
    プロパンを含む請求項1に記載のポリウレタン発泡体用
    発泡剤。
  3. 【請求項3】1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロ
    パンを含む請求項1に記載のポリウレタン発泡体用発泡
    剤。
  4. 【請求項4】1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロ
    プロパンを含む請求項1に記載のポリウレタン発泡体用
    発泡剤。
  5. 【請求項5】1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロ
    パンを含む請求項1に記載のポリウレタン発泡体用発泡
    剤。
  6. 【請求項6】1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ
    プロパンおよび1,1,1,2−テトラフルオロプロパ
    ンを含む請求項1に記載のポリウレタン発泡体用発泡
    剤。
  7. 【請求項7】発泡剤が、1,1,1,2,3,3−ヘキ
    サフルオロプロパン99.9〜85重量%および1,
    1,1,2−テトラフルオロプロパン0.1〜15重量
    %からなる請求項6に記載のポリウレタン発泡体用発泡
    剤。
  8. 【請求項8】発泡剤として請求項1〜7のいずれかに記
    載の発泡剤を用いることを特徴とするポリウレタン発泡
    体の製造方法。
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