JP2007050634A - ノズルプレート及びその製造方法並びに液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 厚み方向に貫通する複数のノズル20を有する金属製の基板で構成され、液滴吐出側表面に、複数の凸部22が分布配置されてなるものである。
【選択図】 図1
Description
これにより、他のプレートとの接合時にノズルプレートの反りを矯正して良好な接続を行うことが可能なノズルプレートを得ることができる。
これにより、接合時に接着部分を確実に押圧できるようになり、他のプレートとの良好な接着接合をより確実なものとすることができる。
これにより、ワイピングに不都合を生じることなく上記効果を奏することが可能なノズルプレートを得ることができる。
これにより、良好な接合を得る上で押圧すべき箇所を均等に押圧することが可能となる。
これにより、圧力発生室の周囲の接着を確実に行うことが可能で、隣接する圧力発生室間の液漏れといった不都合を防止することが可能なノズルプレートを得ることができる。
このようにすることで、凸部の短辺を直線状とした場合に比べ、液滴吐出側表面のワイピング時のワイパーの抵抗を低減でき、液滴払拭をより確実に行うことが可能となる。なお、ワイピング方向はノズル列に直交する方向を想定している。
これにより、下部が空間(リザーバーによる空間)となっている部分は押圧せず、そのリザーバーの周囲の押圧必要部位のみを押圧することが可能となる。
また、本発明に係るノズルプレートの製造方法は、ノズルプレートの製造方法であって、母型の表面にシード層を形成する工程と、シード層をパターニングして凸部の外形形状に相当する開口を形成する工程と、シード層の表面にノズルに対応するパターンを形成する工程と、パターンをマスクとしてシード層の上にノズルプレート本体に相当する電鋳層を形成する工程と、パターンを除去した後、母型から電鋳層を取り外すことにより、ノズル及び凸部が形成されたノズルプレート本体を得る工程とを有するものである。
以上のようにして上記効果を奏するノズルプレートを製造することができる。
このようにしてクレータを作成することができる。
これにより、電着工程においてノズルプレート本体の反りや母材からの剥離発生を防止できる。
このように、母型としてステンレスを用いることができ、ノズルプレートにはNi+Co合金を用いることができる。
これにより、吐出液体の漏れや、液滴の不吐出、液滴の吐出特性のばらつきや吐出液体の経時変化といった不都合が防止され、液滴の着弾位置の高精度化が可能で、液滴吐出を安定して行うことの可能な液滴吐出ヘッドを得ることができる。
このように圧力発生手段としては、静電駆動式又は圧電駆動式のどちらも採用可能である。
これにより、液滴の着弾位置の高精度化が可能で、液滴吐出を安定して行うことの可能な液滴吐出装置を得ることができる。
図1は、本発明の実施の形態1の液滴吐出ヘッドの分解斜視図である。図2は、図1に示す液滴吐出ヘッドの縦断面図である。
ここで、この凸部22は、ノズルプレート3とキャビティプレート1とを良好に接合するために設けられるもので、この凸部22の配置位置等に特徴を持たせている。ここではまず、凸部22の詳細を説明するに先立って、ノズルプレート3とキャビティプレート1との接合手順について説明する。
次に、実施の形態1の液滴吐出ヘッドの製造方法を説明する。なお、キャビティプレート1及び電極基板2は従来公知の方法を用いて形成でき、ここではその説明を省略し、以下では本発明の要部であるノズルプレート3の製造方法について説明する。なお、以下では、2つの方法を説明する。
まず、母型となるステンレス基板31の表面を無電界メッキまたはスパッタリングによりメタライズして、メッキのシード層32を形成する(図4(a)参照)。そして、このシード層32をパターニングして凸部22形成のための凹部(凸部22の外形形状に相当する凹部)32aを形成する(図4(b)参照)。その後、そのシード層32の上面にレジストフィルム33を配置してレジストコートを行い(図4(c)参照)、マスク34を介して露光し(図4(d)参照)、現像することでクレータ21を形成するための凸パターン33aを形成する(図4(e)参照)。そして、その上に再度レジストフィルム35を配置し、マスク36を介して露光し(図4(f)参照)、現像することでノズル20を形成するための凸パターン35aを形成する(図4(g)参照)。
・硫酸ニッケル7水塩:195g/l
・硫酸コバルト7水塩: 35g/l
・食塩 : 15g/l
(条件)
・PH :2.0
・電流密度 :3A/dm2
・温度 :20℃
・メッキ時間:60分
まず、母型となるステンレス基板41の表面へ、超硬の型を用いて凹部(凸部22の外形形状に相当する凹部)41aを転写して予め塑性加工を行う(図5(a)参照)。そして、その表面に無電界メッキまたはスパッタリングによりシード層42をメッキする(図5(b)参照)。図5(c)以降は基本的に図4に示した製造方法(その1)と同様であり、シード層42の上面にレジストフィルム43を配置してレジストコートを行い(図5(c)参照)、マスク44を介して露光し(図5(d)参照)、現像することでクレータ21を形成するための凸パターン43aを形成する(図5(e)参照)。そして、その上に再度レジストフィルム45を配置し、マスク46を介して露光し(図5(f)参照)、現像することでノズル20を形成するための凸パターン45aを形成する(図5(g)参照)。そして、このステンレス基板41に、母型と線膨張係数が等しいNi+Co合金を電着させてノズルプレート本体47を形成する(図5(h)参照)。この電着工程における液組成、条件は上記図4(h)の電着工程と同じである。
図6は、本発明の実施の形態に係る液滴吐出装置の一例を示す図で、図6では、特にインクを吐出するインクジェット記録装置の例で示している。図6に示されるインクジェット記録装置100は、インクジェットプリンタであり、実施の形態1の液滴吐出ヘッドを搭載している。このため、液滴の着弾位置が高精度で、液滴吐出を安定して行うことができ、安定した高品質の印字が可能なインクジェット記録装置100を得ることができる。
Claims (15)
- 厚み方向に貫通する複数のノズルを有する金属製のノズルプレート本体を有し、該ノズルプレート本体の液滴吐出側表面に、複数の凸部が分布配置されてなることを特徴とするノズルプレート。
- 前記凸部は、前記ノズルプレート本体を他のプレートと接着する際の接着面における接着部分に対応した前記液滴吐出側表面上の部位に形成されていることを特徴とする請求項1記載のノズルプレート。
- 前記凸部は、前記液滴吐出側表面に対するワイピングの妨げに成らない高さ及び形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のノズルプレート。
- 前記凸部は、ノズル列方向に、前記ノズルの配置ピッチの整数倍のピッチで配列され、その凸部列が前記ノズル列と直交する方向に並列配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のノズルプレート。
- 前記凸部は、ノズル列方向に延びる平面長方形状を成し、その長辺の長さは、前記他のプレートとなるキャビティプレートと前記ノズルプレート本体とで形成される圧力発生室の同方向の長さ寸法よりもやや長い長さを有し、前記圧力発生室を跨ぐように配置形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のノズルプレート。
- 前記凸部の短辺を外方に凸の円弧状としたことを特徴とする請求項5記載のノズルプレート。
- 前記各圧力発生室に共通の液体室で、前記ノズル列方向に延びるリザーバーが前記キャビティプレートに形成されており、そのリザーバーに対応した前記ノズルプレート本体における前記液滴吐出側表面の部位では、前記凸部列が省略されていることを特徴とする請求項5又は請求項6記載のノズルプレート。
- 請求項1乃至請求項7の何れかに記載のノズルプレートの製造方法であって、
母型の表面に、前記凸部の外形形状に相当する凹部を転写加工する工程と、
前記凹部を含む前記母型の表面にシード層を形成する工程と、
前記シード層の表面に、前記ノズルに対応するパターンを形成する工程と、
前記パターンをマスクとして前記シード層の上に前記ノズルプレート本体に相当する電鋳層を形成する工程と、
前記パターンを除去した後、前記母型から前記電鋳層を取り外すことにより、前記ノズル及び前記凸部が形成された前記ノズルプレート本体を得る工程と、
を有することを特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 請求項1乃至請求項7の何れかに記載のノズルプレートの製造方法であって、
母型の表面にシード層を形成する工程と、
前記シード層をパターニングして前記凸部の外形形状に相当する開口を形成する工程と、
前記シード層の表面に前記ノズルに対応するパターンを形成する工程と、
前記パターンをマスクとして前記シード層の上に前記ノズルプレート本体に相当する電鋳層を形成する工程と、
前記パターンを除去した後、前記母型から前記電鋳層を取り外すことにより、前記ノズル及び前記凸部が形成された前記ノズルプレート本体を得る工程と、
を有することを特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 前記シード層の表面に前記ノズルに対応するパターンを形成する工程に先だって、前記ノズル列の周囲を囲むようにして形成される凹状のクレータに対応するパターンを前記シード層の表面に形成し、その上に前記ノズルに対応するパターンを形成するようにしたことを特徴とする請求項8又は請求項9記載のノズルプレートの製造方法。
- 前記ノズルプレート本体の材質が、前記母型と略同等の線膨張係数を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項8乃至請求項10の何れかに記載のノズルプレートの製造方法。
- 前記母型がステンレスで構成され、前記ノズルプレートがNi+Co合金で形成されていることを特徴とする請求項11記載のノズルプレートの製造方法。
- 請求項1乃至請求項7の何れかに記載のノズルプレートと、該ノズルプレートの前記複数のノズルそれぞれに連通して液滴を収容する複数の圧力発生室を有するキャビティプレートと、該圧力発生室に液滴を飛翔させる圧力変化を与える圧力発生手段とを有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
- 前記圧力発生手段は、静電駆動式又は圧電駆動式であることを特徴とする請求項8記載の液滴吐出ヘッド。
- 請求項13又は請求項14の液滴吐出ヘッドが搭載されていることを特徴とする液滴吐出装置。
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