JPH08142334A - インクジェット用ノズルプレートの製造方法 - Google Patents

インクジェット用ノズルプレートの製造方法

Info

Publication number
JPH08142334A
JPH08142334A JP29077494A JP29077494A JPH08142334A JP H08142334 A JPH08142334 A JP H08142334A JP 29077494 A JP29077494 A JP 29077494A JP 29077494 A JP29077494 A JP 29077494A JP H08142334 A JPH08142334 A JP H08142334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
plating
insulating
nozzle plate
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29077494A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Ikeda
邦夫 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP29077494A priority Critical patent/JPH08142334A/ja
Publication of JPH08142334A publication Critical patent/JPH08142334A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板の表面を、スパッタリングなどの手段で
導体化し、その表面に薄膜絶縁被膜を形成し、めっき、
電鋳などの金属成膜手段により前記絶縁被膜を覆うよう
にしてめっき金属を析出せしめて中空ノズルを形成す
る。 【構成】 導体基板1の表面層の一部に絶縁性薄膜から
なる第一パターン3を形成し(図1(d))、さらに、
前記絶縁性第一パターン3上の中心位置に絶縁性第二パ
ターン4を配し(図1(e))、前記導体表面層に電気
めっき6を成長させ(図1(g))、このめっき金属6
で前記第一パターン3と第二パターン4を覆うようにし
て中空ノズルを形成する。最後に、基板1、第一パター
ン3、第二パターン4を分離し、ノズルプレート6を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置の印字ヘッド部に用いるインク噴射用のノズルプレー
トの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のノズルプレート製造方法
の一例(レジスト一段ノズル法:仮称)を説明するため
の図で、まず、図6(a)に示すように、金属基板10
の露出面にレジスト11によりマスクを形成し、次い
で、図6(b)に示すように、金属基板10の露出面に
めっき電鋳により金属層12を形成し、次いで、図6
(c)に示すように、前記金属基板10及びレジスト1
1を剥離して、金属層12にノズル13が形成されたノ
ズルプレート12を得るものである。
【0003】図7は、従来のノズルプレート製造方法の
他の例(レジスト二段法:仮称)を説明するための図
で、まず、図7(a)に示すように、金属基板10の上
にレジスト(第1マスク)14を形成し、次いで、図7
(b)に示すように、該レジスト14の上に該レジスト
14の幅より狭くかつ高さの高いレジスト(第2マス
ク)15を形成し、次いで、図7(c)に示すように、
金属基板10の露出面にめっき電鋳により金属層12を
形成し、最後に、図7(d)に示すように、金属層12
より金属基板10及びレジスト14,15を剥離して、
ノズル13を有する金属層12から成るノズルプレート
を得るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記レジスト
一段ノズル法(例えば、特開昭54−87529号参
照)は、前述のように、金属基板上に所望のノズル径と
一致したレジスト・ペグを形成し、該金属基板の露出面
にめっき・電鋳して金属膜を形成した後、基板、レジス
ト・ペグ、金属膜を分離することにより中空ノズルを形
成するもので、レジスト・ペグへのめっき覆い量を制御
することによりノズル径が決まる。しかし、この方法に
よると、めっきの覆い量(ノズル径)を拘束するものが
なく、実際は基板上のめっき厚さでノズル径を管理する
ことになり、そのため、めっき液の変動、レジスト剥が
れ、コンタミ(contamination)などの影響で、特に、
マルチノズルの場合は、歩留り、再現性の確保が困難な
ものとなっている。
【0005】シングルノズルの製作では、基板1枚あた
りに多数個同時に製作して所望の精度内のものを選別し
て得ることが可能であるが、前述のように、マルチノズ
ルプレートにおいては、1枚のノズルプレート内の1個
のノズルに形状欠陥、寸法不良などの仕様未達がある場
合、ノズルプレート全体の不良を意味し、±0.5μm
レベルの高精度ノズルプレートを望む時、はなはだ歩留
りが悪いのが実情である。例えば、ノズル直径20±
0.5μm、プレート厚さ50μmレベルで、且つ、ノ
ズル数32〜128個のノズルプレートを製作しようと
した時、従来技術(レジスト一段法)では歩留り10%
以下である。さらに、その保証という意味において、全
数検査に要する時間やその費用をみた時、著しく生産性
が悪くコスト的にも実用に供しないものであった。
【0006】また、上記レジスト二段ノズル法(例え
ば、特開昭62−234941号公報参照)は、第1マ
スクと第2マスクを用いるため、めっき厚さとノズル径
はそれぞれ独立して制御できるメリットを有する。しか
し、第1マスク及び第2マスクとも感光性樹脂(レジス
ト)を用いるので、その都度、長い工程のフォトリソプ
ロセスを繰り返す必要がある。工程が長いとマルチノズ
ル複製における母型の良品直交率も低下し結果としてコ
ストもかかり生産性が劣る。また、毎回フォトリソプロ
セスの初期工程から繰り返す必要がある。
【0007】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、 (1)600dpi対応の微小多穴ノズルプレートとそ
の製作法を提供すること、高精細印字ヘッド用マルチノ
ズルプレートの製作法を提供すること、高精度ノズルプ
レートの製作法を提供すること。 (2)ノズル直径20〜30μmレベルで公差±0.5
μmレベルの超精密マルチノズルプレートを歩留りよく
安定して製作する新量産工法を提供すること。 (3)ノズル直径測定の全数検査が不要な高精度ノズル
の製作法を提供すること、600dpi対応の微小多穴
ノズルプレートとその量産製作法を提供すること。 (4)安定したインク噴射特性が得られるノズルプレー
トの製作法を提供すること。 (5)ノズル表面層へ均一に撥水膜を付与したノズルプ
レートの製作法を提供すること。 (6)インクだれのない安定した噴射特性のノズルプレ
ートの製作法を提供すること。 (7)母型のリサイクル性に優れた生産性のよいノズル
プレートの製作法を提供すること。 (8)耐インク性、耐食性に優れた高精度マルチノズル
及びその製作法を提供すること(従来法の欠点は、ノズ
ル形状、寸法精度を得るため、めっき、電鋳液に添加剤
を加えるが、添加剤を加えると、耐食性が低下する傾向
をもつ)、にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)写真製版技術、めっき、陽極酸
化、スパッタリングなどの微細成膜技術を応用した所謂
フォトファブリケーション技術によるインクジェット記
録装置に用いる印字ヘッドのノズルプレートの製造方法
において、基板の導体表面層の一部に絶縁性薄膜からな
る第一パターンを形成し、さらに、前記絶縁性第一パタ
ーン上の中心位置に絶縁性第二パターンを配し、前記導
体表面層に電気めっきを成長させ、そのめっき金属で前
記第一パターンと第二パターンを覆うようにして中空ノ
ズルを形成すること、或いは、(2)前記第一パターン
として、Al23,SiO2,SiO,AlN,TiO2
などの絶縁性薄膜を用い、前記第二パターンとして感光
性樹脂及び前記第一パターンと同様のAl23,SiO
2,SiO,AlN,TiO2などの有機無機絶縁性薄膜
を用い、めっきにより前記絶縁性パターンを覆うように
して中空ノズルを形成すること、或いは、(3)前記基
板として、アルミニウム、シリコンウエハー、ステンレ
ススチールなどを用い、前記絶縁性薄膜からなる第一パ
ターン及び第二パターンを配置し、めっきにより前記絶
縁性パターンを覆うようにして中空ノズルを形成するこ
と、或いは、(4)前記めっきとして、電気ニッケルめ
っき、ニッケルコバルト合金めっき、ニッケル燐合金め
っき、ニッケル硼素合金めっきなどを用いること、或い
は、(5)前記第一パターンをアルミニウム陽極酸化膜
(Al23膜)により形成するようにしたこと、或い
は、(6)前記(5)記載の絶縁性Al23の第一パタ
ーンの製法において、無電解ニッケルめっきにて第一パ
ターン部を開口し、耐腐食性のめっき導体膜形成と陽極
酸化によって前記絶縁性の第一パターンを一体的に製作
すること、或いは、(7)前記(1)乃至(6)記載の
ノズルプレート及びその製造方法において、絶縁性パタ
ーンを覆うめっきの第一層に四弗化樹脂、窒化硼素など
の微粒子を分散した撥インク性の複合めっきをした後、
前記(4)記載のうちの少なくとも一種のめっきで覆う
ようにしたこと、或いは、(8)複合めっきの厚さを1
〜10ミクロンにしたことを特徴としたものである。
【0009】
【作用】電気導体基板もしくは電気不導体基板の表面
を、スパッタリングなどの手段で導体化した基板の表面
に薄膜絶縁被膜を形成し、めっき、電鋳などの金属成膜
手段により前記絶縁被膜を覆うようにしてめっき金属を
析出せしめて中空ノズルを形成する。
【0010】
【実施例】以下、本発明によるノズルプレート製造方法
について、単穴(シングルノズル)の例について説明す
るが、本発明は、これに限定されるものではなく、一定
ピッチで複数のノズルを配置したマルチノズルにも適用
可能であることは容易に理解できよう。また、全実施例
を通して、同様の作用をする部分には、同一の参照番号
が付してある。更に、各実施例とも、円形出口のノズル
を想定して説明しているが、本発明は、円形出口のノズ
ルに限定されるものではないことも容易に理解できよ
う。
【0011】〔実施例1〕図1において、まず、一定の
平面度と平滑度に調整された基板1を用意する(図1
(a))。本実施例ではアルミニウムA1000系材料
を用いた。図6,図7に示したレジスト(第一パターン
11,14)に相当する直径寸法にレジスト2を開口パ
ターニングする(図1(b))。次に、この基板1を陽
極として電解質中で電気分解する、いわゆる、陽極酸化
法で液に接する開口部のみに絶縁性の陽極酸化膜3を成
膜する(図1(c))。本実施例では、硫酸浴を用い、
温度20℃、電流密度100〜300A/m3で電解し
た。未硬化部のレジストを除去(図1(d))した後、
図7のレジスト(第二パターン15)の直径及び厚さに
相当するレジスト4を陽極酸化膜3の中心位置にパター
ニングする(図1(e))。本実施例ではレジストの厚
さは1〜100μmで、厚さに応じて液状レジスト、厚
膜フィルムレジストを用いた。次に、陽極酸化膜3とレ
ジスト4以外の、アルミニウム表面が露出した部分にニ
ッケルめっき5を成膜する(図1(f))。本実施例で
は無電解ニッケルめっきを用いた。無電解ニッケルめっ
き5の表面をクロム酸塩水溶液に浸漬して離型被膜を付
与したあと、電気ニッケルめっきを行う。無電解ニッケ
ルめっき5上に電気ニッケルめっきを続けると、陽極酸
化膜3にめっき膜が覆いかぶさるように成長析出する。
レジスト4の外周部にめっき膜が成長するまでめっきを
続ける。絶縁性のレジスト4によりめっきの成長が妨げ
られ、レジスト4の形状精度を転写しためっき構造体6
を得ることができる(図1(g))。最後に、基板1か
らめっき構造体6を分離するとノブルプレート6が得ら
れる(図1(h))。
【0012】〔実施例2〕図2において、実施例1と同
様、基板1(アルミニウムA1000系)を用意する
(図2(a))。図7におけるレジスト(第一パターン
14)に相当する直径寸法にレジスト2をパターニング
する(図2(b))。レジスト2以外のアルミ露出部表
面に無電解ニッケルめっき5を成膜(図2(c))した
後、前記レジスト2を除去すると、図7のレジスト(第
一パターン14)に相当した部分のアルミ表面が露出す
る(図2(d))。この状態で実施例1と同様、陽極酸
化すると、先のアルミ部に絶縁性の陽極酸化膜3が形成
される。続けて、陽極酸化膜3の中心位置に先の図7の
レジスト(第二パターン15)に相当する直径寸法にレ
ジスト4をパターニングする(図2(f))。次に、電
気ニッケルめっき6を行う。無電解ニッケルめっき5上
に電気ニッケルめっき6を続けると、陽極酸化膜3にめ
っき膜が覆いかぶさるように析出する(図2(g))。
レジスト4の外周部にめっき膜が成長するまでめっきを
続けると、絶縁性のレジスト4によりめっきの成長が妨
げられ、レジスト4の形状精度を転写しためっき構造体
6を得ることができる。最後に、基板1からめっき構造
体6を分離すると、ノズルプレート6が得られる(図2
(h))。
【0013】〔実施例3〕図3において、基板1を用意
する。本実施例では、基板1として表面を熱酸化して酸
化珪素膜7を付与したシリコンウエハーを用いた(図3
(a))。図7における第一パターン14の直径と一致
した寸法のレジスト2をパターニングする(図3
(b))。その後、レジスト2以外の酸化珪素膜7を弗
酸で溶解除去(図3(c))した後、ニッケルスパッタ
膜8で導体化(図3(d))する。レジスト2を除去し
(図3(e))、図7におけるレジスト(第二パターン
15)に相当する直径寸法にレジスト4をパターニング
する(図3(f))。次に、実施例1の場合と同様の離
型被膜を付与後、ニッケルスパッタ膜8上に電気ニッケ
ルめっき6を成膜する。ニッケルスパッタ膜8上に電気
ニッケルめっきを続けると酸化珪素膜SiO27にめっ
き膜が覆いかぶさるように析出する(図3(g))。レ
ジスト4の外周部にめっき膜が成長するまでめっきを続
けると、絶縁性のレジスト4によりめっきの成長が妨げ
られ、レジスト4の形状精度を転写しためっき構造体6
を得ることができる。最後に、基板1からめっき構造体
6を分離するとノズルプレート6が得られる(図3
(h))。
【0014】〔実施例4〕図4において、基板1を用意
する。本実施例ではステンレス板(SUS304)を用
いた(図4(a))。図7におけるレジスト(第一パタ
ーン14)の直径と一致した寸法でレジスト2を開口パ
ターニングする(図4(b))。レジスト開口部に絶縁
性薄膜7を成膜する(図4(c))。本実施例では、こ
の絶縁性薄膜7として酸化珪素膜SiO2を用いたが、
SiO2以外でも、絶縁性、基板密着性、耐酸性があれ
ば使用できる。例えば、Al23,AlNなどである。
レジスト2除去後(図4(d))、図7におけるレジス
ト(第二パターン15)に相当する直径寸法にレジスト
4をパターニングする(図4(e))。次に、ステンレ
ス基板1上に電気ニッケルめっきをすると(図4
(f))、酸化珪素膜(SiO2)7にめっき膜が覆い
かぶさるように析出する。レジスト4の外周部にめっき
膜が成長するまでめっきを続けると、絶縁性レジスト4
によりめっきの成長が妨げられ、レジスト4の形状精度
を転写しためっき構造体6を得ることができる(図4
(f))。最後に、基板1からめっき構造体6を分離す
るとノズルプレート6が得られる(図4(g))。この
ように、基板にステンレス板を用いると離型処理を省略
することができる利点がある。
【0015】〔実施例5〕図5において、基板1とし
て、実施例4と同様、ステンレス(SUS304)を用
いる(図5(a))。図7におけるレジスト(第一パタ
ーン14)の直径と一致した寸法でレジスト2を開口パ
ターニングする(図5(b))。レジスト2の開口部に
絶縁性薄膜7を成膜する(図5(c))。本実施例では
酸化珪素膜(SiO2)を用いたがSiO2以外でも、絶
縁性、基板密着性、耐酸性があれば使用できる。例え
ば、Al23,AlNなどである。レジスト2除去後
(図5(d))、図7におけるレジスト(第二パターン
15)に相当する直径寸法にレジスト4をパターニング
する(図5(e))。次に、ステンレス基板1上に四弗
化樹脂やBNなど撥インク性微粒子を共析させた複合め
っき9を成膜する(図5(f))。本実施例ではPTF
E(四弗化樹脂)複合めっき1〜10ミクロン成膜し
た。続けて電気めっき6をすると(図5(g))、絶縁
性レジスト4によりめっきの成長が妨げられ、レジスト
4の形状精度を転写しためっき構造体6を得ることがで
きる(図5(g))。最後に、基板1からめっき構造体
6を分離すると前記複合めっき層9と電気ニッケル部6
を一体化したニッケルノズル板が得られる(図5
(h))。
【0016】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、以下のような効果がある。絶縁性の第二パタ
ーンでめっきの析出量(覆い量)が拘束されるので、ノ
ズル径は高精度にフォトリソされた絶縁性第二パターン
精度を忠実に転写することができ、ノズルプレート内で
のエッジ効果による端部と中央部とのノズル寸法のばら
つきやノズルプレート間でのばらつきの低減に効果があ
る。結果として、従来法では困難であった公差(サブミ
クロンレベル)の超精密マルチノズルプレートの製造が
安定的に再現性よく達成できる。絶縁性の第二パターン
でめっきの析出量(覆い量)が拘束されるので、ノズル
形状は高精度にフォトリソされた絶縁性第二パターンの
形状を忠実に転写することができるので、異型ノズル、
めっき浴中コンタミなどによる形状欠陥の発生を抑える
ことができる。絶縁性の第二パターンでめっき析出量
(覆い量)及び析出形状が拘束されるので、従来法のよ
うに、めっき・電鋳液に光沢剤などの添加物を加える必
要がないので、変動要因が少なく、量産工程での液管理
が容易である。また、光沢剤などの添加物を加えない無
添加浴を使用できるので、耐インク性、耐食性に優れた
ノズルプレートが得られる。第一パターンに、Al
23,SiO2,SiO,AlN,TiO2などの絶縁性
薄膜を用いることより、第一パターンの安定性、基板密
着性が確保でき、従来例のように、第一パターンの形成
からはじめる必要がなく、第二パターンの形成よりでき
るので、フォトリソ工程が一回で済み、工程短縮化、低
コスト化が可能になる。また、基板リサイクル性に優れ
る。ノズル部近傍の表面層を撥水性撥インク性複合めっ
きで被覆しつつ形状転写するようにしたので、複合めっ
きによる目づまり、マスキングなどが不要である。被覆
均一性が確保でき安定したインク噴射特性が得られる
(後工程で撥水性複合めっきで被覆する場合は、ノズル
中にめっきされないよう充填物で埋めてからめっきする
ので工程が煩雑である)。基板として、アルミニウム、
シリコンウエハー、ステンレススチールなどを用い、絶
縁性薄膜からなるノズル用の第一パターン及び第二パタ
ーンとしてAl23,SiO2,SiO,AlN,Ti
2などの絶縁性薄膜を用いるようにしたので、基板密
着性、熱安定性、耐めっき性に優れ、母型として多数回
使用できるので、ノズルプレート生産性改善、低コスト
化が達成できる。マルチノズルプレート及びその製法に
おいて、めっきとして、電気ニッケルめっき、ニッケル
コバルト合金めっき、ニッケル燐合金めっき、ニッケル
硼素合金めっきなどを用いたので、耐インク性、耐食性
に優れたノズルプレートを製作できる。基板にアルミニ
ウムを用い、第一パターンをアルミニウム陽極酸化膜に
より形成したので、簡便な装置でパターン化でき、アル
ミニウム基板と第一パターンの密着性に極めて優れる。
また、基板にシリコンウエハーを用い第一パターンとし
て熱酸化膜を使用したので、シリコン基板と第一パター
ンの密着性が極めて強固となり、多数回使用に耐え、ノ
ズルプレート製造における工程短縮と低コスト化が達成
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を説明するための工程
図である。
【図2】 本発明の第2の実施例を説明するための工程
図である。
【図3】 本発明の第3の実施例を説明するための工程
図である。
【図4】 本発明の第4の実施例を説明するための工程
図である。
【図5】 本発明の第5の実施例を説明するための工程
図である。
【図6】 従来のノズルプレート製造方法の一例を説明
するための工程図である。
【図7】 従来のノズルプレート製造方法の他の例を説
明するための工程図である。
【符号の説明】
1…基板、2…レジスト(絶縁膜)、3…陽極酸化膜、
4…レジスト(絶縁膜)、5…メタライズ層(無電解N
iめっき)、6…電解ニッケル層(Niノズルプレー
ト)、7…SiO2層、8…Niスパッタ膜、9…複合
ニッケルめっき層。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の導体表面層の一部に絶縁性薄膜か
    らなる第一パターンを形成する工程と、前記第一パター
    ン上の中心位置に絶縁性の第二パターンを形成する工程
    と、前記導体表面層に電気めっきを成長させてめっき金
    属で前記第一パターンと第二パターンを覆うようにして
    中空ノズルを形成する工程とを有することを特徴とする
    インクジェット用ノズルプレートの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第一パターンとして、Al23,S
    iO2,SiO,AlN,TiO2などの絶縁性薄膜を用
    い、前記第二パターンとして、感光性樹脂及び前記第一
    パターンと同様のAl23,SiO2,SiO,Al
    N,TiO2などの有機無機絶縁性薄膜を用い、めっき
    金属により前記絶縁性パターンを覆うようにして中空ノ
    ズルを形成することを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット用ノズルプレートの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基板として、アルミニウム、シリコ
    ンウエハー、ステンレススチールなどを用い、該基板上
    に前記絶縁性薄膜からなる第一パターン及び第二パター
    ンを配置し、めっき金属により前記絶縁性パターンを覆
    うようにして中空ノズルを形成することを特徴とする請
    求項1又は2記載のインクジェット用ノズルプレートの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記めっきとして電気ニッケルめっき、
    ニッケルコバルト合金めっき、ニッケル燐合金めっき、
    ニッケル硼素合金めっきなどを用いることを特徴とする
    請求項1又は2又は3記載のインクジェット用ノズルプ
    レートの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第一パターンをアルミニウム陽極酸
    化膜(Al23膜)により形成することを特徴とする請
    求項1又は2又は3記載のインクジェット用ノズルプレ
    ートの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の絶縁性Al23の第一パ
    ターンの製法において、無電解ニッケルめっきにて第一
    パターン部を開口し、耐腐食性のめっき導体膜形成と陽
    極酸化によって前記絶縁性の第一パターンを一体的に製
    作することを特徴とするインクジェット用ノズルプレー
    トの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載のノズルプレート及
    びその製造方法において、絶縁性パターンを覆うめっき
    の第一層に四弗化樹脂、窒化硼素などの微粒子を分散し
    た撥インク性の複合めっきの後、請求項4記載のうちの
    少なくとも一種のめっきで覆うようにしたことを特徴と
    するインクジェット用ノズルプレートの製造方法。
  8. 【請求項8】 複合めっきの厚さを1〜10ミクロンに
    したことを特徴とする請求項7記載のインクジェット用
    ノズルプレートの製造方法。
JP29077494A 1994-11-25 1994-11-25 インクジェット用ノズルプレートの製造方法 Pending JPH08142334A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29077494A JPH08142334A (ja) 1994-11-25 1994-11-25 インクジェット用ノズルプレートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29077494A JPH08142334A (ja) 1994-11-25 1994-11-25 インクジェット用ノズルプレートの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08142334A true JPH08142334A (ja) 1996-06-04

Family

ID=17760356

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29077494A Pending JPH08142334A (ja) 1994-11-25 1994-11-25 インクジェット用ノズルプレートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08142334A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6341836B1 (en) 1999-03-17 2002-01-29 Fujitsu Limited Water-repellent coating and method for forming same on the surface of liquid jet
WO2003039876A1 (fr) * 2001-11-05 2003-05-15 Sony Corporation Tete d'impression a jet d'encre, imprimante a jet d'encre la contenant et procede de fabrication de cette tete
KR100393055B1 (ko) * 2000-06-26 2003-07-31 삼성전자주식회사 잉크젯 프린트헤드의 노즐 플레이트 제조방법과 그에 의해제작되는 노즐 플레이트
US6631980B2 (en) 2000-01-19 2003-10-14 Seiko Epson Corporation Liquid jetting head
JP2006218859A (ja) * 2005-01-14 2006-08-24 Fuji Photo Film Co Ltd ノズルプレートの製造方法、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2007050634A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Seiko Epson Corp ノズルプレート及びその製造方法並びに液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
US8141983B2 (en) 2007-02-09 2012-03-27 Ricoh Company, Ltd. Liquid jet head and image forming apparatus

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6341836B1 (en) 1999-03-17 2002-01-29 Fujitsu Limited Water-repellent coating and method for forming same on the surface of liquid jet
US6631980B2 (en) 2000-01-19 2003-10-14 Seiko Epson Corporation Liquid jetting head
US6871400B2 (en) 2000-01-19 2005-03-29 Seiko Epson Corporation Method of producing a liquid jetting head
US6918658B2 (en) 2000-01-19 2005-07-19 Seiko Epson Corporation Method of producing a liquid jetting head
KR100393055B1 (ko) * 2000-06-26 2003-07-31 삼성전자주식회사 잉크젯 프린트헤드의 노즐 플레이트 제조방법과 그에 의해제작되는 노즐 플레이트
WO2003039876A1 (fr) * 2001-11-05 2003-05-15 Sony Corporation Tete d'impression a jet d'encre, imprimante a jet d'encre la contenant et procede de fabrication de cette tete
CN100335284C (zh) * 2001-11-05 2007-09-05 索尼株式会社 喷墨打印头、包括它的喷墨打印机及生产该打印头的方法
JP2006218859A (ja) * 2005-01-14 2006-08-24 Fuji Photo Film Co Ltd ノズルプレートの製造方法、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2007050634A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Seiko Epson Corp ノズルプレート及びその製造方法並びに液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP4665660B2 (ja) * 2005-08-19 2011-04-06 セイコーエプソン株式会社 ノズルプレート及びその製造方法並びに液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
US8141983B2 (en) 2007-02-09 2012-03-27 Ricoh Company, Ltd. Liquid jet head and image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0273552B2 (en) Method of making mandrels for use in a deposition process
CA1183402A (en) Orifice plate for ink jet printing machines
US4770740A (en) Method of manufacturing valve element for use in an ink-jet printer head
US4675083A (en) Compound bore nozzle for ink jet printhead and method of manufacture
JPH05193143A (ja) マンドレル、オリフィス・プレート及びその製造方法
EP0320192A2 (en) Thin film device for an ink jet printhead and process for manufacturing same
US4971665A (en) Method of fabricating orifice plates with reusable mandrel
JPS5813355B2 (ja) ソリツド・オリフイス板の製造方法
US3878061A (en) Master matrix for making multiple copies
US4839001A (en) Orifice plate and method of fabrication
US5236572A (en) Process for continuously electroforming parts such as inkjet orifice plates for inkjet printers
JP3851789B2 (ja) マンドレルおよびそれを用いて電鋳するオリフィス板
JPH08142334A (ja) インクジェット用ノズルプレートの製造方法
EP0894157B1 (en) Electroforming method, electroforming mandrel and electroformed product
JP2002004079A (ja) 電鋳原版,その製造方法,及び該方法を用いた部品製造方法
JPH08132625A (ja) ノズルプレートの製造方法及びそのための母型構造
JPH09300573A (ja) 電鋳製薄状金属板およびその製造方法
EP0713929B1 (en) Thin film pegless permanent orifice plate mandrel
KR100592424B1 (ko) 필터부재 및 그 제조방법
JPH08142333A (ja) ノズルプレートの母型及びノズルプレートの製造方法
EP1568803B1 (en) Electroforming method for producing objects with a high degree of accuracy
US6790325B2 (en) Re-usable mandrel for fabrication of ink-jet orifice plates
JP2000301727A (ja) インクジェットノズル用のノズル基板の製造方法
JP2504662B2 (ja) 印刷版およびその製造方法
JP3771229B2 (ja) インクジェットノズル用のノズル基板の製造方法